JP2015105554A - 免震構造 - Google Patents

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直幹 丹羽
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Abstract

【課題】本発明は、急激に変化する加速度の伝達を低減することができる免震構造を提供する。
【解決手段】本発明に係る免震構造は、建物3と基礎2との間に介在する建物3の免震構造である。この免震構造は、建物3の鉛直荷重を支持する免震滑り支承と、建物3及び基礎2に接続されて水平方向に復元力を発揮する弾性ゴムと、基礎2から建物3に伝達される揺れを減衰させる減衰手段10と、を備える。減衰手段10は、オイルダンパ11と、オイルダンパ11に直列に接続されたばね機構12と、を備えている。
【選択図】図2

Description

本発明は、建物に伝達される揺れを抑える免震構造に関し、特に、地震発生時に建物に伝達される揺れを低減させる免震構造に関する。
地震発生時における建物の揺れを抑えて建物内における安全性を高める手段としては種々の構造が知られている。特開2002−89077号公報には、粘弾性材料を有する振動エネルギー吸収体と、振動エネルギー吸収体に対して直列に接合された金属製コイルバネと、を備えた粘弾性ブレースが記載されている。建物に地震力が作用し、それに伴って粘弾性ブレースを伸縮させる力が働くと、上述した粘弾性材料及び金属製コイルバネのそれぞれが伸縮し、この伸縮によって振動の減衰作用が発揮される。
また、免震構造に関する技術として特開2009−68659号公報が知られている。この公報に記載された免震装置は、支持体を基礎とした主架構によって支持される対象構造物を免震する。この免震装置は、慣性接続要素とバネ要素とダンパ要素とによって構成されている。この免震装置において、慣性接続要素及びダンパ要素を並列接続した系とバネ要素とを直列接続した系が、支持体と対象構造物とに連結されている。また、対象構造物が振動すると、慣性接続要素とバネ要素とで構成される振動系が連成振動し、慣性接続要素が相対変位すると共にダンパ要素が相対変位することによって、振動エネルギーが吸収される。
特開2002−89077号公報 特開2009−68659号公報
上述した免震装置は、慣性質量ダンパ(慣性接続要素)と、慣性質量ダンパを構造物の振動数に同調させるためのバネ要素と、ダンパ要素とが含まれた構造を備えており、構造物の固有振動数(固有モード)に起因する加速度を低減させる。しかしながら、上述した免震装置では、構造物の固有振動数に起因する加速度を低減させることは可能であるが、加速度の微分値である加加速度を低減させることはできない。すなわち、上述したような構造では、地震における加加速度の成分がダンパによって構造物に伝達されてしまうので、急激に変化する加速度の伝達を低減することができないという問題がある。
本発明は、急激に変化する加速度の伝達を低減することができる免震構造を提供することを目的とする。
本発明の免震構造は、上部構造物と下部構造物との間に介在する建物の免震構造において、上部構造物の鉛直荷重を支持する鉛直荷重支持手段と、上部構造物及び下部構造物に接続されて水平方向に復元力を発揮する第1のばね部と、下部構造物から上部構造物に伝達される揺れを減衰させる減衰手段と、を備え、減衰手段は、ダンパ部と、ダンパ部に直列に接続された第2のばね部と、を備えている。
本発明では、上部構造物に伝達される揺れを減衰させる減衰手段がダンパ部と第2のばね部とを備えており、第2のばね部とダンパ部は直列に接続されている。ここで、減衰手段のダンパ部は、下部構造物から上部構造物に揺れの加加速度の成分を伝達させる。また、減衰手段の第2のばね部は、ダンパ部が伝達させる揺れの加加速度の成分を抑える機能を発揮する。従って、第2のばね部によって揺れの加加速度の成分が抑えられるので、急激に変化する加速度の伝達を低減することができる。また、本発明では、上部構造物の鉛直荷重を支持する鉛直荷重支持手段と、水平方向に復元力を発揮する第1のばね部とを備え、鉛直荷重支持手段と第1のばね部とを別体とすることによって鉛直荷重支持手段と第1のばね部とを分けて配置することが可能となる。よって、鉛直荷重支持手段の配置に伴う第1のばね部の配置の自由度を高めることができる。
また、鉛直荷重支持手段は、免震滑り支承であってもよい。このように鉛直荷重支持手段が免震滑り支承である場合、免震滑り支承は水平方向への相対移動に対して殆ど抵抗しないので、第1のばね部によって水平方向への許容変位量を自由に設定しやすくなる。よって、鉛直荷重支持手段の影響を受けにくくなっているので、第1のばね部における配置の自由度をより高めることができる。
また、ダンパ部は、上部構造物及び下部構造物のいずれか一方に、水平面上で揺動自在となるように接続されており、第2のばね部は、上部構造物及び下部構造物の他方に、水平面上で揺動自在となるように接続されていてもよい。このように、ダンパ部及び第2のばね部を水平面上で揺動自在となるように接続すると、水平面上におけるあらゆる方向の振動に対して免震効果を発揮させることができる。
また、第2のばね部は、上部構造物及び下部構造物の他方に接続されたプレートと、プレートを上下から押圧する弾性ゴムと、弾性ゴムを上下から挟み込んだ状態でダンパ部に接続されたゴム保持部と、を備えていてもよい。この場合、弾性ゴムがプレートを上下から押圧しているので、プレートに対して弾性ゴムが水平面上で揺動自在となる。従って、プレートと弾性ゴムによって、第2のばね部が水平面上で揺動自在となる機構を実現させることができる。
また、鉛直荷重支持手段は、第1のばね部の機能を兼ねていてもよい。このように鉛直荷重支持手段が第1のばね部の機能を兼ねていても、急激に変化する加速度の伝達を低減することができる。
本発明によれば、急激に変化する加速度の伝達を低減することができる。
(a)は、本発明に係る免震構造の実施形態を示す側面図である。(b)は、図1(a)の免震構造をA−A線で切断した断面図である。 (a)は、図1の免震構造における減衰手段を示す側面図である。(b)は、図2(a)の減衰手段をB−B線で切断した断面図である。 (a)は、比較例における加速度の時系列データを示すグラフである。(b)は、本実施形態の免震構造における加速度の時系列データを示すグラフである。 (a)は、減衰定数と無次元化減衰係数との関係を示すグラフである。(b)は、固有周期比と無次元化減衰係数との関係を示すグラフである。 建物の高さと揺れの応答加速度との関係を示すグラフである。
以下、図面を参照しつつ、本発明に係る免震構造の実施形態について詳細に説明する。
図1に示されるように、免震構造1は、地盤上に構築された基礎(下部構造物)2と、基礎2の上方に位置する建物(上部構造物)3との間に位置する免震層Sに介在している。免震構造1は、建物3の鉛直荷重を支持する複数の免震滑り支承(鉛直荷重支持手段)4と、水平方向に復元力を発揮する弾性ゴム(第1のばね部)5と、基礎2から建物3に伝達される揺れを減衰させる減衰手段10と、を備えている。
免震滑り支承4は、基礎2上で建物3を支持している。図1(b)に示されるように、複数の免震滑り支承4は、水平面上においてマトリクス状に配置されている。免震滑り支承4は、建物3を構成する各柱の直下に配置されている。また、免震滑り支承4は、建物3の下面に固定された建物側の滑り部4aと、基礎2の上面に固定された基礎側の滑り部4bと、を有している。
免震滑り支承4は、建物3の鉛直方向における荷重を支持するが、水平方向における基礎2及び建物3の相対移動に対しては殆ど抵抗しない。また、免震滑り支承4において、建物側の滑り部4aに対して基礎側の滑り部4bが水平方向に滑ることにより、建物3に対して基礎2が水平方向に相対移動可能となっている。これらの滑り部4a,4bは、例えばテフロン(登録商標)等の低摩擦材料で構成されている。
免震滑り支承4において、滑り部4aと滑り部4bとの接触面である滑り面の摩擦係数μは0.005と極めて小さくなっている。よって、基礎2に対する建物3の揺れが一層抑えられるので、建物3における揺れの応答加速度を著しく低減させることが可能となっている。また、免震滑り支承4の摩擦係数μが小さいことによって免震層Sにおける残留変形を抑えることも可能となっている。更に、免震滑り支承4では水平弾性部材(積層ゴム)を用いる必要がない。よって、コストの低減を図ることも可能である。
弾性ゴム5は、いわゆる水平ばねとして機能するものであり、建物3の鉛直方向における荷重を受けないように免震層Sに配置される。弾性ゴム5は、免震滑り支承4とは別体となっている。弾性ゴム5は、建物3及び基礎2に接続されている。ここで、上述したように免震滑り支承4は水平方向への相対移動に対しては殆ど抵抗しない。従って、弾性ゴム5によって固有周期の設定を自由に行えるようになっている。また、免震滑り支承4の配置が弾性ゴム5の配置に影響しない。よって、弾性ゴム5における配置の自由度を高めることが可能となっている。この弾性ゴム5は、免震層Sにおける任意の場所に任意の数だけ配置可能である。
また、弾性ゴム5は水平方向に自在に変形可能となっており、このことによって振動を長周期化させることも可能である。よって、弾性ゴム5を用いた場合には長周期の地震に対しても有利である。本実施形態において、弾性ゴム5の固有周期は、建物3への揺れの入力遮断性能を向上させるため、例えば10〜15秒となるように設定される。弾性ゴム5としては、種々のゴムを採用をすることができる。
ところで、建物3の重心と建物3の剛心とが離れていると、地震等で建物3に水平方向への力が加わった場合に、建物3がねじれることによって建物3が損傷しやすくなるという問題が発生する。しかしながら、本実施形態の免震構造1では、弾性ゴム5の配置自由度が高められており、弾性ゴム5の配置によって建物3の重心に建物3の剛心を合わせやすくなっているので、上記の問題が発生しにくくなっている。また、鉛プラグ入り積層ゴムや高減衰ゴムを用いた場合には風荷重等によってクリープが発生する可能性があるが、本実施形態の免震構造1では、弾性ゴム5として通常のゴムを用いることが可能となっている。従って、クリープを生じにくくさせることが可能となる。
複数の減衰手段10は、建物3の揺れを減衰させるために設けられ、例えば水平面上で互いに対称となるように配置される。減衰手段10は、免震滑り支承4とは別体となっており、弾性ゴム5とも別体となっている。図2に示されるように、減衰手段10は、オイルダンパ(ダンパ部)11と、オイルダンパ11に直列に接続されたばね機構(第2のばね部)12と、を備えている。すなわち、減衰手段10は、オイルダンパ11とばね機構12とが直列接続されたマクスウェル機構を備えている。オイルダンパ11は、基礎2に対して水平面上で揺動自在となるように接続されており、ばね機構12は、建物3に対して水平面上で揺動自在となるように接続されている。
オイルダンパ11は、第1のブラケット13及びクレビス15を介して基礎2に接続されている。第1のブラケット13は、基礎2の上面で固定されている。また、クレビス15の内部には球面軸受が設けられており、この球面軸受によって第1のブラケット13に対するオイルダンパ11の傾きを吸収可能となっている。また、オイルダンパ11は、オイルが封入されたシリンダ11aと、シリンダ11aに対して出没するロッド11bとを備えている。
ロッド11bの先端は、ばね機構12に固定されている。シリンダ11aにおけるロッド11bの反対側の端部はクレビス15を介して第1のブラケット13に揺動自在に支持されている。よって、オイルダンパ11は、第1のブラケット13に対して水平面上で揺動自在となっている。また、オイルダンパ11では減衰定数hを設定可能となっている。本実施形態において、減衰定数hは、免震層Sの相対変形を抑制するため通常よりも大きい30%に設定される。
ばね機構12は、建物3に接続されたプレート12bと、プレート12bを上下から押圧する弾性ゴム12aと、弾性ゴム12aを上下から挟み込んだ状態でオイルダンパ11に接続されたゴム保持部12cと、を備えている。プレート12bにおけるオイルダンパ11側の先端部12dは、平面視において、弾性ゴム12aの外周に沿う半円状となっている。また、弾性ゴム12aがプレート12bを上下から押圧することによって、プレート12bに対して弾性ゴム12aが水平面上で揺動自在となっている。ばね機構12は、例えば2個の弾性ゴム12aと金属製のプレート12bとを加硫接着することによって組み立てられる。
プレート12bにおけるオイルダンパ11の反対側の端部は、第2のブラケット14に固定されている。第2のブラケット14は、建物3の下面で固定されている。また、ゴム保持部12cは、側面視で第2のブラケット14側に開口を有するコの字状となっており、ゴム保持部12cの内部で弾性ゴム12aが上下から挟み込まれている。ゴム保持部12cにおける第2のブラケット14側の先端部12eは、平面視において、弾性ゴム12aの外周に沿う半円状となっている。ゴム保持部12cにおける第2のブラケット14の反対側の端部には、オイルダンパ11のロッド11bが固定されている。
以上のように構成される免震構造1において、免震層Sの固有周期は10〜15秒であり、減衰定数hは30%である。また、長周期化(例えば10秒以上)を図った場合における弾性ゴム5のばね係数Kbは、長周期化を図っていない場合のばね係数Kaと比較して例えば1/9となる。一方、長周期化を図った場合におけるオイルダンパ11の減衰係数Cbは、長周期化を図っていない場合の減衰係数Caと比較して例えば1/2となる。従って、長周期化を図った場合には、ばね係数の影響よりも減衰係数の影響が大きくなる。
このように、長周期化を図った場合には、振動の遮断効果は増すものの地震動の加速度変化率による影響を顕著に受ける。これは、長周期化を図ることによって免震層Sの剛性を低下させる一方で、上記のように免震層Sの変形抑止のために減衰が強化されることによって生じる現象である。具体的には、図3(a)に示されるように、免震層S上(建物3の基部)における加速度変化率が随所で大きくなっている。
一方、本実施形態の免震構造1では、ばね機構12とオイルダンパ11とが直列に接続されたマクスウェル機構が設けられている。よって、図3(b)に示されるように、免震層S上における加速度変化率を簡易な構造で大幅に低減させることができ、建物3内における安全性及び安心感を高めることができる。なお、図3(a)及び図3(b)は地震動加速度と免震層S上加速度の時系列データであり、地震動加速度は実際の地震動加速度に対する0.2倍の値を示している。
また、免震構造1では、地震における加速度変化率を小さくするため、必要な減衰定数hを確保しつつ極力弱いばねを設定することが有効である。そこで、3要素マクスウェルモデルでは、剛性比N=k/Kfで付加される減衰定数hの最大値が設定される。図4(a)に示されるように、付加される減衰定数hは、剛性比Nごとにピークを有しており、例えば減衰定数h=20%とする場合は剛性比Nを1.0とすればよく、本実施形態のように減衰定数h=30%とする場合は剛性比Nを2.2とすればよい。また、剛性比Nごとの等価周期の変化を表す図4(b)に示されるように、減衰係数が増加すると、直列接続されたばね機構12のばね要素が効き出して周期が短くなる。そして、免震構造1では、マクスウェル機構を有しない通常の免震と比較して、同じ減衰定数hを付与しながら免震層Sの相対変形を低減させることが可能となっている。
以上のように、免震構造1では、建物3に伝達される揺れを減衰させる減衰手段10がオイルダンパ11とばね機構12とを備えており、ばね機構12とオイルダンパ11は直列に接続されている。ここで、減衰手段10のオイルダンパ11は、基礎2から建物3に揺れの加加速度の成分を伝達させる。また、減衰手段10のばね機構12は、オイルダンパ11が伝達させる揺れの加加速度の成分を抑える機能を発揮する。従って、ばね機構12によって、揺れの加加速度の成分が抑えられるので、急激に変化する加速度の伝達を低減することができる。
また、免震構造1の効果を数値で比較すると、以下の表1のようになる。表1には、減衰定数hを10%とした場合(ケース4)も示している。表1から分かるように、マクスウェル機構を備えた免震構造1であるケース2では、マクスウェル機構を有しないケース1及び4と比較して、加速度及び変位共に建物3への応答が低減されている。また、ケース3は、マクスウェル機構を備えた免震構造1において、全体の剛性を調整して等価周期を10秒としたものである。このケース3では、ケース2と比較して、若干変位は大きくなるものの、加速度を更に低減させることができる。
また、図5は、免震構造1を用いた地震応答解析結果のグラフを示している。図5における地震波A〜地震波Fは、告示波等、過去の地震から得た位相データを用いて作成された地震波のデータを示している。また、図5の解析の条件は、上記同様、弾性ゴム5の周期が10秒(等価周期としては8.13秒)、免震滑り支承4の摩擦係数μが0.005、減衰定数hが30%、オイルダンパ11の減衰係数が2.15t/kine/台、とされている。図5に示されるように、マクスウェル機構を有する免震構造1を用いた場合には、マクスウェル機構を有しない通常の免震構造と比較して、応答加速度を1/3〜1/4に低減させることができる。なお、図5の縦軸は建物3の階層(すなわち高さ)であり、図5の横軸は応答加速度である。
また、免震構造1では、建物3の鉛直荷重を支持する免震滑り支承4と、水平方向に復元力を発揮する弾性ゴム5とを備え、免震滑り支承4と弾性ゴム5とを別体として免震滑り支承4と弾性ゴム5とを分けて配置している。よって、免震滑り支承4の配置に伴う弾性ゴム5の配置の自由度を高めることができる。
また、オイルダンパ11及びばね機構12は、水平面上で揺動自在となるように接続されているので、水平面上におけるあらゆる方向の振動に対しても免震効果を発揮させることができる。
また、ばね機構12では、弾性ゴム12aがプレート12bを上下から押圧しているので、プレート12bに対して弾性ゴム12aが水平面上で揺動自在となっている。従って、プレート12bと弾性ゴム12aによって、ばね機構12が水平面上で揺動自在となる機構を実現させることができる。
本発明は、上述した実施形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、下記のような種々の変形が可能である。
例えば、上記実施形態では、鉛直荷重支持手段として機能する免震滑り支承4と、水平方向に復元力を発揮するばね部(第1のばね部)として機能する弾性ゴム5と、を別体としていた。しかし、鉛直荷重支持手段が上記のばね部の機能を兼ねていてもよく、鉛直荷重支持手段と上記のばね部とを一体とすることも可能である。すなわち、免震滑り支承4と弾性ゴム5に代えて、鉛直荷重支持手段の機能と上記のばね部の機能とを兼ね備えた積層ゴムを、建物3の各柱の下部に配置してもよい。
また、上記実施形態では、減衰手段10がオイルダンパ11を備えていたが、オイルダンパ以外のダンパ要素を備えることも可能である。また、上述したばね機構12に代えて、板ばね、コイルばね又は積層ゴム等を用いることも可能である。また、上記実施形態では、複数の減衰手段10が設けられていたが、1台の減衰手段10が設けられていてもよい。
また、上記実施形態では、オイルダンパ11が基礎2に接続され、ばね機構12が建物3に接続されていた。しかし、オイルダンパ11が建物3に接続され、且つばね機構12が基礎2に接続されていてもよい。また、ばね機構12は、弾性ゴム12aとプレート12bとゴム保持部12cとを備えていたが、ばね機構の構成も適宜変更可能である。
また、上記実施形態では、例えば免震滑り支承4がマトリクス状となるように配置されたが、免震滑り支承4、弾性ゴム5及び減衰手段10の配置は、建物3の仕様に合わせて適宜変更可能である。更に、免震滑り支承4に代えて、例えば積層ゴム等、他の鉛直荷重支持手段を用いることも可能である。
また、上記実施形態では、免震構造1が基礎2と建物3の間の免震層Sに配置されたが、建物3の途中階に免震構造1を配置することも可能である。更に、本発明に係る免震構造は、橋梁構造物又は鉄道構造物で用いられる免震構造にも応用させることが可能である。
1…免震構造、2…基礎(下部構造物)、3…建物(上部構造物)、4…免震滑り支承(鉛直荷重支持手段)、5…弾性ゴム(第1のばね部)、10…減衰手段、11…オイルダンパ(ダンパ部)、12…ばね機構(第2のばね部)、12a…弾性ゴム、12b…プレート、12c…ゴム保持部。

Claims (5)

  1. 上部構造物と下部構造物との間に介在する建物の免震構造において、
    前記上部構造物の鉛直荷重を支持する鉛直荷重支持手段と、
    前記上部構造物及び前記下部構造物に接続されて水平方向に復元力を発揮する第1のばね部と、
    前記下部構造物から前記上部構造物に伝達される揺れを減衰させる減衰手段と、を備え、
    前記減衰手段は、ダンパ部と、前記ダンパ部に直列に接続された第2のばね部と、を備えたことを特徴とする免震構造。
  2. 前記鉛直荷重支持手段は、免震滑り支承であることを特徴とする請求項1に記載の免震構造。
  3. 前記ダンパ部は、前記上部構造物及び前記下部構造物のいずれか一方に、水平面上で揺動自在となるように接続されており、
    前記第2のばね部は、前記上部構造物及び前記下部構造物の他方に、水平面上で揺動自在となるように接続されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の免震構造。
  4. 前記第2のばね部は、前記上部構造物及び前記下部構造物の他方に接続されたプレートと、前記プレートを上下から押圧する弾性ゴムと、前記弾性ゴムを上下から挟み込んだ状態で前記ダンパ部に接続されたゴム保持部と、を備えたことを特徴とする請求項3に記載の免震構造。
  5. 前記鉛直荷重支持手段は、前記第1のばね部の機能を兼ねていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の免震構造。
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