JPH10170368A - 半導体装置及びその製造方法 - Google Patents
半導体装置及びその製造方法Info
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- JPH10170368A JPH10170368A JP8329975A JP32997596A JPH10170368A JP H10170368 A JPH10170368 A JP H10170368A JP 8329975 A JP8329975 A JP 8329975A JP 32997596 A JP32997596 A JP 32997596A JP H10170368 A JPH10170368 A JP H10170368A
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Abstract
エピタキシャル層間のPN接合部に発生するリーク電流
に対して、リーク特性の改善を図る。 【解決手段】 P- 型シリコン基板1及びN- 型エピタ
キシャル層2からなる基板のうちP- 型シリコン基板1
の一部を除去して形成したダイヤフラム部Cを有し、ま
たN- 型エピタキシャル層2の表層部に形成されたゲー
ジ抵抗3とN- 型エピタキシャル層2を電位固定するた
めのN+ 型拡散層6とを備えている。このとき、このN
+ 型拡散層をダイヤフラム部Cの周囲を囲うように形成
する。このN- 型拡散層6によって、N- 型エピタキシ
ャル層2内における電位勾配を小さくすることができ、
ゲージ抵抗3とN- 型エピタキシャル層2のPN接合に
おける電位差を小さくすることができる。
Description
有する半導体装置及びその製造方法に関し、特にダイヤ
フラム部により圧力検出を行うことができる半導体圧力
検出装置に適用して好適である。
及び正面図をそれぞれ図10(a)、(b)に示す。図
10(a)に示されるように、半導体圧力センサは、P
- 型シリコン基板1とN- 型エピタキシャル層2により
構成され、P- 型シリコン基板1の一部を除去したダイ
ヤフラム部Cを有している。そして、図10(b)に示
すように、ダイヤフラム部Cの表層部にはゲージ抵抗
(ピエゾ抵抗)3が配設されブリッジ回路を構成してい
る。
端部には、外部との接続を行うアルミ配線4a〜4dが
配設されている。そして、アルミ配線4aは、N- 型エ
ピタキシャル層2の表層部の一部に形成されたN+ 型拡
散層6に接続されている。また、アルミ配線4aはブリ
ッジ回路の電源端子に接続され、アルミ配線4dはブリ
ッジ回路の接地端子に接続される。
を通じてブリッジ回路の電源端子に定格電流を流し、ゲ
ージ抵抗3に電位が加わる。そして、圧力を受けてダイ
ヤフラム部Cが変位してゲージ抵抗3が伸縮すると、ゲ
ージ抵抗3の抵抗値が変化し、これによりブリッジ回路
の中点電位が変化する。この中点電位に基づいて圧力を
検出する。
散層6・N- 型エピタキシャル層2の電位≧ゲージ抵抗
3の電位≧接地電位(電位0)の関係を満たすように、
N-型エピタキシャル層2を電位固定する。これによ
り、N- 型エピタキシャル層2とゲージ抵抗3間で順バ
イアス状態になることを回避している。
導体圧力センサにおいて、実際にはN- 型エピタキシャ
ル層2とP- 型シリコン基板1間には微小のリーク電流
が流れるため、N- 型エピタキシャル層2において電位
勾配が発生する。このため、上記したN+ 型拡散層6・
N- 型エピタキシャル層2の電位≧ゲージ抵抗3の電位
という関係を維持できない場合がある。
における電位分布を示すと図11(a)、(b)のよう
になり、ゲージ抵抗3に接するN- 型エピタキシャル層
2領域がゲージ抵抗3における電位よりも低くなる場合
がある。このとき、ゲージ抵抗3とN- 型エピタキシャ
ル層2のPN接合が順バイアス状態となって多量のリー
ク電流が発生する。このため、ゲージ抵抗3に流れる電
流値が変化してしまい、正常な出力が得られないという
問題が生じる。
ク特性の良好な半導体装置及びその製造方法を提供する
ことを目的とする。
め、以下の技術的手段を採用する。請求項1乃至5に記
載の発明においては、第1導電型の半導体基板(1)及
び第2導電型層(2)を有し、この第2導電型層(2)
のうちダイヤフラム部(C)に形成された第1導電型ゲ
ージ抵抗(3)と、第2導電型層(2)の電位を固定す
るための第2導電型領域(6)とを備えている。そし
て、この第2導電型領域(6)は、ダイヤフラム部
(C)の周囲を囲うように形成されていることを特徴と
する。
ヤフラム部(C)の周囲を囲うようにすることによっ
て、第2導電型領域(6)に電圧を印加したときに第2
導電層(2)内における電位勾配を小さくすることがで
きる。これにより、ゲージ抵抗(3)と第2導電型層
(2)のPN接合におけるリーク電流の発生を抑制する
ことができる。なお、請求項5に示すように、第2導電
型領域(6)は埋め込み形成することもできる。
電型領域(6)を電気配線(4a〜4d)のうち接地端
子に接続される電気配線の下層を除いて形成しているこ
とを特徴とする。これにより、第2導電型層(2)と接
地端子に接続される電気配線との間の外部ノイズ等に起
因する電位差によって生じる可能性がある絶縁破壊を防
止することができる。
電型領域(6)に対してダイヤフラム部(C)が形成さ
れた領域の反対側領域に形成された温度補償用抵抗(1
00)を有していることを特徴とする。温度補償用抵抗
(100)を形成するに際し、第2導電型領域(6)が
この温度補償用抵抗(100)とダイヤフラム部(C)
の間に形成されているため、フィードバック制御に際し
発生する発振を防止することができる。
電型領域(6)は、温度補償用抵抗(100)の周囲を
囲うように形成されていることを特徴とする。このよう
に、温度補償用抵抗(100)の周囲を囲むように第2
導電型領域(6)を形成しているため、上記発振をより
完全に防止することができる。請求項6に記載の発明に
おいては、第1導電型の半導体基板(1)上に第2導電
型層(2)を形成し、この第2導電型層(2)の表層部
のうちダイヤフラム部(C)となる領域に第1導電型ゲ
ージ抵抗(3)を形成する工程と、第2導電型層(2)
に接する領域に第2導電型領域(6)をダイヤフラム部
(C)の周囲を囲むように形成する工程とを有すること
を特徴とする。
れる。請求項7に記載の発明においては、第2導電型領
域(6)に電圧を印加して電気化学ストップエッチング
を行い、ダイヤフラム部(C)を形成する工程とを備え
たことを特徴とする。このように、電気化学ストップエ
ッチング時に第2導電型領域(6)から電圧を印加する
ことによって、ダイヤフラム部(C)を形成する場合、
第2導電型領域がダイヤフラム部(C)を形成する部分
の周囲を囲んで形成されているため、電位分布がより安
定する。
半導体基板(1)の面により平行、つまり厚さをより一
定にすることができる。
について説明する。図1(a)に本発明を半導体圧力検
出装置に適用した実施形態を示す。図1(a)に示すよ
うに、半導体圧力検出装置は、半導体圧力センサが配設
されたセンサ部Aと電流源(電源、増幅回路、調整回路
を含む)Bから構成されており、各チップは金属細線に
より接続されている。そして、半導体圧力センサが形成
されているチップと同一チップ内に、温度補償用抵抗1
00が配設されており、この温度補償用抵抗100の抵
抗値変化に基づき電流源から半導体圧力センサへ流す電
流をフィードバック制御する。
部の断面図を示す。以下、図1(a)、(b)に基づき
半導体圧力検出装置の構成について説明する。図1
(b)に示すように半導体圧力センサの基板は、P- 型
シリコン基板1及びこの表面に成長させたN- 型エピタ
キシャル層2にて構成されている。そして、P- 型シリ
コン基板1の一部が除去されてダイヤフラム部Cが形成
されている。また、このダイヤフラム部CにおけるN-
型エピタキシャル層2表層部には、P+ 型拡散層からな
るゲージ抵抗(ピエゾ抵抗)3が形成されている。ま
た、図示しないが、P- 型シリコン基板1の最表面には
保護膜が形成されている。
抗3はブリッジ回路を構成するように電気接続されて形
成されている。そして、各ゲージ抵抗3の間にそれぞれ
アルミ配線4a〜4dが配設されており、さらに各アル
ミ配線4a〜4dにはボンディングパッド5a〜5dが
接続されている。そして、ボンディングパッド5a〜5
dを介して電流源B等、外部との電気的接続がなされ
る。
ム部Cの形状に合わせて、N+ 型拡散層(図1(a)で
は斜線部分)6が形成されている。つまりダイヤフラム
部Cの外周から一定の間隔をもってN+ 型拡散層6が形
成されている。これらゲージ抵抗3やN+ 型拡散層6
は、N- 型エピタキシャル層2の表面に形成された酸化
膜7によって覆われており、この酸化膜7の所定部分に
形成されたコンタクトホールを通じてアルミ配線4a〜
4dがN+ 型拡散層6やゲージ抵抗3に接続されてい
る。
Bに配設されたボンディングパッド5aは電流源Bの電
源端子に接続されており、この部分を最大電位にしてい
る。また、ボンディングパッド5dには接地端子が接続
されている。なお、ボンディングパッド5b、5cから
は中点電位が外部出力される。なお、ゲージ抵抗3及び
N+ 型拡散層6への配線は上述した以外のものでも良
い。例えば、ゲージ抵抗3をアルミ配線4a及びボンデ
ィングパッド5aを介して電流源Bと接続して、またN
+ 型拡散層6を別に設けたアルミ配線(図示せず)及び
ボンディングパッド(図示せず)を介して電流源Bとは
別の外部電源(図示せず)から取る構成とすることも可
能である。この場合、ゲージ抵抗3には定電流が流れN
+ 型拡散層6には最大電圧が印加されることになる。
出装置における実際の作動について説明する。図1に示
すように、ボンディングパッド5aを介して、定格電流
を各ゲージ抵抗3に流すことで、電位がゲージ抵抗3に
発生する。そして、半導体圧力センサにおけるダイヤフ
ラム部Cが外圧によって変位し、この変位に基づいてゲ
ージ抵抗3が伸縮する。そしてこのように伸縮したゲー
ジ抵抗3はその抵抗値を変化させ、ボンディングパッド
5b及びボンディングパッド5cにおける中点電位を変
化させる。そして、この変化した中点電位が外部出力さ
れる。
抗3の抵抗値は、流れた電流によって発生する熱や外気
温によっても変化するため、温度補償用抵抗100によ
って半導体圧力センサの温度を常時検出し、これに基づ
き電流源Bにおける電流値を適宜変化させている。ここ
で、図2(a)、(b)に実動作時におけるセンサ部B
における電位分布図を示す。ダイヤフラム部Cの周囲に
形成されたN+ 型拡散層6全体が略同電位になるため、
図2(a)に示されるように、N+ 型拡散層6からゲー
ジ抵抗3と接するN- 型エピタキシャル層2に至るまで
に発生する電位の変化が小さい。
が形成されてもゲージ抵抗3とN-型エピタキシャル層
2においてゲージ抵抗3とN- 型エピタキシャル層2の
PN接合が順バイアスとなって大量のリーク電流が発生
することを防止できる。次に、図1における半導体圧力
検出装置の製造手順を図3及び図4に示す。まず、図3
(a)に示すようにP- 型シリコン基板1にN- 型エピ
タキシャル層2を成長させる。そして、図3(b)に示
すようにウェハ上面全面に、酸化膜7を形成する。
よって酸化膜7の所定部分をエッチング除去し、この除
去された部分からリンイオン等をイオン注入或いはデポ
ジションした後、リンイオンを拡散させて、図3(c)
に示すようにN+ 型拡散層6を形成する。このN+ 型拡
散層6は前述したように、ダイヤフラム部Cの全周を取
り囲むように形成する。
めに除去された部分を酸化膜7aで覆い、N+ 型拡散層
6の内周にあたる部分の酸化膜7をエッチング除去す
る。そして、適当な厚さの酸化膜7bを形成して、この
酸化膜7bを通してボロンイオン等をイオン注入する。
その後、ボロンイオンを拡散させて、図4(a)に示す
ようにゲージ抵抗3を形成する。
形成した後、図4(b)に示すようにアルミ配線4a〜
4bをパターニング形成する。そして、コンタクトホー
ルを介してアルミ配線4a〜4bがN+ 型拡散層6及び
ゲージ抵抗3に接続され、ゲージ抵抗3によってブリッ
ジ回路が構成される。また、このアルミ配線4a〜4b
の先端に、図1(a)に示すボンディングパッド5a〜
5dをそれぞれ配設する。
ミ配線4aを介してN+ 型拡散層6へ所定電圧Vccを
印加して、電気化学ストップエッチングを行い、図4
(c)に示すようにP- 型シリコン基板1のうちN- 型
エピタキシャル層2の反対側表層部を除去してダイヤフ
ラム部Cを形成する。この電気化学ストップエッチング
は、シリコンの電位がパッシベーション電圧以上になる
と、陽極酸化反応により酸化膜が形成されるためP- 型
シリコン基板1のエッチングが停止することを利用して
いる。N- 型エピタキシャル層2にパッシベーション電
圧以上の所定電圧Vccを印加すると、PN接合で空乏
層が発生する。そして、エッチングはP- 型シリコン基
板1側の空乏層の先端で停止する。
おいて、P- 型シリコン基板1の表層部を除去してダイ
ヤフラム部Cを形成するに際し、ダイヤフラム部Cの膜
厚を一定にするためには空乏層幅が一定である必要があ
る。そして、所定電圧VccをN+ 型拡散層6に印加し
たときに、N- 型エピタキシャル層2全体が所定電圧V
ccと同電位になっていることが好ましいが、実際には
実動作時と同様にエピタキシャル層2内部で電位勾配が
発生する。このため、空乏層幅が一定にならずダイヤフ
ラム部Cの厚さを一定にすることが困難である。
記問題を解決している。つまり、所定電圧VccをN+
型拡散層6に印加したときに、N+ 型拡散層6は全て略
同電位となる。従って、ゲージ抵抗3の外周に縁状に形
成されたN+ 型拡散層6が全て同電位になり、半導体圧
力検出装置内の電位分布は図2と同様の分布になる。つ
まり、N+ 型拡散層6をダイヤフラム部Cが形成される
部分に縁状に形成することにより所定電圧Vccを印加
したときにおける電位分布を概ねP- 型シリコン基板1
の面方向に平行な状態にすることができる。このため、
電位分布がより安定するのでダイヤフラム部Cの厚さを
より均一化させることができる。
るように温度補償用抵抗をウェハ中に形成して、各ボン
ディングパッドと所定の電流源Bを接続して、図1に示
す構成が完成する。ところで、このようにN+ 型拡散層
6をダイヤフラム部Cの周囲に形成することによって以
下に示す発振を防止している。以下、この発振について
説明する。
Bにおける電流値をフィードバック制御するために、セ
ンサ部Bと同一チップ内に温度補償用抵抗100を単に
設けた場合におけるセンサ部Bの断面図を図5(a)に
示す。このような断面構成を有する半導体圧力検出装置
を用いた場合、実験によりゲージ抵抗3と温度検出素子
との相互作用として発振が生じることが確認された。
のゲージ抵抗3に所定電流を流した場合に発生する電圧
によって、P+ 型拡散層からなるゲージ抵抗3及びN-
型エピタキシャル層2に空乏層が発生し、この空乏層に
よって寄生キャパシタが形成される。また、P+ 型拡散
層からなる温度補償用抵抗100においても同様に温度
補償用抵抗100及びN- 型エピタキシャル層2に空乏
層が発生し、寄生キャパシタが形成される。
形成される空乏層には共に、N+ 型拡散層6を通じて電
流源Bからキャリアが供給される。ここで、ゲージ抵抗
3における電位が変化した場合を考えると、まず電位の
変化に伴ってゲージ抵抗3の空乏層幅が変化する。そし
て、この空乏層幅の変化に応じてキャリアの移動が生じ
る。
抗100がダイヤフラム部Cと同一チップ内に形成され
ており、また温度補償用抵抗100はゲージ抵抗3より
もN + 型拡散層6から離れた位置に形成されているた
め、温度補償用抵抗100におけるキャリアの移動は図
5(a)に示すようにゲージ抵抗3の周囲を通じて行わ
れる。このため、温度補償用抵抗100におけるキャリ
ア供給がゲージ抵抗3におけるキャリア供給によって影
響を受ける。
100周辺のN- 型エピタキシャル層2の電位が変化
し、更にこれらの空乏層が変化する。これにより、温度
補償用抵抗100の抵抗値が変化して、電流源Bによる
電流供給量を変化させる。従って、電流源Bが誤った量
の電流を供給し、この誤った量の電流に基づきフィード
バック制御が行われていき、同様のことを繰り返して発
振が起こる。
温度補償用抵抗100近傍におけるセンサ部Bの断面図
を示す。図5(b)に示すように、N+ 型拡散層6は、
その深さがP+ 型拡散層となるゲージ抵抗3及び温度補
償用抵抗100のおよそ2倍の深さになるようにして形
成されている。実動作時においては、最大電位がN+ 型
拡散層6に印加される。そして、この電位に基づきゲー
ジ抵抗3又は温度補償用抵抗100とN- 型エピタキシ
ャル層2におけるPN接合に空乏層が発生する。そし
て、この空乏層におけるキャリアは、N+ 型拡散層6を
通じて行われるが、図5(b)に示すようにゲージ抵抗
3と温度補償用抵抗100の間にN+ 型拡散層6が形成
されているため、温度補償用抵抗100におけるキャリ
ア移動はゲージ抵抗3の周囲を通じる必要なく行われ
る。
散層6の電位≧ゲージ抵抗3の電位の関係を満たすよう
な電位のことであり、その目的は、N+ 型拡散層6の電
位及びN- 型エピタキシャル層2の電位≧ゲージ抵抗3
を保持することにある。ここで感度を大きくするにはゲ
ージ抵抗3の電位を上げた方が良い。このため、N+型
拡散層6及びN- 型エピタキシャル層2の電位を最大に
した方が両者の余裕が大きく取れ、より感度を上げられ
る等のメリットがある。
とができ、良好な圧力検出が可能となる。なお、本実施
形態においては電位勾配によるリーク電流の発生を防止
するためにダイヤフラム部Cの周囲全体にN+ 型拡散層
6を形成しているが、上記発振を防止するという観点か
らすれば、少なくともゲージ抵抗3と温度補償用抵抗1
00の間にゲージ抵抗3の長さと同等程度の長さを有す
るN+ 型拡散層6を形成すれば良い。
おける半導体圧力検出装置を示す。第1実施形態と同様
に、N+ 型拡散層6とアルミ配線4a〜4dは、酸化膜
によって絶縁状態が保持されている。そして、N+ 型拡
散層6は最大電位に印加され、また接地状態になる配線
4dは電位0であるため、電位差がかなり大きい。
入って来る外乱(ノイズ)による影響を考慮すると上記
電位差はより大きくなる場合があり、使用環境によって
はN + 型拡散層6とアルミ配線4dの交差する部分にお
ける絶縁膜7が絶縁破壊を起こす可能性がある。従っ
て、図6に示すように、この半導体圧力検出装置は、第
1実施形態に示す半導体圧力検出装置において、接地状
態となるアルミ配線4dと交差する部分にはN+ 型拡散
層6を形成せず、この交差する部分を除いた状態でN+
型拡散層6を形成している。
ングパッド5b、5cから外乱(ノイズ)に対する保護
を施したダイオード又はコンデンサを用いて、他チップ
(例えば、バイポーラチップ等)へ接続されるため外乱
による影響は小さいと考えられる。このため、外乱によ
る影響は少ないと考えられるが、アルミ配線4b、4c
とN+ 型拡散層6が交差する部分においてもN+ 型拡散
層6を形成しないようにすることもできる。
おける半導体圧力検出装置を示す。前述したように、実
動作時及び電気化学ストップエッチング時において、N
+型拡散層6内は略同電位となる。しかし、N+ 型拡散
層6も有限の抵抗値を有しており、このN+ 型拡散層6
の中にも抵抗値による若干の電位分布を生じる。従っ
て、N+ 型拡散層6配線をできる限り広くすることで、
抵抗値による電位分布を極力抑えることが可能となる。
は、第1実施形態に示す半導体圧力検出装置において、
N+ 型拡散層6をできる限り大きめに幅を持たせて形成
している。具体的には、ダイヤフラム部C及びボンディ
ングパッド5a〜5dが形成されている部分以外におけ
るセンサ部A全面にN+ 型拡散層6を形成している。こ
れにより、実動作時においてはゲージ抵抗3とN- 型エ
ピタキシャル層2の電位差をより効果的に少なくするこ
とができるため、効果的にリーク特性の改善が図れ、ま
た電気化学ストップエッチング時においては、電位勾配
をより効果的にP- 型シリコン基板1に平行にすること
ができるため、効果的にダイヤフラム部Cの膜厚を均一
にすることができる。
ム部C内にはN+ 型拡散層6を形成していないが、ダイ
ヤフラム部C内のゲージ抵抗3に影響のない範囲内でN
+ 型拡散層6を形成してもよい。また、この他の方法と
して、N- 型エピタキシャル層2が800〜2400Ω
/□、N+ 型拡散層6が4Ω/□、アルミが0.003
Ω/□であることを利用してN+ 型拡散層6の上にアル
ミ配線を形成し、これに応じてコンタクトホールを形成
させる等することにより、効果的にダイヤフラム部Cの
膜厚を均一にすることもできる。
おける半導体圧力検出装置を示す。この半導体圧力検出
装置は、第1実施形態に示す半導体圧力検出装置におい
て、温度補償用抵抗100を囲むようにN+ 型拡散層を
形成している。このように、N+ 型拡散層によって温度
補償用抵抗100を囲むことにより温度補償用抵抗10
0のいずれの方向においてもN+ 型拡散層から直接キャ
リアを受け取ることができるため、ゲージ抵抗3の空乏
層変化に対する影響等をより完全に排除することができ
る。これにより上記発振をより完全に防止することがで
きる。 (第5実施形態)図9に、第5実施形態における半導体
圧力検出装置を示す。
置は、第1実施形態に示す半導体圧力検出装置におい
て、埋め込みN+ 型拡散層6aをN- 型エピタキシャル
層2とP- 型シリコン基板1の境界部に埋め込み層とし
て形成している。具体的には、埋め込みN+ 型拡散層6
aをダイヤフラム部Cのテーパ部又はその外部に形成し
ている。これは、電気化学ストップエッチングがN- 型
エピタキシャル層2とP- 型シリコン基板1界面の電位
により影響されるため、埋め込みN+ 型拡散層6aがダ
イヤフラム部Cの薄膜部形成予定部に存在するとその部
分のダイヤフラム厚が厚くなるからである。
を、N- 型エピタキシャル層2とP-型シリコン基板1
の境界部に形成した場合においても第1実施形態と同様
の効果が得られる。なお、この場合における半導体圧力
検出装置の製造方法は、P- 型シリコン基板1にN- 型
エピタキシャル層2を成長させる以前に、所定の領域に
デポジション等により埋め込みN+ 型拡散層6aを形成
する必要がある。また、埋め込みN + 型拡散層6aの一
部に外部から最大電圧(埋め込みN+ 型拡散層6a及び
N-型エピタキシャル層2>ゲージ抵抗3となる電位)
を印加することができるようにコンタクトとなるN+ 型
拡散層6等を前述の工程を用いて形成する必要がある。 (他の実施形態)第1〜第5実施形態においては、ダイ
ヤフラム部Cの形状を正方形状にしているが、この形状
に限らず円形状にしてもよく、8角形状等の多角形状に
してもよい。また、この場合上述したように、ダイヤフ
ラム部Cの形状に合わせてN+ 型拡散層6を形成するこ
とによりダイヤフラム部Cに均等な電位を与えることが
できる。
第5実施形態においても電位0とするアルミ配線4dの
下の部分におけるN+ 型拡散層6をなくすことによりN
+ 型拡散層6の絶縁破壊を防止することができる。
出装置の全体構成図であり、(b)は、(a)のセンサ
部Aの断面図である。
(a)はセンサ部Aの断面における電位分布図であり、
(b)はセンサ部Aの正面における電位分布図である。
す手順図である。
す手順図である。
+ 型拡散層6を形成する場合としない場合におけるキャ
リアの移動状態を示す比較図である。
面図である。
面図である。
面図である。
面図である。
であり、(b)はこの半導体圧力検出装置における電位
分布を示す説明図である。
電位分布を示す図であって、(a)は断面における電位
分布図であり、(b)は正面における電位分布図であ
る。
層、3…ゲージ抵抗、4a〜4d…アルミ配線、5a〜
5d…ボンディングパッド、6…N+ 型拡散層、100
…温度補償用抵抗、A…センサ部、B…電流源、C…ダ
イヤフラム部。
Claims (9)
- 【請求項1】 第1導電型の半導体基板(1)と、 前記半導体基板(1)の表面に形成された第2導電型層
(2)と、 前記半導体基板(1)の裏面を除去して形成されたダイ
ヤフラム部(C)と、 前記ダイヤフラム部(C)のうち前記第2導電型層
(2)の表層部に形成された第1導電型ゲージ抵抗
(3)と、 前記第2導電型層(2)の電位を固定するために形成さ
れた第2導電型領域(6)とを備え、 前記第2導電型領域(6)は、前記ダイヤフラム部
(C)の周囲を囲うように形成されていることを特徴と
する半導体装置。 - 【請求項2】 前記ゲージ抵抗(3)の端部それぞれに
接続された電気配線(4a〜4d)を有し、 前記第2導電型領域(6)は、前記電気配線(4a〜4
d)のうち接地端子に接続される電気配線の下層を除い
て形成されていることを特徴とする請求項1に記載の半
導体装置。 - 【請求項3】 前記第2導電型領域(6)に対して前記
ダイヤフラム部(C)が形成された領域の反対側領域に
形成された温度補償用抵抗(100)を有していること
を特徴とする請求項1又は2に記載の半導体装置。 - 【請求項4】 前記第2導電型領域(2)は、前記温度
補償用抵抗(100)の周囲を囲うように形成されてい
ることを特徴とする請求項3に記載の半導体装置。 - 【請求項5】 前記第2導電型領域(6)は、埋め込み
形成されていることを特徴とする請求項1乃至4のいず
れか1つに記載の半導体装置。 - 【請求項6】 第1導電型の半導体基板(1)上に第2
導電型層(2)を形成し、この第2導電型層(2)の表
層部のうちダイヤフラム部(C)となる領域に第1導電
型ゲージ抵抗(3)を形成する工程と、 前記第2導電型層(2)に接する領域に第2導電型領域
(6)を前記ダイヤフラム部(C)の周囲を囲むように
形成する工程とを有することを特徴とする半導体装置の
製造方法。 - 【請求項7】 前記第2導電型領域(6)に電圧を印加
して電気化学ストップエッチングを行い、前記半導体基
板(1)のうち前記第2導電型層(2)の反対側の表層
部を除去して前記ダイヤフラム部(C)を形成する工程
とを備えたことを特徴とする請求項6に記載の半導体装
置の製造方法。 - 【請求項8】 表面が第2導電型層(2)となる半導体
基板(1、2)の裏面を除去して形成したダイヤフラム
部(C)の表層部にブリッジ状に形成された第1導電型
ゲージ抵抗(3)と、前記第2導電型層(2)の電位を
固定するための第2導電型領域(6)とを備えた半導体
装置において、 前記第2導電型領域(6)は、前記ダイヤフラム部
(C)の周囲を囲うように形成されていることを特徴と
する半導体装置。 - 【請求項9】 第1導電型の半導体基板(1)と、 前記半導体基板(1)上面に形成された第2導電型層
(2)と、 前記半導体基板(1)の裏面部を除去して形成したダイ
ヤフラム部(C)と、 前記絶縁層(7)表面に4本形成された電気配線(4a
〜4d)と、 前記第2導電型層(2)の表層部のうち前記ダイヤフラ
ム部(C)に形成され、ブリッジ回路を構成する複数の
第1導電型ゲージ抵抗(3)と、 前記ブリッジ回路の電源端子に接続される電源電気配線
(4a)と、 前記ブリッジ回路の接地回路に接続される接地電気配線
(4d)と、 前記ブリッジ回路の中点電位を電気出力する中点電気配
線(4b、4c)と、 前記電源電気配線(4a)に接続され、前記ダイヤフラ
ム部(C)の周囲を囲むように形成された第2導電型領
域(6)とを有することを特徴とする半導体装置。
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