JP2024090144A - 制振構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】振幅及び振動数が異なる構造物の振動を単一の制振構造で抑制することである。【解決手段】制振構造は、構造物の上部に配置され、弾性支承及び弾性支承と比して高剛性である弾塑性支承のどちらか一方とされた複数の第一免震支承と、複数の第一免震支承に載せられた中間部材と、中間部材に載せられると共に弾性支承及び弾塑性支承のどちらか他方とされた複数の第二免震支承と、複数の第二免震支承に載せられた質量体と、弾性支承とされた第一免震支承が設けられた層、又は弾性支承とされた第二免震支承が設けられた層に配置され、一端が中間部材に取り付けられ、他端が構造物の上部又は質量体に取り付けられた減衰ダンパーと、を備える。【選択図】図1

Description

本開示は、制振構造に関する。
特許文献1の制振構造は、制振対象の構造物と、制振対象の構造物の頂部に、水平方向に互いに間隔を隔てて配置された複数の第一免震ユニットと、複数の第一免震ユニット間に掛け渡された掛渡部材と、各々の第一免震ユニット上に掛渡部材を介してそれぞれ重ねられた第二免震ユニットと、第一免震ユニット及び第二免震ユニットに支承される質量体と、掛渡部材と制振対象の構造体との間にて第一免震ユニットの許容水平変位を超える水平変位を抑制する第一エネルギー吸収機構、及び、掛渡部材と質量体との間にて第二免震ユニットの許容水平変位を超える水平変位を抑制する第二エネルギー吸収機構のうちの少なくともいずれか一方と、を有している。
特開2017-31606号公報
従来、風によって構造物に生じる振幅が小さい振動を抑制する制振構造(同調質量ダンパー)と、地震によって構造物に生じる振幅の大きい振動を抑制する制振構造とは、制御対象とする荷重の大きさ、及び構造物の振動数が異なるため、単一の制振構造では、構造物の振動を抑制することが困難であった。
本開示の課題は、振幅及び振動数が異なる構造物の振動を単一の制振構造で抑制することである。
第1態様に係る制振構造は、構造物の上部に配置され、弾性支承及び前記弾性支承と比して高剛性である弾塑性支承のどちらか一方とされた複数の第一免震支承と、複数の前記第一免震支承に載せられた中間部材と、前記中間部材に載せられると共に前記弾性支承及び前記弾塑性支承のどちらか他方とされた複数の第二免震支承と、複数の前記第二免震支承に載せられた質量体と、前記弾性支承とされた前記第一免震支承が設けられた層、又は前記弾性支承とされた前記第二免震支承が設けられた層に配置され、一端が前記中間部材に取り付けられ、他端が前記構造物の上部又は前記質量体に取り付けられた減衰ダンパーと、を備えることを特徴とする。
第1態様に係る構成によれば、構造物の上部には、弾性支承及び弾性支承と比して高剛性である弾塑性支承のどちらか一方とされた複数の第一免震支承と、第一免震支承に対して中間部材を間に置いて、弾性支承及び弾塑性支承のどちらか他方とされた複数の第二免震支承とが配置されている。さらに、弾性支承が設けられている層には、減衰ダンパーが配置されている。
このような構成においては、構造物に生じる振幅が小さい場合は、構造物の振動数が建物内の間仕切りなどの影響により躯体だけの値に対して大きくなる。このように構造物が振動する場合には、質量体の変位が小さい質量体の小変位領域で、構造物を制振する。具体的には、質量体の変位が小さい小変位領域では、弾性支承が主に変形して構造物を制振する。
一方、構造物に生じる振幅が大きい場合は、構造物の振動数が構造物に生じる変位が小さい場合に対して建物内の間仕切りなどの影響がうすまり小さくなる。このように構造物が振動する場合には、質量体の変位が大きい質量体の大変位領域で、構造物を制振する。具体的には、質量体の変位が大きい大変位領域では、弾性支承が変形するだけではなく弾塑性支承が塑性変形して制振構造の振動数が小さくなり構造物を制振する。
このように、振幅及び振動数が異なる構造物の振動を単一の制振構造で抑制することができる。
第2態様に係る制振構造は、第1態様に係る制振構造において、前記第一免震支承が、前記弾性支承であって、前記第二免震支承が、前記弾塑性支承であることを特徴とする。
第2態様に係る構成によれば、構造物の上部に配置された第一免震支承が、弾性支承であって、中間部材に載せられた第二免震支承が、弾性支承と比して高剛性の弾塑性支承である。
ここで、質量体の小変位領域では、第二免震支承の変形は極めて小さくなるため、質量体、第二免震支承、及び中間部材が略一体となって変位する。そして、質量体の小変位領域では、弾性支承である第一免震支承が主に変形する。
つまり、質量体の小変位領域では、第一免震支承が、一体となって変位する質量体、第二免震支承、及び中間部材を支持しながら変形する。これにより、質量体の小変位領域においては、構造物を効果的に制振することができる。
第3態様に係る制振構造は、第1態様に係る制振構造において、前記構造物が荷重を受けて小さい振幅で振動する場合には、前記第一免震支承が主に変形し、前記構造物が荷重を受けて大きい振幅で振動する場合には、前記第二免震支承の単位荷重当たりの変形が、前記構造物が小さい振幅で振動する場合と比して大きくなり、前記第一免震支承及び前記第二免震支承が変形することを特徴とする。
第3態様に係る構成によれば、例えば、風によって構造物が荷重を受けて小さい振幅で振動する場合は、第一免震支承が主に変形し、質量体が小変位領域で変位することで、構造物を制振する。
一方、例えば、地震によって構造物が風と比して大きい荷重を受けて大きい振幅で振動する場合は、第一免震支承及び第二免震支承が変形し、質量体が大変位領域で変位することで、構造物を制振する。
このように、風によって構造物に生じる振動及び地震によって構造物に生じる振動を単一の制振構造で抑制することができる。
本開示によれば、振幅及び振動数が異なる構造物の振動を単一の制振構造で抑制することができる。
本開示の実施形態に係る制振構造が用いられた構造物を示した正面図である。 本開示の実施形態に係る制振構造を示した斜視図である。 (A)(B)本開示の実施形態に係る制振構造に用いられる弾性支承及び弾塑性支承を示した斜視図である。 (A)(B)本開示の実施形態に係る制振構造に用いられる弾性支承及び弾塑性支承の変形モードを示した模式図である。 (A)(B)本開示の実施形態に係る制振構造に用いられる弾性支承及び弾塑性支承の荷重変形特性をグラフで示した図面である。 本開示の実施形態に係る制振構造に用いられる錘の変位量と錘に生じる荷重との関係をグラフで示した図面である。
本開示の実施形態に係る制振構造の一例について図1~図6に従って説明する。なお、図中に示す矢印Hは、鉛直方向であって上下方向を示し、矢印Wは、水平方向であって、幅方向を示し、矢印Dは、水平方向であって、奥行き方向を示す。なお、矢印H、矢印W及び矢印Dは、互いに直交する。
本実施形態の制振構造は、制振対象の構造物の上部に質量体、復元機構、減衰機構を備え、予め、振動系の固有周期を制振対象の構造物の固有周期に対応させるように調整(チューニング)した同調質量ダンパー(チューンドマスダンパ、Tuned Mass Damper、TMD)である。
(全体構成)
本実施形態に係る制振構造10は、図1に示されるように、鉄骨造または鉄筋コンクリート造の高層ビルである構造物100の頂部100aに設けられている。この構造物100が制振対象に相当する。頂部100aは、上部の一例である。
制振構造10、図1、図2に示されるように、構造物100の頂部100aに配置されて頂部100aに取り付けられた複数の第一免震支承12と、複数の第一免震支承12に載せられて複数の第一免震支承12に取り付けられた中間フレーム20と備えている。さらに、制振構造10は、頂部100aと中間フレーム20との間に配置された減衰ダンパー22を備えている。また、制振構造10は、中間フレーム20に載せられて中間フレーム20に取り付けられた複数の第二免震支承32と、複数の第二免震支承32に載せられて複数の第二免震支承32に取り付けられた錘50とを備えている。中間フレーム20は、中間部材の一例であって、錘50は、質量体の一例である。
〔第一免震支承12、減衰ダンパー22〕
第一免震支承12は、弾性支承であって、図2に示されるように、複数(本実施形態では4個)設けられ、上方から見て、矩形の頂点を成すように配置されている。
第一免震支承12は、図3(A)に示されるように、積層ゴムを含んで構成されている。具体的には、第一免震支承12は、上下方向に離隔した円盤状の一対のフランジ板14と、一対のフランジ板14の間に挟まれると共に円盤状の天然ゴムと鋼板とが交互に積層された積層ゴム18とを含んで構成されている。
そして、下方のフランジ板14が構造物100の頂部100aに取り付けられ、上方のフランジ板14が矩形板状とされた中間フレーム20の下面に取り付けられている(図2参照)。
減衰ダンパー22は、オイルダンパーであって、図2に示されるように、複数(本実施形態では4個)設けられている。2個の減衰ダンパー22は、上方から見て、幅方向に延びるように一対の第一免震支承12の間に夫々配置されている。また、他の2個の減衰ダンパー22は、上方から見て、奥行き方向に延びるように一対の第一免震支承12の間に配置されている。
そして、減衰ダンパー22の基端は、頂部100aから上方へ突出した取付部102に取り付けられ、減衰ダンパー22の先端は、中間フレーム20から下方へ突出した取付部20aに取り付けられている。
この構成において、風によって構造物100が荷重を受ける場合は、構造物100が小さい振幅で振動し、構造物100の振動数が建物内の間仕切りなどの影響により躯体だけの値に対して大きくなる。このような状態では、第一免震支承12が主に変形し、錘50の変位が小さい小変位領域で錘50が変位することで、制振構造10は、構造物100を制振する。
ここで、風によって構造物100が荷重を受け、錘50が小変位領域で変位するとは、例えば、錘50が振幅1〔Cm〕以上10〔Cm〕未満で変位することである。
〔第二免震支承32〕
第二免震支承32は、弾塑性支承であって、弾性支承である第一免震支承12と比して高剛性とされており、図2に示されるように、複数(本実施形態では4個)設けられている。そして、複数の第二免震支承32は、上方から見て、矩形の頂点を成すように配置されている。具体的には、第二免震支承32は、中間フレーム20を挟んで第一免震支承12の反対側に配置されている。ここで、弾塑性とは、弾性と塑性の両方の性質を併せ持つことである。
第二免震支承32は、図3(B)に示されるように、上下方向に離隔した円盤状の一対のフランジ板34と、一対のフランジ板34の間に挟まれると共に円盤状の高減衰ゴムと鋼板とが交互に積層された積層ゴム38とを含んで構成されている。
そして、下方のフランジ板34が中間フレーム20の上面に取り付けられ、上方のフランジ板34が直方体状の錘50の下面に取り付けられている(図2参照)。
この構成において、地震によって構造物100が風と比して大きい荷重を受ける場合は、構造物100が大きい振幅で振動し、構造物100の振動数が構造物100に生じる変位が小さい場合に対して建物内の間仕切りなどの影響がうすまり小さくなる。このような状態では、第一免震支承12及び第二免震支承32が変形して、錘50の変位が大きい大変位領域で錘50が変位することで、制振構造10は、構造物100を制振する。
また、第二免震支承32が変形することで、第二免震支承32に備えられた積層ゴム38が変形する。そして、少なくとも一部が塑性化することで剛性が変化することで、構造物100の振動が減衰される。このように、第一免震支承12の剛性と第二免震支承32の剛性とが異なることから、錘50の変位量によって、制振構造10の挙動が変化する。
ここで、地震によって構造物100が荷重を受け、錘50が大変位領域で変位するとは、例えば、錘50が振幅10〔Cm〕以上100〔Cm〕以下で変位することである。
(制振構造10の作用)
次に、制振構造10の作用について説明する。具体的には、風によって構造物100が荷重を受けて錘50が小変位領域で変位する場合と、地震によって構造物100が荷重を受けて錘50が大変位領域で変位する場合とに分けて説明する。
〔風によって構造物100が荷重を受けて錘50が小変位領域で変位する場合〕
風によって構造物100が荷重を受けて錘50が小変位領域で変位すると、弾性支承である第一免震支承12及び弾塑性支承である第二免震支承32の両方が初期剛性を発揮する。このとき、弾性支承である第一免震支承12の初期剛性に対して弾塑性支承である第二免震支承32の初期剛性が大きいため、錘50の小変位領域では第一免震支承12が主に変形する。
図5(A)には、第一免震支承12についての荷重変形特性のグラフが示されている。グラフの横軸は、第一免震支承12の変形量を示し、グラフの縦軸は、第一免震支承12が受ける荷重を示している。また、図5(B)には、第二免震支承32についての荷重変形特性のグラフが示されている。グラフの横軸は、第二免震支承32の変形量を示し、グラフの縦軸は、第二免震支承32が受ける荷重を示している。
図5(A)(B)のグラフの横軸に示す区間Aは、風によって構造物100が荷重を受けて錘50が小変位領域で変位する場合である。このグラフからも分かるように、風によって構造物100が荷重を受けて錘50が小変位領域で変位する場合には、第一免震支承12と第二免震支承32の両方が変形する。しかし、受ける荷重に対する変形量としては、第一免震支承12が第二免震支承32と比して大きくなる。第二免震支承32が受ける荷重が小さいときには、第二免震支承32の塑性変形度合が小さいからである。このように、錘50が小変位領域で変位する場合は、主に第一免震支承12が変形し、構造物100を制振する。
さらに、区間Aでは、制振構造10が第一免震支承12と減衰ダンパー22を合わせた慣性力を発揮し、この慣性力によって構造物100の振動が制御される。
〔地震によって構造物100が荷重を受けて錘50が大変位領域で変位する場合〕
地震によって構造物100が荷重を受けて錘50が大変位領域で変位すると、弾塑性支承である第二免震支承32は、図5(B)に示されるように、2次勾配の領域に入り、錘50の変位量に応じて等価剛性は小さくなる。具体的には、図5(A)、図5(B)のグラフの横軸に示す区間Bは、地震によって構造物100が荷重を受けて錘50が大変位領域で変位する場合である。
図5(B)に示すグラフから分かるように、第二免震支承32が受ける荷重が大きくなることで、第二免震支承32の塑性変形度合が大きくなる。これにより、区間Bにおける単位荷重当たりの第二免震支承32の変形量は、区間Aにおける単位荷重当たりの第二免震支承32の変形量と比して大きくなる。
また、区間Bでは、第二免震支承32の塑性変形度合が大きくなることで、構造物100の振動が減衰される。
なお、図5(A)に示すグラフから分かるように、区間Bにおいても、弾性支承である第一免震支承12は、区間Aと同様に変形するが、錘50の大変位領域である区間Bでは、弾塑性支承である第二免震支承32の単位荷重当たりの変形量が、第一免震支承12の単位荷重当たりの変形量と比して大きくなる。
〔その他〕
図6には、制振構造10のシステムとしてのグラフが示されている。具体的には、図6に示すグラフの横軸は、錘50の変位量を示し、縦軸は、錘50が受ける荷重を示している。
このグラフから区間Aにおける単位荷重当たりの錘50の変位量と、区間Bにおける単位荷重当たりの錘50の変位量とが異なることが分かる。これは、区間Aにおける制振構造10の剛性と、区間Bにおける制振構造10の剛性とが異なるためである。具体的には、区間Aにおける剛性と減衰を風対策用として最適な諸元に調整し、区間Bにおける剛性と減衰を地震対策用として十分な応答低減効果が得られるような諸元に調整することで、振幅及び振動数が異なる構造物100の振動が単一の制振構造10で抑制される。
(まとめ)
以上説明したように、制振構造10においては、頂部100aに配置された第一免震支承12は、弾性支承であって、第一免震支承12に載せられた中間フレーム20に載せられた第二免震支承32は、第一免震支承12と比して高剛性の弾塑性支承である。さらに、第一免震支承12が配置されている層には、減衰ダンパー22が配置されている。
これにより、構造物100が小さい振幅で振動し、構造物100の振動数が建物内の間仕切りなどの影響により躯体だけの値に対して大きくなる場合には、第一免震支承12が主に変形し、錘50が小変位領域で変位することで、制振構造10は、構造物100を制振する。さらに、減衰ダンパー22によって、構造物100の振動が減衰される。
一方、構造物100が大きい振幅で振動し、構造物100の振動数が構造物100に生じる変位が小さい場合に対して建物内の間仕切りなどの影響がうすまり小さくなる場合には、第一免震支承12及び第二免震支承32が変形して、錘50が大変位領域で変位することで、制振構造10は、構造物100を制振する。
このように、振幅によって振動数が異なる構造物100の振動を単一の制振構造10で抑制することができる。
また、制振構造10においては、頂部100aと中間フレーム20との間に、弾性支承である第一免震支承12が配置されており、中間フレーム20と錘50との間に、第一免震支承12と比して高剛性の弾塑性支承である第二免震支承32が配置されている。
これにより、錘50の小変位領域では、錘50、第二免震支承32、及び中間フレーム20が一体となって変位する。そして、錘50の小変位領域では、弾性支承である第一免震支承12が主に変形する。つまり、錘50の小変位領域では、第一免震支承12が、一体となって変位する錘50、第二免震支承32、及び中間フレーム20を支持しながら変位する。これにより、錘50の小変位領域においては、制振構造10は、構造物100を効果的に制振することができる。
また、制振構造10においては、風によって構造物100が荷重を受ける場合は、第一免震支承12が主に変形し、錘50が小変位領域で変位することで、構造物100を制振する。
一方、地震によって構造物100が風と比して大きい荷重を受ける場合は、第一免震支承12及び第二免震支承32が変形し、錘50が大変位領域で変位することで、構造物100を制振する。
このように、風によって構造物100に生じる振動及び地震によって構造物100に生じる振動を単一の制振構造10で抑制することができる。
なお、本開示を特定の実施形態について詳細に説明したが、本開示は係る実施形態に限定されるものではなく、本開示の範囲内にて他の種々の実施形態をとることが可能であることは当業者にとって明らかである。特許請求の範囲、明細書および図面の記載から当業者が認識することができる技術的思想に反しない限り、変更、削除、付加、及び各実施形態の組み合わせが可能である。
また、上記実施形態では、制振構造10は、構造物100の頂部100aに設けられたが、構造物100の上部に設けられていればよい。
また、上記実施形態では、頂部100aと中間フレーム20との間に弾性支承としての第一免震支承12と減衰ダンパー22とが設けられ、中間フレーム20と錘50との間に、弾塑性支承としての第二免震支承32が設けられたが、頂部100aと中間フレーム20との間に弾塑性支承が設けられ、中間フレーム20と錘50との間に、弾性支承と減衰ダンパーとが設けられてもよい。
また、上記実施形態では、特に説明しなかったが、弾塑性支承としての第二免震支承32が設けられている層に減衰ダンパーを設けてもよい。
また、上記実施形態では特に説明しなかったが、コイルバネやリニアスライダー、鋼材ダンパー等を組合せて任意の履歴特性を再現して弾塑性支承としてもよい。さらに、コイルバネやリニアスライダー等を組み合わせて弾性支承としてもよい。
(((1)))
構造物の上部に配置され、弾性支承及び前記弾性支承と比して高剛性である弾塑性支承のどちらか一方とされた複数の第一免震支承と、
複数の前記第一免震支承に載せられた中間部材と、
前記中間部材に載せられると共に前記弾性支承及び前記弾塑性支承のどちらか他方とされた複数の第二免震支承と、
複数の前記第二免震支承に載せられた質量体と、
前記弾性支承とされた前記第一免震支承が設けられた層、又は前記弾性支承とされた前記第二免震支承が設けられた層に配置され、一端が前記中間部材に取り付けられ、他端が前記構造物の上部又は前記質量体に取り付けられた減衰ダンパーと、
を備える制振構造。
(((2)))
前記第一免震支承が、前記弾性支承であって、
前記第二免震支承が、前記弾塑性支承である、
請求項1に記載の制振構造。
(((3)))
前記構造物が荷重を受けて小さい振幅で振動する場合には、前記第一免震支承が主に変形し、前記構造物が荷重を受けて大きい振幅で振動する場合には、前記第二免震支承の単位荷重当たりの変形が、前記構造物が小さい振幅で振動する場合と比して大きくなり、前記第一免震支承及び前記第二免震支承が変形する、
(((1)))又は(((2)))に記載の制振構造。
10 制振構造
12 第一免震支承
20 中間フレーム(中間部材の一例)
22 減衰ダンパー
32 第二免震支承
50 錘(質量体の一例)
100 構造物
100a 頂部(上部の一例)

Claims (3)

  1. 構造物の上部に配置され、弾性支承及び前記弾性支承と比して高剛性である弾塑性支承のどちらか一方とされた複数の第一免震支承と、
    複数の前記第一免震支承に載せられた中間部材と、
    前記中間部材に載せられると共に前記弾性支承及び前記弾塑性支承のどちらか他方とされた複数の第二免震支承と、
    複数の前記第二免震支承に載せられた質量体と、
    前記弾性支承とされた前記第一免震支承が設けられた層、又は前記弾性支承とされた前記第二免震支承が設けられた層に配置され、一端が前記中間部材に取り付けられ、他端が前記構造物の上部又は前記質量体に取り付けられた減衰ダンパーと、
    を備える制振構造。
  2. 前記第一免震支承が、前記弾性支承であって、
    前記第二免震支承が、前記弾塑性支承である、
    請求項1に記載の制振構造。
  3. 前記構造物が荷重を受けて小さい振幅で振動する場合には、前記第一免震支承が主に変形し、
    前記構造物が荷重を受けて大きい振幅で振動する場合には、前記第二免震支承の単位荷重当たりの変形が、前記構造物が小さい振幅で振動する場合と比して大きくなり、前記第一免震支承及び前記第二免震支承が変形する、
    請求項1に記載の制振構造。
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