JP2002167402A - 架橋重合体微粒子の製造方法、架橋重合体微粒子、液晶表示素子用スペーサ、及び、液晶表示素子 - Google Patents

架橋重合体微粒子の製造方法、架橋重合体微粒子、液晶表示素子用スペーサ、及び、液晶表示素子

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JP2002167402A
JP2002167402A JP2001115514A JP2001115514A JP2002167402A JP 2002167402 A JP2002167402 A JP 2002167402A JP 2001115514 A JP2001115514 A JP 2001115514A JP 2001115514 A JP2001115514 A JP 2001115514A JP 2002167402 A JP2002167402 A JP 2002167402A
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Masahiro Takechi
昌裕 武智
Seiji Tawaraya
誠治 俵屋
Toru Takahashi
徹 高橋
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 硬度に優れ、かつ、回復率の高い架橋重合体
微粒子を簡便に製造することができる方法、その製造方
法を用いて製造されてなる架橋重合体微粒子、液晶表示
素子用スペーサ、及び、液晶表示素子を提供する。 【解決手段】 半減期が10時間であるときの分解温度
が85〜170℃である過酸化物系ラジカル重合開始剤
の存在下において、不飽和二重結合を有する重合性単量
体を、前記分解温度よりも10℃以上高い温度において
重合させる架橋重合体微粒子の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、架橋重合体微粒子
の製造方法、架橋重合体微粒子、液晶表示素子用スペー
サ、及び、液晶表示素子に関する。
【0002】
【従来の技術】液晶表示素子は図1に示すように、2枚
のガラス基板の間隙に液晶が注入されてなるものであ
り、選択的な部分に電界を与えることにより特定の図形
や文字等の情報を表示することができるので、ノートパ
ソコンや携帯電話等の表示部として広く使用されてい
る。液晶表示用スペーサ(以下、スペーサともいう)
は、この2枚のガラス基板間隙(ギャップ)を一定に維
持するものである。
【0003】液晶表示板の実用に際して要求される表示
性能として、一般に高速応答性、高コントラスト性、高
視野角性が挙げられる。更に、近年需要の大きいノート
パソコン、携帯電話等に使用される液晶表示板において
は、耐振動性等も要求される。耐振動性が低い場合、液
晶表示板に振動や衝撃が加わると、スペーサが変形した
り移動したりして基板間のギャップが変動し、これによ
って液晶分子の配向が乱れ、表示不良が起きる。
【0004】この耐振動性を向上させるためには、使用
されるスペーサの硬度、荷重時のスペーサの変位に対す
る荷重除去時の復元変位の割合(以下、回復率という)
が高いことが必要となる。硬度を高くすることで振動時
にスペーサに応力が加わった際の変形が少なくなり移動
が生じにくくなる。また回復率が高いことで繰り返され
る振動に対しても基板の変位にスペーサの変位が追随す
ることができるため移動が生じにくくなる。
【0005】一般に、液晶表示素子用スペーサ材料とし
ては、無機材料又は有機材料が用いられる。例えば、特
開昭63−73225号公報にはスペーサの無機材料と
して二酸化ケイ素等が開示されている。しかし、従来の
無機材料からなるスペーサは、硬度が高すぎるため液晶
表示板を作製する際にプレスを行うと、基板上の電極、
配向膜、カラーフィルター等のコート層に物理的損傷を
与え、画像ムラや画素欠陥を生じさせる。従って、液晶
表示素子用スペーサとして使用される微粒子としては、
K値が12000MPa以下であることが好ましい。
【0006】しかしながら、スペーサが柔らかすぎると
液晶表示板作製時にプレスを行った際に均一なギャップ
を保つことができず、表示ムラを起こす原因となる。つ
まり、液晶表示板作製時に配向膜を傷つけない硬度であ
り、かつ均一なギャップを保つことができるK値として
は、5000〜12000MPaであり、より好ましく
は6000〜9000MPaである。
【0007】液晶表示板作製時のプレスでも配向膜を傷
つけない適度の硬度を有し、熱膨張や熱収縮による液晶
の変化に追随しやすいスペーサ材料としては、例えば、
特開昭60−200228号公報には有機微粒子スペー
サ材料としてベンゾグアナミン系のポリマーが、特開平
1−293316号公報には有機微粒子スペーサ材料と
してポリスチレン系のポリマー等が開示されている。
【0008】しかし、これらの有機微粒子スペーサにお
いては硬度、回復率ともにスペーサの移動を抑制するま
でには至っておらず、更なる強度及び回復率の向上が望
まれている。特開平5−148328号公報には、スペ
ーサの強度を向上させる方法のひとつとして、ニトリル
基を有するビニル単量体と架橋性ビニル単量体とを含有
するビニル単量体混合物に対し、比較的多量の有機過酸
化物系ラジガル重合開始剤を用いて、水系媒体中で重合
させて架橋重合体微粒子を得る方法が開示されている。
また、特開平7−2913号公報には、顔料分散型の遮
光性スペーサに関して上記と同様の技術が開示されてい
る。
【0009】しかしながら、この方法はある程度のスペ
ーサ強度向上を可能とするものの、ニトリル基を有する
ビニル単量体が実際上はアクリロニトリル及びメタクリ
ロニトリルに限定されるという工程上の問題を内在して
いる。特に先行文献にはアクリロニトリルが顕著に優れ
た効果を有すると記載されているものの、アクリロニト
リルは特定化学物質に指定されており、工業的規模で用
いる場合、作業環境、周辺環境の悪化が懸念される。
【0010】更に、近年表示画面の大型化、軽量化に伴
い耐衝撃性がますます重要視され、より強い衝撃振動を
与えて試験がなされるようになり、この際、先に挙げた
スペーサの移動によるギャップ変動だけでなく、むしろ
スペーサ移動時に基板上の配向膜を傷つけ、異常配向を
もたらし表示不良が発生することが知られている。この
現象を詳細に解析したところ、スペーサが加圧下で変形
したまま加熱硬化していることが原因であることわかっ
た。
【0011】すなわち、液晶表示装置の作製は、通常2
枚のガラス基板間にスペーサを挟み込んだ状態で加圧し
ながら120℃〜180℃に加熱し周辺シール剤を硬化
させる工程を有する。この際スペーサもその加圧・高温
下に曝されることとなり、この時スペーサは最大10〜
20%の圧縮変形を生じる。用いたスペーサに充分な圧
縮強度があったとしても、圧縮加熱されることによりそ
の状態で硬化し、当初の圧縮強度よりも高くなることに
より配向膜にキズを付けやすくなったと考えられる。更
には液晶表示素子加圧をやめた後でもスペーサの変形が
元に戻らず、その結果ギャップを維持することができな
くなり、振動衝撃によるガラス基板の歪みでスペーサが
擦り動かされるため配向膜に損傷が生ずると考えられ
る。このようにスペーサには適度な機械的強度を有し、
かつ、加熱圧縮時に硬化しない特性を有するものが望ま
れる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記に鑑
み、硬度に優れ、かつ、回復率の高い架橋重合体微粒子
を簡便に製造することができる方法、その製造方法を用
いて製造されてなる架橋重合体微粒子、液晶表示素子用
スペーサ、及び、液晶表示素子を提供することを目的と
する。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、半減期が10
時間であるときの分解温度が85〜170℃である過酸
化物系ラジカル重合開始剤の存在下において、不飽和二
重結合を有する重合性単量体を、前記分解温度よりも1
0℃以上高い温度において重合させる架橋重合体微粒子
の製造方法である。以下に本発明を詳説する。
【0014】本発明において用いられる過酸化物系ラジ
カル重合開始剤(以下、重合開始剤ともいう)として
は、半減期が10時間であるときの分解温度(以下、1
0時間半減期温度ともいう)が85〜170℃であるも
のであれば特に限定されず、単官能開始剤であっても、
多官能開始剤であってもよく、例えば、1,1−ビス
(t−ヘキシルパーオキシ)−3,3,5−トリメチル
シクロヘキサン、1,1−ビス(t−ヘキシルパーオキ
シ)シクロヘキサン、1,1−ビス(t−ブチルパーオ
キシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、t−
ブチルパーオキシベンゾエート、t−ブチルパーオキシ
イソプロピルモノカーボネート、クメンハイドロパーオ
キサイド、ジクミルパーオキサイド等が挙げられる。こ
れらの重合開始剤は単独で用いられてもよく、2種以上
が併用されてもよい。
【0015】上記重合開始剤を2種以上併用する場合
は、10時間半減期温度が最も低い開始剤を基準にし
て、その10時間半減期温度よりも10℃以上高い温度
で重合を行う。水系で重合を行う場合、重合温度が10
0℃以上になると溶媒である水の沸騰が起こり安定に重
合を行うことができにくいので、重合温度が100℃を
超える場合には耐圧重合器を用いて重合を行うことが好
ましい。
【0016】上記重合開始剤の添加量としては不飽和二
重結合を有する重合性単量体100重量部に対して、1
〜10重量部であることが好ましい。重合開始剤の添加
量が少な過ぎると重合速度が低下し時間あたりの生産量
が低下するため生産効率上好ましくなく、また、10重
量部を超えると、重合反応が暴走することがあり好まし
くない。より好ましくは、3〜7重量部の範囲である。
【0017】一般に、ラジカル重合反応において重合開
始剤として過酸化物系ラジカル重合開始剤を使用する
と、副反応として、生成した高分子から活性の高い水素
が引き抜かれ高分子中にラジカルが発生し、発生したラ
ジカルを起点に重合が進行し、生成物は架橋構造を有す
る高分子体となる。この反応は高温であるほど進行しや
すくなるが、低い温度において高い活性を有する過酸化
物系ラジカル重合開始剤を使用し、例えば、95℃以上
の高い温度で重合を行った場合、高分子の成長反応が著
しく促進され上記の副反応が起こりにくくなり、充分な
強度を得るに足る架橋構造を有する高分子体を得にくく
なる。また、アゾ系ラジカル重合開始剤を使用して重合
を行っても、水素の引き抜き反応は起こらないために架
橋構造を有する高分子体を得ることはできない。
【0018】これに対し、半減期が10時間であるとき
の分解温度が85〜170℃である過酸化物系ラジカル
重合開始剤を使用し、その分解温度よりも更に10℃以
上高い温度で重合反応を行った場合、水素引き抜き反応
が促進され、かつ高分子の成長反応は穏やかに進行す
る。このため本発明により得られる架橋重合体微粒子は
微粒子内に架橋構造が発達し強度が高いものとなる。よ
り好ましくは、15〜30℃高い温度で重合反応を行
う。
【0019】本発明の製造方法は、不飽和二重結合を有
する重合性単量体を重合して、架橋重合体微粒子を製造
する方法である。本発明において用いられる不飽和二重
結合を有する重合性単量体(以下、重合性単量体ともい
う)としては特に限定されず、非架橋性単量体であって
も、架橋性単量体であってもよい。上記非架橋性単量体
としては、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、p
−メチルスチレン、p−クロロスチレン、クロロメチル
スチレン等のスチレン系単量体;(メタ)アクリル酸、
マレイン酸、無水マレイン酸等のカルボキシル基含有単
量体;メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)ア
クリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル
(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)ア
クリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、セチル
(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレー
ト、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、イソボルニ
ル(メタ)アクリレート等のアルキル(メタ)アクリレ
ート類;2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、
グリセロール(メタ)アクリレート、ポリオキシエチレ
ン(メタ)アクリレート等の水酸基含有(メタ)アクリ
レート類;ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレー
ト、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート等のア
ミノ基含有(メタ)アクリレート類;(メタ)アクリル
アミド、マレイミド、フェニルマレイミド等の酸アミド
・イミド類;(メタ)アクリロニトリル等のニトリル含
有単量体;メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテ
ル、プロピルビニルエーテル等のビニルエーテル類;酢
酸ビニル、酪酸ビニル、ラウリン酸ビニル、ステアリン
酸ビニル、プロピオン酸ビニル等のビニルエステル類;
エチレン、プロピレン、イソプレン等の不飽和炭化水
素;(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エ
チル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸
−2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸ステアリ
ル、エチレングリコール(メタ)アクリレート、トリフ
ルオロメチル(メタ)アクリレート、トリフルオロエチ
ル(メタ)アクリレート、ペンタフルオロエチル(メ
タ)アクリレート、ペンタフルオロプロピル(メタ)ア
クリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート等の
(メタ)アクリル酸エステル誘導体;臭化ビニル、塩化
ビニル、フッ化ビニル、クロルスチレン等のハロゲン含
有単量体等が挙げられる。
【0020】上記架橋性単量体としては、例えば、テト
ラメチロールメタンテトラ(メタ)アクリレート、テト
ラメチロールメタントリ(メタ)アクリレート、テトラ
メチロールメタンジ(メタ)アクリレート、トリメチロ
ールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリ
スリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリ
スリトールペンタ(メタ)アクリレート、グリセロール
トリ(メタ)アクリレート、グリセロールジ(メタ)ア
クリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリ
レート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレ
ート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレー
ト、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート等
の多官能(メタ)アクリレート類;トリアリル(イソ)
シアヌレート、トリアリルトリメリテート、ジビニルベ
ンゼン、ジアリルフタレート、ジアリルアクリルアミ
ド、ジアリルエーテル;γ―(メタ)アクリロキシプロ
ピルトリメトキシシラン、トリメトキシシリルスチレ
ン、ビニルトリメトキシシラン等のシラン含有単量体等
が挙げられる。
【0021】上記非架橋性単量体及び架橋性単量体は、
単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよ
い。上記重合性単量体としては、不飽和二重結合を2つ
以上有する架橋性単量体が少なくとも10重量%以上含
まれることが架橋重合体微粒子をスペーサとして用いる
場合の強度の点から好ましい。より好ましくは、20重
量%以上であり、更に好ましくは、40重量%以上であ
り、特に好ましくは、60重量%以上である。
【0022】本発明において用いられる重合方法として
は特に限定されず、例えば、乳化重合法、懸濁重合法、
沈殿重合法、シード重合法、ソープフリー重合法等が挙
げられる。本発明を工業的規模で行う場合には懸濁重合
法、シード重合法を用いることが好ましい。
【0023】上記の各重合方法を用いて本発明を行う場
合は常法に従って行えばよいが、例えば、懸濁重合法を
用いる場合は、重合性単量体と重合開始剤とを水に加
え、分散安定剤の存在下で攪拌しつつ、所定の温度に昇
温して重合反応を行う。上記分散安定剤としては特に限
定されず、例えば、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル
ベンゼンスルホン酸ナトリウム、ポリオキシエチレンラ
ウリルエーテル硫酸ナトリウム等の界面活性剤;ゼラチ
ン、澱粉、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメ
チルセルロース、ポリビニルピロリドン、ポリビニルア
ルキルエーテル、部分ケン化ポリ酢酸ビニル等の水溶性
高分子;硫酸バリウム、硫酸カルシウム、炭酸マグネシ
ウム、燐酸カルシウム等の難水溶性無機塩等が挙げられ
る。
【0024】本発明の製造方法を用いて製造される架橋
重合体微粒子は、強度及び回復率に優れたものである。
上記架橋重合体微粒子もまた、本発明の1つである。上
記架橋重合体微粒子は、下記式(1)で表される10%
K値が5000〜12000MPaであり、かつ、平均
粒径が1〜20μmであることを特徴とするものであ
る。 10%K値=(3/√2)×F×S-3/2×R-1/2 (1) F:20℃、10%圧縮変形における荷重値(N) S:20℃における10%圧縮変位(mm) R:架橋重合体微粒子の半径(mm)
【0025】上記10%K値は、架橋重合体微粒子を、
特表平6−503180号公報に準拠して微小圧縮試験
器(島津製作所社製、PCT−200)を用いてダイヤ
モンド製の直径50μmの円柱の平滑端面で、圧縮硬度
0.27g/秒、最大試験荷重10gで圧縮し、上記式
(1)より算出される値である。
【0026】上記10%K値が5000MPa未満であ
ると、架橋重合体微粒子の強度が充分でないので、液晶
表示素子用スペーサとして用いると、振動衝撃が与えら
れた場合、変形して振動変位が大きくなりスペーサ移動
が発生しやすくなったり、破壊されたりして適切なギャ
ップが生じにくい。一方、12000MPaを超える
と、硬度が高すぎるため液晶表示素子を作製する際にプ
レスを行うと、基板上の電極、配向膜、カラーフィルタ
ー等のコート層に物理的損傷を与え、画像ムラや画素欠
陥の原因となる場合がある。また、低温発泡等の異常を
発生することもある。より好ましくは、6000〜1万
であり、更に好ましくは、6000〜9000MPaで
ある。
【0027】また、本発明の架橋重合体微粒子を液晶表
示素子用スペーサとして用いる場合は、加熱温度120
〜180℃で10分〜3時間加熱した後の10%K値
が、初期値の120%以下であることが好ましい。加熱
後の10%K値の増加分が20%を超えると、液晶表示
素子を作製し衝撃振動を与えた場合、明らかな配向膜損
傷が生じ易いが、加熱後の10%K値の増加分が初期値
の20%以下であれば、明確な配向膜損傷は生じない。
より好ましくは、110%以下である。
【0028】更に、本発明の架橋重合体微粒子を液晶表
示素子用スペーサとして用いる場合は、液晶表示素子用
スペーサの変形が10%以内となる荷重下において、1
50℃以下にて加熱圧縮した後の10%K値が初期値の
120%以下であることが好ましい。この場合も加熱後
の10%K値の増加分が初期値の20%を超えると、液
晶表示素子を作製し衝撃振動を与えた場合、明らかな配
向膜損傷が生じ易いが、加熱後の10%K値の増加分が
初期値の20%以下であると、明確な配向膜損傷は生じ
ない。より好ましくは、110%以下である。
【0029】本発明の架橋重合体微粒子の平均粒径は1
〜20μmであるが、平均粒径がこの範囲外であると、
架橋重合体微粒子を液晶表示素子用スペーサとして用い
た場合、基板間の間隙が液晶を注入するには不適当とな
る。本発明の架橋重合体微粒子を液晶表示素子用スペー
サとして用いる場合、より好ましい平均粒径は1〜15
μmである。また、そのときの粒径分布の標準偏差は平
均粒径の5%以下であることが好ましい。5%を超える
と、液晶表示素子用スペーサはその粒径バラツキのため
正確な液晶表示素子ギャップ制御ができず好ましくな
い。より好ましくは、3%以下である。
【0030】上記架橋重合体微粒子は、その表面に適当
な表面処理が施されていてもよく、例えば、上記架橋重
合体微粒子を液晶表示素子用スペーサとして用いた場合
にスペーサの周囲に異常配向が生ずることを防止する目
的で、炭素数8〜22の長鎖アルキル基が付加されても
よく、既知の顔料や染料を用いて着色されていてもよ
い。
【0031】上記架橋重合体微粒子は、強度及び回復率
に優れているので、液晶表示素子用スペーサとして用い
ると、振動によっても移動しにくいスペーサとなる。上
記架橋重合体微粒子を用いてなる液晶表示素子用スペー
サもまた、本発明の1つである。
【0032】上記液晶表示素子用スペーサは、STN
(スーパーツイステッドネマチック)型液晶表示素子や
TFT型液晶表示素子ばかりでなく、更にギャップ精度
を要求されるIPS(インプレーンスイッチング)型液
晶表示素子にも好適に用いられ、特に振動の影響を受け
やすい大型パネルに好適である。上記液晶表示素子用ス
ペーサを用いた液晶表示素子は、振動によってもスペー
サが移動しないので、配向膜が損傷を受けることなく、
良好な表示性能を維持することができる。上記液晶表示
素子用スペーサを用いてなる液晶表示素子もまた、本発
明の1つである。
【0033】
【実施例】以下に実施例を掲げて本発明を更に詳しく説
明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるもの
ではない。
【0034】実施例中の10%K値は上述のようにして
算出した。回復率は、以下のようにして求めた。特表平
6−503180号公報に準拠して、微小圧縮試験器
(島津製作所社製、PCT−200)を用い、ダイヤモ
ンド製の直径50μmの円柱平滑端面で、架橋重合体微
粒子を圧縮速度0.28mN/sec、原点荷重値1.
0mN、反転荷重値10mNの条件で圧縮し、反転の点
までの変位差の比を%で表し、回復率とした。
【0035】Cv値は、下記式(2)より求めた。 Cv値=(σ/Dn)×100 (2) 式中、σは粒径の標準偏差を表し、Dnは数平均粒径を
表す。上記標準偏差及び数平均粒径は、任意の架橋重合
体微粒子100個を電子顕微鏡で観察・測定することに
より得られる値である。
【0036】また、振動時の液晶表示素子内での架橋重
合体微粒子の移動評価は以下のようにして行った。一対
の透明ガラス板(150mm×150mm)の一面に、
CVD法によりSiO2 膜を蒸着した後、SiO2 膜の
表面全体にスパッタリングによりITO膜を形成して得
たITO付きガラス基板に、スピンコート法によりポリ
イミド配向膜(日産化学社製、SE−7210)を配置
し、280℃で90分間焼成した後にラビング処理を行
った。次に実施例及び比較例で合成した各微粒子を、ス
ペーサとして乾式散布機(日清エンジニアリング社製、
DISPA−μR)を用いて1mm2 あたり100〜2
00個となるように散布し、ラビング方向が90°にな
るように対向配置させ、160℃で90分間処理してシ
ール剤を硬化させ空セルを作製した。得られた空セル
に、TN型液晶(メルク社製、MLC−6222)を注
入した後、注入口を接着剤で塞いで液晶表示素子を作製
し、更に120℃で30分間熱処理を行った。このよう
にして得られた液晶表示素子に対してタッチミキサーを
用いて振動を加えた後に、ノーマリーホワイト表示モー
ドになるようにクロスニコルに配置した偏光フィルムで
挟み込み、7Vの電圧を印加しながら顕微鏡を用いてス
ペーサの移動を観察した。
【0037】(実施例1)ケン化度が87.9%のポリ
ビニルアルコール(日本合成化学工業社製、GH−2
0)の3重量%水溶液800重量部に、テトラメチロー
ルメタンテトラアクリレート60重量部、ジビニルベン
ゼン40重量部、t−ブチルパーオキシベンゾエート
(日本油脂社製、パーブチルZ、10時間半減期温度1
04.3℃)4重量部の混合液を加えて窒素気流下でホ
モジナイザーにて攪拌して粒度調整を行った。その後、
混合液を耐圧重合器に移し攪拌しながら120℃まで昇
温して、8時間反応を行った後に、熱イオン交換水及び
メタノールにて洗浄を行った。得られた微粒子を湿式分
級操作にて分級を行って微粒子を得た(平均粒径 5.
05μm、Cv値3.0%)。得られた微粒子の10%
K値は、7800MPaであり回復率は81%であっ
た。この微粒子を用いて上記の方法に従い液晶表示素子
を作製し、振動試験を行った。振動試験の結果、液晶表
示素子内での微粒子の移動は観測されなかった。
【0038】(実施例2)t−ブチルパーオキシベンゾ
エートの代わりに1,1−ビス(t−ヘキシルパーオキ
シ)3,3,5−トリメチルシクロヘキサン(日本油脂
社製、パーヘキサTMH、10時間半減期温度86.7
℃)4.5重量部を用いた以外は実施例1と同様にし
て、平均粒径5.12μm、Cv値3.1%の微粒子を
得た。得られた微粒子の10%K値は7890MPaで
あり、回復率は79%であった。この微粒子を用いて上
記の方法に従い液晶表示素子を作製し、振動試験を行っ
た。振動試験の結果、液晶表示素子内でのスペーサの移
動は観察されなかった。
【0039】(実施例3)テトラメチロールメタンテト
ラアクリレートの代わりに、ジビニルベンゼン100重
量部を使用した以外は実施例1と同様にして、平均粒径
5.01μm、Cv値2.9%の微粒子を得た。得られ
た微粒子の10%K値は6890MPaであり、回復率
は80%であった。この微粒子を用いて上記の方法に従
い液晶表示素子を作製し、振動試験を行った。振動試験
の結果、液晶表示素子内でのスペーサの移動は観察され
なかった。
【0040】(参考例) [種粒子の合成]ポリビニルピロリドン(分子量4万)
7.2重量部及びエアロゾールOT(和光純薬工業社
製、アニオン性界面活性剤)2重量部に、スチレン60
重量部及びエタノール360重量部を加え均一に攪拌し
た。この溶液にアゾイソブチロニトリル1.0重量部を
加えて窒素気流下で65℃まで昇温を行い、そのまま3
0時間反応を行い種粒子を得た。この種粒子の平均粒径
は1.3μm、Cv値は2.1%であった。
【0041】(実施例4)シード重合法で微粒子の作製
を行った。まず、参考例に従って作製した種粒子4重量
部にイオン交換水600重量部とラウリル硫酸ナトリウ
ム2重量部とを加え、均一に分散させた。スチレン80
重量%とアクリロニトリル20重量%とからなる単量体
混合物250重量部にイソアミルアセテート50重量
部、t−ブチルパーオキシベンゾエート10重量部、イ
オン交換水1500重量部、及び、ラウリル硫酸ナトリ
ウム4重量部を加え、超音波処理を行った。得られた乳
化液を上記の種粒子分散液に加え、35℃で4時間攪拌
することで単量体は完全に種粒子に吸収された。この分
散液にポリビニルアルコール(日本合成化学工業社製、
GH−20)の5重量%水溶液800重量部を加え、耐
圧重合器にて攪拌しながら、120℃で8時間重合を行
った。得られた微粒子を洗浄した後に湿式分級操作にて
分級を行って、平均粒径5.09μm、Cv値2.6%
の微粒子を得た。得られた微粒子の10%K値は、85
00MPaであり、回復率は83%であった。この微粒
子を用いて上記の方法により液晶表示素子を作製し、振
動試験を行った。振動試験の結果、液晶表示素子内での
スペーサの移動は観察されなかった。
【0042】(比較例1)t−ブチルパーオキシベンゾ
エートの代わりに、過酸化ベンゾイル(日本油脂社製、
ナイパーBW、10時間半減期温度73.6℃)4.5
重量部を用い、重合温度を90℃とした以外は実施例1
と同様にして、平均粒径5.10μm、Cv値3.1%
の微粒子を得た。得られた微粒子の10%K値は410
0MPaであり、回復率は54%であった。この微粒子
を用いて上記の方法により液晶表示素子を作製し、振動
試験を行った。振動試験の結果、液晶表示素子内でのス
ペーサの移動が多数観察された。
【0043】(比較例2)t−ブチルパーオキシベンゾ
エートの代わりに、過酸化ベンゾイル(日本油脂社製、
ナイパーBW、10時間半減期温度73.6℃)4.5
重量部を用いた以外は実施例1と同様にして平均粒径
5.02μm、Cv値3.4%の微粒子を得た。得られ
た微粒子の10%K値は4650MPaであり、回復率
は56%であった。この微粒子を用いて上記の方法によ
り液晶表示素子を作製し、振動試験を行った。振動試験
の結果、液晶表示素子内でのスペーサの移動が多数観察
された。
【0044】(比較例3)t−ブチルパーオキシベンゾ
エートの代わりに、1,1,3,3−テトラメチルブチ
ルパーオキシ2−エチルヘキサノエート(日本油脂社
製、パーオクタO、10時間半減期温度65.3℃)
4.5重量部を用い、重合温度を90℃とした以外は実
施例4と同様にして、平均粒径4.99μm、Cv値
3.3%の微粒子を得た。得られた微粒子の10%K値
は4120MPaであり、回復率は53%であった。こ
の微粒子を用いて上記の方法により液晶表示素子を作製
し、振動試験を行った。振動試験の結果、液晶表示素子
内でのスペーサの移動が多数観察された。
【0045】(実施例5)ケン化度が87.9%のポリ
ビニルアルコール(日本工業化学社製 GH−20)の
3%水溶液800重量部にテトラメチロールメタンテト
ラアクリレート60重量部、ジビニルベンゼン40重量
部、t−ブチルパーオキシベンゾエート(日本油脂社製
パーブチルZ)4重量部の混合液を加えて窒素気流下
でホモジナイザーにて攪拌して粒度調整を行った。その
後、混合液を耐圧重合器に移し攪拌しながら120℃ま
で昇温して、8時間反応を行った後に、熱イオン交換水
及びメタノールにて洗浄を行った。得られた粒子を湿式
分級操作にて分級を行って微粒子を得た(平均粒径5.
05μm、CV値3.0%)。得られた微粒子の10%
K値は7800MPaであった。この粒子を用いて下記
の方法により液晶表示素子を作製した。
【0046】(液晶表示素子の作製及び評価方法)一対
の透明ガラス版(150mm×150mm)の一面に、
CVD法によりSiO2膜を蒸着した後、SiO2膜の表
面全体にスパッタリングによりITO膜を形成して得た
ITO付きガラス基板に、スピンコート法によりポリイ
ミド配向膜(日産化学社製 SE−7210)を配置
し、280℃で90分焼成した後にラビング処理を行っ
た。次に合成した微粒子をスペーサとして用いて乾式散
布機(日清エンジニアリング社製 DISPA−μR)
を用いて1mm2あたり100〜200個になるように
散布し、ラビング方向が90°になるように対抗配置さ
せ、任意の重りを乗せた状態で120℃及び150℃で
90分間処理してシール剤を硬化させ空セルを作製し
た。この時の重りの重さは液晶表示素子の液晶表示素子
ギャップをギャップ測定器(大塚電子製)で測定し、こ
れが初期平均粒径に対し−5%,−10%となるよう圧
縮荷重を調整した。これに、TN型液晶(メルク社製
MLC−6222)を注入した後、注入口を接着剤で塞
いで液晶表示素子を作製した。
【0047】このようにして得られた液晶表示素子にタ
ッチミキサーを用いて1000rpmの回転数にて衝撃
を加えた後、ノーマリーホワイト表示モードになるよう
にクロスニコルに配置した偏光フィルムで挟み込み、約
7Vの電圧を印加しながら、パネルの表示ムラ、及び、
顕微鏡を用いての配向膜の損傷による光抜けを観察し
た。これらの液晶表示素子を観察後、液晶表示素子を分
解してスペーサを取り出し、それぞれの加熱圧縮条件に
おけるスペーサの10%K値を測定した。また別途、粒
子のみを圧縮せずに初期値、並びに、120℃及び15
0℃に加熱した際の10%K値も測定した。結果を表1
に示した。
【0048】(実施例6)ポリビニルピロリドン(分子
量4万)7.2重量部、エアロゾールOT(和光純薬工
業社製 アニオン性界面活性剤)2重量部に、スチレン
60重量部及びエタノール360重量部を加え均一に混
合した。この溶液にアゾイソブチロニトリル1.0重量
部を加えて、窒素気流下で65℃まで昇温をおこない、
そのまま30時間反応して重合体粒子(種粒子)を得
た。この種粒子の平均粒径は1.3μmCV値は2.1
%であった。このようにして作製した種粒子4重量部に
イオン交換水600重量部とラウリル硫酸ナトリウム2
重量部とを加え、均一に分散させた。スチレン80重量
%とアクリロニトリル20重量%からなる単量体混合物
250重量部にイソアミルアセテート50重量部、t−
ブチルパーオキシベンゾエート10重量部、イオン交換
水1500重量部、ラウリル硫酸ナトリウム4重量部を
加え、超音波処理を行った。得られた乳化液を上記種粒
子分散液に加え、35℃で4時間攪拌することで単量体
は完全に種粒子に吸収された。この分散液にポリビニル
アルコール(日本合成化学工業社製 GH−20)の5
%水溶液800重量部を加えた後に耐圧重合器にて攪拌
しながら、120℃で8時間重合を行った。得られた粒
子を洗浄した後に湿式分級操作にて分級を行って微粒子
を得た(平均粒径5.09μm、CV値2.6%)得ら
れた微粒子の10%K値は8500MPaであった。こ
の粒子を用いて実施例1と同様に液晶表示素子を作製し
て評価した。結果を表1に示した。
【0049】
【表1】
【0050】(比較例4)t−ブチルパーオキシベンゾ
エートの代わりに過酸化ベンゾイル(日本油脂社製)
4.5重量部を用い、重合温度を95℃とした以外は実
施例1と同様にして平均粒径4.87μm、CV値3.
0%の微粒子を得た。得られた微粒子の10%K値は5
300MPaであった。この粒子を用いて実施例1と同
様に、液晶表示素子を作製して評価した。結果を表2に
示した。
【0051】(比較例5)t−ブチルパーオキシベンゾ
エートの代わりに過酸化ベンゾイル12重量部を用い、
重合温度を95℃とした以外は実施例1と同様にして平
均粒径4.98μm、CV値2.7%の微粒子を得た。
得られた微粒子の10%K値は7100MPaであっ
た。この粒子を用いて実施例1と同様に、液晶表示素子
を作製して評価した。結果を表2に示した。
【0052】
【表2】
【0053】表1及び表2に示した通り、当該スペーサ
を加熱した後の10%K値が初期値の120%以内であ
るスペーサは、ギャップ不良による表示ムラ及び配向膜
の損傷を発生しないが、10%K値が初期値の120%
を超えるスペーサは不良を発生していることがわかる。
同様にスペーサの変形が10%以内となる荷重下におい
て、150℃以下にて加熱圧縮した後の10%K値が初
期値の120%以内であるスペーサは、ギャップ不良に
よる表示ムラ及び配向膜の損傷を発生しないが、10%
K値が初期値の120%を超えるスペーサは不良を発生
していることがわかる。
【0054】
【発明の効果】本発明は、上述の構成よりなるので、1
0%K値、回復率に優れるスペーサを簡便に製造するこ
とが可能であり、本発明によって作製された架橋重合体
微粒子よりなるスペーサは液晶表示素子内で振動を受け
た際にも移動することがなく、加熱圧縮時にも硬化する
ことがないので、配向膜に損傷を与えず、液晶配向を乱
さない。このため、本発明の液晶表示素子用スペーサを
用いた液晶表示素子は耐振動性に優れた表示性能の良い
液晶表示素子となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】液晶表示素子の概要を示す図である。
【符号の説明】
1 偏光板 2 ブラックマトリックス 3 カラーフィルタ 4 オーバーコート 5 配向膜 6 透明電極 7 基板 8 液晶 9 スペーサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H089 MA04X NA05 NA15 NA17 QA03 QA14 QA15 QA16 RA10 4J011 AA05 AA08 AB02 BB02 4J015 BA03

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半減期が10時間であるときの分解温度
    が85〜170℃である過酸化物系ラジカル重合開始剤
    の存在下において、不飽和二重結合を有する重合性単量
    体を、前記分解温度よりも10℃以上高い温度において
    重合させることを特徴とする架橋重合体微粒子の製造方
    法。
  2. 【請求項2】 過酸化物系ラジカル重合開始剤の添加量
    が、不飽和二重結合を有する重合性単量体100重量部
    に対して1〜10重量部であることを特徴とする請求項
    1記載の架橋重合体微粒子の製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載の架橋重合体微粒子
    の製造方法を用いて製造されてなる架橋重合体微粒子で
    あって、下記式(1)で表される10%K値が5000
    〜12000MPaであり、かつ、平均粒径が1〜20
    μmであることを特徴とする架橋重合体微粒子。 10%K値=(3/√2)×F×S-3/2×R-1/2 (1) F:20℃、10%圧縮変形における荷重値(N) S:20℃における10%圧縮変位(mm) R:架橋重合体微粒子の半径(mm)
  4. 【請求項4】 請求項3記載の架橋重合体微粒子を用い
    てなることを特徴とする液晶表示素子用スペーサ。
  5. 【請求項5】 加熱温度120〜180℃で10分〜3
    時間加熱した後の10%K値が、初期値の120%以下
    であることを特徴とする請求項4記載の液晶表示素子用
    スペーサ。
  6. 【請求項6】 液晶表示素子用スペーサの変形が10%
    以内となる荷重下において、150℃以下にて加熱圧縮
    した後の10%K値が初期値の120%以下であること
    を特徴とする請求項4記載の液晶表示素子用スペーサ。
  7. 【請求項7】 不飽和二重結合を有する重合性単量体の
    少なくとも10重量%が、架橋性単量体であり粒度分布
    の標準偏差が平均粒径の5%以下であることを特徴とす
    る請求項4、5又は6記載の液晶表示素子用スペーサ。
  8. 【請求項8】 請求項4、5、6又は7記載の液晶表示
    素子用スペーサを用いてなることを特徴とする液晶表示
    素子。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007331952A (ja) * 2006-06-12 2007-12-27 Bridgestone Corp 合わせガラス用中間膜及びそれを用いた合わせガラス

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007331952A (ja) * 2006-06-12 2007-12-27 Bridgestone Corp 合わせガラス用中間膜及びそれを用いた合わせガラス
JP4717727B2 (ja) * 2006-06-12 2011-07-06 株式会社ブリヂストン 合わせガラス用中間膜及びそれを用いた合わせガラス

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