JP2016151278A - 制振装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡易な構成で水平二方向の固有周期が異なる建物に利用することができる制振装置を提供する。【解決手段】制振装置10は、質量体12と、質量体12と架台100との間に配置された免震装置20と、架台100と免震装置20との間又は免震装置20と質量体12との間に配置され、免震装置20又は質量体12を水平一方向にスライド可能に連結する一方向スライダ18と、を有する。【選択図】図1

Description

本発明は、制振装置に関する。
近年、風揺れによる建物の振動を減衰させるために用いられていたTMD(Tuned Mass Damper)を地震時の制振装置として使用した例が知られている。このような制振装置として、特許文献1には、複数の積層ゴムで質量体を支持して構成された制振装置が開示されている。
特開2002−48187号公報
しかしながら、特許文献1の発明は、質量体を水平二方向へスライドさせるために、回転体やバネ部材等を設けており、構造が複雑となっている。また、建物の固有周期に同調させるためのチューニングが難しい。この他の制振装置として、複数の質量体を設けて、それぞれ異なる方向にのみ変位させることで、水平二方向の固有周期が異なる建物に対応させた構造物が知られているが、TMDの設置場所を確保するのが困難となっている。
本発明は、上記の事実を考慮し、簡易な構成で水平二方向の固有周期が異なる建物に利用することができる制振装置を提供することを目的とする。
請求項1に記載の本発明に係る制振装置は、質量体と、前記質量体と架台との間に配置された免震装置と、前記架台と前記免震装置との間又は前記免震装置と前記質量体との間に配置され、前記免震装置又は前記質量体を水平一方向にスライド可能に連結する一方向スライダと、を有する。
請求項1に記載の本発明に係る制振装置によれば、質量体と架台との間に免震装置が配置されている。また、架台と免震装置との間又は免震装置と質量体との間には、一方向スライダが配置されている。ここで、一方向スライダは、免震装置又は質量体を水平一方向にスライド可能に連結している。これにより、例えば、建物の固有周期が長くなる方向にスライドするように一方向スライダを配置した場合、地震等で固有周期の短い方向に建物が揺れても一方向スライダが機能せず、免震装置が変形して建物の振動に質量体の振動を同調させて制振する。一方、固有周期が長い方向に建物が揺れると、一方向スライダによって免震装置又は質量体が水平一方向にスライドし、質量体の周期を長くすることができる。すなわち、水平二方向で固有周期が異なる建物に質量体の周期を同調させて制振することができる。
また、1つの質量体を用いて水平二方向の固有周期が異なる建物に質量体の振動を同調させることができる。さらに、免震装置と一方向スライダを組み合わせた簡易な構成で水平二方向の固有周期が異なる建物に質量体の振動を同調させることができる。
請求項2に記載の本発明に係る制振装置は、請求項1に記載の制振装置であって、前記架台上に配置され、前記架台に対して前記質量体を水平方向に相対変位可能に支持する支持体を備え、前記免震装置は、前記一方向スライダ上に配置されると共に、前記質量体との間に隙間をあけて前記質量体の下面に取付けられた嵌合部材に嵌合されている。
請求項2に記載の本発明に係る制振装置によれば、質量体は、架台上に配置された支持体によって水平方向に相対変位可能に支持されている。また、一方向スライダ上に配置された免震装置は、嵌合部材に嵌合されており、質量体の荷重が作用しないようになっている。これにより、免震装置の耐荷重性を考慮せず設計することができる。
請求項3に記載の本発明に係る制振装置は、請求項2に記載の制振装置であって、前記質量体との間に隙間をあけて前記架台上に配置されると共に、前記質量体の水平変位時に前記質量体を支持して水平二方向にスライド可能とする二方向スライダを備えている。
請求項3に記載の本発明に係る制振装置によれば、大地震時に支持体が大きく変形した場合であっても、質量体の荷重を二方向スライダが受けるので、支持体に過大な荷重が作用せず、支持体が座屈するのを抑制することができる。すなわち、制振性能を良好に維持することができる。
以上説明したように、本発明に係る制振装置によれば、簡易な構成で水平二方向の固有周期が異なる建物に利用することができる。
実施形態に係る制振装置の全体構成を示す平面図であり、一部破断した図である。 図1の制振装置をY方向から見た側面図であり、一部破断した図である。 建物がX方向に振動している状態における図2に対応する側面図である。 図1の制振装置をX方向から見た側面図を拡大して示す、要部拡大側面図である。 建物がY方向に振動している状態における図4に対応する要部拡大側面図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態に係る制振装置10について説明する。例えば、本実施形態の制振装置10が適用された建物は、50階以上の高層のテナントビルであり、この建物の塔屋に本実施形態の制振装置10が配置されている。なお、高層のテナントビルに限らず、高層マンションや他の建物に適用してもよく、例えば、中層以下のビルに適用してもよい。また、塔屋に限らず、他の場所に配置してもよく、例えば、建物の屋上に制振装置10を配置してもよい。また、建物の中層階の内部に制振装置10を配置してもよい。
さらに、制振装置10が配置された建物は、水平二方向で固有周期が異なる構造となっており、本実施形態では一例として、X方向よりもY方向の方が建物の固有周期が長くなっている。また、各図において適宜示される矢印Zは、建物の高さ方向(上下方向)を示しており、各図において適宜示される矢印X及び矢印Yは、互いに直交する水平二方向を示している。
図1に示されるように、本実施形態の制振装置10は、架台100上に配置されたTMDであり、主として、質量体12と、支持体としての積層ゴム14と、一方向スライダ18と免震装置としての積層ゴム20とで構成された周期調整装置16と、二方向スライダ24と、ダンパ30とを含んで構成されている。
質量体12は、平面視で略矩形状に形成されており、後述する積層ゴム14によって四隅が支持されている。なお、質量体12の質量(重量)は、制振する建物の周期等によって適宜設定されるものであり、本実施形態では一例として、750tに設定されている。また、質量体12の材質や形状は特に限定されず、制振装置10の設置する場所等に応じて決定すればよい。このため、例えば、質量体12を平面視で略多角形状に形成してもよい。
質量体12の四隅を支持する積層ゴム14は、図2に示されるように、架台100上に設置されており、架台100に対して質量体12を水平方向に相対変位可能に支持している。詳細には、積層ゴム14は、下フランジ14Bと、上フランジ14Cと、下フランジ14Bと上フランジ14Cとの間に設けられた本体部14Aとを備えている。下フランジ14Bは、図示しないボルト等によって架台100に固定されており、上フランジ14Cは、図示しないボルト等によって質量体12の下面側に固定されている。また、本体部14Aは、ゴム板と鋼板とが上下方向に積層されて形成されており、水平方向に変形可能に構成されている。
なお、本実施形態では、支持体として積層ゴム14を設けたが、これに限らず、架台100に対して質量体12を水平方向に相対変位可能に支持することができるものであれば、他の支持体を用いてもよい。例えば、積層ゴム14の代わりに弾性変形可能な弾性体を支持体として用いてもよい。また、積層ゴム14の数や大きさについては特に限定しない。例えば、5基以上の積層ゴム14を配置してもよい。また、3基以下の積層ゴム14で支持する構成でもよい。さらに、質量体12を支持する高さに応じて、積層ゴム14を上下に二段以上配置してもよい。
図1に示されるように、X方向における積層ゴム14の間には、周期調整装置16が配置されている。周期調整装置16は、制振装置10のY方向の両端部に設けられており、この周期調整装置16は、一方向スライダ18と、積層ゴム20とを含んで構成されている。積層ゴム20は、図2に示されるように、質量体12と架台100との間に配置されており、本実施形態では、一方向スライダ18上に配置されている。また、積層ゴム20は、積層ゴム14と同様に下フランジ20Bと、上フランジ20Cと、本体部20Aとを備えており、下フランジ20Bは、図示しないボルト等によって一方向スライダ18に固定されている。
ここで、上フランジ20Cは、質量体12の下面に取付けられた嵌合部材としてのベースプレート38に嵌合されており、上フランジ20Cと質量体12との間には隙間36が設けられている。詳細には、ベースプレート38は、上フランジ20Cよりも大径に形成されており、このベースプレート38の下面の中央部には、円柱体をくり抜いた形状の凹部38Aが形成されている。凹部38Aは、上フランジ20Cよりも僅かに大径に形成されており、この凹部38Aに上フランジ20Cが嵌合されている。なお、ここでいう嵌合とは、上フランジ20Cがベースプレート38に対して隙間無く嵌っている構成に限らず、設計誤差等による隙間があいている構成を広く含む概念である。このため、建物(架台100)と質量体12とが水平方向に相対移動した際に、ベースプレート38を介して積層ゴム20を変形させることができれば、上フランジ20Cとベースプレート38との間に隙間(遊び)があってもよい。
積層ゴム20の下方の一方向スライダ18は、架台100と積層ゴム20との間に配置されており、積層ゴム20を水平一方向にスライド可能に連結している。詳細には、一方向スライダ18は、図1に示されるように、Y方向に沿ってレールが延びており、このレール上に積層ゴム20が固定されている。このため、積層ゴム20は、図中矢印Pで示されるように、一方向スライダ18によってY方向にのみスライド可能とされている。
周期調整装置16は、以上のように構成されているため、建物(架台100)がY方向に揺れた場合は、一方向スライダ18によって建物(架台100)と積層ゴム20(質量体12)とが相対移動する。一方、建物(架台100)がX方向に揺れた場合は、積層ゴム20がスライドしないので、図3に示されるように、積層ゴム14の本体部14Aと共に積層ゴム20の本体部20AがX方向に変形する。
なお、本実施形態では、一方向スライダ18の上に積層ゴム20を配置したが、これに限らない。例えば、架台100上に積層ゴム20を配置し、この積層ゴム20の上に一方向スライダ18を配置してもよい。この場合、一方向スライダ18は、架台100(積層ゴム20)に対して、質量体12を水平一方向にスライド可能に連結する。また、本実施形態では、制振装置10のY方向の両端部に周期調整装置16を配置したが、周期調整装置16の数や位置については限定しない。
また、本実施形態では、図1に示されるように、積層ゴム20の下フランジ20Bが平面視で略矩形状となっているが、これに限らない。例えば、積層ゴム14と同様に円形に形成してもよい。さらに、一方向スライダ18に平面視で略矩形状の台座を設けて、この台座の上に下フランジ20Bを固定してもよい。
Y方向における積層ゴム14の間には、二方向スライダ24が配置されている。二方向スライダ24は、制振装置10のX方向の両端部に設けられており、図4に示されるように、下側レール部28と、上側レール部26と、ブロック40とを含んで構成されている。
下側レール部28は、架台100上に配置されてY方向に延在されており、この下側レール部28の幅方向中央部にはY方向に延びる溝28Aが形成されている。また、下側レール部28の上にはブロック40が配置されており、このブロック40は、溝28Aに入り込んでいる。このため、ブロック40は、溝28Aに沿ってY方向にスライド可能とされている。また、ブロック40の上方には、X方向に延在された上側レール部26が配置されており、ブロック40は、上側レール部26の幅方向中央部に形成された溝26Aに入り込んでいる。このため、ブロック40は、溝26Aに沿ってX方向にスライド可能とされている。
二方向スライダ24は以上のように構成されているため、水平二方向(X方向、Y方向)にスライド可能となっている。ここで、上側レール部26と質量体12との間には、隙間42が設けられている。隙間42の大きさは、質量体12の大きさ等によって適宜設定され、本実施形態では一例として、2〜3mmに設定されている。
また、図5に示されるように、質量体12の水平変位時には、二方向スライダ24で質量体12を支持して水平方向にスライドさせることができるように構成されている。なお、二方向スライダ24の構成については特に限定せず、水平二方向にスライド可能な構成であれば、他の構成を採用してもよい。
図1に示されるように、制振装置10には4つのダンパ30が配置されている。ダンパ30はそれぞれ、質量体12と架台100とを連結しており、架台100と質量体12との相対変位を減衰させるように構成されている。詳細には、制振装置10の四隅に配置された積層ゴム14の下フランジ14Bの近傍の架台100上に取付ブラケット34が設けられており、この取付ブラケット34にダンパ30の一端部が取り付けられている。一方、ダンパ30の他端部は、質量体12の下面に固定された取付プレート32に取り付けられており、このダンパ30によって架台100と質量体12とが連結されている。なお、本実施形態では、ダンパ30としてオイルダンパを用いているが、これに限らず、他のダンパを用いてもよい。
(作用及び効果)
次に、本実施形態の制振装置10の作用及び効果について説明する。初めに、風揺れや地震等によって建物に入力される振動エネルギーが比較的小さい場合について説明する。このような場合では、建物が固有周期の短いX方向に揺れると、質量体12を支持している積層ゴム14の本体部14Aが変形し、質量体12が建物(架台100)に対してX方向に相対移動する。
ここで、図3に示されるように、周期調整装置16の一方向スライダ18は、Y方向に延びているので、X方向の揺れに対しては機能しない。このため、積層ゴム20の本体部20Aは、積層ゴム14と同様に変形する。そして、質量体12のX方向の周期は、この積層ゴム14及び積層ゴム20によって建物のX方向の周期と同調するように調整されており、積層ゴム14及び積層ゴム20が変形して建物が制振される。
一方、建物が固有周期の長いY方向に揺れた場合、質量体12を支持している積層ゴム14が変形し、質量体12が建物(架台100)に対してY方向に相対移動する。これに対して、周期調整装置16は、図1に示されるように、積層ゴム20が質量体12と共に一方向スライダ18に沿って矢印Pの方向にスライドする。このため、積層ゴム20はY方向にほとんど変形せず、X方向よりも質量体12の周期を長くすることができる。この結果、建物が固有周期の長いY方向に揺れた場合も同様に制振装置10を同調させることができ、建物を制振することができる。特に、本実施形態では、周期調整装置16の積層ゴム20の上フランジ20Cをベースプレート38に嵌合させており、積層ゴム20に質量体12の荷重が作用しないようにしている。これにより、積層ゴム20の耐荷重性を考慮せずに設計することができる。すなわち、質量体12の支持には適さない小径の積層ゴムを用いて周期の調整を行うことができる。
また、本実施形態では、一方向スライダ18と積層ゴム14とで周期調整装置16を構成しているため、簡易な構成で水平二方向の固有周期が異なる建物に対して質量体12の振動を同調させることができる。さらに、一方向スライダ18及び積層ゴム14は、既存のものを利用すれば、新たに設計する手間やコストを省くことができる。
また、本実施形態では、一方向スライダ18の上に積層ゴム14を配置しているため、積層ゴム14の上に一方向スライダ18を配置した構造と比較して、制振性能を良好に維持することができる。すなわち、積層ゴム14の上に一方向スライダ18を配置した構造では、質量体12がスライドすると、積層ゴム14との位置関係がずれることがあるのに対して、一方向スライダ18上に積層ゴム14を配置した場合、積層ゴム14と質量体12との位置関係が変わらず、制振性能を良好に維持することができる。
なお、上記説明では、建物がX方向に揺れた場合とY方向に揺れた場合についてそれぞれ説明したが、X方向とY方向の両方向に揺れた場合は、両方向に対して制振する。すなわち、周期調整装置16の積層ゴム20は、一方向スライダ18によってY方向にスライドしつつ、X方向に変形する。また、振動エネルギーが比較的小さい場合は、二方向スライダ24と質量体12との間の隙間42があいた状態となっている。
次に、大地震時等のように建物に入力される振動エネルギーが比較的大きい場合について説明する。なお、以下の説明では、Y方向に大きく揺れた場合について説明するが、X方向に大きく揺れた場合も同様である。この場合、質量体12を支持している積層ゴム14がY方向に大きく変形し、質量体12が建物(架台100)に対してY方向に相対移動する。
このとき、図5に示されるように、積層ゴム14の本体部14Aが大きく変形することで、質量体12の鉛直荷重を受ける領域が減少する。すなわち、積層ゴム14の鉛直支持力が一時的に低下する。これによって質量体12が下がると、質量体12の下面が二方向スライダ24を構成する上側レール部26の上面に接触し、質量体12の荷重の少なくとも一部が二方向スライダ24に移る。また、二方向スライダ24は、質量体12の変位に合わせてY方向にスライドする。このようにして、二方向スライダ24で質量体12の荷重を負担することにより、積層ゴム14に過大な荷重が作用せず、積層ゴム14が座屈するのを抑制することができる。すなわち、制振装置10の制振性能を良好に維持することができる。
また、本実施形態のように、積層ゴム14を質量体12の外周部に配置し、二方向スライダ24を積層ゴム14間に配置したことにより、質量体12の荷重をスムーズに二方向スライダ24へ移すことができる。すなわち、二方向スライダ24を質量体12の外周部に配置した構造の場合、質量体12の端部が跳ね出しになるので、下方に撓む可能性があり、質量体12の荷重が二方向スライダ24へ移りにくくなる。これに対して、本実施形態では、積層ゴム14で質量体12の端部を支持しており、二方向スライダ24を質量体12の中央側に配置することにより、質量体12の荷重をスムーズに二方向スライダ24へ移すことができ、積層ゴム14の大変形時の負担を軽減することができる。
なお、本実施形態では、周期調整装置16の積層ゴム20と質量体12との間に隙間36を設けて質量体12の荷重を負担しないようにしたが、これに限らず、積層ゴム20の上フランジ20Cを質量体12に固定して質量体12を支持する構成としてもよい。この場合、積層ゴム14が負担する荷重が低減されるので、より小径の積層ゴムを用いることができる。
また、周期調整装置16とは別に、剛性調整用の積層ゴム(剛性調整用ゴム)を別途配置してもよい。例えば、剛性調整用ゴムの下フランジを架台100に固定し、上フランジを質量体12の下面に固定したベースプレートと嵌合させることで、周期調整装置16と同様に質量体12の荷重を負担せずに剛性調整を行うことができる。
また、本実施形態では、TMDによって制振させる構成としてが、これに限らず、質量体12を能動的に動かして制振させるAMD(Active Mass Damper)としてもよい。このAMDの一例として、質量体12にアクチュエータ及びセンサを取り付け、建物へ入力された振動エネルギーの大きさに応じてアクチュエータを作動させることで、質量体12を架台100に対して相対移動させる方法がある。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこうした実施形態に限定されるものでなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様で実施し得ることは勿論である。例えば、本実施形態では、図2に示されるように、嵌合部材としてのベースプレート38の凹部38Aに積層ゴム20の上フランジ20Cを嵌合させたが、本発明はこれに限定されない。例えば、ベースプレート38の代わりに質量体12から下方にピンを突出させると共に、上フランジ20C側にピンが嵌合される嵌合孔を形成してもよい。この場合、ピンが本発明の嵌合部材となる。また、ピンの下端部と上フランジ20Cに形成された嵌合孔の底部との間に隙間を設けることで、本実施形態と同様に質量体12の荷重を積層ゴム20に作用させない構成となる。
10 制振装置
12 質量体
14 積層ゴム(支持体)
18 一方向スライダ
20 積層ゴム(免震装置)
24 二方向スライダ
36 隙間(免震装置と嵌合部材との間の隙間)
38 ベースプレート(嵌合部材)
42 隙間(質量体と二方向スライダとの間の隙間)
100 架台

Claims (3)

  1. 質量体と、
    前記質量体と架台との間に配置された免震装置と、
    前記架台と前記免震装置との間又は前記免震装置と前記質量体との間に配置され、前記免震装置又は前記質量体を水平一方向にスライド可能に連結する一方向スライダと、
    を有する制振装置。
  2. 前記架台上に配置され、前記架台に対して前記質量体を水平方向に相対変位可能に支持する支持体を備え、
    前記免震装置は、前記一方向スライダ上に配置されると共に、前記質量体との間に隙間をあけて前記質量体の下面に取付けられた嵌合部材に嵌合されている請求項1に記載の制振装置。
  3. 前記質量体との間に隙間をあけて前記架台上に配置されると共に、前記質量体の水平変位時に前記質量体を支持して水平二方向にスライド可能とする二方向スライダを備えた請求項2に記載の制振装置。
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