JP6786803B2 - せん断変形性に優れたフィルム - Google Patents

せん断変形性に優れたフィルム Download PDF

Info

Publication number
JP6786803B2
JP6786803B2 JP2016006862A JP2016006862A JP6786803B2 JP 6786803 B2 JP6786803 B2 JP 6786803B2 JP 2016006862 A JP2016006862 A JP 2016006862A JP 2016006862 A JP2016006862 A JP 2016006862A JP 6786803 B2 JP6786803 B2 JP 6786803B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
film
layer
less
cloth
present
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2016006862A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2016135598A (ja
Inventor
盛昭 新崎
盛昭 新崎
洋一 石田
洋一 石田
猛 石井
猛 石井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toray Industries Inc filed Critical Toray Industries Inc
Publication of JP2016135598A publication Critical patent/JP2016135598A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6786803B2 publication Critical patent/JP6786803B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明は、防水性を有し、さらに、布の風合いの特徴の一つであるせん断変形性に優れたフィルムに関する。
近年、単体のフィルムであって、複数の機能を有するものが要求されており、例えば、医療・衛生材料の分野では、フィルムとして用いるために必要な機械特性を備え、かつ布のような風合いを有するフィルムが望まれている。
これまでにフィルムの風合いを改善するため、種々の開発がなされている。例えば、特許文献1には、オレフィン樹脂に平均粒径2μm以上の充填剤を混合して延伸することにより、触感が改善された透湿フィルムを得られることが開示されている。また、特許文献2には、透湿性フィルムを含む構成体に線状のエンボス加工を施し、着用時のフィット感や柔らかさを改善する方法が開示されている。
特開平11−138673号公報 特開2008−284717号公報
しかしながら、このような背景技術が開示されているものの、依然としてフィルムの風合いと布の風合いには大きな乖離があり、布のような柔らかい風合いを有するフィルムは実用化には至っていないのが現状である。発明者らは、この乖離を埋めるために、布とフィルムの風合いの違いを定量的に評価し、フィルムと布の柔らかさの違いの原因の一つにせん断変形性の乖離があることを見出した。すなわち、布は繊維同士が結節点において結合しているだけであるため、空間自由度が非常に高く、せん断方向への変形が容易であるが、フィルムは連続体であるため布のように自由なせん断変形ができない。また、フィルムに布のような空間自由度を与えようとすると、フィルムが連続体であるが故の防水性という特徴が損なわれてしまうという問題がある。このようにフィルムの防水性を維持しつつ、布のようなせん断変形性を有するフィルムの発明は、いまだ報告されていない。
そこで本発明は、かかる従来技術の背景に鑑み、防水性に優れるとともに、布の風合いの特徴の一つであるせん断変形性に優れたフィルムを提供することをその課題とする。
上記課題を解決するため、本発明は、下記の構成からなる。
KES法に従い測定されるせん断かたさが0.1gf/(cm・deg)以上6gf/(cm・deg)以下であり、さらに耐水圧が500mm以上5,000mm以下であり、KES法に従い測定される圧縮仕事量が0.015gf・cm/cm 以上1.0gf・cm/cm 以下であり、エチレン−メチルメタクリレート共重合体、エチレン−メチルアクリレート共重合体、エチレン−エチルアクリレート共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、及びエチレン−メタクリル酸共重合体からなる群より選ばれる樹脂を少なくとも1種含むことを特徴とするフィルム。
本発明によれば、防水性に優れるとともに、布の風合いの特徴の一つであるせん断変形性に優れたフィルムが提供される。そして本発明のフィルムは、主に防水性を必要とし、かつ布の風合いを必要とする用途に好ましく用いることができる。本発明のフィルムは具体的には、ベッド用シーツ、枕カバー、衛生ナプキンや紙おむつなどの吸収性物品のバックシートといった医療・衛生材料、雨天用衣類、手袋などの衣料材料、ゴミ袋や堆肥袋、あるいは野菜や果物などの食品用袋、各種工業製品の袋などの包装材料、ビル、住宅、化粧板といった建材、鉄道車両、船舶、航空機といった輸送機内での内装材料、建築用材料などに好ましく用いることができる。
エンボス加工で使用するエンボスロールの一例(一部分の概略断面図) 本発明のフィルムの凹凸部(一部分の概略断面図)
(せん断かたさ)
本発明のフィルムは、布のようなせん断変形性を付与する観点から、Kawabata Evaluation System(以下、KES)法に従い測定されるせん断かたさが0.1gf/(cm・deg)以上6gf/(cm・deg)以下であることが重要である。せん断変形とは、経糸と緯糸とが交差することにより構成されている布がもっとも容易に受ける変形様式であり、2次元の布が3次元の曲面を容易にカバーすることができるのはこのせん断変形に大きく依存し、せん断変形が大きい、つまり、せん断かたさが小さい布の方が人体のような曲面によりフィットし易く、着用感がよいものとなる。このせん断かたさの測定方法については後述する。以後、KES法に従い測定したせん断かたさのことを、単にせん断かたさと記す。
フィルムに布のようなせん断変形性を付与する観点から、せん断かたさは、0.1gf/(cm・deg)以上5gf/(cm・deg)以下であることがより好ましく、0.1gf/(cm・deg)以上4gf/(cm・deg)以下であることがより好ましく、0.1gf/(cm・deg)以上3gf/(cm・deg)以下であることがより好ましく、0.1(cm・deg)以上2gf/(cm・deg)以下であることがより好ましく、0.1gf/(cm・deg)以上1gf/(cm・deg)以下であることがより好ましく、0.1gf/(cm・deg)以上0.8gf/(cm・deg)以下であることがさらに好ましく、0.1gf/(cm・deg)以上0.6gf/(cm・deg)以下であることが特に好ましく、0.1gf/(cm・deg)以上0.4gf/(cm・deg)以下であることが最も好ましい。
本発明のフィルムのせん断かたさを0.1gf/(cm・deg)以上6gf/(cm・deg)以下、または上記の好ましい範囲とするための方法は、本発明の効果を損なわない限り特に限定されないが、例えば、後述の製法によりフィルムを製造し、後述の好ましいロール温度、線圧、ロール速度でエンボス加工する方法、後述する熱可塑性樹脂Aを用いてせん断変形に要する応力を最小限に抑えるために極薄フィルムとする方法、後述する相対的に高い空孔率を有し空間自由度に優れた層Aと相対的に低い空孔率を有した層Bの積層構成とし、せん断変形に要する応力を最小限に抑えるために層Bを極薄化する方法などを挙げることができる。
(耐水圧)
さらに本発明のフィルムは、耐水圧が500mm以上5,000mm以下であることが重要である。耐水圧をかかる範囲とすることにより、本発明のフィルムに防水性を付与することが可能となる。耐水圧が500mm未満の場合、防水性が不十分であり、たとえば紙おむつの防水シートとして本発明のフィルムを使用した場合、おむつからの尿漏れが起こってしまうという問題がある。一方、耐水圧の上限は防水性の観点からは高いほど好ましいが、前述のせん断かたさを付与する点では、本発明のフィルムに空間的自由度を付与する必要があり、5,000mmより高い値では防水性とせん断かたさを両立できない。防水性とせん断かたさを両立させる観点から、耐水圧は1,000mm以上4,500mm以下であることが好ましく、1,500mm以上4,000mm以下であることがより好ましい。
本発明のフィルムの耐水圧を500mm以上5,000mm以下とするための達成手段は、本発明の効果を損なわない限り特に限定されないが、例えば、後述する方法によりフィルム中に空孔を形成するとともに、その空孔率を所望の範囲とすることが挙げられる。
(熱可塑性樹脂A)
本発明のフィルムは、本発明の効果を損なわない限りいずれの樹脂を含んでもよいが、布のようなクッション性や心地よい触感、及び布のようなせん断変形性を付与する観点から、エチレン−メチルメタクリレート共重合体、エチレン−メチルアクリレート共重合体、エチレン−エチルアクリレート共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、及びエチレン−メタクリル酸共重合体からなる群より選ばれる樹脂を少なくとも1種含むことが重要である。ここでエチレン−メチルメタクリレート共重合体、エチレン−メチルアクリレート共重合体、エチレン−エチルアクリレート共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体を総称して、熱可塑性樹脂Aと表現する。
ここでエチレン−メチルメタクリレート共重合体、エチレン−メチルアクリレート共重合体、エチレン−エチルアクリレート共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体とは、エチレンと共重合性単量体との共重合体である。ここで、共重合性単量体とは、メチルメタクリレート、メチルアクリレート、エチルアクリレート、酢酸ビニル、メタクリル酸を指す。共重合性単量体の共重合量は、本発明の効果を損なわない限り特に限定されないが、エチレン−メチルメタクリレート共重合体を例にとると、エチレンと共重合性単量体であるメチルメタクリレートの合計を100質量%としたときに、メチルメタクリレートが0.5質量%以上35質量%以下であることが好ましく、5質量%以上30質量%以下であることがより好ましい。また、他の共重合体であるエチレン−メチルアクリレート共重合体、エチレン−エチルアクリレート共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、及びエチレン−メタクリル酸共重合体の場合も同様である。
熱可塑性樹脂Aは、フィルムに布のようなクッション性や心地よい触感、及び布のようなせん断変形性を付与することに加え、経済性、入手容易性、製膜安定性を考慮すると、エチレン−メチルメタクリレート共重合体がより好ましい。
フィルム中の熱可塑性樹脂Aの含有量は、本発明の効果を損なわない限り特に限定されないが、せん断変形性のさらなる改良の観点から、樹脂100質量%中に熱可塑性樹脂Aを合計で50質量%以上100質量%以下含むことが好ましく、60質量%以上90質量%以下含むことがより好ましく、70質量%以上85質量%以下含むことが特に好ましい。なお、熱可塑性樹脂Aを含む樹脂のフィルム中の含有量は特に限定されないが、フィルム全体を100質量%としたときに、樹脂を50質量%以上100質量%以下含むことが好ましい。
(圧縮仕事量)
本発明のフィルムは、布のようなクッション性があり、心地良い触感を有することを特徴とする。ここでいうクッション性とは、嵩高性と柔軟性を表す指標であり、フィルムを圧縮したときの仕事量(圧縮仕事量)を尺度として表現することができる。圧縮仕事量は、KES法に従い測定することができ、詳細な測定方法については後述する。以後、KES法に従い測定した圧縮仕事量のことを、単に圧縮仕事量と記す。
本発明のフィルムは、フィルムのクッション性や触感の向上と、印刷や貼り合わせなどの後加工を施す際の後加工適性を両立させる観点から、圧縮仕事量が0.015gf・cm/cm以上1.0gf・cm/cm以下であることが重要である。圧縮仕事量は、0.02gf・cm/cm以上0.6gf・cm/cm以下であること好ましく、0.04gf・cm/cm以上0.5gf・cm/cm以下であることがより好ましく、0.05gf・cm/cm以上0.4gf・cm/cm以下であることがより好ましく、0.06gf・cm/cm以上0.35gf・cm/cm以下であることがより好ましく、0.07gf・cm/cm以上0.3gf・cm/cm以下であることがより好ましく、0.09gf・cm/cm以上0.28gf・cm/cm以下であることがさらに好ましく、0.12gf・cm/cm以上0.26gf・cm/cm以下であることが特に好ましく、0.15gf・cm/cm以上0.24gf・cm/cm以下であることが最も好ましい。
本発明のフィルムの圧縮仕事量を上記の好ましい範囲とするための方法は、本発明の効果を損なわない限り特に限定されないが、以下の方法が例として挙げられる。後述する相対的に高い空孔率を有し空間自由度に優れた層Aと相対的に低い空孔率を有した層Bの積層構成とする方法、さらに該層A表面に後述するラビング加工を施し、フィルム表面を毛羽立たせる方法により圧縮仕事量を上記の好ましい範囲とすることができる。
(積層構成におけるフィルムの空孔率)
本発明のフィルムは空孔率が50%以上90%以下である層Aと、空孔率が10%以上50%未満である層Bを有することが好ましい。
層Aの空孔率を50%以上90%以下とすることにより、層Aに空間自由度を付与することになり、防水性に劣るものの高いせん断変形性を付与することが可能となる。層Aの空孔率は、高いせん断変形性を付与する観点から、60%以上90%以下であることがより好ましく、70%以上90%以下であることが特に好ましい。
一方、層Bの空孔率を10%以上50%未満とすることにより、層Bは層Aと比較して、相対的に空間自由度の低い層となる。その結果、層Bはせん断変形性に劣るものの、高い防水性を有することが可能となる。防水性を高めることと、本発明のフィルムを衛生材や衣料材料のような防水性とともに透湿性を必要とする用途に用いることを考慮すれば、層Bの空孔率は15%以上50%未満であることがより好ましく、20%以上50%未満であることが特に好ましい。
本発明のフィルムを、上記のとおり性質の異なる層Aと層Bからなる積層構成とし、層Aを少なくとも一方の表面に配置することにより、防水性とせん断変形性を両立させることが可能となる。
(層Bの空孔形状)
本発明のフィルムは、層Aと層Bを有する積層構成をとっている場合、層Bは独立した空孔を有していることが好ましい。ここで、独立した空孔とは、他の空孔と繋がっていない空孔を指す。層Bが独立した空孔を有することで、透湿性を有しつつ、防水性を有した層とすることが可能となる。
層Bに独立した空孔を形成させる方法は、本発明の効果を損なわない限り特に限定されないが、例えば、後述する充填剤の存在下で層Aと層Bを有する積層構成の未延伸フィルムを延伸することにより、層Bに含まれる樹脂と充填剤の界面で空孔を形成させる方法が挙げられる。
(層Aの空孔形状)
本発明のフィルムは、層Aと層Bを有する積層構成をとっている場合、層Aは連続した空孔を有していることが好ましい。ここで、連続した空孔とは、複数の空孔が連なってできる空孔を指す。層Aが連続した空孔を有することで、層Aの空間自由度が増し、層Aをせん断変形性に優れた層とすることが可能となる。
層Aに連続した空孔を形成させる方法は、本発明の効果を損なわない限り特に限定されないが、例えば、後述する層Aの原料に発泡剤を添加して発泡させることにより、層Aに独立した空孔を形成させ、さらに3倍以上8倍以下の高倍率で縦延伸を行うことにより、複数の独立した空孔をつなげて連続した空孔とする方法が挙げられる。
(フィルムの積層構成)
本発明のフィルムは、層Aと層Bを有する積層構成をとっている場合、層Aが少なくとも一方の表面に位置していることが好ましい。層Aは空孔率が高いため、同時にクッション性も有している。このクッション性により本発明のフィルムに布のような触感を与えることが可能となる。さらに本発明のフィルムは、表裏のどちらの面から触れた場合にも布のような触感となるという観点から、層A/層B/層Aのように層Aが両方の表面に位置した構成をとっていてもよい。
本発明のフィルムは、層Aと層Bを有する積層構成をとっている場合、せん断変形性を低下させない観点、及び製造プロセス面での効率の観点から、層Aと層Bが接着層を介さずに直接積層されていることが好ましい。
(フィルムの層Bの厚み)
本発明のフィルムは、層Aと層Bを有する積層構成をとっている場合、層Bの厚みが0.1〜4.5μmであることが好ましい。前述のように層Bは防水性を有する層であるため、層Aと比較して空間自由度が小さく、本発明のフィルムのせん断変形性を低下させる方向に働く。このような観点からは層Bの厚みを0.1〜4.5μmと薄くして、層Bのせん断変形に要する応力を最低限に抑えることが好ましい。後述する延伸においてフィルム破れを抑制しより安定した生産を行うことができるという観点から、より好ましい層Bの厚みは、1μm以上4.2μm以下であり、さらに好ましくは2μm以上4μm以下である。
さらに本発明のフィルムは、前述の通り層Bの厚みが薄いことが好ましいことから、フィルム中の層Bの厚みの比率、つまり、「層Bの厚み」/「フィルムの厚み」×100は、0.1%以上50%以下であることが好ましい。フィルム中の層Bの厚みの比率は、1%以上40%以下であることがより好ましく、5%以上20%以下であることがさらに好ましい。なお、フィルム中に層Bが2層以上存在する場合には、フィルム中の層Bの厚みの比率は、「層Bの厚みの合計」/「フィルムの厚み」×100として算出する。
(フィルムの厚み)
一方、本発明のフィルムは、フィルムの厚みが5μm以上100μm以下であることが好ましい。なお、フィルムの厚みとは、本発明のフィルムが単層構成の場合は層全体の厚みを、層Aと層Bを含む積層構成の場合は全ての層の厚みの和を指す。フィルムの厚みを5μm以上とすることで、フィルムのコシが強くなり、取り扱い性に優れ、また、ロール巻姿や巻出し性が良好となる。またフィルムの厚みを100μm以下とすることで軽量感に優れるものとなる。本発明のフィルムの厚みは、7μm以上50μm以下がより好ましく、10μm以上20μmが特に好ましい。
(充填剤)
本発明のフィルムは、層Aと層Bを有する積層構成をとっている場合、透湿性を向上させるために、層Bに充填剤を含むことが好ましい。ここで充填剤とは、諸性質を改善するために基材として加えられる物質、あるいは増量、増容、製品のコスト低減などを目的として添加する不活性物質をいう。なお、この定義を満たす限りは、充填剤は酸化防止機能や紫外線吸収機能など、別の機能を有していてもよい。つまり充填剤が酸化防止剤に該当することもあれば、充填剤が紫外線安定化剤に該当することもある。
このような充填剤としては、無機充填剤および/または有機充填剤を挙げることができる。
また、本発明のフィルムの層B中の充填剤の含有量は特に限定されないが、フィルムの層B中の樹脂全体100質量部に対して、充填剤が、10〜70質量部であることが好ましく、15〜60質量部であることがより好ましく、20〜40質量部であることが特に好ましい。層B中の充填剤の含有量を10質量部以上とすることで、層Bの空孔率を10%以上として透湿性を付与することが容易となる。また、層B中の充填剤の含有量を70質量部以下とすることにより、層B中に充填剤を均一分散させることができ、安定した溶融成形性を付与することが容易となる。
無機充填剤の例としては、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸バリウム等の炭酸塩;硫酸マグネシウム、硫酸バリウム、硫酸カルシウム等の硫酸塩;酸化亜鉛、酸化ケイ素(シリカ)、酸化ジルコニウム、酸化マグネシウム、酸化カルシウム、酸化チタン、酸化マグネシウム、酸化鉄、アルミナなどの金属酸化物;水酸化アルミニウム等の水酸化物;珪酸塩鉱物、ヒドロキシアパタイト、マイカ、タルク、カオリン、クレー、モンモリロナイト、ゼオライト等の複合酸化物;リン酸リチウム、リン酸カルシウム、リン酸マグネシウム等のリン酸塩;塩化リチウム、フッ化リチウム等の金属塩などを使用することができる。
これらの充填剤のなかでも、透湿性向上や強度、伸度といった機械特性の維持、および低コスト化の観点から、炭酸カルシウム、炭酸バリウム、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、酸化ケイ素(シリカ)、酸化チタン、マイカ、タルク、カオリン、クレー、モンモリロナイトが好ましく、炭酸カルシウムが特に好ましい。
層Bに用いる充填剤の平均粒径は、本発明の効果を損なわない限り特に限定されないが、0.01〜4μmが好ましい。平均粒径が0.01μm以上であることで、充填剤をフィルム中に高充填することが可能となり、その結果、フィルムの多孔化および透湿性向上のポテンシャルが高いフィルムとなる。平均粒径が4μm以下であることで、フィルムの延伸性が良好となり、その結果、フィルムの多孔化および透湿性向上のポテンシャルが高いフィルムとなる。また充填剤の平均粒径が層Bの厚みを超えると、充填剤が層Bを貫通することとなり層Bの防水性が損なわれることがある。平均粒径は0.1〜3μmがより好ましく、0.5〜2μmが特に好ましい。なお、ここでいう平均粒径とは、レーザー回折散乱式の方法で測定される累積分布50%平均粒子径とする。
また本発明のフィルムが層Aと層Bを有する積層構成をとっている場合、層Aが充填剤を含んでいてもよい。層Aにおける好ましい充填剤の種類及び量は層Bにおけるものと同様である。一方、層Aに用いる充填剤の平均粒径は後述する発泡により連続した空孔を形成させる場合、延伸工程におけるフィルムの延伸破れを防止し、3倍以上8倍以下の高倍率の延伸を円滑に行う観点から、0.01μm以上2μm未満であることが好ましい。
本発明のフィルムが単層構成の場合も、充填剤を含んでいてもよいが、層Aと同様の理由から、好ましい充填剤の種類、量及び平均粒径は層Aと同じである。
(層Aにおける発泡剤)
本発明のフィルムは、層Aおよび層Bを有する積層構成を取る場合、好ましい圧縮仕事量、せん断変形性を得られるという観点から、層Aを得るために用いる組成物に発泡剤を加えて発泡させ、層A中に空孔を形成することが好ましい。ここでいう発泡剤は、フィルムを発泡させて空孔を形成するために使用できるものであれば、どのようなものでもよく、化学発泡剤、物理発泡剤などを用いることができる。但し、製膜容易性、製膜安定性を考慮すると化学発泡剤が好ましい。
化学発泡剤としては、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素アンモニウム、炭酸アンモニウム、亜硝酸アンモニウム、N,N’−ジメチル−N,N’−ジニトロソテレフタルアミド、N,N’−ジニトロソペンタメチレンテトラミンなどのニトロソ化合物、アゾジカルボンアミド、アゾビスイソブチロニトリル、アゾシクロヘキシルニトリル、アゾジアミミノベンゼン、バリウム・アゾジカルボキシレートなどのアゾ化合物、ベンゼンスルホニルヒドラジド、トルエンスルフォニルヒドラジド、p,p’−オキシビス(ベンゼンスルホニルヒドラジド)、ジフェニルスルホン−3,3’−ジスルホニルヒドラジドなどのスルホニルヒドラジド化合物、カルシウムアジド、4,4’−ジフェニルジスルホニルアジド、p−トルエンスルホニルアジドなどのアジド化合物などが挙げられる。なお、化学発泡剤として1種または複数種用いてもよい。これらの中でも経済性、入手容易性、製膜安定性の観点から、炭酸水素ナトリウムがより好ましい。さらに層Aは、発泡助剤として、酸化亜鉛、ステアリン酸亜鉛、サリチル酸、フタル酸、しゅう酸などの有機酸などを含有しても良い。
発泡剤の含有量は、本発明の効果を損なわない限り特に制限はない。但し、好ましい圧縮仕事量、せん断変形性を得られるという観点から、フィルムの層Aを得るために用いる組成物中の樹脂全体を100質量部として、発泡剤が0.05質量部以上20質量部以下であることが好ましい。圧縮仕事量、せん断変形性のさらなる改良の観点から、フィルムの層Aを得るために用いる組成物中の樹脂全体を100質量部として、発泡剤は0.1質量部以上10質量部以下であることがより好ましく、0.2質量部以上5質量部以下であることがさらに好ましく、0.3質量部以上3質量部以下であることが特に好ましく、0.4質量部以上2質量部以下であることが最も好ましい。
(層Bにおける発泡助剤)
本発明のフィルムは、層Bが発泡助剤を含むことが好ましい。より詳細には、本発明のフィルムが層Aおよび層Bを有する積層構成を取り、層Aを得るために用いる組成物が発泡剤を含むことで層Aに空孔を形成する場合、層Bが発泡助剤を含むことが好ましい。本発明のフィルムを製膜する際に、層Aを得るために用いる組成物と層Bを得るために用いる組成物は、別々の押出機にて可塑化・溶融されながら複合口金に導かれ溶融状態で合流することとなるが、その際に層Aを得るために用いる組成物に含まれていた発泡剤の一部は層Bを得るために用いる組成物にも移行し、発泡剤による空孔形成が層Bを得るために用いる組成物中においても起こる。このような場合、発泡剤による空孔形成が層Bを得るために用いる組成物の中心部付近で起こると、層Bでも連続した空孔が形成されることになり、製造されたフィルムが所望の耐水圧を満たさないものとなってしまう。このような問題に対して、層Bが発泡助剤を含めば、フィルムの層Aを得るために用いる組成物から層Bを得るために用いる組成物へ移行してきた発泡剤は、フィルムの層Aと層Bの界面付近に存在する発泡助剤により発泡を促進されるため、連続した空孔の形成をフィルムの層Aと層Bの界面付近にとどめ、結果的にフィルムの層Bの防水性を維持することが可能となる。本発明のフィルムの層Bが発泡助剤を含むためには、層Bを得るために用いる組成物中に発泡助剤を含有させることで可能となる。
フィルムの層Bを得るために用いる組成物に含まれる発泡助剤の種類は、本発明の効果を損なわない限り特に限定されないが、フィルムの層Aを得るために用いる組成物と同様に、酸化亜鉛、ステアリン酸亜鉛、サリチル酸、フタル酸、しゅう酸などの有機酸などが好ましい。また発泡助剤の含有量は、フィルムの層Bを得るために用いる組成物中の樹脂全体を100質量部として、0.01質量部以上5質量部以下であることが好ましく、0.05質量部以上3質量部以下であることがより好ましく、0.1質量部以上1質量部以下であることが特に好ましい。
(フィルムの透湿度)
本発明のフィルムを、衛生材などの透湿性が要求される用途に使用する場合、その透湿度は、500g/(m・day)以上であることが好ましく、700g/(m・day)以上であることがより好ましく、1,000g/(m・day)以上であることがより好ましく、1,500g/(m・day)以上であることがより好ましく、2,500g/(m・day)以上であることがより好ましく、3,500g/(m・day)以上であることがさらに好ましく、4,200g/(m・day)以上であることが特に好ましく、6,000g/(m・day)以上であることが最も好ましい。なお、フィルムの透湿度は、後述の方法により測定することが可能である。
透湿度を上記の好ましい範囲とするための方法としては、本発明の効果を損なわない限り特に限定されないが、例として、後述の製法により製造したフィルムの表面に、ブラスト加工やラビング加工を施すことが挙げられる。
なお、フィルムの透湿度は大きいほど好ましく上限は特にないが、衛生材に適用するとの観点からすると、上限は8,000g/(m・day)程度あれば十分と考えられる。
(製造方法)
次に、本発明のフィルムを製造する方法について具体的に説明するが、本発明のフィルムの製造方法はこれに限定されるものではない。
本発明のフィルムを得るために用いる組成物、つまり、熱可塑性樹脂A、発泡剤、充填剤などを含有する組成物を得るにあたっては、各成分を溶融混練することにより組成物を製造する溶融混練法が好ましい。溶融混練方法については、特に制限はなく、ニーダー、ロールミル、バンバリーミキサー、単軸または二軸押出機などの公知の混合機を用いることができる。中でも生産性の観点から、単軸または二軸押出機の使用が好ましい。
本発明のフィルムは、例えば上記した方法により得られた組成物を用いて、公知のインフレーション法、チューブラー法、Tダイキャスト法などの既存のフィルムの製造法により得ることができる。
さらに、本発明のフィルムは、機械特性、軽量化、及び透湿性向上の観点から、一軸延伸フィルム又は二軸延伸フィルムであることが好ましく、経済性、生産性の観点から一軸延伸フィルムであることがより好ましい。
延伸にはロール法やテンター法などが用いられる。未延伸フィルムの延伸は、少なくとも一軸方向に、1.1倍以上に延伸することが好ましく、1.5倍以上8倍以下に延伸することがより好ましい。経済性、生産性の観点から二軸方向ではなく、機械方向のみに1.1倍以上に一軸延伸することが好ましく、1.5倍以上8倍以下に一軸延伸することがより好ましい。ここで、機械方向とは、フィルム製造時にフィルムが進行する方向を指す。
フィルムを製膜した後に、印刷性、ラミネート適性、コーティング適性などを向上させる目的で各種の表面処理を施しても良い。表面処理の方法としては、コロナ放電処理、プラズマ処理、火炎処理、酸処理などが挙げられる。いずれの方法をも用いることができるが、連続処理が可能であり、既存の製膜設備への装置設置が容易な点や処理の簡便さからコロナ放電処理が最も好ましいものとして例示できる。
(エンボス加工、フィルムの凹凸部)
続いて、本発明のフィルムにエンボス加工を施す方法を以下に例示する。本発明において、フィルムにせん断変形性を付与するために、フィルムの少なくとも片面に、凸部または凹部(以下、総称して凹凸部ということがある。)を有することが好ましい。凹凸部とは、フィルムの厚さ方向を観察したときに、その方向に変形を有する部分をいう。凹凸部を設ける方法は特に限定されないが、エンボス加工による方法であることが好ましい。そのため本発明のフィルムが有する凸部または凹部とは、エンボス加工によって形成された凸部または凹部がその一例である。
以下に、エンボス加工で使用するエンボスロールの一例について、図1を参照しながら説明する。
本発明のフィルムを製造する際に使用するエンボスロール表面の凹凸差は、50〜700μmであることが好ましい。ここでいう凹凸差とは、エンボスロール表面の高さが最も低い部分と、最も高い部分との差にあたる長さ(図1のaに相当)である。上記凹凸差が50μm以上であることで、フィルムは、布のようなせん断変形性に優れたものとなる。また、上記凹凸差が700μm以下であることで、フィルムは、巻き取り性や取り扱い性に優れたものとなる。せん断変形性と取り扱い性や巻き取り性を両立させる観点から、エンボスロール表面の凹凸差は、100〜500μmであることがより好ましく、200〜400μmであることが特に好ましい。
本発明のフィルムを製造する際に使用するエンボスロールの模様(パターン)は、特に制限はなく、四角凸柄、格子凸柄、亀甲柄、ダイヤ柄、ピンポイント柄、四角錐台柄、円錐台柄、縦線柄、横線柄などが使用できる。
フィルムにエンボス加工を施す際に用いるロールの組み合わせとしては、特に制限はないが、エンボスロールと、ゴムロールなどの弾性ロールの組み合わせのほか、エンボスロールと、その凹部または凸部の形状に対応する雌エンボスロールとの組み合わせがある。
本発明のフィルムの凹凸部について、図2を参照しながら説明する。
本発明のフィルムの凹凸部の高さは、20〜300μmであることが好ましい。ここでいうフィルムの凹凸部の高さとは、フィルム表面に対して垂直方向に切断した場合の断面における、フィルム表面の高さが最も低い部分と、最も高い部分との差にあたる長さ(図2のbに相当)より、後述の方法により算出される値である。フィルムの凹凸部の高さが20μm以上であることで、フィルムは、布のようなせん断変形性に優れたものとなる。また、フィルムの凹凸部の高さが300μm以下であることで、フィルムは、巻き取り性や取り扱い性に優れたものとなる。せん断変形性と取り扱い性や巻き取り性を両立させる観点から、フィルムの凹凸部の高さは、50〜250μmであることがより好ましく、100〜220μmであることが特に好ましい。
本発明のフィルムの凹凸部のピッチは、500〜2,000μmであることが好ましい。ここでいうフィルムの凹凸部のピッチとは、周期的に付与されるフィルムの凹凸部の一周期分の長さ(図2のcに相当)である。フィルムの凹凸部のピッチが500μm以上であることで、フィルムは、布のようなせん断変形性に優れたものとなる。せん断変形性を向上させる観点から、フィルムの凹凸部のピッチは、700〜1,500μmであることがより好ましく、900〜1,200μmであることが特に好ましい。なお、エンボスロールの凹凸部の一周期分の長さを、エンボスロールのピッチという。
本発明のフィルムの凹凸部の厚さは、5〜50μmであることが好ましい。本発明でいうフィルムの凹凸部の厚さとは、凹凸部の中で最も薄い部分(例えば、図2のdやeに相当する部分のうち最も薄い部分)の厚さより、後述の方法により算出される値のことをいう。凹凸部の厚さが5μm以上であることで、フィルムは、布のような心地良い触感に優れたものとなる。また、フィルムの凹凸部の厚さが50μm以下であることで、フィルムは、布のようなせん断変形性を有する。せん断変形性を向上させる観点から、フィルムの凹凸部の厚さは、6〜30μmであることがより好ましく、7〜20μmであることが特に好ましい。
フィルムの凹凸部の高さ、ピッチ及び厚さを上記の好ましい範囲とするための方法は、例えば、前述した好ましい形状を有するエンボスロールを用い、後述する好ましいロール温度、線圧、ロール速度でエンボス加工することである。
また、本発明のフィルムでは、フィルムの凹凸部の高さをP、フィルムの凹凸部の厚さをPとした際に、P/Pの値が4以上であることが好ましい。P/Pの値を4以上とすることで、フィルムは、布のようなせん断変形性及び布のような心地良い触感を有することとなる。せん断変形性と触感を向上させる観点から、フィルムのP/Pの値は10以上であることがより好ましく、15以上であることが特に好ましい。
さらに本発明のフィルムにせん断変形性の向上を目的として凹凸部を設ける場合、凹凸部を以下の特徴を有した配置とすることで、せん断変形性を飛躍的に向上させることができる。
すなわち、本発明のフィルムをエンボス加工面から垂直に観察して2次元の平面として捉え、機械方向を0°、機械方向と直行する方向を90°とし、フィルムの任意の位置にて、30°から60°の範囲内の任意の傾きを有する無限遠の直線を重ねた際に、該フィルム内における直線の全長に対する非エンボス領域の割合(以下、非エンボス領域の割合)が常に10%以上50%以下となるように凹凸部を配置することが好ましい。ここでいう非エンボス領域とは、エンボスロールの凹凸部と接触せずにエンボス加工前の平面を維持した領域を指す。かかる配置により、せん断変形性を飛躍的に向上させ、せん断かたさを0.1gf/(cm・deg)以上6(gf/cm・deg)以下の範囲に収めることが容易となる。せん断変形性を向上させる観点から、フィルムの非エンボス領域の割合は10%以上40%以下がより好ましく、20%以上30%以下が特に好ましい。
上記方法にて製膜したフィルムを、エンボスロールとエンボスロールの間を通してエンボス加工を施し、上述したエンボスパターンを有するフィルムを得る。このとき、エンボスロールのロール温度は20〜150℃が好ましく、ニップ圧力(線圧)は20〜100kg/cmが好ましく、ロール回転速度は0.5〜30m/minが好ましい。エンボス加工は通常1度だけ行うが、必要に応じ2度以上行ってもよい。
(ラビング加工)
前述のような方法により製膜したフィルムにラビング加工を施し、フィルムを毛羽立たせて本発明のフィルムを得る。ラビング加工は、既知のラビング装置により、フィルムにラビング布を巻き着けたラビングローラーを押し付け、ラビングローラーを回転させながらフィルムを相対的に移動させることにより行われる。なお、ラビング加工の回数に特に制限はなく、1回であっても、必要に応じ2回以上であってもよい。
ラビングの強さはフィルム表面に触れているラビング布の長さやラビングローラーの回転数、フィルムの移動速度、フィルム表面の温度などによって適宜変更できる。また、フィルムへの塵埃などの付着を防止する観点から、ラビング後に除電器による除電を行うことが好ましい。フィルムの表面温度を変える場合、卓上型のラビング装置であれば、ホットプレートをステージ上に取り付け、フィルムを下面から加熱することによって行うことができる。また、ロール状のフィルムを連続的にラビング処理する場合には、連続するロール群にてフィルムを予め加熱し、その後、ラビング布を巻き付けたラビングローラーを回転させながら走行するフィルムに接触させることによって行うことができる。
ラビングの条件の目安としては、下記式Mで表されるラビング距離(mm)が500mm以上となるような条件でラビングすることが好ましい。
M = NL(2πRn/60V±1)
上記式中のNはラビングの回数であり、Lはフィルム表面に触れているラビング布の長さ(mm)であり、Rはラビング布の厚みを含めたラビングローラーの半径(mm)であり、nはラビングローラーの回転数(rpm)であり、Vはフィルムの移動速度(mm/s)である。式M中の±の符号は、ラビングローラーをフィルムの移動方向に逆らう方向に回転させる場合には+とし、同じ方向に回転させる場合には−として計算する。ラビング布としては、番手♯30〜♯2,000の布やすりが好ましい。
(発泡による空孔形成)
層A及び層Bを有する本発明のフィルムの製造方法としては、製造工程中で層Aを得るために用いる組成物を発泡させ、層Aに空孔を形成させることが重要である。「層Aにおける発泡剤」の項に記載した種類及び量の発泡剤を、層Aを得るために用いる組成物に添加して発泡させることにより、容易に層Aに空孔を形成させることが可能となる。このようにして得られるフィルムは、好ましい圧縮仕事量、せん断変形性を有する。
また、製造工程中で層Aを得るために用いる組成物を発泡させ、層Aに空孔を形成させる場合においては、フィルムの防水性を損なわないようにする観点から、層Bを得るために用いる組成物に発泡助剤を加えることが好ましい。層Bを得るために用いる組成物に「層Bにおける発泡助剤」の項に記載した種類及び量の発泡助剤を添加することにより、連続した空孔の形成をフィルムの層Aと層Bの界面付近にとどめ、結果的にフィルムの層Bの防水性を維持することが可能となる。
(その他用途など)
このようにして得られた本発明のフィルムは、フィルムとして用いるために必要な機械特性を備え、かつ布のようなせん断変形性があり、心地良い触感を有するため、衛生材に好適に用いることができる。さらに、本発明のフィルムを不織布との積層体とすることも可能である。また、本発明の衛生材とは、本発明のフィルムを含む衛生材を指す。
以下に実施例を示して本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれにより何ら制限を受けるものではない。但し、実施例1、2、及び5は参考例とする。
[測定および評価方法]
実施例中に示す測定や評価は次に示すような条件で行った。
(1)フィルムの厚み
フィルムの幅方向のセンター部からサンプルを切り出した。エポキシ樹脂を用いた樹脂包埋法により、ウルトラミクロトーム法を用い、サンプル片を機械方向と平行であり、かつ、厚み方向とも平行な面ができるように切断したときの、その切断面(以下、機械方向−厚み方向断面)を観察面とするように−100℃で超薄切片を採取した。このフィルム断面の薄膜切片を、走査型電子顕微鏡((株)日立ハイテクノロジーズ社製 S−3400N)を用いて倍率1,000倍(倍率は適宜調整可能)でフィルム断面写真を撮影し、厚みを測定した。観察箇所を10点変えて同じ測定を行い、得られた値の平均値を当該フィルムの厚み(μm)とした。
また、本発明のフィルムが層Aと層Bを有する積層構成の場合、同様にフィルム断面写真を撮影し、層Bの厚み(μm)も測定した。
なお、幅方向とはフィルムの搬送面に平行であり、機械方向と直交する方向を指し、厚み方向とは、機械方向と幅方向のいずれにも直行する方向を指す。
(2)フィルムの空孔率
フィルムの厚み測定と同様にサンプルを切り出し、サンプル片の機械方向−厚み方向断面について、走査型電子顕微鏡を用いて倍率1,000倍(倍率は適宜調整可能)で観察、断面写真を得た。
続いて、画像解析ソフトImageJ(1.47V)(アメリカ国立衛生研究所)を利用して、断面写真を8ビット画像として読み込みと自動二値化処理を行い、空孔部分と非空孔部分を色分けした。フィルムが単層構成である場合は、空孔部分と非空孔部分のピクセル数の和に対する空孔部分のピクセル数の割合を計算し、フィルムの空孔率(%)とした。
フィルムが層Aと層Bを含む積層構成である場合は、同様にして層Aおよび層Bのそれぞれの領域について、空孔部分と非空孔部分のピクセル数の和に対する空孔部分のピクセル数の割合を計算し、層Aおよび層Bの空孔率(%)とした。
(3)フィルムの空孔形状
(2)と同様にして、断面写真を8ビット画像として読み込み、自動二値化処理を行うことで、空孔部分と非空孔部分を色分けした。
そして、この画像において、空孔の全体形状が確認できる空孔を抽出し、抽出された全ての空孔に対して、画像解析ソフトImageJ(1.47V)(アメリカ国立衛生研究所)を使って楕円近似を施した。
そして、楕円近似を施した後の空孔の面積を楕円面積として、楕円近似を施す前の空孔の面積を空孔面積とした。さらに楕円面積は、楕円近似を施した後の空孔のピクセル数を数えることによって求めた。同様に空孔面積は、楕円近似を施す前の空孔のピクセル数を数えることによって求めた。
そして以下の式に基づいて乖離度を求め、以下の基準により、各空孔が連続した空孔であるか独立した空孔であるかを判断した。
乖離度=|楕円面積−空孔面積|/空孔面積
乖離度が0以上0.1以下の場合:独立した空孔
乖離度が0.1より大きい場合:連続した空孔
そして層A及び層Bについて、以下の基準で評価して、表の空孔形状の欄に記載した。
・層Aに連続した空孔が観測された場合:『連続』と記載
・層Aに連続した空孔が観測されない場合:『独立』と記載
・層Bに独立した空孔が観測された場合:『独立』と記載
・層Bに独立した空孔が観測さない場合:『連続』と記載
(4)フィルムの透湿度
25℃、90%RHに設定した恒温恒湿装置にて、JIS Z0208(1976)に規定された方法に従って測定した。測定は3回行い、その平均値を透湿度(g/(m・day))とた。なお、透湿度はフィルムのどちら側の面から測定してもよい。
(5)フィルムの耐水圧
JIS L 1092 (2009)に規定された方法に従って、耐水度試験(静水圧法;A法(低水圧法))を行った。このとき、水準装置の水位上昇速度は600mm/mim±30mm/minとした。この耐水圧(mm)の測定を3回行い、その平均値をフィルムの耐水圧とした。
(6)フィルムのせん断かたさ
カトーテック社製のせん断試験機KES−FB1を用いて、フィルムを20cm(機械方向)×20cm(幅方向)の大きさに切取り試料とし、試験台に取り付けて、室温23℃、相対湿度65%の雰囲気の条件にて、フィルムのせん断かたさ(gf/(cm・deg))を測定した。機械方向、幅方向ともに測定をそれぞれ3回(合計6回)行い、そのすべてのデータの平均値をそのフィルムのせん断かたさとした。
(7)フィルムの圧縮仕事量
カトーテック社製の自動化圧縮試験装置KES−FB3−AUTO−Aを用いて、フィルムを20cm(機械方向)×20cm(幅方向)の大きさに切取り試料とし、試験台に取り付けて、その試料を面積2cm2の円形平面を持つ鋼板間で圧縮速度:150sec/mm、圧縮最大荷重:10gf/cm2、室温23℃、相対湿度65%の雰囲気の条件にてフィルムの圧縮仕事量(gf・cm/cm)を測定した。フィルムの巻内面、巻外面の両面ともに測定をそれぞれ3回(合計6回)行い、そのすべてのデータの平均値をそのフィルムの圧縮仕事量とした。
(8)製膜安定性
インフレーション製膜時と延伸時の各工程において、30分間のうちに起こったフィルム破れの回数の和をカウントし、回数に応じて、下記の三段階で評価した。
3:延伸破れの回数 0回
2:延伸破れの回数 1〜2回
1:延伸破れの回数 3回以上
製膜安定性は3が最も優れているが、2以上であれば実用的に生産できる。
(9)フィルムのせん断変形性評価(柔らかさ)
任意に選定した30人を対象に触手試験を実施し、布のようなせん断変形性を有していると回答した人数により、フィルムのせん断変形性を以下のように評価した。せん断変形性は10が最も優れているが、2以上であれば布のようなせん断変形性を有したフィルムとして実用的に使用できる。
10:布のようなせん断変形性を有していると回答した人が26人以上
9:布のようなせん断変形性を有していると回答した人が24人以上25人以下
8:布のようなせん断変形性を有していると回答した人が22人以上23人以下
7:布のようなせん断変形性を有していると回答した人が20人以上21人以下
6:布のようなせん断変形性を有していると回答した人が18人以上19人以下
5:布のようなせん断変形性を有していると回答した人が16人以上17人以下
4:布のようなせん断変形性を有していると回答した人が14人以上15人以下
3:布のようなせん断変形性を有していると回答した人が12人以上13人以下
2:布のようなせん断変形性を有していると回答した人が10人以上11人以下
1:布のようなせん断変形性を有していると回答した人が9人以下
(10)フィルムのクッション性評価(触感)
任意に選定した30人を対象に触手試験を実施し、布のようなクッション性を有していると回答した人数により、フィルムのクッション性を以下のように評価した。クッション性は10が最も優れているが、2以上であれば布のようなクッション性を有したフィルムとして実用的に使用できる。
10:布のようなクッション性を有していると回答した人が26人以上
9:布のようなクッション性を有していると回答した人が24人以上25人以下
8:布のようなクッション性を有していると回答した人が22人以上23人以下
7:布のようなクッション性を有していると回答した人が20人以上21人以下
6:布のようなクッション性を有していると回答した人が18人以上19人以下
5:布のようなクッション性を有していると回答した人が16人以上17人以下
4:布のようなクッション性を有していると回答した人が14人以上15人以下
3:布のようなクッション性を有していると回答した人が12人以上13人以下
2:布のようなクッション性を有していると回答した人が10人以上11人以下
1:布のようなクッション性を有していると回答した人が9人以下
[熱可塑性樹脂A]
(A1)
エチレン−メチルメタクリレート共重合体(商品名:アクリフト WH303、住友化学工業(株)製)
[充填剤(B)]
(B1)
炭酸カルシウム(商品名“トップフローH200”(登録商標)、三共精粉社製)
(B2)
炭酸カルシウム(商品名“TSS−30C”(登録商標)、白石工業株式会社製)
[発泡剤(C)]
(C1)
炭酸水素ナトリウム(商品名:セルボンFE−507、永和化成工業(株)製)
[発泡助剤(D)]
(D1)
クエン酸(試薬、純度98.0%以上、東京化成製)
[エンボスロール(E)]
(E1)
模様:四角錐台柄、凹凸差:300μm、ピッチ:1,000μm、直線上の非エンボス率:80%
(E2)
模様:円錐台柄、凹凸差:300μm、ピッチ:3,000μm、直線上の非エンボス率:40%
[フィルムの作製]
(実施例1)
A1、B1を表1に記載の含有量でシリンダー温度145℃のスクリュー径44mmの真空ベント付二軸押出機に供給して溶融混練し、均質化した後にペレット化して組成物を得た。
この組成物のペレットを、回転式ドラム型真空乾燥機を用いて、温度90℃で5時間真空乾燥した。
真空乾燥した組成物のペレットをインフレーション法により、シリンダー温度180℃で、スクリュー径60mmの単軸押出機に供給し、直径250mm、リップクリアランス1.0mm、温度を165℃に設定した環状ダイスにより、ブロー比2.0にてバブル状に上向きに押出し、冷却リングにより空冷し、ダイス上方のニップロールで折りたたみながら、引き取りしてロール状に巻き取った。引き取り速度の調整により、厚さ12μmの未延伸フィルムを得た。
得られた未延伸フィルムをロール式延伸機にて機械方向に、フィルム温度40℃で4倍に延伸した。続いて定長下、加熱ロール上で、フィルム温度90℃で1秒間熱処理後、冷却ロール上で冷却し、厚さ3μmのフィルムを得た。得られたフィルムの物性及び評価結果を表1に示した。
(実施例2、比較例1)
表1に記載の通りに、樹脂の種類及び含有量、発泡剤の含有量、充填剤の含有量を変更した以外は実施例1と同様にしてフィルムを得た。得られたフィルムの物性及び評価結果を表1に示した。
(実施例5〜8、11、13、14、比較例2)
表2に記載の組成となるように層Aおよび層Bの原料を準備した。層Aの原料をシリンダー温度180℃で、スクリュー径60mmの単軸押出機に供給し、層Bの原料を別の独立したシリンダー温度180℃で、スクリュー径60mmの単軸押出機に供給した後、この2種の溶融混練組成物を、層A/層Bの積層構成となる2種2層積層タイプ、直径250mm、リップクリアランス1.0mm、温度を155℃に設定した環状ダイスに導き、実施例1と同様の方法で未延伸フィルムを採取した。続いて実施例1と同様に延伸を行った。得られたフィルムの物性及び評価結果を表2に示した。
(実施例3、4)
比較例1において得られたフィルムを、由利ロール社製電気加熱式エンボス機“HTEM−300型”にセットしたエンボスロール(上段及び下段)の間を、ロール温度120℃(上段、下段両方)、ニップ圧力(線圧)50kg/cm、ロール回転速度5.0m/minの条件で通すことで、エンボス加工した。なおこのときのエンボスロールは表に記載のエンボスロールを用いた。得られたフィルムの物性及び評価結果を表1に示した。
(実施例9、10)
実施例8において得られたフィルムを、実施例3、4と同様にエンボス加工した。得られたフィルムの物性及び評価結果を表2に示した。
(実施例12)
実施例11において得られたフィルムの巻外面を、ホットステージを取り付けたニュートム社製のラビング装置(NR‐10 Type3)を用いて均一にラビングした。ステージの温度は45℃に設定し、ラビング布は布やすり(理研コランダム(株)製 研磨布♯400)を用い、前述式Mで表されるラビング距離が600mmになる条件、すなわち、フィルム表面に触れているラビング布の長さLを10mm、ラビング布厚みを含めたラビングローラーの半径Rを45mm、ラビングローラーの回転数nを720rpm、フィルムの移動速度Vを120mm/sに設定し、ラビングローラーをフィルムの移動方向に逆らう方向に回転させながら2回ラビング加工を行った。もう片方の面である巻内面について同様のラビング加工を2回行った。得られたフィルムの物性及び評価結果を表2に示した。
Figure 0006786803
Figure 0006786803
Figure 0006786803
表における、「熱可塑性樹脂A」の項目の「質量%」は、樹脂全体を100質量%とした場合の値として算出した。
表における「充填剤」の項目の「質量部」、「発泡剤」の項目の「質量部」、及び「発泡助剤」の項目の「質量部」は、樹脂全体を100質量部とした際の値として算出した。
本発明によれば、防水性を有しさらに、布の風合いの特徴の一つであるせん断変形性に優れたフィルムを提供することができる。本発明のフィルムは具体的には、ベッド用シーツ、枕カバー、衛生ナプキンや紙おむつなどの吸収性物品のバックシートといった医療・衛生材料、雨天用衣類、手袋などの衣料材料、ゴミ袋や堆肥袋、あるいは野菜や果物などの食品用袋、各種工業製品の袋などの包装材料、ビル、住宅、化粧板といった建材、鉄道車両、船舶、航空機といった輸送機内での内装材料、建築用材料などに好ましく用いることができる。
a:エンボスロール表面の凹凸差
b:フィルムの凹凸部の高さ
c:フィルムの凹凸部のピッチ
d:凹凸部の厚さを算出するための測定位置の一例
e:凹凸部の厚さを算出するための測定位置の一例

Claims (11)

  1. KES法に従い測定されるせん断かたさが0.1gf/(cm・deg)以上6gf/(cm・deg)以下であり、さらに耐水圧が500mm以上5,000mm以下であり、KES法に従い測定される圧縮仕事量が0.015gf・cm/cm 以上1.0gf・cm/cm 以下であり、
    エチレン−メチルメタクリレート共重合体、エチレン−メチルアクリレート共重合体、エチレン−エチルアクリレート共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、及びエチレン−メタクリル酸共重合体からなる群より選ばれる樹脂を少なくとも1種含むことを特徴とするフィルム
  2. 空孔率が50%以上90%以下である層Aと、空孔率が10%以上50%未満である層Bを有し、層Aは少なくとも一方の表面に位置することを特徴とする、請求項に記載のフィルム。
  3. 層Bが独立した空孔を有することを特徴とする、請求項に記載のフィルム。
  4. 層Aが連続した空孔を有することを特徴とする、請求項またはに記載のフィルム。
  5. 層Aと層Bとが直接積層されていることを特徴とする、請求項2〜4のいずれかに記載のフィルム。
  6. 層Bが発泡助剤を含むことを特徴とする、請求項に記載のフィルム。
  7. 一軸延伸フィルム又は二軸延伸フィルムであることを特徴とする、請求項2〜6のいずれかに記載のフィルム。
  8. 衛生材に用いられることを特徴とする、請求項1〜のいずれかに記載のフィルム。
  9. 請求項1〜のいずれかに記載のフィルムと不織布との積層体。
  10. 請求項2〜8のいずれかに記載のフィルムの製造方法であって、製造工程中で層Aを得るために用いる組成物を発泡させ、層Aに空孔を形成させることを特徴とする、フィルムの製造方法。
  11. 層Bを得るために用いる組成物に発泡助剤を加えることを特徴とする、請求項10に記載のフィルムの製造方法。
JP2016006862A 2015-01-19 2016-01-18 せん断変形性に優れたフィルム Active JP6786803B2 (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015007470 2015-01-19
JP2015007470 2015-01-19

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2016135598A JP2016135598A (ja) 2016-07-28
JP6786803B2 true JP6786803B2 (ja) 2020-11-18

Family

ID=56512920

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016006862A Active JP6786803B2 (ja) 2015-01-19 2016-01-18 せん断変形性に優れたフィルム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6786803B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018034406A (ja) * 2016-08-31 2018-03-08 東レ株式会社 凹部を有するフィルム
JP2018131524A (ja) * 2017-02-15 2018-08-23 東レ株式会社 フィルム
JP7404704B2 (ja) 2019-08-09 2023-12-26 Toppanホールディングス株式会社 不燃シートの製造方法及び不燃シート

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0749738B1 (en) * 1995-06-19 1999-11-17 The Procter & Gamble Company Sanitary articles with dual layer film topsheet having a selected distribution of large apertures
JP3763652B2 (ja) * 1997-11-05 2006-04-05 花王株式会社 透湿フィルム
JP5155794B2 (ja) * 2007-09-28 2013-03-06 セーレン株式会社 透湿防水性布帛

Also Published As

Publication number Publication date
JP2016135598A (ja) 2016-07-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
TWI296571B (en) Mulyilayer microporous films and methods
CN1216734C (zh) 可双轴伸长材料
JP6786803B2 (ja) せん断変形性に優れたフィルム
BR112018000507B1 (pt) Processo para a fabricação de um filme respirável microporoso
JPWO2018016562A1 (ja) 毛状体を有する熱可塑性樹脂シート及びその成形品
KR20070094749A (ko) 롤 블로킹 능력이 감소된 탄성 필름, 그의 제조 방법, 및그를 포함하는 제한된 사용 또는 일회용 제품 용도
KR20180083871A (ko) 중합체 필름 및 중합체 필름의 제조 방법
JP6939549B2 (ja) エンボス加工性に優れたフィルム、及び凸部や凹部を有するフィルム
JP6668770B2 (ja) 触感に優れたフィルム
JP2016097575A (ja) 凸部または凹部を有するフィルム
TWI802641B (zh) 具有毛狀體之熱塑性樹脂片及其製造方法以及其成形品
JP6724778B2 (ja) 触感、及びせん断変形性に優れたフィルム
US20150122269A1 (en) Topsheet containing jade particles and method for its manufacture
EP1946734A1 (en) Topsheet and method for its manufacture
JPWO2020116453A1 (ja) 毛状体を有する樹脂シート及びその成形品
JP2020189420A (ja) 毛状体を有する樹脂シート及びその成形品
JP6786883B2 (ja) 透湿防水フィルム
JP6747099B2 (ja) 凹部を有するフィルム
JP4073263B2 (ja) 化粧床材
JP2000352184A (ja) 床 材
JP2006096021A (ja) 壁装材表面保護用積層フィルム及び壁装材
JPH04226747A (ja) 反り防止シ−ト材
JPS6080450A (ja) 生理用ナプキンの液防漏材として使用する通気性樹脂フイルムの製造方法
JP2018034406A (ja) 凹部を有するフィルム
JP2017226830A (ja) 樹脂組成物、フィルム、及び繊維

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190110

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20191223

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200218

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200406

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20200929

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20201012

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6786803

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151