JPH10182963A - 熱可塑性ポリウレタン系樹脂組成物、及びその製造方法 - Google Patents

熱可塑性ポリウレタン系樹脂組成物、及びその製造方法

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JPH10182963A
JPH10182963A JP35504696A JP35504696A JPH10182963A JP H10182963 A JPH10182963 A JP H10182963A JP 35504696 A JP35504696 A JP 35504696A JP 35504696 A JP35504696 A JP 35504696A JP H10182963 A JPH10182963 A JP H10182963A
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polyurethane resin
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 梨地模様の成形物が容易に得られる熱可塑性
ポリウレタン系の樹脂組成物、及びその製造方法を提供
する。 【解決手段】 熱可塑性ポリウレタン系樹脂と、該樹脂
より軟化点が5〜50℃高いエラストマーとからなる、
梨地模様の成形物が容易に得られる樹脂組成物である。
また、熱可塑性ポリウレタン系樹脂と、該樹脂より軟化
点が5〜50℃高いエラストマーとを混合する、前記樹
脂組成物の製造方法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、梨地模様の成形物
が容易に得られる熱可塑性ポリウレタン系樹脂組成物、
及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、熱可塑性ポリウレタン樹脂成形品
の表面に梨地模様を付ける最も一般的な方法としては、
熱可塑性ポリウレタン樹脂の加工時に、成形温度を下げ
て加工する方法が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来公
知の前記方法では、押出機の先端圧力が高くなり、安定
して梨地模様を得ることは難しい。本発明は、前記従来
技術の問題点を解決して、梨地模様の成形物が容易に得
られる熱可塑性ポリウレタン系樹脂組成物、及びその製
造方法を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、このよう
な従来公知技術の問題点を解決するため鋭意検討した結
果、熱可塑性ポリウレタン系樹脂に、該樹脂より軟化点
が特定範囲だけ高いエラストマーを配合することによっ
て、梨地模様の成形物が容易に得られる熱可塑性ポリウ
レタン系樹脂組成物ができることを見いだし、本発明を
完成するに至った。
【0005】すなわち本発明は、熱可塑性ポリウレタン
系樹脂と、該樹脂より軟化点が5〜50℃高いエラスト
マーとからなることを特徴とする、梨地模様の成形物が
容易に得られる樹脂組成物である。
【0006】本発明は、熱可塑性ポリウレタン系樹脂
と、該樹脂より軟化点が5〜50℃高いポリエステルエ
ラストマーとからなることを特徴とする、梨地模様の成
形物が容易に得られる樹脂組成物である。
【0007】本発明は、熱可塑性ポリウレタン系樹脂
と、該樹脂より軟化点が5〜50℃高いポリエステルエ
ラストマーと、該ポリエステルエラストマー以外のエラ
ストマーとからなることを特徴とする、梨地模様の成形
物が容易に得られる樹脂組成物である。
【0008】また本発明は、熱可塑性ポリウレタン系樹
脂に、該樹脂より軟化点が5〜50℃高いエラストマー
を加え、混合することを特徴とする、梨地模様の成形物
が容易に得られる前記樹脂組成物の製造方法である。
【0009】本発明に用いられる熱可塑性ポリウレタン
系樹脂(以下、TPUと略す)は、ポリイソシアネー
ト、ポリオール及び鎖延長剤の3成分を、ポリオール及
び鎖延長剤の全活性水素基モル数に対するポリイソシア
ネートのイソシアネート基モル数の比(R値)を好まし
くは0.7〜1.3、更に好ましくは0.9〜1.05
になるように配合して製造される。鎖延長剤とポリオー
ルは、鎖延長剤の活性水素基モル数とポリオールの活性
水素基モル数の比(R′値)が好ましくは1.0〜5.
0、更に好ましくは2.0〜4.0になるように配合す
る。このようにして得られるTPUは軟化点50〜17
0℃(JIS−K7206の方法により測定、以下同
じ)のものが好ましく、軟化点60〜140℃のものが
特に好適である。
【0010】前記のTPUの製造に用いられるポリイソ
シアネートとしては、フェニレンジイソシアネート、ト
リレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネー
ト、テトラメチルキシリレンジイソシアネート、ナフチ
レンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネ
ート及びこれらの異性体などの芳香族ジイソシアネー
ト、また、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート、
1,12−ドデカンジイソシアネート、トリメチルヘキ
サメチレンジイソシアネートなどの脂肪族ジイソシアネ
ート、また、シクロヘキサンジイソシアネート、ジシク
ロヘキシルメタンジイソシアネート、イソホロンジイソ
シアネート、水添キシリレンジイソシアネート、ノルボ
ルナンジイソシアネートメチルなどの脂環族ジイソシア
ネートなどを挙げることができる。また、これらの化合
物と活性水素基含有化合物との反応によるイソシアネー
ト基末端化合物、あるいは、これらの化合物のカルボジ
イミド化反応などによるポリイソシアネート変性体など
も挙げることができる。また、メタノール、n−ブタノ
ール、ベンジルアルコール、アセト酢酸エチル、ε−カ
プロラクタム、メチルエチルケトンオキシム、フェノー
ル、クレゾールなどの活性水素を分子内に1個有するブ
ロック剤でイソシアネート基の一部を安定化したポリイ
ソシアネートも挙げることができる。
【0011】前記TPUの製造に用いられるポリオール
としては、通常、ポリイソシアネートの反応相手に用い
られる末端に水酸基を有する分子量400〜10000
のポリエーテル類、ポリエステル類、ポリエステルアミ
ド類、ポリエーテルエステル類、ポリカーボネート類な
どを挙げることができる。ポリエーテル類としては、例
えば、テトラヒドロフラン、プロピレンオキシド及びエ
チレンオキシドの重合生成物、あるいはこれらの共重合
生成物、又はポリエーテルのビニル単量体によるグラフ
ト重合体などを挙げることができる。ポリエステル類及
びポリエステルアミド類としては、多価アルコール類と
多価カルボン酸とから、場合によりジアミン又はアミノ
アルコール類を併用して、縮合反応により得られるもの
が挙げられる。この多価アルコール類としては、例え
ば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、1,
3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、
1,6−ヘキサンジオール、2−メチルプロパンジオー
ル、ネオペンチルグリコール、3−メチル−1,5−ペ
ンタンジオール、2−メチルオクタンジオール、1,9
−ノナンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノー
ル、グリセリン、トリメチロールプロパンなどがある。
多価カルボン酸としては、例えば、琥珀酸、アジピン
酸、セバシン酸、ダイマー酸、水添ダイマー酸、フタル
酸、フタル酸アルキルエステル類、トリメリット酸、マ
レイン酸、フマール酸、イタコン酸などがある。また、
ブチロラクトン、バレロラクトン、カプロラクトンなど
の環状エステル類の開環重合によって得られるものも挙
げられる。ポリエーテルエステル類としては、上記ポリ
エステル類を得る際の縮合反応に使用する多価アルコー
ル類の一部あるいは全部にポリエーテル類を用いるほか
はポリエステル類と同じようにして得られるものが挙げ
られる。ポリカーボネート類としては、1,6−ヘキサ
ンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノールなど
のジオール類と、ジアルキルカーボネート、ジアリール
カーボネートあるいはエチレンカーボネートのような環
状カーボネートとのエステル交換反応によって得られる
ものが挙げられる。
【0012】前記TPUの製造に用いられる鎖延長剤と
しては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、
1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオー
ル、1,6−ヘキサンジオール、1,9−ノナンジオー
ル、ビス−β−ヒドロキシエトキシベンゼン、3−メチ
ル−1,5−ペンタンジオール、ネオペンチルグリコー
ル、N−フェニルジイソプロパノールアミン、モノエタ
ノールアミンなどの分子量400未満の化合物が挙げら
れる。
【0013】本発明におけるTPUを製造する際には、
必要に応じ触媒を添加することができる。使用できる触
媒は、例えば、トリエチルアミン、トリエチレンジアミ
ン、N−メチルイミダゾール、N−エチルモルホリン、
1,8−ジアザビシクロ−5,4,0−ウンデセン−7
(DBU)などのアミン類、酢酸カリウム、スタナスオ
クトエート、ジブチルチンジラウレートなどの有機金属
類、トリブチルホスフィン、ホスフォレン、ホスフォレ
ンオキサイドなどのリン系化合物である。
【0014】本発明のTPUの製造には、公知のTPU
の製造方法、例えば、ワンショット法、プレポリマー
法、バッチ反応法、連続反応法、ニーダーによる方法、
押出機による方法などの方法が採用できる。例えば、ニ
ーダーによる方法では、ニーダーにポリオール及び鎖延
長剤を仕込み、80℃に加温後、ポリイソシアネートを
投入し、10〜60分間反応させ、冷却することにより
粉末状又はブロック状のTPUを製造することができ
る。これらの粉末状又はブロック状の樹脂は、必要に応
じ押出機などによりペレット状にする。製造に用いる装
置は、多成分計量混合機などを連結したニーダー、一軸
あるいは多軸押出機などが使用できる。
【0015】本発明に用いられるエラストマーは、TP
Uの軟化点より5〜50℃高い軟化点を持つものであ
る。軟化点の差が5℃未満の場合には成形品に梨地模様
が得られず、また50℃を越えた場合には成形品にブツ
などの不溶解物が発生し好ましくない。本発明に用いら
れるエラストマーとしては、TPUとの相溶性、分散性
などの点から、ポリエステルエラストマー(以下、TP
EEと略す)が好ましい。
【0016】本発明においてTPEEは、ハードセグメ
ントが芳香族ポリエステルで、ソフトセグメントが脂肪
族ポリエーテルあるいは非晶性のポリエステルから構成
されるブロック重合体が好適である。TPEEは、ハー
ドセグメント及びソフトセグメントの化学組成、分子
量、及び量比を変えることにより色々な性能を持たせる
ことができ、従って多くのメーカーから色々なグレード
の商品が上市されている。本発明においてTPEEは、
これらの商品から特定の性能を持ったものを選択して使
用することができる。
【0017】ハードセグメントを構成する好適なポリエ
ステルとしては、具体的には、テレフタル酸、イソフタ
ル酸、ナフタレンジカルボン酸、ビ安息香酸などの芳香
族ジカルボン酸の残基と、エチレングリコール、1,3
−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、
1,6−ヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジ
メタノールなどのジオール残基とからなるポリエステ
ル、あるいはこれらの2種以上のジカルボン酸あるいは
2種以上のジオールを用いたコポリエステル、あるいは
p−(β−ヒドロキシエトキシ)安息香酸、p−オキシ
安息香酸などのオキシ酸及びそれらの残基から誘導され
るポリエステル、ポリピバロラクトンなどのポリラクト
ン、1,2−ビス(4,4´−ジカルボキシメチルフェ
ノキシ)エタンなどの芳香族エーテルジカルボン酸の残
基と前述のジオール残基とからなるポリエーテルエステ
ル、さらに上記のジカルボン酸、オキシ酸、ジオール類
などを組み合わせたコポリエステルなどを挙げることが
できる。
【0018】好適なソフトセグメント構成成分として
は、具体的には、ポリオキシエチレングリコール、ポリ
オキシプロピレングリコール、ポリオキシテトラメチレ
ングリコールなどのポリエーテルグリコール及びこれら
の混合物、さらにこれらのポリエーテル構成成分を共重
合した共重合ポリエーテルグリコールなどを挙げること
ができる。さらに炭素数2〜12の脂肪族又は脂環族ジ
カルボン酸と炭素数2〜10の脂肪族又は脂環族グリコ
ールからなるポリエステル、たとえばポリエチレンアジ
ペート、ポリテトラメチレンアジペート、ポリ−ε−カ
プロラクトンなどの脂肪族ポリエステル、及び2種以上
の脂肪族ジカルボン酸あるいは2種以上のグリコールを
用いてできる脂肪族コポリエステルなどを挙げることが
できる。さらにソフトセグメント構成成分として、上記
脂肪族ポリエステルと脂肪族ポリエーテルとを組み合わ
せたポリエステルポリエーテルブロック共重合体なども
挙げることができる。
【0019】これらのTPEEは、例えば、芳香族ジカ
ルボン酸又はそのジメチルエステルとソフトセグメント
形成性ジオールと低分子量ジオールとを触媒の存在下に
約150〜260℃に加熱しエステル化反応又はエステ
ル交換反応を行い、次いで真空下に過剰の低分子量ジオ
ールを除去しつつ重縮合反応を行うことによりTPEE
を得る方法、あらかじめ調製したハードセグメント形成
性プレポリマー及びソフトセグメント形成性プレポリマ
ーにそれらのプレポリマーの末端基と反応する2官能性
の鎖延長剤を混合し反応させた後、系を高真空に保ち揮
発成分を除去することによりTPEEを得る方法、高重
合度の高融点ポリエステルとラクトン類とを加熱混合
し、ラクトンを開環重合させつつエステル交換反応させ
ることによりTPEEを得る方法により製造することが
できる。
【0020】本発明に好適に用いられるTPEEには、
必要に応じてそれ以外のエラストマーの1種又は2種以
上を混合して使用することができる。混合使用する場
合、TPEEの軟化点は5〜50℃高いことを必要とす
るが、他のエラストマーの軟化点は必ずしも5〜50℃
高いことを必要としない。梨地模様の成形物を安定的に
得るためには、TPEE以外のエラストマーの配合量は
50重量%以下が好ましい。このようなTPEE以外の
エラストマーとしては、例えば、ポリ塩化ビニル系、ポ
リオレフィン系、ポリスチレン系、ポリアミド系、ポリ
カーボネート系、又はポリオキシメチレン系などのエラ
ストマーが挙げられる。
【0021】エラストマーは、TPU100重量部に対
して、3〜100重量部使用するのが好ましい。エラス
トマーが3重量部未満のときは、成形機の先端圧力が高
くなり安定して梨地模様を得ることが難しい。エラスト
マーの配合量が100重量部を超えると、得られる樹脂
成形物の物性にTPUの優れた特性が失われるので好ま
しくない。
【0022】TPUとエラストマーの混合方法として
は、単純ブレンドでも可能であるが、均一性の点で溶融
混合の方が優れている。溶融混合には、単軸押出機、多
軸押出機、ミキシングロール、バンバリーミキサー、ニ
ーダーなどの凡用熱可塑性樹脂の混練り装置が適用でき
る。
【0023】本発明の樹脂組成物には、必要に応じて他
の物質を添加することができる。添加できる物質は、例
えば、酸化防止剤、紫外線吸収剤、耐熱向上剤、可塑
剤、滑材、帯電防止剤、導電付与剤、着色剤、無機及び
有機充填剤、繊維系補強剤、加水分解防止剤、反応遅延
剤などである。
【0024】本発明の樹脂組成物には、一般に用いられ
ている熱可塑性ポリウレタン樹脂の成形方法及び成形条
件が全て適用される。例えば、押出し成形、射出成形、
吹込成形、カレンダー加工、ロール加工、プレス加工、
遠心成形、回転成形などの成形方法が適用される。
【0025】
【実施例】本発明について、実施例及び比較例によりさ
らに詳細に説明するが、本発明はこれらにより何ら限定
して解釈されるものでない。実施例及び比較例におい
て、「部」は全て「重量部」を意味する。
【0026】実施例1 ポリエーテル系TPU(日本ミラクトラン(株)製E3
85PNAT、軟化点97℃)100部にポリエーテル
系TPEE(東レ・デュポン(株)製ハイトレル404
7、軟化点127℃)6部をドライブレンドし、単軸押
出機を用い加工温度200℃で溶融混合して樹脂ペレッ
トを得た。このペレットを単軸押出機を用い、加工温度
160〜180℃、押出機先端圧力160〜180(k
gf/cm2 )で丸ベルト(直径5mm)を成形した。
その結果、梨地模様の丸ベルトが安定して得られた。
【0027】実施例2 実施例1と同じ樹脂、同じ方法で、ポリエーテル系TP
EEの配合量を(ポリエーテル系TPU100部に対
し)20部に増やして実施し、樹脂ペレットを得た。こ
のペレットを単軸押出機を用い、加工温度160〜18
0℃、押出機先端圧力150〜170(kgf/cm
2 )で丸ベルト(直径5mm)を成形した。その結果、
梨地模様の丸ベルトが安定して得られた。
【0028】実施例3 実施例1と同じ樹脂、同じ方法で、ポリエーテル系TP
EEの配合量を(ポリエーテル系TPU100部に対
し)50部に増やして実施し、樹脂ペレットを得た。こ
のペレットを単軸押出機を用い、加工温度160〜18
0℃、押出機先端圧力140〜160(kgf/cm
2 )で丸ベルト(直径5mm)を成形した。その結果、
梨地模様の丸ベルトが安定して得られた。
【0029】比較例1 実施例1で用いたポリエーテル系TPUのペレットを単
軸押出機を用い、加工温度160〜180℃、押出機先
端圧力170〜190(kgf/cm2 )で丸ベルト
(直径5mm)を成形した。その結果、丸ベルトの梨地
模様は不完全であった。
【0030】比較例2 実施例1で用いたポリエーテル系TPU(日本ミラクト
ラン(株)製E385PNAT、軟化点97℃)100
部にポリエーテル系TPEE(東レ・デュポン(株)製
ハイトレル4767、軟化点160℃)20部をドライ
ブレンドし、単軸押出機を用い、加工温度210℃で溶
融混合して樹脂ペレットを得た。このペレットを単軸押
出機を用い、加工温度160〜180℃、押出機先端圧
力150〜170(kgf/cm2 )で丸ベルト(直径
5mm)を成形した。その結果、丸ベルトの表面に不溶
解物が発生し、丸ベルトの外観としては不適切なもので
あった。
【0031】実施例4 ポリエステル系TPU(日本ミラクトラン(株)製E5
95PNAT、軟化点130℃)100部に比較例2で
用いたポリエーテル系TPEE(東レ・デュポン(株)
製ハイトレル4767、軟化点160℃)20部をドラ
イブレンドし、単軸押出機を用い、加工温度220℃で
溶融混合して樹脂ペレットを得た。このペレットを単軸
押出機を用い、加工温度180〜200℃、押出機先端
圧力150〜170(kgf/cm2 )で丸ベルト(直
径5mm)を成形した。その結果、梨地模様の丸ベルト
が安定して得られた。
【0032】実施例5 ポリエステル系TPU(日本ミラクトラン(株)製E6
65PNAT、軟化点70℃)100部にポリエーテル
系TPEE(東レ・デュポン(株)製ハイトレル405
7、軟化点110℃)15部をドライブレンドし、単軸
押出機を用い、加工温度185℃で溶融混合して樹脂ペ
レットを得た。このペレットを単軸押出機を用い、加工
温度145〜165℃、押出機先端圧力150〜170
(kgf/cm2 )で丸ベルト(直径5mm)を成形し
た。その結果、梨地模様の丸ベルトが安定して得られ
た。
【0033】比較例3 実施例5で用いたポリエステル系TPUを単軸押出機を
用い加工温度185℃で溶解混合してTPUペレットを
得た。このペレットを単軸押出機を用い、加工温度14
5〜165℃、押出機先端圧力155〜175(kgf
/cm2 )で丸ベルト(直径5mm)を成形した。その
結果、丸ベルトの梨地模様は不完全であった。
【0034】実施例6 実施例5で用いたポリエステル系TPU(日本ミラクト
ラン(株)製E665PNAT、軟化点70℃)100
部に実施例5で用いたポリエーテル系TPEE(東レ・
デュポン(株)製ハイトレル4057、軟化点110
℃)15部及びスチレン・ブタジエン系エラストマー
(旭化成(株)製タフプレンA)10部をドライブレン
ドし、単軸押出機を用い、加工温度185℃で溶融混合
して樹脂ペレットを得た。このペレットを単軸押出機を
用い、加工温度140〜160℃、押出機先端圧力14
5〜165(kgf/cm2 )で丸ベルト(直径5m
m)を成形した。その結果、梨地模様の丸ベルトが安定
して得られた。
【0035】
【発明の効果】以上説明した通り、本発明により、梨地
模様の成形物が容易に安定的に得られる熱可塑性ポリウ
レタン系の樹脂組成物、及びその製造方法を提供するこ
とが可能となった。
【0036】本発明の熱可塑性ポリウレタン系の樹脂組
成物は、例えば、高圧ホース、医療チューブ、油・空圧
チューブ、燃料チューブ、塗装用ホース、消防用ホース
などの各種ホース・チューブ類、コンベアベルト、エア
ーマット、ダイヤフラム、キーボードシート、合成皮
革、ライフジャケット、ウエットスーツ、ホットメルト
など各種フィルム類、電力・通信ケーブル、コンピュー
タ配線、自動車配線、カールコードなどの各種電線・ケ
ーブル類、その他各種ロープ類、各種駆動ベルト類、ス
リップ止めなど各種押出成形品に有効に使用することが
できる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱可塑性ポリウレタン系樹脂と、該樹脂
    より軟化点が5〜50℃高いエラストマーとからなるこ
    とを特徴とする、梨地模様の成形物が容易に得られる樹
    脂組成物。
  2. 【請求項2】 熱可塑性ポリウレタン系樹脂と、該樹脂
    より軟化点が5〜50℃高いポリエステルエラストマー
    とからなることを特徴とする、梨地模様の成形物が容易
    に得られる樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 熱可塑性ポリウレタン系樹脂と、該樹脂
    より軟化点が5〜50℃高いポリエステルエラストマー
    と、該ポリエステルエラストマー以外のエラストマーと
    からなることを特徴とする、梨地模様の成形物が容易に
    得られる樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 熱可塑性ポリウレタン系樹脂に、該樹脂
    より軟化点が5〜50℃高いエラストマーを加え、混合
    することを特徴とする、請求項1に記載の樹脂組成物の
    製造方法。
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