JP5973818B2 - 防振装置及び同装置に使用されるブッシュ - Google Patents

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Description

本発明は、設置機械類や空調機の室外機等の振動発生源から生じる振動が設置面に伝達されるのを防止する防振装置及び同装置に使用されるブッシュに関する。
振動発生源からの振動が設置面に伝達されるのを防止することを目的として、設置面と振動発生源との間に防振装置を介装することが一般的に行われている。
これら防振装置の構造について、例えば、図11に示す防振装置1を例に取り上げて説明すると、防振装置1は、設置面Gに据え付けられる下部フレーム2と、振動発生源Mが載置される上部フレーム3と、両者の間に複数カ所設置され、圧縮コイルバネが内蔵され、振動発生源Mが載置された上部フレーム3を支える弾性部材4と、例えば地震のような大きな揺れが入力して上・下部フレーム2、3の間で水平方向及び垂直方向に大きな相対移動が生じた場合に、弾性部材4が破損しないように揺れ幅を一定範囲に抑制するストッパー部材5とで構成されている。
ストッパー部材5は、ストッパーボルト6とブッシュ7とで大略構成されている。ブッシュ7は、ゴムなどの弾性材料からなる外鍔付き筒状のもので、その中心に設けられている孔がストッパーボルト挿通用孔7aである。ブッシュ7は、上部フレーム3の隅部に配置された上側コーナー部材3aのブッシュ装着用孔3bにその円筒部分が装着されている。
ストッパーボルト6は、その下端部が下部フレーム2の隅部に配置された下側コーナー金具2aのストッパーボルト取付用孔2bに固定用のナット8を用いて固定されており、その反対側の上端部が、ブッシュ7のストッパーボルト挿通用孔7aに挿通されている。
ストッパーボルト挿通用孔7aの内径は、ストッパーボルト6がブッシュ7と緩衝しないように、更に言えば、振動発生源Mから発生した振動や小さな揺れの設置面Gへの伝達を遮断するために弾性部材4が伸縮したとしてもストッパーボルト6がブッシュ7に接触しないように、ストッパーボルト6の挿通部分の外径よりも大きめに設定されている。したがって、ブッシュ7にストッパーボルト6が挿通された状態(図11参照)では、両者の間に隙間wが存在している。
そして、ストッパーボルト6の上端部には、ナット9が螺着されており、これにより前述の地震による上下方向の大きな揺れの入力に対して上部フレーム3の上方向の位置が規制されることになる。なお、上述したような防振装置1の一例としては、例えば特許文献1が知られている。
特開2008−019890号公報(図1)
地震が起きてこのような防振装置1に非常に大きな運動エネルギーが加わり、例えば、下部フレーム2が上部フレーム3に対して図11における上下方向及び水平方向に相対的に移動する場合を考える。上下方向の移動(揺れ)に対しては、前述のようにストッパーボルト6の上端部に螺着されたナット9が上下方向の大きな揺れの上限を規制する。この場合、ストッパーボルト6に加わる力は軸方向の力であるから、地震の上下方向の力がストッパーボルト6の破断強度を越えない限りストッパーボルト6が破断することはないし、ナット9とストッパーボルト6のネジ部分が破断しない限りナット9が吹っ飛ぶようなことはない。
一方、水平方向に力が加わる場合、ある程度の力は弾性部材4に内蔵された圧縮コイルバネの水平方向の変形によって緩和されるが、それを超える過大な揺れが加わると、圧縮コイルバネは耐えられず座屈する。この座屈を防止するためにストッパー部材5が設けられている。
ストッパーボルト6は、上述したようにその下端部が下部フレーム2に固定され、上端部分がブッシュ7に挿通された状態となっているため、ストッパーボルト6には曲げモーメントが発生する。そして、ストッパーボルト6の下端部の固定部分と上端部の挿通部分との間の距離が大きくなればなるほどストッパーボルト6に加わる曲げモーメントが大きくなり、小さい力(揺れ)でもストッパーボルト6を屈曲させることになる。更に、ストッパーボルト6に加わる力が衝撃的であれば、力積の関係からストッパーボルト6に加わる力は激増することになる。
ここで、従来の防振装置1においては、上述したようにストッパーボルト6の外面とストッパーボルト挿通用孔7aの内側面との間に隙間w(図11参照)が存在しているため、隙間wの距離だけストッパーボルト6が何らの抵抗を受けることなく空走してブッシュ7に激突する。
この激突時において、ストッパーボルト6に力(衝撃力)が加わる時間は非常に短いため、ブッシュ7自体は弾性を有していたとしても、あたかも高所から落下した物体が水に打ち付けられるように、ストッパーボルト6が受ける力(力積又は撃力=力の大きさ×力が働く時間)は非常に大きなものになる。この力をストッパーボルト6の断面積で割った応力がストッパーボルト6の曲げ応力や剪断応力を超える場合、この力によってストッパーボルト6が曲がったり、ストッパーボルト6の折損を生じさせてしまう。実際、多数の防振装置1のストッパーボルト6が大きな地震の衝撃的な揺れによって屈曲或いは破断するというような事故が見られた。
本発明は、このような水平方向の衝撃的揺れにおける従来の問題点に鑑みてなされたものであり、上記のように巨大な衝撃力を持つ地震が入力した場合でも、従来例のような空走による衝撃を排してストッパーボルト6に加わる力を小さくできる防振装置および同装置に使用されるブッシュを提供することである。
請求項1に記載した発明は、「設置面Gに据え付けられる下部フレーム12、振動発生源Mが載置される上部フレーム14、下部フレーム12と上部フレーム14との間に介装される弾性部材16および下部フレーム12に対する上部フレーム14の垂直方向と水平方向の位置を規制するストッパー部材18を備える防振装置10であって、ストッパー部材18は、上部フレーム14のブッシュ装着用孔40eに摺接状態で挿入され、その中心にストッパーボルト挿通用孔46cが形成されたブッシュ46と、その一端が下部フレーム12に取り付けられ、反対側端部がブッシュ46のストッパーボルト挿通用孔46cに挿通されたストッパーボルト44とを備えており、ブッシュ46は、その内側部分46aが弾性変形可能なエラストマにて形成され、外側部分46bが摺動性に富む硬質部材で形成され、ストッパーボルト挿通用孔46cの内径がストッパーボルト44の外径に等しく形成され、ブッシュ46の外径がブッシュ装着用孔40eの内径に等しく形成され、ストッパーボルト挿通用孔46cの内側面とストッパーボルト44の外面とがその全周に亘って接するように挿通されている」ことを特徴とする防振装置10である。
請求項2に記載した発明は、「設置面Gに据え付けられる下部フレーム12、振動発生源Mが載置される上部フレーム14、下部フレーム12と上部フレーム14との間に介装される弾性部材16および下部フレーム12に対する上部フレーム14の垂直方向と水平方向の位置を規制するストッパー部材18を備える防振装置10であって、ストッパー部材18は、上部フレーム14のブッシュ装着用孔40eに挿入され、その中心にストッパーボルト挿通用孔46cが形成されたブッシュ46と、その一端が下部フレーム12に取り付けられ、反対側端部の外周面がブッシュ46のストッパーボルト挿通用孔46cの内周面に接する状態で挿通されたストッパーボルト44とを備えており、ブッシュ46は、その外側部分46bが弾性変形可能なエラストマにて形成され、内側部分46aが摺動性に富む硬質部材で形成され、ストッパーボルト挿通用孔46cの内径がストッパーボルト44の外径に等しく形成され、ブッシュ46の外径がブッシュ装着用孔40eの内径に等しく形成され、ブッシュ装着用孔40eの内側面とブッシュ46の外面とがその全周に亘って接するように挿通されている」ことを特徴とする防振装置10である。
請求項3に記載した発明は、設置面Gに据え付けられる下部フレーム12、振動発生源Mが載置される上部フレーム14、下部フレーム12と上部フレーム14との間に介装される弾性部材16および下部フレーム12に対する上部フレーム14の垂直方向と水平方向の位置を規制するストッパー部材18を備え、ストッパー部材18が、上部フレーム14のブッシュ装着用孔40eに挿入され、その中心にストッパーボルト挿通用孔46cが形成されたブッシュ46と、その一端が下部フレーム12に取り付けられ、反対側端部がブッシュ46のストッパーボルト挿通用孔46cに挿通されたストッパーボルト44とを備えている防振装置10に使用されるブッシュ46であって、「内側部分46a又は外側部分46b或いは全体が弾性変形可能なエラストマにて形成され、エラストマで形成されている部分以外の部分が摺動性に富む硬質部材で形成され、ストッパーボルト挿通用孔46cの内径がストッパーボルト44の外径に等しく形成され、ブッシュ46の外径がブッシュ装着用孔40eの内径に等しく形成されている」ことを特徴とするブッシュ46である。
請求項4に記載した発明は、請求項3のブッシュ46において、エラストマで形成されている部分が凸部46d、46eとなっている」ことを特徴とする。
請求項1の発明によれば、ブッシュ46のストッパーボルト挿通用孔46cの内側面とストッパーボルト44の外面とがその全周に亘って接するように挿通されているので、空走距離wは0となる。したがって、地震のような大きな衝撃力が防振装置10に入力した場合、ブッシュ46は衝撃力入力の最初からストッパーボルト44に接触して変形しつつこれを押圧することになる。換言すれば、ブッシュ46によるストッパーボルト44の押圧時間が長くなり、結果としてブッシュ46から受けるストッパーボルト44の力は非常に小さいものとなり、その結果、下部フレーム12の取付位置を固定点としてブッシュ46のストッパーボルト44に対する曲げモーメントは非常に小さくなり、ストッパーボルト44の耐震性が向上する。
加えて、ブッシュ46自体或いはブッシュ46の弾性エラストマ部分が弾性変形するので、下部フレーム12が上部フレーム14に対して過大な地震による水平方向に相対移動したときの衝撃力を、丁度クッションのように緩和でき、上述の効果とも相俟って、ストッパーボルト44に加わる衝撃力を大幅に緩和させることができ、ストッパーボルト44の屈曲又は折損を抑止できる。
請求項2の発明も同様で、上部フレーム14のブッシュ装着用孔40eの内側面とブッシュ46の外面とがその全周に亘って接するように挿通されていること、弾性エラストマを使用していることでストッパーボルト44の耐震性が向上する。
請求項3に記載の発明に係るブッシュ46を使用すれば、請求項1〜2に記載の発明にかかる防振装置10を得ることが出来るし、請求項4のように、弾性エラストマ部分が凸部46d、46eとなっておれば、衝突時の変形が容易となり、より衝撃力を緩和できる。
本発明の第1実施例の使用状態を示す正面図である。 図1の防振装置の平面図である。 上部フレームと下部フレームとの連結部分であるストッパー部材を示す部分拡大断面図である。 (a)図3のX−X断面において防振装置に外力が加わる前の断面図であり、(b)は下部フレームが(a)の状態から相対移動した状態を示す断面図である。 (a)は本発明のブッシュを上から見た状態を示す斜視図であり、(b)は同ブッシュを下から見た状態を示す斜視図である。 (a)はブッシュの他の例を上から見た状態を示す斜視図であり、(b)は同ブッシュを下から見た状態を示す斜視図である。 (a)はブッシュの他の例を上から見た状態を示す斜視図であり、(b)は同ブッシュを下から見た状態を示す斜視図である。 (a)はブッシュの他の例を上から見た状態を示す斜視図であり、(b)は同ブッシュを下から見た状態を示す斜視図である。 (a)は本発明の第2実施例の防振装置を示す正面図である。 図9の防振装置の断面図であり、(b)はその部分拡大図である。 従来例を示す図である。
以下、本発明を図面に従って説明する。本発明にかかる防振装置10は、機械装置や空調設備の室外機等のような振動発生源Mで発生した振動が設置面Gに伝達されるのを防止することを目的として、振動発生源Mと設置面Gとの間に配設されるものであり、以下、その第1実施例として、図1〜図4に示すような防振装置10について説明し、第2実施例として、図9〜図10に示すような防振装置10について説明する。なお、第2実施例において、第1実施例と機能的に同じ部材は煩雑さを避けるため同一符号を付している。
図1は、本発明の第1実施例である防振装置10を正面から見た使用状態を示す図であり、図2は防振装置10の平面図である。これらの図が示すように、本発明の防振装置10は、下部フレーム12、上部フレーム14、弾性部材16およびストッパー部材18により大略構成されている。
下部フレーム12は、4本の下側枠構成材20と、下側枠構成材20同士をコーナー部で接合する4個の下側コーナー部材22とによって、平面視略四角形(矩形枠状)に構成されている。下側枠構成材20の長さや太さは、振動発生源の種類、形状または重量等に応じて適宜変更可能であり、この実施例では、互いに対向する2本の下側枠構成材20が、他の2本の下側枠構成材20よりも長尺にて形成されている。
各下側コーナー部材22は、図3に示すように、一方の下側枠構成材20の端部が接合される第1接合板部22aと、他方の下側枠構成材20の端部が接合される第2接合板部22bと、第1接合板部22aおよび第2接合板部22bの上部においてこれらを連結する水平板部22cとを有しており、水平板部22cの中央部には、ストッパーボルト固定用孔30が形成されている。そして、このストッパーボルト固定用孔30にストッパー部材18を構成しているストッパーボルト44(後述)が下面側から挿通されており、その根元部分がワッシャ34とナット36とによって固定されている。
上部フレーム14は、4本の上側枠構成材38と、上側枠構成材38同士をコーナー部で接合する4個の上側コーナー部材40とによって、平面視略四角形(矩形枠状)に構成されている。上側枠構成材38の長さや太さは、振動発生源の種類、形状または重量等に応じて適宜変更可能であり、この実施例では上述した下部フレーム12と同様、互いに対向する2本の上側枠構成材38が、他の2本の上側枠構成材38よりも長尺にて形成されている。
各上側コーナー部材40は、図3に示すように、一方の上側枠構成材38の端部が接合される第1接合板部40aと、他方の上側枠構成材38の端部が接合される第2接合板部40bと、第1接合板部40aおよび第2接合板部40bの下部においてこれらを連結する水平板部40cと、第1接合板部40aおよび第2接合板部40bの上部においてこれらを連結する略三角形状の補強板部40dとを有している。
水平板部40cの中央部には、ブッシュ装着用孔40eが形成されており、このブッシュ装着用孔40eにストッパー部材18を構成しているブッシュ46(後述)が装着されている。
弾性部材16は、振動発生源Mから上部フレーム14に伝わった振動を下部フレーム12に伝達するのを遮断する機能を有するものであり、図1に示すように、ゴムなどの弾性材料からなる蛇腹状のケーシング42を有しており、ケーシング42の内部には、圧縮コイルバネ(図示省略)が収容されている。なお、本実施例では、下部フレーム12と上部フレーム14との間に4個の弾性部材16が配置されているが、その個数や配置位置は適宜設定することが可能である。
ストッパー部材18は、ストッパーボルト44、ブッシュ46及びナットや座金類とで大略構成されている。
ブッシュ46は、例えば図5〜8に示すように各種の実施形態があり、上側コーナー部材40の水平板部40cとストッパーボルト44との間において緩衝材として機能する部材である。いずれの場合においても、少なくともブッシュ装着用孔40eに挿入される部分は筒状(本実施例では円筒状あるが、限定されない。)で、ブッシュ46のストッパーボルト挿通用孔46cの内径がストッパーボルト44の外径に等しく形成され、且つ、ブッシュ46の外径はブッシュ装着用孔40eの内径にほぼ等しく形成されている。
従って、図3に示すように、ストッパーボルト挿通用孔46cにストッパーボルト44が挿通された状態では、ブッシュ46のストッパーボルト挿通用孔46cの内面とストッパーボルト44のボルト部分の外面とがその全面に亘って軽く接触しており、両部材の間に隙間wが無い状態となっている。同様に、ブッシュ46の外径がブッシュ装着用孔40eの内径に等しく形成されているので、同様に両部材の間に隙間wが無い状態となっている。
また、ブッシュ46は、構造的には、その全体を弾性変形可能なエラストマで構成してもよいし、図の実施例のように内外二層或いはそれ以上の多層構造にしてもよい。形状的には、単なる筒状でもよいが(図示せず。)、二層或いは三層構造とした場合、その上面側(図5(a)〜図8(a)参照)においては、内側部分46aと外側部分46bとが面一となっており、下面側においては、内側部分46aが外側部分46bに比べて外方に突出し(図5(b)〜図6(b)参照)、図7(b)〜図8(b)においては、外側部分46bが内側部分46aに比べて外方に突出している。内側部分46a又は外側部分46bにおいて、この突出部分46tが設けられている側が振動遮断の面から軟質に形成されている。
図3の例では、この下方に突出した内側部分46aの突出部分46tがワッシャ35の上面に軽く接している。なお、図示していないが、外側部分46bが突出している場合はこの突出部分46tがワッシャ35の上面に軽く接することになる。
ブッシュ46の形状は円筒状に限られず、第2実施例のように座金46mが一体的に嵌め込まれているものや、本実施例としては図示していないが、従来例で示したような鍔のあるもの、その他各種のものがある。
第1実施例では、図5(a)(b)に示すように内側部分46aと、外側部分46bとの二層構造になっている。この場合は内側部分46aの下面が突出しているので、内側部分46aが軟質部分であり、外側部分46bが硬質部分である。勿論、前述のように、外側部分46bが突出していてもよく、この場合は、軟硬は逆転する。勿論、全体を軟質材で形成してもよい。
軟質部分の材質として、本発明では、高減衰部材としては、例えば、高減衰ゴム(High Damping Rubber:HDR)、低反発部材としては、例えば、低反発ゴム、更には一般のゴムなど弾性を有するエラストマが採用されている。硬質部分の材質として、例えば、ジュラコンのような硬度が高く摺動性に優れた硬質樹脂や鋼などの金属が採用されている。これにより、ブッシュ46の外側部分46bが硬質部分とされた場合には、挿通された上部フレーム14のブッシュ装着用孔40eをスライドして上下方向への移動がしやすくなる。
また、ブッシュ46の第2実施例は、図6に示すように、ブッシュ46の内側部分46aに弾性又は低反発性或いは高減衰性の凸部46dが形成され、その変形例として、図7に示すように、外側部分46bに弾性又は低反発性或いは高減衰性の凸部46eが形成されている。また、図8のように三層で、内・外側部分46a、46bに弾性又は低反発性或いは高減衰性の凸部46d、46eを形成してもよい。図6の場合は外側部分46bを、図7の場合は内側部分46aを、図8の場合は中央部分46gを上記の硬質素材としてもよい。凸部46d、46eは図のような凸条としてもよいし、図示しないが、半球状、羽状、円又は角錐その他適宜な形状としてもよい。また、このような凸部を有するブッシュ46全体を前述の弾性又は低反発性或いは高減衰性の素材で形成してもよい。
ブッシュ46の上面には、ワッシャ48が載置されており、このワッシャ48の上から離脱防止用ナット50がストッパーボルト44に螺着されている。以上から、ストッパー部材18のブッシュ46は、その上下がワッシャ35,48に接触している。即ち、ストッパーボルト44は、その下端部がストッパーボルト固定用孔30に挿通され、ワッシャ34(図3の例では、座金とスプリングワッシャ)を介してナット36により水平板部22cに固定されている。そして、ナット36には減震用のワッシャ35がストッパーボルト44に螺着され、その上にブッシュ46が嵌め込まれ、ブッシュ46の軟質部分である突出部分46tが減震用のワッシャ35に接触している。ブッシュ46の上には更にブッシュ装着用孔40eより大径のワッシャ48を介して離脱防止用ナット50が螺着され、ブッシュ46はナット50と減震用のワッシャ34に挟み込まれた形となっている。
また、ブッシュ46の内周面とストッパーボルト44の外面とは接触しており、ブッシュ46の外面とブッシュ装着用孔40eの内周面も接触し、且つ、スライドするようになっている。ブッシュ46の外側部分46bが硬質部材で形成されている場合は、スライド性は良好であるが、軟質部材の場合は、そのスライド性は劣る。これにより、上部フレーム14の上方向への振れが制限される。
以上のように構成されている防振装置10を使用する際には、図1に示すように、防振装置10を設置面Gの所定位置に載置するとともに、防振装置10の上に振動発生源Mを載置する。設置面Gには、アンカーボルト(図示省略)が埋設されており、このアンカーボルトとナット(図示省略)とを用いることによって防振装置10が設置面Gに固定される。また、防振装置10と振動発生源Mとは、ボルト・ナット等の締結部材(図示省略)によって固定される。使用されるブッシュ46は、ここでは、図5の二層型で、内側部分46aが柔らかく、外側部分46bが硬質のものを使用する。他の実施例については後述する。
防振装置10の上に振動発生源Mを載置すると、その重みで弾性部材16が撓み、ブッシュ装着用孔40eがブッシュ46の硬質の外側部分46bを摺動して上部フレーム14が均衡位置まで下がる。この状態が図3である。この状態で振動発生源Mを作動させると、振動発生源Mからの振動が、上部フレーム14、ブッシュ46の外側部分46bまで伝わるが、内側部分46aが柔らかいためにここで吸収され、ストッパーボルト44まで伝達しない。また、ブッシュ46の内側部分46aは柔らかいため、ストッパーボルト44に接触していたとしても弾性部材16の圧縮スプリングのバネ常数に影響を与えるほどには働かない。
今、地震が起きて防振装置10に非常に大きな運動エネルギーが加わり、下部フレーム12が上部フレーム14に対して水平方向に揺れたとする。この時、ストッパーボルト挿通用孔46cの内側面とストッパーボルト44の外面とがその全周に亘って接するように挿通されているので、ブッシュ46は地震入力の最初からストッパーボルト44に接触してこれを押圧し且つその軟質の内側部分46aが揺れに応じて撓む。換言すれば、空走距離が0であってブッシュ46によるストッパーボルト44の押圧時間が長くなり、結果として大きな衝撃荷重を受けたにも拘わらずブッシュ46から受けるストッパーボルト44の力は非常に小さいものとなる。その結果、下部フレーム12の取付位置を固定点としてブッシュ46のストッパーボルト44に対する曲げモーメントは非常に小さくなる。
加えて、ブッシュ46の内側部分46aはソフトであるから、地震の衝撃力を、丁度クッションのように緩和でき、上述の効果とも相俟って、ストッパーボルト44に加わる衝撃力を大幅に緩和させることができ、ストッパーボルト44の屈曲又は折損を抑止できる。
ブッシュ46が二層型で、内側部分46aが硬質、外側部分46bが軟質のものを使用した場合は、外側部分46bがブッシュ装着用孔40eに接触しているため、軟質の外側部分46bが揺れに応じて撓むことになり、上記の場合と同様の作用を生じる。また、軟質部分が凸部46d、46eである場合は、その撓みがより柔軟に行われ、衝撃力の緩和を更に助長する。
(実施例2)
図9は、本発明にかかる除振装置の第2実施例である小型の防振装置10を示した図であり、図10はその断面図である。
下部フレーム12は、金属からなる矩形状のベース部材12a、その上面に一体的に取り付けられているカバー部材12b及びその上面中央部分に取り付けられているコイルバネ収容部12cとで構成されている。コイルバネ収容部12cは、金属からなる上面が開口した箱状の部材であり、このコイルバネ収容部12cの底面に弾性部材16であるイルバネの下端部が取り付けられている。下部フレーム12の四隅には、ストッパーボルト固定用孔30が形成されている。ストッパーボルト固定用孔30には、ストッパーボルト44がその下面側から挿通されており、ナット36を用いることによって下部フレーム12にしっかりと固定されている。
上部フレーム14は、下面が開口した箱状の部材であり、その天井面に上記弾性部材16であるコイルバネの上端部が取り付けられている。上部フレーム14の四隅には、下部フレーム12と対応する位置にブッシュ装着用孔40eが形成されており、このブッシュ装着用孔40eにブッシュ46が装着されている。
ブッシュ46は、座金46mが第1実施例のブッシュの上面に一体的に装着されているだけで、機能は第1実施例と同じであるので、その説明については、上述実施例の記載を援用する。
上・下フレーム12、14の形状や弾性部材16およびストッパー部材18の形状は若干相違するが、その構成及び作用効果は第1実施例と同じである。
10…防振装置
12…下部フレーム
14…上部フレーム
16…弾性部材
18…ストッパー部材
20…下側枠構成材
22…下側コーナー部材
22a…第1接合板部
22b…第2接合板部
22c…水平板部
30…ストッパーボルト固定用孔
34…ワッシャ
35…ワッシャ
36…ナット
38…上側枠構成材
40…上側コーナー部材
40a…第1接合板部
40b…第2接合板部
40c…水平板部
40d…補強板部
40e…ブッシュ装着用孔
42…ケーシング
44…ストッパーボルト
46…ブッシュ
46a…内側部分
46b…外側部分
46c…ストッパーボルト挿通用孔
46d…凸部
46e…凸部
46g…中央部分
46m…座金
48…ワッシャ
50…離脱防止ナット
w…隙間
G…設置面
M…振動発生源

Claims (4)

  1. 設置面に据え付けられる下部フレーム、振動発生源が載置される上部フレーム、下部フレームと上部フレームとの間に介装される弾性部材および下部フレームに対する上部フレームの垂直方向と水平方向の位置を規制するストッパー部材を備える防振装置であって、
    ストッパー部材は、
    上部フレームのブッシュ装着用孔に摺接状態で挿入され、その中心にストッパーボルト挿通用孔が形成されたブッシュと、
    その一端が下部フレームに取り付けられ、反対側端部がブッシュのストッパーボルト挿通用孔に挿通されたストッパーボルトとを備えており、
    ブッシュは、その内側部分が弾性変形可能なエラストマにて形成され、外側部分が摺動性に富む硬質部材で形成され、ストッパーボルト挿通用孔の内径がストッパーボルトの外径に等しく形成され、ブッシュの外径がブッシュ装着用孔の内径に等しく形成され、
    ストッパーボルト挿通用孔の内側面とストッパーボルトの外面とがその全周に亘って接するように挿通されていることを特徴とする防振装置。
  2. 設置面に据え付けられる下部フレーム、振動発生源が載置される上部フレーム、下部フレームと上部フレームとの間に介装される弾性部材および下部フレームに対する上部フレームの垂直方向と水平方向の位置を規制するストッパー部材を備える防振装置であって、
    ストッパー部材は、
    上部フレームのブッシュ装着用孔に挿入され、その中心にストッパーボルト挿通用孔が形成されたブッシュと、
    その一端が下部フレームに取り付けられ、反対側端部の外周面がブッシュのストッパーボルト挿通用孔の内周面に接する状態で挿通されたストッパーボルトとを備えており、
    ブッシュは、その外側部分が弾性変形可能なエラストマにて形成され、内側部分が摺動性に富む硬質部材で形成され、ストッパーボルト挿通用孔の内径がストッパーボルトの外径に等しく形成され、ブッシュの外径がブッシュ装着用孔の内径に等しく形成され、
    ブッシュ装着用孔の内側面とブッシュの外面とがその全周に亘って接するように挿通されていることを特徴とする防振装置。
  3. 設置面に据え付けられる下部フレーム、振動発生源が載置される上部フレーム、下部フレームと上部フレームとの間に介装される弾性部材および下部フレームに対する上部フレームの垂直方向と水平方向の位置を規制するストッパー部材を備え、ストッパー部材が、上部フレームのブッシュ装着用孔に挿入され、その中心にストッパーボルト挿通用孔が形成されたブッシュと、その一端が下部フレームに取り付けられ、反対側端部がブッシュのストッパーボルト挿通用孔に挿通されたストッパーボルトとを備えている防振装置に使用されるブッシュであって、
    内側部分又は外側部分或いは全体が弾性変形可能なエラストマにて形成され、エラストマで形成されている部分以外の部分が摺動性に富む硬質部材で形成され、
    ストッパーボルト挿通用孔の内径がストッパーボルトの外径に等しく形成され、
    ブッシュの外径がブッシュ装着用孔の内径に等しく形成されていることを特徴とするブッシュ。
  4. 請求項3のブッシュにおいて、エラストマで形成されている部分が凸部となっていることを特徴とするブッシュ。
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