JPH10161911A - コンピュータ監視装置 - Google Patents

コンピュータ監視装置

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JPH10161911A
JPH10161911A JP8322018A JP32201896A JPH10161911A JP H10161911 A JPH10161911 A JP H10161911A JP 8322018 A JP8322018 A JP 8322018A JP 32201896 A JP32201896 A JP 32201896A JP H10161911 A JPH10161911 A JP H10161911A
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signal
microcomputer
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circuit
input
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泰司 西部
Yoshiharu Kawarasaki
好晴 河原崎
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Tokai Rika Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 適切に監視できない状態でマイコンが作動す
るのを防止する。 【解決手段】 ウオッチドッグ回路34から出力するリ
セット信号RSによって、マイコンが起動されると共
に、判定回路36の出力信号Qがリセットされる。この
後、起動されたマイコンからクロック信号ckが入力さ
れると、判定回路は、ウオッチドッグ回路へクロック信
号CKを出力すると共に、出力信号をセットするが、マ
イコンが起動したときにスタンバイ信号stを検出して
いると、クロック信号CKの出力と出力信号Qのセット
を停止する。これにより、AND回路38からウオッチ
ドッグ回路へスタンバイ信号STが出力されず、ウオッ
チドッグ回路からのリセット信号の送出が繰り返され、
マイコンが動作してしまうことがないようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両のパワーウイ
ンドシステム等に設けられるコンピュータが正常に動作
しているか否かを監視するコンピュータ監視装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来より、バッテリーを電源とするマイ
クロコンピュータ(以下、マイコンという)を用いたシ
ステムでは、マイコンを使用しない時にはバッテリーの
電力消費を低減するため、マイコンをスタンバイモード
としプログラムの実行を停止させる。また、マイコンを
用いたシステムでは、マイコンから所定の信号(例えば
クロック信号に基づいて生成された信号、以下「クロッ
ク信号」と言う)が出力されているか否かからマイコン
の状態を監視し、このクロック信号を検出しなくなった
ときにマイコンが正常状態でないと判断して、マイコン
を再起動させる信号(以下「再起動信号」と言う)を出
力するマイコン監視回路(ウオッチドッグ回路)が設け
られている。
【0003】一方、マイコンがスタンバイモードに移行
することにより、前記したクロック信号の出力も停止す
るので、マイコン監視回路が、再起動信号を出力してし
まう。これによって、スタンバイモードに移行するはず
のマイコンが再起動されてしまう。
【0004】このようなスタンバイモードへ移行するマ
イコンの再起動を防止するために、マイコンがスタンバ
イモードへ移行するときに出力する信号(以下「スタン
バイ信号」と言う)を検出したときには、マイコン監視
回路もスタンバイモードへ移行するようにしている。す
なわち、マイコン監視回路では、スタンバイ信号を検出
すると、スタンバイモードへ移行してマイコンの監視機
能を停止するようにしている。
【0005】このようなマイコンとマイコン監視回路を
備えたシステムの一例には、車両のパワーウインドシス
テムがある。このパワーウインドシステムでは、スイッ
チ操作に応じてマイコンが、リレー等を制御してドアガ
ラスを昇降させるためのモータを作動させる。このと
き、マイコンの暴走等によってモータの制御が不能とな
ってしまうのを防止するために、マイコン監視回路によ
ってマイコンの動作状態を監視し、マイコンが正常に動
作していないと判断したときには、マイコンへ再起動信
号を出力する。
【0006】一方、パワーウインドシステムでは、スイ
ッチ操作に応じてモータを制御するためにマイコン制御
系とSW制御系(スイッチによる直接制御)を備え、通
常、マイコン制御系によってモータが制御されるが、マ
イコンがスタンバイモードに移行したときや、マイコン
監視回路の動作状態からマイコンの動作に支障が生じた
と判断されるときには、SW制御系によって制御される
ようにしている。これによって、マイコンが正常に動作
していなくてもモータの制御ができるようにしている。
【0007】ところで、マイコンポートやマイコン監視
回路の入力端子に故障などが生じたときに、マイコン監
視回路に誤ってスタンバイ信号が入力されている状態と
なることがある。この場合、マイコン監視回路は、マイ
コンに異常が生じて再起動信号を出力しているときで
も、スタンバイ信号を検出しているので、スタンバイモ
ードに移行してしまい、本来の機能であるマイコンの監
視を停止してしまう。
【0008】これを防止するために、再起動信号を出力
しているときには、スタンバイ信号を検出しても、スタ
ンバイモードへ移行することがないようにすると共に、
誤ったスタンバイ信号を検出している状態で起動されて
も、マイコンの監視を可能としたマイコン監視回路が提
案されている。このようなマイコン監視回路では、マイ
コンを起動するときにウオッチドッグ回路から出力され
るリセット信号を検出した後、クロック信号を検出する
前にスタンバイ信号を検出したときには、スタンバイ信
号を無視して、クロック信号に基づいたマイコンの監視
を行うようになっている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
たマイコン監視回路では、マイコンの状態を適切に監視
できる状態でないにもかかわらず、マイコンが適切に動
作していれば、マイコンの監視を継続してしまう。この
ために、例えば、マイコンがスタンバイモードへ移行し
てクロック信号が停止したときには、マイコンを再起動
させてしまうと言う問題が生じる。
【0010】本発明は、上記事実に鑑み成されたもの
で、適切にマイコンの状態を監視できるときにのみ、マ
イコンの監視を行うコンピュータ監視装置を提案するこ
とを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の本発明は、コンピュータの起動に先立って起動信号を
出力すると共に、起動されたコンピュータから所定の周
期で出力される第1の信号が所定時間停止したときに該
コンピュータへ起動信号を出力する起動手段と、前記コ
ンピュータが所定のタイミングで出力する第2の信号が
入力されているときに前記起動手段の作動を停止させる
起動停止手段と、前記第2の信号の非検出状態で前記マ
イコンから出力される第1の信号を前記起動手段へ出力
する信号出力手段と、前記起動信号が入力されることに
より前記起動停止手段の作動停止を促す第3の信号を出
力すると共に、前記信号出力手段から前記第1の信号が
出力されたときに第3の信号の出力を停止する起動動作
判定手段と、前記起動動作判定手段が前記第3の信号を
出力しているときに前記入力されている第2の信号の前
記起動停止手段への出力を停止する動作監視手段と、を
含むことを特徴とする。
【0012】この発明によれば、コンピュータから所定
の周期で出力される第1の信号が入力されなくなって所
定時間経過すると、起動手段によって起動信号を出力す
る。また、起動停止手段は、コンピュータがスタンバイ
モードに移行しているときに出力する第2の信号を検出
しているときには、起動手段の作動を停止させる。
【0013】一方、起動手段には、信号出力手段を介し
て第1の信号が入力されるようになっており、信号出力
手段は、第2の信号を検出しているときには、第1の信
号が入力されても、第1の信号を起動手段へ出力しな
い。
【0014】また、起動動作判定手段は、起動信号が入
力されることにより、第3の信号を出力するが、信号出
力手段から出力される第1の信号によって、この第3の
信号の出力を停止し、動作監視手段は、第2の信号を検
出することにより、この第2の信号を起動停止手段へ出
力するが、第3の信号を検出しているときには、起動停
止手段への第2の信号の出力を停止する。
【0015】これにより、起動手段が出力する起動信号
によってコンピュータが起動したときに、誤って第2の
信号が入力されていると、起動判定手段から第3の信号
が出力されて、起動手段への第2の信号の出力を停止す
る。また、信号出力手段が起動手段へ第1の信号を出力
しないので、始動手段が所定の時間間隔で起動信号を出
力する。したがって、コンピュータは、順次入力される
起動信号によって起動されることになる。
【0016】このように誤って第2の信号が入力されて
いるときにコンピュータが起動されたときには、所定の
時間間隔で起動信号を出力するので、コンピュータは、
その都度、起動されるために、操作することができなく
なる。したがって、コンピュータを適切に監視すること
ができない状態でコンピュータが起動されてしまうこと
がない。言い換えれば、コンピュータを適切に監視でき
る状態でないときには、コンピュータを起動させないよ
うにすることができる。
【0017】このような本発明では、前記起動作動判定
手段が第3の信号を出力しているときには、コンピュー
タが適切に作動していないか、コンピュータの作動を適
切に管理できる状態でないことを判定することができ、
起動動作判定手段及び動作監視手段の出力から、マイコ
ンが動作している状態であるか否かの監視(判断)を行
うことができる。
【0018】したがって、例えばパワーウインドシステ
ムのコンピュータの監視用に本発明を適用したときに
は、第2の信号又は第3の信号の非検出状態のときにの
み、コンピュータが正常に作動していると判断すること
ができるので、この判断結果に基づいてマイコン制御系
とSW制御系の切換を行えば良い。
【0019】
【発明の実施の形態】以下に、図面を参照しながら本発
明の実施の形態を説明する。
【0020】図1には、車両の運転席側のドア12の内
部構造が示されている。運転席側のドア12の内部に
は、本実施の形態に適用したパワーウインドシステム1
0に用いられているモータ14が備えられている。この
モータ14には、ウインドレギュレータ部16が連結さ
れている。本実施の形態では、ウインドレギュレータ部
16として所謂ワイヤ式を用いており、モータ14の駆
動軸に取付けられた回転板14Aにワイヤ(図示省略)
の中間部が巻き掛けられている。このワイヤの端部はそ
れぞれ、ドアガラス18の下端部を支持する保持チャン
ネル20に連結されており、さらに、保持チャンネル2
0は、メインガイド22へ上下移動可能に取付けられて
いる。
【0021】これにより、モータ14が正逆方向へ回転
すると、保持チャンネル20がメインガイド22に沿っ
て移動し、ドアガラス18が、ガラスガイド24に沿っ
て上下移動(昇降)する。なお、ウインドレギュレータ
部16の構成は、ワイヤ式に限らず、Xアーム式、モー
タ自体がラックに沿って移動する所謂モータ自走式等を
用いてもよい。
【0022】ドアガラス18は、モータ14の駆動によ
って上昇されると、周端部がドア12のフレーム12A
内に設けられているゴム製のウェザーストリップ(図示
省略)に勘合し、ドアフレーム12Aの開口が閉じられ
る。また、ドアガラス18は、モータ14の駆動によっ
て下降されることにより、閉塞していたフレーム12A
内の開口を開放するようになっている。
【0023】図2には、パワーウインドシステム10の
モータ14を駆動させる制御系が示されている。この制
御系は、図示しないCPU、ROM、RAM及び種々の
インターフェイスがバスによって接続されて構成されて
いるマイクロコンピュータ(以下「マイコン」という)
30と制御回路32を備えており、制御回路32は、ウ
オッチドッグ回路34、判定回路36、AND回路38
及びリレー制御回路40によって構成されており、ウオ
ッチドッグ回路34、判定回路36及びAND回路38
によって本発明を適用したマイコン監視装置28が構成
されている。
【0024】マイコン30とリレー制御回路40には、
ドアガラス18を上昇させるためのUPスイッチSWU
と、ドアガラス18を下降させるためのDOWNスイッ
チSWD が接続されている。
【0025】ここで、マイコン30は、UPスイッチS
U がオンされたことを検出すると、専用線42Aを介
してリレー制御回路40へUP信号を出力し、また、D
OWNスイッチSWD がオンされたことを検出すると、
専用線42Bを介してリレー制御回路40へDOWN信
号を出力する。なお、リレー制御回路40には、UPス
イッチSWU 及びDOWNスイッチSWD がオンされる
と、スイッチ配線44A、44Bを介してSWUP信号
及びSWDOWN信号がそれぞれ入力される。
【0026】マイコン30は、通常の動作状態では、例
えばクロック信号等に同期させて生成した信号等の所定
の周期の信号を第1の信号(以下「クロック信号ck」
とする)として制御回路32へ出力する。このクロック
信号ckは、制御回路32の判定回路36へ入力される
ようになっている。
【0027】一方、マイコン30は、制御回路32へ第
2の信号としてスタンバイ信号stを出力するようにな
っている。このスタンバイ信号stは、判定回路36及
びAND回路38に入力されるようになっており、ま
た、このAND回路38からスタンバイ信号stに応じ
た信号(スタンバイ信号STとする)が、ウオッチドッ
グ回路34へ入力されるようになっている。マイコン3
0は、省電力等のためにスタンバイモードに移行すると
きにこのスタンバイ信号stを出力するようになってい
る。
【0028】判定回路36は、スタンバイ信号stを検
出していない状態でクロック信号ckが入力されること
により、このクロック信号ckに応じた信号(以下「ク
ロック信号CKを出力する。このクロック信号CK0
は、第1の信号として判定回路36からウオッチドッグ
回路34へ出力される。
【0029】ウオッチドッグ回路34は、起動停止手段
と起動手段を構成しており、例えば、クロック信号CK
が入力されることによりリセット/スタートされるタイ
マ回路を備え、このタイマ回路による計測時間が所定の
時間に達してタイムアップすることにより、起動信号
(リセット信号RS)を出力する。このリセット信号R
Sは、制御回路32からマイコン30へ入力されるよう
になっており、マイコン30は、リセット信号RSが入
力されることにより、起動ないし再起動される。ウオッ
チドッグ回路34は、AND回路38からスタンバイ信
号stに応じたスタンバイ信号STが入力されることに
よりスタンバイモードに移行する。
【0030】すなわち、ウオッチドッグ回路34は、所
定の周期でクロック信号CKが入力されているときに
は、リセット信号RSを出力することはないが、クロッ
ク信号CKが入力されなくなると、リセット信号RSを
出力して、マイコン30を再起動させるようになってい
る。なお、リセット信号RSは、HレベルからLレベル
へ切り替わる信号としている。
【0031】ウオッチドッグ回路34は、スタンバイモ
ードへ移行することによりタイマの作動を停止する。こ
れにより、マイコン30がスタンバイモードへ移行して
クロック信号CKの出力を停止しても、ウオッチドッグ
回路34がリセット信号RSを出力しないようになって
いる。すなわち、ウオッチドッグ回路34は、マイコン
30から出力されるスタンバイ信号stに応じたスタン
バイ信号STが入力されることにより、スタンバイモー
ドへ移行してマイコン30の監視を停止するようになっ
ている。なお、スタンバイモードへ移行したウオッチド
ッグ回路34は、スタンバイ信号stに応じたスタンバ
イ信号STが停止すると、マイコン30の監視を再開す
るようになっている。
【0032】図3(A)に示されるように、判定回路3
6は、信号出力手段として設けられているインバータ回
路46とAND回路47及び起動動作判定手段として設
けられているRSフリップフロップ回路(RS−FF、
以下「FF回路48」と言う)によって構成されてい
る。AND回路47には、インバータ回路46を介して
スタンバイ信号stが入力されると共に、クロック信号
ckが入力されるようになっている。これにより、AN
D回路47は、クロック信号ckと、インバータ回路4
6を介して入力されるスタンバイ信号stに応じて、ク
ロック信号CKを出力するようになっている。このクロ
ック信号CKは、前記したウオッチドッグ回路34へ出
力されると共に、FF回路48へセット信号Sとして出
力される。
【0033】また、FF回路48には、ウオッチドッグ
回路34が出力するリセット信号RSが、リセット信号
Rとして入力されるようになっている。FF回路48
は、リセット信号Rが入力されることにより、出力信号
Qをリセットするようになっている。本実施の形態で
は、リセットされた出力信号Qが第3の信号とされてい
る。
【0034】すなわち、図3(B)に示されるように、
判定回路36では、スタンバイ信号stが入力されてい
ない状態でクロック信号ckが入力されることにより、
FF回路48へセット信号が入力される。これにより、
FF回路48の出力信号QがセットされてHレベルに保
持される。また、判定回路36では、リセット信号Rが
入力されることにより、出力信号Qがリセットされて保
持され、第3の信号として出力される。また、図3
(C)に示されるように、FF回路48では、再度、セ
ット信号Sが入力されることにより、出力信号Qがセッ
トされて、第3の信号の出力が停止される。
【0035】一方、図3(C)に二点鎖線で示されるよ
うに、判定回路36では、スタンバイ信号stが入力さ
れることにより、クロック信号ckが入力されてもクロ
ック信号CK及びセット信号Sが出力されないようにな
っている。このとき、リセット信号Rが入力されれば、
出力信号Qがリセットされる。なお、ウオッチドッグ回
路34は、例えば図示しない車両のイグニッションスイ
ッチがオンされて、電源電圧Vccが印加されると、リ
セット信号RSを出力して、マイコン30を起動する。
【0036】したがって、図3(D)に示されるよう
に、判定回路36では、電源電圧Vccの供給が開始さ
れることにより、ウオッチドッグ回路34から出力され
るリセット信号Rによってリセットされるが、このと
き、スタンバイ信号stを検出していると、クロック信
号ckが入力されても、クロック信号CKを出力するこ
とはないと共に、判定回路36の出力信号Qがリセット
された状態に保持される。
【0037】一方、図2に示されるように、前記したA
ND回路38は、本発明の動作監視手段として設けられ
ており、スタンバイ信号stと共に判定回路36の出力
信号Qが入力される。このAND回路38では、スタン
バイ信号stが入力されたときに、出力信号Qに応じて
スタンバイ信号STを出力するようになっている。すな
わち、AND回路38では、出力信号Qがリセットされ
ているときに、スタンバイ信号stに応じてスタンバイ
信号STを出力するようになっている。
【0038】図4には、リレー制御回路40の一例を示
している。このリレー制御回路40には、4個のAND
回路50、52、54、56が設けられており、それぞ
れのAND回路50〜56の一方の入力端子には、マイ
コン40から出力されるUP信号、UPスイッチSWU
のSWUP信号、マイコン40のDOWN信号及びDO
WNスイッチSWD のSWDOWN信号が入力されるよ
うになっている。
【0039】また、図2に示されうように、リレー制御
回路40には、AND回路38から出力されるスタンバ
イ信号STと、判定回路36から出力される出力信号Q
が入力されるようになっている。
【0040】図4に示されるように、スタンバイ信号S
Tと出力信号QはOR回路74へ入力されるようになっ
ている。なお、出力信号Qはインバータ回路76を介し
て、反転された信号Q* としてOR回路74へ入力され
る。
【0041】AND回路52、56の他方の入力端子に
は、OR回路74から出力された信号が入力され、ま
た、AND回路50、54には、OR回路74の出力信
号がインバータ回路56によって反転されて入力される
ようになっている。
【0042】AND回路50、52の出力端子は、それ
ぞれOR回路60の入力端子に接続され、このOR回路
60の出力端子がトランジスタ62のベースに接続され
ている。また、AND回路54、56の出力端子は、O
R回路64の入力端子に接続され、このOR回路64の
出力端子がトランジスタ66のベースに接続されてい
る。
【0043】これにより、図5に示されるように、スタ
ンバイ信号ST又は出力信号Qを反転した信号Q* がL
レベルのときには、AND回路50、54の出力によっ
てOR回路60、64から出力される信号がトランジス
タ62、66を駆動する。また、スタンバイ信号ST又
は出力信号Qを反転した信号Q* がHレベルのときに
は、AND回路52、54の出力によってOR回路6
0、64から出力された信号がトランジスタ62、66
を駆動するようになっている。トランジスタ62、66
のそれぞれは、駆動されることによりモータUP信号及
びモータDOWN信号を出力する。
【0044】図2に示されるように、トランジスタ62
から出力されるモータUP信号は、リレー68のリレー
コイル68Aに入力され、トランジスタ66のモータD
OWN信号はリレー70のリレーコイル70Aに入力さ
れる。
【0045】リレー68、70のコモン端子68C、7
0Cの間にはモータ14が接続されている。また、リレ
ー68、70の動作状態でコモン端子68C、70Cに
接続される接点68B、70Bは、モータ14を駆動す
る電力を供給するためのバッテリ72のプラス側の端子
72Aに接続され、他方の接点68D、70Dは、バッ
テリー72のマイナス側の端子72Bと同様に接地(ア
ース)されている。
【0046】これにより、リレー制御回路40から出力
されるモータUP信号によって、リレー68のリレーコ
イル68Aが励磁されることにより、コモン端子68C
が接点68Bに接続し、モータ14がウインドガラス1
8を上昇させる方向へ駆動される。また、リレー制御回
路40から出力されるモータDOWN信号によってリレ
ー70のリレーコイル70Aが励磁されることにより、
コモン端子70Cが接点70Bに接続し、モータ14が
ウインドガラス18を下降する方向へ駆動される。
【0047】次に、本実施の形態の作用を説明する。パ
ワーウインドシステム10は、図示しない車両のイグニ
ッションスイッチがオンされて電源電力Vccが駆動電
力として供給されると、駆動可能となる。また、ウオッ
チドッグ回路34は、電源電圧Vccが供給されること
によりリセット信号RSを出力する。このリセット信号
RSによってマイコン30が起動される。マイコン30
は、起動を開始すると、所定の周期でクロック信号ck
を出力する。これによって、ウオッチドッグ回路34
は、マイコン30の監視を開始する。
【0048】一方、判定回路36は、クロック信号ck
が入力されると、クロック信号CKをウオッチドッグ回
路34へ出力すると共に、リセットされていた出力信号
QがセットされてHレベルに保持される。この出力信号
Qは、判定回路36によるマイコン30の動作状態の判
定信号としてAND回路38へ出力される。すなわち、
マイコン30が正常に動作しているときには、判定回路
36から所定の判定信号が出力される。
【0049】AND回路38では、判定回路36からの
出力信号Qがセットされているときには、マイコン30
から出力されるスタンバイ信号stに応じてスタンバイ
信号STを出力するようになっている。このため、スタ
ンバイ信号stが入力されていないときには、Lレベル
の信号を出力する。
【0050】図5に示されるように、リレー制御回路4
0では、スタンバイ信号STが出力されていないときに
(Lレベル)、マイコン30からUPスイッチSWU
びDOWNスイッチSWD の操作に応じて出力されるU
P信号及びDOWN信号に応じて、AND回路50、5
4が出力を切り換える。これによって、トランジスタ6
2、66が駆動され、ウインドガラス18の昇降が行わ
れる。
【0051】ここで、図6(A)に示されるように、マ
イコン30からスタンバイ信号stが出力されると、A
ND回路38は、判定回路36の出力信号Qとあわせ
て、このスタンバイ信号stに応じたスタンバイ信号S
Tを出力する(Hレベル)。このスタンバイ信号ST
は、リレー制御回路40と共にウオッチドッグ回路34
へ入力される。
【0052】ウオッチドッグ回路34では、マイコン3
0から出力されたスタンバイ信号stに応じたスタンバ
イ信号STが入力されることにより、スタンバイモード
へ移行する。これにより消費電力の削減が図られる。
【0053】また、図5に示されるように、リレー制御
回路40では、スタンバイ信号ST(Hレベル)が入力
されると、マイコン30から入力されるUP信号及びD
OWN信号にかかわらず、AND回路50、54の出力
がLレベルとなる。このためにトランジスタ62、66
は、AND回路52、56の出力に基づいて駆動される
ようになる。
【0054】図6(A)に示されるように、ウオッチド
ッグ回路34は、スタンバイモードへ移行すると、マイ
コン30の監視を中断しているため、マイコン30から
クロック信号ckに応じたクロック信号CKが入力され
なくとも、マイコン30を再起動させるリセット信号R
Sをマイコン30へ出力することはない。
【0055】ウオッチドッグ回路34は、スタンバイ信
号stの送出が停止されると、スタンバイモードが解除
される。また、判定回路36は、スタンバイ信号stが
停止されると、マイコン30から送出されるクロック信
号ckに応じたクロック信号CKの出力が可能となる。
【0056】この後、スタンバイモードを解除したマイ
コン30からクロック信号ckが送出されると、判定回
路36は、ウオッチドッグ回路34へクロック信号CK
を出力する。ウオッチドッグ回路34は、判定回路36
から入力されるクロック信号CKに基づいたマイコン3
0の監視を開始する。
【0057】このとき、例えば、スタンバイ信号stを
出力していないマイコン30からのクロック信号ckの
送出が停止すると、ウオッチドッグ回路34へクロック
信号CKが入力されなくなる。ウオッチドッグ回路34
は、所定時間クロック信号CKが入力されなくなると、
マイコン30へリセット信号RSを出力して、マイコン
30の再起動を促す。このウオッチドッグ回路34から
出力されるリセット信号RSは、判定回路36にリセッ
ト信号Rとして入力されるようになっており、判定回路
36では、リセット信号Rが入力されることにより、出
力信号QをLレベルに切り換えて保持する。これによ
り、AND回路38では、スタンバイ信号stの如何に
拘わらず、スタンバイ信号STを出力することがない。
【0058】リセットされた出力信号Qは、リレー制御
回路40へも出力されるようになっており、図5に示さ
れるように、リレー制御回路40では、リセットされた
出力信号Qが入力されることにより、スタンバイ信号S
Tが入力されたときと同様に、AND回路52、56か
らの出力によってトランジスタ62、66が駆動される
ようになる。
【0059】このように、マイコン監視装置28では、
誤ってスタンバイ信号stが入力されても、ウオッチド
ッグ回路34がスタンバイモードへ移行することなく、
マイコン30を再起動するためのリセット信号RSを出
力して、マイコン30の再起動を促すことができる。ま
た、リレー制御回路40では、マイコン監視装置28か
ら入力される判定回路36の出力信号Qに基づいて、U
PスイッチSWU 及びDOWNスイッチSWD の操作に
応じて直接モータ14を制御するように切り換えるの
で、誤動作が生じることがない。
【0060】また、マイコン監視装置28では、誤って
入力されているスタンバイ信号stが停止することによ
り、正常にマイコン30の監視を開始することができ
る。
【0061】ところで、マイコン監視装置28にスタン
バイ信号stが入力された状態で、電源電圧Vccが入
力されるなどしてマイコン30が再起動されることがあ
る。図6(B)には、その一例として電源Vccが投入
されたときに、マイコン監視装置28がスタンバイ信号
stを検出している例を示している。
【0062】ウオッチドック回路34は、電源電圧Vc
cが印加されることによりリセット信号RSを出力し
て、マイコン30の起動を促す。これによって、判定回
路36の出力信号Qがリセットされる。この後、マイコ
ン30が適切に起動すれば、マイコン30から判定回路
36へクロック信号ckが出力されることになる。
【0063】このとき、判定回路36には、スタンバイ
信号stが入力されているため、クロック信号ckが入
力されているか否かにかかわらず、クロック信号CKの
出力を停止する。したがって、リセット信号RS(S)
にリセットされたFF回路48の出力信号Qが、リセッ
ト状態に保持される。
【0064】一方、AND回路38には、リセットされ
た出力信号Qが入力されるため、スタンバイ信号stが
入力されていても、スタンバイ信号STが出力されな
い。このため、ウオッチドック回路34はスタンバイモ
ードへ移行することがなく、マイコン30の監視を継続
する。
【0065】ここで、判定回路36からウオッチドッグ
回路34へのクロック信号CKの出力が停止しているた
め、ウオッチドッグ回路34は、所定時間経過する毎に
リセット信号RSを出力する。このため、マイコン30
は、所定の時間間隔で入力されるリセット信号による起
動が繰り返され、適切な動作が停止される。なお、図6
(B)では、実線で所定の時間毎に出力されるクロック
信号ckを示しているが、実際には、ウオッチドッグ回
路34から出力されるリセット信号RSによる再起動が
繰り返されるため、図6(B)で二点鎖線で示すクロッ
ク信号ckが出力される。
【0066】このように、本実施の形態に適用したマイ
コン監視装置28では、マイコンが30を起動させたと
きに、スタンバイ信号stが入力されていると、スタン
バイモードに移行することなく、さらに、マイコン30
を起動するためのリセット信号RSの送出を繰り返す。
これによってマイコンが適切に作動することがないよう
にしている。すなわち、マイコン監視装置28では、マ
イコンを適切に監視できる状態でないと判断されるため
に、マイコン30が起動してしまうのを防止している。
これによって、マイコン30の状態に異常が生じたり、
マイコン30がスタンバイモードに移行するのを検出で
きずに、スタンバイモードへ移行したマイコンを起動さ
せてしまうのを防止することができる。
【0067】また、マイコン監視装置28では、誤った
スタンバイ信号stを検出しているときには、リセット
信号RSの送出を繰り返すので、この繰り返し送出され
るリセット信号RSを検出する手段を設けることによ
り、マイコン30ないしマイコン30を監視するマイコ
ン監視回路28の間に異常が生じていることを確実に検
出することができる。
【0068】なお、以上説明した本実施の形態は、本発
明の一適用例を示すものであり、本発明の構成及び適用
を限定するものではない。本実施の形態では、運転席側
のドア12を例に車両に設けられるパワーウインドシス
テム10について説明したが、本発明は、これに限ら
ず、コンピュータを用いた種々の制御システムにおい
て、クロック信号等に応じてコンピュータから一定の周
期で出力される第1の信号と、コンピュータから所定の
タイミングで出力される第2の信号に基づいてコンピュ
ータの監視及び監視の停止を行うコンピュータ監視装置
に適用することができる。
【0069】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、第2の信
号が入力されている状態でコンピュータが起動されて
も、起動手段が第1の信号を検出することがないように
しているため、起動信号を出力することにより、コンピ
ュータの動作を適切に監視することができない状態で、
コンピュータが作動してしまうのを防止している。これ
により、コンピュータが適切に動作していないのに気づ
かないでしまうのを確実に防止できると言う優れた効果
が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本形態の運転席側ドアの内部構造を示す概略斜
視図である。
【図2】本形態に係るパワーウインドウシステムのブロ
ック図である。
【図3】(A)は判定回路の一例を示す論理回路図、
(B)乃至(D)はそれぞれ図3(A)に示す論理回路
図に基づくタイミングチャートである。
【図4】リレー制御回路の一例を示すブロック図であ
る。
【図5】リレー制御回路の作動を示すタイミングチャー
トである。
【図6】(A)乃び(B)はそれぞれ制御回路の作動を
示すタイミングチャートである。
【符号の説明】
10 パワーウインドシステム 28 マイコン監視回路(コンピュータ監視装置) 30 マイコン 32 制御回路(コンピュータ監視装置) 34 ウオッチドッグ回路(起動手段、起動停止手
段) 36 判定回路(信号出力手段、起動動作判定手段) 38 AND回路(動作監視手段) 40 リレー制御回路 46 インバータ回路(信号出力手段) 47 AND回路(信号出力手段) 48 FF回路(起動動作判定手段) ck スタンバイ信号(第1の信号) CK 信号(第1の信号に応じた信号) Q 出力信号(第3の信号) st スタンバイ信号(第2の信号) ST スタンバイ信号(第2の信号に応じた信号)
【手続補正書】
【提出日】平成9年2月3日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0034
【補正方法】変更
【補正内容】
【0034】すなわち、図3(B)に示されるように、
判定回路36では、スタンバイ信号stが入力されてい
ない状態でクロック信号ckが入力されることにより、
FF回路48へセット信号が入力される。これによ
り、FF回路48の出力信号QがセットされてHレベル
に保持される。また、判定回路36では、リセット信号
Rが入力されることにより、出力信号Qがリセットされ
て保持され、第3の信号として出力される。また、図3
(C)に示されるように、FF回路48では、再度、セ
ット信号Sが入力されることにより、出力信号Qがセッ
トされて、第3の信号の出力が停止される。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0035
【補正方法】変更
【補正内容】
【0035】一方、判定回路36では、スタンバイ信号
stが入力されることにより、クロック信号CKが入力
されてもセット信号Sが出力されないようになってい
。なお、ウオッチドッグ回路34は、例えば図示しな
い車両のイグニッションスイッチがオンされて、電源電
圧Vccが印加されると、リセット信号RSを出力し
て、マイコン30を起動する。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0039
【補正方法】変更
【補正内容】
【0039】また、図2に示されように、リレー制御
回路40には、AND回路38から出力されるスタンバ
イ信号STと、判定回路36から出力される出力信号Q
が入力されるようになっている。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図6
【補正方法】変更
【補正内容】
【図6】(A)び(B)はそれぞれ制御回路の動作を
示すタイミングチャートである。
【手続補正5】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図3
【補正方法】変更
【補正内容】
【図3】

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コンピュータの起動に先立って起動信号
    を出力すると共に、起動されたコンピュータから所定の
    周期で出力される第1の信号が所定時間停止したときに
    該コンピュータへ起動信号を出力する起動手段と、 前記コンピュータが所定のタイミングで出力する第2の
    信号が入力されているときに前記起動手段の作動を停止
    させる起動停止手段と、 前記第2の信号の非検出状態で前記マイコンから出力さ
    れる第1の信号を前記起動手段へ出力する信号出力手段
    と、 前記起動信号が入力されることにより前記起動停止手段
    の作動停止を促す第3の信号を出力すると共に、前記信
    号出力手段から前記第1の信号が出力されたときに第3
    の信号の出力を停止する起動動作判定手段と、 前記起動動作判定手段が前記第3の信号を出力している
    ときに前記入力されている第2の信号の前記起動停止手
    段への出力を停止する動作監視手段と、 を含むことを特徴とするコンピュータ監視装置。
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