JP2002129832A - パワーウインドウ装置 - Google Patents

パワーウインドウ装置

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JP2002129832A
JP2002129832A JP2000325474A JP2000325474A JP2002129832A JP 2002129832 A JP2002129832 A JP 2002129832A JP 2000325474 A JP2000325474 A JP 2000325474A JP 2000325474 A JP2000325474 A JP 2000325474A JP 2002129832 A JP2002129832 A JP 2002129832A
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motor
ground
drive voltage
terminal
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JP2000325474A
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Masashi Taniguchi
誠志 谷口
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Yazaki Corp
Original Assignee
Yazaki Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 非水没時には挟み込み防止制御及び任意にウ
インドウ昇降制御ができるようにすると共に、水没時に
も任意にウインドウの昇降制御ができるようにしたパワ
ーウインドウ装置を提供する。 【解決手段】 アップスイッチUP−SWが閉状態にな
っても、マイクロコントローラ1の出力端子TX2は接
地されることはないようにしているので、非水没時にお
ける挟み込み検出時にも、出力端子TX2からのHレベ
ル信号は確実にリレー駆動回路20に供給される。この
結果、水没時にも任意にウインドウの昇降制御を行うこ
とができ、非水没時にも、従来の問題点を解決し、任意
にウインドウの昇降制御及び挟み込み防止制御ができる
ようになる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両用のパワーウ
インドウ装置に関し、特に、水没対策回路を有するパワ
ーウインドウ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種のパワーウインドウ装置
は、ウインドウの昇降を指令する昇降指令スイッチ操作
により、自動的にウインドウを上昇又は下降させる機能
を有しており、また上昇時の挟み込みを自動的に検出し
て、ウインドウを下降させる機能も有している。更に、
近年、車両内に人を残したまま水没した際の対策とし
て、水没時にもパワーウインドウ装置が正常に動作する
ように対策を施した水没対策回路も付加したパワーウイ
ンドウ装置も提案されている。
【0003】ところが、このような水没対策回路を付加
したために、非水没又は通常時に必要な挟み込み検出に
応じたウインドウ下降制御が正常に行えなくなるという
問題が発生していた。以下、この問題を図3を用いて説
明する。
【0004】図3は、上記問題を有する従来のパワーウ
インドウ装置の一例を示す回路図である。図3に示すパ
ワーウインドウ装置は、マイクロコントローラ1、回転
状態信号出力手段2、リレー駆動回路10、20、リレ
ーRLY1、2、モータM、及び昇降指令スイッチSW
を含んで構成されるパワーウインドウ回路部に加えて、
水没対策回路部として、水没センサS、抵抗R10、2
0及びダイオードD1、2が付加された基本構成となっ
ている。
【0005】このパワーウインドウ装置は、車載バッテ
リからリレーRLY1、2を駆動させるためのP/W電
源及びモータMを駆動させるためのモータ用電源B+が
供給されている。モータMは、モータ用電源B+から電
源供給されて駆動し、ウインドウガラスを昇降する動力
を発生する。
【0006】昇降指令スイッチSWは、ウインドウガラ
スを上昇指令するアップスイッチUP−SW及びウイン
ドウガラスを下降指令するダウンスイッチDOWN−S
Wから構成される。これらのスイッチUP−SW及びD
OWN−SWは、実際的には、マニュアル用及びオート
用にそれぞれ設けられているが、ここでは、その区別は
要旨ではないので、マニュアル用及びオート用の区別は
省略している。念のため説明しておくと、基本的に、マ
ニュアル用スイッチは、スイッチ押下時のみウインドウ
昇降動作指令を出し、オート用スイッチは、一度スイッ
チを押下するとウインドウが全開又は全閉状態になるま
で自動的にウインドウ昇降動作指令を出すものである。
また、図には、アップスイッチUP−SW及びダウンス
イッチDOWN−SWは独立的に記載しているが、実際
的には、アップスイッチUP−SWが閉じられている時
にはダウンスイッチDOWN−SWは必ず開であり、逆
にダウンスイッチDOWN−SWが閉じられている時に
はアップスイッチUP−SWは必ず開であり、これら両
スイッチが同時に閉状態になることは、通常状態ではな
いものとする。
【0007】リレーRLY1は、モータMの一端とモー
タ用電源B+との間に設けられている。このリレーRL
Y1は、コイルC1、リレー接点M1、端子B1及びE
1を含む。コイルC1はリレー駆動回路10とP/W電
源との間に設けられている。端子B1はモータ用電源B
+に接続され、端子E1はアースに接続される。リレー
接点M1は、常時端子E1側に接続され、コイルC1に
電流が流れた時、端子B1側に切り替わる。また、リレ
ーRLY2は、モータMの他端とモータ用電源B+の間
に設けられている。このリレーRLY2は、コイルC
2、リレー接点M2、端子B2及びE2を含む。コイル
C2はリレー駆動回路10とP/W電源との間に設けら
れている。端子B2はモータ用電源B+に接続され、端
子E2はアースに接続される。リレー接点M2は、常時
端子E2側に接続され、コイルC2に電流が流れた時、
端子B2側に切り替わる。
【0008】マイクロコントローラ1は、図示しない
が、内部に予め定めた制御プログラムにしたがって動作
するCPU、この制御プログラムが格納されるROM及
び各種のデータを格納するRAMを含んでいる。また、
マイクロコントローラ1は、昇降指令スイッチSWのア
ップスイッチUP−SWが接続される入力端子RX1、
同様にダウンスイッチDOWN−SWが接続される入力
端子RX2、抵抗R10及びダイオードD1のアノード
の接続点に交差してリレー駆動回路10に接続される出
力端子TX1、同様に抵抗R20及びダイオードD2の
アノードの接続点に交差してリレー駆動回路20に接続
される出力端子TX2を含んでいる。
【0009】このマイクロコントローラ1は、上記アッ
プスイッチUP−SWが閉じられると、入力端子RX1
が接地されたことを検知し、出力端子TX1から上記リ
レー駆動回路10に所定のパルス信号を供給する。一
方、上記ダウンスイッチDOWN−SWが閉じられる
と、マイクロコントローラ1は、入力端子RX2が接地
されたことを検知し、出力端子TX2から上記リレー駆
動回路20に所定のパルス信号を供給する。また、マイ
クロコントローラ1は、上記回転状態信号出力手段2か
ら供給される上記回転速度パルス及びアップスイッチU
P−SWの開閉状態に基づいて、挟み込みを検出し、挟
み込みを検出時には、出力端子TX2から上記リレー駆
動回路20にパルス信号を供給する。
【0010】回転状態信号出力手段2は、モータMの筐
体内に内蔵され、例えば、モータMの回転に連動し、回
転速度に応じた回転速度パルスを発生し、このパルス信
号をマイクロコントローラ1に供給する。
【0011】リレー駆動回路10は、トランジスタTR
1及び抵抗R11、12を含んで構成される。トランジ
スタTR1のベースは、抵抗R11を介して、マイクロ
コントローラ1に接続されている。このベースに、マイ
クロコントローラ1からのパルス信号が供給されると、
このトランジスタTR1のエミッタ−コレクタ間が通電
する。またリレー駆動回路20は、トランジスタTR2
及び抵抗R21、22を含んで構成される。トランジス
タTR2のベースは、抵抗R21を介して、マイクロコ
ントローラ1に接続されている。このベースに、マイク
ロコントローラ1からのパルス信号が供給されると、こ
のトランジスタTR2のエミッタ−コレクタ間が通電す
る。
【0012】また、水没対策回路部の一部である水没セ
ンサSは、センサ素子S3及びトランジスタTRsから
構成される。このセンサ素子S3は、トランジスタTR
sのベースとアースとの間に設けられている。アースに
はその端子S1が接続され、トランジスタTRsのベー
スにはその端子S2が接続されている。このセンサ素子
S3の接地端子S1及び出力端子S2は非水没時にはお
互い電気的に非接触であり、水没又は浸水するとその端
子S1とS2との間がリークにより通電するようになっ
ている。上記センサ素子S3の通電によりオンオフする
トランジスタTRsのエミッタにはP/W電源が接続さ
れている。
【0013】また、トランジスタTRsのコレクタは、
抵抗R10及びダイオードD1を介して、マイクロコン
トローラ1の入力端子RX2に接続されている。また、
これと並列的に、トランジスタTRsのコレクタは、抵
抗R20及びダイオードD2を介して、マイクロコント
ローラ1の入力端子RX1に接続されている。また、上
記抵抗R10及びダイオードD1のアノードの接続点
は、マイクロコントローラ1の出力端子TX1及びリレ
ー駆動回路10に接続され、上記抵抗R20及びダイオ
ードD2のアノードの接続点は、マイクロコントローラ
1の出力端子TX2及びリレー駆動回路20に接続され
ている。
【0014】次に上述した構成の従来のパワーウインド
ウ装置の動作を以下に説明する。水没時においては、昇
降指令スイッチSWのアップスイッチUP−SW及びダ
ウンスイッチDOWN−SWのいずれも閉じられていな
い時には、センサ素子3の通電により、トランジスタT
Rsのエミッタ−コレクタ間が通電が通電すると、抵抗
R10及びR20をそれぞれ介して所定電圧のP/W電
源がリレー駆動回路10及び20に印加され、それぞれ
のトランジスタTR1及びTR2がオンし、それぞれの
トランジスタTR1及びTR2のエミッタ−コレクタ間
も通電する。これに伴い、リレーRLY1及びRLY2
のそれぞれのコイルC1及びC2も励磁されリレー接点
M1及びM2もそれぞれ、端子B1及びB2側に切替接
続され、モータMの両端には、共にモータ用電源B+が
供給されることになる。この状態ではモータMの両端電
圧は等しいので、モータMに電流は流れず、モータMは
駆動しない。このように水没中には、トランジスタTR
s、抵抗R10、R20を介してP/W電源から供給さ
れる信号によりリレー駆動回路10及び20が共にオン
されているので、この時、マイクロコントローラ1はリ
レー駆動回路10及び20側とは切り離されていること
になる。
【0015】上記の状態において、ウインドウを上昇さ
せるため、昇降指令スイッチSWのアップスイッチUP
−SWが閉じられると、P/W電源から供給される電流
は、抵抗R20、ダイオードD2及びアップスイッチU
P−SWを介して、接地側に流れることになり、リレー
駆動回路20はオフされることになる。これに伴い、リ
レーRLY2のコイルC2も励磁されなくなり、リレー
接点M2は端子B2側に戻り、モータMの両端には、電
位差が発生することになる。この結果、モータMには図
に示す電流Iuが流れることになり、この結果、ウイン
ドウは上昇される。
【0016】また、水没時にウインドウを下降させるた
め、昇降指令スイッチSWのダウンスイッチDOWN−
SWが閉じられた場合にも、上記のウインドウを上昇時
と逆の作用により、モータMには図に示す電流Idが流
れることになり、この結果、ウインドウは下降される。
このようにして、水没時のウインドウ上昇及び下降制御
が可能になる。
【0017】ところで、非水没時においては、まず、昇
降指令スイッチSWのアップスイッチUP−SW及びダ
ウンスイッチDOWN−SWのいずれも閉じられていな
い時には、マイクロコントローラ1は出力端子TX1及
びTX2のいずれからもパルス信号を出力せず、L(ロ
ー)レベルである。したがって、リレー駆動回路10及
び20は共にオフ状態で、リレーRLY1及びRLY2
の端子E1及びE2は、図に示すように、いずれも接地
される。このため、モータMの両端も接地され、回転し
ない。
【0018】次に、ウインドウを上昇させるために、昇
降指令スイッチSWのアップスイッチUP−SWが閉じ
られると、入力端子RX1は接地され、これを検知した
マイクロコントローラ1は、出力端子TX1からリレー
駆動回路10にパルス信号、すなわち、H(ハイ)レベ
ル信号を出力する。出力端子TX1からリレー駆動回路
10にHレベル信号、出力端子TX2からリレー駆動回
路20にLレベル信号を出力する。上記Hレベル信号を
受信したリレー駆動回路10のトランジスタTR1のエ
ミッタコレクタ間は通電し、これにより、リレーRLY
1のコイルC1にP/W電源から電源が通電し、コイル
C1が励磁されることになる。したがって、リレー接点
M1は、端子B1側に接続され、モータMには図に示す
電流Iuが流れることになり、この結果、ウインドウは
上昇される。
【0019】一方、ウインドウを下降させるために、昇
降指令スイッチSWのダウンスイッチDOWN−SWが
閉じられると、入力端子RX2は接地され、これを検知
したマイクロコントローラ1は、出力端子TX2からリ
レー駆動回路20にHレベル信号、出力端子TX1から
リレー駆動回路10にLレベル信号を出力する。上記H
レベル信号を受信したリレー駆動回路20のトランジス
タTR2のエミッタコレクタ間は通電し、これにより、
リレーRLY2のコイルC2にP/W電源から電流が流
れ、コイルC2が励磁されることになる。したがって、
リレー接点M2は、端子B2側に接続され、モータMに
は上記と逆回転するための図に示す電流がId流れるこ
とになり、この結果、ウインドウは下降される。
【0020】なお、上記出力端子TX1及びTX2から
出力されるパルス信号のH及びLレベルの論理は、上記
と全く逆になるようにしてもよい。
【0021】更に、上記ウインドウ上昇中に挟み込みが
あった場合、回転状態信号出力手段2はウインドウに異
物が挟まったことにより低下した回転速度に対応する上
記回転速度パルスを出力する。この回転速度パルスを受
けたマイクロコントローラ1は、入力端子RX1の電位
を検知して、アップスイッチUP−SWが閉状態である
かどうかをチェックする。閉状態であることを検出する
と、マイクロコントローラ1は、出力端子TX1からL
レベル信号、そして下降用のリレー駆動回路10をオン
とするため出力端子TX2からHレベル信号、をそれぞ
れ出力する。すなわち、アップスイッチUP−SWが閉
状態時に挟み込みが検出された場合には異常事態である
ので、この時、マイクロコントローラ1は、モータMを
逆転させて、ウインドウを下降するようなパルス信号を
出力する。
【0022】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
ような状況では、アップスイッチUP−SWが閉状態で
あるため、出力端子TX2は接地されており、出力端子
TX2からのHレベル信号は、ダイオードD2、ダウン
スイッチDOWN−SWを介して、接地側に流れていく
ことになる。これにより、下降用のリレー駆動回路10
には、Hレベル信号は供給されないのでオン状態になら
ない。したがって、リレー駆動回路10及び20は共に
オフ状態で、リレーRLY1の端子E1及びRLY2の
端子E2は、図に示すように、いずれも接地される。こ
のため、モータMの両端も接地され、通電されない。こ
の結果、この時、モータMは駆動せずウインドウも下降
しない。
【0023】上述のように従来回路によると、非水没時
における挟み込み検出時に、ウインドウが下降しないと
いう問題が発生する。よって本発明は、上述した現状に
鑑み、非水没時には挟み込み防止制御及び任意にウイン
ドウ昇降制御ができるようにすると共に、水没時にも任
意にウインドウの昇降制御ができるようにしたパワーウ
インドウ装置を提供することを課題としている。
【0024】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
になされた請求項1記載のパワーウインドウ装置は、図
1の基本構成図に示すように、手動操作に応答して、ウ
インドウ昇降指令信号を出力する昇降指令スイッチSW
と、車両が水没したことを検出し、水没検出信号を出力
する水没センサSと、所定の電源供給を受け、回転駆動
力によって前記車両のウインドウを昇降させるモータM
と、前記モータMの回転状態を示す回転状態信号を出力
する回転状態信号出力手段2と、モータ回転手段用駆動
電圧が供給される駆動電圧側端子Y1、Y2、並びに接
地制御信号が供給されている時又は水没時には接地電位
となる接地側端子X1、X2を有し、これら駆動電圧側
端子Y1、Y2と接地側端子X1、X2との間に発生す
る電位差に基づき、前記モータMに所定の電源供給を行
い、前記モータMを所定方向に回転させるモータ回転制
御手段RLY1、RLY2と、前記水没検出信号を受信
してない時、前記駆動電圧側端子Y1、Y2に前記モー
タ回転手段用駆動電圧を供給し、前記水没検出信号を受
信している時、前記ウインドウ昇降指令信号に直接的に
応答して、前記駆動電圧側端子Y1、Y2に前記モータ
回転手段用駆動電圧を供給する駆動電圧供給制御手段T
Ra、TRb、R1〜5と、前記ウインドウ昇降指令に
応答して、前記モータMを前記ウインドウ昇降指令信号
に応じた方向に回転させるため、前記接地側端子X1、
X2を接地電位とする前記接地制御信号を生成し、前記
接地側端子X1、X2に供給する通常時ウインドウ制御
手段1、10、20と、前記回転状態信号及び前記ウイ
ンドウ昇降指令に基づいて挟み込みを検知して、前記ウ
インドウを下降させるため、前記接地側端子X1、X2
を接地電位とする前記接地制御信号を生成し、前記接地
側端子X1、X2に供給する挟込時ウインドウ制御手段
1、10、20とを有することを特徴とする。なお、上
記請求項の「車両が水没したこと」とは、車両が完全に
水没したことのみに限定するものでなく、部分的に車両
が水没又は浸水したことも含むものである。
【0025】請求項1記載の発明によれば、水没時に
は、駆動電圧供給制御手段TRa、TRb、R1〜5は
昇降指令スイッチSWからのウインドウ昇降指令信号に
直接的に応答して、モータ回転制御手段RLY1、RL
Y2の駆動電圧側端子Y1、Y2にモータ回転手段用駆
動電圧を供給する。水没時には、モータ回転制御手段R
LY1、RLY2の接地側端子X1、X2は接地電位と
なっているので、駆動電圧側端子Y1、Y2との間に電
位差が発生し、この電位差に基づき、モータMに所定の
電源供給が行われ、モータMを所定方向に回転させる。
一方、非水没時には、駆動電圧供給制御手段TRa、T
Rb、R1〜5は、モータ回転制御手段RLY1、RL
Y2の駆動電圧側端子Y1、Y2にモータ回転手段用駆
動電圧を供給する。この時、通常時ウインドウ制御手段
1、10、20は、昇降指令スイッチSWからのウイン
ドウ昇降指令に応答して、モータMをウインドウ昇降指
令信号に応じた方向に回転させるため、接地側端子X
1、X2を接地電位とする接地制御信号を生成し、接地
側端子X1、X2に供給する。このような非水没時に
は、モータ回転制御手段RLY1、RLY2の接地側端
子X1、X2は、モータ回転方向に応じて接地電位とな
っているので、駆動電圧側端子Y1、Y2との間に電位
差が発生し、この電位差に基づき、モータMに所定の電
源供給が行われ、モータMは所定方向に回転される。ま
た、この非水没時には、挟込時ウインドウ制御手段1、
10、20は、ウインドウを下降させるため、接地側端
子X1、X2を接地電位とする接地制御信号を生成し、
接地側端子X1、X2に供給する。この時、モータ回転
制御手段RLY1、RLY2の接地側端子X1、X2
は、ウインドウを下降させるようなモータ回転方向に応
じて接地電位となっているので、駆動電圧側端子Y1、
Y2との間に電位差が発生し、この電位差に基づき、モ
ータMに所定の電源供給が行われ、ウインドウを下降さ
せるようにモータMは回転される。
【0026】上記課題を解決するためになされた請求項
2記載のパワーウインドウ装置は、図2に示すように、
請求項1記載のパワーウインドウ装置において、前記モ
ータ回転制御手段RLY1、RLY2は、一端が前記駆
動電圧側端子Y1、Y2となり他端が前記接地側端子X
1、X2となるコイルC1、C2、及び前記コイルC
1、C2の励磁により可動するリレー接点M1、M2を
含む2つのリレーRLY1、RLY2を有し、これら2
つのリレーRLY1、RLY2の前記駆動電圧側端子Y
1、Y2及び接地側端子X1、X2の電位差に基づき励
磁される前記コイルC1、C2により前記2つのリレー
RLY1、RLY2に含まれるリレー接点M1、M2を
切り替えることにより、前記モータMの回転方向を切り
替えることを特徴とする。
【0027】請求項2記載の発明によれば、モータ回転
制御手段RLY1、RLY2は、一端が駆動電圧側端子
Y1、Y2となり他端が接地側端子X1、X2となるコ
イルC1、C2、及びコイルC1、C2の励磁により可
動するリレー接点M1、M2を含む2つのリレーRLY
1、RLY2を有し、これら2つのリレーRLY1、R
LY2の両端間の電位差に基づき励磁されるコイルC
1、C2によりリレー接点M1、M2を切り替えるよう
にしている。
【0028】上記課題を解決するためになされた請求項
3記載のパワーウインドウ装置は、図2に示すように、
請求項1記載のパワーウインドウ装置において、前記駆
動電圧供給制御手段は、前記駆動電圧側端子Y1、Y2
に前記モータ回転手段用駆動電圧の供給制御するための
2つのスイッチングトランジスタTRa、TRbとを有
し、これら2つのスイッチングトランジスタTRa、T
Rbはそれぞれ、前記ウインドウ昇降指令信号に応答し
て、前記駆動電圧側端子Y1、Y2に前記モータ回転手
段用駆動電圧を供給制御することを特徴とする。
【0029】請求項3記載の発明によれば、駆動電圧供
給制御手段は、モータ回転手段用駆動電圧を供給制御す
る2つのスイッチングトランジスタTRa、TRbを有
するので、これら2つのトランジスタに供給する。ウイ
ンドウ昇降指令信号の組み合わせにより、モータ回転手
段用駆動電圧を供給制御する。
【0030】上記課題を解決するためになされた請求項
4記載のパワーウインドウ装置は、図2に示すように、
請求項2又は3いずれか記載のパワーウインドウ装置に
おいて、前記水没センサSは、非水没時にはお互い電気
的に非接触の接地端子S1及び出力端子S2を含み、水
没によるリークにより出力端子S2が、接地端子S1に
電気的に接続され、ほぼ接地電位となることにより生成
される前記水没検出信号を出力することを特徴とする。
【0031】請求項4記載の発明によれば、水没による
リークを利用して、水没センサの両端子が電気的に接続
され、出力端子がほぼ接地電位となることにより、水没
検出信号を出力するようにしているので、容易にかつ確
実に水没検出ができるようになる。
【0032】上記課題を解決するためになされた請求項
5記載のパワーウインドウ装置は、請求項4記載のパワ
ーウインドウ装置において、前記昇降指令スイッチSW
は、ひとつのスイッチノブの位置の切替により前記ウイ
ンドウを上昇又は下降させることを特徴とする。
【0033】請求項5記載の発明によれば、昇降指令ス
イッチは、ひとつのスイッチノブの位置の切替によりウ
インドウを上昇又は下降させるので、複数のスイッチを
選択する必要がなく、水没時等の緊急時にも、確実にか
つ素早くウインドウの上昇又は下降指令が出せるように
なる。
【0034】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。
【0035】図2は、本発明のパワーウインドウ装置の
一実施形態を示す回路図である。図2において、このパ
ワーウインドウ装置は、マイクロコントローラ1、回転
状態信号出力手段2、リレー駆動回路10、20、リレ
ーRLY1、2、モータM及び昇降指令スイッチSWを
含んで構成されるパワーウインドウ回路部に加えて、水
没対策回路部として、水没センサS、トランジスタTR
a、TRb、抵抗R1、R2、R3及びR4が付加され
た基本構成となっている。
【0036】このパワーウインドウ装置は、車載バッテ
リからリレーRLY1、2を駆動させるためのP/W電
源及びモータMを駆動させるためのモータ用電源B+が
供給されている。モータMは、モータ用電源B+から電
源供給されて駆動し、ウインドウガラスを昇降する動力
を発生する。
【0037】昇降指令スイッチSWは、ウインドウガラ
スを上昇指令するアップスイッチUP−SW及びウイン
ドウガラスを下降指令するダウンスイッチDOWN−S
Wから構成される。これらのスイッチUP−SW及びD
OWN−SWは、実際的には、マニュアル用及びオート
用にそれぞれ設けられているが、ここでは、その区別は
要旨ではないので、マニュアル用及びオート用の区別は
省略している。念のため説明しておくと、基本的に、マ
ニュアル用スイッチは、スイッチ押下時のみウインドウ
昇降動作指令を出し、オート用スイッチは、一度スイッ
チを押下するとウインドウが開又は閉になるまで自動的
にウインドウ昇降動作指令を出すものである。また、図
には、アップスイッチUP−SW及びダウンスイッチD
OWN−SWは独立的に記載しているが、実際的には、
アップスイッチUP−SWが閉じられている時、にはダ
ウンスイッチDOWN−SWは必ず開であり、逆にダウ
ンスイッチDOWN−SWが閉じられている時、にはア
ップスイッチUP−SWは必ず開であり、これら両スイ
ッチが同時に閉状態になることは、通常状態ではないも
のとする。また、昇降指令スイッチSWは水没後も所定
時間はリークしないような防水加工がされているものと
する。
【0038】また、上記昇降指令スイッチSWは、ひと
つのスイッチノブの位置の切替により開閉又は自動開閉
の指令を出し、ウインドウを上昇又は下降させるような
構成になっており、したがって水没時等の緊急時にも、
複数のスイッチを選択する必要がないので、確実にかつ
素早くウインドウの上昇又は下降指令が出せるようにな
る。
【0039】リレーRLY1は、モータMの一端とモー
タ用電源B+との間に設けられている。このリレーRL
Y1は、コイルC1、リレー接点M1、端子B1及びE
1を含む。コイルC1は、接地側端子X1及び駆動電圧
側端子Y1を有し、これらを介してリレー駆動回路10
とP/W電源との間に設けられている。端子B1はモー
タ用電源B+に接続され、端子E1はアースに接続され
る。リレー接点M1は、常時端子E1側に接続され、コ
イルC1に電流が流れた時、端子B1側に切り替わる。
また、リレーRLY2は、モータMの他端とモータ用電
源B+の間に設けられている。このリレーRLY2は、
コイルC2、リレー接点M2、端子B2及びE2を含
む。コイルC2は接地側端子X2及び駆動電圧側端子Y
2を有し、これらを介してリレー駆動回路10とP/W
電源との間に設けられている。端子B2はモータ用電源
B+に接続され、端子E2はアースに接続される。リレ
ー接点M2は、常時端子E2側に接続され、コイルC2
に電流が流れた時、端子B2側に切り替わる。これらの
リレーRLY1、RLY2は、請求項のモータ回転制御
手段に相当する。
【0040】このように、2つのリレーの両端間の電位
差に基づき励磁されるコイルによりリレー接点を切り替
えるようにしているので、上記コイルC1、C2の端子
X1、Y1、X2、Y2に供給する。信号の組み合わせ
により、任意にモータの回転方向を切り替えることがで
きるようになる。
【0041】マイクロコントローラ1は、図示しない
が、内部に予め定めた制御プログラムにしたがって動作
するCPU、この制御プログラムが格納されるROM及
び各種のデータを格納するRAMを含んでいる。また、
マイクロコントローラ1は、昇降指令スイッチSWのア
ップスイッチUP−SWが接続される入力端子RX1、
ダウンスイッチDOWN−SWが接続される入力端子R
X2、リレー駆動回路10に接続される出力端子TX
1、及びリレー駆動回路20に接続される出力端子TX
2を含んでいる。
【0042】このマイクロコントローラ1は、上記アッ
プスイッチUP−SWが閉じられると、入力端子RX1
が接地されたことを検知し、出力端子TX1から上記リ
レー駆動回路10に所定のパルス信号、例えば、Hレベ
ル信号を供給する。一方、上記ダウンスイッチDOWN
−SWが閉じられると、マイクロコントローラ1は、入
力端子RX2が接地されたことを検知し、出力端子TX
2から上記リレー駆動回路20にパルス信号、例えば、
Hレベル信号を供給する。また、マイクロコントローラ
1は、上記回転状態信号出力手段2から供給される上記
回転速度パルス及びアップスイッチUP−SWの開閉状
態に基づいて、挟み込みを検出し、挟み込みを検出時に
は、出力端子TX2から上記リレー駆動回路20に所定
のパルス信号、例えば、Hレベル信号を供給する。
【0043】回転状態信号出力手段2は、モータMの筐
体内に内蔵され、例えば、モータMの回転に連動し、回
転速度に応じた回転速度パルスを発生し、このパルス信
号をマイクロコントローラ1に供給する。
【0044】リレー駆動回路10は、トランジスタTR
1及び抵抗R11、12を含んで構成される。トランジ
スタTR1のベースは、抵抗R11を介して、マイクロ
コントローラ1に接続されている。このベースに、マイ
クロコントローラ1からのパルス信号が供給されると、
このトランジスタTR1のエミッタ−コレクタ間が通電
する。またリレー駆動回路20は、トランジスタTR2
及び抵抗R21、22を含んで構成される。トランジス
タTR2のベースは、抵抗R21を介して、マイクロコ
ントローラ1に接続されている。このベースに、マイク
ロコントローラ1からのパルス信号が供給されると、こ
のトランジスタTR2のエミッタ−コレクタ間が通電す
る。
【0045】また、水没対策回路部の一部である水没セ
ンサSは、センサ素子S3及びトランジスタTRsから
構成される。このセンサ素子S3は、トランジスタTR
sのベースとアースとの間に設けられている。アースに
はその端子S1が接続され、トランジスタTRsのベー
スにはその端子S2が接続されている。このセンサ素子
S3の接地端子S1及び出力端子S2は非水没時にはお
互い電気的に非接触であり、水没又は浸水するとその端
子S1とS2との間がリークにより通電するようになっ
ている。このように水没時、リークによる出力端子S2
の接地電位を検出するようにしているので、容易かつ確
実に水没検出ができるようになる。
【0046】上記センサ素子S3の通電によりオンオフ
するトランジスタTRsのエミッタにはP/W電源が接
続されている。このオンオフによるトランジスタTRs
からの出力信号が請求項の水没検出信号に相当する。ま
た、このトランジスタTRsのコレクタは、抵抗R5を
介して接地されると共に、抵抗R3を介してトランジス
タTRaのベースに、抵抗R1を介してトランジスタT
Rbのベースに接続されている。この抵抗R3及びトラ
ンジスタTRaのベースの接続点は、抵抗R4を介して
マイクロコントローラ1及びアップスイッチUP−SW
の接続点に接続されている。また、抵抗R1及びトラン
ジスタTRbのベースの接続点は、抵抗R2を介してマ
イクロコントローラ1及びダウンスイッチDOWN−S
Wの接続点に接続されている。そして、アップスイッチ
UP−SWが閉じられた際には、トランジスタTRaの
ベースは抵抗R4を介して接地され、同様に、ダウンス
イッチDOWN−SWが閉じられた際には、トランジス
タTRbのベースは抵抗R2を介して接地される。これ
らトランジスタTRa、TRb、及び抵抗R1〜R5は
請求項の駆動電圧供給制御手段に相当する。上記トラン
ジスタTRa、TRbに供給する。スイッチSWからの
ウインドウ昇降指令信号の組み合わせにより、リレーR
LY1、RLY2に供給する。電圧を供給制御すること
ができるようになる。
【0047】次に上述した構成の本実施形態のパワーウ
インドウ装置の動作を以下に説明する。水没時において
は、昇降指令スイッチSWのアップスイッチUP−SW
及びダウンスイッチDOWN−SWのいずれも閉じられ
ていない時には、センサ素子3の通電により、トランジ
スタTRsのエミッタ−コレクタ間が通電し、したがっ
て、この時、P/W電源はリレーRLY1及びRLY2
に電流は供給されない。よって、リレーRLY1及びR
LY2のそれぞれのコイルC1及びC2も励磁されず、
リレー接点M1及びM2もそれぞれ、端子E1及びE2
側に接続され、モータMの両端は共に接地されるので、
モータMに電流は流れず、モータMは駆動しない。ま
た、水没中には、リレーRLY1及びRLY2それぞれ
の端子X1及びX2は共に、リークにより等価的にほぼ
接地電位となるように構成されており、マイクロコント
ローラ1はリレー駆動回路10及び20側とは切り離さ
れていることになる。
【0048】上記の状態において、昇降指令スイッチS
WのアップスイッチUP−SWが閉じられると、抵抗R
4を介して電流バイアスされたトランジスタTRaがオ
ンし、これに伴いP/W電源から供給される電流によ
り、リレーRLY1のコイルC1が励磁されリレー接点
M1が、端子B1側に切替接続される。この結果、モー
タMの一端には、モータ用電源B+が供給されることに
なる。したがって、モータMの両端に電位差が発生し、
モータMには図に示す電流Iuが流れ、モータMは正転
し、この結果、ウインドウは上昇されることになる。
【0049】一方、昇降指令スイッチSWのダウンスイ
ッチDOWN−SWが閉じられた場合には、上記上昇時
と逆の作用により、モータMには図に示す電流Idが流
れることになり、この結果、ウインドウは下降される。
すなわち、昇降指令スイッチSWのダウンスイッチDO
WN−SWが閉じられると、抵抗R2を介して電流バイ
アスされたトランジスタTRbがオンし、これに伴いP
/W電源から供給される電流により、リレーRLY2の
コイルC2が励磁されリレー接点M2が、端子B2側に
切替接続される。この結果、モータMの他端には、モー
タ用電源B+が供給されることになる。したがって、モ
ータMの両端に電位差が発生し、モータMには図に示す
電流Idが流れ、モータMは逆転し、この結果、ウイン
ドウは下降される。このように、水没時にはマイクロコ
ントローラ1が停止しても、上述のようなスイッチ操作
により、ウインドウの昇降制御が可能になる。
【0050】ところで、非水没時(通常時)において
は、水没センサSが通電しないので、トランジスタTR
sもオフ状態であり、トランジスタTRsのエミッタ−
コレクタ間も通電しない。この時、トランジスタTRa
は抵抗R1及びR5を介して、そのベース電流がバイア
スされ、オン状態になっている。また、同様にトランジ
スタTRbは抵抗R3及びR5を介して、そのベース電
流がバイアスされ、オン状態になっている。
【0051】この状態で、まず、昇降指令スイッチSW
のアップスイッチUP−SW及びダウンスイッチDOW
N−SWのいずれも閉じられていない時には、マイクロ
コントローラ1は出力端子TX1及びTX2のいずれか
らもパルス信号を出力しない。すなわち、出力端子TX
1及びTX2は、Lレベルである。したがって、リレー
駆動回路10及び20は共にオフ状態で、リレーRLY
1及びRLY2の端子E1及びE2は、図に示すよう
に、いずれも接地される。このため、モータMの両端も
接地され、回転しない。
【0052】なお、上記出力端子TX1及びTX2から
出力されるパルス信号のH及びLレベルの論理は、上記
と全く逆になるようにしてもよい。
【0053】次に、非水没時、ウインドウを上昇させる
ために、昇降指令スイッチSWのアップスイッチUP−
SWが閉じられると、入力端子RX1は接地され、これ
を検知したマイクロコントローラ1は、出力端子TX1
からリレー駆動回路10にHレベル信号、出力端子TX
2からリレー駆動回路20にLレベル信号を出力する。
これを受けたリレー駆動回路10のトランジスタTR1
のエミッタコレクタ間は通電し、これにより、リレーR
LY1のコイルC1にP/W電源から電流が流れ、コイ
ルC1が励磁されることになる。したがって、リレー接
点M1は端子B1側に接続され、モータMには図に示す
電流Iuが流れることになり、この結果、ウインドウは
上昇される。
【0054】一方、非水没時、ウインドウを下降させる
ために、昇降指令スイッチSWのダウンスイッチDOW
N−SWが閉じられると、入力端子RX2は接地され、
これを検知したマイクロコントローラ1は、出力端子T
X1からリレー駆動回路10にLレベル信号、出力端子
TX2からリレー駆動回路20にHレベル信号を出力す
る。これを受けたリレー駆動回路20のトランジスタT
R2のエミッタコレクタ間は通電し、これにより、リレ
ーRLY2のコイルC2にP/W電源から電流が流れ、
コイルC2が励磁されることになる。したがって、リレ
ー接点M2は、端子B2側に接続され、モータMには上
記と逆回転するための図に示す電流Idが流れることに
なり、この結果、ウインドウは下降される。
【0055】更に、非水没時、上記ウインドウ上昇中に
挟み込みがあった場合、回転状態信号出力手段2はウイ
ンドウに異物が挟まったことにより低下した回転速度に
対応する上記回転速度パルスを出力する。この回転速度
パルスを受けたマイクロコントローラ1は、アップスイ
ッチUP−SWの閉状態であるかどうかをチェックし、
閉状態であることを検出すると、モータMを逆転させて
ウインドウを下降させるように制御する。すなわち、マ
イクロコントローラ1は、異物が挟まったことにより低
下した回転速度に対応する上記回転速度パルスを受信す
ると、入力端子RX1の電位を検知して、アップスイッ
チUP−SWが閉状態であるかどうかをチェックする。
ここで、閉状態を検出すると、マイクロコントローラ1
は、出力端子TX1からLレベル信号、下降用のリレー
駆動回路10をオンとするため、出力端子TX2からH
レベル信号をそれぞれ出力する。すなわち、アップスイ
ッチUP−SWが閉状態である時、に挟み込みが検出さ
れた場合は異常事態であるので、この時、マイクロコン
トローラ1は、モータMを逆転させて、ウインドウを下
降するような制御信号を出力する。この時、出力端子T
X1及びTX2から出力される制御信号は、図3の従来
例によるものと同様である。
【0056】上述のような非水没時の挟み込み検出時に
出力端子TX1及びTX2から出力される制御信号に応
答してリレー駆動回路10及び20は、リレーRLY1
及びRLY2を制御して、モータMを逆転させることが
できる。すなわち、上述のように出力端子TX1からL
レベル信号、出力端子TX2からHレベル信号が出力さ
れると、リレー駆動回路20がオンすることにより、リ
レーRLY2のコイルC2が励磁されリレー接点M2
が、端子B2側に切替接続される。この結果、モータM
の他端には、モータ用電源B+が供給されることにな
る。したがって、モータMの両端に電位差が発生し、モ
ータMには図に示す電流Idが流れ、モータMは逆転
し、この結果、ウインドウは下降される。
【0057】このような非水没時の挟み込み検出時に
は、図3の従来回路のように、マイクロコントローラ1
のアップスイッチUP−SWが閉状態になっても、出力
端子TX2は接地されることはないので、この場合に
も、出力端子TX2からのHレベル信号は確実にリレー
駆動回路20に供給される。
【0058】なお、上記マイクロコントローラ1及びリ
レー駆動回路10、20による通常時のウインドウ昇降
制御機能が請求項の通常時ウインドウ制御手段に相当
し、上記マイクロコントローラ1及びリレー駆動回路1
0、20による挟み込み時のウインドウ昇降制御機能が
請求項の挟込時ウインドウ制御手段に相当する。
【0059】以上説明したように本実施形態によると、
水没時にも任意にウインドウの昇降制御を行うことがで
き、非水没時にも、従来の問題点を解決し、任意にウイ
ンドウの昇降制御及び挟み込み防止制御ができるように
なる。この結果、水没時には車両搭乗者の車外脱出の補
助や、車両への急激な水の侵入を防止することができる
ようになる上、非水没時にも、任意のウインドウ昇降制
御及び挟み込み防止ができるようになる。
【0060】なお、本発明では、上述のトランジスタの
タイプ及び出力端子TX1及びTX2からのパルス信号
の論理レベルは、上記実施形態に限定するものでなく、
上述と同様の作用を得られる限り、適宜変更可能であ
る。
【0061】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載の発
明によれば、水没時にも任意にウインドウの昇降制御を
行うことができ、非水没時にも、従来の問題点を解決
し、任意にウインドウの昇降制御及び挟み込み防止制御
ができるようになる。この結果、水没時には車両搭乗者
の車外脱出の補助や、車両への急激な水の侵入を防止す
ることができるようになる上、非水没時にも、任意のウ
インドウ昇降制御及び挟み込み防止ができるようにな
る。
【0062】請求項2記載の発明によれば、モータ回転
制御手段は、一端が駆動電圧側端子となり他端が接地側
端子となるコイル、及びこのコイルの励磁により可動す
るリレー接点を含む2つのリレーを有し、これら2つの
リレーの両端間の電位差に基づき励磁されるコイルによ
りリレー接点を切り替えるようにしているので、上記コ
イルの一端及び他端に供給する。制御信号の組み合わせ
により、任意にモータの回転方向を切り替えることがで
きるようになる。
【0063】請求項3記載の発明によれば、電圧供給制
御手段は、モータ回転手段用駆動電圧を供給制御する2
つのスイッチングトランジスタを有するので、これら2
つのトランジスタに供給する。ウインドウ昇降指令信号
の組み合わせにより、モータ回転手段用駆動電圧を供給
制御することができるようになる。
【0064】請求項4記載の発明によれば、水没による
リークを利用して、水没センサの両端子が電気的に接続
され、出力端子がほぼ接地電位となることにより、水没
検出信号を出力するようにしているので、容易にかつ確
実に水没検出ができるようになる。
【0065】請求項5記載の発明によれば、昇降指令ス
イッチは、ひとつのスイッチノブの位置の切替によりウ
インドウを上昇又は下降させるので、複数のスイッチを
選択する必要がなく、水没時等の緊急時にも、確実にか
つ素早くウインドウの上昇又は下降指令が出せるように
なる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のパワーウインドウ装置の基本構成を示
すブロック図である。
【図2】本発明のパワーウインドウ装置の一実施形態を
示す回路図である。
【図3】従来のパワーウインドウ装置の一例を示す回路
図である。
【符号の説明】
1 マイクロコントローラ 2 回転状態信号出力手段 10、20 リレー駆動回路 SW 昇降指令スイッチ S 水没センサ M モータ RLY1、RLY2 リレー TR1、TR2、TRa、TRb、TRs トランジス
タ R1〜R5 抵抗
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2E052 AA09 BA02 CA06 EA14 EB01 GA08 GA10 GB00 GB06 GC06 GD03 HA01 KA08 KA12 KA13 LA08 3D127 AA02 AA07 BB01 CB02 CC05 DF04 DF35 DF36 FF05 FF06 FF18 FF20

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 手動操作に応答して、ウインドウ昇降指
    令信号を出力する昇降指令スイッチと、 車両が水没したことを検出し、水没検出信号を出力する
    水没センサと、 所定の電源供給を受け、回転駆動力によって前記車両の
    ウインドウを昇降させるモータと、 前記モータの回転状態を示す回転状態信号を出力する回
    転状態信号出力手段と、 モータ回転手段用駆動電圧が供給される駆動電圧側端
    子、並びに接地制御信号が供給されている時又は水没時
    には接地電位となる接地側端子を有し、これら駆動電圧
    側端子と接地側端子との間に発生する電位差に基づき、
    前記モータに所定の電源供給を行い、前記モータを所定
    方向に回転させるモータ回転制御手段と、 前記水没検出信号を受信してない時、前記駆動電圧側端
    子に前記モータ回転手段用駆動電圧を供給し、前記水没
    検出信号を受信している時、前記ウインドウ昇降指令信
    号に直接的に応答して、前記駆動電圧側端子に前記モー
    タ回転手段用駆動電圧を供給する駆動電圧供給制御手段
    と、 前記ウインドウ昇降指令に応答して、前記モータを前記
    ウインドウ昇降指令信号に応じた方向に回転させるた
    め、前記接地側端子を接地電位とする前記接地制御信号
    を生成し、前記接地側端子に供給する通常時ウインドウ
    制御手段と、 前記回転状態信号及び前記ウインドウ昇降指令に基づい
    て挟み込みを検知して、前記ウインドウを下降させるた
    め、前記接地側端子を接地電位とする前記接地制御信号
    を生成し、前記接地側端子に供給する挟込時ウインドウ
    制御手段と、 を有することを特徴とするパワーウインドウ装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のパワーウインドウ装置に
    おいて、 前記モータ回転制御手段は、 一端が前記駆動電圧側端子となり他端が前記接地側端子
    となるコイル、及び前記コイルの励磁により可動するリ
    レー接点を含む2つのリレーを有し、これら2つのリレ
    ーの前記駆動電圧側端子及び接地側端子の電位差に基づ
    き励磁される前記コイルにより前記2つのリレーに含ま
    れるリレー接点を切り替えることにより、前記モータの
    回転方向を切り替えることを特徴とするパワーウインド
    ウ装置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載のパワーウインドウ装置に
    おいて、 前記駆動電圧供給制御手段は、 前記駆動電圧側端子に前記モータ回転手段用駆動電圧の
    供給制御するための2つのスイッチングトランジスタと
    を有し、これら2つのスイッチングトランジスタはそれ
    ぞれ、前記ウインドウ昇降指令信号に応答して、前記駆
    動電圧側端子に前記モータ回転手段用駆動電圧を供給制
    御することを特徴とするパワーウインドウ装置。
  4. 【請求項4】 請求項2又は3いずれか記載のパワーウ
    インドウ装置において、 前記水没センサは、 非水没時にはお互い電気的に非接触の接地端子及び出力
    端子を含み、水没によるリークにより出力端子が、接地
    端子に電気的に接続され、ほぼ接地電位となることによ
    り生成される前記水没検出信号を出力することを特徴と
    するパワーウインドウ装置。
  5. 【請求項5】 請求項4記載のパワーウインドウ装置に
    おいて、 前記昇降指令スイッチは、 ひとつのスイッチノブの位置の切替により前記ウインド
    ウを上昇又は下降させることを特徴とするパワーウイン
    ドウ装置。
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