JP3149513B2 - 半導体装置 - Google Patents

半導体装置

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JP3149513B2
JP3149513B2 JP07748792A JP7748792A JP3149513B2 JP 3149513 B2 JP3149513 B2 JP 3149513B2 JP 07748792 A JP07748792 A JP 07748792A JP 7748792 A JP7748792 A JP 7748792A JP 3149513 B2 JP3149513 B2 JP 3149513B2
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善弘 重田
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ダイオード素子を内蔵
した半導体集積回路の形成された半導体装置の構成に関
し、特に、寄生電流の低減を目的とした半導体装置の構
成に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図5に、従来のダイオードが組み込まれ
た半導体集積回路装置の構成を示してある。そして、図
6に、その等価回路を示してある。従来、図6(a)に
示すようなダイオード21を半導体装置内に形成する場
合は、p型半導体基板1に、先ず、n+ 埋込層2を形成
し、その上にn- エピタキシャル層3を形成する。そし
て、n- エピタキシャル層3の表面からp型半導体基板
1に到達するような深いp+ 型の拡散層4を形成し、ア
イソレーション層とする。このアイソレーション層4に
より分離されたn- エピタキシャル層3の表面に、アノ
ード層6となるp+ 拡散層を形成し、このアノード層6
と対峙する箇所、例えば、アノード層6を取り囲むよう
に、n+ 拡散層からなるカソード層5を形成する。この
ようにアノード層6、エピタキシャル層3およびカソー
ド層5により、半導体装置内に、他のデバイスと分離さ
れたダイオードを構成することができる。
【0003】このような構成のダイオードにおいて、ダ
イオードの順方向、すなわち、アノード層6からカソー
ド層5に向けて順電流Ibを流すと、このダイオードに
寄生するPNPトランジスタにより電流増巾率(β)倍
の寄生電流Icが、P型半導体基板1及びp+ アイソレ
ーション層4を介してGND端子に流れてしまう。すな
わち、図6(b)に示すようにアノード層6、エピタキ
シャル層3およびカソード層5、半導体基板1またはア
イソレーション層4により寄生するPNPトランジスタ
20が構成され、アノード層6からカソード層5に順電
流Ibが流れることにより、PNPトランジスタ20が
オンとなり、アノード層6をコレクタ、半導体基板1ま
たはアイソレーション層4をエミッタとして寄生電流I
cが流れてしまう。
【0004】このような寄生電流Icは、半導体装置の
消費電流の増大や、基板の発熱等に影響を及ぼすため、
寄生電流Icを最小限に止めることが重要である。この
ため、従来においては、図7に示すような構成のダイオ
ードが採用されている。また、その等価回路を図8に示
す。このダイオード21においては、カソード層5の表
面に、アノード層6と同様のp+ 拡散層からなる寄生電
流低減層11を形成してある。従って、この寄生電流抑
制層11、カソード層5およびエピタキシャル層3、ア
ノード層6から横型のトランジスタ25が構成できる。
そして、このPNPトランジスタ25は寄生電流低減用
のトランジスタであり、基板1またはアイソレーション
層4を介してGND端子に流れる寄生電流Icを低減す
ることができる。この低減のようすは以下の式を用いて
説明することができる。
【0005】 Ic =β1 ×Ib1 ・・・(1) Ie =β2 ×Ib2 ・・・(2) Ib =Ib1 +Ib2 +β2 ×Ib2 ・・・(3) ここで、Ieは横形のPNPトランジスタ25のコレク
タ電流、β1 は寄生トランジスタ20の電流増巾率、β
2 はPNPトランジスタ25の電流増巾率を示す。従っ
て、これらの式(1)、(2)および(3)より、寄生
電流Icは、 Ic ={Ib −(Ib2 +β2 ×Ib2 )}×β1 ・・・(4) となる。この式(4)から判るように、横形PNPトラ
ンジスタ25の電流増巾率β2 を大きくすることにより
寄生電流Icを低減することができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このように、寄生電流
Icを低減するためには、横型PNPトランジスタ25
の電流増幅率β2 を大きくすれば良い。そのためには、
寄生電流低減層11とアノード層6との間にあるカソー
ド層5の不純物濃度を低減することが望ましい。
【0007】しかし、カソード層5の濃度を低減する
と、ダイオード21に逆電圧が印加された場合に、パン
チスルーが発生し、耐電圧性能が著しく悪化する。寄生
電流低減層11とアノード層6との距離を短縮すること
によっても、電流増幅率β2 を大きくすることは可能で
あるが、やはりパンチスルーの発生する原因となり、耐
電圧性能が悪化する。従って、上記(4)式からPNP
トランジスタ25の電流増幅率β2 を大きくすれば寄生
電流Icを低減できることは判明しているが、所定の耐
電圧性能を得るためには、寄生電流Icの大幅な低減は
困難であった。
【0008】そこで、本発明においては、上記の問題に
鑑みて、耐電圧性能を保持しながら寄生電流の低減の可
能な半導体装置を実現することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明においては、上記
の課題を解決するために、カソード層を2つに分割し、
耐電圧性能に寄与するアノード層に面した第1のカソー
ド層をエピタキシャル層表面近傍に形成するようにして
いる。すなわち、本発明は、第1導電型の半導体基板上
に、第2導電型の埋込層を介して形成され、第1導電型
の分離層により分離された第2導電型のエピタキシャル
層上に、アノード電位の印加される第1導電型のアノー
ド層と、このアノード層と対峙する位置に形成されたカ
ソード電位の印加される第2導電型のカソード層とを有
する半導体装置において、カソード層が、アノード層に
面し埋込層と非接触である第1のカソード層と、当該
第1のカソード層に隔離して分離層に面した第2のカソ
ード層とを備えており、この第1のカソード層と第2の
カソード層に挟まれてカソード電位の印加される第1導
電型の寄生電流低減層が形成されていることを特徴とし
ている。そして、このような構成の半導体装置において
は、第2のカソード層が埋込層に到達するように形成さ
れた深い拡散層であることが有効である。また、本発明
は、第1導電型の半導体基板上に、第2導電型の埋込層
を介して形成され、第1導電型の分離層により分離され
た第2導電型のエピタキシャル層上に、アノード電位の
印加される第1導電型のアノード層と、このアノード層
と対峙する位置に形成されたカソード電位の印加される
第2導電型のカソード層とを有する半導体装置におい
て、カソード層は、アノード層に面して埋込層と非接触
である第1のカソード層と、当該第1のカソード層に接
触して分離層に面した第2のカソード層とを備えてお
り、第1のカソード層内にカソード電位の印加される第
1導電型の寄生電流低減層を有し、第1のカソード層の
導電型不純物濃度が第2のカソードの導電型不純物濃度
よりも低く、第1のカソード層と寄生電流低減層とは2
重拡散法で形成されて成ることを特徴とする。このよう
な構成の半導体装置においても、第2のカソード層が埋
込層に到達するように形成された深い拡散層であること
が有効である。
【0010】
【作用】第1のカソード層と第2のカソード層とが隔離
し、第1のカソード層と第2のカソード層に挟まれてカ
ソード電位の印加される第1導電型の寄生電流低減層が
形成されてなる構造では、エピタキシャル層の表面近傍
に形成された第1のカソード層の高濃度化により、表面
近傍に起こりやすい反転層の発生を抑制することがで
き、パンチスルーを防止して所定の耐電圧性能を保持す
ることが可能である。一方、アノード層、エピタキシャ
ル層、および寄生電流低減層から構成される寄生電流低
減用のトランジスタにおいては、高濃度化できる第1の
カソード層が表面近傍に形成されているため、ベースと
なるエピタキシャル層の不純物濃度は薄く、電流増幅率
は大きい。従って、本発明の半導体装置により構成され
るダイオードにおいては、所定の耐電圧性能を保持しな
がら、寄生電流低減用のトランジスタの電流増幅率を向
上でき、寄生電流の低減されたダイオードを実現するこ
とが可能である。
【0011】さらに、寄生電流低減層に対しアノード層
と反対側に位置する第2のカソード層を埋込層に到達す
るような深い拡散層により形成することにより、寄生ト
ランジスタのベースが濃度の高い第2のカソード層およ
び埋込層から構成される。従って、寄生トランジスタの
電流増幅率が低減でき、一層寄生電流の抑制を図ること
が可能となる。
【0012】また、第1のカソード層と第2のカソード
層とが接触し、第1のカソード層の導電型不純物濃度が
第2のカソードの導電型不純物濃度よりも低く、第1の
カソード層と寄生電流低減層とを2重拡散方式を用いて
形成されてなる構造では、第1のカソード層および寄生
電流低減層を精度良く作り込むことができる。従って、
寄生電流低減層から第1のカソード層においては拡散層
が精度良く拡散形成可能であるので、電界を均一化でき
耐電圧特性を得ることができる。このため、第1のカソ
ード層の不純物濃度を減少させること、あるいは、第1
のカソード層の厚みを減少させることが可能となる。従
って、寄生電流低減用のトランジスタの電流増幅率をさ
らに向上させることができ、寄生電流の低減を図ること
が可能となる。
【0013】
【実施例】以下に図面を参照して、本発明の実施例を説
明する。
【0014】〔実施例1〕図1に本発明の実施例1に係
る半導体装置の構成を示してある。本例の装置は、先に
図8に基づき説明した等価回路のダイオードであり、図
7に示した従来の装置と同様にp型半導体基板1上に、
埋込層2を形成し、その後エピタキシャル成長によりn
- 型のエピタキシャル層3を形成している。本例のp型
半導体基板1は、抵抗係数が20〜30Ω・cmの基板
であり、その上に濃度約1×1018/cm3 で深さ8〜
10μmのn+ 埋込層2と、抵抗係数約10Ω・cmで
深さ15〜20μmのn- 型のエピタキシャル層3を形
成する。次に、表面濃度約1×1019/cm3 のp+
アイソレーション層4を半導体基板1に到達するように
形成する。そして、このアイソレーション層4によって
分離されたエピタキシャル層3の中に、表面濃度約1×
1019/cm3 のn+ 拡散層を、その中心部が約5〜1
0μm開けた形で外側5aと内側5bに分けて形成す
る。これらのn+拡散層により、第2カソード層5a、
第1カソード層5bが構成できる。次に、表面濃度約1
×1019/cm3 で拡散深さ2〜3μmのp+ 型の拡散
層6を第1カソード層5bに囲まれたエピタキシャル層
3の略中心に形成し、アノード層6とする。さらに、第
1カソード層5bと第2カソード層5aとの間に、アノ
ード層6と略同じ濃度、深さのp+ 型の拡散層により、
寄生電流低減層11を形成する。これらの層の内、アノ
ード層6には、金属配線によりアノード電位を印加し、
第1カソード層5b、第2カソード層5aおよび寄生電
流低減層11には、金属電極によりカソード電位を印加
する。なお、第1カソード層5b、および第2カソード
層5aの拡散深さは、埋込層2に到達しないように調整
してある。
【0015】このような構成の本例の装置においては、
アノード電位がカソード電位より高電位となる順方向の
電圧が印加された場合には、アノード電位の印加された
アノード層6から、カソード電位の印加された第1、第
2カソード層5b、aおよび寄生電流低減層11に順電
流Ibが流れる。そして、エピタキシャル層3に比べて
高濃度の第1カソード層5bが、同じく高濃度の埋込層
2に到達していない。
【0016】このため、従来の装置であれば、アノード
層6と寄生電流低減層11との間には全て高濃度のカソ
ード層が存在していたが、本例の装置においては、低濃
度のエピタキシャル層3のみが存在する箇所が有る。従
って、アノード層6、エピタキシャル層3および寄生電
流低減層11からなるPNPトランジスタ25の電流増
幅率β2 は、エピタキシャル層3が低濃度であるので高
くなる。このため、寄生電流低減層11に流れる電流が
増加し、先し示した式(4)において判るように、アイ
ソレーション層4および基板1に流れる寄生電流を低減
することができる。
【0017】一方、アノード電位がカソード電位より低
くなった逆方向の電圧が印加された場合には、反転して
耐電圧特性を悪化させる原因となる装置の表面に、高濃
度のカソード層5a、5bが形成されている。従って、
これらの高濃度の第1、第2カソード層5a、5bによ
り反転等に起因するパンチスルーを抑制でき、耐電圧特
性を維持することができる。このように、本例の半導体
装置は、耐電圧特性を維持しながら寄生電流の低減を図
ることが可能な装置である。
【0018】〔実施例2〕図2に、本発明の実施例2に
係る半導体装置の構成を示してある。本例の装置も実施
例1と同様に、図8に示した等価回路の半導体装置であ
り、p型の半導体基板1に埋込層2を介して形成された
エピタキシャル層3を用いて構成されている。アイソレ
ーション層4、アノード層6、カソード層5a、5b、
寄生電流低減層11の構成を略同様であり、共通する部
分においては同じ符号を付して説明を省略する。
【0019】本例の装置において着目すべき点は、第2
カソード層5aが埋込層2に到達するような深い拡散層
にて形成している点である。このような深い拡散層は、
カソードとなるn+ 拡散層5aと5bを形成するとき
に、マスクの開口面積を、第1カソード層5bを形成す
る内側、すなわちアノード層6側を、第2カソード層5
aを形成する外側、すなわちアイソレーション層4側に
比べ小さく(狭く)形成することにより同一工程で形成
することができる。本例の半導体装置を製造する過程の
実験結果では、マスクの開口を略6μm以下にすると、
+ 拡散層は埋込層2に到達しないことが確かめられて
いる。
【0020】このような半導体装置においては、寄生電
流低減層11に着目すると、アノード層6、エピタキシ
ャル層3、寄生電流低減層11により構成されるPNP
トランジスタ25の電流増幅率β2 は、実施例1と同様
に高く、寄生電流を低減する効果を備えている。さら
に、アイソレーション層4および基板1に着目すると、
寄生トランジスタ20は、アノード層6と、アイソレー
ション層4または基板1との間に、ベースとして高濃度
の第2カソード層5aが必ず存在することとなる。従っ
て、寄生トランジスタ20の電流増幅率β1 を低く抑え
ることができ、寄生電流を低減することができる。この
ように、本例の半導体装置においては、PNPトランジ
スタ25の電流増幅率β2 を向上させて、寄生電流を低
減可能であると同時に、寄生トランジスタ20の電流増
幅率β1 を低く抑えることにより、さらに寄生電流を低
減することができる。
【0021】なお、本例の半導体装置においても、エピ
タキシャル層3の表面には、高濃度の第1および第2カ
ソード層5b、5aが存在しているため、所定の耐電圧
性能は保持できる。
【0022】〔実施例3〕図3に、本発明の実施例3に
係る半導体装置の構成を示してある。本例の装置も実施
例1と同様に、図8に示した等価回路の半導体装置であ
り、p型の半導体基板1に埋込層2を介して形成された
エピタキシャル層3を用いて構成されている。アイソレ
ーション層4、アノード層6、カソード層5a、5b、
寄生電流低減層11の構成を略同様であり、共通する部
分においては同じ符号を付して説明を省略する。
【0023】本例の装置において着目すべき点は、内
側、すなわちアノード層6に面した第1カソードが上記
2つの実施例と異なり、濃度の低いn型拡散層7により
形成されていることである。そして、このn型拡散層7
および寄生電流低減層11は、同じマスクを用いた2重
拡散法により形成されている。従って、寄生電流低減層
11は、n型拡散層7内に精度良く形成でき、寄生電流
低減層11の回りの電界分布は均一となりやすい。この
ため、電界分布が偏ることによる耐電圧特性の低下を抑
制することができ、実施例1、2において採用していた
高濃度の第1カソード層5bを、比較的濃度の薄いn型
拡散層7としても耐電圧特性の維持を図ることができ
る。また、2重拡散法により、n型拡散層7および寄生
電流低減層11を精度良く形成できるので、n型拡散層
7を厚く形成する必要はない。従って、アノード層6、
n型拡散層7、および寄生電流低減層11により構成さ
れるPNPトランジスタ25においては、ベースとなる
n型拡散層7が低濃度であり、また、厚みも薄いことか
ら電流増幅率β2 を増大でき、寄生電流を低減すること
ができる。なお、本例の装置において、第2カソード層
5aは、実施例2と同様に埋込層2に達するように形成
されているので、寄生トランジスタ20の電流増幅率β
1 は低減され、さらに寄生電流が低減できている。この
ように、本例の半導体装置は、耐電圧特性を保持しなが
ら寄生電流を低減できる。
【0024】図4に、本装置を用いて電流増幅率を測定
した結果を、寄生電流低減層11を形成していない装置
と比較して示してある。ここで、βは、横形PNPト
ランジスタ25の電流増巾率であり、β’は、横形P
NPトランジスタ25を形成しないときの寄生トランジ
スタの電流増巾率、βは、横形PNPトランジスタ2
5を形成したときの電流増巾率である。この図より、P
NPトランジスタ25を形成することにより、寄生電流
が大幅に低減できることが判る。
【0025】このように、上記実施例の半導体装置によ
り、耐電圧特性を維持しながら寄生電流を低減すること
ができる。したがって、このような半導体装置をダイオ
ード素子として用いて集積回路を形成することにより、
消費電流を低減でき、また、集積回路からの発熱を抑制
することも可能となる。
【0026】
【発明の効果】以上において説明したように、本発明に
係る半導体装置においては、カソード層を2つに隔離
て、アノード層と寄生電流低減層との間に低濃度、ある
いは厚さの薄いカソード層をベースとして存在させ、こ
れらから構成される寄生電流低減用のトランジスタの電
流増幅率を高めることができる。これにより、寄生電流
低減層に回収される電流を増加でき、寄生電流の低減を
図ることができる。また、第1のカソード層を高濃度化
できるため、所定の耐電圧特性を維持することも可能で
ある。そして、寄生電流低減層の外側に位置する第2の
カソード層と埋込層とを接続させることにより、寄生ト
ランジスタの電流増幅率を低減することもでき、これら
の効果により、一層寄生電流の低減を図ることができ
る。更に、第1のカソード層と第2のカソード層とが接
触し、第1のカソード層の導電型不純物濃度が第2のカ
ソードの導電型不純物濃度よりも低く、第1のカソード
層と寄生電流低減層とを2重拡散方式を用いて形成され
てなる構造では、第1のカソード層および寄生電流低減
層を精度良く作り込むことができる。従って、寄生電流
低減層から第1のカソード層においては拡散層が精度良
く拡散形成可能であるので、電界を均一化でき耐電圧特
性を得ることができる。このため、第1のカソード層の
不純物濃度を減少させること、あるいは、第1のカソー
ド層の厚みを減少させることが可能となる。従って、寄
生電流低減用のトランジスタの電流増幅率をさらに向上
させることができ、寄生電流の低減を図ることが可能と
なる。
【0027】従って、このような構成の半導体装置から
なるダイオード素子を用いて集積回路などを構成するこ
とにより、消費電流を低減することができ、また、回路
装置からの発熱を抑えることもできる。従って、本発明
に係る技術は、近年、小形化の進んでいる諸機器におい
て問題となっている、省電力、および省発熱という課題
を解決する上で重要な技術である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1に係る半導体装置の構成を示
す断面図である。
【図2】本発明の実施例2に係る半導体装置の構成を示
す断面図である。
【図3】本発明の実施例3に係る半導体装置の構成を示
す断面図である。
【図4】図3に示す半導体装置の寄生電流に係る電流増
幅率を、従来の半導体装置の電流増幅率と比較して示す
グラフ図である。
【図5】従来の半導体装置の構成を示す断面図である。
【図6】図5に示す半導体装置の等価回路を示す回路図
である。
【図7】寄生電流低減層を備えた従来の半導体装置の構
成を示す断面図である。
【図8】図7に示す半導体装置の等価回路を示す回路図
である。
【符号の説明】
1・・・半導体基板 2・・・埋込層 3・・・エピタキシャル層 4・・・アイソレーション層 5・・・カソード層 5a・・・第2カソード層 5b・・・第1カソード層 6・・・アノード層 7・・・n型拡散層 11・・・寄生電流低減層 20・・・寄生トランジスタ 21・・・ダイオード 25・・・寄生電流低減用のPNPトランジスタ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭50−156383(JP,A) 特開 昭63−23347(JP,A) 特開 昭58−93291(JP,A) 実開 昭57−157159(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 29/861 H01L 29/735 H01L 27/082

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1導電型の半導体基板上に、第2導電
    型の埋込層を介して形成され、第1導電型の分離層によ
    り分離された第2導電型のエピタキシャル層上に、アノ
    ード電位の印加される第1導電型のアノード層と、この
    アノード層と対峙する位置に形成されたカソード電位の
    印加される第2導電型のカソード層とを有する半導体装
    置において、前記カソード層は、前記アノード層に面し
    前記埋込層と非接触である第1のカソード層と、当該
    第1のカソード層に隔離して前記分離層に面した第2の
    カソード層とを備えており、この第1のカソード層と第
    2のカソード層に挟まれた前記カソード電位の印加され
    る第1導電型の寄生電流低減層を有することを特徴とす
    る半導体装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記第2のカソード
    層は、前記埋込層に到達するように形成された深い拡散
    層であることを特徴とする半導体装置。
  3. 【請求項3】 第1導電型の半導体基板上に、第2導電
    型の埋込層を介して形成され、第1導電型の分離層によ
    り分離された第2導電型のエピタキシャル層上に、アノ
    ード電位の印加される第1導電型のアノード層と、この
    アノード層と対峙する位置に形成されたカソード電位の
    印加される第2導電型のカソード層とを有する半導体装
    置において、前記カソード層は、前記アノード層に面し
    て前記埋込層と非接触である第1のカソード層と、当該
    第1のカソード層に接触して前記分離層に面した第2の
    カソード層とを備えており、前記第1のカソード層内に
    前記カソード電位の印加される第1導電型の寄生電流低
    減層を有し、前記第1のカソード層の導電型不純物濃度
    が前記第2のカソードの導電型不純物濃度よりも低く、
    前記第1のカソード層と前記寄生電流低減層とは2重拡
    散法で形成されて成ることを特徴とする半導体装置。
  4. 【請求項4】 請求項3において、前記第2のカソード
    層は、前記埋込層に到達するように形成された深い拡散
    層であることを特徴とする半導体装置。
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