JP2008144860A - 免震装置、及び免震構造物 - Google Patents

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Abstract

【課題】回転体を圧縮変形した状態で挟持する一対の移動部材の間に、一対の移動部材を相対移動前の位置へ戻そうとする復元力を有する復元機構を備えていても、回転体が時間経過と共に潰れていくことによる不具合を防止する。
【解決手段】ゴム球体110がクリープによって時間経過と共に徐々に潰れていっても、上部板102と復元機構200の上部フランジ222との隙間L1が隙間L2になるだけで(隙間L1が狭くなるだけで)、上部板102は復元機構200の上部フランジ222に当接しない。よって、上部板102が撓み変形したり、ゴム球体110による免震効果や減衰効果が低減したりする等の不具合が生じない。
【選択図】図4

Description

本発明は、免震装置、及びこの免震装置を用いた免震構造物に関する。
従来、免震装置に用いられる回転体としての鉄球は、主として上部構造体を滑り易く支持する支承材兼ベアリング材として使用されるだけで、振動を減衰させる機構は、別途設けられたダンパーに依存している。
そこで、減衰機能を備えたゴム球体を、一対の移動部材の間に圧縮変形させた状態で挟持し、この圧縮変形したゴム球体の転がりを利用した減衰装置が提案されている。(例えば、特許文献1参照)。
特開平10−184094号公報
地震後の建物の残留変形を小さくするために、一対の移動部材を相対移動前の位置に戻したい。このような目的のために、図8(A)に示すように、一対の板状の移動部材802、804間に、移動部材802、804を相対移動前の位置に復元させる復元力を有する復元機構820を配置した免震装置800を考える。なお、復元機構820は、内部鋼鈑とゴム板とが交互に積層された積層ゴム822によって復元力を発揮している。また、積層ゴム822は、積層方向(鉛直方向)には硬く、積層方向と直交する方向(水平方向)にせん断力を受けると弾性的にせん断変形する構造体である。
さて、ゴム球体810は、クリープ(creep、一定荷重のもとで時間の経過と共に歪みが増大する現象)が大きい。したがって、時間経過と共にゴム球体810は徐々に潰れていく。これに対し積層ゴム822はクリープが小さいので変形が少ない。この結果、図8(B)に示すように、移動部材802が撓み変形してしまう(なお、図8(B)は、判りやすくするため、実際よりも大きく変形させて図示している)。このため移動部材802の板厚を厚くする等して、移動部材802の変形を抑制する必要がある。また、積層ゴム822が建物荷重を負担してしまうので、ゴム球体810の荷重負担が低減する。このため、免震効果や減衰効果が低減してしまう。つまり、ゴム球体810を圧縮変形した状態で挟持する一対の板状の移動部材802、804間に、移動部材802、804を相対移動前の位置に復元させる復元力を有する復元機構820を配置することは困難であった。
本発明は、上記問題を解決すべく成されたもので、回転体を圧縮変形した状態で挟持する一対の移動部材の間に、一対の移動部材を相対移動前の位置へ戻そうとする復元力を有する復元機構を備えていても、回転体が時間経過と共に潰れていくことによる不具合を防止することを目的とする。
請求項1の免震装置は、減衰機能を備えた回転体と、互いに相対的に移動可能で、前記回転体を圧縮変形した状態で挟持する一対の移動部材と、一対の前記移動部材の間に配置され、該移動部材が相対的に移動した後、該移動部材を相対移動前の位置に戻そうとする復元力を有する復元機構と、を備え、一対の前記移動部材と前記復元機構とは、一対の該移動部材の少なくとも一方と該復元機構との間に所定の間隔を設け、前記一方の移動部材が前記回転体の圧縮変形方向へ移動可能に連結されていることを特徴としている。
請求項1の免震装置では、回転体(球状でも楕円状でも回転可能な形状であれば構わない)を圧縮変形させることによって、移動部材の面で接触し、面で圧縮荷重を受ける。移動部材が振動等によって面と平行に相対移動すると、移動部材の面摩擦力によって回転体が弾性変形する。
このとき、一対の移動部材の相対移動量が回転体の弾性変形範囲内であれば、回転体は、移動部材の揺れや振動が他方に伝わらないように防振する。
しかし、一対の移動部材の相対移動量が回転体の弾性変形範囲を越えると、移動部材の相対移動に伴って、回転体は一対の移動部材の間を転がり、免震作用を発揮する。更に、圧縮変形して潰れた回転体は、回転時に内部がせん断変形するので減衰力を発揮すると共に、回転体が転がるときの移動部材との摩擦抵抗も同時に減衰力として作用する。よって、これらの組み合わせによっても高い減衰効果を発揮する。
また、地震等による揺れや振動がおさまったときに、回転体が一対の移動部材の間を転がったため、一対の移動部材が相対移動前の位置からずれた状態であった場合、復元機構が復元力を発揮し、一対の移動部材を相対移動前の位置に戻す。
さて、回転体は、クリープ(creep、一定荷重のもとで時間の経過と共に歪みが増大する現象)により、時間経過と共に潰れていく。
一方、一対の移動部材と復元機構は、少なくとも一方の移動部材との間に所定の間隔が設けられ、この一方の移動部材が回転体の圧縮変形方向へ移動可能に連結されている。よって、回転体が時間経過と共に潰れていっても、一対の移動部材間の間隔が狭くなるだけで、移動部材は復元機構に当接しない。このため、移動部材が撓み変形したり、回転体による免震効果や減衰効果が低減したりする等の不具合が生じない。
つまり、回転体を圧縮変形した状態で挟持する一対の移動部材の間に、一対の移動部材を相対移動前の位置へ戻そうとする復元力を有する復元機構を備えていても、回転体が時間経過と共に潰れていくことによる不具合が防止されている。
請求項2に記載の免震装置は、前記復元機構は、硬質板と粘弾性的性質を有するゴム板とが交互に前記回転体の圧縮変形方向に積層された積層ゴムを有すると共に、前記積層ゴムによって復元力を発揮させることを特徴としている。
請求項2に記載の免震装置では、復元機構が硬質板と粘弾性的性質を有するゴム板とが交互に積層された積層ゴムを有している。このような構成の積層ゴムは、積層方向には硬いが、積層方向と直交する方向、すなわち移動部材の相対移動方向にせん断力を受けると、弾性的にせん断変形する。そして、この弾性力を復元力として発揮させることで、一対の移動部材を相対移動前の位置に戻すことができる。
さて、積層方向には硬い積層ゴムを有する復元機構は一対の移動部材の間隔よりも全長が短く、移動部材との間に所定の間隔が設けられてあるので、回転体が時間経過と共に潰れていっても、所定の間隔が狭くなるだけで、移動部材は積層ゴムを有する復元機構に当接しない。よって、積層方向には硬い積層ゴムを有する復元機構を一対の移動部材の間に設けても、回転体が時間経過と共に潰れていくことによる不具合は生じない。
請求項3に記載の免震装置は、前記復元機構は、前記積層ゴムの積層方向外側に設けられたフランジを前記回転体の圧縮変形方向に貫通し、前記一方の移動部材に連結された連結棒を備えることを特徴としている。
請求項3に記載の免震装置では、復元機構は積層ゴムの積層方向外側に設けられたフランジを回転体の圧縮変形方向に貫通した連結棒によって、一方の移動部材に連結されているので、一方の移動部材が回転体の圧縮変形方向への移動が可能となっている。
請求項4に記載の免震装置は、前記回転体は、ゴム球体であることを特徴としている。
請求項4に記載の免震装置では、回転体がゴム球体であるので、水平方向全方向に対して一様に免震性能を発揮できる。
また、ゴム球体はクリープが大きいので、時間経過と共に潰れていく変化量が大きい。しかし、復元機構と移動部材との間に所定の隙間を設けてあるので、クリープの大きなゴム球体であっても、不具合は生じない。
請求項5の免震構造物は、請求項1から請求項4のいずれか1項の免震装置を備えることを特徴としている。
請求項5の免震構造物では、請求項1から請求項4のいずれか1項の免震装置を備えているので振動に強い。また、復元機構が復元力を発揮し、一対の移動部材を相対移動前の位置に戻すので、振動後の免震構造物の残留変形が小さい。
更に、建物の重量によって回転体が時間経過と共に潰れていっても、移動部材と復元機構との間隔が狭くなるだけで、移動部材は復元機構に当接しない。よって、移動部材が撓み変形したり、回転体による免震効果や減衰効果が低減したりする等の不具合は生じない。
以上説明したように本発明によれば、回転体を圧縮変形した状態で挟持する一対の移動部材の間に、一対の移動部材を相対移動前の位置へ戻そうとする復元力を有する復元機構を備えていても、回転体が時間経過と共に潰れていくことによる不具合を防止できる。
図1と図2とに示すように、本発明の実施形態の一例としての免震装置100を備えた住宅10は、地盤上にコンクリートが打設され、平坦に均された基礎12の上に免震装置100を設け、その上に建物本体14を構築した構造になっている。
免震装置100の上には、建物本体14の、鋼製、若しくは木製の土台梁16が載り、この土台梁16の上に床材18が載っている。なお、図2では、判りやすくするため、四隅に配置する免震装置100のみ図示し、他は省略している。
図3と図4(A)とに示すように、免震装置100は、減衰機能を備える回転体としてのゴム球体110が圧縮変形した状態で、矩形状の下部板104と上部板102との間に挟持されている。ゴム球体110は、上方から平面視すると、四隅部に配置されている(各免震装置100は、ゴム球体110を合計で4個備えている)。なお、ゴム球体110は、4個に限定されない。ねじれ等が発生しないように、バランスよく配置すればよく、6個であっても良いし、8個であっても良い。
また、ゴム球体110は、シリコーンゴムなどのゴム材からなり、略真球形状をしている。
なお、図2の免震装置100は、下部板104と上部板102とでゴム球体110を挟持する前の分解図となっている。
図1、図2、図4(A)に示すように、免震装置100の下部板104は基礎12に固定され、上部板102は土台梁16(鋼製、若しくは木製)に固定されている。よって、ゴム球体110は建物本体14を支える転がり免震支承として機能すると共に、弾性変形、及び転がりによるせん断変形により、鉛直方向、及び水平方向の振動を減衰するダンパーとしても機能する。
なお、下部板104及び上部板102の表面に多少の凸凹があっても、ゴム球体110は圧縮変形して当接するので、隙間が生じることがなく安定した構造となる。
図3と図4(A)とに示すように、免震装置100は復元機構200を備えている。復元機構200は、下部板104と上部板102との間に配置されていると共に、上方から平面視すると略中央部分に配置されている。
図5に示すように、復元機構200は、実質的に剛体とみなせる内部鋼鈑202と粘弾性的性質を有するゴム板204とが交互に鉛直方向に積層された積層体の周囲を保護材としての外皮ゴム206で被覆した積層ゴム210を備えている。積層ゴム210の内部鋼鈑202とゴム板204とは加硫接着により(あるいは接着剤により)、強固に張り合わされており、これらが不用意に分離したり位置ズレしたりしないようになっている。また、積層ゴム210は、積層方向(鉛直方向)を長手方向とする円柱状に形成されている(図3参照)。なお、積層ゴム210の形状は円柱状に限定されない。例えば、四角柱状であってもよい。また、積層方向とゴム球体110の圧縮方向とは同一方向(いずれも鉛直方向)である。そして、このような構成の積層ゴム210は、積層方向(鉛直方向)には硬く、積層方向と直交する方向(水平方向)にせん断力を受けると、弾性的にせん断変形する。
復元機構200は、積層ゴム210の積層方向の両外側(上端部と下端部)に、上部フランジ222と下部フランジ224とがそれぞれ配設されている。これら上部フランジ222と下部フランジ224は、積層ゴム210の下端面及び上端面にそれぞれ加硫等により固着されており、積層ゴム210を積層方向に挟持している。なお、上部フランジ222と下部フランジ224はそれぞれ矩形状の金属板により構成されている。
上部フランジ222には、各辺部に四つの貫通孔222Aが鉛直方向に形成されている。更に、上部板102にも、上部フランジ222の貫通孔222Aに対応する位置に貫通孔102Aが鉛直方向に形成されている。
なお、図9(A)と図9(B)に示すように、上部フランジ222の貫通孔222Aには、円筒状のブッシュ700が圧入されている。なお、他図では、煩雑となるので、ブッシュ700の図示を省略している。
図5に示すように、復元機構200の下部フランジ224は下部板104に接合されている。一方、上部フランジ222は、上方から、上部板102の貫通孔102Aと上部フランジ222の貫通孔222A(ブッシュ700)とにボルト300を通し、上部フランジ222の下からナット302で留めることで、上部板102に連結されている。なお、ボルト300の軸部303の外周とブッシュ700の内壁とは、殆ど隙間がない状態である(図9参照)。
なお、下部板104と上部板102との間隔よりも、復元機構200のゴム球体110の圧縮方向の全長(上部フランジ222の上面と下部フランジ224の下面の間隔)の方が短い。よって、復元機構200の上部フランジ222と上部板102との間には隙間L1が形成される。
復元機構200は、このような構成をしているので、下部板104と上部板102とが相対的に水平方向(積層ゴム210の積層方向と直交する方向)に移動すると、復元機構200の下部フランジ224と上部フランジ222も相対移動する(図6参照)。また、上部フランジ222と上部板102との隙間L1の範囲において、上部板102は鉛直方向(積層ゴム210の積層方向)に移動可能となっている。なお、上部板102の鉛直方向の移動に伴いボルト300も鉛直方向に移動する。このとき、ボルト300の軸部303の外周が、復元機構200の上部フランジ222の貫通孔222Aに圧入したブッシュ700の内壁に擦る。よって、ブッシュ700を、ボルト300の軸部303に対して摩擦が小さく摺動性の良い材質とすることで、ボルト300(上部板102)の鉛直方向の移動がスムーズになる(図9参照)。
次に、免震装置100の作用を説明する。
図1、図4(A)に示す状態において、地震等による揺れや振動によって、基礎12が水平方向へ移動し、下部板104と上部板102とが相対的に水平方向に移動する。
図7(A)に示すように、下部板104と上部板102との間の相対移動量が、ゴム球体110の弾性変形範囲内であるときは、下部板104と上部板102との面摩擦力によってゴム球体110が弾性変形することによる減衰機能により、建物本体14には揺れや振動が伝わらない(図7(A)では、復元機構200の図示を省略している)。
しかし、図7(B)に示すように、揺れや振動が大きく、下部板104と上部板102との相対移動量がゴム球体110の弾性変形範囲を越えると、下部板104と上部板102との相対移動に伴って、ゴム球体110が下部板104と上部板102との間を水平方向に転がる。よって、ゴム球体110は、転がり免震支承として、揺れを吸収する免震作用を発揮する(なお、図7(B)では、復元機構200の図示を省略している)。
更に、ゴム球体110は、回転時に内部がせん断変形するので減衰力を発揮する。また、ゴム球体110が転がるときの下部板104及び上部板102の摩擦抵抗も同時に減衰力として作用する。よって、これらの組み合わせによっても高い減衰効果を発揮する。
なお、ゴム球体110は略真円形状であるので、水平方向の全方向に対して一様に免震作用を発揮できる。また、上下方向の振動に対しては、ゴム球体110がせん断変形することで、振動が減衰される。
一方、鉛直方向に振動しても、ゴム球体110がせん断変形して振動が減衰される。なお、上部板102と復元機構200の上部フランジ222との間に形成された隙間L1(図5参照)の範囲において、上部板102は鉛直方向に移動可能となっているので、ゴム球体110が鉛直方向に弾性変形することによる減衰機能を、復元機構200が妨げることはない。
地震等による揺れや振動がおさまったときに、ゴム球体110が下部板104と上部板102との間を水平方向に転がったため(図7(B)を参照)、下部板104と上部板102とが相対移動前の位置からずれた状態であった場合(建物本体14と基礎12とが地震前の位置からずれた状態であった場合)、図6に示すように、復元機構200の積層ゴム210が復元力(矢印Kを参照)を発揮し、上部板102を相対移動前の位置に戻す。つまり、建物本体14が地震前の位置に戻る。このため、地震後の住宅10の残留変形が小さくなる。
さて、ゴム球体110は、クリープ(creep、一定荷重のもとで時間の経過と共に歪みが増大する現象)が大きい。したがって、ゴム球体110は、時間経過と共に徐々に潰れていく。なお、積層ゴム210の積層方向のクリープは、ゴム球体110よりも小さい。
図5に示すように、上部板102と復元機構200の上部フランジ222との間に形成されている隙間L1分、上部板102は下方に移動可能となっている。
よって、図4(A)から図4(B)へと示すように、ゴム球体110がクリープによって時間経過と共に徐々に潰れていっても、上部板102と復元機構200の上部フランジ222との隙間L1(図4(A))が隙間L2(図4(B))になるだけで(隙間L1が狭くなるだけで)、上部板102は復元機構200の上部フランジ222に当接しない。よって、上部板102が撓み変形したり、ゴム球体110による免震効果や減衰効果が低減したりする等の不具合が生じない(図4(B)と図8(B)とを比較参照されたい)。
なお、上部板102と復元機構200の上部フランジ222との隙間L1は、ゴム球体110がクリープによって時間経過と共に徐々に潰れていく変形量、すなわち、下部板104と上部板102との間隔が狭くなる程度に基づき設定する(L2がL1を越えないように設定する)。
例えば、所定の期間、例えば、数十年間でゴム球体110が潰れる変形量(L1−L2)に基づき、隙間L1を設定する。
あるいは、ゴム球体110は、所定の変化量以上潰れると免震効果や減衰効果を十分に発揮できなくなるので、この免震効果や減衰効果を十分に発揮できなくなる変化量に基づき隙間L1を設定する。すなわち、ゴム球体10が時間経過と共に潰れていき、免震効果や減衰効果を十分に発揮可能できなくなる変化量よりも、隙間L1を大きくする。
なお、本発明は上記実施形態に限定されない。
例えば、上記実施形態では、移動部材が相対的に移動した後、移動部材を相対移動前の位置に戻そうとする復元力は、積層ゴム210によって発生させていたが、これに限定されない。復元力を発生するものであれば、その他のものであっても良い。
本発明の実施形態の免震装置を備える住宅を示す図である。 本発明の実施形態の免震装置を備える住宅の分解斜視図である。 本発明の実施形態の免震装置を示す斜視図である。 本発明の実施形態の免震装置の縦断面を示す、(A)は初期状態の断面図であり、(B)はゴム球体がクリープによって潰れた状態の断面図である。 本発明の実施形態の免震装置の復元機構を示す図である。 図5の状態から復元機構の積層ゴムが水平方向に弾性的にせん断変形した状態の断面図である。 (A)は下部板と上部板の間の相対移動量が、ゴム球体の弾性変形範囲内である場合のゴム球体の挙動を模式的に示し、(B)は下部板と上部板との相対移動量がゴム球体の弾性変形範囲を越えた場合のゴム球体の挙動を示す側面図である。 本発明を適用していない免震装置の縦断面を示す、(A)は初期状態の断面図であり、(B)はゴム球体がクリープによって潰れた状態の断面図である。 復元機構の上部フランジの貫通孔に円筒状のブッシュが圧入された、(A)は水平断面の図であり、(B)は垂直断面の図である。
符号の説明
10 住宅(免震構造物)
12 基礎
14 建物本体
102 上部板(移動部材)
100 免震装置
104 下部板(移動部材)
110 ゴム球体
200 復元機構
202 内部鋼鈑(硬質板)
204 ゴム板
210 積層ゴム
222 上部フランジ(フランジ)
300 ボルト(連結棒)
L1 隙間(所定の間隔)

Claims (5)

  1. 減衰機能を備えた回転体と、
    互いに相対的に移動可能で、前記回転体を圧縮変形した状態で挟持する一対の移動部材と、
    一対の前記移動部材の間に配置され、該移動部材が相対的に移動した後、該移動部材を相対移動前の位置に戻そうとする復元力を有する復元機構と、
    を備え、
    一対の前記移動部材と前記復元機構とは、一対の該移動部材の少なくとも一方と該復元機構との間に所定の間隔を設け、前記一方の移動部材が前記回転体の圧縮変形方向へ移動可能に連結されていることを特徴とする免震装置。
  2. 前記復元機構は、硬質板と粘弾性的性質を有するゴム板とが交互に前記回転体の圧縮変形方向に積層された積層ゴムを有すると共に、前記積層ゴムによって復元力を発揮させることを特徴とする請求項1に記載の免震装置。
  3. 前記復元機構は、前記積層ゴムの積層方向外側に設けられたフランジを前記回転体の圧縮変形方向に貫通し、前記一方の移動部材に連結された連結棒を備えることを特徴とする請求項2に記載の免震装置。
  4. 前記回転体は、ゴム球体であることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の免震装置。
  5. 請求項1から請求項4のいずれか1項の免震装置を備えることを特徴とする免震構造物。
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