JP6786883B2 - 透湿防水フィルム - Google Patents

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Description

本発明は、フィルムとして用いるために必要な機械特性を有しつつ、布のような心地良い触感、透湿性、及び防水性を兼ね備えるフィルムに関するものである。
近年、フィルムとして用いるために必要な機械特性を備えた上で、さらに別の機能を有する単体のフィルムが要求されている。例えば、医療・衛生材の分野では、フィルムとして用いるために必要な機械特性に加え、布のような心地良い触感を有し、透湿性、防水性を兼ね備えるフィルムが望まれている。
これまでにフィルムの風合いを改善するため、種々の開発がなされている。例えば、特許文献1には、透湿性ポリエステル系エラストマーフィルムを二軸延伸することにより、フィルムの透湿性や機械特性が改善することが開示されている。また、特許文献2には、ハード成分とソフト成分とのブロック共重合ポリエステル樹脂と充填剤を混合した無孔の透湿性シートが開示されている。特許文献3には、熱可塑性エラストマーと多孔粒子を含むフィルムが開示されている。
特表2009−506198 特開平8−120097 特開2015−63633
しかしながら、特許文献1、2、又は3に記載の技術では、フィルムの柔らかさ、透湿性等をある程度改善することができるものの、フィルムとして用いるために必要な機械特性を有しつつ、布のような心地良い触感、透湿性、及び防水性を付与するには至らない。
本発明はかかる従来技術の欠点を改良し、フィルムとして用いるために必要な機械特性を有しつつ、布のような心地良い触感、透湿性、及び防水性を兼ね備えるフィルムを提供することを、その課題とする。
上記課題を解決するため、本発明は、下記の構成からなる。
(1) 平均粒径がμm以上0μm以下の充填剤(充填剤X)を含み、かつ層中の樹脂全体100質量%に対し、ポリエステル系エラストマーを50質量%以上100質量%以下含む層(A層)を有し、KES法に従い測定される接触冷温感(Qmax)が、0.02W/cm 以上0.60W/cm 以下であり、無配向フィルムであることを特徴とする、フィルム
) 少なくとも一方の面において、KES法に従い測定される表面粗さの変動(SMD)が、0.8μm以上16μm以下であり、かつ摩擦係数の変動(MMD)が0.003以上0.07以下であることを特徴とする、(1に記載のフィルム。
) 23℃、相対湿度65%の雰囲気下における、フィルム長手方向の破断点伸度が100%以上であることを特徴とする、(1)又は(2)に記載のフィルム
) 前記A層が、層中の樹脂全体を100質量部としたときに、前記充填剤Xを10質量部以上150質量部以下含むことを特徴とする、(1)〜()のいずれかに記載のフィルム。
) 前記A層よりも充填剤Xの含有量が少なく、かつ層中の樹脂全体100質量%に対し、ポリエステル系エラストマーを50質量%以上100質量%以下含む層(B層)を有することを特徴とする、(1)〜()のいずれかに記載のフィルム。
) 前記充填剤Xが炭酸カルシウムであることを特徴とする、(1)〜()のいずれかに記載のフィルム。
) (1)〜()のいずれかに記載のフィルムと不織布との積層体。
本発明により、フィルムとして用いるために必要な機械特性を有しつつ、布のような心地良い触感、透湿性、及び防水性を兼ね備えるフィルム、該フィルムと不織布との積層体を提供することができる。
比較例8のフィルム及び参考例の布や不織布における、表面粗さの変動(SMD)と摩擦係数の変動(MMD)の関係を表す図である。
本発明のフィルムは、平均粒径が3.5μm以上70μm以下の充填剤(充填剤X)を含み、かつ層中の樹脂全体100質量%に対し、ポリエステル系エラストマーを50質量%以上100質量%以下含む層(A層)を有することを特徴とする。
以下に、本発明を実施するための望ましい形態について説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
(ポリエステル系エラストマー)
本発明のフィルムにおけるA層は、製膜安定性を損なわずにせん断変形性や透湿性を付与する観点から、層中の樹脂全体100質量%に対し、ポリエステル系エラストマーを50質量%以上100質量%以下含むことが重要である。なお、エラストマーとは、25℃でゴム弾性を有する高分子量体をいう。
本発明のフィルムに用いることができるポリエステル系エラストマーとしては、例えば、芳香族ポリエステルと脂肪族ポリエステルとのブロック共重合体、芳香族ポリエステルと脂肪族ポリエーテルとのブロック共重合体等が挙げられるが、フィルムとしたときの機械特性や透湿性、及び後述する充填剤Xの分散性の観点から、芳香族ポリエステルと脂肪族ポリエーテルとのブロック共重合体であることが好ましい。
フィルムとしたときに高い透湿性を発現することができるポリエステル系エラストマーとしては、例えば、東レ・デュポン社製の“ハイトレル”(登録商標)のG3548LNグレード、HTR8206グレード等が挙げられる。
A層中の熱可塑性エラストマーの含有量は、製膜安定性を保ちつつ、せん断変形性や透湿性をさらに向上させる観点から、A層中の樹脂全体を100質量%としたときに、60質量%以上100質量%以下であることが好ましく、70質量%以上100質量%以下であることがより好ましく、80質量%以上100質量%以下であることがさらに好ましい。
(充填剤X)
本発明のフィルムにおけるA層は、後述する表面粗さの変動(SMD)、摩擦係数の変動(MMD)、及び接触冷温感(Qmax)を調整し、フィルムに透湿性や心地良い触感を付与する観点から、平均粒径がμm以上0μm以下の充填剤(充填剤X)を含むことが重要である。
充填剤の平均粒径がμm未満であると、充填剤の比表面積が大きくなるため、ポリエステル系エラストマーとの接触面積が大きくなる。そのため、フィルムの伸度低下を招き、機械物性の乏しいフィルムとなる。また、ポリエステル系エラストマーとの接触面積が大きくなるため、添加量を増加させた際に透湿性が低下するばかりか、表面粗さの変動(SMD)は小さく、接触冷温感(Qmax)は大きくなる。そのため、フィルムが心地よい触感を有さないことがある。一方、充填剤の平均粒径が0μmを超えると、製造工程で充填剤がフィルムから脱落する場合があり、品位の低いフィルムとなるばかりか、フィルムの厚みに対し、充填剤粒子の大きさが大きすぎるため、フィルムの伸度低下を招き、機械物性の乏しいフィルムとなる。
上記観点から、充填剤Xの平均粒径は6μm以上25μm以下であること好ましく、8μm以上16μm以下であることがより好ましい。なお、ここでいう平均粒径とは、レーザー回折散乱法を用いて、JIS Z8825(2013)に規定された方法により測定された粒度分布曲線における体積累計50%の粒径とする。
充填剤Xは、本発明の効果を損なわない限り特に限定されず、無機の充填剤および/または有機の充填剤を使用することができる。但し、ポリエステル系エラストマーへの分散性、経済性、入手容易性、及び取り扱い性の点から、充填剤Xは無機充填剤であることが好ましく、炭酸カルシウム、炭酸バリウム、炭酸マグネシウム、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、酸化ケイ素(シリカ)、酸化チタン、酸化亜鉛、マイカ、タルク、カオリン、クレー、及びモンモリロナイトのうち少なくとも1種類を用いることがより好ましく、炭酸カルシウムを用いることがさらに好ましい。
A層中の充填剤Xの含有量は、本発明の効果を損なわない限り特に限定されないが、表面粗さの変動(SMD)、摩擦係数の変動(MMD)、及び接触冷温感(Qmax)を調整し、フィルムの透湿性、及び心地良い触感をさらに改良する観点から、本発明のA層中の樹脂全体を100質量部としたときに、10質量部以上150質量部以下であることが好ましく、30質量部以上130質量部以下であることがより好ましく、60質量部以上110質量部以下であることが特に好ましい。
なお、充填剤Xは1種類であっても複数種類を混合したものであってもよい。充填剤Xが複数種類を混合したものである場合、A層中の充填剤Xの含有量は、個々の成分毎ではなく、全ての成分を合算して算出するものとする。
(せん断かたさ)
本発明のフィルムは、製造工程におけるフィルムのたるみやシワの発生を軽減し、布のようなせん断変形性をフィルムに付与する観点から、Kawabata Evaluation System法(KES法)に従い測定されるせん断かたさが0.1gf/(cm・deg)以上4.0gf/(cm・deg)以下であることが好ましい(KES法参照文献 川端季雄著、「風合い評価の標準化と解析」、日本繊維機械学会風合い計量と規格化研究委員会、1980年7月、第2版)。なお、KES法に従い測定されるせん断かたさのことを、以下、単に「せん断かたさ」ということがある。
せん断変形は、経糸と緯糸とが交差することにより構成されている布がもっとも容易に受ける変形様式である。2次元の布が3次元の曲面を容易にカバーすることができるのはこのせん断変形性に大きく依存し、せん断変形が大きい、つまり、せん断かたさが小さい方が人体のような曲面によりフィットし易く、着用感がよいものとなる。つまり、せん断かたさが0.1gf/(cm・deg)以上4.0gf/(cm・deg)以下であるフィルムは、例えば衛生材等の人体に着用する可能性のある用途に使用される際に好ましいものとなる。また、せん断かたさが0.1gf/(cm・deg)未満であると、製造工程(特にロール間走行時や巻き取り時)でフィルムのタルミやシワが生じる場合がある。一方、せん断かたさが4.0gf/(cm・deg)より大きいと、人体のような曲面にフィットしにくくなり、着用感に劣る場合がある。
KES法に従い測定されるせん断かたさとは、KES法に従い測定される長手方向及び幅方向のせん断応力より算出するせん断かたさをいう。ここで、長手方向とはフィルム製造時にフィルムが進行する方向を指し、幅方向とはフィルムの搬送面に平行であり、長手方向と直交する方向を指す(以下同じ)。より具体的には、せん断変形が−2.5°、−0.5°、0.5°、及び2.5°である点における、長手方向及び幅方向のせん断応力をKES法により測定し(以下、各点におけるせん断応力をそれぞれHG−2.5、HG−0.5、HG0.5、HG2.5ということがある)、長手方向及び幅方向について、式G1を用いて正方向のせん断かたさ(G(+))を、式G2用いて負方向のせん断かたさ(G(−))を算出し、長手方向及び幅方向のG(+)及びG(−)を平均して得られるせん断かたさをいう。なお、せん断応力の測定時の条件は、室温23℃、相対湿度65%、強制荷重10gf、せん断ずり速度0.417mm/sec、及び試料のせん断変形範囲−8°〜8°である。
式G1:G(+)=(HG2.5−HG0.5)/(2.5°−0.5°)
式G2:G(−)=(HG−2.5−HG−0.5)/(−2.5°−(−0.5°))。
フィルムのせん断変形性をより向上させる観点から、せん断かたさは、0.1gf/(cm・deg)以上3.6gf/(cm・deg)以下であることがより好ましく、0.1gf/(cm・deg)以上3.2gf/(cm・deg)以下であることがより好ましく、0.1gf/(cm・deg)以上2.8gf/(cm・deg)以下であることがより好ましく、0.1gf/(cm・deg)以上2.4gf/(cm・deg)以下であることがさらに好ましく、0.1gf/(cm・deg)以上2.0gf/(cm・deg)以下であることが特に好ましく、0.1gf/(cm・deg)以上1.6gf/(cm・deg)以下であることが最も好ましい。
本発明のフィルムのせん断かたさを0.1gf/(cm・deg)以上4.0gf/(cm・deg)以下、または上記の好ましい範囲とするための方法は、本発明の効果を損なわない限り特に限定されないが、例えば、A層中のポリエステル系エラストマーや充填剤Xの種類や含有量を調整する方法、フィルム又はA層の厚みを調整する方法、及びフィルムの層構成を調整する方法が挙げられる。具体的には、A層中のポリエステル系エラストマーの含有量を増加させることにより、せん断かたさを小さくすることができる。
(表面粗さの変動(SMD))
本発明のフィルムは、フィルムに心地良い触感を付与する観点から、少なくとも一方の面において、KES法に従い測定される表面粗さの変動(SMD)が、0.8μm以上16.0μm以下であることが好ましい。
KES法に従い測定される表面粗さの変動(SMD)とは、具体的には、23℃、相対湿度65%の雰囲気下で、荷重を5gf、滑り子の移動速度を1mm/secとして、KES法により測定する表面粗さの変動(SMD)をいう。なお、以後、KES法に従い測定される表面粗さの変動(SMD)を、単に表面粗さの変動(SMD)ということがある。
フィルムの触感の心地良さ、フィルムの生産性や製膜安定性を向上させることに着目すると、少なくとも一方の面において、表面粗さの変動(SMD)が1.3μm以上10.0μm以下であることがより好ましく、1.4μm以上9.0μm以下であることがより好ましく、1.6μm以上7.0μm以下であることがより好ましく、1.8μm以上6.0μm以下であることがより好ましく、2.0μm以上5.5μm以下であることがより好ましく、2.2μm以上5.0μm以下であることがさらに好ましく、2.4μm以上4.5μm以下であることが特に好ましく、2.6μm以上4.0μm以下であることが最も好ましい。
(摩擦係数の変動(MMD))
本発明のフィルムは、フィルムに心地良い触感を付与する観点から、少なくとも一方の面において、KES法に従い測定される摩擦係数の変動(MMD)が、0.003以上0.07以下であることが好ましい。
KES法に従い測定される摩擦係数の変動(MMD)とは、具体的には、23℃、相対湿度65%の雰囲気下で、荷重を25gf、滑り子の移動速度を1mm/secとしてKES法により測定する摩擦係数の変動(MMD)をいう。なお、以後、KES法に従い測定される摩擦係数の変動(MMD)のことを、単に摩擦係数の変動(MMD)ということがある。
フィルムの触感の心地良さ、フィルムの生産性や製膜安定性を向上させることに着目すると、少なくとも一方の面において、摩擦係数の変動(MMD)が0.003以上0.06以下であることがより好ましく、0.003以上0.05以下であることがより好ましく、0.003以上0.04以下であることがより好ましく、0.003以上0.03以下であることがより好ましく、0.003以上0.025以下であることがより好ましく、0.003以上0.02以下であることがさらに好ましく、0.003以上0.015以下であることが特に好ましく、0.003以上0.013以下であることが最も好ましい。
(表面粗さの変動(SMD)と摩擦係数の変動(MMD)の両立)
フィルムの触感の心地良さ、フィルムの生産性や製膜安定性を向上させる観点からは、
少なくとも一方の面において、表面粗さの変動(SMD)が0.8μm以上16.0μm以下であり、かつ摩擦係数の変動(MMD)が0.003以上0.07以下であることが好ましく、表面粗さの変動(SMD)が1.3μm以上10.0μm以下であり、かつ摩擦係数の変動(MMD)が0.003以上0.06以下であることがより好ましく、表面粗さの変動(SMD)が1.4μm以上9.0μm以下であり、かつ摩擦係数の変動(MMD)が0.003以上0.05以下であることがより好ましく、表面粗さの変動(SMD)が1.6μm以上7.0μm以下であり、かつ摩擦係数の変動(MMD)が0.003以上0.04以下であることがより好ましく、表面粗さの変動(SMD)が1.8μm以上6.0μm以下であり、かつ摩擦係数の変動(MMD)が0.003以上0.03以下であることがより好ましく、表面粗さの変動(SMD)が2.0μm以上5.5μm以下であり、かつ摩擦係数の変動(MMD)が0.003以上0.025以下であることがより好ましく、表面粗さの変動(SMD)が2.2μm以上5.0μm以下であり、かつ摩擦係数の変動(MMD)が0.003以上0.02以下であることがさらに好ましく、表面粗さの変動(SMD)が2.4μm以上4.5μm以下であり、かつ摩擦係数の変動(MMD)が0.003以上0.015以下であることが特に好ましく、表面粗さの変動(SMD)が2.6μm以上4.0μm以下であり、かつ摩擦係数の変動(MMD)が0.003以上0.013以下であることが最も好ましい。
また、図1は、比較例8のフィルム及び参考例の布や不織布における、表面粗さの変動(SMD)と摩擦係数の変動(MMD)の関係を表す。図1が示すように、参考例1(精製セルロース繊維(ユニクロ社製 “テンセル”(登録商標) 図1のa1)、参考例2(絹調ポリエステル繊維(東レ製 “シルックデュエット”(登録商標) 図1のa2)、参考例3(ポリプロピレン不織布(旭化成せんい(株)製“エルタス”(登録商標) 図1のa3)は、表面粗さの変動(SMD)の数値をY(μm)、摩擦係数の変動(MMD)の数値をXとしたときに、Y≦5.5、0.003≦X≦0.025、及び3,000X+2.0≦Y≦9,000X+4.0を全て満たす。すなわち、表面粗さの変動(SMD)と摩擦係数の変動(MMD)が、図1のb1〜b5で囲まれた範囲内にある。一方、比較例8のフィルム(図1のa4)は、上記要件の一部を満たすのみであり、図1のb1〜b5で囲まれた範囲外にある。フィルムの触感を布に近づけるには、表面粗さの変動(SMD)と摩擦係数の変動(MMD)を、図1のb1〜b5で囲まれた範囲に近づけることが好ましい。
フィルムの触感を布に近づける観点から、表面粗さの変動(SMD)と摩擦係数の変動(MMD)は、表面粗さの変動(SMD)の数値をY(μm)、摩擦係数の変動(MMD)の数値をXとしたときに、Y≦16.0、0.003≦X≦0.07、及び500X+1.2≦Y≦1,300X+10を全て満たすことが好ましく、Y≦10.0、0.003≦X≦0.06、及び700X+1.3≦Y≦8,000X+6.5を全て満たすことがより好ましく、Y≦9.0、0.003≦X≦0.05、及び1,500X+1.4≦Y≦9,000X+5.5を全て満たすことがより好ましく、Y≦7.0、0.003≦X≦0.04、及び1,500X+1.6≦Y≦9,000X+4.5を全て満たすことがさらに好ましく、Y≦6.0、0.003≦X≦0.03、及び1,500X+1.8≦Y≦9,000X+4.2を全て満たすことが特に好ましく、布と同様にY≦5.5、0.003≦X≦0.025、及び3,000X+2.0≦Y≦9,000X+4.0を全て満たすことが最も好ましい。
本発明のフィルムの少なくとも一方の面において、表面粗さの変動(SMD)が、0.8μm以上16.0μm以下であり、かつ摩擦係数の変動(MMD)が0.003以上0.07以下である態様、または表面粗さの変動(SMD)と摩擦係数の変動(MMD)が上記の好ましい範囲である態様とするための方法は、本発明の効果を損なわない限り特に限定されないが、例えば、A層中のポリエステル系エラストマーや充填剤Xの種類や含有量を調整する方法、フィルム又はA層の厚みを調整する方法、及びフィルムの層構成を調整する方法が挙げられる。具体的には、A層中の充填剤Xの含有量を増加させること、A層中の充填剤Xを平均粒径の大きなものとすることにより、表面粗さの変動(SMD)と摩擦係数の変動(MMD)を大きくすることができる。
(接触冷温感(Qmax))
本発明のフィルムは、フィルムに心地良い触感を付与する観点から、KES法に従い測定される接触冷温感(Qmax)が、0.02W/cm以上0.60W/cm以下であることが重要である
KES法に従い測定される接触冷温感とは、一般的に、物体に触れたときに、冷たく感じるか温かく感じるかを評価する指標である。KES法に従い測定される接触冷温感(Qmax)の値は、物体に触れたときに冷たく感じる場合ほど大きく、温かく感じる場合ほど小さくなる。なお、以後、KES法に従い測定される接触冷温感(Qmax)を、単に接触冷温感(Qmax)ということがある。
接触冷温感(Qmax)が0.60W/cm以下であることにより、肌がフィルムに触れた際に温かみを感じることとなるため、フィルムは、衛生材等の人の肌に触れる可能性のある用途に好ましく用いることができるものとなる。接触冷温感(Qmax)の下限は、衛生材に適用する観点からすると、0.02W/cm程度あれば十分である。
フィルムの心地良い触感をより向上させる観点から、接触冷温感(Qmax)は0.02W/cm以上0.57W/cm以下であること好ましく、0.02W/cm以上0.54W/cm以下であることがより好ましく、0.02W/cm以上0.51W/cm以下であることがより好ましく、0.02W/cm以上0.48W/cm以下であることがより好ましく、0.02W/cm以上0.45W/cm以下であることがより好ましく、0.02W/cm以上0.42W/cm以下であることがより好ましく、0.02W/cm以上0.39W/cm以下であることがより好ましく、0.02W/cm以上0.36W/cm以下であることがさらに好ましく、0.02W/cm以上0.33W/cm以下であることが特に好ましく、0.02W/cm以上0.30W/cm以下であることが最も好ましい。
本発明のフィルムの接触冷温感(Qmax)を0.02W/cm以上0.60W/cm以下、または上記の好ましい範囲とするための方法は、本発明の効果を損なわない限り特に限定されないが、例えば、A層中のポリエステル系エラストマーや充填剤Xの種類や含有量を調整する方法、フィルム又はA層の厚みを調整する方法、及びフィルムの層構成を調整する方法が挙げられる。具体的には、A層中の充填剤Xの含有量を増加させること、A層中の充填剤Xを平均粒径の大きなものとすることにより、接触冷温感(Qmax)を小さくすることができる。

(フィルムの透湿度)
本発明のフィルムを、衛生材などの透湿性が要求される用途に使用する場合、その透湿度は、500g/(m・day)以上であることが好ましく、700g/(m・day)以上であることがより好ましく、1,000g/(m・day)以上であることがより好ましく、1,500g/(m・day)以上であることがより好ましく、2,000g/(m・day)以上であることがより好ましく、2,500g/(m・day)以上であることがより好ましく、3,000g/(m・day)以上であることがさらに好ましく、3,500g/(m・day)以上であることが特に好ましく、4,000g/(m・day)以上であることが最も好ましい。また、フィルムの透湿度は大きいほど好ましく上限は特にないが、衛生材に適用するとの観点からすると、上限は8,000g/(m・day)程度あれば十分である。
なお、ここでフィルムの透湿度とは、25℃、相対湿度90%に設定した恒温恒湿装置にて、JIS Z0208(1976)に規定された方法により測定する透湿度をいう。
本発明のフィルムの透湿度を上記の好ましい範囲とするための方法は、本発明の効果を損なわない限り特に限定されないが、例えば、A層中のポリエステル系エラストマーや充填剤Xの種類や含有量を調整する方法、フィルム又はA層の厚みを調整する方法、及びフィルムの層構成を調整する方法が挙げられる。具体的には、A層中のポリエステル系エラストマーや充填剤Xの含有量を増加させること、A層中の充填剤Xを平均粒径の大きなものとすることにより、フィルムの透湿度を大きくすることができる。
(フィルム長手方向の破断点伸度)
本発明のフィルムは、巻き取り性、取り扱い性、及び後加工適性の観点から、23℃、相対湿度65%の雰囲気下における、フィルム長手方向の破断点伸度が100%以上であることが好ましく、150%以上であることがより好ましく、200%以上であることがより好ましく、250%以上であることがより好ましく、300%以上であることがより好ましく、350%以上であることがより好ましく、400%以上であることがより好ましく、450%以上あることがさらに好ましく、500%以上であることが特に好ましく、600%以上であることが最も好ましい。なお、フィルム長手方向の破断点伸度の上限は特に制限されるものではないが、現実的な実現可能性から、1,000%程度あれば十分である。
フィルム長手方向の破断点伸度を100%以上、または上記の好ましい範囲とするための方法は、本発明の効果を損なわない限り特に限定されないが、例えば、A層中のポリエステル系エラストマーや充填剤等の種類や含有量を調整する方法、フィルム又はA層の厚みを調整する方法、及びフィルムの層構成を調整する方法が挙げられる。具体的には、ポリエステル系エラストマーの含有量を増加させること、充填剤Xの平均粒径を3.5μm以上70μm以下に調整すること、フィルムをA層及び後述するB層を有する層構成にすることにより、フィルム長手方向の破断点伸度を高くすることができる。
(耐水圧)
本発明のフィルムを、衛生材などの防水性が要求される用途に使用する場合、その耐水圧は、500mm以上であることが好ましく、1,000mm以上であることがより好ましく、1,200mm以上であることがさらに好ましく、1,500mm以上であることが特に好ましい。また、フィルムの耐水圧は大きいほど好ましく上限は特にないが、衛生材に適用するとの観点からすると、2,000mmあれば十分である。
なお、ここでフィルムの耐水圧とは、室温23℃、相対湿度65%の雰囲気の条件にて、JIS L 1092 (2009)に規定された方法により測定する耐水圧をいう。
本発明のフィルムの耐水圧を上記の好ましい範囲とするための方法は、本発明の効果を損なわない限り特に限定されないが、例えば、ポリエステル系エラストマーや充填剤Xの種類や含有量を調整する方法、フィルム又はA層の厚みを調整する方法、及びフィルムの層構成を調整する方法が挙げられる。具体的には、ポリエステル系エラストマーの含有量を増加させること、充填剤Xの平均粒径を3.5μm以上70μm以下に調整すること、フィルムをA層及び後述するB層を有する層構成にすることにより、耐水圧を大きくすることができる。
(層構成)
本発明のフィルムは、本発明の効果を損なわない限り、単層構成でも積層構成でもよいが、フィルム長手方向の破断点伸度、せん断変形性、製膜安定性を改良する観点から、A層よりも充填剤Xの含有量が少なく、かつ層中の樹脂全体100質量%に対し、ポリエステル系エラストマーを50質量%以上100質量%以下含む層(B層)を有することが好ましい。
ここで、A層よりも充填剤Xの含有量が少なく、かつ層中の樹脂全体100質量%に対し、ポリエステル系エラストマーを50質量%以上100質量%以下含む層とは、層を構成する樹脂全体を100質量部としたときの該層における充填剤Xの含有量(質量部)が、A層を構成する樹脂全体を100質量部としたときのA層における充填剤Xの含有量(質量部)よりも低く、かつ層中の樹脂全体を100質量%としたときに、ポリエステル系エラストマーを50質量%以上100質量%以下含む層をいう。
B層はA層に比べてフィルム長手方向の破断点伸度、せん断変形性、及び製膜安定性に優れる。A層とB層を有することで、フィルムは透湿性や布のような心地良い触感を有し、かつ破断点伸度、せん断変形性、製膜安定性に優れたものとなる。
なお、平均粒径が3.5μm以上70μm以下の充填剤(充填剤X)を含み、かつ層中の樹脂全体100質量%に対し、ポリエステル系エラストマーを50質量%以上100質量%以下含む層を3つ以上有するフィルムにおいては、層を構成する樹脂全体を100質量部としたときの、該層における充填剤Xの含有量(質量部)が最も少ない一つ以上の層をB層、他の層をA層として扱うものとする。
B層中の充填剤Xの含有量は、A層よりも充填剤Xが少なければ本発明の効果を損なわない限り特に制限はないが、フィルム長手方向の破断点伸度、せん断変形性、透湿性、及び布のような心地良い触感を維持しつつ、製膜安定性をさらに改良するという観点から、B層を構成する樹脂全体を100質量部としたときに、0質量部以上100質量部以下であることが好ましく、10質量部以上80質量部以下であることがより好ましく、20質量部以上60質量部以下であることがさらに好ましい。
本発明のフィルムの層構成は、本発明の効果を損なわない限り特に制限されず、例えば、A層のみ、A層/B層、及びA層/B層/A層の構成が挙げられる。但し、透湿性や布のような心地良い触感を維持しつつ、フィルム長手方向の破断点伸度、せん断変形性、及び製膜安定性を改良する観点から、A層/B層/A層の2種3層構成を有することが好ましい。
このような態様とすることで、透湿性や布のような心地良い触感に優れるA層が表層、フィルム長手方向の破断点伸度、せん断変形性、及び製膜安定性を改良するB層が中間層に位置することとなり、透湿性や布のような心地良い触感を維持しつつ、フィルム長手方向の破断点伸度、せん断変形性、及び製膜安定性を改良することができる。
また、A層とB層は、直接積層することも、間に接着層を設けて積層することも可能であるが、接着層の存在により透湿性や布のような心地良い触感、フィルム長手方向の破断点伸度、せん断変形性、及び製膜安定性等が損なわれることがあるため、直接積層することが好ましい。すなわち、本発明のフィルムは、A層/B層/A層の2種3層構成を有し、A層とB層の間に他の層が存在しない態様とすることがより好ましい。
本発明のフィルムがA層/B層/A層の2種3層構成等のA層を複数有する場合において、A層の組成は、本発明の効果を損なわない限り同一であっても異なっていてもよい。但し、フィルムの生産性の観点から、A層の組成は同一であることが好ましい。
(フィルムの厚み)
本発明のフィルムの厚みは、本発明の効果を損なわない限り特に制限はないが、ハンドリング性、及び生産性の観点から、3μm以上200μm以下であることが好ましい。ここでいうフィルムの厚みとは、フィルムが単層構成であるか積層構成であるかにかかわらず、フィルム全体の厚みをいう。フィルムの厚みは、走査型電子顕微鏡でフィルム断面の写真を観察することにより測定することができる。
フィルムの厚みを3μm以上とすることで、フィルムのコシが強くなるため取り扱い性が向上し、また、ロール巻姿や巻出し性も良好となる。フィルムの厚みを200μm以下とすることで、特にインフレーション製膜法において、自重によりバブルが安定化する。
さらに、本発明のフィルムに好ましいせん断変形性、及び透湿度を付与する観点を考慮すると、フィルムの厚みは、5μm以上150μm以下であることがより好ましく、7μm以上50μm以下であることがより好ましく、10μm以上40μmであることがより好ましく、15μm以上30μmであることがさらに好ましく、18μm以上25μmであることが特に好ましい。
(添加剤)
本発明のフィルムは、本発明の効果を損なわない範囲で前述した成分以外の成分を含有してもよい。例えば、酸化防止剤、紫外線安定化剤、着色防止剤、艶消し剤、抗菌剤、消臭剤、耐候剤、抗酸化剤、イオン交換剤、粘着性付与剤、着色顔料、染料などを含有してもよい。
(無配向フィルム)
本発明のフィルムはフィルム長手方向の破断点伸度、耐水圧を前述の好ましい範囲とするために無配向フィルムであることが重要である。ここで、無配向フィルムとは、意図的に特定方向の分子配向を持たすための処理がなされていないフィルムを意味し、無配向フィルムを得る方法としては、フィルムを延伸しない方法が挙げられる。
(フィルムの製造方法)
次に、本発明のフィルムを製造する方法について具体的に説明するが、本発明のフィルムの製造方法はこれに限定されるものではない。
本発明のフィルムを得るために用いる組成物、つまり、ポリエステル系エラストマー、ポリエステル系エラストマー以外の樹脂、充填剤などを含有する組成物を得るにあたっては、各成分を溶融混練することにより組成物を製造する溶融混練法が好ましい。溶融混練方法については特に制限はなく、ニーダー、ロールミル、バンバリーミキサー、単軸または二軸押出機などの公知の混合機を用いることができる。中でも生産性の観点から、単軸または二軸押出機の使用が好ましい。
次に、上記した方法により得られた組成物を用いて、インフレーション法、チューブラー法、Tダイキャスト法などの公知のフィルムの製造方法により、無配向フィルムを製造することができる。
得られた無配向フィルムは、一軸延伸又は二軸延伸を施してもよいが、フィルム長手方向の破断点伸度、耐水圧を前述の好ましい範囲とするためには、延伸を施さないことが好ましい。
フィルムを製膜した後に、印刷性、ラミネート適性、コーティング適性などを向上させる目的で各種の表面処理を施しても良い。表面処理の方法としては、コロナ放電処理、プラズマ処理、火炎処理、及び酸処理などが挙げられる。いずれの方法をも用いることができるが、連続処理が可能であり、既存の製膜設備への装置設置が容易な点や処理の簡便さから、コロナ放電処理がより好ましい。
(その他用途など)
このようにして得られた本発明のフィルムは、フィルムとして用いるために必要な機械特性、布のような心地良い触感を有し、透湿性、防水性を兼ね備えるフィルムであり、衛生材用フィルムとして好適に用いることができる。さらに、本発明のフィルムを不織布との積層体とすることも好ましい。また、本発明のフィルムを含む衛生材は、優れた透湿性と心地よい触感を兼ね備えたものとなる。
以下に実施例を示して本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれにより何ら制限を受けるものではない。但し、以下実施例5、9、及び10は参考例とする。
[測定および評価方法]
実施例中に示す測定や評価は次に示すような条件で行った。
(1)フィルムの厚みおよび積層フィルムの各層の厚み比
フィルムの幅方向のセンター部からサンプル片を切り出し、ウルトラミクロトームを用いて該サンプル片の長手方向−厚み方向断面(以下、フィルム断面ということがある。)を観察面とするように−100℃で超薄切片を採取した。走査型電子顕微鏡((株)日立ハイテクノロジーズ社製 S−3400N)を用いて倍率500倍〜1,500倍でフィルム断面の写真を撮影し、顕微鏡の測長機能を用いてフィルムの厚みおよび積層フィルムの各層の厚みを測定した。測定は、観察箇所を変えて10回行い、得られた値の平均値をフィルムの厚み(μm)および積層フィルムの各層の厚み(μm)とし、これらの値より積層フィルムの各層の厚み比を算出した。なお、フィルムの厚みは、小数第1位を四捨五入して得られた値とした。
(2)フィルムの長手方向の破断点伸度(%)
恒温槽を備えたオリエンテック社製“TENSILON”(登録商標) UCT−100を用いて、JIS K−7127(1999)に規定された方法にしたがって、温度23℃、相対湿度65%における応力−歪み測定を行い、温度23℃、相対湿度65%におけるフィルムの長手方向の破断点伸度(%)を測定した。具体的には、温度23℃、相対湿度65%に調整した恒温槽の中で、150mm(長手方向)×10mm(幅方向)の短冊状のフィルムサンプルを、初期引張チャック間距離50mm、引張速度200mm/分で行った。測定は10回行い、得られた値の平均値をフィルムの長手方向の破断点伸度(%)とした。
(3)フィルムのせん断かたさ(G)
フィルムを12cm(長手方向)×12cm(幅方向)の大きさに切取り試料とし、試験台に取り付けた。次いで、カトーテック社製のせん断試験機KES−FB1−Aを用いて、23℃、相対湿度65%の雰囲気下、強制荷重10gf、せん断ずり速度0.417mm/secの条件で、試料に−8°〜8°のせん断変形を与え、せん断変形が−2.5°、−0.5°、0.5°、及び2.5°である点におけるせん断応力を測定した(以下、各点におけるせん断応力をそれぞれHG−2.5、HG−0.5、HG0.5、HG2.5ということがある。)。HG0.5及びHG2.5より下記式G1を用いて正方向のせん断かたさ(G(+))を、HG−2.5及びHG−0.5より下記式G2を用いて負方向のせん断かたさ(G(−))をそれぞれ算出した。せん断応力の測定およびG(+)、G(−)の算出は、長手方向、幅方向ともに3回(合計6回)行い、そのすべてのG(+)、G(−)の値の平均値の小数第2位を四捨五入した値をそのフィルムのせん断かたさ(G)(gf/(cm・deg))とした。
式G1:G(+)=(HG2.5−HG0.5)/(2.5°−0.5°)
式G2:G(−)=(HG−2.5−HG−0.5)/(−2.5°−(−0.5°))
なお、長手方向のせん断かたさ(G)を測定する場合は、フィルムの長手方向がせん断変形方向と直交するように試料を取り付け、幅方向のせん断かたさ(G)を測定する場合は、フィルムの幅方向がせん断変形方向と直交するように試料を取り付けた。
(4)フィルムの表面粗さの変動(SMD)
フィルムを12cm(長手方向)×12cm(幅方向)の大きさに切取り試料とし、巻外面が測定面となるように試験台に取り付けた。次いで、カトーテック社製の表面特性試験機KES−SE−SR−Uを用いて、室温23℃、相対湿度65%の雰囲気下にて、荷重5gf、速度1mm/secとして、測定面上で滑り子をフィルム長手方向と平行に移動させ、フィルム長手方向の表面粗さの変動を測定した。その後、同様に滑り子をフィルム幅方向と平行に移動させ、フィルム幅方向の表面粗さの変動を測定した。フィルム長手方向及び幅方向の表面粗さの変動をそれぞれ3回測定し、そのすべての値の絶対値を平均した値を、そのフィルムの表面粗さの変動(SMD)(μm)とした。なお、滑り子としては、長さ5mm、直径0.5mmのピアノ線を使用した。
(5)フィルムの摩擦係数の変動(MMD)
フィルムを12cm(長手方向)×12cm(幅方向)の大きさに切取り試料とし、巻外面が測定面となるように試験台に取り付けた。次いで、カトーテック社製の表面特性試験機KES−SE−SR−Uを用いて、室温23℃、相対湿度65%の雰囲気下にて、荷重25gf、速度1mm/secとして、測定面上で滑り子をフィルム長手方向と平行に移動させ、フィルム長手方向の摩擦係数の変動を測定した。その後、同様に滑り子をフィルム幅方向と平行に移動させ、フィルム幅方向の摩擦係数の変動を測定した。フィルム長手方向及び幅方向の摩擦係数の変動をそれぞれ3回測定し、そのすべての値の絶対値を平均した値を、そのフィルムの摩擦係数の変動(MMD)とした。なお、滑り子としては、長さ5mm、直径0.5mmのピアノ線20本を隙間なく平行に並べたものを使用した。
(6)フィルムの接触冷温感(Qmax)
カトーテック社製サーモラボKES−F7IIを用いて、室温23℃、相対湿度65%の雰囲気の条件にて、フィルムの接触冷温感(Qmax)を測定した。カトーテック社製サーモラボKES−F7IIは、フィルムを設置するための試料台と、検出器とを備えており、検出器の一面には銅薄板が貼られており、銅薄板の裏面には温度センサーが取り付けられている。試料台及び検出器にはヒーターが取り付けられており、それぞれ独立して制御装置によって温度を設定することが可能となっている。試料台にフィルムの巻外面が測定面となるように設置し、制御装置によって試料台の温度を20℃に設定し、検出器の銅薄板の温度を30℃に設定した。次いで、フィルムを設置した試料台と検出器を荷重6gf/cm、接触面積50mm×50mmの条件で接触させると同時に、温度センサーからのセンサー出力を記録した。測定は10回行い、得られた値の平均値をフィルムの接触冷温感(Qmax)とした。
(7)フィルムの透湿度
25℃、相対湿度90%に設定した恒温恒湿装置にて、JIS Z0208(1976)に規定された方法に従って測定した。測定は3回行い、得られた値の平均値をフィルムの透湿度(g/(m・day))とした。なお、フィルムの透湿度はフィルムの巻外面から測定した。
(8)フィルムの耐水圧
室温23℃、相対湿度65%の雰囲気の条件にて、JIS L 1092 (2009)に規定された方法に従って、耐水度試験(静水圧法;A法(低水圧法))を行った。このとき、水準装置の水位上昇速度は600mm/min±30mm/minとした。この耐水圧(mm)の測定を3回行い、その平均値をフィルムの耐水圧とした。なお、フィルムの耐水圧はフィルムの巻外面から測定した。
(9)フィルムの触感評価
任意に選定した30人を対象に触手試験を実施し、肌着に用いる布のような心地良い触感を有していると回答した人数により、以下のように判定を行った。触感は6が最も優れている。
6:布のような心地良い触感を有していると回答した人が18人以上30人以下
5:布のような心地良い触感を有していると回答した人が16人以上17人以下
4:布のような心地良い触感を有していると回答した人が14人以上15人以下
3:布のような心地良い触感を有していると回答した人が12人以上13人以下
2:布のような心地良い触感を有していると回答した人が10人以上11人以下
1:布のような心地良い触感を有していると回答した人が9人以下
(10)製膜安定性
インフレーション法によりブロー比2.0、フィルム厚み20μmの条件で製膜を行い、5時間のうちに起こった製膜破れの回数をカウントし、回数に応じて、下記の6段階で評価した。製膜安定性は6が最も優れている。なお、積層フィルム(実施例5〜実施例8、実施例10、比較例3、比較例4、比較例6、比較例10)は、表に記載の積層厚み比となるように製膜した。
6:製膜破れの回数 0回
5:製膜破れの回数 1回
4:製膜破れの回数 2回
3:製膜破れの回数 3回
2:製膜破れの回数 4回
1:製膜破れの回数 5回以上
また、製膜破れが起こった時点から、フィルムのつなぎ合わせを行って製膜を再開するまでの時間は、5時間の評価時間から除外した。
(11)フィルム温度
放射温度計(シロ産業社製、品番:MB8R−4110C)を用いて、フィルムから50cm離れた位置より測定した。
[ポリエステル系エラストマー]
(A1)
ポリエステル系エラストマー(商品名:“ハイトレル”(登録商標) G3548LN 、東レ・デュポン(株)製)使用前には回転式真空乾燥機にて90℃で5時間乾燥した。
[ポリエステル系エラストマー以外の樹脂]
(B1)
熱可塑性エチレン樹脂(商品名:NUC8506、日本ユニカー(株)製)
[充填剤X(C)]
(C1)
炭酸カルシウム(商品名:ライトンA−5、平均粒径14.8μm、比表面積6,000cm/g、備北粉化製)
(C2)
炭酸カルシウム(商品名:BF−200、平均粒径17.5μm、比表面積4,000cm/g、備北粉化製)
[充填剤X以外の充填剤(D)]
(D1)
炭酸カルシウム(商品名:ソフトン2600、平均粒径1.3μm、備北粉化製)
(D2)
炭酸カルシウム(商品名:ソフトン1800、平均粒径2.8μm、比表面積15,000cm/g、備北粉化製)
(D3)
炭酸カルシウム(商品名:S−50、平均粒径87.0μm、比表面積1,300cm/g、備北粉化製)
充填剤Xと充填剤X以外の充填剤の平均粒径は日機装(株)製マイクロトラックMT3300を用いて、JIS Z8825(2013)に規定された方法に従ってレーザー回折散乱法により測定した。
[フィルムの作製]
(実施例1)
A1、C1を表1に記載の配合比となるようにシリンダー温度190℃のスクリュー径44mmの真空ベント付二軸押出機に供給して溶融混練し、均質化した後にペレット化して組成物を得た。この組成物のペレットを、回転式ドラム型真空乾燥機を用いて、温度100℃で5時間真空乾燥した。真空乾燥した組成物のペレットをインフレーション法により、シリンダー温度200℃で、スクリュー径60mmの単軸押出機に供給し、直径250mm、リップクリアランス1.0mm、温度を190℃に設定した環状ダイスにより、ブロー比2.0にてバブル状に上向きに押出し、冷却リングにより空冷し、ダイス上方のニップロールで折りたたみながら、引き取りしてロール状に巻き取った。引き取り速度の調整により、厚さ20μmのフィルムを得た。得られたフィルムの物性及び評価結果を表1に示す。
(実施例2〜4、比較例1、2、7、11、12)
表1〜3に記載の通りに、樹脂及び充填剤の種類や配合比を変更した以外は実施例1と同様にしてインフレーション法により、厚さ20μmのフィルムを得た。得られたフィルムの物性及び評価結果を表1〜3に示す。比較例7はインフレーション法により製膜することが困難であり、フィルムサンプルを採取することができなかった。
(実施例5〜8、比較例3、4)
表1、2に記載の通りに、樹脂及び充填剤の種類や配合比を変更し、実施例1と同様にして、A層およびB層に用いる組成物のペレットを得た。この組成物のペレットを、シリンダー温度200℃、スクリュー径60mmのそれぞれ独立した単軸押出機に供給した。そして、表1、2に記載の積層厚み比となるように、溶融したペレットを温度190℃の環状ダイスより吐出させ、実施例1と同様にインフレーション法により厚さ20μmのフィルムを得た。得られたフィルムの物性及び評価結果を表1、2に示す。
(比較例8)
樹脂及び充填剤の種類や配合比を表3に記載の通りとし、インフレーション法にてフィルムを作製する際のシリンダー温度を220℃、環状ダイスの温度を210℃に変更した以外は実施例1と同様にして、インフレーション法により、厚さ20μmのフィルムを得た。得られたフィルムの物性及び評価結果を表3に示す。
(実施例9、比較例5)
樹脂及び充填剤の種類や配合比を表2に記載の通りとした以外は実施例1と同様にして、インフレーション法により、厚さ60μmのフィルムを得た。得られたフィルムをロール式延伸機にて、フィルム温度85℃で長手方向に3倍に延伸した。続いて定長下、加熱ロール上で、フィルム温度110℃で1秒間熱処理後、冷却ロール上で冷却し、厚さ20μmのフィルムを得た。得られたフィルムの物性及び評価結果を表2に示す。なお、ここでいうフィルム温度とは、放射温度計を用いて、フィルムから50cm離れた位置より測定したフィルム温度をいう(以下、実施例10、及び比較例6、9、10においても同じ。)。また、比較例5についてはインフレーション法により、厚さ60μmのフィルムを得ることはできたものの、延伸することが困難であり、フィルムサンプルを採取することができなかった。
(実施例10、比較例6)
表2、3に記載の通りに、樹脂及び充填剤の種類や配合比を変更し、実施例1と同様にして、A層およびB層に用いる組成物のペレットを得た。この組成物のペレットをシリンダー温度200℃、スクリュー径60mmのそれぞれ独立した単軸押出機に供給した。そして、表2、3に記載の積層厚み比となるように、溶融したペレットを温度190℃の環状ダイスより吐出させ、実施例1と同様にインフレーション法により厚さ60μmのフィルムを得た。得られたフィルムをロール式延伸機にて、フィルム温度85℃で長手方向に3倍に延伸した。続いて定長下、加熱ロール上で、フィルム温度110℃で1秒間熱処理後、冷却ロール上で冷却し、厚さ20μmのフィルムを得た。得られたフィルムの物性及び評価結果を表2、3に示す。また、比較例6についてはインフレーション法により、厚さ60μmのフィルムを得ることはできたものの、延伸することが困難であり、フィルムサンプルを採取することができなかった。
(比較例9)
樹脂及び充填剤の種類や配合比を表3に記載の通りとし、インフレーション法にてフィルムを作製する際のシリンダー温度を220℃、環状ダイスの温度を210℃に変更した以外は実施例1と同様にして、インフレーション法により、厚さ60μmのフィルムを得た。得られたフィルムをロール式延伸機にて、フィルム温度85℃で長手方向に3倍に延伸した。続いて定長下、加熱ロール上で、フィルム温度110℃で1秒間熱処理後、冷却ロール上で冷却し、厚さ20μmのフィルムを得た。得られたフィルムの物性及び評価結果を表3に示す。
(比較例10)
樹脂及び充填剤の種類や配合比を表3に記載の通りとし、インフレーション法にてフィルムを作製する際のシリンダー温度を220℃、環状ダイスの温度を210℃に変更した以外は実施例10と同様にして、インフレーション法により、厚さ60μmのフィルムを得た。得られたフィルムをロール式延伸機にて、フィルム温度85℃で長手方向に3倍に延伸した。続いて定長下、加熱ロール上で、フィルム温度110℃で1秒間熱処理後、冷却ロール上で冷却し、厚さ20μmのフィルムを得た。得られたフィルムの物性及び評価結果を表3に示す。
(参考例1〜3)
前述の方法により、以下の布及び不織布について、厚み、せん断かたさ(G)、表面粗さの変動(SMD)、摩擦係数の変動(MMD)、及び接触冷温感(Qmax)を測定した。その結果を表4に示す。
参考例1
布を構成する全成分を100%としたときに、精製セルロース繊維(“テンセル”(登録商標))を95%、ポリウレタン繊維を5%含む布 ((株)ユニクロ製 ボクサーブリーフ(黒) レギュラー)
参考例2
商品名:絹調ポリエステル繊維(“シルックデュエット”(登録商標)、東レ(株)製)
参考例3
商品名:ポリプロピレン不織布(“エルタス”(登録商標))、旭化成せんい(株)製 目付け20g/m
Figure 0006786883
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表1〜3における、「ポリエステル系エラストマー(質量%)」及び「ポリエステル系エラストマー以外の樹脂(質量%)」は、各層の樹脂全体を100質量%として算出した。
表1〜3における「充填剤X」及び「充填剤X以外の充填剤」の項目の「質量部」は、各層の樹脂全体を100質量部として算出した。
本発明により、フィルムとして用いるために必要な機械特性を有しつつ、布のような心地良い触感、透湿性、及び防水性を兼ね備えるフィルムを提供することができる。本発明のフィルムは、具体的には、ベッド用シーツ、枕カバー、衛生ナプキンや紙おむつなどの吸収性物品のバックシートといった医療・衛生材、雨天用衣類、手袋などの衣料材料、ゴミ袋や堆肥袋、あるいは野菜や果物などの食品用袋、各種工業製品の袋などの包装材料、ビル、住宅、化粧板といった建材、鉄道車両、船舶、航空機といった輸送機内での内装材料、建築用材料などに好ましく用いることができる。
a1:表面粗さの変動(SMD)と摩擦係数の変動(MMD)(参考例1)
a2:表面粗さの変動(SMD)と摩擦係数の変動(MMD)(参考例2)
a3:表面粗さの変動(SMD)と摩擦係数の変動(MMD)(参考例3)
a4:表面粗さの変動(SMD)と摩擦係数の変動(MMD)(比較例8)
b1:Y=5.5
b2:X=0.003
b3:X=0.025
b4:Y=3,000X+2.0
b5:Y=9,000X+4.0

Claims (7)

  1. 平均粒径がμm以上0μm以下の充填剤(充填剤X)を含み、かつ層中の樹脂全体100質量%に対し、ポリエステル系エラストマーを50質量%以上100質量%以下含む層(A層)を有し、KES法に従い測定される接触冷温感(Qmax)が、0.02W/cm 以上0.60W/cm 以下であり、無配向フィルムであることを特徴とする、フィルム
  2. 少なくとも一方の面において、KES法に従い測定される表面粗さの変動(SMD)が、0.8μm以上16μm以下であり、かつ摩擦係数の変動(MMD)が0.003以上0.07以下であることを特徴とする、請求項に記載のフィルム。
  3. 23℃、相対湿度65%の雰囲気下における、フィルム長手方向の破断点伸度が100%以上であることを特徴とする、請求項1又は2に記載のフィルム
  4. 前記A層が、層中の樹脂全体を100質量部としたときに、前記充填剤Xを10質量部以上150質量部以下含むことを特徴とする、請求項1〜のいずれかに記載のフィルム。
  5. 前記A層よりも充填剤Xの含有量が少なく、かつ層中の樹脂全体100質量%に対し、ポリエステル系エラストマーを50質量%以上100質量%以下含む層(B層)を有することを特徴とする、請求項1〜のいずれかに記載のフィルム。
  6. 前記充填剤Xが炭酸カルシウムであることを特徴とする、請求項1〜のいずれかに記載のフィルム。
  7. 請求項1〜のいずれかに記載のフィルムと不織布との積層体。
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