JP2005213115A - フェライト組成物、フェライトコアおよび電子部品 - Google Patents

フェライト組成物、フェライトコアおよび電子部品 Download PDF

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Abstract

【課題】 高密度表面実装を目的とした電子部品に使用され、良好な磁気特性を有し、加工時における欠けや割れが生じ難いフェライト組成物、および該フェライト組成物で構成されるフェライトコアを提供すること。
【解決手段】 所定の組成範囲のNi−Cu−Zn系のフェライト組成物において、副成分として、Wの酸化物、Moの酸化物、Biの酸化物、Pbの酸化物、Mgの酸化物、Siの酸化物、Vの酸化物およびNbの酸化物から選ばれる1種または2種以上を所定量含有添加し、好ましくはラトラ試験時のラトラ値が、0.5%以下、抗折強度が、1.08×10MPa以上であるフェライト組成物および該フェライト組成物で構成されるフェライトコア。
【選択図】 なし

Description

本発明は、フェライト組成物、フェライト組成物から構成されるフェライトコア、および該フェライトコアを有する電子部品に係り、さらに詳しくは、たとえば、ダイヤモンドホイール砥石等の砥石を用いた研削加工や、ダイサー等によるダイシング加工のような高精度加工を行っても、欠けや割れが生じ難いフェライトコア、および該フェライトコアを有する電子部品に関する。
近年、各種電子機器の小型・軽量化が急速に進み、それに対応すべく、各種電子機器の電気回路に用いられる電子部品の小型化・高性能化への要求が急速に高まっている。
電子部品の中で、たとえば、コモンモードチョークコイル等の各種コイル素子についても、プリント基板への高密度表面実装を実現するために、小型化されたチップ型に進展してきている。
従来より、この種のコイル素子に含有されるフェライトコアは、金型により成形し、焼成することにより製造されている。しかし、小型化・高性能化への対応のためプリント基板への高密度表面実装を目的としたコイル素子は、コイル素子自体の寸法が非常に小さく、高精度な加工(たとえば、±1μm程度の精度)を行うことが必要とされる。そのため、このような高密度表面実装を目的としたコイル素子に使用されるフェライトコアを、従来より行われている金型成形により製造することは、非常に困難である。
そこで、このような高密度表面実装を目的としたコイル素子に使用されるフェライトコアは、通常、金型等により成形し、その後、成形体を高精度スライサー等を使用し研削加工を行い、所望の形状に加工されている。また、高密度表面実装を目的としたコイル素子は、製造工程の簡略化等の理由により、複数個の素子を同時に基板上で製造するのが一般的である。このように、複数個の素子を同時に製造する場合においては、ダイサー等によりダイシング加工を行い、チップ化を行う工程が必要となる。
しかし、上記研削加工およびダイシング加工の際に、フェライトコアが欠けてしまうという問題や、フェライトコアが割れてしまうという問題が生じている。この問題の解決方法としては、研削加工およびダイシング加工における加工条件を改良する方法や、フェライトコアを構成するフェライト組成物を改良し、フェライトコア自体の物理強度を向上する方法等が考えられる。
これまでに、フェライトコアを構成するフェライト組成物を改良することにより、フェライトコアの各種物理強度を向上させる提案がなされており、たとえば特許文献1には、強度、靱性等の機械的特性が高いフェライトが開示されている。この文献には、所定組成のNi−Zn系フェライトにおいて、主成分100重量部に対して、0.1〜10.0重量部のZrOを含有し、平均結晶粒子径を1〜18μmとすることにより強度、靱性等の機械的特性が高いフェライトが得られる旨が記載されている。
しかし、この文献記載の発明においては、フェライト自体の3点曲げ強度や、衝撃強度は向上しており、電磁波吸収部材としては、充分な物理強度を達成しているが、上記のような高精度な加工を行う際のフェライトの欠けや、割れを解決するには至っていない。また、研削加工およびダイシング加工における加工条件を改良する方法については、製造工程上の理由、たとえば製造コスト等の理由により、加工精度の向上にも限界があった。
特開平8−157253号公報
本発明の目的は、高密度表面実装を目的とした電子部品に使用され、良好な磁気特性を有し、ラトラ値が低く、抗折強度が大きく、加工時における欠けや割れが生じ難いフェライト組成物、および該フェライト組成物で構成されるフェライトコアを提供することである。また、本発明は、このようなフェライト組成物およびフェライトコアを用いて製造され、小型、かつ高性能な表面実装型コイル素子やコモンモードチョークコイル等の電子部品およびその製造方法を提供することも目的とする。
本発明者等は、所定の組成範囲のNi−Cu−Zn系のフェライト組成物において、副成分として、Wの酸化物、Moの酸化物、Biの酸化物、Pbの酸化物、Mgの酸化物、Siの酸化物、Vの酸化物およびNbの酸化物から選ばれる1種または2種以上を所定量含有添加することにより、本発明の目的を達成できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明に係るフェライト組成物は、
主成分として、Feの酸化物、Niの酸化物、Cuの酸化物およびZnの酸化物を含有し、
副成分として、Wの酸化物、Moの酸化物、Biの酸化物、Pbの酸化物、Mgの酸化物、Siの酸化物、Vの酸化物およびNbの酸化物から選ばれる1種または2種以上を含有するフェライト組成物であって、
前記各副成分の含有時における含有量が、それぞれ、フェライト組成物全体に対して、WO、MoO、Bi、PbO、MgO、SiO、VおよびNb換算で、
WO:0.01〜0.3wt%
MoO:0.01〜1.0wt%
Bi:0.013〜3.0wt%
PbO:0.05〜3.0wt%
MgO:0.01〜1.0wt%
SiO:0.15〜0.5wt%
:0.04〜0.5wt%
Nb:0.01〜1.0wt%である。
なお、本発明において、フェライト組成物とは、上記各主成分を含有し、さらに、上記各副成分のうち1種または2種以上を含有するフェライトの焼成後のフェライト焼結体を意味する。
本発明に係るフェライト組成物は、上記副成分として、少なくとも、Wの酸化物およびBiの酸化物を含有し、
前記Wの酸化物およびBiの酸化物の含有量が、フェライト組成物全体に対して、WO換算で0.01〜0.3wt%、Bi換算で0.013〜3.0wt%であることが好ましい。
あるいは、本発明に係るフェライト組成物は、上記副成分として、少なくとも、Moの酸化物およびSiの酸化物を含有し、
前記Moの酸化物およびSiの酸化物の含有量が、フェライト組成物全体に対して、MoO換算で0.01〜1.0wt%、SiO換算で0.15〜0.5wt%であることが好ましい。
あるいは、本発明に係るフェライト組成物は、上記副成分として、少なくとも、Vの酸化物およびNbの酸化物を含有し、
前記Vの酸化物およびNbの酸化物の含有量が、フェライト組成物全体に対して、V換算で0.04〜0.5wt%、Nb換算で0.01〜1.0wt%であることが好ましい。
本発明に係るフェライト組成物においては、好ましくは、前記フェライト組成物のラトラ試験時のラトラ値が、0.5%以下である。
本発明に係るフェライト組成物においては、好ましくは、前記フェライト組成物の抗折強度が、1.08×10MPa以上である。
本発明に係るフェライト組成物においては、好ましくは、前記フェライト組成物の焼結密度が、5.0g/cm以上である。
本発明に係るフェライト組成物においては、好ましくは、前記フェライト組成物の体積抵抗率が、10Ω・m以上である。
本発明に係るフェライト組成物においては、好ましくは、前記フェライト組成物の飽和磁束密度が、300mT以上である。
本発明に係るフェライト組成物においては、好ましくは、前記フェライト組成物のキュリー温度が、180℃以上である。
本発明に係るフェライトコアは、上記いずれかのフェライト組成物で構成される。
本発明に係るフェライトコアにおいては、好ましくは、前記フェライトコアが、焼結後にパターンニングされるフェライトコアであって、前記パターンニングする方法が、機械加工またはエッチング加工である。
本発明に係る電子部品は、上記いずれかのフェライトコアを有する。
電子部品としては、インダクタ部品、トランス部品、コイル部品、磁気ヘッド部品などが挙げられ、特に、コイル部品であることが好ましい。
本発明に係る表面実装型コイル素子は、
第1のコアと第2のコアとを突き合わせてなり、両端部に突き合わせ部となる外殻部と、中央部にギャップを構成する中央脚部とを有するコア構造体と、
中央部に透孔を有する絶縁板にスパイラル状コイル導体が形成されたコイル基板とを有し、
前記第1のコアと第2のコアとの間に、前記コア構造体の中央脚部が前記コイル基板の透孔に入る状態で、前記コイル基板を配置した表面実装型コイル素子であって、
前記第1のコアおよび前記第2のコアが、上記いずれかのフェライト組成物で構成されている。
本発明に係るコモンモードチョークコイルは、
第1の磁性基板上に、絶縁層とコイルパターンとを交互に成膜することによりコイル導体部を形成し、
前記絶縁層の前記コイルパターンに囲まれる中央部の絶縁体と、前記コイルパターンの外周部の絶縁体とを除去することにより溝部を形成し、
前記コイル導体部の上部および前記溝部に、磁性体粉末を含有した樹脂層を設け、
前記樹脂層の上に接着層を介して第2の磁性基板を形成することにより製造されるコモンモードチョークコイルであって、
前記第1磁性基板および前記第2磁性基板が、上記いずれかのフェライト組成物で構成されている。
本発明に係るコモンモードチョークコイルは、あるいは、
第1の磁性基板上に、絶縁層とコイルパターンとを交互に成膜することによりコイル導体部を形成し、
前記絶縁層の前記コイルパターンに囲まれる中央部の絶縁体と、前記コイルパターンの外周部の絶縁体とを除去することにより溝部を形成し、
前記コイル導体部の上部および前記溝部に、接着層を設け、
前記接着層の上に、前記溝部の形状に対応した凸部を有する第2の磁性基板を、前記凸部が前記溝部内に配置される状態で、形成することにより製造されるコモンモードチョークコイルであって、
前記第1磁性基板および前記第2磁性基板が、上記いずれかのフェライト組成物で構成されている。
本発明に係るコモンモードチョークコイルアレイは、上記いずれかのコモンモードチョークコイルを少なくとも2個以上含有する。
本発明に係る表面実装型コイル素子の製造方法は、
第1のコアと第2のコアとを突き合わせてなり、両端部に突き合わせ部となる外殻部と、中央部にギャップを構成する中央脚部とを有するコア構造体と、
中央部に透孔を有する絶縁板にスパイラル状コイル導体が形成されたコイル基板とを有し、
前記第1のコアと第2のコアとの間に、前記コア構造体の中央脚部が前記コイル基板の透孔に入る状態で、前記コイル基板を配置する表面実装型コイル素子の製造方法であって、
焼結後に、パターンニングする工程を有し、かつ、
前記第1のコアおよび前記第2のコアとして、上記いずれかのフェライト組成物で構成されているフェライトコアを使用する。
本発明に係るコモンモードチョークコイルの製造方法は、
第1の磁性基板上に、絶縁層とコイルパターンとを交互に成膜することによりコイル導体部を形成し、
前記絶縁層の前記コイルパターンに囲まれる中央部の絶縁体と、前記コイルパターンの外周部の絶縁体とを除去することにより溝部を形成し、
前記コイル導体部の上部および前記溝部に、磁性体粉末を含有した樹脂層を設け、
前記樹脂層の上に接着層を介して第2の磁性基板を形成するコモンモードチョークコイルの製造方法であって、
焼結後に、パターンニングする工程を有し、かつ、
前記第1磁性基板および前記第2磁性基板として、上記いずれかのフェライト組成物で構成されている磁性基板を使用する。
本発明に係るコモンモードチョークコイルの製造方法は、あるいは、
第1の磁性基板上に、絶縁層とコイルパターンとを交互に成膜することによりコイル導体部を形成し、
前記絶縁層の前記コイルパターンに囲まれる中央部の絶縁体と、前記コイルパターンの外周部の絶縁体とを除去することにより溝部を形成し、
前記コイル導体部の上部および前記溝部に、接着層を設け、
前記接着層の上に、前記溝部の形状に対応した凸部を有する第2の磁性基板を、前記凸部が前記溝部内に配置される状態で、形成するコモンモードチョークコイルの製造方法であって、
焼結後に、パターンニングする工程を有し、かつ、
前記第1磁性基板および前記第2磁性基板として、上記いずれかのフェライト組成物で構成されている磁性基板を使用する。
本発明によれば、表面実装型コイル素子やコモンモードチョークコイル等の電子部品において、機械加工やエッチング加工等によるパターンニング時におけるフェライトコアの欠けや割れが生じ難く、高精度な加工が可能となるため、小型、かつ高性能な表面実装型コイル素子やコモンモードチョークコイル等の電子部品を提供することができる。
以下、本発明を、図面に示す実施形態に基づき説明する。
図1は本発明の第1実施形態に係る表面実装型コイル素子の外部電極形成前の素子構造を示す斜視図、
図2は図1に示すII−II線に沿う断面斜視図、
図3は本発明の第1実施形態に係る表面実装型コイル素子の外部電極形成後の素子構造を示す斜視図、
図4は本発明の第1実施形態に係る表面実装型コイル素子を構成するコア構造の分解斜視図、
図5は本発明の第1実施形態に係る表面実装型コイル素子を構成するコイル基板の平面図、
図6(A)〜(D)は本発明の第1実施形態に係る表面実装型コイル素子を構成するコイル基板の製造工程を示す説明図、
図7は本発明の第2実施形態に係るチップ型コモンモードチョークコイルの分解斜視図、
図8(A)〜(C)は本発明の第2実施形態に係るチップ型コモンモードチョークコイルの製造工程を示す説明図、
図9は本発明の他の実施形態に係るチップ型コモンモードチョークコイルアレイの分解斜視図、
図10は本発明の他の実施形態に係るチップ型コモンモードチョークコイルアレイの分解斜視図である。
第1実施形態
図1に示すように、本実施形態の表面実装型コイル素子1は、コア構造体2の間に、コイル基板3が挟まれた構造となっている。表面実装型コイル素子1の形状に特に制限はないが、通常、直方体状とされる。また、その寸法にも特に制限はなく、用途に応じて適当な寸法とすればよい。
図2は、図1に示すII−II線に沿う断面斜視図である。図2に示すように、コア構造体2は、T型コア21およびコの字型コア22から構成されており、コイル基板3は、絶縁板31および絶縁板31の両面に形成されたコイル導体32から構成されている。
なお、コア構造体2を構成するT型コア21およびコの字型コア22は、コの字型コア22の外殻部221を介して突き合わされた構造となっており、さらに、T型コア21の中央脚部211とコの字型コア22との間で微小ギャップが形成されている。
また、コイル導体32の周囲には、コイル導体32を保護するための保護樹脂層36が、T型コア21とコの字型コア22の間には、両コアを接着するための接着層23が、それぞれ形成されている。
また、本実施形態の表面実装型コイル素子1は、図1に示すコイル基板3の導出端電極部321と電気的に接触するように、外部電極4が形成され、図3に示す外部電極4が形成された表面実装型コイル素子1として、各種電子機器等に使用される。
コア構造体2
コア構造体2は、図4に示すようにT型コア(第1のコア)21およびコの字型コア(第2のコア)22よりなり、T型コア21およびコの字型コア22は、本発明のフェライト組成物で構成される。
本発明のフェライト組成物は、主成分として、Feの酸化物、Niの酸化物、Cuの酸化物およびZnの酸化物を含有する。さらに、本発明のフェライト組成物は、副成分として、Wの酸化物、Moの酸化物、Biの酸化物、Pbの酸化物、Mgの酸化物、Siの酸化物、Vの酸化物およびNbの酸化物から選ばれる1種または2種以上を含有する。
Feの酸化物の含有量は、主成分全体に対して、Fe換算で45.0〜50.0mol%であることが好ましく、さらに好ましくは48.0〜50.0mol%である。Feの酸化物の含有量が多すぎると比抵抗が低下する傾向にあり、少なすぎると飽和磁束密度Bsが低下する傾向にある。
Niの酸化物の含有量は、主成分全体に対して、NiO換算で10.0〜30.0mol%であることが好ましく、さらに好ましくは15.0〜30.0mol%である。Niの酸化物の含有量が多すぎると焼結体密度が低下する傾向にあり、少なすぎると比抵抗が低下する傾向にある。
Znの酸化物の含有量は、主成分全体に対して、ZnO換算で10.0〜35.0mol%であることが好ましく、さらに好ましくは20.0〜30.0mol%である。Znの酸化物の含有量が多すぎるとキュリー温度が低下する傾向にあり、少なすぎると初透磁率μiが低下する傾向にある。
Cuの酸化物の含有量は、主成分を構成する他の酸化物により諸特性を調整した残部とすることが好ましい。Cuの酸化物の含有量が多すぎると比抵抗が低下する傾向にあり、少なすぎると焼結密度や抗折強度が低下する傾向にある。
なお、上記各副成分のうち、添加する酸化物の種類、および1種または2種以上の組み合わせについては、特に限定されないが、たとえば以下の(1)〜(10)の各組み合わせとすることができる。
(1)Wの酸化物
(2)Siの酸化物
(3)Wの酸化物+Biの酸化物
(4)Moの酸化物+Siの酸化物
(5)Pbの酸化物+Mgの酸化物+Siの酸化物
(6)Mgの酸化物+Siの酸化物+Vの酸化物
(7)Biの酸化物+Siの酸化物
(8)Biの酸化物+Mgの酸化物+Siの酸化物
(9)Vの酸化物+Nbの酸化物
(10)Moの酸化物
上記組み合わせ中、(3)、(4)、(9)のいずれかの組み合わせが、より好ましい。 また、各副成分を添加する際における添加量については、以下の範囲とすることが望ましい。
Wの酸化物の含有量は、フェライト組成物全体に対して、WO換算で、0.01〜0.3wt%であり、好ましくは0.1〜0.2wt%である。Wの酸化物には、粒界強度を下げる効果がある。Wの酸化物の含有量が多すぎると抗折強度が低下する傾向にある。
Moの酸化物の含有量は、フェライト組成物全体に対して、MoO換算で、0.01〜1.0wt%であり、好ましくは0.035〜0.5wt%である。Moの酸化物には、焼結体の粒径を制御する効果がある。Moの酸化物の含有量が多すぎると焼結体密度が低下する傾向にある。
Biの酸化物の含有量は、フェライト組成物全体に対して、Bi換算で、0.013〜3.0wt%であり、好ましくは0.025〜1.2wt%である。Biの酸化物には、体積抵抗率を向上させる効果がある。Biの酸化物の含有量が多すぎると抗折強度が低下する傾向にある。
Pbの酸化物の含有量は、フェライト組成物全体に対して、PbO換算で、0.05〜3.0wt%であり、好ましくは1.0〜1.5wt%である。Pbの酸化物には、焼結を促進する効果がある。Pbの酸化物の含有量が多すぎると抗折強度が低下する傾向にある。
Mgの酸化物の含有量は、フェライト組成物全体に対して、MgO換算で、0.01〜1.0wt%であり、好ましくは0.14〜0.25wt%である。Mgの酸化物には、結晶粒径を制御する効果がある。Mgの酸化物の含有量が多すぎると飽和磁束密度が低下する傾向にある。
Siの酸化物の含有量は、フェライト組成物全体に対して、SiO換算で、0.15〜0.5wt%であり、好ましくは0.25〜0.35wt%である。Siの酸化物には、結晶粒径を制御する効果がある。Siの酸化物の含有量が多すぎると焼結密度が低下する傾向にある。
Vの酸化物の含有量は、フェライト組成物全体に対して、V換算で、0.04〜0.5wt%であり、好ましくは0.08〜0.15wt%である。Vの酸化物には、焼結を促進する効果がある。Vの酸化物の含有量が多すぎると抗折強度が低下する傾向にある。
Nbの酸化物の含有量は、フェライト組成物全体に対して、Nb換算で、0.01〜1.0wt%であり、好ましくは0.02〜0.1wt%である。Nbの酸化物には、結晶粒径を制御する効果がある。Nbの酸化物の含有量が多すぎると焼結体密度が低下する傾向にある。
本発明の特徴点は、コア構造体2を構成するT型コア21とコの字型コア22を上記フェライト組成物によって構成している点にある。すなわち、T型コア21とコの字型コア22を上記フェライト組成物で構成することにより、良好な磁気特性を有し、ラトラ値が低く、抗折強度が大きく、パターンニング加工やダイシング加工等の加工時における欠けや割れが生じ難いフェライトコアを得ることができる。
この理由については、必ずしも明らかではないが、上記主成分を有するフェライトにおいて、上記各副成分を1種または2種以上添加し、その添加量を上記範囲とすることにより、フェライト焼結体の強度および粒径を制御することが可能となり、結果としてフェライト焼結体の欠けが防止できるためであると考えられる。
フェライト組成物のラトラ試験時のラトラ値は、好ましくは0.5%以下であり、さらに好ましくは0.4%以下である。ラトラ値は、フェライト組成物の衝撃時における欠けや、割れに対する強さを示す値であり、この値が低いと、欠けや割れが起こり難い。ラトラ値が0.5%を超えると、衝撃による欠けや割れが生じ易くなる傾向にある。
ラトラ値の測定は、たとえば、ラトラ試験を行い、ラトラ試験前のフェライト組成物試料の重量と、ラトラ試験後のフェライト組成物試料の重量とから算出される重量減少率(%)を求めることによって測定可能である。ラトラ試験の条件としては、たとえば、フェライト組成物試料を直径20mm、高さ15mmの円柱状に加工し、内部に邪魔棒を有する直径約10cmのポット(ラトラ試験機)に、フェライト組成物試料を3個入れ、回転数100rpm、回転時間5分で行うことができる。
フェライト組成物の抗折強度は、好ましくは1.08×10MPa以上であり、さらに好ましくは1.4×10MPa以上である。抗折強度が1.08×10MPa未満となると、基板実装時のたわみ強度や落下強度が低下する傾向にある。抗折強度の測定は、たとえば、JIS−R1601に規定されている3点曲げ抗折強度の測定方法に準拠して測定することができる。
フェライト組成物の焼結密度は、好ましくは5.0g/cm以上であり、さらに好ましくは5.1g/cm以上である。焼結密度が5.0g/cm未満となると、落下時や、衝撃によりクラックが生じ易くなる傾向にある。
フェライト組成物の体積抵抗率は、好ましくは10Ω・m以上であり、さらに好ましくは10Ω・m以上である。体積抵抗率が10Ω・m未満となると、ショート不良、およびバレルメッキ不良が増大する傾向にある。
フェライト組成物の飽和磁束密度は、好ましくは300mT以上であり、さらに好ましくは367mT以上である。飽和磁束密度が300mT未満となると、印加電流により飽和し、実用上必要とされるインダクタンスの確保が困難となる傾向にある。
フェライト組成物のキュリー温度は、好ましくは180℃以上であり、さらに好ましくは185℃以上である。キュリー温度が180℃未満となると、高温動作時において急激なインダクタンスの低下が起こる傾向にあり、高温度域での使用が困難となる傾向にある。
コイル基板3
図5に示すように、コイル基板3は、絶縁板31、および絶縁板31の両面に形成されたコイル導体32から構成されている。
絶縁板31としては、特に限定されないが、薄型で充分な強度を持たせるために、ガラスクロスに樹脂を含浸させたものであることが好ましい。ガラスクロスに含浸させる樹脂としては、BTレジン、ポリアミド、アラミド等が使用できる。
コイル導体32を構成する導電材としては、特に限定されないが、Cu,Ag,Ni等が使用でき、導電率が高く、比較的安価であるという点より、Cuを使用することが好ましい。
保護樹脂層36を構成する材料としては、特に限定されないが、たとえばエポキシ系の樹脂等を使用することができる。
接着層23を構成する材料としては、特に限定されないが、たとえばエポキシ系の樹脂等を使用することができる。
表面実装型コイル素子の製造方法
本実施形態の表面実装型コイル素子1は、図4に示すコア構造体2を構成するT型コア21およびコの字型コア22、および図5に示す絶縁板31にコイル導体32が形成されたコイル基板3を作製し、コア構造体2とコイル基板3とを組み合わせることにより製造される。なお、本実施形態においては、コイル基板3の絶縁板31は中央部に透孔311を有する構造であり、T型コア21の中央脚部211が、絶縁板31の透孔311に入る状態とし、T型コア21とコの字型コア22との間に、コイル基板3を配置することにより、組み合わされる。
以下、本実施形態の表面実装型コイル素子1の製造方法について説明する。
なお、本実施形態においては、表面実装型コイル素子の製造方法を1素子分の図で説明するが、実際には、複数個の素子を、基板上で同時に製造する。
コア構造体2の製造方法
コア構造体2を構成するT型コア21およびコの字型コア22は、各原料粉末を秤量・混合し、これを仮焼し、仮焼物を所定の平均粒径、粒度分布になるように粉砕し、その後、粉砕材料を造粒し、造粒物を薄板状に成形した後、焼成し、薄板状の焼結体を切削加工等の機械加工や、エッチング加工により、それぞれT型およびコの字型に加工することにより製造される。
以下、T型コア21およびコの字型コア22の製造方法を説明する。
まず、フェライト組成物を構成するフェライト原料粉末を用意する。
フェライト原料粉末としては、上記した酸化物やその混合物、複合酸化物を用いることができるが、その他、焼成により上記した酸化物や複合酸化物となる各種化合物、例えば、炭酸塩、シュウ酸塩、硝酸塩、水酸化物、有機金属化合物等から適宜選択し、混合して用いることもできる。フェライト原料粉末中の各化合物の含有量は、焼成後に上記したフェライト組成物の組成となるように決定すればよい。
なお、各原料粉末を混合することにより得られる原料混合物中には、原料中の不可避的不純物元素が含まれ得る。このような元素としては、B、Al、Si、P、Ca、Cr、Co、Na、K、S、Clなどが挙げられる。磁気特性への影響を抑えるためには、これら各元素の組成物全体に対する重量比率が500ppm以下であることが好ましい。
次に、秤量した各原料粉末を混合し、仮焼する。仮焼きは、原料の熱分解、成分の均質化、フェライトの生成、焼結による超微粉の消失と適度の粒子サイズへの粒成長を起こさせ、原料混合物を後工程に適した形態に変換するために行われる。仮焼は酸化性雰囲気中、通常は空気中で行われる。仮焼温度は800〜1000度、仮焼時間は1〜3時間とすることが好ましい。
次に、上記にて得られた仮焼き材料を粉砕し、粉砕材料を得る。粉砕は、仮焼き材料の凝集をくずして適度の焼結性を有する粉体を製造するために行われる。仮焼き材料が大きい塊を形成しているときには、粗粉砕を行ってからボールミルやアトライターなどを用いて湿式粉砕を行う。
次に、粉砕材料の造粒(顆粒)を行い、造粒物を得る。造粒は、粉砕材料を適度な大きさの凝集粒子とし、成形に適した形態に変換するために行われる。こうした造粒法としては、たとえば、加圧造粒法やスプレードライ法などが挙げられる。スプレードライ法は、粉砕材料に、ポリビニルアルコールなどの通常用いられる結合剤を加えた後、スプレードライヤー中で霧化し、乾燥する方法である。
次に、造粒物を薄板状に成形し、所定厚みの薄板状の成形体を得る。造粒物の成形方法としては、たとえば、乾式成形、湿式成形、押出成形などが挙げられる。
次に、薄板状の成形体の焼成を行い、薄板状の焼結体を得る。焼成は、多くの空隙を含んでいる成形体の粉体粒子間に、融点以下の温度で粉体が凝着する焼結を起こさせ、緻密な焼結体を得るために行われる。こうした焼成は、好ましくは50〜300℃/hrで昇温した焼成炉にて1000〜1300℃で2〜8時間程度行う。
焼成後は、切削加工等の機械加工や、エッチング加工により、図4に示すT型コア21およびコの字型コア22に加工する。切削加工としては、たとえば、フェライト基板をダイヤモンドホイール砥石等の砥石を用いた高精度スライサーを使用し、不要部分の肉厚を薄く研削することにより行うことができる。T型コア21を研削加工により作製する際には、不要部分の肉厚を薄く研削し、中央脚部211が残るように加工すれば良いし、コの字型コア22を作製する際には、外殻部221が残るように加工すれば良い。
なお、本実施形態においては、T型コア21およびコの字型コア22を、本発明のフェライト組成物で構成しているため、T型コア21およびコの字型コア22の焼結密度や抗折強度を充分高くし、かつ、ラトラ値を低くすることができる。したがって、切削加工等の機械加工や、エッチング加工の際に欠けや割れが起こり難いため、高精度な加工が可能となる。
また、切削加工等の機械加工や、エッチング加工をする際に、T型コア21の中央脚部211と、コの字型コア22との間に微小ギャップを形成することが好ましい。この微小ギャップは、コア構造体2が磁気飽和してしまうことを防止するために形成され、微小ギャップは、0.1〜100μmであることが好ましく、さらに好ましくは0.1〜50μmである。本実施形態においては、本発明のフェライト組成物を使用しており、高精度な加工が可能であるため、たとえば、この微小ギャップの加工を±1μm程度の精度で行うことができる。
コイル基板3の製造
図5に示すように、コイル基板3は、中央部に透孔311を有する絶縁板31にスパイラル状のコイル導体32を形成することにより製造される。本実施形態においては、スパイラル状のコイル導体32は、絶縁板31の表面および裏面に形成し、表面および裏面のコイル導体32は、表裏コンタクト部322を介して、相互に接続されている。さらに、表面および裏面のコイル導体32は、それぞれ導出端電極部321と接続される。
以下、コイル基板3の製造方法を説明する。なお、コイル基板3は、図6(A)〜(D)に示す手順で製造される。
まず、中央部に透孔311を有する絶縁板31を準備する。絶縁板31としては、ガラスクロスにBTレジン、ポリアミド、アラミド等の樹脂を含浸したものが使用できる。
図6(A)に示すように、絶縁板31の表面および裏面に下地導体層(シード層)33を無電解メッキにて形成する。次に、その上にフォトレジスト34を電着成膜し、フォトリソグラフィ法でコイル導体の形成パターンに対応した選択メッキ用マスクレジストを形成する。そして、フォトレジスト34をメッキマスクとして下地導体層33が露出する部分に選択的に電気(電解)メッキ法によりコイル導体用電気メッキ層35を電着形成させる。下地導体層33およびコイル導体用電気メッキ層35を構成する導電材としては、Cu,Ag,Ni等が使用できる。なかでも、導電率が高く、比較的安価であるという点より、Cuを使用することが好ましい。
次に、図6(B)に示すように、メッキマスクとして形成したフォトレジスト34を取り除き、コイル導体用電気メッキ層35が形成されている部分以外の下地導体層33をエッチングして除去する。
次に、図6(C)に示すように、電気メッキ法により、コイル導体用電気メッキ層35をさらに成長形成させ、コイル導体32を形成する。なお、このとき、隣り合うコイル導体32間の隙間が、好ましくは、15μm以下となるまで、コイル導体用電気メッキ層35を成長形成させる。
その後、図6(D)に示すように、保護樹脂層(ソルダーレジスト)36を絶縁板31の表面および裏面に印刷し、保護樹脂層36でコイル導体32を被覆して保護する。
このような工程を経て、コイル基板3は製造される。
なお、本実施形態のコイル基板3は、隣り合うコイル導体32間の隙間が、好ましくは15μm以下であり、また、コイル導体32のアスペクト比(導体部の高さ/幅)を、好ましくは0.2〜5程度と高く設定することが可能である。そのため、コイル基板3の直流抵抗を、好ましくは0.01〜10Ω程度にまで低下させることができ、大電流への対応が可能となる。
次に、上記にて製造したT型コア21およびコの字型コア22と、コイル基板3とを組み合わせ、表面実装型コイル素子1とする。
まず、コイル基板3の中央部の透孔311に、T型コア21の中央脚部211が入る状態とし、コイル基板3をT型コア21とコの字型コア22との間に配置する。次に、T型コア21とコの字型コア22とを突き合わせた状態で組み合わせ、図1に示す構造とする。T型コア21およびコの字型コア22と、コイル基板3とを組み合わせる際には、エポキシ樹脂等により接着層23を形成し、接着層23を介して、接着一体化する。
なお、本実施形態においては、表面実装型コイル素子の製造方法を1素子分の図で説明したが、実際には、複数個の素子を、基板上で同時に製造し、この基板上で製造されたものを1素子形状のチップに切断後、チップ外面に外部電極を形成する。
上述した1素子形状のチップに切断する方法としては、たとえばダイサー等によるダイシング加工等が挙げられる。本実施形態においては、コア構造体2を構成するT型コア21およびコの字型コア22を、本発明のフェライト組成物で構成しているため、T型コア21およびコの字型コア22の焼結密度や抗折強度を充分高くし、かつ、ラトラ値を低くすることができる。したがって、ダイサー等によるダイシング加工の際に欠けや割れが起こり難く、1素子形状のチップに切断する際においても、高精度な加工が可能となる。
また、外部電極4の形成は、図1のコイル基板3の導出端電極部321の露出部分を含むコア構造体2の両端部をコの字状に囲むように一対の外部電極4を図3に示すように形成する。外部電極4の形成は、Cr,Cu導体層をマスクスパッタで順次形成後、バレルメッキによりCu,Ni,Snの順に電気メッキ層を形成することで行う。
このような工程を経て、本実施形態に係る表面実装型コイル素子は製造される。
第2実施形態
図7は、本実施形態に係るコモンモードチョークコイルの分解斜視図である。図7に示すように、本実施形態のチップ型コモンモードチョークコイルは、磁性基板51の上に、コイル導体部50、磁性層57、接着層58、磁性基板59の順で積層することにより形成される。コイル導体部50は、絶縁層52a〜52eと、引き出し電極層53、コイル導体層54、コイル導体層55、引き出し電極層56とが交互に積層された構成となっている。
引き出し電極層53およびコイル導体層54、引き出し電極層56およびコイル導体層55は、それぞれ絶縁層52b,52dのスルーホールを介して電気的に接続されている。また、引き出し電極層53,56、コイル導体層54,55の一端は、チップ外周表面に形成される外部電極に接続される。
磁性基板51,59は、本発明のフェライト組成物で構成される。
フェライト組成物を構成する各化合物および含有量は、上述した第1実施形態と同様とすれば良い。
絶縁層52a〜52eを構成する材料は、特に限定されないが、絶縁性に優れ、加工性が良いという理由より、ポリイミド樹脂、エポキシ樹脂等が好適に使用できる。
引き出し電極層53,56、コイル導体層54,55を構成する導電材は、特に限定されないが、導電性が高く、加工性が良いという理由より、Cu、Al等が好適に使用できる。
磁性層57は、磁性体粉末を含有する樹脂より構成される。磁性体粉末としては、特に限定されないが、本発明のフェライト組成物を粉末状にしたもの等が使用できる。磁性層57を構成する樹脂は、特に限定されないが、反応硬化性の樹脂であることが好ましく、たとえばポリイミド樹脂、エポキシ樹脂等が使用できる。
接着層58を構成する材料としては、特に限定されないが、たとえばエポキシ系の樹脂等を使用することができる。
チップ型コモンモードチョークコイルの製造方法
本実施形態のチップ型コモンモードチョークコイルは、磁性基板の上に、絶縁層とコイルパターンとを交互に成膜することによりコイル導体部を形成し、コイル導体部を構成する絶縁体の一部除去して溝部を形成し、コイル導体部の上部および溝部に磁性体粉末を含有した樹脂層を設け、その上に、接着層を介し磁性基板を形成することにより製造される。
以下、図7、図8(A)〜(C)を使用し、本実施形態のチップ型コモンモードチョークコイルの製造方法について説明する。
なお、本実施形態においては、チップ型コモンモードチョークコイルの製造方法を1素子分の図で説明するが、実際には、複数個の素子を基板上で、同時に製造する。
まず、薄板状の磁性基板51,59を製造する。
磁性基板51,59は、第1実施形態と同様のフェライト原料粉末を使用し、同様の方法で製造する。また、磁性基板51,59の厚み加工は、たとえば、ダイヤモンドホイール砥石等の砥石を用いた高精度スライサーを使用し、行うことができる。
次に、得られた磁性基板51の上に、絶縁層52aを形成する。絶縁層52aの形成方法としては、スピンコート法、ディップ法、スプレー法、印刷法等が挙げられる。
次に、絶縁層52aをエッチング(現像)し、スパイラル状コイル導体パターンに囲まれる中央部およびスパイラル状コイル導体パターンの外周部の絶縁体を除去する。
次に、絶縁層52aの上に、金属層を成膜し、その後、金属層にパターンニングを施すことにより、引き出し電極層53を形成する。引き出し電極層53を構成する導電材は、特に限定されないが、Cu,Al等が好ましい。金属層の形成方法としては、たとえば、真空成膜法またはメッキ工法等が挙げられる。パターンニング工法としては、フォトリソグラフィーを用いたエッチング法、フォトリソグラフィーを用いたアディティブ法(メッキ)等が挙げられる。
次に、その上に、絶縁層52bを上記と同様に形成し、エッチングを行う。なお、エッチングを行う際には、引き出し電極層53とコイル導体層54とを電気的に接続するためのスルーホールを形成する。
次に、その上に、スパイラル状コイル導体パターンを有するコイル導体54を形成する。コイル導体層54を構成する導電材としては、引き出し電極層53と同様の導電材を使用することができる。また、コイル導体層54の形成についても、引き出し電極層53と同様の方法により、行うことができる。
以下、同様にして、絶縁層52c、コイル導体層55、絶縁層52d、引き出し電極層56、絶縁層52eを順次形成する。
このようにして、図8(A)に示す磁性基板51上に絶縁層52およびコイル導体層54,55を含有するコイル導体部50が形成される。なお、本実施形態においては、絶縁層52のコイル導体パターンに囲まれる中央部、およびコイル導体パターンの外周部の絶縁体を除去するエッチング工程を行うため、溝部61,62が形成されることになる。
次に、図8(B)に示すように、コイル導体部50の上部および溝部61,62に塗布工程にて磁性体粉末を含有する樹脂を印刷し、その後樹脂を反応硬化させ、磁性層57を形成する。塗布工程で設ける磁性層57の厚さは、磁性層57の厚さtの溝部61,62の凹段差dに対する比(t/d)が、好ましくはt/d≧1.5となるように設定する。t/d≧1.5とすることにより、印刷工程において、溝部61,62と磁性層57との高さの差により生じる磁性層57の表面の凹凸の影響を軽減することが可能となる。
次に、図8(B)に示す1点鎖線Pの高さまで、磁性層57の上面を研磨して、磁性層57の平坦化を行う。
次に、図8(c)に示すように、平坦化を行った磁性層57の上に接着剤を塗布して接着層58を設け、その上に磁性基板59を貼り付ける。接着層58を構成する接着剤としては、特に限定されないが、たとえばエポキシ系の樹脂等を使用することができる。
なお、本実施形態においては、チップ型コモンチョークコイルの製造方法を1素子分の図で説明したが、実際は、複数個の素子を、基板上で同時に製造し、この基板上で製造されたものを1素子形状のチップに切断後、チップ外面に外部電極を形成する。
1素子形状のチップに切断する方法としては、たとえばダイサー等によるダイシング加工等が挙げられる。本実施形態においては、磁性基板51,59を、本発明のフェライト組成物で構成しているため、磁性基板51,59の焼結密度や抗折強度を充分高くし、かつ、ラトラ値を低くすることができる。したがって、ダイサー等によるダイシング加工の際に欠けや割れが起こり難く、1素子形状のチップに切断する際においても、高精度な加工が可能となる。
このような工程を経て、本実施形態のチップ型コモンチョークコイルは製造される。
以上、本発明の実施形態について説明してきたが、本発明は、上述した実施形態に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々に改変することができる。
上述した実施形態では、本発明に係る電子部品として表面実装型コイル素子(第1実施形態)およびチップ型コモンチョークコイル(第2実施形態)を例示したが、本発明に係る電子部品としては、これらに限定されず、上記組成のフェライト組成物を含有するものであれば何でも良い。
たとえば、上述した第2実施形態においては、一組のコイル導体から構成されるチップ型コモンチョークコイルを例示したが、図9に示すコモンチョークコイルの構成を磁性基板上に2個並べて形成して構成されるチップ型コモンチョークコイルアレイとすることも可能である。
また、上述した第2実施形態においては、コイル導体部の上に磁性体粉末を含有する樹脂を印刷塗布し、反応硬化することにより、磁性層をコイル導体部の上部および溝部に形成するチップ型コモンチョークコイルを例示したが、図10に示すように溝部の形状に対応した凸部を有する磁性基板89を使用する構造とすることも可能である。
図10に示すチップ型コモンチョークコイルアレイは、上述した実施形態と同様に、絶縁層とコイルパターンとを交互に成膜することによりコイル導体部80を形成し、その上に、接着層88を介して、溝部の形状に対応した凸部を有する磁性基板89を形成することにより製造される。
以下、本発明を、さらに詳細な実施例に基づき説明するが、本発明は、これら実施例に限定されない。
まず、主成分原料としてFe、NiO、CuO、ZnOを、副成分原料としてWO、MoO、Bi、PbO、MgO、SiO、VおよびNbを用意した。
次に、これらの原料を、完成材の組成が、表1に示すものとなるように以下の条件で配合、仮焼成、粉砕を行いフェライト材料を調製した。
・配合および粉砕用ポット:ステンレスボールミルポット使用
・配合および粉砕用メディア:スチールボール使用
・配合時間:5時間
・仮焼条件:900℃、2時間
・仮焼き後の粉砕時間:20時間
得られたフェライト材料100重量部にバインダーとしてのポリビニルアルコールを1.0重量部添加して造粒して造粒物とし、加圧成形することにより成形体とした。
上記にて得られた成形体を高温保持工程における焼成温度1000℃〜1300℃、空気中で2時間焼成を行い、フェライト組成物からなる焼結体試料1〜14を作製した。
得られた焼結体試料1〜14について、焼結体密度、体積抵抗率、飽和磁束密度、キュリー温度、ラトラ値および抗折強度の測定を行った。
焼結体密度(単位:g/cm)は、焼結体試料の重量および体積を測定し、焼結体試料の重量を体積で除すことにより求めた。焼結体密度は、5.0g/cm以上を良好とした。
体積抵抗率(単位:Ω・m)は、抵抗率測定器(NPS社製、Σ−5)を用いて、23℃において直流4探針法(電流1mA、2秒間)で測定した。体積抵抗率は、10Ω・m以上を良好とした。
飽和磁束密度(単位:mT)は、焼結体試料を外径30mm、内径19mm、高さ6mmのトロイダルコア(環状焼結体)に加工し、このコアに巻線をした試料を用いて、理研電子社製 B−Hカーブトレーサーにて4kA/mの磁場を印加したときの飽和磁束密度を測定した。なお、巻線は、二次巻線として、線径0.35mmの銅製ワイヤーを30回巻き回し、さらに、その上に一次巻線として線径0.6mmの銅製ワイヤーを65回巻き回すことにより行った。飽和磁束密度は、300mT以上を良好とした。
キュリー温度(単位:℃)は、作製した焼結体試料を粉砕し、粉末状の試料を作製し、DSC(示差走査熱量分析装置)を使用して測定した。キュリー温度は、180℃以上を良好とした。
ラトラ値(単位:%)は、焼結体試料を直径20mm、高さ15mmの円柱状に加工し、この焼結体試料について、ラトラ試験を行うことによって測定した。ラトラ試験は、内部に邪魔棒を有する直径約10cmのポット(ラトラ試験機)に、あらかじめ試験前の重量(W1)を測定した焼結体試料を3個入れ、回転数100rpm、回転時間5分の条件で行なった。その後、焼結体試料の試験後の重量(W2)を測定し、焼結体試料のラトラ試験前後の重量の減少率を求め、これをラトラ値とした。すなわち、ラトラ値は、下記式(1)によって算出される。ラトラ値は、0.5%以下を良好とした。
ラトラ値(%)=100×(W1−W2)/W1 …式(1)
抗折強度(単位:MPa)は、焼結体を縦2mm×横4mm×厚み0.6mmに加工し、JIS−R1601に準拠した抗折試験(3点曲げ抗折強度の測定)を精密荷重測定装置を用いて行った。測定条件は支点間距離を2.0mm、荷重速度を0.5mm/min.とした。抗折強度は、1.08×10MPa以上を良好とした。
Figure 2005213115
Figure 2005213115
表1に、焼結体の試料1〜14の組成比を、表2に、焼結体の試料1〜14の焼結体密度、体積抵抗率、飽和磁束密度、キュリー温度、ラトラ値および抗折強度を示す。なお、表2には、各測定項目についての基準値も併記した。
表1より、添加副成分の種類および添加量が、本発明の範囲内である実施例の試料1〜10は、いずれの試料も、焼結体密度、体積抵抗率、飽和磁束密度、キュリー温度、ラトラ値および抗折強度が良好な結果となった。すなわち、焼結体密度が5.0g/cm以上、体積抵抗率が10Ω・m以上、飽和磁束密度が300mT以上、キュリー温度が180℃以上、ラトラ値が0.5%以下、抗折強度が1.08×10MPa以上であった。なかでも、実施例の試料3は、焼結体密度、体積抵抗率、飽和磁束密度、キュリー温度、ラトラ値および抗折強度のバランスが良く特に良好な結果となった。
一方、WOの含有量が0.40wt%である比較例の試料11は、ラトラ値が0.76%と高く、抗折強度が88.2MPaと低く、欠けや割れが生じ易い試料であることが確認できた。
同様に、Vの含有量が2.00wt%である比較例の試料12およびMgOの含有量が3.70wt%である比較例の試料13は、ラトラ値がそれぞれ0.74%、0.59%と高く、抗折強度がそれぞれ98.1MPa、88.2MPaと低く、欠けや割れが生じ易い試料であることが確認できた。
また、副成分を全く添加しなかった比較例の試料14は、ラトラ値が0.51%と高く、欠けが生じ易い試料であることが確認できた。
この結果より、焼結体密度、体積抵抗率、飽和磁束密度、キュリー温度を良好な値に保ちつつ、ラトラ値を低くし、抗折強度を高くするためには、W、Mo、Bi、Pb、Mg、Si、VおよびNbの各元素の酸化物のうち少なくとも1種以上を含有し、その含有量が本発明の範囲内であることが望ましいということが確認できた。
図1は本発明の第1実施形態に係る表面実装型コイル素子の外部電極形成前の素子構造を示す斜視図である。 図2は図1に示すII−II線に沿う断面斜視図である。 図3は本発明の第1実施形態に係る表面実装型コイル素子の外部電極形成後の素子構造を示す斜視図である。 図4は本発明の第1実施形態に係る表面実装型コイル素子を構成するコア構造の分解斜視図である。 図5は本発明の第1実施形態に係る表面実装型コイル素子を構成するコイル基板の平面図である。 図6(A)〜(D)は本発明の第1実施形態に係る表面実装型コイル素子を構成するコイル基板の製造工程を示す説明図である。 図7は本発明の第2実施形態に係るチップ型コモンモードチョークコイルの分解斜視図である。 図8(A)〜(C)は本発明の第2実施形態に係るチップ型コモンモードチョークコイルの製造工程を示す説明図である。 図9は本発明の他の実施形態に係るチップ型コモンモードチョークコイルアレイの分解斜視図である。 図10は本発明の他の実施形態に係るチップ型コモンモードチョークコイルアレイの分解斜視図である。
符号の説明
1… 表面実装型コイル素子
2… コア構造体
21… T型コア
211… 中央脚部
22… コの字型コア
221… 外殻部
23… 接着層
3… コイル基板
31… 絶縁板
311… 透孔
32… コイル導体
321… 導出端電極部
322… 表裏コンタクト部
33… 下地導体層
34… フォトレジスト
35… コイル導体用電気メッキ層
36… 保護樹脂層
4… 外部電極
50,70,80… コイル導体部
51,59,71,79,81,89… 磁性基板
52,52a〜52e,72a〜72e,82a〜82e… 絶縁層
53,56,73,76,83,86… 引き出し電極層
54,55,74,75,84,85… コイル導体層
57,77… 磁性層
58,78,88… 接着層
61,62… 溝部

Claims (13)

  1. 主成分として、Feの酸化物、Niの酸化物、Cuの酸化物およびZnの酸化物を含有し、
    副成分として、Wの酸化物、Moの酸化物、Biの酸化物、Pbの酸化物、Mgの酸化物、Siの酸化物、Vの酸化物およびNbの酸化物から選ばれる1種または2種以上を含有するフェライト組成物であって、
    前記各副成分の含有時における含有量が、それぞれ、フェライト組成物全体に対して、WO、MoO、Bi、PbO、MgO、SiO、VおよびNb換算で、
    WO:0.01〜0.3wt%
    MoO:0.01〜1.0wt%
    Bi:0.013〜3.0wt%
    PbO:0.05〜3.0wt%
    MgO:0.01〜1.0wt%
    SiO:0.15〜0.5wt%
    :0.04〜0.5wt%
    Nb:0.01〜1.0wt%であるフェライト組成物。
  2. 主成分として、Feの酸化物、Niの酸化物、Cuの酸化物およびZnの酸化物を含有し、
    副成分として、Wの酸化物およびBiの酸化物を含有するフェライト組成物であって、
    前記Wの酸化物およびBiの酸化物の含有量が、フェライト組成物全体に対して、WO換算で0.01〜0.3wt%、Bi換算で0.013〜3.0wt%であるフェライト組成物。
  3. 主成分として、Feの酸化物、Niの酸化物、Cuの酸化物およびZnの酸化物を含有し、
    副成分として、Moの酸化物およびSiの酸化物を含有するフェライト組成物であって、
    前記Moの酸化物およびSiの酸化物の含有量が、フェライト組成物全体に対して、MoO換算で0.01〜1.0wt%、SiO換算で0.15〜0.5wt%であるフェライト組成物。
  4. 主成分として、Feの酸化物、Niの酸化物、Cuの酸化物およびZnの酸化物を含有し、
    副成分として、Vの酸化物およびNbの酸化物を含有するフェライト組成物であって、
    前記Vの酸化物およびNbの酸化物の含有量が、フェライト組成物全体に対して、V換算で0.04〜0.5wt%、Nb換算で0.01〜1.0wt%であるフェライト組成物。
  5. 前記フェライト組成物のラトラ試験時のラトラ値が、0.5%以下である請求項1〜4のいずれかに記載のフェライト組成物。
  6. 前記フェライト組成物の抗折強度が、1.08×10MPa以上である請求項1〜5のいずれかに記載のフェライト組成物。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載のフェライト組成物で構成されるフェライトコア。
  8. 前記フェライトコアが、焼結後にパターンニングされるフェライトコアであって、前記パターンニングする方法が、機械加工またはエッチング加工である請求項7に記載のフェライトコア。
  9. 請求項7または8に記載のフェライトコアを有する電子部品。
  10. 第1のコアと第2のコアとを突き合わせてなり、両端部に突き合わせ部となる外殻部と、中央部にギャップを構成する中央脚部とを有するコア構造体と、
    中央部に透孔を有する絶縁板にスパイラル状コイル導体が形成されたコイル基板とを有し、
    前記第1のコアと第2のコアとの間に、前記コア構造体の中央脚部が前記コイル基板の透孔に入る状態で、前記コイル基板を配置した表面実装型コイル素子であって、
    前記第1のコアおよび前記第2のコアが、請求項1〜6のいずれかに記載のフェライト組成物で構成されている表面実装型コイル素子。
  11. 第1の磁性基板上に、絶縁層とコイルパターンとを交互に成膜することによりコイル導体部を形成し、
    前記絶縁層の前記コイルパターンに囲まれる中央部の絶縁体と、前記コイルパターンの外周部の絶縁体とを除去することにより溝部を形成し、
    前記コイル導体部の上部および前記溝部に、磁性体粉末を含有した樹脂層を設け、
    前記樹脂層の上に接着層を介して第2の磁性基板を形成することにより製造されるコモンモードチョークコイルであって、
    前記第1磁性基板および前記第2磁性基板が、請求項1〜6のいずれかに記載のフェライト組成物で構成されているコモンモードチョークコイル。
  12. 第1の磁性基板上に、絶縁層とコイルパターンとを交互に成膜することによりコイル導体部を形成し、
    前記絶縁層の前記コイルパターンに囲まれる中央部の絶縁体と、前記コイルパターンの外周部の絶縁体とを除去することにより溝部を形成し、
    前記コイル導体部の上部および前記溝部に、接着層を設け、
    前記接着層の上に、前記溝部の形状に対応した凸部を有する第2の磁性基板を、前記凸部が前記溝部内に配置される状態で、形成することにより製造されるコモンモードチョークコイルであって、
    前記第1磁性基板および前記第2磁性基板が、請求項1〜6のいずれかに記載のフェライト組成物で構成されているコモンモードチョークコイル。
  13. 請求項11または12に記載のコモンモードチョークコイルを少なくとも2個以上含有するコモンモードチョークコイルアレイ。
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