JPH10184094A - 減衰機構及びこれを用いた免震構造並びに減衰装置 - Google Patents
減衰機構及びこれを用いた免震構造並びに減衰装置Info
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- JPH10184094A JPH10184094A JP34204596A JP34204596A JPH10184094A JP H10184094 A JPH10184094 A JP H10184094A JP 34204596 A JP34204596 A JP 34204596A JP 34204596 A JP34204596 A JP 34204596A JP H10184094 A JPH10184094 A JP H10184094A
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Abstract
スに減衰機構を構築することを課題とする。 【解決手段】 地震力が大きく、床スラブ12と二重床
材16との相対移動量が球体14の弾性変形範囲を越え
ると、床スラブ12と二重床材16の相対移動に伴っ
て、球体14は、床スラブ12と二重床材16の間を右
方向へ転がり始める。このとき、圧縮変形して潰れた球
体14は、回転時に内部がせん断変形するので、減衰力
を発揮し、さらに、回転体が転がるときの床スラブ12
と二重床材16との摩擦抵抗も同時に減衰力として作用
するので、これらの組み合わせによって高い減衰効果を
発揮する。床スラブ12が、上下方向へ振動しても、球
体14がせん断変形して振動が減衰される。
Description
える減衰機構及びこれを用いた免震構造並びに減衰装置
に関する。
しての鉄球は、主として上部構造体を滑り易く支持する
支承材兼ベアリング材として使用されるだけで、振動を
減衰させる機構は、外部に設けられたダンパーに依存し
ている。
合、ダンパーを配置するために、ある程度の床高が必要
となり、階高が既に決まってしまっている既存の建物を
免震床とするには無理があった。
常、基礎コンクリートの上に鉄球を敷き並べ、この鉄球
の上に建物が構築される支持スラブをスライド可能に載
置するようになっている。
ブ面に不陸があると、鉄球との間に隙間が生じ建物が安
定して支持されない。また、別途ダンパーを取付ける必
要があるので、装置が大掛かりになり、高さ方向に一定
のスペースが必要となる。
慮し、別途ダンパーを設けることなく、狭いスペースに
減衰機構や免震構造を構築し、また、回転体の転がりを
利用して、ストロークの大きい減衰装置を構成すること
を課題とする。
は、減衰性能を備えた回転体が、互いに相対移動可能な
移動部材によって圧縮変形された状態で挟持されてい
る。
回転可能な形状であれば構わない)を圧縮変形させるこ
とによって、移動部材と面で接触し、面で圧縮荷重を受
ける。ここで、移動部材が振動等によって面と平行に相
対移動すると、移動部材との面摩擦力によって回転体が
弾性変形する。ここで、移動部材の相対移動量が回転体
の弾性変形範囲内であれば、回転体は、一方の移動部材
の揺れや振動が他方に移動部材に伝わらないように防振
する。
性変形範囲を越えると、移動部材の移動に伴って、回転
体は移動部材の間を転がり始める。このとき、圧縮変形
して潰れた回転体は、回転時に内部がせん断変形するの
で、減衰力を発揮し、さらに、回転体が転がるときの移
動部材との摩擦抵抗も同時に減衰力として作用するの
で、これらの組み合わせによって高い減衰効果を発揮す
る。
との摩擦力を大きくすることによって、回転体が転がり
始めるまでの、転がり抵抗又転がるときの摩擦抵抗を調
整することもできる。
を拡狭する方向へ相対移動しても、減衰性能を備えた回
転体によって振動が減衰される。
構を構成する移動部材と他の移動部材との間に、さらに
減衰性能を備えた回転体を圧縮変形させた状態で挟持し
て減衰力を増幅させた減衰機構となっている。
て、多段状に回転体と移動部材を組み合わせていくこと
によって、減衰力の調整が簡単にできる。
に減衰性能を備えた回転体が載置されている。この回転
体は、床材を支承して圧縮変形している。また、一端が
構造体に固定された付勢部材の他端が床材に連結され、
床材の位置が保持されている。
であると共に、回転体の弾性変形、転がりによるせん断
変形により、上下及び水平方向の振動を減衰するダンパ
ーとしても機能するので、従来の免震構造と比較する
と、狭いスペースにも設置できる。このため、新設の建
物は無論、既設の建物への応用も可能となる。
に保持盤が載置されており、この保持盤は床材と非当接
状態となっている。この保持盤には、保持部が形成され
ており、床材を支え圧縮変形した回転体が、非接触状態
で取り囲まれている。
て、回転体の配置が容易になり、また、床材が上下移動
したとき、回転体が飛び跳ねて位置がズレることがな
い。
保持することで、回転体の弾性変形が許容され、床スラ
ブの揺れや振動を床材に伝えない。また、回転体が転が
り始めると、保持部を押しながら移動する。これによっ
て、保持盤が回転体と共に移動し、保持盤と床スラブと
の間に摩擦抵抗が発生し、回転体自体の減衰効果と相ま
って、高い減衰効果を発揮する。
性能を備えた回転体が載置されている。この回転体は、
上面に建物が構築された支持スラブを支承して圧縮変形
している。
であると共に、回転体の弾性変形、転がりによるせん断
変形により、上下及び水平方向の振動を減衰するダンパ
ーとしても機能するので、従来の免震構造と比較する
と、狭いスペースに設置できる。また、基礎面及び支持
スラブに多少の不陸があっても、回転体は圧縮変形して
当接するので、従来のように、鉄球のコロを敷き詰めた
構造と比較すると、基礎面及び支持スラブとの間に隙間
が生じることがなく、安定した構造となる。
の特性(重量等)に合ったものに変えることによって、
理想的な免震構造を構築することができる。
挿入されている。この外筒と内筒との間には、減衰性能
を備えた回転体が挟持され圧縮変形している。
と、回転体の弾性変形、転がりによるせん断変形、ま
た、外筒の内壁及び内筒の外壁との摩擦抵抗の組合わせ
によって、減衰作用を発揮する。また、内筒を外筒に対
して回転させることによっても、減衰効果を得ることが
できる。
回転体の転がりを利用しているため、減衰可能な変位量
に制限がなく、大変形ストロークのダンパーを構成する
ことができる。
減衰性能を備えた回転体が配置され、外側から一対の外
板で挟持されている。この外板は拘束手段によって締め
付けられ、中板との間に回転体を圧縮変形させている。
また、この拘束手段は、中板が外板に対して平面2軸方
向、すなわち、中板が長手方向及び幅方向に移動できる
ような箇所を締め付けている。
の振動に対して減衰効果を発揮させることができる。
底板に減衰性能を備えた第1回転体が載置されている。
この第1回転体に、支持板が支承されている。この支持
板とケーシングの天板との間には、減衰性能を備えた第
2回転体が圧縮変形されて挟持されている。この第2回
転体を配置することによって、第1回転体も支持板に押
圧されて圧縮変形する。また、支持板からは、受け部が
突設されており、天板に形成された開口から突出してい
る。
クリートの上にセットし、受け部に建物の床梁を支持さ
せるだけで、簡単に免震構造の建物を構築することがで
きる。このように、圧縮変形された回転体の転がりを利
用した減衰装置をユニット化することによって、持ち運
びが容易で、建築コストの安い免震建物を構築すること
ができる。
回転板と第2回転板とが回転連結部に配置され相対回転
可能とされる。この第1回転板と第2回転板の間には、
減衰性能を備えた回転体が挟持され圧縮変形している。
従って、第1回転板と第2回転板とが相対回転すると、
回転体の弾性変形、転がりによるせん断変形、また、第
1回転板と第2回転板との摩擦抵抗の組合わせによっ
て、減衰作用を発揮する。
一材料で球体に成形され、容易に製造できるようになっ
ている。材料としては、高減衰ゴム、天然ゴム、粘弾性
材、エンジニアプラスチック等が考えられる。
の芯球の外周面を被覆する被覆層とで回転体が構成され
ており、芯球と被覆層との弾性力、硬度、及び減衰力の
少なくとも1つが異なっている。
被覆層を高い減衰性がある粘弾性材で形成したとする。
このように構成された回転体に圧縮力を掛けると、圧縮
変形する部分は、被覆層であり、芯球は圧縮変形しな
い。つまり、移動部材と移動部材との最低限必要とされ
る隙間を芯球によって確保できる。
覆層は大きく潰れるので、回転時のせん断変形が大きく
なり、大きな減衰力を発揮する。
ゴムで形成したとする。このとき、芯球及び被覆層とも
圧縮力を受けて変形するが、2つの材料を組み合わせを
変えることによって、回転体の剛度調整が容易にでき
る。
抵抗材(例えば、砂、鉄粉、水、粘性体等)が封入され
ている。
が乱流を起こして、その場に留まろうとする抵抗力が発
生する。この抵抗力によって、移動部材の振動等が減衰
される。また、袋体へ封入する抵抗材の量によって、減
衰力を調整することができる。なお、袋体の材質として
は、粘弾性部材、ゴム、ポリプロピレン、エンジニアリ
ングプラスチック等が考えられる。また、抵抗材の粒度
分布を変えることによって(例えば、小さい鉄球と大き
い鉄球の組合せ)、減衰力を調整することも可能であ
る。
減衰機構が用いられた免震床構造が示されている。この
免震床構造では、柱10に架設されたコンクリート製等
の床スラブ12の上に、減衰性能を有する材料(高減衰
ゴム、天然ゴム、粘弾性体等)で成形された回転体とし
ての球体14が所定の間隔で敷き並べられている。
に、コンクリート板等の重量のある部材で形成された二
重床材16が載置される。これによって、球体14は圧
縮荷重を受け、楕円状に圧縮変形し、面で床スラブ12
及び二重床材16と接触する。
0に固定された弾性ばね18に連結されており、弾性ば
ね18の復元力によって、二重床材16のセット位置が
保持されるようになっている。
に示す状態において、地震等によって、床スラブ12が
左方向へ移動し、図3に示すように、床スラブ12及び
二重床材16との面摩擦力によって球体14が弾性変形
する。そして、二重床材16との相対移動量が、球体1
4の弾性変形範囲内であるとき、その防振機能によっ
て、床スラブ12の揺れや振動が二重床材16に伝わら
ない。
重床材16との相対移動量が球体14の弾性変形範囲を
越えると、図4に示すように、床スラブ12と二重床材
16の相対移動に伴って、球体14は、床スラブ12と
二重床材16の間を右方向へ転がり始める。このとき、
圧縮変形して潰れた球体14は、回転時に内部がせん断
変形するので、減衰力を発揮し、さらに、回転体が転が
るときの床スラブ12と二重床材16との摩擦抵抗も同
時に減衰力として作用するので、これらの組み合わせに
よって高い減衰効果を発揮する。
ても、球体14がせん断変形して振動が減衰される。ま
た、上述した減衰機構は、地震対策だけでなく、交通振
動障害(建物の持つ固有周期によって生じる共振)をな
くし、また、上階の子ども等が飛び跳ねることによっ
て、下階に伝わる固体伝播音を消音することもできる。
を、二重床材16の重量を調整することによって変え、
床スラブ12及び二重床材16との摩擦力を大きくする
ことによって、球体14が転がり始めるまでの、転がり
抵抗及び転がるときの摩擦抵抗を調整することもでき
る。
弾性ばねの復元力によって保持したが、図5に示すよう
に、二重床材16を吊り材17で吊すことによって、元
の位置に戻るようにしてもよい。
重床材16の対向面をフラットにしたが、図6に示すよ
うに、円錐形の溝19、21を形成し、振動が終了した
ときに、一番安定した位置に球体14が戻るようにする
こともできる。また、図7に示すように、所定の曲率を
持った凹部23と凸部25を形成して、球体14が元の
位置に戻るようにしてもよい。
る。図8に示すように、第2形態では、第1形態と同様
に、免震床構造に適用されており、基本的には第1形態
と同様であるが、床スラブ12の上に保持盤20が載置
されている点が異なる。
プラスチック、軽量コンクリート、PC版等で成形され
た板材で、二重床材16に当接しない板厚に設計されて
いる。また、保持盤20には、所定の間隔を置いて上下
面を貫通する円形の保持部22が形成されている。この
保持部22の内径は、球体14が圧縮変形したときの外
径より大きくされており、球体14が非接触状態で取り
囲まれている。これによって、球体14が転がり始めた
とき、初めて保持部22に当たるようになっている。
よって、球体14の敷き並べ作業が容易になり、また、
二重床材16が上下振動したとき、球体14が飛び跳ね
て位置ズレすることがない。
では、球体14を保持部22の内に非接触状態に保持す
ることで、図9に示すように、球体14の弾性変形が許
容され、床スラブ12の揺れや振動が二重床材16に伝
わらない。また、図10に示すように、球体14が転が
り始めると、保持部22を押しながら移動するので、保
持盤20と床スラブ12との間に摩擦抵抗が発生し、球
体14の減衰作用と相まって、高い減衰効果を発揮す
る。
直に切り立っているが、図12に示す保持部27のよう
に、底部27Aが拡幅するように切り開いてもよい。こ
れによって、球体14が保持盤20の下面に潜り込み、
大きくせん断変形する。また、図13に示す保持部29
では、天部が球体14を包み込むように拡縮されている
ので、球体14が保持部29から飛び出すことがない。
でなく、図14に示すように、1つの架構31内に設け
られた腰壁33及び垂れ壁35と柱10との間に球体1
4を挟み、架構31を制振することもできる。
る。図15に示すように、コンクリートが打設され平坦
に均された基礎面24へ、球体14が敷き並べられてい
る。この球体14の上には、支持スラブ26が載置され
ており、この支持スラブ26の上に戸建ての建物28が
構築されている。
物28を支える支承として、また、回転体の弾性変形、
転がりによるせん断変形により、上下及び水平方向の振
動を減衰するダンパーとしても機能する。このため、従
来の免震構造と比較すると、狭いスペースに設置でき
る。
多少の不陸があっても、球体14は圧縮変形して当接す
るので、隙間が生じることがなく、安定した構造とな
る。
ゴムを利用した減衰装置は、単位面積当たり所定以上の
荷重が作用しないと機能しない。
量なので、免震構造とすることは困難であったが、本形
態の免震構造を適用すれば、建物の重量等に応じて、球
体の材質、球径等を変えることによって、理想的な免震
構造を得ることができる。
(図11参照)を基礎面24の上に載置して、基礎面2
4との間に摩擦抵抗を発生させるようにしてもよい。
2や重量のあるビル等の免震構造として、球体14を利
用する場合は、荷重によって球体14が完全に潰れてし
まわないように、鉄や硬質プラスチックで成形された球
34を基礎面36とスラブ38との間に入れ、一定の隙
間を保持するようにすることが望ましい。
る。図18及び図19に示すように、本形態に係る減衰
装置40は、底板42Aと天板42Bとを備えた円筒状
のケーシング42を備えており、据え付けが容易なよう
にユニット化されている。
ゴム等で球状に成形された球体44が環状に敷き並べら
れている。この球体44の上には、円板状の支持板46
が載せられている。また、支持板46と天板42Bとの
間には、環状に配置された球体48が挟持されて、圧縮
変形しており、このように、支持板46と天板42Bと
の間に球体48を挟持することによって、支持板46と
底板42Aとの間に挟持された球体44も圧縮変形す
る。
受け部50が突設されており、天板42Bの中央部に形
成された開口部52から上方へ突出している。開口部5
2の開口縁部には、下方へ屈曲したストッパー54が形
成されており、また、支持板46の外周部にも、ストッ
パー56が形成されている。このように、ストッパー5
4、56を設けることによって、球体44、48が支持
板46から抜け出さないようになっている。
となる構造物の設計最大変形量に対応して、支持板46
のスライド動作を干渉しない位置に設けられている。
適用された例を説明する。図20に示すように、床スラ
ブ12の上に減衰装置40が載置され、受け部50で二
重床材16を支承している。これにより、床スラブ12
が振動して、支持板46とケーシング42とが相対移動
すると、圧縮変形した球体44、48の転がりによって
生じるせん断変形よる減衰力と、球体44、48が転が
るときの支持板46、底板42A、天板42Bとの摩擦
抵抗によって、高い減衰効果を発揮する。
によって、据え付け工事が容易となり、免震床の建築コ
スト及び工程が削減できる。
に、多段状に球体52を積み重ねることによって、それ
ぞれの球体52が減衰作用を発揮するので、必要とされ
る減衰力に応じた減衰装置を構築できる。また、ケーシ
ング及び支持板は円形である必要なく、平面視にて多角
形であってもよい。
が、戸建ての建物28の免震構造に適用された例が示さ
れている。基礎面24に、ケーシング42が置かれ、受
け部50が床梁54を支持している。
不要となり、また、基礎面24に平坦性が余り要求され
ないので、施工が容易となる。
部53が中央に突設された回転板55と、下方に軸部5
7が突設された回転板59とが、球体61を挟持し圧縮
変形させている。そして、軸部53に連結されたアーム
63と軸部57に連結されたアーム65が相対回転する
と、球体61の弾性変形、転がりによるせん断変形、ま
た、回転板55と回転板59との摩擦抵抗の組合わせに
よって、減衰作用を発揮する。
4に示す減衰装置67のように、一方の回転板69の上
下面に球体71を配置するようにしてもよく、また、図
25に示す減衰装置73のように、回転板75と回転板
77との対向面で球体79を挟持し、さらに、回転板7
5、77の外面へ球体81を配置し、円筒状のケース8
3で取り囲むように構成してもよい。
られた軸部85、回転板77に設けられた軸部87、及
びケース83へそれぞれアーム89、91、93を連結
することにより、アーム89、91、93を一度に振動
制御できる。
る。図26及び図27に示すように、本形態に係る減衰
装置56は、外筒58と、この外筒58へ挿入され往復
移動可能とされた内筒60を備えている。外筒58と内
筒60との間には、高減衰ゴム等で成形された球体62
が周方向及び軸方向にに沿って配置され、圧縮変形した
状態で挟持されている。
け落ち防止用のストッパー37が設けられている。ま
た、球体62の配置間隔は、必要とされる減衰力を発揮
するために、実験的に決められるものである。
する。例えば、図27〜図28に示すように、内筒60
を固定し、相対的に外筒58を左方向へ移動させると、
球体62が左方向へ転がり、転がりによるせん断変形、
また、外筒58の内壁及び内筒60の外壁との摩擦抵抗
の組合わせによって、減衰作用が発揮される。そして、
この減衰装置56は、圧縮変形された球体62の転がり
を利用しているため、内筒60が外筒58を貫通可能と
なっており、減衰可能な変位量に制限がなく、大変形ス
トロークのダンパーを構成することができる。
で減衰装置56を構成したが、図29に示す減衰装置7
2のように、内筒64、中筒66、及び外筒68という
ように、多段状に筒体を設け、それぞれの間に球体70
を挟持するような構成でもよい。これによって、外筒6
8と内筒64を一方の移動部材へ、中筒66を他方の移
動部材へ連結することにより、減衰効果を向上させるこ
とができる。
に、矩形状の内筒76及び外筒78であってよく、必ず
しも、円筒である必要はない。
小の円筒体95を多段状に重ね合わせ、それぞれの円筒
体95の間に球体97を挟持して、一方向のストローク
が長い減衰装置99を構成することもできる。この減衰
装置99では、円筒体95の内周壁や外周壁の表面粗
さ、或いは、球体97の材質や個数を調整することによ
って、円筒体95が伸長する順番を決めることができ
る。
101のように、有底の筒体120と軸体122とで球
体124を挟持し、軸体122を梁126へ、筒体12
0を柱128へ固定し、図35に示すような、地震時等
の変形を制御する制振装置として利用することもでき
る。
る。図36に示す減衰装置90では、本形態では、鉄板
等で形成された中板80の両面に高減衰ゴム等で成形さ
れた球体82が配置されている。この球体82は、鉄板
等で形成された外板84で外側から挟持されている。こ
の外板84は、ボルト86とナット88で締め付けられ
ており、球体82を楕円状に圧縮変形させている。
幅は、外板84より狭くされており、ボルト86とナッ
ト88は、中板80の板幅方向への移動を干渉しない位
置に取付けられている。なお、ある機構内で減衰装置を
構成する場合、上下の板を挟み付けるような構造とする
ことによって、ボルト及びナットを省略することも可能
である。
減衰装置90が制振装置として用いられた例を説明す
る。
の外板84が固定され、中板80が左側のビル94の屋
上に固定されている。地震等によって、2つのビル9
2、94が相対移動すると、制振装置90によって制振
される。なお、中板80が長手方向及び幅方向に移動で
きるようになっており、すなわち、水平2軸方向に制振
可能となっているので、それぞれの軸方向に減衰装置を
設ける必要がなくなる。
中板100、外板98を多段状に組み合わせて減衰装置
96を構成してもよい。このように、本発明の減衰装置
では、板材及び球体を組み合わせて段数を増やしていく
ことによって、各々の板材間で減衰作用が発揮されるの
で、要求される減衰性能を容易に満足させることができ
る。
体として単一材料で成形された球体を使用したが、図4
0に示すように、鉄や硬質プラスチック等で成形した芯
球104の外周面を高減衰ゴム等によって被覆して被覆
層106とした、二重構造の回転体でもよい。
に、圧縮力を掛けると、圧縮変形する部分は、被覆層1
06であり、芯球104は圧縮変形しない。つまり、床
スラブ12と二重床材16との間の必要な隙間を確実に
確保できる。また、芯球104と床スラブ12及び二重
床材16とに挟まれる部分の被覆層106は大きく潰れ
るので、回転時のせん断変形が大きくなり、大きな減衰
力を発揮させることができる。
を高減衰ゴムで、被覆層110を天然ゴム等で形成した
回転体でもよい。このとき、芯球108及び被覆層11
0とも圧縮力を受けて変形するが、2つの材料を組み合
わせることによって、剛度の調整が容易にできる。
て、弾性特性を持ったゴム等で袋体112を成形し、こ
の袋体112の中に、例えば、砂、鉄粉、水、粘性体等
の抵抗材114を封入してもよい。
れた風船を想像すれば判るように、袋体112が転がる
とき、抵抗材114が乱流を起こしてその場に留まろう
とする抵抗力が発生する。この抵抗力によって、振動が
減衰される。
示す袋体132のように、抵抗材114の量を調整する
ことによって減衰力を調整することができる。さらに、
抵抗材114の種類や、図46に示すように、鉄粉20
6と小鉄球208の組み合わせ(粒度等を変える)や、
密度を変えることによっても、減衰力を調整することが
できる。
と二重床材16との間に支承材200を配置して、通常
時には、球体14を変形させるような荷重を掛けないよ
うにしてもよい。この構成では、図48に示すように、
地震時には、床スラブ12と二重床材16が相対移動し
支承材200のヒンジ部200Aが屈曲して、二重床材
16の荷重で球体14が始めて圧縮変形し床スラブ12
及び二重床材16と面接触するようになっている。
に渡ることによって、球体14が変形固化することがな
く、いつ地震が発生しても、減衰機能を発揮することが
でき、メンテナンスに優れた構造となる。
体14が移動しない程度で十分であり、また、支承材2
00が屈曲する入力荷重の設定は、ヒンジ部200Aの
摩擦力やヒンジ面の曲率を調整することで可能である。
挟持する構造であったが、この板の対向面にゴム板或い
は減衰材を貼付けてもよい。これによって、減衰性能が
相乗的に向上する。
パーを設けることなく、狭いスペースに減衰機構や免震
構造を構築できる。また、回転体の転がりを利用して、
ストロークの大きい減衰装置を構成することができる。
示す断面図である。
示す断面図である。
示す断面図である。
示す断面図である。
変形例を示す断面図である。
ある。
ある。
示す断面図である。
示す断面図である。
を示す断面図である。
に使用された保持盤の平面図である。
例を示す断面図である。
用された例を示す立面図である。
持盤が使用された例を示す立面図である。
れた例を示す立面図である。
る。
視図である。
た例を示す断面図である。
図である。
用された例を示す立面図である。
図である。
図である。
図である。
向に切断した断面図である。
た断面図である。
断面図である。
図である。
断面図である。
断面図である。
側断面図である。
側断面図である。
付けられた状態を示す平面図である。
付けられた状態を示す立面図である。
る。
る。
ルの屋上に取付けられた状態を示す立面図である。
図である。
ある。
ある。
ある。
断面図である。
断面図である。
Claims (12)
- 【請求項1】 減衰性能を備えた回転体と、互いに相対
移動可能で前記回転体を圧縮変形させた状態で挟持する
移動部材と、を有することを特徴とする減衰機構。 - 【請求項2】 前記移動部材と他の移動部材との間に減
衰性能を備えた他の回転体を圧縮変形させた状態で挟持
する機構を、必要とされる減衰力に応じて多段状に構成
したことを特徴とする請求項1に記載の減衰機構。 - 【請求項3】 床スラブと、前記床スラブの上に載置さ
れ減衰性能を備えた回転体と、前記回転体に支承され回
転体を圧縮変形させる床材と、一端が構造体に固定され
他端が前記床材に連結されて床材の位置を保持する保持
部材と、を有することを特徴とする免震構造。 - 【請求項4】 前記床スラブの上に載置され、前記床材
と非当接状態とされた保持盤と、前記保持盤を貫通し圧
縮変形した前記回転体を非接触状態で取り囲む保持部
と、を有することを特徴とする請求項3に記載の免震構
造。 - 【請求項5】 基礎面に載置され減衰性能を備えた回転
体と、前記回転体に支承され回転体を圧縮変形させる支
持スラブと、前記支持スラブの上に構築された建物と、
を有することを特徴とする免震構造。 - 【請求項6】 外筒と、前記外筒へ挿入された内筒と、
前記外筒と前記内筒との間に挟持されて圧縮変形する減
衰性能を備えた回転体と、を有することを特徴とする減
衰装置。 - 【請求項7】 中板と、前記中板の両面を減衰性能を備
えた回転体を介在させて挟持する一対の外板と、前記外
板を締め付け前記回転体を圧縮変形させると共に、外板
に対する前記中板の平面2軸方向への移動を許容する拘
束手段と、を有することを特徴とする減衰装置。 - 【請求項8】 底板と開口が形成された天板とを備えた
ケーシングと、前記底板に載置され減衰性能を備えた第
1回転体と、前記第1回転体に支承された支持板と、前
記支持板と前記天板との間に挟持されて圧縮変形すると
共に、支持板を押圧して前記第1回転体を圧縮変形させ
る減衰性能を備えた第2回転体と、前記開口から突出す
るように、前記支持板から突設された受け部と、を有す
ることを特徴とする減衰装置。 - 【請求項9】 第1回転板と、前記第1回転板に対して
相対回転する第2回転板と、前記第1回転板と前記第2
回転板に挟持され圧縮変形する減衰性能を備えた回転体
と、を有することを特徴とする減衰装置。 - 【請求項10】 前記回転体が、単一材料で成形された
球体であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記
載の減衰機構。 - 【請求項11】 前記回転体が、芯球と、この芯球の外
周面を被覆する被覆層で構成され、芯球と被覆層との弾
性力、硬度、及び減衰力の少なくとも1つが異なること
を特徴とする請求項1又は請求項2に記載の減衰機構。 - 【請求項12】 前記回転体が、袋体と、前記袋体に封
入された抵抗材と、で構成されたことを特徴とする請求
項1又は請求項2に記載の減衰機構。
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