JP5095015B1 - 免震装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 建物に与える地震力の竪揺れと横揺れに対し、その運動を吸収し建物に致命的な損傷をもたらさない免震装置を提供すること。
【解決手段】 建物の土台3に取り付けられた滑り支承と、滑り支承を支持するための支承滑動台と、支承滑動台を支持するための装置固定盤と、支承活動台と装置固定盤との間に介在された衝撃緩衝材と、を備えた免震装置。装置固定盤には取付け凹部が設けられ、また支持滑動台には一対の移動規制部が設けられ、支承滑動台は、一対の移動規制部が装置固定盤の取付け凹部を跨ぐように装置固定盤の取付け凹部に取り付けられ、支承滑動台の往復移動は、一対の移動規制部が装置固定盤に当接することによって拘束され、支承滑動台の所定方向に対して垂直な方向の往復移動は、装置固定盤の取付け凹部の壁面(立上がり部)に当接することによって拘束される。
【選択図】 図3

Description

本発明は、建物と基礎の間に設置し、地震発生時の建物の竪揺れと横揺れを緩衝し、建物の位置を元の位置に戻すための免震装置に関するものである。
日本の木造建築物における木造建築技術は、比類なき卓越したものと認識している。しかしながら、木造建築物は、それ以外の建築構造物に比べ耐震性に劣っている。従って、その耐震性を充分なものにするために、従来の木造建築技術よりも補強金具やその他の新しい材料に耐震性能を負わせている現状にあり(例えば、非特許文献1〜3参照)、このような耐震技術は、建物が潰れないことに力点がおかれている。
増田一眞著「激震に生き残る伝統木構造の家」 小野徹郎他4名著「実伝統木造社寺建築の水平加力実験及び復元力特性(伝統木造社寺建築の耐震性能評価その1)」 中治弘行他4名著「東三河伝統構法民家の耐震性能評価のための性的切り返し加力実験」
日本の木造建築物の特徴は、木材の長所である軽量で加工性が良く、加工された継ぎ手や交差する部材の仕口部が、応力に対してしなやかに対応し復元するところにある。この特性を活かし、本来の木造建築技術を復活、興隆させなければならない。
本発明の目的は、建物の下部において地震力を減衰させ、建築物への影響を限りなく無くすことができる免震装置を提供することである。
本発明の請求項1に記載の免震装置は、建物に固定された土台と建物の基礎との間に設置される免震装置において、
建物の前記土台に取り付けられた滑り支承と、前記滑り支承を支持するための支承滑動台と、前記支承滑動台を支持するために前記基礎に設置された装置固定盤と、前記支承滑動台と前記装置固定盤との間に介在された衝撃緩衝材と、を備え、
前記滑り支承の接触面には潤滑性樹脂層が設けられ、前記支承滑動台の接触面には潤滑性樹脂層が設けられ、前記滑り支承の前記接触面が前記支承滑動台の前記接触面に接触支持されており、
前記装置固定盤は一対の立上り部を有し、前記一対の立上り部によって取付け凹部が規定され、前記一対の立上り部が前記基礎の凹部の一対の垂直部分に合うように前記装置固定盤が前記基礎の前記凹部に設置されており、
また、前記支持滑動台には一対の移動規制部が設けられ、前記支承滑動台は、前記一対の移動規制部が前記装置固定盤の前記取付け凹部を跨ぐように前記装置固定盤の前記取付け凹部に取り付けられており、
前記支承滑動台の所定方向の往復移動は、前記一対の移動規制部が前記装置固定盤及び/又は前記基礎に当接することによって拘束され、前記支承滑動台の前記所定方向に対して垂直な方向の往復移動は、前記支承滑動台が前記装置固定盤の前記一対の立上り部に当接することによって拘束され、地震の際の竪揺れに対しては、前記衝撃緩衝材が上下方向に弾性変形して竪揺れを緩衝し、地震の横揺れに対しては、前記滑り支承が前記支承滑動台に対して相対的に移動して横揺れを緩衝することを特徴とする。
また、本発明の請求項2に記載の免震装置では、建物の前記土台と前記基礎との間には、地震の際の全方向の動きを制御するための補助装置が設けられ、前記補助装置は前記土台の偶角部の滑り支承の近くに配置されることを特徴とする請求項1に記載の免震装置。
更に、本発明の請求項3に記載の免震装置では、前記補助装置は、建物の前記土台に設けられた上部固定盤と、建物の前記基礎に設置された下部固定盤と、これらの間に介在された自在伸縮材とから構成されていることを特徴とする。
本発明の請求項1に記載の免震装置によれば、建物を固定した土台に設置した装置(以下、「上部装置」という)と建物の基礎に設置した装置(以下、「下部装置」という)とは、必要最小限の接触面を有するとともに、上部装置及び下部装置を備えた免震装置が弾性機能を有しているので、地震による振動を緩和、緩衝し、建物への影響を軽減させることができる。即ち、上部装置及び下部装置の双方の接触面に潤滑性樹脂層が設けられているので、地震の横震動を緩和させる滑り機能が発揮される。また、下部装置に衝撃緩衝材が介在されているので、地震の竪振動を緩和する竪揺れ緩和機能が発揮される。
更に、下部装置においては、支承滑動台の一対の移動規制部が装置固定盤及び/又は建物の基礎に当接するので、支承滑動台の所定方向の往復移動を拘束することができ、また支承滑動台が装置固定盤の一対の立上り部に当接するので、支承滑動台の所定方向に対して垂直な方向の往復移動も拘束することができる。
また、本発明の請求項2に記載の免震装置によれば、建物を固定した土台と基礎との間に補助装置が設けられているので、この免震装置に完全な免震機能を持たせることができる。即ち、補助装置は、免震装置(上部装置及び下部装置)を補完するために設けられ、想定外の震動変位を制御する機能を発揮する。尚、この補助装置は、強風や台風等の風圧による建物の移動をも制御する機能も有する。
更に、本発明の請求項3に記載の免震装置によれば、補助装置は、建物の土台側及び基礎側に設けられた上部固定盤及び下部固定盤の間に介在された自在伸縮材を備えているので、この自在伸縮材の伸縮により震動変位を所要の通りに制御することができる。
建造物に設置した一実施形態の免震装置の配置を示した平面図。 図1の免震装置を組み立てた状態で示す縦断面。 図1の建造物における免震装置及び補助装置等の取り合いを示した説明図。 図1の免震装置を分解して示す分解図。 図1の免震装置の補助装置及びこれに関連する構成を示す平面図。 図1の免震装置における滑り支承を示す図であり、図6(A)はその平面図、図6(B)はその断面図、図6(C)は、その底面図。 図1の免震装置における滑り支承の滑動台を示す図であり、図7(A)はその平面図、図7(B)はその断面図、図7(C)はその底面図。 図1の免震装置における衝撃緩衝部材を示す図であり、図8(A)はその平面図、図8(B)はその断面図。 図1の免震装置における装置固定盤を示す図であり、図9(A)はその平面図、図9(B)はその横断面図、図9(C)はその縦断面図。 図1の免震装置における補助装置を分解して示す分解図であり、図10(A)は自在伸縮材上部固定盤の平面図、図10(A1)はその横断面図、図10(A2)はその縦断面図。図10(B)は自在伸縮材の平面図、図10(B1)はその断面図。図10(C)は自在伸縮材下部固定盤の平面図、図10(C1)はその断面図。
以下、添付図面を参照して、本発明に伴う免震装置の一実施形態について説明する。図示の免震装置1は、上部装置の滑り支承6と、下部装置の支承滑動台7、衝撃緩衝材8及び装置固定盤9とを備え、補助装置2も重要な免震装置の一部に含まれる。
上部装置の滑り支承6の接触面には潤滑性樹脂層603が設けられ、下部装置は支承滑動台7の接触面には潤滑性樹脂層603と一対の移動規制部702が設けられ、装置固定盤9に衝撃緩衝材8を重ね載置し建物の基礎5上に固定する。支承滑動台7は滑り支承6を支え、その支持面で円滑な動きをさせる。これらの部材を組み合わせることで単純明快な免震装置としている。
補助装置2の自在伸縮材203は、建物の主軸力を支える柱の下部に位置する滑り支承6に対応して配設され、その滑り支承6を中心におき平面的にX方向、Y方向(図1参照)の所定の箇所に設置され、Z方向(図1において紙面に対して垂直な方向)に垂直に設置される。この設置様式は、建物を固定した土台3の下部に設けられた自在伸縮材上部固定盤2Aと、基礎5に設けられた自在伸縮材下部固定盤2Cとの間を自在伸縮材203にて繋ぐことである。
以下、添付図面を参照して、本発明に伴う免震装置の一実施形態を更に説明する。その説明にあたって、先ず、地震力を次の三つの名称に定義して説明する。
(a)X方向(図1において左右方向)の地震力:任意の水平方向の地震力(図1参照)
(b)Y方向(図1において上下方向)の地震力:X方向の地震力に対し直角方向に発生する地震力(図1参照)
(c)Z方向(図1において紙面に対して垂直な方向)の地震力:鉛直方向の地震力
図1は、建造物に設置した一実施形態の免震装置の配置を示している。図1において、図示の免震装置1は、土台3と、その土台3の下部に設ける基礎5(図2及び図3参照)の間に配置される。補助装置2は、建物の土台3の交差部の周りに設置され、図1において黒点でもって示している。
建物の柱脚部を堅固にした土台3の下面に、免震装置1の上部装置が設置され、また基礎5の所定部位の上面に凹部が設けられ、基礎5の凹部に免震装置1の下部装置が設置され、この下部装置の上面に上部装置を載せることにより、建物と基礎5とが分離された状態でもって支持され、このような分離状態を維持することにより、地震の際の横揺れや竪揺れの影響を緩和させる。
地震による建物の変位(X方向及びY方向の変位)対策として、正常な位置を確保するための補助装置2が設けられる。上述した箇所に補助装置2を配置することにより、この補助装置2は、後述するように、建物の上述した変位に対して元の正常な位置に戻す働きをする。
図2は、免震装置1(破線囲い)主要部の縦断面(即ち、土台3に平行な断面図)を示している。図2において、基礎5の所定箇所に凹部が設けられており、この凹部に装置固定盤9が設置され、その装置固定盤9の上面に衝撃緩衝材8が設けられ、この衝撃緩衝材8の上側に更に支承滑動台7が載置され、これら装置固定盤9、衝撃緩衝材8及び支承活動台7が免震装置1の下部装置を構成する。また、土台3の下部に滑り支承6が取り付けられ、この滑り支承6が免震装置1の上部装置を構成し、免震装置1の主要部は、この上部装置及び下部装置によって構成され、基礎5に設置された下部装置の上にこの上部装置が載置される。この上部装置と下部装置の接触面、即ち上部装置の下面と下部装置の上面との間に、水平地震力を軽減する潤滑性樹脂層603が装着される。
図3は、建造物における免震装置及び補助装置等の取り合いを示している。図3において、土台3は、主土台301、地震対応材302及び補強材303を備え、これらがボルト304で補強されている。免震装置1は、土台3と基礎5との間に設置され、この土台3の交差部の周りと基礎5の間に補助装置2が設置されている。図3において破線で囲んでいる部分が、免震装置1、補助装置2の一群を示している。
免震装置1については、補強された土台3の下面に図6に示す部材(即ち、上部装置としての滑り支承6)が固定され、この形態では、土台3の地震対応材302に設けられた凹部305(両端部に設けられている)に、滑り支承6の突部(調整板602により構成される)が嵌合されて固定ねじにより取り付けられる。また、支承滑動台7、衝撃緩衝材8及び装置固定盤9が組み立てられて下部装置が構成され、この下部装置が前述の基礎5の凹部に設置される。
免震装置1の下部装置及び上部装置には、次の二つの機能を持たせる。第1の機能としては、X及びY方向の地震力に対して滑動作用を負わせ、水平方向の力を減衰させる。第2の機能としては、Z方向の地震力に対して弾性変形を起し、鉛直方向の力を減衰させる。建物の荷重は土台3から免震装置1を通して基礎5に伝達されるが、土台3と基礎5とは完全に絶縁し、上部装置と下部装置のみが接触面で接触している状態にある。この上下の装置には、相互の接触面に潤滑性樹脂層603(例えば、プレート状の潤滑性樹脂材から構成される)が設けられ、かかる潤滑性樹脂層603が水平地震力の緩和に貢献する。
補助装置2については図10においてその詳細を示すが、この補助装置2は、土台3と基礎5との間に介在されて地震に対し免震装置1の働きを補完する機能を有する。
具体的には、補助装置2は、水平方向の地震力に対して、全方向の横揺れに柔軟な応力を持って作用し、免震装置1の上部装置と下部装置の接触面が互いに逸脱しないよう抵抗する機能と建物を所定の位置に戻す機能を有する。
図4は、免震装置1を分解して示している。図4において、この免震装置1は、図4に示すように組み合わせて用いられ、その使用形態は、図2及び図3において矢印の1の破線で囲われた部分に示す通りである。免震装置1としての一群は、上部装置と下部装置から構成されるが、これらの装置そのものはそれぞれ単体であり、上部装置は下部装置の上を地震に任せて全方向に慣性の法則による滑り動作を行う。下部装置は、上部装置から建物の荷重を受けて基礎5に伝え、且つ地震の竪揺れに対して衝撃緩衝材8の作用により建物への衝撃を緩和させる。
上部装置においては、補強された土台3の下面に滑り支承6が設置されるが、この滑り支承6は、その下面に潤滑性樹脂層603が配設され、この潤滑性樹脂層603が滑り支承6の接触面として機能し、建物を滑らせて地震の全方向の動きを軽減緩和する機能を有する。下部装置においては、基礎5の凹部に装置固定盤9が固定され、この装置固定盤9の上に衝撃緩衝材8が載置され、更に衝撃緩衝材8の上に支承滑動台7が載置される。この支承滑動台7の上面には潤滑性樹脂層603が配設され、この潤滑性樹脂層603が支承滑動台7の接触面として機能し、滑り支承6側の潤滑性樹脂層603を接触支持する。
図5は、免震装置1に含まれる補助装置2及びこれに関連する構成を示しており、図5における細かい破線は、下側の隠れ部材であり、太い破線で囲っている部分が免震装置1を示している。また、図5において破線円形部分は、下側に設置される補助装置2を示している。
一般的に、土台3は基礎5上に固定されるが、免震を考える場合は、基礎5とは縁を切る必要がある。このようなことから、建物と基礎5との繋がりは、免震装置1を介して間接的なものとなり、土台3は建物の荷重や地震力による変位に対し抵抗する機能が要求され、この形態では、土台は、主材としての主土台301に地震対応材302、補強材303及びボルト304を組み合わせて構成されている。
建物には床があり、この床も重要な部位である。特に、1階の床は、一般的に地盤若しくは基礎5にその自重が伝えられて支持させている。地震力の影響は、床にも生じることになり、従って、床も地盤や基礎5から切り離す必要がある。図5における大引10は、床と一体となる部材で、この部材と土台3とは緊結され、建物として固定されている。地震力により建物が変位することは床も同様に変位することになり、床の変位もスムースな動きを要求される。
この実施形態では、床の荷重を直接支持する床受材12の上に大引10が支持され、この大引10の交差部に滑性パッキン11が固定され、この滑性パッキン11は、大引10の真下に配置され、床受材12の先端部や下端部は、基礎3に緊結固定されている。この滑性パッキン11の上側に、床の部位、大引10を載せて床の変位に対応させている。
図6は、滑り支承6を示している。図6(A)は、滑り支承6の母材601と調整板602を示し、図6(B)は、滑り支承6の母材601と調整板602の断面を示し、図6(C)は、滑り支承6の母材601と潤滑性樹脂層603を示している。滑り支承6の母材601の上面両端部には調整板602が設けられ、この調整板602は、土台3の地震対応材302の両端部に設けられた凹部305に位置し、この凹部305の厚さに合うように構成されている(図3参照)。これは、荷重や地震力を均等に伝達させ、調整板602の長手方向に直角の地震力に対して滑り支承6の位置を確保する機能を有する。
下部装置との接触面に当たる滑り支承6の下面には潤滑性樹脂層603が装着され、この潤滑性樹脂層603によって、滑り支承6に滑る機能を持たせている。この滑り支承6は、土台3の下部の所定位置に設けられ、免震装置1の上部装置として機能し、建物の荷重は、免震装置1を介して基礎5に伝わり、地震力への対応を容易にする。
図7は支承滑動台7を示しており、図7(A)は、支承滑動台7の移動規制板付母材701及び潤滑性樹脂層603の上面を示し、図7(B)は、支承滑動台7の移動規制板付母材701及び潤滑性樹脂層603の断面を示し、図7(C)は、支承滑動台7の移動規制板付母材701の下面を示している。図7において、支承滑動台7は、図7(B)断面図に示す通り、母材の両端部が下方に折曲された一対の折曲部702を有し、一対の折曲部702を有する母材が移動規制付母材701である。上部装置との接触面に当たる移動規制付母材701の上面には、潤滑性樹脂層603が設けられており、この潤滑性樹脂層603により、上部装置の滑り支承6との滑り動作が円滑になる。
また、一対の折曲部702を有する支承滑動台7は、乗馬の鞍の形をしていて、後述する衝撃緩衝材8、装置固定盤9及び基礎5を抱え込む(図3参照)ように取り付けられ、X及びY方向の地震力による移動やZ方向の地震力による脱落を防ぐ機能を持っている。即ち、基礎5を包むように取り付けられるので、基礎5の長手方向の移動については、支承滑動台(即ち、移動規制付母材701)の側面が装置固定盤9の一対の立上り部903(後述する)に当接することによってその移動が拘束され、また基礎5の長手方向に対して直角方向については、一対の折曲部702が基礎5の側面及び/又は装置固定盤9に当接することによってその移動が拘束される。
この免震装置においては、支承滑動台7の移動規制板付母材701の天面が基礎5の上面より高い位置を保ち、且つ移動規制付母材701の下面が基礎5の天面より低い位置に位置するように構成される。このように構成することにより、X及びY方向の水平力(図1参照)の地震力に対して支承滑動台7は基礎5を介し抵抗するようになり、土台3と連動して移動することを防ぎ、免震装置1に課せられた機能の一つを果たす。
図8は衝撃緩衝材8を示している。図8(A)は、衝撃緩衝材8の平面図であり、図8(B)は、衝撃緩衝材8の断面図である。衝撃緩衝材8は、中央に空洞部を有し、強力な皿ばねの如き弾性体で構成され、通常は建物の荷重を支え、且つ、その荷重による弾性変形を起こさない特性を有するが、地震時のZ方向の振動に対して適度な弾性変形を生じ、Z方向の地震力の減衰機能を有する。支承滑動台7は、この衝撃緩衝材8の上側に載置され、衝撃緩衝材8は建物の荷重を担い、地震時のZ方向の振動を軽減させ、建物及び基礎5への影響を少なくし、免震装置1における二つ目の機能を担う。この衝撃緩衝材8は、複数個重ねて用いることもできる。
図9は、装置固定盤9を示し、図9(A)は、装置固定盤9の基礎保護材付母材901を示し、図9(B)は、装置固定盤9の基礎保護材付母材901の横断面を示し、図9(C)は、装置固定盤9の基礎保護材付母材901の縦断面を示している。装置固定盤9の上面に前述の衝撃緩衝材8が載置され、この衝撃緩衝材8の空洞部下側に衝撃緩衝材固定材902が設けられている。図中の破線は、図8の衝撃緩衝材8と基礎5を示している。
装置固定盤9の基礎保護材付母材901は、基礎5の凹部にアンカー材(図示せず)を介して緊結固定される。この基礎保護材付母材901は、一対の両端部がZ形の断面形状を施した形態に形成され、このように構成することによって、基礎保護材付母材901の両端部に立上り部903が設けられ、一対の立上り部903間に取付け凹部が規定され、この取付け凹部が基礎5の凹部に対応し、一対の立上り部903が基礎5の凹部の一対の垂直部分に合わせ設置固定される(図2参照)。
この装置固定盤9の機能は、建物の荷重や地震力による複合鉛直荷重を担い、基礎5を保護するとともに、免震装置1の下部装置として前述の支承滑動台7及び衝撃緩衝材8の所定の位置を確実に確保する。この基礎保護材付母材901の一対の立上り部903(即ち、Z形の断面形状を施した部分)には、支承滑動台7の移動規制付母材701の側面が常時接触し、水平方向の地震力により衝撃の影響を受け、この立上り部903(即ち、Z形の断面形状面)を介して基礎5の凹部の一対の垂直部分の上端を保護する。更に、基礎保護材付母材901の天面に衝撃緩衝材固定材902が設けられ、衝撃緩衝材8の地震の衝撃による移動を防止する。
図10は、補助装置2を分解して示している。この補助装置2は、図10(A)・図10(B)・図10(C)に示す3種類の部品から構成され、その使用形態は図3において矢印の2の破線で囲われた部分に示すように組み合わせて用いられる。
主要部材としての自在伸縮材203(例えば、強力なコイルばね等から構成される)と、この自在伸縮材203の上下に設けられた自在伸縮材上部固定盤2Aと自在伸縮材下部固定盤2Cから構成されている。
この上下の自在伸縮材固定盤は図10(A)・図10(A1)・図10(A2)で示す自在伸縮材上部固定盤2Aと図10(C)・図10(C1)で示す自在伸縮材下部固定盤2Cとに類別されているが、その機能は水平地震力や垂直地震力に対し、自在伸縮材203の両端を固定するものである。
図10(A)は自在伸縮材上部固定母材201の上面平面図、図10(A1)は自在伸縮材上部固定母材201と自在伸縮材上部固定材202の縦断面図(破線表示は土台3を示す)、図10(A2)は自在伸縮材上部固定母材201と自在伸縮材上部固定材202の横断面図(破線表示は土台3の構成部材及び部位)を示している。
図10(C)は自在伸縮材下部固定母材204と自在伸縮材下部固定材205の上面平面図、図10(C1)は自在伸縮材下部固定母材204と自在伸縮材下部固定材205の断面図を示している。
図10(B)・図10(B1)において、図10(B)は自在伸縮材203の平面図、図10(B1)は自在伸縮材203の断面図を示し、その機能は自在伸縮材203(例えば、直径の異なるコイルばね等を重ねて使う)が地震力に対し、全方向に柔軟に変位し、免震装置1の上部装置と下部装置の接触面が逸脱しないよう抵抗し、建物を所定の位置に戻すことである。
自在伸縮材上部固定盤2Aの母材201の下面中央には円筒形状の自在伸縮材上部固定材202を設け、自在伸縮材203の上端に挿し込み固定する。自在伸縮材上部固定盤2Aの母材201の上面の両端部に調整板602が設けられ、この調整板602は土台3の地震対応材302の両端部に設けられた凹部305に位置し、この凹部305の厚さに合うように構成されている(図10(A2)参照)。これは荷重や地震力を均等に伝達させ、調整板602の長手(即ち、土台3に平行)に対し直角方向の地震力における自在伸縮材上部固定盤2Aの位置を確保する機能を有する。調整板602の長手に平行な地震力に対しては取付材604にて抵抗させている。
自在伸縮材下部固定盤2Cの母材204の上面中央には円筒形状の自在伸縮材下部固定材205設け、基礎5の所定の箇所にアンカーボルト206にて緊結固定する。また自在伸縮材203との連結は自在伸縮材下部固定盤2Cの母材204の上面中央にある円筒形状の自在伸縮材下部固定材205に自在伸縮材203の下端を挿し込み固定する。このように3種類の部材を連結することで補助装置2は免震装置1を補完する機能を発揮し、完全な免震装置を構成することになる。
木造建築物の建築において従来技術を踏襲されなければならない。日本建築の従来技術の基本を変えて用いる免震装置でないため普遍性のある装置として定着するであろう。旧来の日本家屋はもとより社寺仏閣における伝統建築物にも広く応用されるだろう。
1 免震装置
2 補助装置
2A 自在伸縮材上部固定盤
201 自在伸縮材上部固定母材
202 自在伸縮材上部固定材
203 自在伸縮材
2C 自在伸縮材下部固定盤
204 自在伸縮材下部固定母材
205 自在伸縮材下部固定材
206 アンカーボルト
3 土台
301 主土台
302 地震対応材
303 補強材
304 ボルト
305 凹部
5 基礎
6 滑り支承
601 鋼板製母材
602 調整板
603 潤滑性樹脂層
604 取付材
7 支承滑動台
603潤滑性樹脂層
701 移動規制板付母材
702 折曲部(移動規制部)
8 衝撃緩衝材(弾性体)
9 装置固定盤
901 基礎保護材付母材
902 衝撃緩衝材固定材
903 立上り部
10 大引
11 滑性パッキン材
12 床受材






Claims (3)

  1. 建物に固定された土台と建物の基礎との間に設置される免震装置において、
    建物の前記土台に取り付けられた滑り支承と、前記滑り支承を支持するための支承滑動台と、前記支承滑動台を支持するために前記基礎に設置された装置固定盤と、前記支承滑動台と前記装置固定盤との間に介在された衝撃緩衝材と、を備え、
    前記滑り支承の接触面には潤滑性樹脂層が設けられ、前記支承滑動台の接触面には潤滑性樹脂層が設けられ、前記滑り支承の前記接触面が前記支承滑動台の前記接触面に接触支持されており、
    前記装置固定盤は一対の立上り部を有し、前記一対の立上り部によって取付け凹部が規定され、前記一対の立上り部が前記基礎の凹部の一対の垂直部分に合うように前記装置固定盤が前記基礎の前記凹部に設置されており、
    また、前記支持滑動台には一対の移動規制部が設けられ、前記支承滑動台は、前記一対の移動規制部が前記装置固定盤の前記取付け凹部を跨ぐように前記装置固定盤の前記取付け凹部に取り付けられており、
    前記支承滑動台の所定方向の往復移動は、前記一対の移動規制部が前記装置固定盤及び/又は前記基礎に当接することによって拘束され、前記支承滑動台の前記所定方向に対して垂直な方向の往復移動は、前記支承滑動台が前記装置固定盤の前記一対の立上り部に当接することによって拘束され、地震の際の竪揺れに対しては、前記衝撃緩衝材が上下方向に弾性変形して竪揺れを緩衝し、地震の横揺れに対しては、前記滑り支承が前記支承滑動台に対して相対的に移動して横揺れを緩衝することを特徴とする免震装置。
  2. 建物の前記土台と前記基礎との間には、地震の際の全方向の動きを制御するための補助装置が設けられ、前記補助装置は前記土台の偶角部の滑り支承の近くに配置されることを特徴とする請求項1に記載の免震装置。
  3. 前記補助装置は、建物の前記土台に設けられた上部固定盤と、建物の前記基礎に設置された下部固定盤と、これらの間に介在された自在伸縮材とから構成されていることを特徴とする請求項2に記載の免震装置。
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