JP2018145627A - 床構造 - Google Patents

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【課題】床振動に対して制振ダンパーの減衰力を効果的に発揮させる。【解決手段】周縁を支持構造体によって支持された矩形平面形状の床部と、前記床部の前記周縁に前記床部と前記支持構造体との縁を切って設けられた自由端部と、前記自由端部と前記支持構造体とを繋ぐ制振ダンパーと、を有する床構造。【選択図】図1

Description

本発明は、床振動を低減する床構造に関する。
粘性系ダンパーや粘弾性ダンパー等の制振ダンパーを用いて床振動を低減する床制振方法がある。例えば、特許文献1には、構造物を構成する上下の床に両端部をそれぞれピン接続することによって、床振動を低減する粘弾性ダンパーが開示されている。
制振ダンパーを用いて床振動を低減する床制振方法において、効率良く高い制振効果を発揮させるためには、床振動の振幅が最も大きくなる床中央部付近と、床周辺部を支持するあまり振動しない支持構造体(梁や柱)とを繋ぐように制振ダンパーを設けるのが有効である。
しかし、この場合、制振ダンパーのダンパー長(制振ダンパーの設置間水平距離)が長くなり、且つ、高さ方向に対して狭い床下空間(天井裏空間)内に制振ダンパーを配置しなければならない。
よって、制振ダンパーは、小さな傾斜で傾けて配置されることになり、このため制振ダンパーの変位量が大きくならないので、床に発生する上下振動に対して制振ダンパーの減衰力を効果的に発揮させることができなくなってしまう。
特開平6−49923号公報
本発明は係る事実を考慮し、床振動に対して制振ダンパーの減衰力を効果的に発揮させることを課題とする。
第1態様の発明は、周縁を支持構造体によって支持された矩形平面形状の床部と、前記床部の前記周縁に前記床部と前記支持構造体との縁を切って設けられた自由端部と、前記自由端部と前記支持構造体とを繋ぐ制振ダンパーと、を有する床構造である。
第1態様の発明では、床部の周縁に自由端部を設けることにより、床部の振動モードにおいて大きく振動する位置を床部の自由端部側へつくり、この自由端部と支持構造体とを制振ダンパーで繋ぐことによって、制振ダンパーにより床振動を効率よく低減することができる。
また、床中央部付近と支持構造体とを繋ぐように制振ダンパーを設置するのと比較して、制振ダンパーの設置間水平距離が短くなるので、床部に発生する上下振動に対して減衰力を効果的に発揮させられるように制振ダンパーを配置することができる。すなわち、床振動に対して制振ダンパーの減衰力を効果的に発揮させることができる。
第2態様の発明は、第1態様の床構造において、前記自由端部は、対向して2つ設けられている。
第2態様の発明では、床部に自由端部を2つ設けることにより、床部の振動モードにおいて大きく振動する位置を2つの自由端部側へ分散させることができる。これにより、減衰力の小さい制振ダンパーを用いることができる。
第3態様の発明は、第1又は第2態様の床構造において、前記自由端部に沿って設けられ該自由端部を支持する梁を有する。
第3態様の発明では、自由端部に沿って設けられこの自由端部を支持する梁により、静的荷重下における自由端部の撓みを低減することができる。
本発明は上記構成としたので、床振動に対して制振ダンパーの減衰力を効果的に発揮させることができる。
本発明の実施形態に係る床構造を示す平面図である。 図1のA−A断面図である。 本発明の実施形態に係る制振ダンパーの取り付け状況を示す側面図である。 従来の床構造を示す平面図である。 従来の床構造を示す側面断面図である。 従来の床構造を示す平面図である。 図6のB−B断面図である。 従来の床スラブのモデルを示す斜視図である。 従来の床スラブのモデルに対して数値シミュレーションにより求めた1次振動モード形を示す斜視図である。 自由端部が設けられた床スラブのモデルを示す斜視図である。 自由端部が設けられた床スラブのモデルに対して数値シミュレーションにより求めた1次振動モード形を示す斜視図である。 本発明の実施形態に係る床構造に基づく床スラブのモデルを示す斜視図である。 本発明の実施形態に係る床構造に基づく床スラブのモデルと、従来の床スラブのモデルとに対して数値シミュレーションにより求めた、振動数に対する伝達関数のゲインの値を示す線図である。 本発明の実施形態に係る制振ダンパーのバリエーションを示す側面断面図である。 本発明の実施形態に係る制振ダンパーのバリエーションを示す側面断面図である。 本発明の実施形態に係る床構造のバリエーションを示す平面図である。 本発明の実施形態に係る床構造のバリエーションを示す平面図である。
図を参照しながら、本発明の実施形態を説明する。まず、本発明の実施形態に係る床構造について説明する。
図1の平面図、及び図1のA−A断面図である図2に示すように、本実施形態の床構造10は、床部としての矩形平面形状の床スラブ12(一点鎖線で囲まれた部分)と、床スラブ12の周縁に設けられた自由端部14と、制振ダンパーとしての粘性系ダンパー16と、を有して構成されている。
床スラブ12は、躯体となる柱を構成する支持構造体としての柱18と、躯体となる周辺梁を構成する支持構造体としての大梁20とに、周縁を支持されている。床スラブ12及び柱18は、鉄筋コンクリートによって形成されており、大梁20は、H形鋼によって形成されている。
本実施形態では、矩形平面形状の床スラブ12の全周縁の内の、平面視にて対向する二辺を構成する周縁部22、24と、平面視にて周縁部22、24の端部同士をつなぐ一辺を構成する周縁部26とが、柱18と大梁20とによって支持されている。このように、床部としての床スラブ12は、床スラブ12全体が支持されるように床スラブ12の全周縁の一部が支持されていればよい。
床スラブ12は、柱18及び大梁20による支持間距離が大スパンとなる大スパン床を構成している。また、床スラブ12は、両端が柱18に支持された小梁28と、一端が柱18に支持された小梁30とに支持されている。小梁28、30は、H形鋼により形成されており、格子状に配置されている。
平面視にて周縁部26と対向する床スラブ12の周縁部34には、スリット32が形成されており、これによってこの周縁部34が自由端部14となっている。すなわち、自由端部14は、床スラブ12の周縁に、支持構造体(柱18及び大梁20)と、床スラブ12との縁を切って設けられている。また、床スラブ12の自由端部14は、この自由端部14に沿って設けられた梁としての小梁36によって支持されている。小梁36は、H形鋼によって形成されている。
図3に示すように、粘性系ダンパー16は、支持構造体としての大梁20と、床スラブ12の自由端部14を支持する(床スラブ12の自由端部14が上端部に固定された)小梁36とを繋ぐようにして1つ配置されている。すなわち、床スラブ12の自由端部14と大梁20とを粘性系ダンパー16によって繋いでいる。
粘性系ダンパー16の下端部38は、大梁20の下端部に設けられたガセットプレート40にピン連結され、粘性系ダンパー16の上端部42は、小梁36の上端部に設けられたガセットプレート44にピン連結されている。これによって、粘性系ダンパー16は、粘性系ダンパー16の向き46(粘性系ダンパー16の作動方向)が大きな傾斜となるように配置されている。
次に、本発明の実施形態に係る床構造の作用と効果について説明する。
本実施形態の床構造10では、図1及び図2に示すように、床スラブ12に自由端部14を設けることにより、床スラブ12の振動モードにおいて大きく振動する位置を床スラブ12の自由端部14側へつくり、この自由端部14と、床スラブ12の振動モードにおいてほとんど振動を生じない大梁20とを粘性系ダンパー16で繋ぐことによって、粘性系ダンパー16により床スラブ12の床振動を効率よく低減することができる。
図4の平面図、及び図5の側面断面図には、粘性系ダンパー等の制振ダンパー48を用いて床スラブ50(一点鎖線で囲まれた部分)の床振動を低減する従来の床構造52の例が示されている。
床構造52のように、制振ダンパー48を用いて、床スラブ50に対して効率良く高い制振効果を得るためには、床スラブ50の振動モードにおいて床スラブ50の床振動の振幅が最も大きくなる床中央部54付近と、床スラブ12の振動モードにおいてほとんど振動を生じない、床スラブ50の周縁を支持する支持構造体としての大梁20や柱18と、を繋ぐように制振ダンパー48を設けるのが有効である。図4では、床中央部54付近と、床スラブ50の四隅に配置された柱18とを繋ぐように制振ダンパー48が設けられている例が示されている。
しかし、この床構造52では、制振ダンパー48のダンパー長(制振ダンパー48の設置間水平距離d)が長くなり、且つ、高さ方向に対して狭い床下空間56(天井裏空間)内に制振ダンパー48を配置しなければならない。
よって、制振ダンパー48は、小さな傾斜で傾けて配置されることになり、このため制振ダンパー48の変位量が大きくならないので、床スラブ50に発生する上下振動に対して制振ダンパー48の減衰力を効果的に発揮させることができなくなってしまう。
これに対して、本実施形態の床構造では、図3に示すように、床中央部54付近と支持構造体(柱18)とを繋ぐように制振ダンパー48を設置する床構造52(図4及び図5を参照のこと)と比較して、粘性系ダンパー16の設置間水平距離が短くなるので、床スラブ12に発生する上下振動に対して減衰力を効果的に発揮させられるように粘性系ダンパー16を配置することができる(図3の例では、粘性系ダンパー16の向き46(粘性系ダンパー16の作動方向)を鉛直方向に近くすることができる)。すなわち、床スラブ12の床振動に対して粘性系ダンパー16の減衰力を効果的に発揮させることができる。
また、本実施形態の床構造10では、図1及び図2に示すように、自由端部14に沿って設けられこの自由端部14を支持する小梁36により、静的荷重下における自由端部14の撓みを低減することができる。
図6の平面図、及び図6のB−B断面図である図7には、TMD(Tuned Mass Damper)58を用いて床スラブ50の床振動を低減する従来の床構造60の例が示されている。
TMD58は、床スラブ50の下面にフランジ66を介して取り付けられた板状の粘弾性ゴム部材62と、粘弾性ゴム部材62の下面に設けられた質量体64と、を有して構成され、床下空間56に配置されている。
また、TMD58は、床スラブ50の固有振動数に同調するように粘弾性ゴム部材62の剛性が設定されている。これにより、床スラブ50の振動に質量体64を共振させて大きく振動させ、床スラブ50の振動エネルギーを吸収することによって床スラブ50の振動を低減することができる。
床構造60のようにTMD58を用いて床スラブ50の床振動を低減する場合、床スラブ50の振動モードにおいて床スラブ50の床振動の振幅が最も大きくなる床中央部54付近にTMD58を設置するのが好ましいが、床スラブ50の静的なたわみ量は、床中央部54付近に載荷するほど大きくなる。このため、床スラブ50や小梁28、30の構造断面を大きくするなどして床スラブ50の剛性を高めなければならない。
床スラブ50は、スパンが大きくなるほど面積が広くなり、振動する床スラブ50の重量(有効重量)が大きくなる。よって、TMD58の質量体64の重量を大きくしないと床スラブ50の床振動を効果的に低減できなくなる。しかし、TMD58の質量体64の重量を大きくすると、床スラブ50の静的なたわみ量が大きくなってしまうので、床スラブ50の剛性をさらに高めなければならない。
また、質量体64の重量を大きくすると、質量体64の大きさも大きくなるので、床下空間56にTMD58を納められなくなることが懸念され、さらに、床スラブ50からTMD58が落下してしまわないように、床スラブ50にTMD58を強固に取り付けなければならなくなる。
これに対して、本実施形態の床構造10では、図2に示すように、床スラブ12の振動モードにおいて大きく振動する位置を床スラブ12の自由端部14側へつくり、この自由端部14と、床スラブ12の振動モードにおいてほとんど振動を生じない大梁20とを粘性系ダンパー16で繋ぐことによって、粘性系ダンパー16により床スラブ12の床振動を効率よく低減するので、床スラブ50や小梁28、30の構造断面を大きくするなどして床スラブ50の剛性を高めなくても、床スラブ50の床振動を低減する十分な効果を得ることができる。
また、床構造60のようにTMD58を用いて床スラブ50の床振動を低減する場合、床スラブ50の固有振動数に対してTMD58の固有振動数がずれると、床振動の低減効果は大きく低下してしまう。
特に、イベントプラザなどのような多くの人が出入りしたり、イベント機材等が入れ替わったりする広場の床スラブは、積載重量の変動が大きくなる。このため、床スラブ50の固有振動数が変動して、TMD58の固有振動数とすれてしまうことが懸念される。
これに対して、本実施形態の床構造10では、図2に示すように、制振対象とした振動モードにおいて、部材間変位差が大きくなる箇所同士(柱18と自由端部14)を粘性系ダンパー16で繋ぐことにより、床スラブ12の床振動を効率よく低減するものなので、図6の床構造60とは異なり、制振対象とした振動モードの固有振動数の変動によって床スラブ12の床振動を低減する効果が大きく低下することがない。
ここで、本実施形態の床構造10の床振動低減効果を、数値シミュレーションを用いて検証した結果について説明する。
図8の斜視図には、大型商業施設のイベントプラザ空間を想定した、縦27m、横27mの大スパン床のモデルとなる床スラブ70が示されている。
床スラブ70は、厚さを150mmとし、減衰を1次減衰定数を2%とした剛性比例型減衰としている。また、床スラブ70は、H形鋼(H-1000×400×19×36)からなる梁72により支持されており、これによって、周縁部22、24、26、34の全てが固定端となっている。
図9の斜視図に示すように、数値シミュレーションにより求めた床スラブ70の1次振動モード形74は、床スラブ70の中央部76が盛り上がった(最も大きく振動する)形状となっている。また、このときの1次振動数は、5.4Hzとなっている。
図10の斜視図には、図8に示された床スラブ70の周縁部34を自由端にしたモデルとなる床スラブ78が示されている。他の構成は、床スラブ70と同じになっている。
図11の斜視図に示すように、数値シミュレーションにより求めた床スラブ78の1次振動モード形80は、床スラブ78の周縁部34のスパン方向中央部82付近が盛り上がった(最も大きく振動する)形状となっている。また、このときの1次振動数は、4.4Hzとなっている。
図12の斜視図には、図10に示された床スラブ78の周縁部34(自由端)のスパン方向中央部82付近に制振ダンパー86を設置したモデルとなる床スラブ84が示されている。他の構成は、床スラブ78と同じになっている。また、制振ダンパー86は、減衰係数C=300N・s/mmの線形特性を持つものと仮定している。
図13のグラフは、床スラブ70と床スラブ84との各モデルにおいて、1次モード形状が最も大きくなる点(床スラブ70では中央部76、床スラブ84では周縁部34のスパン方向中央部82付近)を鉛直方向に加力したときの同位置における床スラブ70、84の振動数(横軸)に対する変位の伝達関数のゲイン(縦軸)の値88、90を示したものである。床スラブ70の値を値88とし、床スラブ84の値を値90としている。
この値88、90から、従来の床である床スラブ70のモデルに対し、本実施形態の床構造10に基づく床スラブ84のモデルは、伝達関数のゲインのピーク値が約30%低減されていることがわかる。
以上、本発明の実施形態について説明した。
なお、本実施形態では、図3に示すように、制振ダンパーを粘性系ダンパー16とした例を示したが、制振ダンパーは、床スラブ12の自由端部14と支持構造体とに繋いで減衰を付与できるダンパーであればよい。例えば、制振ダンパーを、粘性系ダンパー、粘弾性ダンパー、超塑性亜鉛アルミ合金制震ダンパー、又は摩擦系ダンパーとしてもよい。図14の側面図には、制振ダンパーを粘性系ダンパー92とした例が示され、図15の側面図には、制振ダンパーを粘弾性ダンパー94とした例が示されている。
本実施形態の床構造10では、床スラブ12の自由端部14と支持構造体とを制振ダンパーで繋ぐので、図14に示す例のように、粘性系ダンパー92の向き68(粘性系ダンパー92の作動方向)が鉛直方向となるように粘性系ダンパー92を配置することができる。このようにすれば、床スラブ12の床振動に対して粘性系ダンパー92の減衰力をより効果的に発揮させることができる。
また、本実施形態では、図1に示すように、床スラブ12の自由端部14と支持構造体としての大梁20とを粘性系ダンパー16で繋いだ例を示したが、床スラブ12の自由端部14と支持構造体とを制振ダンパーで繋げばよく、例えば、図16の平面図に示す床構造96のように、床スラブ12の自由端部14と支持構造体としての柱18とを粘性系ダンパー16で繋ぐようにしてもよい。
さらに、本実施形態では、図1に示すように、床スラブ12の自由端部14と支持構造体としての大梁20とを1つの粘性系ダンパー16で繋いだ例を示したが、図16に示す床構造96のように、複数の制振ダンパーで繋ぐようにしてもよい。床構造96では、床スラブ12の自由端部14と支持構造体としての大梁20とを2つの粘性系ダンパー16で繋ぐとともに、床スラブ12の自由端部14と支持構造体としての柱18とを2つの粘性系ダンパー16で繋いでいる。
さらに、本実施形態では、図1に示すように、矩形平面形状の床スラブ12の全周縁の内の1つの周縁部34を自由端部14とした例を示したが、図17の平面図に示す床構造98のように、矩形平面形状の床スラブ12の全周縁の内の対向する2つの周縁部34、26を自由端部としてもよい。すなわち、床スラブ12に自由端部14、100を対向して2つ設けてもよい。
図17の床構造98では、床スラブ12の周縁部26にスリット102が形成されており、これによってこの周縁部26が自由端部100となっている。また、床スラブ12の自由端部14と支持構造体としての大梁20とが1つの粘性系ダンパー16で繋がれ、床スラブ12の自由端部100と支持構造体としての大梁20とが1つの粘性系ダンパー16で繋がれている。さらに、床スラブ12の自由端部100は、この自由端部100に沿って設けられた小梁36によって支持されている。
このようにすれば、床スラブ12に自由端部14、100を2つ設けることにより、床スラブ12の振動モードにおいて大きく振動する位置を2つの自由端部14、100側へ分散させることができる。これにより、減衰力の小さい制振ダンパーを用いることができる。
また、本実施形態では、図1及び図2に示すように、自由端部14に沿ってこの自由端部14を支持する小梁36を設けた例を示したが、静的荷重下における自由端部14の撓みが問題とならない場合には、この小梁36は無くてもよい。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこうした実施形態に何等限定されるものでなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様で実施し得ることは勿論である。
10、96、98 床構造
12 床スラブ(床部)
14、100 自由端部
16、92 粘性系ダンパー(制振ダンパー)
20 大梁(支持構造体)
36 小梁(梁)
94 粘弾性ダンパー(制振ダンパー)

Claims (3)

  1. 周縁を支持構造体によって支持された矩形平面形状の床部と、
    前記床部の前記周縁に前記床部と前記支持構造体との縁を切って設けられた自由端部と、
    前記自由端部と前記支持構造体とを繋ぐ制振ダンパーと、
    を有する床構造。
  2. 前記自由端部は、対向して2つ設けられている請求項1に記載の床構造。
  3. 前記自由端部に沿って設けられ該自由端部を支持する梁を有する請求項1又は2に記載の床構造。
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