JP2002136166A - パワーウインドウ装置 - Google Patents

パワーウインドウ装置

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JP2002136166A
JP2002136166A JP2000325473A JP2000325473A JP2002136166A JP 2002136166 A JP2002136166 A JP 2002136166A JP 2000325473 A JP2000325473 A JP 2000325473A JP 2000325473 A JP2000325473 A JP 2000325473A JP 2002136166 A JP2002136166 A JP 2002136166A
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motor
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switch
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JP2000325473A
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Masashi Taniguchi
誠志 谷口
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Yazaki Corp
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Yazaki Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 コスト高にならず、かつ水没時にも安定的し
てウインドウの昇降制御ができるようにしたパワーウイ
ンドウ装置を提供する。 【解決手段】 昇降指令スイッチSWと駆動電圧供給制
御手段との間に介在する補償手段30、40により、水
没時のリークによるウインドウ昇降指令信号の異常を補
償して出力するので、昇降指令スイッチSW自体に特殊
な防水加工を施す必要がなくなり、この結果、コスト高
にならず、かつ水没時にも安定的してウインドウの昇降
制御ができるようなる。また、アップスイッチUP−S
Wが閉状態になっても、マイクロコントローラ1の出力
端子TX2は接地されることはないようにしているの
で、非水没時における挟み込み検出時にも、出力端子T
X2からのHレベル信号は確実にリレー駆動回路20に
供給される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両用のパワーウ
インドウ装置に関し、特に、水没対策回路を有するパワ
ーウインドウ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種のパワーウインドウ装置
は、ウインドウの昇降を指令する昇降指令スイッチ操作
により、自動的にウインドウを上昇又は下降させるパワ
ーウインドウ機能を有しており、また上昇時の挟み込み
を自動的に検出してウインドウを下降させる機能も有し
ている。更に、近年、車両内に人を残したまま水没した
際の対策として、水没時にもパワーウインドウ装置が正
常に動作するように対策を施した水没対策回路も付加し
たパワーウインドウ装置も提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、水没時又は
浸水時において、昇降指令スイッチ筐体の中への水の侵
入によるリークにより、昇降指令スイッチから正常にウ
インドウ昇降指令が出せなくなる場合があった。これに
よりパワーウインドウ装置が誤動作する場合があり、緊
急時の車外脱出等のためのウインドウ昇降制御ができな
くなるという問題があった。この対策として昇降指令ス
イッチに特殊な防水加工を施すというアイディアも提案
されているが、多くはメカセルタイプであるこの種の昇
降指令スイッチに防水加工するには、防水加工材料費や
工数増加等によりコスト高になるという別の問題が発生
することになる。
【0004】よって本発明は、上述した現状に鑑み、コ
スト高にならず、かつ水没時にも安定的してウインドウ
の昇降制御ができるようにしたパワーウインドウ装置を
提供することを課題としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
になされた請求項1記載のパワーウインドウ装置は、図
1の基本構成図に示すように、手動操作による電気的接
点開閉に応答して、ウインドウ昇降指令信号を出力する
昇降指令スイッチSWと、車両が水没したことを検出
し、水没検出信号を出力する水没センサSと、所定の電
源供給を受け、回転駆動力によって前記車両のウインド
ウを昇降させるモータMと、前記モータMの回転状態を
示す回転状態信号を出力する回転状態信号出力手段2
と、モータ回転手段用駆動電圧が供給される駆動電圧側
端子Y1、Y2、並びに接地制御信号が供給されている
時又は水没時には接地電位となる接地側端子X1、X2
を有し、これら駆動電圧側端子Y1、Y2と接地側端子
X1、X2との間に発生する電位差に基づき、前記モー
タMに所定の電源供給を行い、前記モータMを所定方向
に回転させるモータ回転制御手段RLY1、RLY2
と、前記水没検出信号を受信してない時、前記駆動電圧
側端子Y1、Y2に前記モータ回転手段用駆動電圧を供
給し、前記水没検出信号を受信している時、前記ウイン
ドウ昇降指令信号に応答して、前記駆動電圧側端子Y
1、Y2に前記モータ回転手段用駆動電圧を供給する駆
動電圧供給制御手段TRa、TRb、R1〜5と、水没
時のリークによる前記ウインドウ昇降指令信号の異常を
補償して出力する、前記昇降指令スイッチSWと前記駆
動電圧供給制御手段との間に介在して接続された補償手
段30、40と、前記ウインドウ昇降指令に応答して、
前記モータMを前記ウインドウ昇降指令信号に応じた方
向に回転させるため、前記接地側端子X1、X2を接地
電位とする前記接地制御信号を生成し、前記接地側端子
X1、X2に供給する通常時ウインドウ制御手段1、1
0、20と、前記回転状態信号及び前記ウインドウ昇降
指令に基づいて挟み込みを検知して、前記ウインドウを
下降させるため、前記接地側端子X1、X2を接地電位
とする前記接地制御信号を生成し、前記接地側端子X
1、X2に供給する挟込時ウインドウ制御手段1、1
0、20とを有することを特徴とする。なお、上記請求
項の「車両が水没したこと」とは、車両が完全に水没し
たことのみに限定するものでなく、部分的に車両が水没
又は浸水したことも含むものである。
【0006】請求項1記載の発明によれば、水没時に
は、駆動電圧供給制御手段TRa、TRb、R1〜5は
昇降指令スイッチSWからのウインドウ昇降指令信号に
応答して、モータ回転制御手段RLY1、RLY2の駆
動電圧側端子Y1、Y2にモータ回転手段用駆動電圧を
供給する。水没時には、モータ回転制御手段RLY1、
RLY2の接地側端子X1、X2は接地電位となってい
るので、駆動電圧側端子Y1、Y2との間に電位差が発
生し、この電位差に基づき、モータMに所定の電源供給
が行われ、モータMを所定方向に回転させる。一方、非
水没時には、駆動電圧供給制御手段TRa、TRb、R
1〜5は、モータ回転制御手段RLY1、RLY2の駆
動電圧側端子Y1、Y2にモータ回転手段用駆動電圧を
供給す。この時、通常時ウインドウ制御手段1、10、
20は、昇降指令スイッチSWからのウインドウ昇降指
令に応答して、モータMをウインドウ昇降指令信号に応
じた方向に回転させるため、接地側端子X1、X2を接
地電位とする接地制御信号を生成し、接地側端子X1、
X2に供給する。このような非水没時には、モータ回転
制御手段RLY1、RLY2の接地側端子X1、X2
は、モータ回転方向に応じて接地電位となっているの
で、駆動電圧側端子Y1、Y2との間に電位差が発生
し、この電位差に基づき、モータMに所定の電源供給が
行われ、モータMは所定方向に回転される。また、この
非水没時には、挟込時ウインドウ制御手段1、10、2
0は、ウインドウを下降させるため、接地側端子X1、
X2を接地電位とする接地制御信号を生成し、接地側端
子X1、X2に供給する。この時、モータ回転制御手段
RLY1、RLY2の接地側端子X1、X2は、ウイン
ドウを下降させるようなモータ回転方向に応じて接地電
位となっているので、駆動電圧側端子Y1、Y2との間
に電位差が発生し、この電位差に基づき、モータMに所
定の電源供給が行われ、ウインドウを下降させるように
モータMは回転される。更に、昇降指令スイッチSWと
駆動電圧供給制御手段との間に介在する補償手段30、
40は、水没時のリークによるウインドウ昇降指令信号
の異常を補償して出力する。
【0007】上記課題を解決するためになされた請求項
2記載のパワーウインドウ装置は、図2及び図3に示す
ように、請求項1記載のパワーウインドウ装置におい
て、前記補償手段30、40は、水没時における前記昇
降指令スイッチSWの閉時におけるこの昇降指令スイッ
チSWの閉時出力電圧V2と、水没時における前記昇降
指令スイッチSWの開時に流れる前記リーク電流による
この昇降指令スイッチの開時出力電圧に基づいて設定さ
れた基準電圧VZとを比較し、この比較結果に基づいて
前記ウインドウ昇降指令信号の異常を補償する比較補償
回路を有することを特徴とする。
【0008】請求項2記載の発明によれば、昇降指令ス
イッチSWの閉時におけるこの昇降指令スイッチSWの
閉時出力電圧と、所定の基準電圧VZとが比較され、こ
の比較結果に基づいてウインドウ昇降指令信号の異常が
補償される。そして、上記基準電圧VZは、水没時にお
ける昇降指令スイッチSWの開時に流れるリーク電流に
よるこの昇降指令スイッチの開時出力電圧に基づいて設
定される。
【0009】上記課題を解決するためになされた請求項
3記載のパワーウインドウ装置は、図2及び図3に示す
ように、請求項2記載のパワーウインドウ装置におい
て、前記比較補償回路は、前記基準電圧VZを設定する
ツェナーダイオードZD1、ZD2と、このツェナーダ
イオードZD1、ZD2に接続され、このツェナーダイ
オードZD1、ZD2を介して出力される前記閉時出力
電圧V2に応答して、前記ウインドウ昇降指令信号を出
力するスイッチングトランジスタTRd、TReとを有
することを特徴とする。
【0010】請求項3記載の発明によれば、上記基準電
圧VZはツェナーダイオードZD1、ZD2によって設
定され、スイッチングトランジスタTRd、TReがツ
ェナーダイオードZD1、ZD2からの出力に応答する
ようにしている。
【0011】上記課題を解決するためになされた請求項
4記載のパワーウインドウ装置は、図2及び図3に示す
ように、請求項3記載のパワーウインドウ装置におい
て、前記開時出力電圧は、水没開始から時間が経過する
につれて減少するように前記昇降指令スイッチSWには
所定電源が供給されており、前記基準電圧VZは、閉時
出力電圧の最大値V1より大きい値に設定されているこ
とを特徴とする。
【0012】請求項4記載の発明によれば、開時出力電
圧が、水没開始から時間が経過するにつれて減少するよ
うに前記昇降指令スイッチSWには所定電源が供給され
ているので、水没開始直後に閉時出力電圧の最大値とな
り、上記基準電圧VZの値が設定しやすくなる。
【0013】上記課題を解決するためになされた請求項
5記載のパワーウインドウ装置は、図4に示すように、
請求項1記載のパワーウインドウ装置において、前記モ
ータ回転制御手段RLY1、RLY2は、一端が前記駆
動電圧側端子Y1、Y2となり他端が前記接地側端子X
1、X2となるコイルC1、C2、及び前記コイルC
1、C2の励磁により、前記モータMへの電源が接続さ
れるモータ電源端子M1、M2又は接地電位である接地
端子E1、E2のいずれかに切り替わるリレー接点M
1、M2を含む2つのリレーRLY1、RLY2を有
し、これら2つのリレーRLY1、RLY2の前記駆動
電圧側端子Y1、Y2及び接地側端子X1、X2の電位
差に基づき励磁される前記コイルC1、C2により前記
2つのリレーRLY1、RLY2に含まれるリレー接点
M1、M2を切り替えることにより、前記モータMの回
転方向を切り替えることを特徴とする。
【0014】請求項5記載の発明によれば、モータ回転
制御手段は、一端が駆動電圧側端子となり他端が接地側
端子となるコイル、及びこのコイルの励磁により可動す
るリレー接点を含む2つのリレーを有し、これら2つの
リレーの両端間の電位差に基づき励磁されるコイルによ
りリレー接点を切り替えるようにしている。
【0015】上記課題を解決するためになされた請求項
6記載のパワーウインドウ装置は、図4に示すように、
請求項5記載のパワーウインドウ装置において、一方の
前記リレーRLY1(RLY2)のコイルC1(C2)
の前記接地側端子X1(X2)は、他方の前記リレーR
LY2(RLY1)の前記接地端子E2(E1)にお互
いに隣接するように、前記2つのリレーRLY1、RL
Y2は配置されていることを特徴とする。
【0016】請求項6記載の発明によれば、水没時に必
然的に発生するリークを利用して、コイルC1、C2の
接地側端子X1、X2を等価的に接地電位とするように
している。すなわち、一方のリレーRLY1(RLY
2)のコイルC1(C2)の接地側端子X1(X2)
は、他方のリレーRLY2(RLY1)の接地端子E2
(E1)にお互いに隣接するように、2つのリレーRL
Y1、RLY2は配置されているので、水没時のリーク
により、接地側端子X1(X2)と接地端子E2(E
1)との間が通電し、コイルC1、C2の接地側端子X
1、X2が等価的に接地電位となる。
【0017】上記課題を解決するためになされた請求項
7記載のパワーウインドウ装置は、図2に示すように、
請求項4又は6いずれか記載のパワーウインドウ装置に
おいて、前記水没センサSは、非水没時にはお互い電気
的に非接触の接地端子S1及び出力端子S2を含み、水
没によるリークにより出力端子S2が、接地端子S1に
電気的に接続され、ほぼ接地電位となることにより生成
される前記水没検出信号を出力することを特徴とする。
【0018】請求項7記載の発明によれば、水没による
リークを利用して、水没センサの両端子が電気的に接続
され、出力端子がほぼ接地電位となることにより、水没
検出信号を出力するようにしている。
【0019】上記課題を解決するためになされた請求項
8記載のパワーウインドウ装置は、請求項4又は6いず
れか記載のパワーウインドウ装置において、前記昇降指
令スイッチSWは、ひとつのスイッチノブの位置の切替
により前記ウインドウを上昇又は下降させることを特徴
とする。
【0020】請求項8記載の発明によれば、昇降指令ス
イッチSWは、ひとつのスイッチノブの位置の切替によ
りウインドウを上昇又は下降させるので、緊急時にも間
違いが少なく操作ができるようになる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。
【0022】図2は、本発明のパワーウインドウ装置の
一実施形態を示す回路図である。図2において、このパ
ワーウインドウ装置は、マイクロコントローラ1、回転
状態信号出力手段2、リレー駆動回路10、20、リレ
ーRLY1、2、モータM及び昇降指令スイッチSWを
含んで構成されるパワーウインドウ回路部に加えて、水
没対策回路部として、水没センサS、トランジスタTR
a、TRb、及び抵抗R1、R2、R3、R4、R5並
びに水没時ウインドウ指令信号の補償回路として、トラ
ンジスタTRd、TRe、抵抗R6〜9及びツェナーダ
イオードZD1、ZD2が付加された基本構成となって
いる。
【0023】このパワーウインドウ装置は、車載バッテ
リからリレーRLY1、2を駆動させるためのP/W電
源及びモータMを駆動させるためのモータ用電源B+が
供給されている。また、P/W電源は昇降指令スイッチ
SWにも接続されている。モータMは、モータ用電源B
+から電源供給されて駆動し、ウインドウガラスを昇降
する動力を発生する。
【0024】昇降指令スイッチSWは、ウインドウガラ
スを上昇指令するアップスイッチUP−SW及びウイン
ドウガラスを下降指令するダウンスイッチDOWN−S
Wから構成される。これらのスイッチUP−SW及びD
OWN−SWは、実際的には、マニュアル用及びオート
用にそれぞれ設けられているが、ここでは、その区別は
要旨ではないので、マニュアル用及びオート用の区別は
省略している。念のため説明しておくと、基本的に、マ
ニュアル用スイッチは、スイッチ押下時のみウインドウ
昇降動作指令を出し、オート用スイッチは、一度スイッ
チを押下するとウインドウが開又は閉になるまで自動的
にウインドウ昇降動作指令を出すものである。また、図
には、アップスイッチUP−SW及びダウンスイッチD
OWN−SWは独立的に記載しているが、実際的には、
アップスイッチUP−SWが閉じられている時にはダウ
ンスイッチDOWN−SWは必ず開であり、逆にダウン
スイッチDOWN−SWが閉じられている時にはアップ
スイッチUP−SWがは必ず開であり、これら両スイッ
チが同時に閉状態になることは、通常状態ではないもの
とする。
【0025】また、上記昇降指令スイッチSWは、ひと
つのスイッチノブの位置の切替により開閉又は自動開閉
の指令を出し、ウインドウを上昇又は下降させるような
構成になっており、複数のスイッチを選択する必要がな
いので、水没時等の緊急時にも、確実にかつ素早くウイ
ンドウの上昇又は下降指令が出せるようになる。
【0026】リレーRLY1は、モータMの一端とモー
タ用電源B+との間に設けられている。このリレーRL
Y1は、コイルC1、リレー接点M1、モータ電源端子
B1及び接地端子E1を含む。コイルC1は、接地側端
子X1及び駆動電圧側端子Y1を有し、これらを介して
リレー駆動回路10とP/W電源との間に設けられてい
る。端子B1はモータ用電源B+に接続され、端子E1
はアースに接続される。リレー接点M1は、常時端子E
1側に接続され、コイルC1に電流が流れた時、端子B
1側に切り替わる。また、リレーRLY2は、モータM
の他端とモータ用電源B+の間に設けられている。この
リレーRLY2は、コイルC2、リレー接点M2、モー
タ電源端子B2及び接地端子E2を含む。コイルC2は
接地側端子X2及び駆動電圧側端子Y2を有し、これら
を介してリレー駆動回路10とP/W電源との間に設け
られている。端子B2はモータ用電源B+に接続され、
端子E2はアースに接続される。リレー接点M2は、常
時端子E2側に接続され、コイルC2に電流が流れた
時、端子B2側に切り替わる。上記リレーRLY1及び
RLY2は、図4を用いて後述するが、水没時に接地側
端子X1及びX2が容易に接地電位になるような配置に
なっている。これらのリレーRLY1、RLY2は、請
求項のモータ回転制御手段に相当する。
【0027】上述のように、2つのリレーの両端間の電
位差に基づき励磁されるコイルC1、C2によりリレー
接点M1、M2を切り替えるようにしているので、上記
コイルC1、C2の端子X1、Y1、X2、Y2に供給
する信号の組み合わせにより、任意にモータの回転方向
を切り替えることができるようになる。
【0028】マイクロコントローラ1は、図示しない
が、内部に予め定めた制御プログラムにしたがって動作
するCPU、この制御プログラムが格納されるROM及
び各種のデータを格納するRAMを含んでいる。また、
マイクロコントローラ1は、昇降指令スイッチSWのア
ップスイッチUP−SWが接続される入力端子RX1、
同様にダウンスイッチDOWN−SWが接続される入力
端子RX2、リレー駆動回路10に接続される出力端子
TX1、そして駆動回路20に接続される出力端子TX
2を含んでいる。このマイクロコントローラ1は、上記
アップスイッチUP−SWが閉じられたことを検知し、
出力端子TX1から上記リレー駆動回路10に所定のパ
ルス信号、例えば、Hレベル信号を供給する。一方、上
記ダウンスイッチDOWN−SWが閉じられたことを検
知すると、マイクロコントローラ1は、出力端子TX2
から上記リレー駆動回路20にパルス信号、例えば、H
レベル信号を供給する。また、マイクロコントローラ1
は、上記回転状態信号出力手段2から供給される上記回
転速度パルス及びアップスイッチUP−SWの開閉状態
に基づいて、挟み込みを検出し、挟み込みを検出時に
は、出力端子TX2から上記リレー駆動回路20に所定
のパルス信号、例えば、Hレベル信号を供給する。
【0029】回転状態信号出力手段2は、モータMの筐
体内に内蔵され、例えば、モータMの回転に連動し、回
転速度に応じた回転速度パルスを発生し、このパルス信
号をマイクロコントローラ1に供給する。
【0030】リレー駆動回路10は、トランジスタTR
1及び抵抗R11、12を含んで構成される。トランジ
スタTR1のベースは、抵抗R11を介して、マイクロ
コントローラ1に接続されている。このベースに、マイ
クロコントローラ1からのパルス信号が供給されると、
このトランジスタTR1のエミッタ−コレクタ間が通電
する。またリレー駆動回路20は、トランジスタTR2
及び抵抗R21、22を含んで構成される。トランジス
タTR2のベースは、抵抗R21を介して、マイクロコ
ントローラ1に接続されている。い。このベースに、マ
イクロコントローラ1からのパルス信号が供給される
と、このトランジスタTR2のエミッタ−コレクタ間が
通電する。
【0031】比較補償回路30は、アップスイッチUP
−SWとトランジスタTRaとの間に介在し、トランジ
スタTRd、抵抗R6、R8及びツェナーダイオードZ
D1を含んで構成される。また比較補償回路40は、ダ
ウンスイッチDOWN−SWとトランジスタTRbとの
間に介在し、トランジスタTRe、抵抗R7、R9及び
ツェナーダイオードZD2を含んで構成される。これら
比較補償回路11及び12は、水没時のリークによる昇
降指令スイッチSWからのウインドウ昇降指令信号の異
常を補償して出力するもので、図3を用いて後述する。
これら比較補償回路30及び40は、請求項の補償手段
に相当する。
【0032】また、水没対策回路部の一部である水没セ
ンサSは、センサ素子S3及びトランジスタTRsから
構成される。このセンサ素子S3は、トランジスタTR
sのベースとアースとの間に設けられている。アースに
はその端子S1が接続され、トランジスタTRsのベー
スにはその端子S2が接続されている。このセンサ素子
S3の接地端子S1及び出力端子S2は非水没時にはお
互い電気的に非接触であり、水没又は浸水するとその端
子S1とS2との間がリークにより通電するようになっ
ている。このように水没時、リークによる出力端子S2
の接地電位を検出するようにしているので、容易かつ確
実に水没検出ができるようになる。上記センサ素子S3
の通電によりオンオフするトランジスタTRsのエミッ
タにはP/W電源が接続されている。このオンオフによ
るトランジスタTRsからの出力信号が請求項の水没検
出信号に相当する。
【0033】また、上記トランジスタTRsのコレクタ
は、抵抗R5を介して接地されると共に、抵抗R3を介
してトランジスタTRaのベースに、抵抗R1を介して
トランジスタTRbのベースに接続されている。この抵
抗R3及びトランジスタTRaのベースの接続点は、抵
抗R4及び上記比較補償回路10を介して、マイクロコ
ントローラ1及びアップスイッチUP−SWの接続点に
接続されている。また、抵抗R1及びトランジスタTR
bのベースの接続点は、抵抗R2及び上記比較補償回路
10を介して、マイクロコントローラ1及びダウンスイ
ッチDOWN−SWの接続点に接続されている。そし
て、アップスイッチUP−SWが閉じられた際には、ト
ランジスタTRaのベースは抵抗R4及びトランジスタ
TRaを介して接地され、同様に、ダウンスイッチDO
WN−SWが閉じられた際には、トランジスタTRbの
ベースは抵抗R2及びトランジスタTRbを介して接地
される。これらトランジスタTRa、TRb、抵抗R1
〜R5は請求項の駆動電圧供給制御手段に相当する。上
記トランジスタTRa、TRbに供給するスイッチSW
からのウインドウ昇降指令信号の組み合わせにより、リ
レーRLY1、RLY2に供給する電圧を供給制御する
ことができるようになる。
【0034】次に上述した構成の本実施形態のパワーウ
インドウ装置の動作を以下に説明する。水没時において
は、昇降指令スイッチSWのアップスイッチUP−SW
及びダウンスイッチDOWN−SWのいずれも閉じられ
ていない時には、センサ素子3の通電により、トランジ
スタTRsのエミッタ−コレクタ間が通電し、トランジ
スタTRa及びTRbそれぞれのベース−エミッタ間が
同電位になる。したがって、この時、P/W電源はリレ
ーRLY1及びRLY2に電流は供給されない。よっ
て、リレーRLY1及びRLY2のそれぞれのコイルC
1及びC2も励磁されず、リレー接点M1及びM2もそ
れぞれ、端子E1及びE2側に接続され、モータMの両
端は共に接地されるので、モータMに電流は流れず、モ
ータMは駆動しない。また、水没中には、リレーRLY
1及びRLY2それぞれの端子X1及びX2は共に、上
述したようにリークにより等価的にほぼ接地電位となる
ように構成されているので、マイクロコントローラ1は
リレー駆動回路10及び20側とは切り離されているこ
とになる。
【0035】上記の状態において、昇降指令スイッチS
WのアップスイッチUP−SWが閉じられたことに応答
して、トランジスタTRdが作動し、抵抗R4を介して
電流バイアスされたトランジスタTRaがオンし、これ
に伴いP/W電源から供給される電流により、リレーR
LY1のコイルC1が励磁されリレー接点M1が、端子
B1側に切替接続される。この結果、モータMの一端に
は、モータ用電源B+が供給されることになる。したが
って、モータMの両端に電位差が発生し、モータMには
図に示す電流Iuが流れ、モータMは正転し、この結
果、ウインドウは上昇されることになる。
【0036】一方、昇降指令スイッチSWのダウンスイ
ッチDOWN−SWが閉じられた場合には、上記上昇時
と逆の作用により、モータMには図に示す電流Idが流
れることになり、この結果、ウインドウは下降される。
すなわち、昇降指令スイッチSWのダウンスイッチDO
WN−SWが閉じられたことに応答して、トランジスタ
TReが作動し、抵抗R2を介して電流バイアスされた
トランジスタTRbがオンし、これに伴いP/W電源か
ら供給される電流により、リレーRLY2のコイルC2
が励磁されリレー接点M2が、端子B2側に切替接続さ
れる。この結果、モータMの他端には、モータ用電源B
+が供給されることになる。したがって、モータMの両
端に電位差が発生し、モータMには図に示す電流Idが
流れ、モータMは逆転し、この結果、ウインドウは下降
される。このように、水没時にはマイクロコントローラ
1が停止しても、上述のようなスイッチ操作により、ウ
インドウの昇降制御が可能になる。
【0037】ところで、非水没時(通常時)において
は、センサ素子S3が通電しないので、トランジスタT
Rsもオフ状態であり、トランジスタTRsのエミッタ
−コレクタ間も通電しない。この時、トランジスタTR
aは抵抗R1及びR5を介して、そのベース電流がバイ
アスされ、オン状態になっている。また、同様にトラン
ジスタTRbは抵抗R3及びR5を介して、そのベース
電流がバイアスされ、オン状態になっている。
【0038】この状態で、まず、昇降指令スイッチSW
のアップスイッチUP−SW及びダウンスイッチDOW
N−SWのいずれも閉じられていない時には、マイクロ
コントローラ1は出力端子TX1及びTX2のいずれか
らもパルス信号を出力しない。すなわち、出力端子TX
1及びTX2は、Lレベルである。したがって、リレー
駆動回路10及び20は共にオフ状態で、リレーRLY
1及びRLY2の端子E1及びE2は、図に示すよう
に、いずれも接地される。このため、モータMの両端も
接地され、回転しない。
【0039】なお、上記出力端子TX1及びTX2から
出力されるパルス信号のH及びLレベルの論理は、上記
と全く逆になるようにしてもよい。
【0040】次に、非水没時、ウインドウを上昇させる
ために、昇降指令スイッチSWのアップスイッチUP−
SWが閉じられたことを検知したマイクロコントローラ
1は、出力端子TX1からリレー駆動回路10にHレベ
ル信号、出力端子TX2からリレー駆動回路20にLレ
ベル信号を出力する。これを受けたリレー駆動回路10
のトランジスタTR1のエミッタコレクタ間は通電し、
これにより、リレーRLY1のコイルC1にP/W電源
から電流が流れ、コイルC1が励磁されることになる。
したがって、リレー接点M1は端子B1側に接続され、
モータMには図に示す電流Iuが流れることになり、こ
の結果、ウインドウは上昇される。
【0041】一方、非水没時、ウインドウを下降させる
ために、昇降指令スイッチSWのダウンスイッチDOW
N−SWが閉じられたことを検知したマイクロコントロ
ーラ1は、出力端子TX1からリレー駆動回路10にL
レベル信号、出力端子TX2からリレー駆動回路20に
Hレベル信号を出力する。これを受けたリレー駆動回路
20のトランジスタTR2のエミッタコレクタ間は通電
し、これにより、リレーRLY2のコイルC2にP/W
電源から電流が流れ、コイルC2が励磁されることにな
る。したがって、リレー接点M2は、端子B2側に接続
され、モータMには上記と逆回転するための図に示す電
流Idが流れることになり、この結果、ウインドウは下
降される。
【0042】更に、非水没時、上記ウインドウ上昇中に
挟み込みがあった場合、回転状態信号出力手段2はウイ
ンドウに異物が挟まったことにより低下した回転速度に
対応する上記回転速度パルスを出力する。この回転速度
パルスを受けたマイクロコントローラ1は、アップスイ
ッチUP−SWの閉状態であるかどうかをチェックし、
閉状態であることを検出すると、モータMを逆転させて
ウインドウを下降させるように制御する。すなわち、マ
イクロコントローラ1は、異物が挟まったことにより低
下した回転速度に対応する上記回転速度パルスを受信す
ると、アップスイッチUP−SWが閉状態であるかどう
かをチェックする。ここで、閉状態を検出すると、マイ
クロコントローラ1は、出力端子TX1からLレベル信
号、下降用のリレー駆動回路10をオンとするため、出
力端子TX2からHレベル信号をそれぞれ出力する。す
なわち、アップスイッチUP−SWが閉状態である時、
に挟み込みが検出された場合は異常事態であるので、こ
の時、マイクロコントローラ1は、モータMを逆転させ
て、ウインドウを下降するような制御信号を出力する。
【0043】上述のような非水没時の挟み込み検出時に
出力端子TX1及びTX2から出力される制御信号に応
答してリレー駆動回路10及び20は、リレーRLY1
及びRLY2を制御して、モータMを逆転させることが
できる。すなわち、上述のように出力端子TX1からL
レベル信号、出力端子TX2からHレベル信号が出力さ
れると、リレー駆動回路20がオンすることにより、リ
レーRLY2のコイルC2が励磁されリレー接点M2
が、端子B2側に切替接続される。この結果、モータM
の他端には、モータ用電源B+が供給されることにな
る。したがって、モータMの両端に電位差が発生し、モ
ータMには図に示す電流Idが流れ、モータMは逆転
し、この結果、ウインドウは確実に下降される。
【0044】なお、上記マイクロコントローラ1及びリ
レー駆動回路10、20による通常時のウインドウ昇降
制御機能が請求項の通常時ウインドウ制御手段に相当
し、上記マイクロコントローラ1及びリレー駆動回路1
0、20による挟み込み時のウインドウ昇降制御機能が
請求項の挟込時ウインドウ制御手段に相当する。
【0045】以上説明したように本実施形態によると、
水没時にも任意にウインドウの昇降制御を行うことがで
き、非水没時にも、任意にウインドウの昇降制御及び挟
み込み防止制御ができるようになる。この結果、水没時
には車両搭乗者の車外脱出の補助や、車両への急激な水
の侵入を防止することができるようになる上、非水没時
にも、任意のウインドウ昇降制御及び挟み込み防止がで
きるようになる。
【0046】次に、図3を用いて、上記比較補償回路3
0及び40について説明を加える。図3は、上記図2の
実施形態による水没時の昇降指令スイッチの時間−出力
電圧特性を示すグラフである。昇降指令スイッチSWに
は、アップスイッチUP−SW及びダウンスイッチDO
WN−SWが含まれるが、それらの作用は同様なのでこ
こでは代表して、アップスイッチUP−SWを用いて説
明する。
【0047】アップスイッチUP−SWが開状態である
場合に車両が水没又は浸水すると、スイッチケースへの
水の侵入により、アップスイッチUP−SWの両端子間
にリークが発生し、アップスイッチUP−SWの出力電
圧は、図中、太線で示すように水没開始時点の直後に最
大電圧V1となり、その後徐々に低下していく。ここ
で、VZは上記最大電圧V1より大きくなるようにツェ
ナーダイオードZD1を用いて設定したツェナー電圧
(請求項の基準電圧に相当する)である。またこのツェ
ナー電圧VZは、後述の出力電圧V2よりも小さくなる
ように設定されている。ツェナー電圧VZは、上記最大
電圧V1より大きくなるように設定されているので、ア
ップスイッチUP−SWが開状態である時、に水没時の
リークによりトランジスタTRdがオンされることはな
い。
【0048】一方、SW−ONで示す期間において、ア
ップスイッチUP−SWが閉状態になると、アップスイ
ッチUP−SWは完全に接続され、両端子間にリークの
影響がなくなるので、アップスイッチUP−SWの出力
電圧は、この図に示すようにV2となる。この出力電圧
V2は、上記基準となるツェナー電圧VZよりも大きい
ので、この出力電圧V2によりトランジスタTRdは作
動する。これによって、抵抗R4を介して電流バイアス
されたトランジスタTRaがオンし、これに伴いP/W
電源から供給される電流により、リレーRLY1のコイ
ルC1が励磁されリレー接点M1が、端子B1側に切替
接続される。この結果、モータMの一端には、モータ用
電源B+が供給されることになる。したがって、モータ
Mの両端に電位差が発生し、モータMには図に示す電流
Iuが流れ、モータMは正転し、この結果、ウインドウ
は上昇されることになる。
【0049】なお、ダウンスイッチDOWN−SW開閉
に伴う作用も、上述したようなアップスイッチUP−S
Wの同様での作用をし、ダウンスイッチDOWN−SW
が閉状態になると、トランジスタTReが作動し、抵抗
R2を介して電流バイアスされたトランジスタTRbが
オンし、これに伴いP/W電源から供給される電流によ
り、リレーRLY2のコイルC2が励磁されリレー接点
M2が、端子B2側に切替接続される。この結果、モー
タMの他端には、モータ用電源B+が供給されることに
なる。したがって、モータMの両端に電位差が発生し、
モータMには図に示す電流Idが流れ、モータMは逆転
し、この結果、ウインドウは下降される。
【0050】このように、昇降指令スイッチSWとトラ
ンジスタTRa、TRbとの間に介在する比較補償回路
11、12は、水没時のリークによるウインドウ昇降指
令信号の異常を補償して出力するので、昇降指令スイッ
チSW自体に特殊な防水加工を施す必要がなくなり、こ
の結果、コスト高にならず、かつ水没時にも安定的して
ウインドウの昇降制御ができるようなる。特に、基準電
圧VZはツェナーダイオードによって設定され、スイッ
チングトランジスタTRd、TReがツェナーダイオー
ドからの出力に応答するようにしているので、シンプル
な構成で確実に昇降指令信号を出力できるようになる。
また、スイッチ開時出力電圧が、水没開始から時間が経
過するにつれて減少するように昇降指令スイッチSWに
は所定電源が供給されているので、水没開始直後が閉時
出力電圧の最大値(V1)となり、上記基準電圧VZの
値が設定しやすくなる。
【0051】更に、図4を用いて図2におけるリレーの
配置例について説明を加える。図4は、図2の実施形態
におけるリレーの配置例を示す概要図である。図4に示
すように、リレーRLY1のコイルC1の接地側端子X
1は、リレーRLY2の接地端子E2に隣接するよう
に、リレーRLY1及びRLY2は配置されている。ま
た、リレーRLY2のコイルC2接地側端子E2は、リ
レーRLY1の接地端子E1に隣接するように、リレー
RLY1及びRLY2は配置されている。
【0052】なお、図2を用いて説明したがリレーRL
Y1のコイルC1は、接地側端子X1及び駆動電圧側端
子Y1を有する。また、端子B1はモータ用電源B+に
接続され、端子E1はアースに接続される。リレー接点
M1は、常時端子E1側に接続され、コイルC1に電流
が流れた時、端子B1側に切り替わる。同様に、リレー
RLY2のコイルC2は、接地側端子X2及び駆動電圧
側端子Y2を有する。また、端子B2はモータ用電源B
+に接続され、端子E2はアースに接続される。リレー
接点M2は、常時端子E2側に接続され、コイルC2に
電流が流れた時、端子B2側に切り替わる。
【0053】上述のように配置することにより、水没時
のリークにより、接地側端子X1と接地端子E2との
間、及び接地側端子X2と接地端子E1との間が共に通
電し、コイルC1、C2の接地側端子X1、X2が等価
的に接地電位となる。図2を用いて説明したように、水
没時にはリレーRLY1、RLY2はこの接地電位を利
用して、モータMに駆動電圧を供給するようにしている
ので、上記のようにリレーRLY1、RLY2を配置す
ることによって、部品点数を増加させることなく水没に
連動して上記接地電位を自動的に供給できるようにな
る。したがって、水没時にも、確実にウインドウを昇降
させることができるようになる。
【0054】なお、本発明では、上述のトランジスタの
タイプ及び出力端子TX1及びTX2からのパルス信号
の論理レベルは、上記実施形態に限定するものでなく、
上述と同様の作用を得られる限り、適宜変更可能であ
る。
【0055】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載の発
明によれば、水没時にも任意にウインドウの昇降制御を
行うことができ、非水没時にも、任意にウインドウの昇
降制御及び挟み込み防止制御ができるようになる。この
結果、水没時には車両搭乗者の車外脱出の補助や、車両
への急激な水の侵入を防止することができるようになる
上、非水没時にも、任意のウインドウ昇降制御及び挟み
込み防止ができるようになる。また、昇降指令スイッチ
SWと駆動電圧供給制御手段との間に介在する補償手段
は、水没時のリークによるウインドウ昇降指令信号の異
常を補償して出力するので、昇降指令スイッチSW自体
に特殊な防水加工を施す必要がなくなり、この結果、コ
スト高にならず、かつ水没時にも安定的してウインドウ
の昇降制御ができるようなる。
【0056】請求項2記載の発明によれば、基準電圧V
Zは水没時における昇降指令スイッチSWの開時に流れ
るリーク電流によるこの昇降指令スイッチの開時出力電
圧に基づいて設定されるので、リーク電流によるスイッ
チ出力の異常を補償して、正確な昇降指令信号を出力で
きるようになる。
【0057】請求項3記載の発明によれば、上記基準電
圧VZはツェナーダイオードによって設定され、スイッ
チングトランジスタがツェナーダイオードからの出力に
応答するようにしているので、シンプルな構成で確実に
昇降指令信号を出力できるようになる。
【0058】請求項4記載の発明によれば、開時出力電
圧が、水没開始から時間が経過するにつれて減少するよ
うに前記昇降指令スイッチSWには所定電源が供給され
ているので、水没開始直後に閉時出力電圧の最大値とな
り、上記基準電圧VZの値が設定しやすくなり、より正
確に昇降指令信号を出力できるようになる。
【0059】請求項5記載の発明によれば、モータ回転
制御手段は、一端が駆動電圧側端子となり他端が接地側
端子となるコイル、及びこのコイルの励磁により可動す
るリレー接点を含む2つのリレーを有し、これら2つの
リレーの両端間の電位差に基づき励磁されるコイルによ
りリレー接点を切り替えるようにしているので、上記コ
イルの一端及び他端に供給する制御信号の組み合わせに
より、任意にモータの回転方向を切り替えることができ
るようになる。
【0060】請求項6記載の発明によれば、水没時に必
然的に発生するリークを利用して、コイルC1、C2の
接地側端子X1、X2を等価的に接地電位とするように
している。すなわち、一方のリレーRLY1(RLY
2)のコイルC1(C2)の接地側端子X1(X2)
は、他方のリレーRLY2(RLY1)の接地端子E2
(E1)にお互いに隣接するように、2つのリレーRL
Y1、RLY2は配置されているので、水没時のリーク
により、接地側端子X1(X2)と接地端子E2(E
1)との間が通電し、コイルC1、C2の接地側端子X
1、X2が等価的に接地電位となる。請求項1に記載の
ように、水没時にはモータ回転制御手段RLY1、RL
Y2はこの接地電位を利用して、モータMに駆動電圧を
供給するようにしているので、上記のようにリレーRL
Y1、RLY2を配置することによって、部品点数を増
加させることなく水没に連動して上記接地電位を自動的
に供給できるようになる。したがって、水没時にも、確
実にウインドウを昇降させることができるようになる。
【0061】請求項7記載の発明によれば、水没による
リークを利用して、水没センサの両端子が電気的に接続
され、出力端子がほぼ接地電位となることにより、水没
検出信号を出力するようにしているので、容易にかつ確
実に水没検出ができるようになる。
【0062】請求項8記載の発明によれば、昇降指令ス
イッチSWは、ひとつのスイッチノブの位置の切替によ
りウインドウを上昇又は下降させるので、複数のスイッ
チを選択する必要がなく、水没時等の緊急時にも、確実
にかつ素早くウインドウの上昇又は下降指令が出せるよ
うになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のパワーウインドウ装置の基本構成を示
すブロック図である。
【図2】本発明のパワーウインドウ装置の一実施形態を
示す回路図である。
【図3】図2の実施形態による水没時の昇降指令スイッ
チの時間−出力電圧特性を示すグラフである。
【図4】図2の実施形態におけるリレーの配置例を示す
概要図である。
【符号の説明】
1 マイクロコントローラ 2 回転状態信号出力手段 10、20 リレー駆動回路 30、40 比較補償回路 SW 昇降指令スイッチ S 水没センサ M モータ RLY1、RLY2 リレー TR1、TR2、TRa、TRb、TRd、TRe、T
Rs トランジスタ R1〜R9 抵抗 ZD1、ZD2 ツェナーダイオード
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2E052 AA09 BA02 CA06 EA14 EB01 GA08 GA10 GB00 GB06 GC06 GD03 HA01 KA08 KA12 KA13 LA08 3D127 AA01 AA02 BB01 CB05 DF04 DF35 DF36 FF11 FF20 5H571 AA03 BB06 BB07 EE02 EE06 FF09 HA04 JJ03 KK05 LL07 LL28 LL43 MM08

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 手動操作による電気的接点開閉に応答し
    て、ウインドウ昇降指令信号を出力する昇降指令スイッ
    チと、 車両が水没したことを検出し、水没検出信号を出力する
    水没センサと、 所定の電源供給を受け、回転駆動力によって前記車両の
    ウインドウを昇降させるモータと、 前記モータの回転状態を示す回転状態信号を出力する回
    転状態信号出力手段と、 モータ回転手段用駆動電圧が供給される駆動電圧側端
    子、並びに接地制御信号が供給されている時又は水没時
    には接地電位となる接地側端子を有し、これら駆動電圧
    側端子と接地側端子との間に発生する電位差に基づき、
    前記モータに所定の電源供給を行い、前記モータを所定
    方向に回転させるモータ回転制御手段と、 前記水没検出信号を受信してない時、前記駆動電圧側端
    子に前記モータ回転手段用駆動電圧を供給し、前記水没
    検出信号を受信している時、前記ウインドウ昇降指令信
    号に応答して、前記駆動電圧側端子に前記モータ回転手
    段用駆動電圧を供給する駆動電圧供給制御手段と、 水没時のリークによる前記ウインドウ昇降指令信号の異
    常を補償して出力する、前記昇降指令スイッチと前記駆
    動電圧供給制御手段との間に介在して接続された補償手
    段と、 前記ウインドウ昇降指令に応答して、前記モータを前記
    ウインドウ昇降指令信号に応じた方向に回転させるた
    め、前記接地側端子を接地電位とする前記接地制御信号
    を生成し、前記接地側端子に供給する通常時ウインドウ
    制御手段と、 前記回転状態信号及び前記ウインドウ昇降指令に基づい
    て挟み込みを検知して、前記ウインドウを下降させるた
    め、前記接地側端子を接地電位とする前記接地制御信号
    を生成し、前記接地側端子に供給する挟込時ウインドウ
    制御手段とを有することを特徴とするパワーウインドウ
    装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のパワーウインドウ装置に
    おいて、 前記補償手段は、 水没時における前記昇降指令スイッチの閉時におけるこ
    の昇降指令スイッチの閉時出力電圧と、水没時における
    前記昇降指令スイッチの開時に流れる前記リーク電流に
    よるこの昇降指令スイッチの開時出力電圧に基づいて設
    定された基準電圧とを比較し、この比較結果に基づいて
    前記ウインドウ昇降指令信号の異常を補償する比較補償
    回路を有することを特徴とするパワーウインドウ装置。
  3. 【請求項3】 請求項2記載のパワーウインドウ装置に
    おいて、 前記比較補償回路は、 前記基準電圧を設定するツェナーダイオードと、このツ
    ェナーダイオードに接続され、このツェナーダイオード
    を介して出力される前記閉時出力電圧に応答して、前記
    ウインドウ昇降指令信号を出力するスイッチングトラン
    ジスタとを有することを特徴とするパワーウインドウ装
    置。
  4. 【請求項4】 請求項3記載のパワーウインドウ装置に
    おいて、 前記開時出力電圧は、水没開始から時間が経過するにつ
    れて減少するように前記昇降指令スイッチには所定電源
    が供給されており、 前記基準電圧は、閉時出力電圧の最大値より大きい値に
    設定されていることを特徴とするパワーウインドウ装
    置。
  5. 【請求項5】 請求項1記載のパワーウインドウ装置に
    おいて、 前記モータ回転制御手段は、 一端が前記駆動電圧側端子となり他端が前記接地側端子
    となるコイル、及び前記コイルの励磁により、前記モー
    タへの電源が接続されるモータ電源端子又は接地電位で
    ある接地端子のいずれかに切り替わるリレー接点を含む
    2つのリレーを有し、これら2つのリレーの前記駆動電
    圧側端子及び接地側端子の電位差に基づき励磁される前
    記コイルにより前記2つのリレーに含まれるリレー接点
    を切り替えることにより、前記モータの回転方向を切り
    替えることを特徴とするパワーウインドウ装置。
  6. 【請求項6】 請求項5記載のパワーウインドウ装置に
    おいて、 一方の前記リレーのコイルの前記接地側端子は、他方の
    前記リレーの前記接地端子にお互いに隣接するように、
    前記2つのリレーは配置されていることを特徴とするパ
    ワーウインドウ装置。
  7. 【請求項7】 請求項4又は6いずれか記載のパワーウ
    インドウ装置において、 前記水没センサは、 非水没時にはお互い電気的に非接触の接地端子及び出力
    端子を含み、水没によるリークにより出力端子が、接地
    端子に電気的に接続され、ほぼ接地電位となることによ
    り生成される前記水没検出信号を出力することを特徴と
    するパワーウインドウ装置。
  8. 【請求項8】 請求項4又は6いずれか記載のパワーウ
    インドウ装置において、 前記昇降指令スイッチは、 ひとつのスイッチノブの位置の切替により前記ウインド
    ウを上昇又は下降させることを特徴とするパワーウイン
    ドウ装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6690131B1 (en) * 1999-08-02 2004-02-10 Kabushiki Kaisha Tokai Rika Denki Seisakusho Power window switch circuit
JP2007055290A (ja) * 2005-08-22 2007-03-08 Alps Electric Co Ltd 駆動装置

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