JP2020020441A - 制振装置および制振装置の改造方法 - Google Patents
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Description
すなわち、本発明の一態様に係る制振装置は、振動体と、該振動体を取り囲むフレーム構造と、前記振動体を支持するとともに鉛直方向に積層された積層ゴムと、前記振動体の鉛直方向の変位を所定値以内に制限する鉛直変位制限機構とを備える。
以下に、本発明の第1実施形態について図1乃至6を参照して説明する。
図1に示すように、本実施形態に係る制振装置1Aは、鉛直方向(図1で示すZ軸方向)に延びる構造物10の頂部付近に設けられたステージ12上に設置されている。ステージ12は、構造物10に対して固定されており、Z軸に対して垂直に交わる水平面(図1で示すX−Y平面)に沿って設けられている。
制振装置1Aが備える振動体16は、地震や風などの外乱によって構造物10が振動した際に、構造物10の振動に同調して振動する。このとき、振動体16を支持する積層ゴム18が、その減衰効果によって振動体16の振動エネルギを消費する。結果として、構造物10の振動エネルギが、振動体16と積層ゴム18とによって消費され、構造物10の振動が抑制される。しかしながら、仮に、設計範囲を超えた地震によって過大な外乱が加えられた場合、振動体16の水平方向の振動を積層ゴム18によって吸収しきれずに、振動体16が周囲のフレーム構造20に衝突する可能性がある。振動体16がフレーム構造20に衝突すると、振動体16は鉛直方向においても過大に変位してしまうおそれがある。振動体16が鉛直方向に過大に変位し、その変位量が脱落防止面42と引抜防止面44との離間距離によって設定された所定値を超えると、軸部40の脱落防止面42または引抜防止面44が、軸保持部48の上面または下面に接触する。これにより、軸部40に接続された振動体16の鉛直方向の変位が規制され、振動体16はこれ以上鉛直方向に変位することはない。
脱落防止面42と引抜防止面44とによって、軸部40がフレーム構造20に対してZ軸方向(鉛直方向)に変位可能な範囲が制限されることになる。また、軸保持部48はフレーム構造20に対してZ軸方向(鉛直方向)には変位しないように設置される。これによって、軸部40に接続された振動体16のZ軸方向(鉛直方向)の変位を所定値以内に制限することができる。これにより、振動体16に過大なZ軸方向(鉛直方向)の変位が発生することを抑制できるので、積層ゴム18の損傷を防止することができる。
以下に、本発明の第2実施形態について図7乃至9を参照して説明する。本実施形態は第1実施形態に対して鉛直変位制限機構の形態が異なり、その他の点については同様である。したがって、第1実施形態と異なる点についてのみ説明し、その他は同一の符号を用いてその説明を省略する。
リンク62の挿通穴64と挿通穴64に挿通される棒状部材60との間の隙間を設定することで、リンク62が棒状部材60に対してZ軸方向(鉛直方向)に変位可能な範囲は制限されることになる。また、棒状部材60はフレーム構造20に対してZ軸方向(鉛直方向)には変位しないように設置されている。これによって、リンク62に接続された振動体16のZ軸方向(鉛直方向)の変位を所定値以内に制限することができる。これにより、振動体16に過大なZ軸方向(鉛直方向)の変位が発生することを抑制できるので、積層ゴム18の損傷を防止することができる。
以下に、本発明の第3実施形態について図10乃至14を参照して説明する。本実施形態は第1及び第2実施形態に対して鉛直変位制限機構の形態が異なり、その他の点については同様である。したがって、第1及び第2実施形態と異なる点についてのみ説明し、その他は同一の符号を用いてその説明を省略する。
固定側すべり面82と移動側すべり面86との間の隙間を設定することで、移動側すべり面86が固定側すべり面82に対してZ軸方向(鉛直方向)上向きに変位可能な範囲が制限されることになる。また、固定側すべり面82(すべり板80)はフレーム構造20の固定フレーム22に対して固定されている。これによって、移動側すべり面86を有する移動側部材84が回転自由に接続された振動体16のZ軸方向(鉛直方向)上向きの変位を所定値以内に制限することができる。これにより、振動体16に過大なZ軸方向(鉛直方向)上向きの変位が発生することを抑制できるので、積層ゴム18の損傷を防止することができる。
10 構造物
12 ステージ
16 振動体
18 積層ゴム
20 フレーム構造
22 固定フレーム(フレーム部材)
24 可動フレーム(フレーム部材)
26X X方向リニアガイド
26Y Y方向リニアガイド
30(30A,30B,30C) 鉛直変位制限機構
40 軸部
42 脱落防止面
44 引抜防止面
46 ジョイント
48 軸保持部
60 棒状部材
62 リンク
64 挿通穴
80 すべり板
82 固定側すべり面
84 移動側部材
86 移動側すべり面
Claims (5)
- 振動体と、
該振動体を取り囲むフレーム構造と、
前記振動体を支持するとともに鉛直方向に積層された積層ゴムと、
前記振動体の鉛直方向の変位を所定値以内に制限する鉛直変位制限機構と、
を備えることを特徴とする制振装置。 - 前記鉛直変位制限機構は、前記振動体に対して接続され鉛直方向に延在する軸部と、
該軸部の上部に設けられ、該軸部の前記フレーム構造に対する鉛直方向下向きの変位を制限する脱落防止面と、
該脱落防止面の下方に設けられ、前記軸部の前記フレーム構造に対する鉛直方向上向きの変位を制限する引抜防止面と、
を備えることを特徴とする請求項1に記載の制振装置。 - 前記鉛直変位制限機構は、水平方向に延在して前記フレーム構造に取り付けられた棒状部材と、
一端が前記振動体に接続されるとともに、他端に前記棒状部材が挿入され前記棒状部材の延在方向にスライド可能なリンクと、
を備えることを特徴とする請求項1に記載の制振装置。 - 前記鉛直変位制限機構は、水平面内に広がり前記フレーム構造に取り付けられた固定側すべり面を有するすべり板と、
該固定側すべり面に隙間を設けて対向する移動側すべり面を有し前記振動体に回転自由に接続された移動側すべり部材と、
を備えることを特徴とする請求項1に記載の制振装置。 - 振動体と、
該振動体を取り囲むフレーム構造と、
前記振動体を支持するとともに鉛直方向に積層された積層ゴムと、
を備えた制振装置の改造方法であって、
前記振動体の鉛直方向の変位を所定値以内に制限する鉛直変位制限機構を、前記フレーム構造と前記振動体との間に設置することを特徴とする制振装置の改造方法。
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Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0542790U (ja) * | 1991-11-06 | 1993-06-11 | 日本電気株式会社 | 荷重支持装置 |
JP2000266111A (ja) * | 1999-03-19 | 2000-09-26 | Bando Chem Ind Ltd | 建築物用制振装置 |
JP2004301220A (ja) * | 2003-03-31 | 2004-10-28 | Tokai Rubber Ind Ltd | 当接型制振装置 |
JP2016151278A (ja) * | 2015-02-16 | 2016-08-22 | 株式会社竹中工務店 | 制振装置 |
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JP2002188688A (ja) | 2000-12-21 | 2002-07-05 | Shimizu Corp | 3次元免震装置 |
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2018
- 2018-08-03 JP JP2018146624A patent/JP7134773B2/ja active Active
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