JPH07220948A - チップインダクタンス部品およびその製造方法 - Google Patents

チップインダクタンス部品およびその製造方法

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JPH07220948A
JPH07220948A JP6012472A JP1247294A JPH07220948A JP H07220948 A JPH07220948 A JP H07220948A JP 6012472 A JP6012472 A JP 6012472A JP 1247294 A JP1247294 A JP 1247294A JP H07220948 A JPH07220948 A JP H07220948A
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conductor
inductance component
forming
chip inductance
green sheet
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JP6012472A
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Inventor
Ryo Kimura
涼 木村
Hajime Kawamata
肇 川又
Kunio Yamakawa
邦雄 山川
Shinji Harada
真二 原田
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は低抵抗で優れた特性を有する小型あ
るいは薄型のチップインダクタンス部品を提供すること
を目的とする。 【構成】 中間に開口1aを有する枠状の導線支持体1
と、この導線支持体1に形成した端子電極2と、この端
子電極2の形成されない部分の導線支持体1に巻回され
その端部を端子電極2に接続した導線3とで構成したも
のである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は各種電子機器に利用され
るチップインダクタンス部品およびその製造方法に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】チップインダクタンス部品は各種通信機
器や民生用機器などの電子機器にコイルやトランスなど
として多用されており、近年、小型あるいは薄型のチッ
プインダクタンス部品がますます必要とされている。
【0003】小型のチップインダクタンス部品として
は、印刷磁性層と導体を交互に積層した積層インダクタ
ンス部品(例えば、特開昭55−91103号公報)お
よび同様の構造の積層トランスなどが提案されている
が、印刷磁性層と導体、つまりフェライト磁性材料と導
体材料を同時に焼成して得るため、低温で焼結が可能な
限られたフェライト磁性材料、例えばNiZnCu系フ
ェライトを用いるのが現状であるが低温焼結のため十分
な磁気特性は得られない。さらに高性能化あるいは小型
化等のために透磁率あるいは磁束密度等の磁気特性の優
れた他の磁性体、例えばMnZn系フェライトあるいは
金属系の高透磁率材料等を用いることができない。さら
に、導体も印刷によって形成するため、導体抵抗を低く
することができない。そのため、電源用のコイルあるい
はトランスに用いる場合には、導体の損失も大きくな
る。
【0004】一方、十分な条件で焼結したフェライト磁
性体に巻線して得られるチップインダクタンス部品で
は、フェライト磁性体を単独で十分焼成したものを使用
するため、種々の系のフェライト磁性体を用いることが
でき、優れたフェライト磁性体の磁気特性を利用するこ
とができる。しかし、巻線に用いる被覆銅線の被覆材料
の耐熱性が乏しいため、その回りを樹脂にフェライト粉
末を混入した樹脂フェライトで覆うかあるいは別のフェ
ライト磁性体を組み合わせるかのいずれかで磁気回路を
形成する必要がある。樹脂フェライトで覆う場合、コア
材が優れた特性を有していても、覆う磁性体の特性が悪
いため、優れた特性を得るのは困難である。
【0005】例えば、大きなインダクタンスを得るため
には巻数を多くするか大きなコアを必要とする。この欠
点をなくすために別のフェライト磁性体を用いる場合で
も2つの磁性体のはめあいの調整が難しく、十分な余裕
が必要で大きなすき間が発生する。部品内に大きな無効
の空間が存在し、また2つのフェライト磁性体としての
強度を確保するためにある程度の肉厚が必要となる。そ
のため小型化あるいは薄型化には限界がある。特に、こ
のような構成は電源用に用いるインダクタンス部品に適
用されている。この場合、2つの磁性体のすき間はイン
ダクタンスおよび直流重畳特性とに密接に関係し、寸法
許容差を考慮した無駄の多い設計を余儀なくされる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このように、これまで
に種々のインダクタンス部品が提案されているが、導線
の低抵抗を活かし、小型化あるいは薄型化を可能にする
種々の磁性材料の特性を十分に発揮できるように使用し
たチップインダクタンス部品が得られていないという課
題があった。
【0007】本発明は上記の従来の問題点を解決するも
ので、安価で低抵抗でしかも巻線しやすい導線の特徴を
維持しながら、小型化あるいは薄型化を可能にする種々
の磁性材料の十分な磁気特性をも発揮できるように使用
した高性能で、特性の可変範囲の大きいチップインダク
タンス部品を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】以上の目的を達成するた
めに本発明は、中間に開口を有する枠状の導線支持体
と、この導線支持体に形成した端子電極と、この端子電
極の形成されない部分の導線支持体に巻回されその端部
を端子電極に接続した導体とで構成したものである。
【0009】
【作用】本発明によれば、チップインダクタンス部品の
コイル本体、つまり電流が流れる部分を導線で構成する
ことが可能であるため、非常に低抵抗が実現でき、さら
に、安価であり、巻線加工の自動化が容易である。一
方、磁束の流れる部分、磁気回路は性能を再優先させた
材料および材料組成、最適工法を駆使して形成した磁性
体で構成すれば、磁性体を理想的な電磁気特性を発揮さ
せることが可能である。さらに閉磁路構造を実現してい
るために、外周部への特別な磁気的対策が不要となり、
小型化あるいは薄型化が可能である。磁気特性的には透
磁率、磁束密度、周波数特性を再優先して形成できるた
め、優れた特性を有する磁性層となる。
【0010】さらには、導線支持体に非磁性体を用いる
とさらに高周波特性などの向上を図ることができる。
【0011】
【実施例】
(実施例1)以下、本発明の一実施例のチップインダク
タンス部品について図面を参照しながら説明する。図
1,図2は本発明の第1の実施例におけるチップインダ
クタンス部品の構造を示すものである。図1,図2にお
いて、1は導線支持体、1aは導線支持体1に設けた開
口、2は端子電極、3は導線、4はモールド樹脂であ
る。
【0012】以上のように構成されたチップインダクタ
ンス部品について図1,図2を用いてその構成について
説明する。
【0013】任意のチップサイズになるように加工され
た導線支持体1の中央部には巻線ができる開口1aが設
けられている。この導線支持体1としてはチップ構造を
機械強度的に満足できるものであるならば何でも良い
が、大容量で高性能なインダクタを実現するためには透
磁率の高い磁性を有する材料が最適であり、その磁性材
料として、酸化物系のフェライト、鉄系金属あるいは合
金系のセンダスト合金、パーマロイ合金、アモルファス
合金によって構成される。
【0014】さらに高周波領域で用いられるコイル部品
ではインダクタンスの値は低く周波数特性の伸びた性能
を有するものが望まれることから導線支持体の材料とし
て、非磁性材料を用いることができる。非磁性材料とし
ては扱い易さから、セラミック絶縁材料(アルミナ、ム
ライト、ステアタイト、フォルステライト、マグネシ
ア、ジルコニア、チタニア、あるいはこれらの複合セラ
ミック材料)、プラスチック材料(エポキシ樹脂、メラ
ミン樹脂、アクリル樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミド
樹脂、テフロン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエチ
レンテレフタレート樹脂あるいはこれらの複合プラスチ
ック材料)、ガラスあるいはそれらの複合材料であって
も良い。
【0015】導線支持体1は磁性体あるいは非磁性体の
いずれか一方あるいは両者の混合体ないしは複合体から
構成する。本実施例ではインダクタンス値や周波数特性
から、透磁率200を有するNi−Znフェライトを導
線支持体1として用いた。この導線支持体1を長さ:
1.6mm、幅:0.80mm、厚み:0.45mmに加工し
てある。この材料にて構成された導線支持体1を用いて
インダクタンス部品を構成するためには、導線3が必要
である。この導線3は最低、裸導線でも良いが操作性か
ら被覆導線を用いることが良い。本実施例では直径:2
5μmのウレタン被覆銅線を用いている。この導線3を
所望のインダクタンス値になるように導線支持体1の開
口1aに挿入しながら巻線を施していく原理はトロイダ
ル巻線構造となる。巻き数が多いときには複数層になっ
て巻線しても良い。
【0016】しかしながら、図1に示すような矩形状に
なった4方向のうち、対向する2方向には端子電極2が
形成してあるのでこの端子電極2の形成された部分には
巻線はしない。端子電極2はチップ部品としての実装性
と端子強度の観点からそれらの特性を満足する形成方法
であれば何でも良い。本実施例では銀電極を560℃の
焼成条件にて焼き付けた構成としている。この構成法に
は導電性樹脂硬化型電極、電気メッキ電極、無電解メッ
キ電極、薄膜電極などを用いても良い。端子電極2に利
用しない残りの2方向に巻線方向が一定するように巻線
をしていくことによって磁束の連続性が得られるので巻
数に応じたインダクタンス値が得られる。本実施例では
巻き数20ターンにて10μHのインダクタンス値が得
られた。
【0017】磁性材料とは、透磁率の高い材料、軟質磁
性材料をいい、金属あるいは合金系の高透磁率材料と酸
化物系の高透磁率材料に大きく分かれる。前者には鉄、
Fe−Si系、Fe−Al系、Co−Fe系、センダス
ト、パーマロイあるいは非晶質合金などがある。後者に
はソフトフェライトがあり、MnZn系、NiZn系、
CuZn系あるいはCuZnMg系などの種々のスピネ
ル型のフェライトがある。本発明の磁性材料としては導
電性であっても絶縁性であってもよいが、導線の被覆の
有無あるいは導線に接する層で限定される。強磁性ある
いはフェリ磁性を示し、透磁率が大きい軟質特性を有す
ればよい。前述した高透磁率材料はすべて溶射によって
磁性層を形成することが可能である。
【0018】非磁性材料とは磁気的には反磁性、常磁性
あるいは反強磁性のものをいい、電気的には導電性か絶
縁性のいずれでもよい。しかし、扱いやすさからは絶縁
性が望ましい。代表的な材料としては、アルミナ、ムラ
イト、ベリリア、ステアタイト、フォルステライト、マ
グネシア、チタニア等の各種セラミックスあるいは各種
のガラスセラミックスなどがある。
【0019】いずれの構成物も必要最低限の量で済み、
空間的にも無駄な部分が存在しない。そのためチップイ
ンダクタンス部品の小型化、薄型化あるいは低コスト化
が可能となる。
【0020】以上のように構成されたチップインダクタ
ンス部品はコイル部品としての機能は十分果たすことが
できるが、チップ部品として考えると、現在ではチップ
マウント機の実装性の高いことが要求される。現状では
マウント機のチップ部品の搬送は真空吸着にてされるの
で、チップ部品の上部はこの真空吸着できる平坦な面精
度が要求される。本実施例の図1の構造では、真空吸着
が簡単に実施できる構造にはならない。そのため、図2
に示すごとく、チップ上面にモールド樹脂4による平坦
な面を構成することによって、真空吸着可能なチップ部
品となる。そのため本実施例ではエポキシ樹脂を射出成
型によって図1の上面にエポキシ樹脂にてモールドす
る。このモールドによってコイルの導線の位置ズレなど
を固定する効果をも有している。
【0021】モールド樹脂4の形成方法は射出成型のみ
ならず、他の流し込み成型、塗布成型、印刷、浸漬処理
などによっても可能である。
【0022】又、本実施例では上面のみの成型を説明し
てきたが、端子電極2を露出した状態であれば6面全部
をモールドしても良い。小型、薄型化を実現するために
は上面のみ成型するのが最適である。
【0023】さらに、モールド樹脂を例にして説明して
きたが、そのほかにも導電性を示す材料以外で加工性に
優れた材料であれば何でも良い。たとえばセラミック材
料、ガラス材料などである。以上実施例を参照しながら
説明してきたように巻線という簡便なプロセスとフェラ
イト材料を導線支持体1として用い、この導線支持体1
に端子電極2を持たせ、導線支持体1の開口を利用して
巻線処理と端子接続を施すことによって、低コスト、小
型化あるいは薄型化に対して有利なチップインダクタン
ス部品を実現できる。
【0024】(実施例2)以下本発明の第2の実施例に
ついて図面を参照しながら説明する。
【0025】図3(a)〜(d)は本発明の第2の実施
例のチップインダクタンス部品の構造概念図である。図
3において5は突起物で、1は導線支持体、2は端子電
極、3は導線で、以上は図1の構成と同様なものであ
る。図1の構成と異なる点は突起物5を形成した点であ
る。
【0026】上記のように構成されたチップインダクタ
ンス部品について以下その特徴を説明する。
【0027】図3(a)に示されるように任意のチップ
サイズになるように加工された導線支持体1の中央部に
は巻線ができる開口1aが設けられている。この導線支
持体1としては、インダクタンス値や周波数特性から透
磁率1000を有するセンダスト合金によって構成され
たチップインダクタンス部品である。この導線支持体1
を長さ:1.6mm、幅:0.80mm、厚み:0.45mm
に加工してある。
【0028】図3(b)に示すように端子電極2はチッ
プ部品としての実装性と端子強度の観点からそれらの特
性を満足する形成方法であれば何でも良いが本実施例で
はフェノール樹脂と銀粒子を混合した熱硬化型銀電極を
150℃の熱処理条件にて焼き付けた構成としている。
図3(c)に示すようにこの端子電極2に電気的に接続
された状態にて突起物5を形成する。この突起物5の役
割は導線3を用いて巻線するときの導線3の端部をこの
突起物5に固定していくためのものである。図3(d)
に示すように巻線を終了したもう一方の端部を他方の突
起物5にハンダ6にて固定して、次のコイル巻線に移る
ことができるものである。この突起物5の材質としては
導線3を巻き付けるあるいは固定するためのものである
ので何でも良いが、ハンダ付けできる金属材料が最も適
している。
【0029】しかしながら、樹脂にて固定するあるいは
巻き付けるだけでも良いので突起物5が巻線作業に対し
て耐えられる機械的強度を有する材料であれば何でも良
い。この材料にて構成された導線支持体1を用いてチッ
プインダクタンス部品を構成するためには、導線3が必
要である。この導線3は直径:25μmのウレタン被覆
銅線を用いている。この導線3を所望のインダクタンス
値になるように導線支持体1の開口1aに挿入しながら
トロイダル構造になるように巻線を施していく。巻線構
造および巻線方向は実施例1と同様である。
【0030】以上のように構成されたチップインダクタ
ンス部品は、コイル部品としての機能は十分果たすこと
ができるとともに、実施例1にて説明したような樹脂モ
ールドを実施することによって低コスト、小型化あるい
は薄型化に対して有利なチップインダクタンス部品を実
現できる。
【0031】(実施例3)以下本発明の第3の実施例で
あるチップインダクタンス部品について図面を参照しな
がら説明する。
【0032】図4,図5は本発明の第3の実施例のチッ
プインダクタンス部品のモールド樹脂を形成する前と後
の斜視図である。図4において、導線支持体1として4
個の開口1aを設けた構成とし、この開口1a間の連結
部1bに導線3を巻回し、この導線支持体1の前面と背
面の共通部1cの開口1aにそれぞれ対応する位置に形
成した端子電極2に導線3の両端をハンダ6により接続
して複合チップインダクタンス部品を構成する。
【0033】このように構成されたものを図5に示すよ
うに端子電極2の面実装に必要な部分が表出するように
モールド樹脂4を施して複合タイプのチップインダクタ
ンス部品とする。
【0034】このように、開口1aを複数個設けること
によってチップインダクタンス部品の複合タイプを構成
することができる。
【0035】(実施例4)以下、本発明のチップインダ
クタンス部品の製造方法について図6を用いて説明す
る。
【0036】図6は本発明のチップインダクタンス部品
の製造方法に関する製造工程図である。図6において、
巻線支持体を作成するために、本実施例では平均粒径:
1〜3μmのNi−Znフェライト仮焼粉を用いて、グ
リーンシートを作成するために樹脂成分としてポリビニ
ルブチラール、可塑材としてジブチルフタレート(DB
P)、有機溶剤として酢酸ブチル、トルエンを最適な組
成になるような配合比にてボールミルを用いて混合し、
フェライトスラリーを作成する。次にドクターブレード
法を用いて厚み0.50mmのフェライトグリーンシート
を作成する。
【0037】上記のように構成されたグリーンシートに
パンチング機にて0.30×0.80mmの金型を準備し
ておき、開口が形成されるように打ち抜く。次に1.6
0×0.80mmのチップコイルに分割するためのブレー
ク溝を金型にて加工する。
【0038】任意のチップサイズになるように加工され
たフェライトグリーンシートの上下面の所定位置に上
部、下部電極を印刷し、この印刷後脱バインダー工程
(200〜600℃)と焼成工程(800〜1350
℃)を得てフェライト焼結体シートを得る。この焼結体
シートをブレーク溝に沿って応力をかけると溝に沿って
割っていく。このブレークされた個片の上部、下部電極
を接続するように側面に端面電極として銀電極を焼き付
けて形成する。その後、二次分割を行ってチップサイズ
個片へとブレークする。ブレークされた個片に自動巻線
機を用いて実施例1,2で説明した順序にて導線の巻
線、端子電極へのハンダ処理を行った後、樹脂モールド
を施してチップインダクタンス部品へと完成させる。
【0039】以上のような構造に構成されたチップイン
ダクタンス部品は、量産性に優れた低コスト、小型化あ
るいは薄型化に対して有利なチップインダクタンス部品
を実現できる。
【0040】上記実施例ではグリーンシート工法にて説
明してきたが、プレス成型法にてフェライトシートを作
成するあるいは射出成型、押し出し成型などの一般的に
セラミック板を成型する方法であれば良い。
【0041】(実施例5)本発明の第5の実施例につい
て説明する。本実施例では添加剤としてMgO,SiO
2,CaOを加えて純度96%になるように配合された
アルミナ混合粉を用いて、グリーンシートを作成するた
めに樹脂成分としてメチルセルローズ、滑剤としてポリ
エチレンオキサイド、溶媒として純水を最適な組成にな
るような配合比にてニーダーにて混合し、押し出し成型
機にて厚み:0.50mmのシート状に成型する。適当な
乾燥条件にて乾燥することによってアルミナグリーンシ
ートが得られる。
【0042】上記のように構成されたアルミナグリーン
シートを用いて以下は実施例4と同様の方法でチップイ
ンダクタンス部品を製造する。なお、焼成工程の温度は
1350〜1600℃で行う。
【0043】以上のような構造に構成されたチップイン
ダクタンス部品は、量産性に優れた低コスト、小型化あ
るいは薄型化に対して有利な高周波用チップコイルを実
現できる。
【0044】本実施例では20ターンの巻き数にて20
nHのインダクタンス値が得られた。
【0045】(実施例6)センダスト粉末を溶射材料に
用いて、全面に厚みが0.45mmのセンダスト磁性シー
トを形成し、打ち抜き金型にて実施例1と同様な方法に
て加工した後、シート表面に絶縁層として厚み20μm
のシリコン樹脂保護膜層を形成する。その後、端子電極
として導電性樹脂硬化ペイントである銀ペーストを用い
て形成する。その後、直径:25μmの被覆銅線をセン
ダストの貫通孔へ巻線し、端面電極にハンダ付け処理し
てチップインダクタンス部品とした。このようにして得
たインダクタの特性をこれまでと同様に測定した結果、
インダクタンスは80μHであった。
【0046】センダスト粉末の替わりに、パーマロイあ
るいは鉄粉末を用いて、プラズマ溶射法でそれぞれの磁
性シートを形成したが、前記と同様に優れた電磁気特性
を示すチップインダクタンス部品であった。
【0047】(実施例7)次に本発明の他の実施例の製
造方法について図7を用いて説明する。図7はその製造
工程図であり、フェライトグリーンシートを作成し、開
口を形成するグリーンシートの打ち抜き、ブレーク溝の
加工、上部、下部電極の印刷と焼成、一次分割までは実
施例4と同一であるが、この一次分割された複合導線支
持体に導線を連続的に巻線し、その導線の端部は上記上
部電極にハンダ処理した後二次分割して個々のチップに
分割し、その後、上部と下部電極間を接続するように側
面に端子電極を焼付けにより形成し、その後樹脂モール
ドを施してチップインダクタンス部品とする。
【0048】この方法によれば、導線支持体の複合体の
状態で導線の巻線を連続的に行うことができて、生産性
の向上が図れることになる。
【0049】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、枠状の導
線支持体の対向する2方向に端子電極を形成し、導体を
所定数巻線し、導体を端面電極に接続した構造とするチ
ップインダクタンス部品にすることによって、低抵抗で
小型あるいは薄型であり、低コストなチップインダクタ
ンス部品を得ることができる。また、導線支持体の構成
材料に非磁性材料を用いることで、広範囲の電磁気特性
を得ることができる。また、各種の磁性体を導線支持体
としても使用可能で、十分な磁気特性を発揮した種々の
磁性体を磁気回路の一部に用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例のチップインダクタンス部品
の構成を示す斜視図
【図2】本発明の一実施例のチップインダクタンス部品
の構成を示す斜視図
【図3】本発明の一実施例のチップインダクタンス部品
の製造工程を示す斜視図
【図4】本発明の一実施例のチップインダクタンス部品
の斜視図
【図5】同モールド樹脂を施した状態の斜視図
【図6】本発明のチップインダクタンス部品の製造方法
の一実施例を示す製造工程図
【図7】本発明のチップインダクタンス部品の製造方法
の他の例を示す製造工程図
【符号の説明】
1 導線支持体 2 端子電極 3 導線 4 モールド樹脂 5 突起物 6 ハンダ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 原田 真二 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 中間に開口を有する枠状の導線支持体
    と、この導線支持体に形成した端子電極と、この端子電
    極の形成されない部分の導線支持体に巻回されその端部
    を端子電極に接続した導線とからなるチップインダクタ
    ンス部品。
  2. 【請求項2】 導線支持体を磁性体で構成した請求項1
    記載のチップインダクタンス部品。
  3. 【請求項3】 導線支持体を非磁性体で構成した請求項
    1記載のチップインダクタンス部品。
  4. 【請求項4】 導線を巻回した導線支持体の少なくとも
    端子電極を除いて外装を形成した請求項1記載のチップ
    インダクタンス部品。
  5. 【請求項5】 外装の少なくとも上面を平坦に形成した
    請求項4記載のチップインダクタンス部品。
  6. 【請求項6】 導線支持体の端子電極を形成する部分に
    導線の端部を巻付ける突起物を設けた請求項1記載のチ
    ップインダクタンス部品。
  7. 【請求項7】 所定の厚みの導線支持体用のグリーンシ
    ートを得る工程と、このグリーンシートに導線を巻回す
    るための開口を形成する工程と、このグリーンシートを
    個々の導線支持体に分割するためのブレーク溝を形成す
    る工程と、このグリーンシートの所定位置に上部、下部
    の端子電極を形成し焼成する工程と、この焼成されたも
    のを一次分割し、その分割面に上記上下部の端子電極間
    を接続するように端面電極を形成する工程と、個々の導
    線支持体に二次分割し、この導線支持体に導線を巻回
    し、その端部を端子電極に接続する工程とからなるチッ
    プインダクタンス部品の製造方法。
  8. 【請求項8】 所定の厚みの導線支持体用のグリーンシ
    ートを得る工程と、このグリーンシートに導線を巻回す
    るための開口を形成する工程と、このグリーンシートを
    個々の導線支持体に分割するためのブレーク溝を形成す
    る工程と、このグリーンシートの所定位置に上部、下部
    の端子電極を形成し焼成する工程と、この焼成されたも
    のを一次分割し導線支持体の複合体に導線を巻回しその
    端部を端子電極に接続する工程と、この導線を巻回した
    導線支持体の複合体を個々の導線支持体に二次分割し、
    上記上部、下部の端子電極を接続するように分割面に端
    子電極を形成する工程とからなるチップインダクタンス
    部品の製造方法。
JP6012472A 1994-02-04 1994-02-04 チップインダクタンス部品およびその製造方法 Pending JPH07220948A (ja)

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