JPH0874927A - 制振装置 - Google Patents
制振装置Info
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- JPH0874927A JPH0874927A JP21622294A JP21622294A JPH0874927A JP H0874927 A JPH0874927 A JP H0874927A JP 21622294 A JP21622294 A JP 21622294A JP 21622294 A JP21622294 A JP 21622294A JP H0874927 A JPH0874927 A JP H0874927A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- additional mass
- vibration damping
- damping device
- building
- vibration
- Prior art date
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- Pending
Links
Landscapes
- Vibration Prevention Devices (AREA)
- Buildings Adapted To Withstand Abnormal External Influences (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 本発明は構造物の振動が入力されると付加質
量が積層ゴムの弾性変形により揺動して構造物の振動を
制振するとともに、付加質量の揺動方向によりバネ定数
を変更できるよう構成とした制振装置を提供することを
目的とする。 【構成】 制振装置1は、構造物としてのビル2の屋上
2aに設置されたパッシブ形の装置である。ビル2は上
からみると長方形に形成されており、Y方向の長さLY
よりX方向の長さLX の方が短くなっている(LX <L
Y )。従って、ビル2は、X方向の固有振動数が高く、
Y方向の固有振動数が低い。制振装置1は、ビル2の質
量に応じた重量を有する付加質量3と、この付加質量3
の底部の四隅を揺動可能に支持する積層ゴム4と、付加
質量3の一方向への揺動を許容し付加質量3の他方向へ
の揺動を抑制する揺動方向抑制機構5と、積層ゴム4及
び揺動方向抑制機構5を支持するベース6と、よりな
る。
量が積層ゴムの弾性変形により揺動して構造物の振動を
制振するとともに、付加質量の揺動方向によりバネ定数
を変更できるよう構成とした制振装置を提供することを
目的とする。 【構成】 制振装置1は、構造物としてのビル2の屋上
2aに設置されたパッシブ形の装置である。ビル2は上
からみると長方形に形成されており、Y方向の長さLY
よりX方向の長さLX の方が短くなっている(LX <L
Y )。従って、ビル2は、X方向の固有振動数が高く、
Y方向の固有振動数が低い。制振装置1は、ビル2の質
量に応じた重量を有する付加質量3と、この付加質量3
の底部の四隅を揺動可能に支持する積層ゴム4と、付加
質量3の一方向への揺動を許容し付加質量3の他方向へ
の揺動を抑制する揺動方向抑制機構5と、積層ゴム4及
び揺動方向抑制機構5を支持するベース6と、よりな
る。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は制振装置に係り、特に積
層ゴムにより付加質量を揺動可能に支持し、構造物の振
動が入力されると付加質量が積層ゴムの弾性変形により
揺動して構造物の振動を制振する構成とした制振装置に
関する。
層ゴムにより付加質量を揺動可能に支持し、構造物の振
動が入力されると付加質量が積層ゴムの弾性変形により
揺動して構造物の振動を制振する構成とした制振装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】例えばビル等の構造物においては地震あ
るいは風圧等による振動を制振するための制振装置が設
けられている。この種の制振装置の一つに積層ゴムによ
り付加質量を支持するよう構成されたパッシブ形の制振
装置がある。
るいは風圧等による振動を制振するための制振装置が設
けられている。この種の制振装置の一つに積層ゴムによ
り付加質量を支持するよう構成されたパッシブ形の制振
装置がある。
【0003】この種の制振装置は、制振すべき構造物の
総重量に応じた重量を有する付加質量と、付加質量の底
部に設けたられ付加質量を揺動可能に支持する積層ゴム
とよりなる構成である。この積層ゴムは、複数の円盤状
のゴム板と金属板とを交互に積層してなる。ゴム板は粘
弾性を有するため、外部から振動が入力されると、各層
毎のゴム板が弾性変形して付加質量を揺動させるように
なっている。従って、積層ゴムは、付加質量が構造物の
固有振動数に応じた枚数が積層されることにより、構造
物の振動を効果的に制振することができる。
総重量に応じた重量を有する付加質量と、付加質量の底
部に設けたられ付加質量を揺動可能に支持する積層ゴム
とよりなる構成である。この積層ゴムは、複数の円盤状
のゴム板と金属板とを交互に積層してなる。ゴム板は粘
弾性を有するため、外部から振動が入力されると、各層
毎のゴム板が弾性変形して付加質量を揺動させるように
なっている。従って、積層ゴムは、付加質量が構造物の
固有振動数に応じた枚数が積層されることにより、構造
物の振動を効果的に制振することができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかるに、ビル等の構
造物の場合、上からみると正方形の建物よりも長方形、
あるいは凹凸のある不規則な形状であることが多く、例
えば地震や風によりビルが振動する際、同じ大きさの加
速度が加えられてもビルの形状によって大きく振動する
方向と小さく振動する方向とがある。そのため、ビルの
形状によって各方向で固有振動数が異なる場合、各方向
の固有振動数に応じたバネ定数を有する積層ゴムにより
支持された構成の制振装置を複数台設置する必要があ
る。
造物の場合、上からみると正方形の建物よりも長方形、
あるいは凹凸のある不規則な形状であることが多く、例
えば地震や風によりビルが振動する際、同じ大きさの加
速度が加えられてもビルの形状によって大きく振動する
方向と小さく振動する方向とがある。そのため、ビルの
形状によって各方向で固有振動数が異なる場合、各方向
の固有振動数に応じたバネ定数を有する積層ゴムにより
支持された構成の制振装置を複数台設置する必要があ
る。
【0005】その場合、各方向によって固有振動数が異
なるビルの振動を効果的に制振することができる反面、
より広い設置スペースが必要になるばかりか、設備費が
高価になるといった課題が生じる。
なるビルの振動を効果的に制振することができる反面、
より広い設置スペースが必要になるばかりか、設備費が
高価になるといった課題が生じる。
【0006】又、各方向の固有振動数の中間値となるよ
うな固有振動数を有する1台の制振装置を設置した場
合、どの方向の振動も十分に制振することができなかっ
た。
うな固有振動数を有する1台の制振装置を設置した場
合、どの方向の振動も十分に制振することができなかっ
た。
【0007】そこで、本発明は上記課題を解決した制振
装置を提供することを目的とする。
装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記請求項1の発明は、
制振すべき構造物に設置され、積層ゴムにより付加質量
を揺動可能に支持する構成とされた制振装置において、
前記付加質量の一方向への揺動を許容し、前記付加質量
の他方向への揺動を抑制する揺動方向抑制機構を前記構
造物と前記付加質量との間に設けたことを特徴とする。
制振すべき構造物に設置され、積層ゴムにより付加質量
を揺動可能に支持する構成とされた制振装置において、
前記付加質量の一方向への揺動を許容し、前記付加質量
の他方向への揺動を抑制する揺動方向抑制機構を前記構
造物と前記付加質量との間に設けたことを特徴とする。
【0009】又、請求項2の発明は、前記揺動方向抑制
機構が、前記構造物又は前記付加質量のいずれか一方に
設けられた板状ばね部材と、前記構造物又は前記付加質
量の他方と前記板状ばね部材との間に設けられ、前記板
状ばね部材を前記一方向に移動自在に案内するガイド部
と、よりなることを特徴とする。
機構が、前記構造物又は前記付加質量のいずれか一方に
設けられた板状ばね部材と、前記構造物又は前記付加質
量の他方と前記板状ばね部材との間に設けられ、前記板
状ばね部材を前記一方向に移動自在に案内するガイド部
と、よりなることを特徴とする。
【0010】
【作用】上記請求項1によれば、付加質量の一方向への
揺動を許容し、付加質量の他方向への揺動を抑制する揺
動方向抑制機構を構造物と付加質量との間に設けたた
め、構造物の振幅が大きい方向の付加質量の揺動を大き
くして構造物の振幅が小さい方向の付加質量の揺動を小
さくすることが可能になり、1台で大きさの異なる各方
向の振動を制振することができる。
揺動を許容し、付加質量の他方向への揺動を抑制する揺
動方向抑制機構を構造物と付加質量との間に設けたた
め、構造物の振幅が大きい方向の付加質量の揺動を大き
くして構造物の振幅が小さい方向の付加質量の揺動を小
さくすることが可能になり、1台で大きさの異なる各方
向の振動を制振することができる。
【0011】又、請求項2によれば、構造物又は付加質
量のいずれか一方に設けられた板状ばね部材が構造物又
は付加質量の他方と板状ばね部材との間に設けられたガ
イド部により一方向に移動自在に案内されることによ
り、比較的簡単な構成で上記請求項1と同様な効果が得
られる。
量のいずれか一方に設けられた板状ばね部材が構造物又
は付加質量の他方と板状ばね部材との間に設けられたガ
イド部により一方向に移動自在に案内されることによ
り、比較的簡単な構成で上記請求項1と同様な効果が得
られる。
【0012】
【実施例】図1及び図2に本発明になる制振装置の一実
施例を示す。
施例を示す。
【0013】両図中、制振装置1は、構造物としてのビ
ル2の屋上2aに設置されたパッシブ形の装置である。
ビル2は上からみると長方形に形成されており、Y方向
の長さLY よりX方向の長さLX の方が短くなっている
(LX <LY )。従って、ビル2は、地震又は強風によ
り加振されると振動するが、その際の振動はX方向の振
幅が大きくY方向の振幅が小さい。即ち、ビル2は、X
方向の固有振動数が低く、Y方向の固有振動数が高い。
ル2の屋上2aに設置されたパッシブ形の装置である。
ビル2は上からみると長方形に形成されており、Y方向
の長さLY よりX方向の長さLX の方が短くなっている
(LX <LY )。従って、ビル2は、地震又は強風によ
り加振されると振動するが、その際の振動はX方向の振
幅が大きくY方向の振幅が小さい。即ち、ビル2は、X
方向の固有振動数が低く、Y方向の固有振動数が高い。
【0014】制振装置1は、大略、構造物としてのビル
2の質量に応じた重量を有する付加質量3と、この付加
質量3の底部の四隅を揺動可能に支持する積層ゴム4
と、付加質量3の一方向への揺動を許容し付加質量3の
他方向への揺動を抑制する揺動方向抑制機構5と、積層
ゴム4及び揺動方向抑制機構5を支持するベース6と、
よりなる。
2の質量に応じた重量を有する付加質量3と、この付加
質量3の底部の四隅を揺動可能に支持する積層ゴム4
と、付加質量3の一方向への揺動を許容し付加質量3の
他方向への揺動を抑制する揺動方向抑制機構5と、積層
ゴム4及び揺動方向抑制機構5を支持するベース6と、
よりなる。
【0015】尚、積層ゴム4及び揺動方向抑制機構5
は、ベース6上に設置するのでは無くビル2自体に直接
設置するようにしても良い。
は、ベース6上に設置するのでは無くビル2自体に直接
設置するようにしても良い。
【0016】揺動方向抑制機構5は、付加質量3の底部
に設けられた溝(ガイド部)7と、ベース6上に起立し
て上端部分が溝7に挿入された板バネ8とよりなる。溝
7は一定の深さ及び一定の溝幅でX方向に貫通してお
り、溝7内には溝7の溝幅よりも厚みの薄い板厚の板バ
ネ8の上端部分が挿入されている。
に設けられた溝(ガイド部)7と、ベース6上に起立し
て上端部分が溝7に挿入された板バネ8とよりなる。溝
7は一定の深さ及び一定の溝幅でX方向に貫通してお
り、溝7内には溝7の溝幅よりも厚みの薄い板厚の板バ
ネ8の上端部分が挿入されている。
【0017】又、板バネ8の溝7への挿入深さは、溝7
自体の深さよりも浅くなるようになっている。即ち、ベ
ース6より起立している板バネ8の高さは、ベース6上
に載置された積層ゴム4の高さよりも高く、且つ積層ゴ
ム4の高さに付加質量3の溝7の深さを足し合わせた高
さよりも低く設定されている。このため、板バネ8の上
端と溝7との間には、隙間9が形成されている。そのた
め、付加質量3がX方向に揺動する際は、付加質量3は
殆ど抵抗のない状態で板バネ8に沿って揺動することが
できる。
自体の深さよりも浅くなるようになっている。即ち、ベ
ース6より起立している板バネ8の高さは、ベース6上
に載置された積層ゴム4の高さよりも高く、且つ積層ゴ
ム4の高さに付加質量3の溝7の深さを足し合わせた高
さよりも低く設定されている。このため、板バネ8の上
端と溝7との間には、隙間9が形成されている。そのた
め、付加質量3がX方向に揺動する際は、付加質量3は
殆ど抵抗のない状態で板バネ8に沿って揺動することが
できる。
【0018】従って、溝7は、付加質量3がY方向に揺
動する際は板バネ8のバネ力を付加質量3に作用させて
付加質量3の動きを抑制し、付加質量3がX方向に揺動
する際は板バネ8が同方向に摺動して付加質量3の制振
動作を許容する。
動する際は板バネ8のバネ力を付加質量3に作用させて
付加質量3の動きを抑制し、付加質量3がX方向に揺動
する際は板バネ8が同方向に摺動して付加質量3の制振
動作を許容する。
【0019】又、板バネ8は、一定の厚さでX方向に延
在しており、ベース6の上面に溶接等により固着されて
いる。さらに、板バネ8はY方向に撓むことができ、Y
方向のバネ定数は板バネ8の板厚により付加質量3の重
量に応じた大きさとなるように設定されている。
在しており、ベース6の上面に溶接等により固着されて
いる。さらに、板バネ8はY方向に撓むことができ、Y
方向のバネ定数は板バネ8の板厚により付加質量3の重
量に応じた大きさとなるように設定されている。
【0020】尚、板バネ8の上端と溝7との間にリニア
ベアリングを設けておけば、板バネ8と溝7との摩擦に
よる摺動抵抗を減少させることができるができ、このよ
うにすることにより、付加質量3がX方向に摺動する際
の板バネ8の影響をより低下させることができる。
ベアリングを設けておけば、板バネ8と溝7との摩擦に
よる摺動抵抗を減少させることができるができ、このよ
うにすることにより、付加質量3がX方向に摺動する際
の板バネ8の影響をより低下させることができる。
【0021】図5に示すように、積層ゴム4は、円盤状
に形成された複数のゴム板10(101 〜10n )と、
円盤状に形成された複数の金属板11(111 〜11
n-1 )とが交互に積層されてなる。積層ゴム4は、相当
な重量を有する付加質量3を揺動自在に支持するため、
粘弾性を有するゴム板10(101 〜10n )だけでは
支えきれず、ゴム板10間に鉄製の金属板11が介在す
ることにより強度が確保されている。
に形成された複数のゴム板10(101 〜10n )と、
円盤状に形成された複数の金属板11(111 〜11
n-1 )とが交互に積層されてなる。積層ゴム4は、相当
な重量を有する付加質量3を揺動自在に支持するため、
粘弾性を有するゴム板10(101 〜10n )だけでは
支えきれず、ゴム板10間に鉄製の金属板11が介在す
ることにより強度が確保されている。
【0022】又、積層ゴム4は、金属板11の方がゴム
板10よりも大径となっており、さらにゴム板10及び
金属板11の外周にはゴム製の被膜12(図5中、一点
鎖線で示す)が被覆されており、ゴム板10及び金属板
11が密着した状態のまま一体的に結合されている。従
って、積層ゴム4は、A方向の振動が入力されると、あ
たかも1個の弾性体の如く弾性変形することができる。
板10よりも大径となっており、さらにゴム板10及び
金属板11の外周にはゴム製の被膜12(図5中、一点
鎖線で示す)が被覆されており、ゴム板10及び金属板
11が密着した状態のまま一体的に結合されている。従
って、積層ゴム4は、A方向の振動が入力されると、あ
たかも1個の弾性体の如く弾性変形することができる。
【0023】即ち、制振装置1がビル2の屋上2aに設
置された後、ビル2の振動に伴って付加質量3がX,Y
方向に揺動するとともに、積層ゴム4が揺動方向に弾性
変形して1次振動する。
置された後、ビル2の振動に伴って付加質量3がX,Y
方向に揺動するとともに、積層ゴム4が揺動方向に弾性
変形して1次振動する。
【0024】即ち、付加質量3は積層ゴム4の減衰動作
により、徐々に振幅が小さくなり、やがて停止位置に戻
る。このように制振装置1が制振動作することによりビ
ル2の振動による振幅が抑制される。
により、徐々に振幅が小さくなり、やがて停止位置に戻
る。このように制振装置1が制振動作することによりビ
ル2の振動による振幅が抑制される。
【0025】ここで、各振動方向別の動作を説明する。
【0026】図6に示すように、ビル2がY方向に振動
すると、LX <LY のためX方向よりも小さい振幅で振
動するが、X方向に延在する板バネ8が付加質量3の底
部に設けられた溝7に挿入されているため、付加質量3
は板バネ8の延在方向(X方向)と直交するY方向に揺
動し、板バネ8を揺動方向に撓ませながら制振動作す
る。
すると、LX <LY のためX方向よりも小さい振幅で振
動するが、X方向に延在する板バネ8が付加質量3の底
部に設けられた溝7に挿入されているため、付加質量3
は板バネ8の延在方向(X方向)と直交するY方向に揺
動し、板バネ8を揺動方向に撓ませながら制振動作す
る。
【0027】そのため、付加質量3は、板バネ8のバネ
力により揺動動作が抑制され、ビル2のY方向の振動数
に合った周波数で揺動することができる。
力により揺動動作が抑制され、ビル2のY方向の振動数
に合った周波数で揺動することができる。
【0028】ところが、図7に示すように、ビル2がX
方向に振動すると、LX <LY のためY方向よりも大き
い振幅で振動するが、X方向に延在する板バネ8が付加
質量3の底部に設けられた溝7に挿入されているため、
付加質量3は板バネ8の延在方向(X方向)に揺動し、
板バネ8による抑制を受けることなく、ビル2のX方向
の振動数に合った周波数で揺動することができる。
方向に振動すると、LX <LY のためY方向よりも大き
い振幅で振動するが、X方向に延在する板バネ8が付加
質量3の底部に設けられた溝7に挿入されているため、
付加質量3は板バネ8の延在方向(X方向)に揺動し、
板バネ8による抑制を受けることなく、ビル2のX方向
の振動数に合った周波数で揺動することができる。
【0029】このように、制振装置1は、ビル2のよう
にX方向とY方向で異なる固有振動数を有する場合で
も、板バネ8のバネ力が作用しないX方向と板バネ8の
バネ力が作用するY方向とにより異なる大きさの振動を
効果的に制振することができる。従って、各振動方向毎
に複数の装置を設けるよりも設置スペースが小さくなる
ばかりか、製作コストも安価に抑えることができる。
にX方向とY方向で異なる固有振動数を有する場合で
も、板バネ8のバネ力が作用しないX方向と板バネ8の
バネ力が作用するY方向とにより異なる大きさの振動を
効果的に制振することができる。従って、各振動方向毎
に複数の装置を設けるよりも設置スペースが小さくなる
ばかりか、製作コストも安価に抑えることができる。
【0030】しかも、本実施例では、板バネよりなる板
バネ8を付加質量3の底部に設けられた溝7に挿入させ
るだけの構成であるので、構成が複雑化せず、安価に製
作することができる。
バネ8を付加質量3の底部に設けられた溝7に挿入させ
るだけの構成であるので、構成が複雑化せず、安価に製
作することができる。
【0031】図8に本発明の変形例を示す。
【0032】同図中、付加質量3の底部には、板バネ8
が固着されている。この板バネ8は、上記実施例と同様
にビル2の振動の大きいX方向に延在する向きに取り付
けられている。
が固着されている。この板バネ8は、上記実施例と同様
にビル2の振動の大きいX方向に延在する向きに取り付
けられている。
【0033】又、ベース6には、板バネ8がX方向に摺
動できるように板バネ8が挿入される溝7が設けられて
いる。この溝7はX方向に貫通するように設けられたお
り、溝7内には板バネ8の下端部分が摺動自在に挿入さ
れている。
動できるように板バネ8が挿入される溝7が設けられて
いる。この溝7はX方向に貫通するように設けられたお
り、溝7内には板バネ8の下端部分が摺動自在に挿入さ
れている。
【0034】このように、付加質量3の底部に板バネ8
を設け、ベース6に溝7を設けた構成でも上記実施例と
同様な制振効果が得られる。
を設け、ベース6に溝7を設けた構成でも上記実施例と
同様な制振効果が得られる。
【0035】尚、上記実施例では、揺動方向抑制機構が
溝7と板バネ8により形成された場合を一例として挙げ
たが、これに限らず、例えば板バネの代わりにコイルバ
ネを用いても良い。その場合、コイルバネの一端が付加
質量3の底部に連結され、コイルバネの一端がベース6
上をリニアベアリングなどによりX方向に摺動できるよ
うにする。
溝7と板バネ8により形成された場合を一例として挙げ
たが、これに限らず、例えば板バネの代わりにコイルバ
ネを用いても良い。その場合、コイルバネの一端が付加
質量3の底部に連結され、コイルバネの一端がベース6
上をリニアベアリングなどによりX方向に摺動できるよ
うにする。
【0036】
【発明の効果】上述の如く、上記請求項1によれば、付
加質量の一方向への揺動を許容し、付加質量の他方向へ
の揺動を抑制する揺動方向抑制機構を構造物と付加質量
との間に設けたため、構造物の振幅が大きい方向への付
加質量の揺動を大きくして構造物の振幅が小さい方向へ
の付加質量の揺動を小さくすることが可能になり、1台
で大きさの異なる各方向の振動を効果的に制振すること
ができる。そのため、各振動方向毎に複数の装置を設け
るよりも設置スペースが小さくなるばかりか、製作コス
トも安価に抑えることができる。
加質量の一方向への揺動を許容し、付加質量の他方向へ
の揺動を抑制する揺動方向抑制機構を構造物と付加質量
との間に設けたため、構造物の振幅が大きい方向への付
加質量の揺動を大きくして構造物の振幅が小さい方向へ
の付加質量の揺動を小さくすることが可能になり、1台
で大きさの異なる各方向の振動を効果的に制振すること
ができる。そのため、各振動方向毎に複数の装置を設け
るよりも設置スペースが小さくなるばかりか、製作コス
トも安価に抑えることができる。
【0037】又、請求項2によれば、構造物又は付加質
量のいずれか一方に設けられた板状ばね部材が構造物又
は付加質量の他方と板状ばね部材との間に設けられたガ
イド部により一方向に移動自在に案内されるため、比較
的簡単な構成で上記請求項1と同様な効果が得ることが
できる。
量のいずれか一方に設けられた板状ばね部材が構造物又
は付加質量の他方と板状ばね部材との間に設けられたガ
イド部により一方向に移動自在に案内されるため、比較
的簡単な構成で上記請求項1と同様な効果が得ることが
できる。
【図1】本発明になる制振装置の一実施例がビルの屋上
に設置された状態を示す斜視図である。
に設置された状態を示す斜視図である。
【図2】制振装置の斜視図である。
【図3】制振装置をY方向からみた側面図である。
【図4】制振装置をX方向からみた側面図である。
【図5】積層ゴムを拡大して示す斜視図である。
【図6】付加質量がY方向に揺動した状態を示す側面図
である。
である。
【図7】付加質量がX方向に揺動した状態を示す側面図
である。
である。
【図8】本発明の変形例の斜視図である。
1 制振装置 2 ビル 3 付加質量 4 積層ゴム 5 揺動方向抑制機構 6 ベース 7 溝 8 板バネ 10 ゴム板 11 金属板
Claims (2)
- 【請求項1】 制振すべき構造物に設置され、積層ゴム
により付加質量を揺動可能に支持する構成とされた制振
装置において、 前記付加質量の一方向への揺動を許容し、前記付加質量
の他方向への揺動を抑制する揺動方向抑制機構を前記構
造物と前記付加質量との間に設けたことを特徴とする制
振装置。 - 【請求項2】 前記揺動方向抑制機構は、 前記構造物又は前記付加質量のいずれか一方に設けられ
た板状ばね部材と、 前記構造物又は前記付加質量の他方と前記板状ばね部材
との間に設けられ、前記板状ばね部材を前記一方向に移
動自在に案内するガイド部と、 よりなることを特徴とする請求項1の制振装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21622294A JPH0874927A (ja) | 1994-09-09 | 1994-09-09 | 制振装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21622294A JPH0874927A (ja) | 1994-09-09 | 1994-09-09 | 制振装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0874927A true JPH0874927A (ja) | 1996-03-19 |
Family
ID=16685194
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP21622294A Pending JPH0874927A (ja) | 1994-09-09 | 1994-09-09 | 制振装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0874927A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2000120772A (ja) * | 1998-10-15 | 2000-04-25 | Asahi Chem Ind Co Ltd | 制振装置の設置方法及び設置構造 |
JP2001288925A (ja) * | 2000-02-09 | 2001-10-19 | Campenon Bernard Sge | 土木構造物の変形エネルギを吸収する装置 |
JP2006250300A (ja) * | 2005-03-11 | 2006-09-21 | Oiles Ind Co Ltd | 鉛プラグ入り積層ゴム体 |
JP2011033194A (ja) * | 2010-10-19 | 2011-02-17 | Oiles Corp | 鉛プラグ入り積層ゴム体 |
JP2016151278A (ja) * | 2015-02-16 | 2016-08-22 | 株式会社竹中工務店 | 制振装置 |
-
1994
- 1994-09-09 JP JP21622294A patent/JPH0874927A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2000120772A (ja) * | 1998-10-15 | 2000-04-25 | Asahi Chem Ind Co Ltd | 制振装置の設置方法及び設置構造 |
JP2001288925A (ja) * | 2000-02-09 | 2001-10-19 | Campenon Bernard Sge | 土木構造物の変形エネルギを吸収する装置 |
JP2006250300A (ja) * | 2005-03-11 | 2006-09-21 | Oiles Ind Co Ltd | 鉛プラグ入り積層ゴム体 |
JP2011033194A (ja) * | 2010-10-19 | 2011-02-17 | Oiles Corp | 鉛プラグ入り積層ゴム体 |
JP2016151278A (ja) * | 2015-02-16 | 2016-08-22 | 株式会社竹中工務店 | 制振装置 |
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