JP2020100947A - 床構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】遮音性能に優れ、簡易な構造であって施工性にも優れる床構造、建物ユニット及びユニット建物を提供する。【解決手段】床構造10を、所定の間隔を於いて配置される複数の床梁11,・・・の上に床材12,・・・が取り付けられて床13を構成する。床材12の下方に、床材12の長手方向に沿って延在するように設けられた横架材14を備え、横架材14は、床材12よりも剛性が低い。横架材14の剛性が、床材12の剛性の1/3〜2/3であることが望ましい。【選択図】図1
Description
本発明は、床構造に関する。
従来から、建物の上階において、人が飛び跳ねたり、物を落下させたりした場合に発生する衝撃音が、下階における騒音として問題となっている。このため、この衝撃音を低減させる技術は、これまでに多数提案されている(例えば、特許文献1〜5参照)。
特許文献1には、床スラブの上方に所定の間隔を置いて床面を配置し、床スラブの上面にダイナミックダンパを載置した遮音二重床構造が開示されている。しかしながら、この構成では床懐寸法が大きくなってしまう。
これに対して、特許文献2には、共同住宅で求められる上階からの飛び跳ね音等、床衝撃音の遮断性能を向上させるために、軽量気泡コンクリートパネル(ALCパネル)製の床材の下面に、20kgの鋼鉄製プレート製の付加重量を有する振動吸収器を取り付けた床構造が開示されている。特許文献3には、ALCパネル製の床材の下面に、7.5kgのマス部材を有するダイナミックダンパを設けた床構造が開示されている。
しかしながら、重量のある振動吸収器やダイナミックダンパを床材の下面に固定することは、納まりや価格等の面で問題があり、また作業者の負荷が大きく、施工を合理的に行うのは困難であった。
また、床下の空間を利用する技術として、特許文献4には、建築物構造材に支持された床下地材と、建築物構造材に両端を固定して架設された梁状の架台との間に、床下地材の振動を吸収するための粘弾性体を挟んだ床構造が開示されている。特許文献5には、梁とこの梁の上に設けられたデッキコンクリート床との間に、弾性防振材を設けた床構造が開示されている。
しかしながら、特許文献4に記載の従来技術では、建築物構造材に架台を取り付けるには多くの取付部材や固定具を必要とし、粘弾性体の交換も容易ではない。また、特許文献5に記載の従来技術では、重量のあるデッキコンクリート床を弾性防振材の上に載置した構造では、過大な負荷によって弾性防振材の経年劣化の進行が速く、防振性能を長期に維持するのが困難であるとともに、劣化した弾性防振材の交換作業は大がかりであり、現実的ではない。
そこで、本発明は、遮音性能に優れ、簡易な構造であって施工性にも優れる床構造を提供することを目的としている。
前記目的を達成するために、本発明の床構造は、所定の間隔を於いて配置される複数の床梁の上に床材が取り付けられて床を構成する床構造であって、前記床材が、軽量気泡コンクリートパネルからなり、前記床材の下方に、前記床材の長手方向に沿って延在するように設けられて両端が前記床梁に固定される横架材と、前記床材及び前記横架材の間に配置される粘弾性体と、を備え、前記横架材は、前記床材よりも剛性が低いことを特徴とする。
このように構成された本発明によれば、床材の下面に、床材よりも剛性の低い横架材を設けることで、床構造の剛性を合理的に高めることができる。この横架材により、上階の飛び跳ね音等の床衝撃音となる床材の振幅を小さくして、振動を効果的に減衰させることができる。さらに床材に衝撃が作用したときに、粘弾性体の弾性力によって上下方向の振動を減衰させることができ、優れた制振効果を得ることができる。また、床下での施工作業を少ない労務作業量で簡易に行うことができる。したがって、遮音性能に優れ、簡易な構造であって施工性にも優れる床構造を提供することができる。
(第1の実施形態)
以下、第1の実施の形態の床構造について図面を参照して説明する。図1は第1の実施形態に係る床構造10の概略構成を一部破断して示す斜視図である。本実施形態に係る床構造10は、例えば、2階建て以上の建物の床構造に好適に用いることができ、特に2階建て以上の共同住宅の床構造により好適に用いることができる。後述する他の実施形態でも同様である。
以下、第1の実施の形態の床構造について図面を参照して説明する。図1は第1の実施形態に係る床構造10の概略構成を一部破断して示す斜視図である。本実施形態に係る床構造10は、例えば、2階建て以上の建物の床構造に好適に用いることができ、特に2階建て以上の共同住宅の床構造により好適に用いることができる。後述する他の実施形態でも同様である。
この図1に示すように、第1の実施形態に係る床構造10は、所定の間隔を於いて複数配置される床梁11,・・・と、この床梁11、・・・の上に取り付けられた複数の床材12,・・・と、を備えている。これらの床梁11,・・・と、床材12,・・・とで床13を構成している。
各床材12の下方に、各床材12の長手方向に沿って延在する横架材14が設けられている。この横架材14は、1枚の床材12につき、少なくとも1つ設けることが望ましく、2つ以上設けることがより望ましい。図1には、2つ設けた例を示している。これにより、床13に対して規則的な位置に横架材14を設けることができ、作業性が向上するとともに、床材12の振動等をより合理的に抑制することができる。
床梁11には、大梁や、大梁の間に所定間隔を於いて複数架け渡された小梁等が該当する。本実施形態では、各床梁11としてH形鋼を用いている。なお、床梁11がH形鋼に限定されるものではなく、この他にも溝形鋼、I形鋼、山形鋼、角形鋼管等を好適に用いることができる。また、床梁11が鋼材に限定されるものでもなく、木材、その他公知のものを用いることができる。
各床材12は、隣接する床梁11と床梁11との間に架け渡されている。各床梁11、11には、床材12を取り付けるためのボルト孔11bが設けられている。床材12の両端は、座金15a、ボルト孔11bに挿通されるボルト15b、ナット15c(ナット15cは図3等参照)等からなる固定部材15によって各床梁11,11に固定されている。床材12の床梁11,11への固定は、このような固定部材15によるものに限定されるものではなく、公知の手法で固定することができる。
床材12としては、特に限定されるものではなく、プレキャストコンクリートパネルや木質系のパネル等、公知のものを用いることができる。本実施の形態では、床材12として、軽量気泡コンクリートパネル、つまりALCパネルを用いている。
また、ALCパネルは、共同住宅等に必要とされる1時間耐火構造の床材12を構成でき、コンクリートに比べて軽く、材料価格や施工性、構造体への負担が少ない等のメリットがある。さらには、ALCパネルは、高断熱性を有するので、これを床材12に用いることで、上下階での冷暖房のロスを抑制することもできる。よって、ALCパネルは、共同住宅等の床材12として好適に用いることができる。
横架材14は、床材12よりも剛性が低い部材からなる。より具体的には、横架材14の剛性が、床材12の剛性の1/3〜2/3程度であることが望ましい。この範囲の剛性を有する横架材14を床材12の下に取り付けることで、床材12の剛性を高めつつ、衝撃を受けた際の床材12の振幅を小さくすることができ、従来のような重量付加を用いなくても、横架材14によって合理的な制振が可能となる。また、ALCパネルの支持梁は、ALCパネルの両端に設けるのが基本ルールであり、剛性の高い梁をALCパネルの内部に設けることは、割れの原因となるため、禁止されている。また、ALCパネルの配筋を増やすことで、剛性を高める方法もあるが、鉄筋の本数を増やすのには限界がある。そこで、本実施形態では、床材12に鉄筋を最大限に設けた状態で、床材12よりも剛性が低い横架材14を取り付けることで、床材12の剛性を更に高めることを可能としたものである。
本実施形態及び後述の他の実施形態では、横架材14として溝形鋼を用いている。溝形鋼を弱軸使いにすることで、床材12よりも剛性の低い横架材14を得ることができる。また、溝形鋼のウエブ14a広いウエブ面により、床材12の支持性を高めることができる。なお、横架材14が、溝形鋼に限定されるものではなく、床材12よりも剛性が低い部材(例えば、断面が小さい部材、強度の低い素材からなる部材等)であればよい。他の異なる部材として、例えばH形鋼、I形鋼、山形鋼、角形鋼管等が好適に挙げられるが、これらに限定されるものでもなく、木材、その他公知のものを用いることができる。
横架材14は、図2に示すように、床材12の長手方向に沿って、床梁11,・・・に対して交差する方向に延在するように配置され、隣接して配置される床梁11,11のフランジ11a,11aまで到達する長さとしている。
横架材14の両端は、図1、図2に示すように、床材12用の固定部材15とは別個に、ネジからなる固定部材18によって床梁11に固定されている。本実施形態では固定部材18のネジは、横架材14の下方から床梁11に設けられたネジ孔11cに締結される。この構成により、床材12を横架材14で受けることができ、床材12の支持性も高めることができる。なお、床梁11に、ネジ孔11cに代えてボルト孔を設け、このボルト孔にボルトとナットからなる固定部材を用いて横架材14を固定することもできる。この場合、ボルトの頭部が床材12と干渉しないように、床材12の裏面のボルトに対応する部位を凹設することが好ましい。
床材12の両端は、床梁11のフランジ11aの上面に配置され、横架材14のウエブ14aの両端は、同フランジ11aの下面に配置されている。そのため、フランジ11aの厚み分、床材12の下面と横架材14の上面との間には、隙間Sが設けられる。この隙間Sのほぼ全体に、粘弾性体17が配置されている。粘弾性体17と横架材14とは、粘弾性体17自体の粘着力により互いに接着される。さらには、接着剤を用いてこれらを接着してもよい。
粘弾性体17の施工手順としては、例えば、シート状の粘弾性体17を用い、それ自体の粘着力又は接着剤等によって、粘弾性体17を横架材14の表面に貼り付け、これらを互いに接着する。または、液状の粘弾性体材料を横架材14の表面に塗工し、硬化させることで設けてもよい。
このような粘弾性体17の材料としては、特に限定されるものではないが、例えば、ゴム系、アスファルト系、シリコン系、アクリル系等の材料が好適に挙げられる。これらの中でも、アスファルト基材に金属フィラーを分散混入した構成のアスファルト系の材料が好適に挙げられる。金属フィラーとしては、例えば鉄フィラー、酸化鉄フィラー等の鉄系フィラーが好適に挙げられる。
この他にも、粘弾性体17の材料として、SBR、NBR、シリコーンゴム等の各種合成ゴム、ポリウレタン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリアミド、ポリエステル等の各種合成樹脂等が好適に挙げられる。これらの材料を用いることで、床材12の振動を合理的に減衰できる。
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態に係る床構造10Aについて、図3A及び図3Bを参照して説明する。図3Aは、第2の実施形態の床構造10Aの概略構成を一部破断して示す斜視図であり、図3Bは図3AのB−B線断面図である。なお、以下では、第1の実施形態と異なる構成について主に説明し、第1の実施形態と同じ部材には第1の実施形態と同じ符号を付し、詳細な説明は省略する。以降で説明する第3の実施形態でも同様である。
次に、第2の実施形態に係る床構造10Aについて、図3A及び図3Bを参照して説明する。図3Aは、第2の実施形態の床構造10Aの概略構成を一部破断して示す斜視図であり、図3Bは図3AのB−B線断面図である。なお、以下では、第1の実施形態と異なる構成について主に説明し、第1の実施形態と同じ部材には第1の実施形態と同じ符号を付し、詳細な説明は省略する。以降で説明する第3の実施形態でも同様である。
これら図3A、図3Bに示すように、第2の実施形態に係る床構造10Aは、所定の間隔を於いて配置される床梁11,・・・と、この床梁11、・・・の上に取り付けられた複数の床材12,・・・と、から構成される床13、及び各床材12,・・・の下方に、床梁11と交差する方向であって床材12,・・・の長手方向に沿って延在するように配置された横架材14を備えている。第2の実施形態では、さらに、床材12と横架材14との間に、緩衝材16と、粘弾性体17とを配置している。
第2の実施形態の床梁11、床材12及び横架材14としては、上記第1の実施形態のこれらと同様のものを用いることができる。第2の実施形態でも、横架材14として溝形鋼を用いているが、床梁11への取り付け手法が第1の実施形態と異なっている。
つまり、第1の実施形態では、横架材14の両端を、床材12を固定する固定部材15とは異なる固定部材18によって床梁11に固定している。これに対して、第2の実施形態では、図3に示すように、床材12用の固定部材15によって、この床材12の両端と横架材14の両端とを床梁11に共締めしている。なお、共締めとは、ねじやボルト等の固定部材で複数の部品を一緒に締め付けることをいう。
このように床梁11に共締めされた床材12と横架材14との間の、フランジ11aの厚み分の隙間Sに、緩衝材16と粘弾性体17が配置されている。
緩衝材16は、横架材14の長手方向の中央近傍に配置され、粘弾性体17よりも剛性が高い部材で構成されている。緩衝材16は、接着剤等によって横架材14に接着されている。緩衝材16としては、粘弾性体17よりも高剛性のものを使用すればよく、特に限定されるものではない。具体的には、例えばゴムスポンジ、ウレタンフォーム、ポリエチレンなどの発泡体が好適に挙げられ、これらの中でもゴムスポンジが最も好適に挙げられる。ゴムスポンジとしては、例えば、クロロプレンゴムスポンジが好適に挙げられる。
粘弾性体17は、床材12と横架材14との隙間Sにおいて、緩衝材16を配置した部位以外のほぼ全面に配置されている。粘弾性体17と横架材14とは、粘弾性体17自体の粘着力により互いに接着される。さらには、接着剤を用いてこれらを接着してもよい。本実施形態においても、第1の実施形態と同様の施工手順で粘弾性体17を設けることができる。
(第3の実施形態)
次に、第3の実施形態に係る床構造10Bについて、図4を参照して説明する。図4は、第2の実施形態の床構造10Bの概略構成を示す断面図である。
次に、第3の実施形態に係る床構造10Bについて、図4を参照して説明する。図4は、第2の実施形態の床構造10Bの概略構成を示す断面図である。
この図4に示すように、第3の実施形態に係る床構造10Bは、所定の間隔を於いて配置される床梁11,・・・と、この床梁11、・・・の上に取り付けられた複数の床材12,・・・と、から構成される床13、及び各床材12,・・・の下方に、床梁11と交差する方向であって床材12,・・・の長手方向に沿って延在するように配置された横架材14を備えている。
第3の実施形態でも、第2の実施形態と同様に、床材12の両端と、溝形鋼からなる横架材14の両端とを、床材12用の固定部材15によって床梁11に共締めしている。そして、このように共締めした床材12と横架材14との間の隙間Sのほぼ全体に、粘弾性体17を配置している。
第3の実施形態でも床梁11、床材12として、上記第1、第2の実施形態のこれらと同様のものを用いることができる。また、粘弾性体17も、上記第1、第2の実施形態と同様のものを用いることができる。
次に、上記各実施形態の作用効果について説明する。上記第1〜第3の実施形態に係る床構造10,10A,10Bは、所定の間隔を於いて配置される床梁11,・・・の上に床材12,・・・が取り付けられて床13を構成する床構造10である。そして、床材12が、軽量気泡コンクリートパネルからなり、床材12の下面に、床梁11と交差する方向に沿って取り付けられた横架材14を備えている。また床材12及び横架材14の間に配置された粘弾性体17を備えている。横架材14は、床材12よりも剛性が低い構成である。より好ましくは横架材14の剛性が、床材12の剛性の1/3〜2/3である。
このように、床材12の下面に横架材14を設けることで、従来のように重量付加等に頼ることなく、床材12の剛性を合理的に高めることができる。また、横架材14の剛性が床材12の剛性よりも低いため、衝撃力の伝搬が緩和されて、振動の増幅を抑制し、振動を低減させることができる。このような床構造10では、上階の飛び跳ね音等の床衝撃音となる床材12の振幅を小さくして、振動を効果的に減衰させることができ、遮音性能を向上することができる。
また、床材12と横架材14との隙間Sに粘弾性体17を配置していることで、床材12に衝撃が作用したときに、粘弾性体17の弾性力によって上下方向の振動を減衰させることができ、優れた制振効果を得ることができる。
また、従来のような重量付加やダンパを使用していないため、制振部材としての横架材14を、床下からの施工を容易に行うことができる重量に抑えることができる。また、床材12の下方に緩衝材16と粘弾性体17とを介在させて横架材14を取り付けるだけで床構造10Aを構成することができる。そのため、床下での施工作業を少ない労務作業量で簡易に行うことができる。したがって、遮音性能に優れ、簡易な構造であって施工性にも優れる床構造10,10A,10Bを提供できる。
また、床材12が軽量気泡コンクリートパネル(ALCパネル)からなることで、優れた耐火性、高断熱性、コスト性、施工性等も得られる。また、本実施形態では、床材12の下方に横架材14を設けて剛性を高めているため、床梁11を増やしてその間に小さく分割したALCパネルを配置して剛性を高める必要がなく、ALCパネル製の床材12の上記性能を十分に発揮することができる。
さらに第2の実施形態では、横架材14の長手方向の中央近傍に高剛性の緩衝材16を配置したことで、振動等で最も撓み易い床材12の中央部分の剛性を高めることができる。しかも中央近傍のみに設けているため、床材12の剛性が過剰に高くなるのを抑制して、耐久性に影響することなく、制振効果を高め、遮音性能を向上させることができる。
また、第2の実施形態では、緩衝材16を配置した部位以外の床材12と横架材14との間に、粘弾性体17を配置したことで、飛び跳ね等による衝撃に対する床材12の上下方向の振幅を粘弾性体17の弾性力によって抑制することができる。よって、横架材14の効果と相俟って、より合理的に床材12を制振することができ、床構造10Aの遮音性能をより向上させることができる。
また、第1、第3の実施形態では、床材12と横架材14との隙間Sのほぼ全体に粘弾性体17を配置している。これにより、床材12に衝撃が作用したときに、粘弾性体17の弾性力によって上下方向の振動を減衰させるだけでなく、図5に示すように、床材12と横架材14が水平方向にずれるときの粘弾性体17のせん断変形によって、振動をより合理的に減衰することができ、制振効果をより高めることができる。
なお、第2の実施形態でも、緩衝材16を配置した部位以外の床材12と横架材14との隙間Sのほぼ全体に粘弾性体17を配置しているので、粘弾性体17のせん断変形によって振動を減衰して、制振効果を高めることができる。
また、第1〜第3の実施形態のように床材12と横架材14との間に緩衝材16や粘弾性体17を介在することで、ALCパネルからなる床材12の荷重が横架材14に常時は作用しない構成となる。そのため、横架材14の耐久性が向上し、遮音性能を長期に維持することができる。
また、第2、第3の実施形態では、床材12用の固定部材15を用いて床材12と横架材14とを床梁11に共締めしている。これにより、床材12と横架材14の取り付けを一度に行うことができる。また、このような固定方法とすることで、長期間に渡って床材12や横架材14が振動しても、横架材14の固定が緩み難く、優れた制振性能を維持することができる。さらに、床材12用の固定部材15で横架材14を共締めすることで、床梁11への追加加工も不要であり、加工費が抑えられ、必要な個所に自在に取り付けることができる。
以上、図面を参照して、本発明の実施の形態を詳述してきたが、具体的な構成は、この実施の形態に限らず、本発明の要旨を逸脱しない程度の設計的変更は、本発明に含まれる。
1,1A 建物ユニット
10,10A,10B 床構造
11 床梁
12 床材
13 床
14 横架材
15 固定部材
16 緩衝材
17 粘弾性体
10,10A,10B 床構造
11 床梁
12 床材
13 床
14 横架材
15 固定部材
16 緩衝材
17 粘弾性体
Claims (4)
- 所定の間隔を於いて配置される複数の床梁の上に床材が取り付けられて床を構成する床構造であって、
前記床材が、軽量気泡コンクリートパネルからなり、
前記床材の下方に、前記床材の長手方向に沿って延在するように設けられて両端が前記床梁に固定される横架材と、
前記床材及び前記横架材の間に配置される粘弾性体と、を備え、
前記横架材は、前記床材よりも剛性が低いことを特徴とする床構造。 - 前記横架材の剛性が、前記床材の剛性の1/3〜2/3であることを特徴とする請求項1に記載の床構造。
- 前記床材を前記床梁に固定する固定部材を有し、前記床材の両端と、前記横架材の両端とが、前記固定部材によって前記床梁に共締めされていることを特徴とする請求項1又は2に記載の床構造。
- 前記床材と前記横架材との間であって、前記横架材の長手方向の中央近傍に配置された緩衝材と、前記緩衝材を配置した部位以外の前記床材と前記横架材との間に配置された前記粘弾性体と、を有し、前記緩衝材は、前記粘弾性体よりも剛性が高いことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の床構造。
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR102431506B1 (ko) * | 2021-11-02 | 2022-08-11 | 주식회사 동진에이앤티 | 내진 성능을 갖는 건축용 바닥판재 조립장치 및 이의 시공방법 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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