JPWO2017146051A1 - エンボス加工性に優れたフィルム、及び凸部や凹部を有するフィルム - Google Patents
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Abstract
Description
本発明の第一のフィルムは、伸縮性を向上させる観点から、23℃、相対湿度65%の雰囲気下にて1分間、フィルムを長手方向に1.5倍の長さに伸長させた後のフィルム長手方向の伸度保持率が20%以下である。ここで、長手方向とはフィルム製造時にフィルムが進行する方向をいう。また、以下、23℃、相対湿度65%の雰囲気下にて1分間、フィルムを長手方向に1.5倍の長さに伸長させた後のフィルム長手方向の伸度保持率のことを、単に23℃のフィルム長手方向の伸度保持率ということがある。
本発明の第一のフィルムは、エンボス加工性を向上させる観点から、120℃の雰囲気下にて1分間、フィルムを長手方向に1.5倍の長さに伸長させた後のフィルム長手方向の伸度保持率が75%以上である。また、以下、120℃の雰囲気下にて1分間、フィルムを長手方向に1.5倍の長さに伸長させた後のフィルム長手方向の伸度保持率のことを、単に120℃のフィルム長手方向の伸度保持率ということがある。
本発明の第一のフィルムは、柔軟性を付与する観点から、23℃、相対湿度65%の雰囲気下における、フィルム長手方向のヤング率が100MPa以下である。ヤング率とは、弾性限度内において材料が受けた引張り応力を材料に生じたひずみで除した値であり、一般に、ヤング率が小さいほどフィルムは柔軟性を有する。なお、23℃、相対湿度65%の雰囲気下における、フィルム長手方向のヤング率のことを、以下、単にフィルム長手方向のヤング率ということがある。
本発明の第一のフィルムは、布のようなせん断変形性を付与する観点から、KES法に従い測定されるせん断かたさ(G)が0.1gf/(cm・deg)以上6.0gf/(cm・deg)以下であること好ましい。
式G2:G(−)=(HG−2.5−HG−0.5)/(−2.5°−(−0.5°))
フィルムのせん断変形性をより向上させる観点から、本発明の第一のフィルムにおいてはせん断かたさ(G)は、0.1gf/(cm・deg)以上3.6gf/(cm・deg)以下であることがより好ましく、0.1gf/(cm・deg)以上3.0gf/(cm・deg)以下であることがより好ましく、0.1gf/(cm・deg)以上2.4gf/(cm・deg)以下であることがより好ましく、0.1gf/(cm・deg)以上2.0gf/(cm・deg)以下であることがより好ましく、0.1gf/(cm・deg)以上1.8gf/(cm・deg)以下であることがより好ましく、0.1gf/(cm・deg)以上1.6gf/(cm・deg)以下であることがより好ましく、0.1gf/(cm・deg)以上1.4gf/(cm・deg)以下であることがさらに好ましく、0.1gf/(cm・deg)以上1.2gf/(cm・deg)以下であることが特に好ましく、0.1gf/(cm・deg)以上0.8gf/(cm・deg)以下であることが最も好ましい。
本発明の第二のフィルムは、布のようなクッション性があり、心地良い触感を有することを特徴とする。ここでいうクッション性とは、嵩高性と柔軟性を表す指標であり、フィルムを圧縮したときの仕事量(圧縮仕事量)を尺度として表現することができる。圧縮仕事量は、KES法に従い測定することができ、詳細な測定方法については後述する。以後、KES法に従い測定した圧縮仕事量のことを、単に圧縮仕事量と記す。
本発明のフィルムは、フィルムに心地良い触感を付与する観点から、少なくとも一方の面において、KES法に従い測定される表面粗さの変動(SMD)が、0.8μm以上16.0μm以下であることが好ましい。表面粗さの変動(SMD)が0.8μm未満であると、フィルムに触れたときに十分に凹凸を知覚できず、布のような触感が得られないことがある。一方、表面粗さの変動(SMD)が16μmを超えると、凹凸の大きさが過度に大きくなり、布のような触感が得られないことがある。
本発明のフィルムは、フィルムに心地良い触感を付与する観点から、少なくとも一方の面において、KES法に従い測定される摩擦係数の変動(MMD)が、0.003以上0.07以下であることが好ましい。
フィルムの触感の心地良さ、フィルムの生産性や製膜安定性を向上させる観点からは、少なくとも一方の面において、表面粗さの変動(SMD)が0.8μm以上16.0μm以下であり、かつ摩擦係数の変動(MMD)が0.003以上0.07以下であることが好ましく、表面粗さの変動(SMD)が1.3μm以上10.0μm以下であり、かつ摩擦係数の変動(MMD)が0.003以上0.06以下であることがより好ましく、表面粗さの変動(SMD)が1.4μm以上9.0μm以下であり、かつ摩擦係数の変動(MMD)が0.003以上0.05以下であることがより好ましく、表面粗さの変動(SMD)が1.6μm以上7.0μm以下であり、かつ摩擦係数の変動(MMD)が0.003以上0.04以下であることがより好ましく、表面粗さの変動(SMD)が1.8μm以上6.0μm以下であり、かつ摩擦係数の変動(MMD)が0.003以上0.03以下であることがより好ましく、表面粗さの変動(SMD)が2.0μm以上5.5μm以下であり、かつ摩擦係数の変動(MMD)が0.003以上0.025以下であることがより好ましく、表面粗さの変動(SMD)が2.2μm以上5.0μm以下であり、かつ摩擦係数の変動(MMD)が0.003以上0.02以下であることがさらに好ましく、表面粗さの変動(SMD)が2.4μm以上4.5μm以下であり、かつ摩擦係数の変動(MMD)が0.003以上0.015以下であることが特に好ましく、表面粗さの変動(SMD)が2.6μm以上4.0μm以下であり、かつ摩擦係数の変動(MMD)が0.003以上0.013以下であることが最も好ましい。
本発明のフィルムは、フィルムに心地良い触感を付与する観点から、KES法に従い測定される接触冷温感(Qmax)が、0.02W/cm2以上0.45W/cm2以下であることが好ましい。
本発明のフィルムを、衛生材などの透湿性が要求される用途に使用する場合、その透湿度は、500g/(m2・day)以上であることが好ましく、700g/(m2・day)以上であることがより好ましく、1,000g/(m2・day)以上であることがより好ましく、1,500g/(m2・day)以上であることがより好ましく、2,000g/(m2・day)以上であることがより好ましく、2,500g/(m2・day)以上であることがさらに好ましく、3,000g/(m2・day)以上であることが特に好ましく、3,500g/(m2・day)以上であることが特に好ましく、4,000g/(m2・day)以上であることが最も好ましい。また、フィルムの透湿度は大きいほど好ましく上限は特にないが、衛生材に適用するとの観点からすると、上限は8,000g/(m2・day)程度あれば十分である。
本発明のフィルムは、巻き取り性、取り扱い性、後加工適性の観点から、23℃、相対湿度65%の雰囲気下における、フィルム長手方向の破断点伸度が100%以上であることが好ましく、150%以上であることがより好ましく、200%以上であることがより好ましく、250%以上であることがより好ましく、300%以上であることがより好ましく、350%以上であることがより好ましく、400%以上であることがより好ましく、450%以上あることがさらに好ましく、500%以上であることが特に好ましく、600%以上であることが最も好ましい。なお、フィルム長手方向の破断点伸度の上限は特に制限されるものではないが、現実的な製造可能性から、上限は1,000%程度あれば十分である。
本発明のフィルムは、柔軟性、伸縮性、せん断変形性、及び透湿性を付与する観点から、熱可塑性ウレタン樹脂を含むことが好ましい。熱可塑性ウレタン樹脂とは、短鎖グリコールとジイソシアネートによりなるハードセグメント相と、長鎖ポリオールとジイソシアネートよりなるソフトセグメント相とを有するブロックポリマーを指す。
本発明のフィルムは、本発明の効果を損なわない限り、どのような樹脂を含んでもよいが、製膜安定性、及びエンボス加工性を付与する観点から、熱可塑性エラストマーを含むことが好ましい。なお、熱可塑性エラストマーとは、25℃でゴム弾性を有する高分子量体をいう。
本発明のフィルムは、柔軟性、伸縮性、せん断変形性、及び透湿性を維持しつつ、製膜安定性、及びエンボス加工性を付与する観点から、熱可塑性ウレタン樹脂とポリエステル系エラストマーを組み合わせて用いることが好ましい。
本発明のフィルムは、製膜安定性、ハンドリング性、巻き取り性を付与する観点から、アスペクト比が1以上10以下である充填剤(充填剤X)を含むことが好ましい。製膜安定性、ハンドリング性、及び巻き取り性のさらなる改良の観点から、充填剤Xのアスペクト比は1以上7以下であることがより好ましく、1以上5以下であることがさらに好ましく、1以上3以下であることが特に好ましい。なお、充填剤とは、諸性質を改善するために加えられる物質、あるいは増量、増容、又は製品のコスト低減などを目的として添加する不活性物質をいう。
本発明のフィルムは、表面粗さの変動(SMD)、摩擦係数の変動(MMD)、及び接触冷温感(Qmax)を調整し、フィルムに透湿性、エンボス加工性、及び心地良い触感を付与する観点から、アスペクト比が3以上50以下であって、充填剤Xよりもアスペクト比の大きい充填剤(充填剤Y)を含むことが好ましい。
本発明のフィルムは、本発明の効果を損なわない限り、単層構成でも積層構成でもよいが、柔軟性、伸縮性、せん断変形性、透湿性、エンボス加工性、及び布のような心地良い触感を維持しつつ、製膜安定性、ハンドリング性、及び巻き取り性を改良する観点から、2つの層(A層、B層)を有し、以下の特徴1〜3を全て備えることが好ましい。
本発明の第一のフィルムの厚みは、本発明の効果を損なわない限り特に制限はないが、ハンドリング性、及び生産性の観点から、3μm以上200μm以下であることが好ましい。ここでいうフィルムの厚みとは、フィルムが単層構成であるか積層であるかにかかわらず、フィルム全体の厚みをいう。フィルムの厚みは、走査型電子顕微鏡でフィルム断面の写真を観察することにより測定することができる。フィルムの厚みを3μm以上とすることで、フィルムのコシが強くなるため取り扱い性が向上し、また、ロール巻姿や巻出し性も良好となる。フィルムの厚みを200μm以下とすることで、特にインフレーション製膜法において、自重によりバブルが安定化する。
本発明のフィルムの目付けは、本発明の効果を損なわない限り特に制限はないが、ハンドリング性、生産性の観点から、5g/m2以上45g/m2以下であることが好ましい。フィルムの目付けを5g/m2以上とすることで、フィルムのコシが強くなるため取り扱い性が向上し、また、ロール巻姿や巻出し性も良好となる。フィルムの目付けを45g/m2以下とすることで、特にインフレーション製膜法において、自重によりバブルが安定化する。
本発明のフィルムは、本発明の効果を損なわない範囲で前述した成分以外の成分を含有してもよい。例えば、酸化防止剤、紫外線安定化剤、着色防止剤、艶消し剤、抗菌剤、消臭剤、耐候剤、抗酸化剤、イオン交換剤、粘着性付与剤、着色顔料、染料などを含有してもよい。
本発明の第一のフィルムは、本発明の効果を損なわない限り、無配向フィルム、一軸配向フィルム、及び二軸配向フィルムのいずれであってもよい。但し、23℃のフィルム長手方向の伸度保持率、120℃のフィルム長手方向の伸度保持率、フィルム長手方向のヤング率、せん断かたさ(G)、及びフィルム長手方向の破断点伸度を前述の好ましい範囲とするためには、本発明のフィルムは、無配向フィルムであることが好ましい。ここで、無配向フィルムとは、意図的に特定方向の分子配向を持たすための処理がなされていないフィルムを意味し、無配向フィルムを得る方法としては、フィルムを延伸しない方法が挙げられる。
本発明の第二のフィルムは、フィルムの触感を布に近づけることとフィルムの取り扱い性を両立させる観点から、少なくとも一方の面に、ベースラインからの高さが50μm以上2,500μm以下である凸部及び/又はベースラインからの深さが50μm以上2,500μm以下である凹部を、合計で100cm2あたり200個以上有する。
本発明のフィルムを、衛生材などの防水性が要求される用途に使用する場合、その耐水圧は、500mm以上であることが好ましく、1,000mm以上であることがより好ましく、1,500mm以上であることがより好ましく、2,000mm以上であることがさらに好ましく、2,500mm以上であることが得に好ましく、3,000mm以上であることが特に好ましく、3,500mm以上であることが最も好ましい。また、フィルムの耐水圧は大きいほど好ましく上限は特にないが、衛生材に適用するとの観点からすると、5,000mm程度あれば十分である。
次に、本発明のフィルムを製造する方法について具体的に説明するが、本発明のフィルムの製造方法はこれに限定されるものではない。
このようにして得られた本発明のフィルムは、フィルムとして用いるために必要な機械特性を備え、柔軟性、伸縮性を有するフィルムでありながら、エンボス加工性に優れたフィルムであり、エンボス加工用フィルム、衛生材用フィルムとして好適に用いることができる。さらに、本発明のフィルムを不織布との積層体とすることも好ましい。また、本発明のフィルムを含む衛生材は、優れた透湿性と心地よい触感を兼ね備えたものとなる。
実施例中に示す測定や評価は次に示すような条件で行った。
フィルムの幅方向のセンター部からサンプル片を切り出し、ウルトラミクロトームを用いて該サンプル片の長手方向−厚み方向断面(以下、フィルム断面ということがある。)を観察面とするように−100℃で超薄切片を採取した。走査型電子顕微鏡((株)日立ハイテクノロジーズ社製 S−3400N)を用いて倍率500倍〜1,500倍でフィルム断面の写真を撮影し、顕微鏡の測長機能を用いてフィルムの厚みおよび積層フィルムの各層の厚みを測定した。測定は、観察箇所を変えて10回行い、得られた値の平均値をフィルムの厚み(μm)および積層フィルムの各層の厚み(μm)とし、これらの値より積層フィルムの各層の厚み比を算出した。なお、フィルムの厚みは、小数第1位を四捨五入して得られた値とした。
恒温槽を備えたオリエンテック社製“TENSILON”(登録商標) UCT−100を用いて、JIS K−7127(1999)に規定された方法にしたがって、応力−歪み測定を行った。測定により得られた応力−歪み曲線の最初の直線部分を用いて、直線上の2点間の応力の差を同じ2点間の歪みの差で除し、ヤング率(MPa)を算出した。測定サンプルは150mm(長手方向)×10mm(幅方向)の短冊状をしたフィルムサンプルとし、測定条件は温度23℃、相対湿度65%、初期引張チャック間距離50mm、引張速度200mm/分とした。なお、測定は10回行い、その平均値をフィルム長手方向のヤング率(MPa)とした。
恒温槽を備えたオリエンテック社製“TENSILON”(登録商標) UCT−100を用いて、JIS K−7127(1999)に規定された方法にしたがって、温度23℃、相対湿度65%における応力−歪み測定を行い、温度23℃、相対湿度65%におけるフィルム長手方向の伸度保持率を測定した。具体的には、温度23℃、相対湿度65%に調整した恒温槽の中で、150mm(長手方向)×10mm(幅方向)の短冊状のフィルムサンプルを、チャック間のフィルムサンプルの長手方向の長さが50mmとなるように、チャック間距離が50mmである2つのチャックに固定した。次いで、2つのチャックで固定されたフィルムサンプルの中心点(2つのチャックからの距離が共に25mmであり、長手方向と平行な2つの辺からの距離が共に5mmである点)が中点となるように、フィルムサンプルに長手方向と平行な30mmの直線を引き、引張速度200mm/分でフィルムを長手方向に1.5倍の長さ(チャック間距離75mm)に伸長させて1分間保持した。その後、伸長を開放してフィルムサンプル上の直線の長さを測定し、以下の式よりフィルム長手方向の伸度保持率(%)を算出した。なお、測定は10回行い、その平均値をフィルム長手方向の伸度保持率(%)とした。
恒温槽を備えたオリエンテック社製“TENSILON”(登録商標) UCT−100を用いて、JIS K−7127(1999)に規定された方法にしたがって、温度23℃、相対湿度65%における応力−歪み測定を行い、温度23℃、相対湿度65%におけるフィルムの長手方向の破断点伸度(%)を測定した。具体的には、温度23℃、相対湿度65%に調整した恒温槽の中で、150mm(長手方向)×10mm(幅方向)の短冊状のフィルムサンプルを、初期引張チャック間距離50mm、引張速度200mm/分で行った。測定は10回行い、得られた値の平均値をフィルムの長手方向の破断点伸度(%)とした。
フィルムを12cm(長手方向)×12cm(幅方向)の大きさに切取り、試料とし、試験台に取り付けた。次いで、カトーテック社製のせん断試験機KES−FB1−Aを用いて、23℃、相対湿度65%の雰囲気下、強制荷重10gf、せん断ずり速度0.417mm/secの条件で、試料に−8°〜8°のせん断変形を与え、せん断変形が−2.5°、−0.5°、0.5°、及び2.5°である点におけるせん断応力を測定した(以下、各点におけるせん断応力をそれぞれHG−2.5、HG−0.5、HG0.5、HG2.5ということがある。)。HG0.5及びHG2.5より下記式G1を用いて正方向のせん断かたさ(G(+))を、HG−2.5及びHG−0.5より下記式G2を用いて負方向のせん断かたさ(G(−))をそれぞれ算出した。せん断応力の測定およびG(+)、G(−)の算出は、長手方向、幅方向ともに3回(合計6回)行い、そのすべてのG(+)、G(−)の値の平均値の小数第2位を四捨五入した値をそのフィルムのせん断かたさ(G)(gf/(cm・deg))とした。
式G2:G(−)=(HG−2.5−HG−0.5)/(−2.5°−(−0.5°)) 。
フィルムを12cm(長手方向)×12cm(幅方向)の大きさに切取り、試料とし、巻外面が測定面となるように試験台に取り付けた。次いで、カトーテック社製の表面特性試験機KES−SE−SR−Uを用いて、室温23℃、相対湿度65%の雰囲気下にて、荷重5gf、速度1mm/secとして、測定面上で滑り子をフィルム長手方向と平行に移動させ、フィルム長手方向の表面粗さの変動を測定した。その後、同様に滑り子をフィルム幅方向と平行に移動させ、フィルム幅方向の表面粗さの変動を測定した。フィルム長手方向及び幅方向の表面粗さの変動をそれぞれ3回測定し、そのすべての値の絶対値を平均した値を、そのフィルムの表面粗さの変動(SMD)(μm)とした。なお、滑り子としては、長さ5mm、直径0.5mmのピアノ線を使用した。
フィルムを12cm(長手方向)×12cm(幅方向)の大きさに切取り、試料とし、巻外面が測定面となるように試験台に取り付けた。次いで、カトーテック社製の表面特性試験機KES−SE−SR−Uを用いて、室温23℃、相対湿度65%の雰囲気下にて、荷重25gf、速度1mm/secとして、測定面上で滑り子をフィルム長手方向と平行に移動させ、フィルム長手方向の摩擦係数の変動を測定した。その後、同様に滑り子をフィルム幅方向と平行に移動させ、フィルム幅方向の摩擦係数の変動を測定した。フィルム長手方向及び幅方向の摩擦係数の変動をそれぞれ3回測定し、そのすべての値の絶対値を平均した値を、そのフィルムの摩擦係数の変動(MMD)とした。なお、滑り子としては、長さ5mm、直径0.5mmのピアノ線20本を隙間なく平行に並べたものを使用した。
カトーテック社製サーモラボKES−F7IIを用いて、室温23℃、相対湿度65%の雰囲気の条件にて、フィルムの接触冷温感(Qmax)を測定した。カトーテック社製サーモラボKES−F7IIは、フィルムを設置するための試料台と、検出器とを備えており、検出器の一面には銅薄板が貼られており、銅薄板の裏面には温度センサーが取り付けられている。試料台及び検出器にはヒーターが取り付けられており、それぞれ独立して制御装置によって温度を設定することが可能となっている。試料台にフィルムの巻外面が測定面となるように設置し、制御装置によって試料台の温度を20℃に設定し、検出器の銅薄板の温度を30℃に設定した。次いで、フィルムを設置した試料台と検出器を荷重6gf/cm2、接触面積50mm×50mmの条件で接触させると同時に、温度センサーからのセンサー出力を記録した。測定は10回行い、得られた値の平均値をフィルムの接触冷温感(Qmax)とした。
25℃、相対湿度90%に設定した恒温恒湿装置にて、JIS Z0208(1976)に規定された方法に従って測定した。測定は3回行い、得られた値の平均値をフィルムの透湿度(g/(m2・day))とした。なお、フィルムの透湿度はフィルムの巻外面から測定した。
任意に選定した30人を対象に触手試験を実施し、肌着に用いる布のようなせん断変形性(以下、単にせん断変形性ということがある)を有していると回答した人数により、フィルムのせん断変形性を以下のように評価した。せん断変形性は10が最も優れている。
9:せん断変形性を有していると回答した人が24人以上25人以下
8:せん断変形性を有していると回答した人が22人以上23人以下
7:せん断変形性を有していると回答した人が20人以上21人以下
6:せん断変形性を有していると回答した人が18人以上19人以下
5:せん断変形性を有していると回答した人が16人以上17人以下
4:せん断変形性を有していると回答した人が14人以上15人以下
3:せん断変形性を有していると回答した人が12人以上13人以下
2:せん断変形性を有していると回答した人が10人以上11人以下
1:せん断変形性を有していると回答した人が9人以下 。
任意に選定した30人を対象に触手試験を実施し、肌着に用いる布のような心地良い触感を有していると回答した人数により、以下のように判定を行った。触感は10が最も優れている。
9:布のような心地良い触感を有していると回答した人が24人以上25人以下
8:布のような心地良い触感を有していると回答した人が22人以上23人以下
7:布のような心地良い触感を有していると回答した人が20人以上21人以下
6:布のような心地良い触感を有していると回答した人が18人以上19人以下
5:布のような心地良い触感を有していると回答した人が16人以上17人以下
4:布のような心地良い触感を有していると回答した人が14人以上15人以下
3:布のような心地良い触感を有していると回答した人が12人以上13人以下
2:布のような心地良い触感を有していると回答した人が10人以上11人以下
1:布のような心地良い触感を有していると回答した人が9人以下 。
インフレーション法によりブロー比2.0、フィルム厚み20μmの条件で製膜を行い、5時間のうちに起こった製膜破れの回数をカウントし、回数に応じて、下記の6段階で評価した。製膜安定性は6が最も優れている。なお、積層フィルム(実施例9〜実施例17、比較例5、比較例18)は、表に記載の積層厚み比となるように製膜し、実施例16、17については層構成及び厚み比を維持しつつ、フィルム厚みが20μmとなるように製膜した。
5:製膜破れの回数 1回
4:製膜破れの回数 2回
3:製膜破れの回数 3回
2:製膜破れの回数 4回
1:製膜破れの回数 5回以上 。
フィルムを、由利ロール社製電気加熱式エンボス機HTEM−300型にセットした2つの同一なエンボスロールの間を、通すことで、エンボス加工を行った。なお、2つのエンボスロールの温度は120℃、ニップ圧力(線圧)は50kg/cm、ロール回転速度は3.0m/minとし、エンボスロールは下記(I)〜(IV)のいずれかのロールを用いた。なお、エンボス加工で使用したエンボスロール(I)について、図2、図3を参照しながら説明する。
模様:正四角錐台柄、正配列
エンボスロール表面の凹凸差:1,000μm
エンボスロール表面の凹凸部のピッチ:1,600μm
エンボス底面部面積:1.00mm2
圧着面積:0.36mm2 。
模様:正四角錐台柄、正配列
エンボスロール表面の凹凸差:700μm
エンボスロール表面の凹凸部のピッチ:1,200μm
エンボス底面部面積:0.56mm2
圧着面積:0.20mm2 。
模様:正四角錐台柄、正配列
エンボスロール表面の凹凸差:300μm
エンボスロール表面の凹凸部のピッチ:400μm
エンボス底面部面積:0.06mm2
圧着面積:0.02mm2 。
模様:正四角錐台柄、正配列
エンボスロール表面の凹凸差:120μm
エンボスロール表面の凹凸部のピッチ:160μm
エンボス底面部面積:0.01mm2
圧着面積:0.0036mm2 。
模様:正四角錐台柄、正配列
エンボスロール表面の凹凸差:1,200μm
エンボスロール表面の凹凸部のピッチ:3,880μm
エンボス底面部面積:3.81mm2
圧着面積:1.32mm2 。
模様:正四角錐台柄、正配列
エンボスロール表面の凹凸差:1,500μm
エンボスロール表面の凹凸部のピッチ:6,970μm
エンボス底面部面積:10.61mm2
圧着面積:3.67mm2 。
フィルム面を真上から見た際に凹部または凸部の形状の重心を通る断面が観察面となるように、ウルトラミクロトームを用いて、(13)に記載の条件でエンボス加工を施したフィルムを−100℃で切断して超薄切片を採取した。このフィルム断面の超薄切片を、微分干渉顕微鏡を用いて、フィルム表面の高さが最も低い部分と、最も高い部分との差にあたる長さが確認できる倍率(例えば5倍)で断面写真を撮影し、フィルムの凹凸部の高さ(図4のiに相当)、フィルムの凹凸部の厚さ(図4のjやkに相当する部分のうち最も薄い部分)を測定した。これを、観察する凸凹部を変えて5箇所で行い、フィルムの凹凸部の高さの値の平均値をPA(μm)、フィルムの凹凸部の厚さの値の平均値をPB(μm)とし、その値からPA/PBの値を算出した。また、エンボス加工性についてPA/PBの値から以下の基準にて評価した。エンボス加工性は10が最も優れている。
9:PA/PBの値が50以上60未満
8:PA/PBの値が45以上50未満
7:PA/PBの値が40以上45未満
6:PA/PBの値が35以上40未満
5:PA/PBの値が30以上35未満
4:PA/PBの値が23以上30未満
3:PA/PBの値が15以上23未満
2:PA/PBの値が5以上15未満
1:PA/PBの値が5未満、またはエンボス加工時に破れ、もしくは目視で確認できるピンホールが発生。
フィルムの幅方向のセンター部から10cm(長手方向)×10cm(幅方向)のサンプル片を切り出し、面積100cm2の試料とし、凸部の個数を目視にて測定した。こうして得られた凸部の個数に、(14)エンボス加工が施されたフィルムの凸部の平均高さ、平均厚さ及びエンボス加工性の項で最初に抽出した10個の凸部のうち、ベースラインからの高さが50μm以上2,500μm以下であるものの割合(%)を掛け合わせて得られた数を、エンボス加工が施されたフィルムの凸部の個数とした。同様の方法により同一サンプルについて、凹部の個数を求めるとともに、凸凹部の合計個数を求めた。
放射温度計(シロ産業社製、品番:MB8R−4110C)を用いて、フィルムから50cm離れた位置より測定した。
JIS L 1913(2010)に準拠し、幅方向に10cm、長手方向に10cm角の試験片を、フィルムの幅方向のセンター部から長手方向と平行に10枚採取し、それぞれの質量を測定してこれらの平均値を算出した後、1m2当たりの質量に換算して目付(g/m2)とした。
フィルムを12cm(長手方向)×12cm(幅方向)の大きさに切取り、試料とし、試験台に取り付けた。次いで、カトーテック社製の自動化圧縮試験装置KES−FB3−Aを用いて、取り付けた試料を面積2cm2の円形平面を持つ鋼板間で圧縮速度20μm/sec、圧縮最大荷重10gf/cm2、室温23℃、相対湿度65%の雰囲気の条件で圧縮し、フィルムの圧縮仕事量(gf・cm/cm2)を測定した。フィルムの巻内面、巻外面の両面ともに測定をそれぞれ3回(合計6回)行い、そのすべてのデータの平均値の小数第4位を四捨五入した値をそのフィルムの圧縮仕事量とした。
任意に選定した30人に触手試験を実施してもらい、肌着に用いる布のようなクッション性を有していると回答した人数により、以下のように判定を行った。クッション性は10が最も優れている。
9:布のようなクッション性を有していると回答した人が24人以上25人以下
8:布のようなクッション性を有していると回答した人が22人以上23人以下
7:布のようなクッション性を有していると回答した人が20人以上21人以下
6:布のようなクッション性を有していると回答した人が18人以上19人以下
5:布のようなクッション性を有していると回答した人が16人以上17人以下
4:布のようなクッション性を有していると回答した人が14人以上15人以下
3:布のようなクッション性を有していると回答した人が12人以上13人以下
2:布のようなクッション性を有していると回答した人が10人以上11人以下
1:布のようなクッション性を有していると回答した人が9人以下 。
室温23℃、相対湿度65%の雰囲気の条件にて、JIS L 1092 (2009)に規定された方法に従って、耐水度試験(静水圧法;A法(低水圧法))を行った。このとき、水準装置の水位上昇速度は600mm/mim±30mm/minとした。この耐水圧(mm)の測定を3回行い、その平均値をフィルムの耐水圧とした。なお、フィルムの耐水圧はフィルムの巻外面から測定した。
(A1)
熱可塑性ウレタン樹脂(商品名:OP85A10 、BASFジャパン(株)製)。使用前には回転式真空乾燥機にて90℃で5時間乾燥した。
(B1)
ポリエステル系エラストマー(商品名:“ハイトレル”(登録商標) G3548LN 、東レ・デュポン(株)製)使用前には回転式真空乾燥機にて90℃で5時間乾燥した。
エチレン−メチルメタクリレート共重合体(商品名:“アクリフト”(登録商標) WH303、住友化学工業(株)製)
(B3)
熱可塑性エチレン樹脂(商品名:NUC8506、日本ユニカー(株)製)
(B4)
SEBS(商品名:“DYNARON”(登録商標) 8600P、JSR(株)製) 。
(C1)
炭酸カルシウム(商品名:PO−120B−10、アスペクト比2、平均粒径1.25μm、白石工業(株)製)
(C2)
炭酸カルシウム(商品名:SCP E♯810、アスペクト比2、平均粒径3.0μm、三共精粉(株)製)
(C3)
ガラス繊維粉砕品(商品名:ミルドファイバーEFK80−31、アスペクト比6.2、セントラルグラスファイバー(株)製)
(C4)
ロックウール(商品名:RW−150、アスペクト比40、(株)ティーディーアイ製)
(C5)
ゼオライト(商品名:SP2300、アスペクト比2、平均粒径1.25μm、日東粉化(株)製) 。
本発明の第一のフィルムに関する実施例及び比較例として、実施例1〜17及び比較例1〜19を以下に示す。
A1、B1を表1に記載の配合比となるようにシリンダー温度190℃のスクリュー径44mmの真空ベント付二軸押出機に供給して溶融混練し、均質化した後にペレット化して組成物を得た。この組成物のペレットを、回転式ドラム型真空乾燥機を用いて、温度90℃で5時間真空乾燥した。真空乾燥した組成物のペレットをインフレーション法により、シリンダー温度200℃で、スクリュー径60mmの単軸押出機に供給し、直径250mm、リップクリアランス1.0mm、温度を190℃に設定した環状ダイスにより、ブロー比2.0にてバブル状に上向きに押出し、冷却リングにより空冷し、ダイス上方のニップロールで折りたたみながら、引き取りしてロール状に巻き取った。引き取り速度の調整により、厚さ20μmのフィルムを得た。得られたフィルムの物性及び評価結果を表1に示す。
表1、表3〜5に記載の通りに、樹脂及び充填剤の種類や配合比を変更した以外は実施例1と同様にしてインフレーション法により、厚さ20μmのフィルムを得た。得られたフィルムの物性及び評価結果を表1、表3〜5に示す。
表1〜3に記載の通りに、樹脂及び充填剤の種類や配合比を変更し、実施例1と同様にして、A層およびB層に用いる組成物のペレットを得た。そして、表1〜3に記載の積層厚み比となるように、この組成物のペレットをインフレーション法により、シリンダー温度200℃で、スクリュー径60mmのそれぞれ独立した単軸押出機に供給し、環状ダイスの温度を190℃とし、実施例1と同様にして、厚さ20μmのフィルムを得た。得られたフィルムの物性及び評価結果を表1〜3に示す。
表2に記載の通りに、樹脂及び充填剤の種類や配合比を変更し、実施例9〜15と同様にして、A層およびB層に用いる組成物のペレットを得た。そして、表2に記載の積層厚み比となるように、この組成物のペレットをインフレーション法により、シリンダー温度200℃で、スクリュー径60mmのそれぞれ独立した単軸押出機に供給し、環状ダイスの温度を190℃とし、実施例9〜15と同様にして、それぞれ厚さ15μm(実施例16)、10μm(実施例17)のフィルムを得た。得られたフィルムの物性及び評価結果を表2に示す。
樹脂及び充填剤の種類や配合比を表4、5に記載の通りとし、インフレーション法にてフィルムを作製する際のシリンダー温度を220℃、環状ダイスの温度を210℃に変更した以外は実施例1と同様にして、インフレーション法により、厚さ20μmのフィルムを得た。得られたフィルムの物性及び評価結果を表4、5に示す。
樹脂及び充填剤の種類や配合比を表5に記載の通りとし、インフレーション法にてフィルムを作製する際のシリンダー温度を230℃、環状ダイスの温度を200℃に変更した以外は実施例1と同様にして、インフレーション法により、厚さ60μmのフィルムを得た。得られたフィルムをロール式延伸機にて、フィルム温度85℃で長手方向に3倍に延伸した。続いて定長下、加熱ロール上で、フィルム温度95℃で1秒間熱処理後、冷却ロール上で冷却し、厚さ20μmのフィルムを得た。得られたフィルムの物性及び評価結果を表5に示す。なお、ここでいうフィルム温度とは、放射温度計を用いて、フィルムから50cm離れた位置より測定したフィルム温度をいう(以下、比較例18及び19においても同じ。)。
樹脂及び充填剤の種類や配合比を表5に記載の通りとし、インフレーション法にてフィルムを作製する際のシリンダー温度を230℃、環状ダイスの温度を200℃に変更した以外は比較例5と同様にして、インフレーション法により、厚さ60μmのフィルムを得た。得られたフィルムをロール式延伸機にて、フィルム温度85℃で長手方向に3倍に延伸した。続いて定長下、加熱ロール上で、フィルム温度95℃で1秒間熱処理後、冷却ロール上で冷却し、厚さ20μmのフィルムを得た。得られたフィルムの物性及び評価結果を表5に示す。
樹脂及び充填剤の種類や配合比を表5に記載の通りとし、実施例5と同様にして、インフレーション法により、厚さ60μmのフィルムを得た。得られたフィルムをロール式延伸機にて、フィルム温度65℃で長手方向に3倍に延伸した。続いて定長下、加熱ロール上で、フィルム温度90℃で1秒間熱処理後、冷却ロール上で冷却し、厚さ20μmのフィルムを得た。得られたフィルムの物性及び評価結果を表5に示す。
実施例1において得られたフィルムを、由利ロール社製電気加熱式エンボス機“HTEM−300型”にセットしたエンボスロール(I)(上段及び下段)の間を、ロール温度120℃(上段、下段両方)、ニップ圧力(線圧)50kg/cm、ロール回転速度5.0m/minの条件で通すことで、エンボス加工した。得られたフィルムの物性及び評価結果を表6に示した。
実施例1〜17、比較例1〜19において得られたフィルムそれぞれについて、実施例18と同様に表6〜9に記載のエンボスロールを用いて、実施例18と同様に、エンボス加工した。得られたフィルムの物性及び評価結果を表6〜9に示した。
前述の方法により、以下の布及び不織布について、厚み、せん断かたさ(G)、表面粗さの変動(SMD)、摩擦係数の変動(MMD)、及び接触冷温感(Qmax)を測定した。その結果を表5に示す。
布を構成する全成分を100%としたときに、精製セルロース繊維(“テンセル”(登録商標))を95%、ポリウレタン繊維を5%含む布 ((株)ユニクロ製 ボクサーブリーフ(黒) レギュラー)
(参考例2)
商品名:絹調ポリエステル繊維(“シルックデュエット”(登録商標)、東レ(株)製)
(参考例3)
商品名:ポリプロピレン不織布(“エルタス”(登録商標))、旭化成せんい(株)製 目付け20g/m2
表1〜5における「充填剤」の項目の「質量部」は、各層の樹脂全体を100質量部として算出した。
a2:表面粗さの変動(SMD)と摩擦係数の変動(MMD)(参考例2)
a3:表面粗さの変動(SMD)と摩擦係数の変動(MMD)(参考例3)
a4:表面粗さの変動(SMD)と摩擦係数の変動(MMD)(比較例1)
b1:Y=5.5
b2:X=0.003
b3:X=0.025
b4:Y=3,000X2+2.0
b5:Y=9,000X2+4.0
c:エンボスロール表面の凹凸差
d:エンボスロール表面の凹凸部のピッチ
e×f:エンボス底面部面積
g×h:圧着面積
i:フィルムの凹凸部の高さ
j,k:フィルムの凹凸部の厚さ
c1:フィルム
c2:フィルムの凸部
c3:ベースライン
c4:凸部の高さ
c5:フィルムの凹部
c6:凹部の深さ
c7:凹凸部のピッチ
Claims (12)
- 23℃、相対湿度65%の雰囲気下における、フィルム長手方向のヤング率が100MPa以下であり、23℃、相対湿度65%の雰囲気下にて1分間、フィルムを長手方向に1.5倍の長さに伸長させた後のフィルム長手方向の伸度保持率が20%以下であり、120℃の雰囲気下にて1分間、フィルムを長手方向に1.5倍の長さに伸長させた後のフィルム長手方向の伸度保持率が75%以上であることを特徴とする、フィルム。
- 少なくとも一方の面に、ベースラインからの高さが50μm以上2,500μm以下である凸部及び/又はベースラインからの深さが50μm以上2,500μm以下である凹部を、合計で100cm2あたり200個以上有し、
KES法に従い測定されるせん断かたさ(G)が、0.1gf/(cm・deg)以上2.5gf/(cm・deg)以下であり、
かつ、KES法に従い測定される圧縮仕事量が0.012gf・cm/cm2以上0.5gf・cm/cm2以下であることを特徴とする、フィルム。 - KES法に従い測定されるせん断かたさ(G)が、0.1gf/(cm・deg)以上6.0gf/(cm・deg)以下であることを特徴とする、請求項1に記載のフィルム。
- 少なくとも一方の面において、KES法に従い測定される表面粗さの変動(SMD)が、0.8μm以上16.0μm以下であり、かつ摩擦係数の変動(MMD)が0.003以上0.07以下であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載のフィルム。
- KES法に従い測定される接触冷温感(Qmax)が、0.02W/cm2以上0.45W/cm2以下であることを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載のフィルム。
- 熱可塑性ウレタン樹脂を含むことを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載のフィルム。
- 熱可塑性エラストマーを含むことを特徴とする、請求項1〜6のいずれかに記載のフィルム。
- 前記熱可塑性エラストマーが、ポリエステル系エラストマーであることを特徴とする、請求項7に記載のフィルム。
- アスペクト比が1以上10以下である充填剤(充填剤X)を含むことを特徴とする、請求項1〜8のいずれかに記載のフィルム。
- アスペクト比が3以上50以下であって、前記充填剤Xよりもアスペクト比の大きい充填剤(充填剤Y)を含むことを特徴とする、請求項9に記載のフィルム。
- 2つの層(A層、B層)を有し、以下の特徴1〜3を全て備えることを特徴とする、請求項9または10に記載のフィルム。
特徴1:A層が、A層を構成する樹脂全体を100質量部としたときに、前記充填剤Xを10質量部以上100質量部以下含む。
特徴2:B層が、前記充填剤Xを含まない、またはB層を構成する樹脂全体を100質量部としたときに、前記充填剤Xを0質量部より多く50質量部以下含む。
特徴3:A層における充填剤Xの含有量がB層における充填剤Xの含有量よりも大きい。 - 2つの層(A層、B層)を有し、以下の特徴4〜6を全て備えることを特徴とする、請求項10または11に記載のフィルム。
特徴4:A層が、A層を構成する樹脂全体を100質量部としたときに、前記充填剤Yを1質量部以上30質量部以下含む。
特徴5:B層が、前記充填剤Yを含まない、またはB層を構成する樹脂全体を100質量部としたときに、前記充填剤Yを0質量部より多く15質量部以下含む。
特徴6:A層における充填剤Yの含有量がB層における充填剤Yの含有量よりも大きい。
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