JP6472598B2 - 制震装置 - Google Patents
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図1は、制震装置100が組み込まれた構造体10を示す正面図である。図2は、構造体10に組み込まれた制震装置100を示す正面図であり、図1のII-II断面矢視図である。ここで、図1に示された構造体10は、上部構造体11と、支持構造体12と、制震装置100とを備えている。図1では、構造体10として、具体的には、橋(橋梁)を模式的に示している。ここで、上部構造体11は橋桁であり、支持構造体12は橋台である。
制震装置100は、図2に示すように、上部基材101と、ばね102と、錘103と、対向部材104と、粘弾性体105と、ガイド106と、下部支持材107とを備えている。ここで、図3は、上部構造体11から取り外された制震装置100を示している。なお、図3では、プレート103aの左上側の部分が破断された状態で図示されている。ここでは、具体的には、制震装置100の上部基材101とばね102と錘103と粘弾性体105とガイド106とを、上部構造体11および対向部材104から取り外した状態を示している。また、図4は、図3の右側面図である。なお、図4では、制震装置100の右側の粘弾性体105および台座103hは省略された状態で図示されている。
次に、ばね102は、この実施形態では、金属製の蔓巻ばねであり、所要の剛性を有している。ばね102の両端にはリング状のフック102a、102bが設けられている。この実施形態では、制震装置100は、4本のばね102を備えている。ばね102の一端(上端)のフック102aは、それぞれ上部基材101のプレート112a、112b間に架け渡された取付軸112cに装着されている。ばね102の他端(下端)のフック102bは、後述するように錘103に取り付けられている。
錘103は、図3および図4に示すように、ばね102の他端(下端)に取り付けられ、ばね102を介して、上部基材101から吊り下げられている。この実施形態では、錘103は、対向する一対のプレート103a、103bと、プレート103a、103bの間に取り付けられた交換錘103cとを備えている。この実施形態では、プレート103a、103bの中間部分には、それぞれ交換錘103cを取付けるための取付穴(図示省略)が形成されている。また、当該取付穴よりも上側には、ばね102の他端(下端)を取付ける取付穴(図示省略)が形成されている。
次に、対向部材104は、図2に示すように、上部基材101に対して相対的に固定され、かつ、錘103に対して対向した部材である。この実施形態では、対向部材104は、H鋼で構成されており、上部構造体11の下面から上部基材101に取り付けられた錘103の周縁部103e、103fの側方に対して、H鋼の一平面を向けて対向するように配置されている。この実施形態では、錘103の両側の周縁部103e、103fに対して対向するように、錘103の両側に対向部材104がそれぞれ設けられている。ここで、図2に示すように、上部基材101は、上部構造体11に固定されている。上部基材101と同様に、対向部材104は上部構造体11に固定されている。対向部材104と上部基材101とはともに上部構造体11に固定されている。この結果、対向部材104は上部基材101に直接固定されていないが、上部基材101に対して固定された状態になっている。このように、対向部材104は、上部基材101との関係において、直接固定されているか否かを問わず、上部基材101に対して固定されているとよく。このような関係を、ここでは適宜に、対向部材104は上部基材101に対して相対的に固定されていると称している。
次に粘弾性体105は、図2に示すように、錘103と対向部材104との間に配置され、一端が錘103に接続され、他端が対向部材104に接続されている。この実施形態では、粘弾性体105は、対向する一対のプレート105a、105bの間に配置され、当該一対のプレート105a、105bに接合されている。この実施形態では、粘弾性体105は、錘103の両側の周縁部103e、103fにおいて、錘103と対向部材104との間にそれぞれ配置されている。そして、粘弾性体105に接着された一方のプレート105aを錘103に取り付け、他方のプレート105bを対向部材104に取り付けている。これによって、対向部材104に対する錘103の相対変位に応じて、粘弾性体105に接着されたプレート105a、105bが変位する。粘弾性体105は、プレート105a、105bの変位に応じてせん断変形が生じる。
ここで、図5は、粘弾性体105およびプレート105a、105bを模式的に示す平面図である。図6は、粘弾性体が描くヒステリシスループの概略図である。図5に示すように、プレート105aに対してプレート105bが平行移動すると、粘弾性体105にせん断変形が生じる。このとき、粘弾性体105に生じたせん断変位と、せん断荷重との関係から、図6に示すようなヒステリシスループH(実測ヒステリシス曲線)が描かれる。図6中、横軸はプレート105a、105bのせん断方向の変位を示し、縦軸はその際のせん断荷重を示している。かかるヒステリシスループHによれば、せん断変位の増加につれてせん断荷重が高くなり、粘弾性体105の抵抗力が大きくなることが分かる。この粘弾性体105は、せん断変形を伴う振動を受けると、一周期毎に、当該ヒステリシスループHで囲まれた面積に相当する量のエネルギを吸収し得る。
ガイド106は、錘103の移動方向を鉛直方向に沿って案内する部材である。この実施形態では、対向部材104の下端部に、下部支持材107が架け渡されている。下部支持材107は、錘103の下側の縁の鉛直方向の下側に所要の間隔を開けて配置されている。ガイド106は、かかる下部支持材107の上に取り付けられている。
このように、制震装置100は、上部基材101と、ばね102と、錘103と、対向部材104と、粘弾性体105とを備えている。ここで、ばね102は、上部基材101に一端が取り付けられている。錘103は、ばね102の他端に取り付けられ、ばね102を介して、上部基材101から吊り下げられている。対向部材104は、上部基材101に対して相対的に固定され、かつ、錘103に対して対向している。粘弾性体105は、錘103と対向部材104との間に配置され、一端が錘103に接続され、他端が対向部材104に接続されている。
固有周期Td=2π×√(錘の重量)/√(ばねの剛性と粘弾性体の剛性の和)
例えば、ばねの剛性として上述したヤング率を用い、粘弾性体の剛性として、上述したヒステリシスループ(図6参照)での3ループ目のループでの最大変位点δ1での加重P1と、最小変位点δ2での加重P2とから算出される(P1−P2)/(δ1−δ2)を用いて、固有周期Tdを算出するとよい。
次に、制震装置100Aの他の形態を説明する。
図7は、他の形態にかかる構造体10Aを示す側面図である。また、図8は、図7で用いられた制震装置100Aを示す図であり、図9は、制震装置100AのIX−IX断面矢視図である。
11、11A 梁
11a 上梁
11b 下梁
11c 中間トラス
12 支持構造体
100、100A 制震装置
101、101A 上部基材
102 ばね
102a ばねの一端
102b ばねの他端
103、103A 錘
103a、103b プレート
103c 交換錘
103d 取付軸
103e、103f 周縁部
103g 平面部
103h 台座
104、104A 対向部材
105、105A 粘弾性体
106 ガイド
107 下部支持材
111 ベース
112 取付部材
112a、112b プレート
112c 取付軸
Claims (8)
- 上部基材と、
前記上部基材に一端が取り付けられたばねと、
前記ばねの他端に取り付けられた平板状の部材であり、かつ、平面部の法線が鉛直方向に対して直交するように、前記ばねを介して前記上部基材から吊り下げられた錘と、
前記上部基材に対して相対的に固定され、かつ、前記錘の法線方向および鉛直方向の両方に直交する方向において、前記錘の周縁部の外側に対向した対向部材と、
前記錘の下側の縁に対して鉛直方向の下側に間隔を開けて、前記対向部材の下端部に架け渡された下部支持材と、
前記錘の平面部の法線において、前記錘の下端部を間に挟むように、前記下部支持材から上方に延びた一対の案内板を備えており、前記上部基材に対する前記錘の移動方向を鉛直方向に沿って案内するガイドと、
前記錘の周縁部と、当該周縁部に対向した対向部材との間に配置され、一端が前記錘に接続され、他端が前記対向部材に接続された粘弾性体と
を備えた、
制震装置。 - 前記粘弾性体は、対向して配置された一対のプレート間に配置され、当該一対のプレートにそれぞれ接着しており、当該一対のプレートの一方は錘に接続され、他方が前記対向部材に接続されている、請求項1に記載された制震装置。
- 前記粘弾性体は、前記錘と前記対向部材とに着脱自在に取り付けられている、請求項1または2に記載された制震装置。
- 前記ばねは、前記上部基材と前記錘とに着脱可能に取り付けられている、請求項1から3までの何れか一項に記載された制震装置。
- 前記錘の重さが調整可能である、請求項1から4までの何れか一項に記載された制震装置。
- 上部構造体と、
前記上部構造体を支持する支持構造体と、
制震装置と
を備え、
前記制震装置は、
前記上部構造体に一端が取り付けられたばねと、
前記ばねの他端に取り付けられた平板状の部材であり、かつ、平面部の法線が鉛直方向に対して直交するように、前記ばねを介して前記上部構造体から吊り下げられた錘と、
前記上部構造体に対して相対的に固定され、かつ、前記錘の法線方向および鉛直方向の両方に直交する方向において、前記錘の周縁部の外側に対向した対向部材と、
前記錘の下側の縁に対して鉛直方向の下側に間隔を開けて、前記対向部材の下端部に架け渡された下部支持材と、
前記錘の平面部の法線において、前記錘の下端部を間に挟むように、前記下部支持材から上方に延びた一対の案内板を備えており、前記上部構造体に対する前記錘の移動方向を鉛直方向に沿って案内するガイドと、
前記錘の周縁部と、当該周縁部に対向した対向部材との間に配置され、一端が前記錘に接続され、他端が前記対向部材に接続された粘弾性体と
を備えた、
構造体。 - 前記ばねの剛性と前記粘弾性体の剛性との和と、前記錘の質量とによって計算される固有周期Tdが、前記上部構造体と前記支持構造体とからなる対象構造物の1次固有周期T1に一致している、請求項6に記載された構造体。
- 前記ばねの一端は、前記上部構造体に取り付けられた上部基材に取り付けられている、請求項6または7に記載された構造体。
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