JPH10139830A - 微粒子、スペーサー及び液晶パネル - Google Patents

微粒子、スペーサー及び液晶パネル

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JPH10139830A
JPH10139830A JP30018796A JP30018796A JPH10139830A JP H10139830 A JPH10139830 A JP H10139830A JP 30018796 A JP30018796 A JP 30018796A JP 30018796 A JP30018796 A JP 30018796A JP H10139830 A JPH10139830 A JP H10139830A
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功作 山田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 圧縮回復性に優れ、比較的硬度の高い合成樹
脂微粒子を提供する。これを液晶パネル用スペーサーに
用いると、耐振動性の向上と、ギャップ斑のないパネル
が得られる。 【解決手段】 80重量%以上の3官能以上の多官能ア
クリル酸エステルモノマー、好ましくは、4官能以上の
多官能アクリル酸エステルが液体クロマトグラフィー分
析による純分で60重量%以上であるモノマーを、有機
過酸化物系ラジカル重合開始剤を用いて懸濁重合する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は合成樹脂微粒子及び
液晶パネル用スペーサーとそのスペーサーを用いた液晶
パネルに関する。
【0002】
【従来の技術】液晶パネルを製造するには、一定の間隙
に保持された2枚のガラス基板の間に液晶物質を満た
し、その間隙を維持することが必要である。そのため、
一般には、ガラス基板の間にスペーサーを介在させ、両
ガラス基板を所望のセルギャップになるまで押圧し、固
定する方法がとられている。従来、このスペーサーは、
酸化アルミニウム、二酸化ケイ素等の無機材料又は、ス
チレン系樹脂、ジビニルベンゼン系樹脂、ベンゾグアナ
ミン系樹脂等の合成樹脂から形成されている。
【0003】無機材料からなるスペーサーは、特開昭6
3−73225号、特開平1−59974号等に開示さ
れている。一方、合成樹脂材料からなるスペーサーは、
特開昭60−200228号、特開平1−293316
号等に開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、無機材料のス
ペーサーは硬すぎるため、両基板を加圧する際に配向膜
が傷つき、パネル表示の際に欠陥となって表われるとい
う問題があった。また、温度が低下した場合、液晶が収
縮するのに対し、スペーサーは変形しないため、パネル
内部の減圧に起因する気泡が発生する等の問題があっ
た。
【0005】逆に、合成樹脂のスペーサーは、セル面に
圧力をかけた場合、スペーサーの散布むらによるスペー
サーの変形むらが大きくなり、これが液晶層の厚みむら
となり、色むらが発生する。このため、合成樹脂のスペ
ーサーでは鮮明な画像が得られなくなるという問題があ
った。
【0006】米国特許出願登録第5,486,941号
明細書には、硬さ指標としてのK値と圧縮回復率を規定
し、上記問題を解決することが開示されている。しか
し、液晶パネルの品質が向上するにともない、上記問題
を解決した上、更により鮮明な液晶パネル表示が急務と
なった。また、パネルを製造する工程上においても、ス
ペーサーの散布密度や各パネル毎への圧力変動の影響を
受けにくいスペーサー、即ち、圧縮回復性に優れ、且つ
無機材料スペーサーの硬度以下であって、現状のプラス
チックスペーサーより硬いスペーサーが求められてい
た。
【0007】
【課題を解決するための手段】このような現状に鑑み、
本発明者等は、鋭意検討を重ねた結果、モノマーと重合
開始剤との反応生成物からなるスペーサーであって、前
記モノマーの純分の80重量%以上が3官能以上の多官
能アクリル酸エステル系モノマーであり、前記重合開始
剤として、全モノマー100重量部に対し0.03〜3
重量部の有機過酸化物系ラジカル重合開始剤を用いて製
造された微粒子からなる液晶パネル用スペーサーを用い
ることにより、更に好ましくは、高純度の4官能以上の
多官能アクリル酸エステルを主原料として用いることに
より、圧縮回復性に極めて優れた微粒子を開発し、且つ
この微粒子が上記の問題を解決することを見出し、本発
明に到達した。
【0008】さらに、本発明は、一対の透明基板と、こ
れら透明基板の間に介在する液晶物質と、前記透明基板
間を所定の間隔に維持するスペーサーとを含む液晶パネ
ルであって、前記スペーサーとして、上記スペーサーの
いずれかを用いた液晶パネルをも含む。
【0009】本発明にかかるスペーサーは、無機材料ほ
ど硬くないため、液晶パネルの配向膜やTFT回路を傷
つける心配はなく、表示画像の質を低下させる心配もな
い。また、本発明のスペーサーは、低温時も液晶の収縮
に応じて圧縮変形するため、無機材料のスペーサーのよ
うな気泡が発生する心配もない。さらに、本発明のスペ
ーサーは、変形後圧縮回復性が85%以上と高いので、
ガラス基板間に挟まれた状態となった場合でも、上下の
基板へ反発応力が常にはたらいているため、振動による
スペーサーの移動が少ない。
【0010】液晶パネルを製造する場合、スペーサーを
散布後、2枚のガラス基板を貼り合わせてセルを形成さ
せる。セルは、液晶を導入する前もしくは後、又は前後
に所望のセルギャップまで押圧される。この際、全面を
完全に均一な圧力で押圧することは、圧力装置の精度、
ガラスの厚みむら等から不可能に近い。
【0011】また、従来の合成樹脂スペーサーは、圧縮
回復性が不充分であり、且つある程度柔らかいため、一
定のギャップにするための圧力調整範囲は非常に狭い。
このため、従来の合成樹脂スペーサーでは、微妙な圧力
制御を行う必要がある。押圧の不均一に起因するセルギ
ャップのばらつきは、即ち液晶層の厚みむらとなる。厚
みむらは、白色光源を用いる場合の光路差となり、異な
る波長間で干渉し、液晶パネルに色むらとなって現れ、
鮮明な画像が得られなくなる。
【0012】このような問題を解決するために、スペー
サーの粒子径分布を狭くすることが求められている。し
かし、現実には粒子径分布の標準偏差をゼロにすること
は不可能である。また、シリカや酸化アルミニウム等の
無機スペーサーを用いれば、粒子径分布の標準偏差を比
較的小さくすることができる。しかし、これらのスペー
サーは、硬度が非常に高いため、前述したような、低温
で気泡を発生する欠点が解消されない。
【0013】また、特開昭61−95016号明細書に
見られるような肥大化重合法により、合成樹脂系の均一
な微粒子が得られているが、圧縮回復率、硬度ともに不
充分であるため、上記セルギャップ制御の問題を解決す
るに至っていない。
【0014】本発明では、硬度が無機微粒子より大幅に
小さく、硬度が従来の合成樹脂微粒子より高く、圧縮回
復性に極めて優れた合成樹脂微粒子が、全モノマー10
0重量部中、純分として、3官能以上の多官能アクリル
酸エステル80重量部〜100重量部を含むモノマー
と、有機過酸化物系ラジカル重合開始剤0.03〜3重
量部との反応によって得られることを提案する。
【0015】本発明者等は、この微粒子をスペーサーと
して用いることにより、液晶パネルの耐振動性の向上が
得られるばかりでなく、セルギャップの押圧依存性及び
スペーサー散布密度依存性が著しく低下することを見出
し、前記各種問題点を解決した。また、このスペーサー
を用いれば、従来では製造困難であった条件で、液晶パ
ネルを製造することができることが判明した。このよう
にして、本発明では、色むらのない鮮明な映像が得られ
る液晶パネルを、安定して製造することができる。
【0016】本発明の球状スペーサーは、3官能以上の
多官能アクリル酸エステルを主成分モノマーとして、比
較的少量の有機過酸化物を用いて、これらモノマーを重
合することにより、高強度の架橋重合体微粒子として生
成させたものである。
【0017】一般にアクリル酸エステルは、スチレン系
モノマー、メタアクリル酸エステル系モノマーに比べ重
合速度が大きく、全モノマー100重量部に対し0.0
3重量部以上の、少量の重合開始剤により重合し、分子
量の大きな重合体となる。なお、大量の重合開始剤を用
いると、開始剤ラジカルが重合成長中のポリマー末端ラ
ジカルとカップリングして重合を停止させ、分子量が小
さくなる。
【0018】多官能モノマーの場合は、重合して架橋ポ
リマーとなり、懸濁重合すると、一つの粒子が一分子と
なっていると考えられるが、大量の重合開始剤を用いる
と短い分子の架橋体となり、架橋密度が下がるばかりで
なく、粒子の強度が下がり好ましくない。したがって、
重合開始剤の添加量は、全モノマー100重量部に対し
3重量部以下が好ましい。
【0019】有機過酸化物重合開始剤を用いることによ
り、アゾ系重合開始剤を用いたよりも圧縮弾性率の高い
架橋重合体粒子が得れることが知られている。例えば、
理由は述べられていないが、特開平4−314704号
明細書で提案しているような、スチレン、ジビニルベン
ゼン系分子では、現象的には知られていた。
【0020】本発明者等は、アクリル酸n−ブチル等の
単官能アクリル酸エステルを有機過酸化物で重合する
と、架橋ポリマーとなることを見出した。アゾ系開始材
ではこのような架橋ポリマーは形成されない。その理由
として、アクリル酸エステルポリマー鎖中のカルボニル
基が結合したα位炭素上の水素は、過酸化物が分解して
発生する酸素ラジカルによって引き抜かれてラジカルと
なり、他の同様なα位炭素上のラジカルとカップリング
して架橋すると、本発明者等は考えている。アゾビスイ
ソブチロニトリルから発生する酸化性のない炭素ラジカ
ルでは、このような反応は起こらない。アクリル酸エス
テルは重合速度が速く、前記特開平4−314704号
明細書に示されているような大量の有機過酸化物重合開
始剤を使用する必要はない。
【0021】本発明では、架橋重合体微粒子の製造に際
し、3官能以上の多官能基を有するモノマーを使用し
た。多官能モノマーは、官能基の重合による架橋点が多
く、これを用いることにより、架橋度が高い架橋集合体
微粒子を得ることができるからである。この観点から、
特に4官能以上の多官能モノマーが好ましい。
【0022】また、本発明では、有機過酸化物重合開始
剤を使用した。前述したように、この開始剤を用いれ
ば、アクリル酸エステル系多官能モノマーは、多官能基
による架橋点に加え、主鎖中のカルボニル基を有するα
位の炭素上に、有機過酸化物による新たな架橋点を引き
起しやすい。
【0023】このようなアクリル酸エステル系多官能モ
ノマー及び有機過酸化物系ラジカル重合開始剤を用いる
ことにより、架橋度が一層高く、圧縮回復性に優れ、且
つ高硬度の架橋重合体微粒子を製造することができる。
【0024】しかし、アクリル酸エステルモノマーの重
合速度は非常に大きく、塊状重合は爆発的に進行し、重
合生成物はポプコーン状となり、急速な発熱により火災
を引起こす。このため、重合開始剤のモマーへの溶解作
業中及び、溶解した後、重合に移るまでの操作は慎重に
行われなければならない。実際、これらの操作は、重合
開始温度より十分低い温度で行う。また、全モノマー1
00重量部に対し0.01〜0.5重量部のクペロン、
ハイドロキノン、ハイドロキノンモノメチルエーテル、
空気、酸素等の重合防止剤の存在下に処理を行う必要が
ある。
【0025】本発明の微粒子は、圧縮回復性に特に優れ
ている。従来の合成樹脂微粒子は、例えば、米国特許出
願登録第5,486,941号明細書の実施例と比較例
にあるように、1g圧縮回復率が0%(測定不能)〜6
3%であるのに対し、本発明では85%を超える。
【0026】また、硬さに関しても、後述の10%圧縮
変形時のG値は、従来の合成樹脂微粒子では26.3kg
f /mm2 〜51.7kgf /mm2 (米国特許出願登録第
5,486,941号明細書の実施例1〜5におけるK
値として280kgf /mm2 〜550kgf /mm2 )である
が、本発明の微粒子ではこれより大きく、硬い。また、
本発明の微粒子は、無機材料スペーサーの10%圧縮変
形のG値470kgf /mm 2 (K値として5000kgf /
mm2 )より大幅に小さく、軟らかい領域に位置する。
【0027】本発明における硬さの指標としての20℃
における初期10%圧縮弾性率G値の計算式は、平松の
式を変形して導いた。一般に、引張強度S0 は、次式 〔S0 =2.8P0 /πd2 (式中、S0 :引張強度〔kgf /mm2 〕、P0 :加重
〔kgf 〕、d:粒径〔mm〕)〕で表される(平松の式
{日鉱誌81、1024(1965)})。
【0028】引張強度S0 を、20℃における初期10
%変位時の引張強度Sとし、加重P 0 を、10%変位時
の荷重(圧縮応力)Pとした。すると、上記式は 〔S=2.8P/πd2 (式中、S:20℃における初期10%変位時の引張強
度〔kgf /mm2 〕、P:10%変位時の圧縮応力〔kgf
〕、d:粒径〔mm〕)〕となる。
【0029】本発明の20℃における初期10%圧縮弾
性率G値は、100%に換算するために、上記式を10
倍した、次の式で示される。 〔G=10S〔kgf /mm2 〕〕 すなわち、 〔G=28P/πd2 〔kgf /mm2 〕 (式中、P:20℃における初期10%変位時の圧縮応
力〔kgf 〕、d:粒径〔mm〕)〕である。
【0030】本発明にかかる架橋重合体微粒子の平均粒
子径は、目的によって任意に設計し得るが、通常1〜3
00μm が好ましい。窓用合わせガラスの接着剤中に混
入するギャップ材としては、50〜300μm の微粒子
が、又表面を金属メッキした電気接点用としては3〜2
00μm の微粒子が用いられる。
【0031】また、通常、液晶パネルはそのセルギャッ
プを1〜30μm に保つように設計される。このため、
セルスペーサーとして用いる本発明の架橋重合体微粒子
も、平均粒子径1〜30μm が好ましい。本発明にかか
る架橋重合体微粒子をスペーサーとして用いる場合、粒
径分布の広いスペーサーを使用すると、セルギャップむ
らによる色むらが発生し易い。これは、粒子径分布中、
極く微量の極めて粒径の大きい微粒子や、数個のスペー
サー凝集物が、部分的にセルギャップを大きくするため
であり、平均的なギャップとの間に光路差が発生し、光
が干渉するためである。
【0032】更に、多数個のスペーサーのうち、特にセ
ルギャップよりも粒径の小さいスペーサーが、パネルの
空間内で移動し、電極の周辺に凝集し易い等の欠点があ
るためである。このため、粒径分布の標準偏差は、その
平均粒子径の50%以下、即ち変動係数50%以下であ
り、30%以下であることが好ましく、10%以下であ
ることがより好ましい。
【0033】したがって、本発明にかかる架橋重合体微
粒子を液晶表示パネル用スペーサーとして用いるには、
架橋重合体微粒子の粒径分布が広いと好ましくない。よ
って、このような粒子は篩別法、水ひ法、風力法等によ
り分級するのが好ましい。
【0034】本発明の微粒子は、着色したスペーサーに
加工することができる。透明なスペーサーの場合、透明
電極に電圧を印加した時に、画像暗部のスペーサーが輝
点として視認される場合がある。その結果、コントラス
トの低下が発生する。このような問題を回避する方法と
して、着色したスペーサーを用いることができる。塩基
性染料、分散染料等で着色する場合、染料が粒子内に浸
入して密度が上がり、G値が上昇した粒子が得られる。
【0035】また、本発明の微粒子は接着剤を被覆加工
することもできる。基板組み立て時、液晶注入時、液晶
セルの外部からの振動により従来のスペーサーより確率
は低いものの、スペーサーが移動する場合がある。この
ような問題を回避する方法としては、粒子表面に接着剤
を被覆したスペーサーを用いることができる。この時、
接着剤層の圧縮変形はG値の測定から除外して計算す
る。また、公知の方法によりニッケル、金、銀等を表面
メッキ加工して、導電性スペーサーとして使用すること
もできる。
【0036】
【発明の実施の形態】本発明に用いられる3官能以上の
アクリル酸エステルモノマーとしては、トリメチロール
プロパントリアクリレート、ジトリメチロールプロパン
テトラアクリレート、グリセロールトリアクリレート、
ペンタエリストリトールトリアクリレート、ペンタエリ
スリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトー
ルトリアクリレート、ジペンタエリスリトールテトラア
クリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレー
ト、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート等を、
単独又は2種以上混合して用いることができる。
【0037】これら多官能アクリル酸エステルモノマー
のうち、ペンタエリスリトールテトラアクリレートは、
得られる微粒子の圧縮回復率を向上させる原料として最
も好ましい。
【0038】しかし、ペンタエリスリトールテトラアク
リレートは、沸点が非常に高く、蒸留による精製は困難
であり、ペンタエリスリトールとアクリル酸とのエステ
ル化反応後、水洗による精製が一般的である。また、結
晶体もバター状となり、再結晶、濾過、洗浄も困難であ
る。
【0039】従って、市販のペンタエリスリトールテト
ラアクリレートには、純度が60%以下の悪いものがあ
るため、純分含量を常にチェックしながら使用しなけれ
ばならない。
【0040】主な不純物は、本発明者らが高速液体クロ
マトグラフィーにより分析したところ、ペンタエリスリ
トールトリアクリレート、ペンタエリスリトールジアク
リレート等の極性の高いヒドロキシル基含有モノマー成
分がペンタエリスリトールテトラアクリレートより前に
流出し、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、
ジペンタエリスリトールテトラアクリレート、トリペン
タエリスリトールオクタアクリレート等の非極性で分子
量の大きい成分が、その後に流出する。
【0041】これら不純物は、従来、紫外線硬化型コー
ティング用樹脂等の用途にはいずれも架橋性の多官能ア
クリル酸エステルモノマーであり、従来は問題ないとさ
れてきた。しかし、本発明者らは、市販のペンタエリス
トリトールテトラアクリレートを微粒子の原料として用
いる場合には微粒子の物性と純度との関係を研究した結
果、不純物が多いと圧縮回復率と硬さが低下し、特にヒ
ドロキシル基含有モノマーの成分が20重量%以上と多
くなると水分率が高くなり、パネル化工程中のドライ散
布が困難となり好ましくなく、ペンタエリスリトールテ
トラアクリレートやジペンタエリスリトールヘキサアク
リレート等、4官能以上で、且つヒドロキシル基を含ま
ない多官能アクリル酸エステルを、全モノマー中60重
量%以上含有することが好ましい。
【0042】上記モノマーを重合させるため、有機過酸
化物系ラジカル重合開始剤を添加する。本発明におい
て、圧縮回復率を85%以上の微粒子に重合させるに
は、全モノマー100重量部に対し0.03〜3重量部
の有機過酸化物系ラジカル重合開始剤を添加することが
好ましい。重合開始剤の添加量が0.03重量部より少
ないと、重合速度が非常に遅く好ましくない。また、重
合開始剤の添加量が3重量部を超えると、粒子の強度が
低下し、好ましくない。
【0043】有機過酸化物系ラジカル重合開始剤の添加
量を、更に工業的見地からみると、重合反応を8時間と
いう就労時間に終わらせるためには、全モノマー100
重量部に対し0.2重量部以上とすることが好ましく、
また、重合速度を十分制御するためには、2重量部以下
とすることが好ましい。
【0044】本発明において用いられる有機過酸化物系
ラジカル重合開始剤としては、例えば、過酸化ベンゾイ
ル、過酸化ラウロイル等の結晶状物質の他に、t−ブチ
ルペルオキシオクタノエート、t−ブチルペルオキシイ
ソブチレート、t−ブチルペルオキシイソプロピルカー
ボネート等の20℃で液状の有機過酸化物は、モノマー
との混合が速く行えるため、好ましい。これらの有機過
酸化物系ラジカル重合開始剤は、単独又は2種以上混合
して用いることができる。
【0045】また、次に示すラジカル重合可能な単量体
を、20重量%以下の割合で用いることができる。この
単量体には、前記アクリル酸エステル以外の多官能モノ
マーが含まれ、エチレングリコールジメタアクリレー
ト、プロピレングリコールジメタクリレート、グリセロ
ールトリメタアクリレート、トリメチロールプロパント
リメタアクリレート、ビスフェノールAジメタアクリレ
ート、ジビニルベンゼン、ジ(メタ)アリルエーテル、
ジ(メタ)アリルフタレート、トリアリルシアヌレート
等がある。
【0046】但し、トリメチロールプロパンジ(メタ)
アクリレート、グリセロールジ(メタ)アクリレート、
ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、ペンタ
エリスリトールトリ(メタ)アクリレート等のヒドロキ
シル基含有モノマーは全モノマー中15重量%以上含ま
れると、微粒子の水分率が5%以上に上り、液晶パネル
化工程におけるドライ散布ができなくなることがあり、
好ましくない。
【0047】単官能モノマーとしては、(メタ)アクリ
ル酸メチル、(メタ)アクリル酸フェニル、(メタ)ア
クリル酸ベンジル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシ
ル、グリシジル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリ
ル酸エチル、(メタ)アクリル酸n−プロピル、(メ
タ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸n−
ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アク
リル酸t−ブチル等の(メタ)アクリル酸エステル系モ
ノマー;スチレン、p−(m−)メチルスチレン、α−
メチルスチレン、スチレンスルホン酸等のスチレン系モ
ノマー;フマル酸ジメチル、マイレン酸ジメチル、イタ
コン酸ジメチル等の二塩基酸エステル系モノマー;フマ
ル酸、マレイン酸、(メタ)アクリル酸、イタコン酸等
の不飽和カルボン酸系モノマー;エチルビニルエーテ
ル、メチルビニルエーテル等のアルキルビニルエーテ
ル;N−アルキル置換(メタ)アクリルアミド、(メ
タ)アクリロニトリル等のニトリル系モノマー等を単独
又は2種以上混合して用いることができる。
【0048】しかし、これらのモノマーを20重量%よ
り多く添加することは、圧縮回復率が小さくなり、硬さ
が小さくなるため、不適切である。本発明では、3官能
以上のアクリル酸エステルモノマーを全モノマーの80
重量%以上使用することにより、圧縮回復性が高く、硬
度の優れた微粒子を得ることができるからである。
【0049】本発明において、水系懸濁重合は、常法に
従って、分散安定剤の存在下に攪拌しつつ、25〜10
0℃の温度、より好ましくは、50〜90℃の温度範囲
で行われる。
【0050】使用する分散安定剤としては、ゼラチン、
澱粉、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチル
セルロース、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルキ
ルエーテル、ポリビニルアルコール等の水溶性高分子;
硫酸バリウム、硫酸カルシウム、炭酸バリウム、炭酸カ
ルシウム、炭酸マグネシウム、燐酸カルシウム等の難水
溶性無機塩が挙げられる。
【0051】本発明では、20℃における圧縮回復率が
85%以上の架橋重合体微粒子を液晶表示パネル用セル
スペーサーとして用いる。セルスペーサーは、2枚のガ
ラス基板の間に挟んで使用されるため、圧縮回復率が8
0%以下の場合は永久に圧縮変形を伴うことがある。こ
の際、圧縮回復率の小さいスペーサーは、永久変形を起
こし、自動車積載用液晶表示パネル、ノート型パーソナ
ルコンピュータ用液晶表示パネルのように、振動や衝撃
によって、スペーサーが移動し、セルギャップの均一性
が失われて、色むらが発生したり、スペーサーが移動し
て、配向膜に傷を付けたりすることがあり、好ましくな
い。
【0052】更に、本発明の液晶セルスペーサーは、9
0℃から180℃への重量変化が1重量%以下である。
一般に市販されている多官能アクリル酸エステルは、前
述の如く、多種類のアクリル酸エステルモノマーの混合
物であるが、揮発性の不純物は比較的少ない。しかも、
本発明で用いる多官能アクリル酸エステルは、純度が高
いため、揮発性の不純物は含有されておらず、重合後の
架橋重合体も十分に酸化安定性が高い。したがって、高
温での不純物の発生もほとんどなく、液晶セルスペーサ
ーとして信頼性が高い。他方、ジビニルベンゼンは、そ
の原料であるジエチルベンゼンと比較的沸点が近く、ま
た、オルト、メタ、パラ異性体の混合物であるため、精
留が困難で、その市販品には、未反応の原料がしばしば
含まれ、好ましくない。
【0053】不純物としての水分は、ドライ散布工程以
外ではパネルの製造工程における加温、真空工程で揮発
してしまい、問題はない。90〜180℃における揮発
成分、即ち油分があると、パネル組立後、液晶中に不純
物として抽出され、液晶の配列を乱し、リバーストドメ
インやディスクリネーション等光漏れの原因となる。ま
た、ガラス基板へのスペーサーの散布工程で、特に散布
機の出口に不純物が油状に凝縮し、スペーサーを固着さ
せ、時々凝集塊として、ガラス基板上に落下し、不良製
品を発生させる原因となる。
【0054】また、パネル組立工程に加熱工程がある
が、ここでスペーサーが酸化劣化し、即ち酸素吸収等に
よる重量増加があると、スペーサーの強度が低下し、液
晶パネル内で、割れる等、好ましくない。したがって、
本発明の微粒子は、90℃から180℃への重量変化の
絶対値が少なくとも1重量%以下、好ましくは0.5%
以下である必要がある。
【0055】各パラメータは、以下のようにして測定す
る。 <圧縮応力及び圧縮変位>島津微小圧縮試験機〔(株)
島津製作所製MCTM−200〕により、試料台上に散
布した試料粒子1個について、粒子の中心方向へ荷重を
かけ、荷重−圧縮変位を測定し、粒子径の初期10%変
位時の荷重を求めた。この荷重を、圧縮応力Pとして、
本発明における微粒子の硬さ指標を求める式に代入し、
20℃における初期10%圧縮弾性率G値を算出した。
この操作を直径が最も平均的と観察される異なる5個の
粒子について行い、その平均値を粒子の初期10%圧縮
弾性率G値とした。なお、測定は約20℃で行った。圧
縮速度は0.675g/secのモードを用いた。
【0056】図1には、圧縮応力と圧縮変位との関係を
グラフで示す。縦軸は荷重、横軸は変位を表す。Pは、
10%変位(d/10で示す)時の圧縮応力である。Q
は、粒子が圧砕した場合の、破断強度である。
【0057】<粒子径及び粒子径分布の測定>粒子径d
の測定には、コールターエレクトロニクス社製のコール
ターカウンターZM/C−256型測定装置を用い、約
3万個を測定し平均化した。使用に際しては、同社製標
準粒子を用いて槁正した。得られた粒子径dを、本発明
における硬さ指標を求める式に代入し、20℃における
初期10%圧縮弾性率G値を算出した。なお、微小圧縮
試験機でも、付属の光学顕微鏡により粒子径が測定でき
る。しかし、この方法は誤差が大きいので、前記G値の
計算には用いない。但し、平均粒子径が30μm を超え
る粒子については、前記光学顕微鏡により測定した。
【0058】<圧縮回復率>圧縮回復率は、前記島津微
小圧縮試験機MCTM−200を用いて測定した。図2
には、その変位−荷重曲線を示す。縦軸は荷重、横軸は
変位である。試料台に散布した試料粒子1個について、
粒子の中心方向に1grf まで荷重をかけた後、荷重を0
grf まで除荷する。この間のデータを変位−荷重曲線に
記録し、原点から1grf までの変位(L1 )に対する、
0grf に除荷した際の回復変位(L2)の測定値の割合を
百分率で表わす。この際の圧縮速度は、0.029g/
sec のモードを用いた。
【0059】<加熱重量変化>約10mgの微粒子試料を
白金皿にとり、熱天秤(島津製作所製TGA−500)
を用い、25℃、60%RHの室内で測定した。雰囲気
は空気で、昇温速度は10℃/分とした。室温における
重量を基準(100%)として、90℃及び150℃に
おける百分率値を求め、その差を加熱重量変化とする。
検出限界未満は、0%とした。代表的な加熱重量変化の
様子を図3に示す。縦軸は粒子の重量、横軸は温度であ
る。
【0060】<セルギャップ>セルギャップの測定に
は、透過型光学顕微鏡を用いた。焦点を下部ガラス基板
及び下部ガラス基板上の配向膜上のラビング傷に合わ
せ、その距離を、微動ネジの回転目盛から読み、予め作
製した槁正図から測定した。
【0061】<モノマー組成の分析>高速液体クロマト
グラフ(島津製作所製CLASSLC−10型)を用い
た。固定相にはオクタデシル基処理シリカ粒子(粒径5
μm )を充填したカラム(島津Inertsil ODS−3、
4.6mmφ×150mm)を用い、移動相にはメタノール
/水=65/35を用い、温度は40℃、流速は1ml/
分、試料はイソプロパノール液1w/vol %として注入
し、紫外線吸収検出器(波長206nm、SPD−M10
A)で検出した。
【0062】各ピークの同定は、市販のトリメチロール
プロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールトリ
アクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレー
ト、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレートといわ
れる製品を分析し、それぞれ最も大きいピークである主
成分を、同名の純分とした。この装置で自動的に計算さ
れる各成分濃度は、本発明では重量%と読むことにす
る。
【0063】図4にペンタエリスリトールテトラアクリ
レート市販品Dの高速液体クロマトグラフィー分析例を
示す。この図で、(1) はペンタエリストールジアクリレ
ート、(2) はペンタエリスリトールトリアクリレート、
(3) はペンタエリストールテトラアクリレート、(4) は
ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、(5) はト
リペンタエリスリトールオクタアクリレートと同定し
た。
【0064】
【実施例】以下には、本発明を実施例により、詳細に説
明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるもので
はない。 <実施例1>ポリビニルアルコール〔日本合成化学
(株)製GH−17,ケン化度87%〕の5%水溶液8
50g中に、予めモノメトキシハイドロキノン0.1g
と過酸化ベンゾイル(日本油脂製、アセトンで再結晶)
2gと、ペンタエリスリトールテトラアクリレートと言
われる市販品A(高速液体クロマトグラフの流出の早い
方から、且つ同定できる各成分は、純分としてペンタエ
リスリトールトリアクリレート4%、ペンタエリスリト
ールテトラアクリレート75%、ジペンタエリスリトー
ルヘキサアクリレート2%、トリペンタエリスリトール
オクタアクリレート13%、残りは不明。)150gと
を、40〜43℃で空気下に十分攪拌しながら混合した
後、投入し、攪拌によって微小粒子に分散させた。その
後、これらを窒素下に、80℃で5時間重合した。得ら
れた重合体微粒子を充分水洗した後、分級操作を施し
た。平均粒子径6.7μm 、標準偏差0.30μm の粒
子を分取し、乾燥して、本発明のスペーサー粒子を得
た。
【0065】この粒子の初期10%圧縮弾性率G値は7
3kgf /mm2 、破断強度は110kgf /mm2 であり、圧
縮回復率は94%、30〜90℃の加熱減少は2.1%
(水分)、90℃から180℃への加熱重量変化は検出
限界未満(0%)であり、180〜230℃も検出限界
以下であった。この粒子をスペーサーとして5インチS
TN型液晶パネルに使用した。平均140個/mm2 のス
ペーサー散布密度におて、ターゲットギャップ6.50
±0.05μとするために、液晶注入後のギャップ調製
圧力を0.1kgf /cm2 、0.4kgf /cm2 、0.8kg
f /cm2 とした3枚のパネルを、常法に従って製造し
た。これらのパネルは色むらもなく良好なものであっ
た。
【0066】次に、これらのパネルを超音波水槽に5分
間浸漬した後、顕微鏡観察したところ、配向膜上に傷は
みられず、通電後も異常はなく、スペーサーが動かない
ことが確認された。
【0067】<実施例2>実施例1において、分級操作
により平均粒子径5.0μm 、標準偏差0.24μm の
粒子を分取した。この粒子の初期10%圧縮弾性率G値
は78kgf /mm2、破断強度は112kgf /mm2 であ
り、圧縮回復率は90%、90〜130℃加熱重量変化
は0.1%減少であった。この粒子を用いて、露点−5
0℃の空気を用いるドライ散布機〔日清エンジニアリン
グ(株)製〕により常法により5インチSTN型パネル
を製造した。散布密度を200個/mm2 、140個/mm
2 、80個/mm2 とした3枚のパネルを、それぞれ0.
5kgf /cm2 のギャップ調整圧力により製造した。これ
らのパネルは色むらもなく良好なものであった。また、
超音波槽による振動後も異常はなかった。
【0068】<実施例3>実施例1において、市販品A
に代えて、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート
と言われる市販品E(高速液体クロストグラフの流出順
に、純分としてペンタエリスリトールジアクリレート2
%、ペンタエリスリトールトリアクリレート6.5%、
ペンタエリスリトールテトラアクリレート25%、ジペ
ンタエリスリトールヘキサアクリレート52%、トリペ
ンタエリスリトールオクタアクリレート11%。その他
不明3.5%)に代えた以外、実施例1と同様にして、
直径6.80μm 、標準偏差0.29μm の架橋重合体
微粒子を得た。この粒子は、G=70kgf /mm2 、破断
強度90kgf /mm2 であり、圧縮回復率は85%、加熱
重量変化は30〜90℃で2.6%減、90〜180℃
で0.1%減、180〜230℃で不変であった。ま
た、この粒子は、色むらも発生させず、耐振動性も良好
で、液晶パネル用スペーサーとして有用であった。
【0069】<実施例4>実施例1において、市販品A
150gに代えて、ペンタエリスリトールテトラアクリ
レートと言われる市販品B(純度74%、不純物とし
て、ペンタエリスリトールトリアクリレート4%、ジペ
ンタエリスリトールヘキサアクリレート2%、トリペン
タエリスリトールオクタアクリレート13%、その他不
明7%)144gとメタアクリル酸t−ブチル6gとの
混合モノマーに代えた以外、実施例1と同様にした。得
られた微粒子は、直径6.65μm 、標準偏差0.26
μm で、G=71kgf /mm2 、破断強度103kgf /mm
2 であり、圧縮回復率は90%、加熱重量変化は、30
〜90℃で2.7%減、90〜180℃で0.1%減、
180〜230℃で0%であった。また、この粒子も、
液晶パネル用スペーサーとして有用であった。
【0070】<実施例5>実施例1において、過酸化ベ
ンゾイルを4gに増量した以外、実施例1と同様にし
て、直径6.63μm 、標準偏差0.22μm の微粒子
を得た。この粒子は、G=77kgf /mm2 であり、破断
強度が72kgf /mm2 に多少落ちたが、圧縮回復率93
%、90〜180℃での加熱重量変化が0.2%の減少
と、良好であった。また、この粒子も、液晶セルスペー
サーとして有用であった。
【0071】<実施例6>実施例4において、メタアク
リル酸t−ブチルに代えて、メタアクリル酸を使用した
以外は、実施例1と同様にして、直径6.02μm 、標
準偏差0.24μm の粒子を得た。この粒子2gを、油
溶性染料ネプチューンブラック0.5gを溶かしたトル
エン10ml中に添加し、よく攪拌しながら4時間加熱し
た。その後、メタノールを用いて室温で十分洗浄し、暗
褐色の粒子を得た。この粒子は、直径、標準偏差とも変
わらず、G値が85kgf /mm2 、破断強度87kgf /mm
2 、圧縮回復率88%、加熱重量変化は90℃〜180
℃で0.1%の減少、180〜230℃では不変であっ
た。この粒子も、液晶パネル用スペーサーとして有用で
あった。
【0072】<実施例7>実施例1において、5インチ
STNパネルを製造するに際し、実施例1で製造したG
=73kgf /mm2 のスペーサーを、平均100個/mm2
の散布密度で散布した以外は同様にして、3種類のパネ
ルを組み立てた。0.8kgf /cm2 のギャップ調整圧力
の場合、わずかに色むらが認められたが、他の2種は良
好なものであった。
【0073】<実施例8>実施例4において、市販品A
に代えて純度71%のペンタエリトリトールテトラアク
リレートと言われる市販品C(不純物としてペンタエリ
スリトールジアクリレート2%、ペンタエリスリトール
トリアクリレート5%、ジペンタエリスリトールヘキサ
アクリレート2%、トリペンタエリスリトールオクタア
クリレート13%、不明7%)を用い、平均粒子径6.
61μm 、標準偏差0.25μm の粒子を経た。
【0074】この粒子の破壊強度は86kgf /mm2 、G
=70kg/mm2 で加熱重量変化は30〜90℃で2.5
%減、90〜180℃で0.2%減、180〜230℃
で0.1%減であったが、圧縮回復率は90%であっ
た。この微粒子も液晶パネル用スペーサーとして有用で
あった。
【0075】<実施例9>実施例1において、攪拌数を
下げた以外は同様にして、重合し、篩別して、平均粒子
径205μm 、標準偏差25μm の粒子を得た。この粒
子の物性はG値68kgf /mm2 、圧縮回復率96%、9
0〜130℃加熱重量変化0.1%減であった。
【0076】この粒子を光重合開始剤入り紫外線硬化樹
脂オリゴマー〔ゴーセラックUV−1652、日本合成
化学工業(株)製〕中に2重量%添加した後、脱泡し、
厚さ2mmのガラス板上の中心部に流下した後、2枚目の
ガラス板を乗せ、0.2kgf/cm2 の圧力をかけて、前
記樹脂オリゴマーを広げた。その後、紫外線を照射し、
前記オリゴマーを硬化させたところ、透明で、且つ歪の
ない合わせガラスが得られた。
【0077】<実施例10>実施例1において、市販品
Aにかえて市販品Dのペンタエリスリトールテトラアク
リレート(高速液体クロマトグラフ流出順に、ペンタエ
リスリトールジアクリレート1%、ペンタエリスリトー
ルトリアクリレート32%、ペンタエリスリトールテト
ラアクリレート54%、ジペンタエリスリトールヘキサ
アクリレート10%)を用いた以外は、実施例1と同様
にし、平均粒子径6.62μm 、標準偏差0.25μm
の微粒子を得た。
【0078】この粒子は、破断強度は89kgf /mm2
G値=69kgf /mm2 、圧縮回復率85%であった。し
かし、加熱重量変化が、30〜90℃で5.1%減、9
0〜180℃で0.2%減、180〜230℃では0.
1%増であった。これをドライ散布機で、露点−50℃
の空気でドライ散布したところ、3〜50個程度の凝集
粒子塊があり、STN型液晶パネルを組立てることがで
きなかった。これは、含有水分のため、散布気流中で単
粒子への分散が不十分であったためと考えられる。
【0079】そこで、イソプロパノール/水=30/7
0重量%液中に、この粒子を分散させ、ウェット散布機
〔渋谷電機製作所(株)製〕を用いて散布し、実施例1
と同様な液晶パネルを得た。これらの液晶パネルは、色
むらもなく正常であった。
【0080】<実施例11>実施例10において、市販
品Dのペンタエリスリトールテトラアクリレート150
gに代えて、前記市販品Aの75gと前記市販品Dの7
5gとの混合モノマーを用いた以外は同様にし、平均粒
子径6.68μm 、標準偏差0.29μm の微粒子を得
た。
【0081】この粒子は、破断強度が95kgf /mm2
G値=70kgf /mm2 、圧縮回復率が89%、加熱重量
変化が30〜90℃で3.5%減、90〜180℃で
0.1%減、180〜230℃で変化なしであった。こ
れをドライ散布機で、露点−50℃の空気でドライ散布
したところ、十分単粒子に分散しており、実施例1と同
様にして、3種のパネルを得たところ、良好なパネルが
得られた。
【0082】<実施例12>実施例1において、過酸化
ベンゾイルに代えて、液状のt−ブチルペルオキシオク
タノエートを用いた以外は同様にして、微粒子を得た。
この粒子は、平均粒子径が6.68μm 、標準偏差が
0.25μm 、破断強度が112kgf /mm2 、G値=7
0kgf /mm2 、圧縮回復率が91%、加熱重量変化が3
0〜90℃で2%減、90〜180℃で0.2%減、1
80〜230℃で変化なしであった。
【0083】この粒子を用いて、実施例1と同様に3種
のSTNパネルを製造したところ、色むらもなく、良好
なものであった。
【0084】<比較例1>実施例1において、過酸化ベ
ンゾイルに加えてアゾビスイソブチロニトリルを用いた
以外、実施例1と同様にして微粒子を得た。この粒子
は、直径6.75μm 、標準偏差0.33μm 、G=5
2kgf /mm2 、破断強度115kgf /mm2 で、圧縮回復
率は70%、加熱重量変化は0%であった。この粒子を
用いて、実施例1と同様に、140個/mm2 のスペーサ
ー散布密度で、3枚の液晶パネルを製造した。ギャップ
調整圧が0.4kgf /cm2 の場合にのみ良好なパネルが
得られた。他の2枚は、色むらのあるものと、全体にピ
ンク色のものとなり、液晶パネルとしては使用できなか
った。
【0085】<比較例2>実施例4において、過酸化ベ
ンゾイルを7.5gに増やした以外、実施例4と同様に
して、直径6.7μm 、標準偏差0.33μm の架橋重
合体微粒子を得た。この粒子は、G=74kgf /mm2
あり、破断強度が49kgf /mm2 となり、実施例4に比
べて大幅に低下した。この粒子を用い、実施例1と同様
にして、3種のパネルを製造した。0.8kgf /cm2
ャップ調整圧のものには色むらが発生した。このパネル
を顕微鏡で外部から観察したところ、一部割れているス
ペーサーが見出された。また、0.4kgf /cm2 ギャッ
プ調整圧のものにも色むらが発生した。
【0086】<比較例3>実施例1において、市販品A
のペンタエリスリトールテトラアクリレートと言われる
モノマーを、ジビニルベンゼン〔和光純薬(株)製、試
薬一級〕75gとジペンタエリスリトールヘキサアクリ
レートと言われる前記の市販品E75gとに代えて、1
0時間重合した以外、実施例1と同様にして架橋重合体
微粒子を得た。
【0087】この粒子は、平均直径が6.67μm 、標
準偏差0.31μm で、破断強度は129kgf /mm2
あったが、G=39kgf /mm2 と各実施例に比べ著しく
小さかった。また、圧縮回復率は80%であったが、加
熱重量変化は30〜90℃で0.6%減、90〜180
℃で1.7%の減少であったが、180〜230℃では
1.4%の増加であった。
【0088】この粒子をスペーサーとして用い、実施例
1と同様に液晶パネルを製造した。得られた液晶パネル
は、すべてに色むらが発生した。また、超音波による振
動試験後、2種類の配向膜に傷が見られ、通電して黒画
面にすると、凝集したスペーサー塊による輝点が2ケ所
観察された。
【0089】<比較例4>実施例1において、前記市販
品Aに代えて、市販品Dの112.5gと前記ジビニル
ベンゼン37.5gを用い、10時間重合した以外は、
実施例1と同様にして架橋重合体微粒子を得た。
【0090】この粒子は、平均直径6.70μm 、標準
偏差0.33μm で、破断強度は103kgf /mm2 であ
ったが、圧縮回復率は83%と多少低く、G値は46kg
f /mm2 であり、実施例1に比べ大幅に小さかった。
【0091】この粒子をスペーサーとして、実施例1と
同様に液晶パネルを製造したところ、すべてに色むらが
発生した。
【図面の簡単な説明】
【図1】圧縮応力と圧縮変位との関係を示すグラフであ
る。
【図2】圧縮回復を示すグラフである。
【図3】熱天秤による加熱重量変化を示すグラフであ
る。
【図4】高速液体クロマトグラフィーによる分析チャー
トである。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 モノマーと重合開始剤との反応物からな
    る微粒子であって、全モノマー100重量部中、3官能
    以上の多官能アクリル酸エステル80〜100重量部含
    有し、且つ全モノマー100重量部に対して、有機過酸
    化物系ラジカル重合開始剤0.03〜3重量部用いるこ
    とを特徴とする微粒子。
  2. 【請求項2】 請求項1において、3官能以上の多官能
    アクリル酸エステル80〜100重量部中に、4官能以
    上の多官能アクリル酸エステルを60重量部以上を含む
    ことを特徴とする微粒子。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2において、3官能以上の
    多官能アクリル酸エステル80〜100重量部中に、ペ
    ンタエリスリトールテトラアクリレートを60重量部以
    上含むことを特徴とする微粒子。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれか一項において、
    全モノマー100重量部中に、ヒドロキシル基含有モノ
    マーが15重量部以下であることを特徴とする微粒子。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれか一項において、
    有機過酸化物系ラジカル重合開始剤が、20℃で液体で
    あることを特徴とする微粒子。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれか一項において、
    平均粒子径が1〜300μm であり、且つ粒子径分布の
    変動係数が50%以下であることを特徴とする微粒子か
    らなるスペーサー。
  7. 【請求項7】 平均粒子径が1〜30μm であり、且つ
    粒子径分布の変動係数が20%以下である請求項6記載
    のスペーサーからなることを特徴とする液晶パネル用ス
    ペーサー。
  8. 【請求項8】 一対の透明基板と、これら透明基板の間
    に介在する液晶物質と、前記透明基板間を所定の間隔に
    維持するスペーサーとを含む液晶パネルであって、前記
    スペーサーとして請求項7記載のスペーサーを用いたこ
    とを特徴とする液晶パネル。
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