JPH09113916A - 架橋微粒子の製造方法、液晶表示用スペーサー及び液晶表示装置 - Google Patents

架橋微粒子の製造方法、液晶表示用スペーサー及び液晶表示装置

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JPH09113916A
JPH09113916A JP27270795A JP27270795A JPH09113916A JP H09113916 A JPH09113916 A JP H09113916A JP 27270795 A JP27270795 A JP 27270795A JP 27270795 A JP27270795 A JP 27270795A JP H09113916 A JPH09113916 A JP H09113916A
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JP
Japan
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liquid crystal
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fine particles
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polymn
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JP27270795A
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Yasuhiko Nagai
康彦 永井
Hiroko Minamino
裕子 南野
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Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】高強度を有するため、圧力によって破壊もしく
は変形し難く、かつ粒径の揃った均一な架橋微粒子の製
造法、その架橋微粒子を使用した液晶表示用スペーサー
及び液晶表示装置を提供する。 【解決手段】重合性単量体をアゾ系ラジカル重合開始剤
の存在下、水系媒体中で重合することにより製造する際
に、架橋性単量体を50重量%以上含有する重合性単量
体100重量部に対して2〜30重量部のアゾ系ラジカ
ル重合開始剤を使用することを特徴とするものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高弾性を有する架
橋微粒子の製造方法、その架橋微粒子からなる液晶表示
用スペーサー及びその液晶用スペーサーを使用した液晶
表示装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】液晶セルのスペーサーとして用いられる
微粒子としては、粒子径1〜10μm程度で粒径分布が
均一な単分散微粒子が要求されている。このような微粒
子を得る方法としては、懸濁重合で得られる微粒子を分
級によって均一な分布とする方法が古くから知られてお
り、現在でも多くのところで利用されている。
【0003】また、分級を行わない方法として、例え
ば、特公平5−64964号公報には、シード重合法が
開示されている。しかしながら、シード重合によって合
成される微粒子は一般に機械的強度が低く、スペーサー
として用いると押圧時の圧力によって破壊もしくは変形
し、適正なセルギャップが得られ難いという問題点があ
った。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の欠点
に鑑みてなされ、その目的は、高強度を有するため、圧
力によって破壊もしくは変形し難く、かつ粒径の揃った
均一な架橋微粒子の製造法、その架橋微粒子を使用した
液晶表示用スペーサー及び液晶表示装置を提供すること
にある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の架橋微粒子の製
造方法は、重合性単量体をアゾ系ラジカル重合開始剤の
存在下、水系媒体中で重合することにより製造する際
に、架橋性単量体を50重量%以上含有する重合性単量
体100重量部に対して2〜30重量部のアゾ系ラジカ
ル重合開始剤を使用することを特徴とするものである。
【0006】本発明の製造方法で用いられる重合性単量
体としては、ラジカル重合可能な不飽和二重結合をもつ
ものであれば、特に制限はなく、例えば、スチレン、α
ーメチルスチレン、p−メチルスチレン、m−メチルス
チレン、p−エチルスチレン、m−エチルスチレン、p
−クロロスチレン、m−クロロスチレン、p−クロロメ
チルスチレン、m−クロロメチルスチレン、スチレンス
ルホン酸等のスチレン系単量体;(メタ)アクリル酸メ
チル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸
ブチル、(メタ)アクリル酸2ーエチルヘキシル、(メ
タ)アクリル酸ステアリル、(メタ)アクリル酸トリフ
ルオロエチル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチル、
(メタ)アクリル酸グリシジル、ポリエチレングリコー
ルモノ(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸エ
ステル類;(メタ)アクリル酸、マレイン酸等の不飽和
カルボン酸類;メチルビニルエーテル、エチルビニルエ
ーテル等のビニルエーテル類;酢酸ビニル、プロピオン
酸ビニル等のビニルエステル類;N−メチル(メタ)ア
クリルアミド等のN−アルキル置換(メタ)アクリルア
ミド類;アクリロニトリル等の不飽和ニトリル類などが
挙げられ、これらは単独で用いられても2種以上が併用
されてもよい。
【0007】本発明の製造方法で使用される架橋性単量
体としては、ラジカル重合可能な不飽和二重結合を二つ
以上もつものであれば、特に制限はなく、例えば、ジビ
ニルベンゼン、1,4−ジビニロキシブタン、ジビニル
スルホン等のビニル化合物;ブタジエン、イソプレン等
の共役ジエン類;ジアリルフタレート、ジアリルアクリ
ルアミド、トリアリル(イソ)シアヌレート、トリアリ
ルトリメリテート等のアリル化合物;(ポリ)エチレン
グリコールジ(メタ)アクリレート、(ポリ)プロピレ
ングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロール
プロパンジアクリレート、トリメチロールプロパントリ
メタクリレート、テトラメチロールプロパンテトラ(メ
タ)アクリレート等が挙げられる。
【0008】上記架橋性単量体の使用量は、少なくなる
とスペーサーとしての十分な圧縮強度が得られなくなる
ので、単量体総量(重合性単量体+架橋性単量体)中の
50重量%以上である。
【0009】本発明の製造方法で用いられる重合開始剤
としては、例えば、アゾビスイソブチロニトリル、アゾ
ビスシクロヘキサカルボニトリル、2,2'-アゾビス
(2,4ージメチルバレロニトリル)、2,2'-アゾビ
ス(2−シクロプロピルプロピオニトリル)、2,2'-
アゾビス(2−メチルブチロニトリル)等のアゾ系化合
物が挙げられ、これらは単独で用いられてもよく、2種
以上が併用されてもよい。
【0010】上記重合開始剤の添加量は、少なくなると
機械的強度が向上せず、余り多くなっても機械的強度の
向上が頭打ちとなるので、上記単量体総量100重量部
に対して2〜30重量部に制限され、好ましくは5〜2
0重量部である。
【0011】上記重合開始剤としては、有機過酸化物で
も同様な効果が期待できるが、一般に有機過酸化物は安
定性が悪く、重合系に多量に添加する場合は危険を伴
う。また、重合時に発生する安息香酸等の化合物が、液
晶に悪影響を及ぼすことも考えられる。
【0012】上記架橋微粒子は、懸濁重合やシード重合
によって重合することができる。重合温度は、重合性単
量体、架橋性単量体、重合開始剤の種類に応じて適宜決
定されるが、通常、25〜100℃が好ましく、より好
ましくは50〜90℃である。
【0013】重合後の架橋微粒子は、遠心分離して水分
を除き、水及び有機溶剤で洗浄した後乾燥して単離する
ことができる。また、この洗浄工程によって重合時に使
われた界面保護剤を除去することができる。
【0014】上記重合によって得られた架橋微粒子の粒
径分布が広い場合には、分級によって粒径分布の狭いも
のを選定することができる。架橋微粒子は、重合条件に
より種々の設計が可能であるが、粒径としては特に1〜
30μm、Cv値〔(標準偏差/平均粒径)×100〕
が5以下のものが液晶表示用スペーサーとして好適であ
る。
【0015】上記架橋微粒子としては、10%K値とし
ては、20℃で350〜600kg/mm2の範囲が好
ましく、圧縮変形後の回復率としては、20℃で40〜
80%が好ましい。10%K値及び圧縮変形後の回復率
が、上記範囲より小さくなると、液晶表示用セルのギャ
ップの再現性や信頼性の低下を招き、さらに押圧により
スペーサーが破壊することがある。また、10%K値
が、上記範囲より大きくなると、変形性に乏しくなり粒
径分布がセルギャップむらに反映されるので好ましくな
い。
【0016】重合した架橋微粒子の力学特性を評価する
K値及び圧縮後の回復率は、以下の方法で測定される。 (1)K値 測定方法:特表平6ー503180公報記載の方法に準
拠して測定される。 微小圧縮試験機(PCTー200型 島津製作所)を用
いて、ダイヤモンド製の直径50μの円柱の平滑な端面
で微粒子を圧縮(圧縮速度0.27g/秒、試験荷重
最大10g)し、下記の式よりK値を求めた。 K=(3/2)・F・S-3/2・R-1/2 〔F、S、Rは、微粒子の10%圧縮変形における荷重
値(kg)、圧縮変位(mm)、微粒子の半径を、それ
ぞれ示す〕
【0017】(2)圧縮変形後の回復率 測定方法:特表平6ー503180公報記載の方法に準
拠して測定される。 (1)と同様な微小圧縮試験機を用いて0.27gf/
秒の速度で1gまで圧縮し、逆に荷重を0.1gまで荷
重を減らして行く。回復率は反転の点までの変位L1
反転の点から原点荷重値を取る点までの変位L2 の比
(L2 /L1 )を%で表した値で定義する。
【0018】本発明の液晶表示装置は、配向膜及び透明
電極が配置された2枚のガラス基板が、上記架橋微粒子
を液晶表示用スペーサーを介して対向させ、該ガラス基
板間に液晶を封入することにより得られる。
【0019】上記液晶表示装置としては、例えば、図1
に示したものが挙げられる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例について詳
細に説明する。 (実施例1)ポリビニルアルコール(以下PVAとい
う)の3重量%水溶液800重量部に、ジビニルベンセ
ン100重量部及び重合開始剤2,2'-アゾビス(2,
4ージメチルバレロニトリル)〔和光純薬社製「V−6
5」〕5重量部の混合液を加えて微分散させ、攪拌しな
がら窒素気流下80℃で15時間反応を行った。得られ
た微粒子を、イオン交換水及びメタノールにて洗浄後、
分級操作を行い架橋微粒子を得た。架橋微粒子は、の平
均粒径6.0μm、Cv値5、10%K値430、回復
率62%であった。
【0021】〔液晶表示装置の評価〕上記架橋微粒子を
スペーサーとして用いて基板サイズ50(mm)×50
(mm)、セルギャップ6.0μmのSTN型液晶表示
装置を作製した後、液晶表示装置にAC3Vの電圧を印
加し初期状態のセル表示特性を評価したところ、セルギ
ャップの再現性のよい良好なものであった。
【0022】(実施例2) 〔シード粒子(A)の製造〕ポリビニルピロリドン(重
量平均分子量3万)1.2重量部、エアゾールOT(和
光純薬社製アニオン界面活性剤)0.57重量部及びア
ゾビスイソブチロニトリル1.43重量部をエタノール
83.8重量部に溶解させ溶液を撹拌しながら窒素気流
下でスチレン10重量部を投入し、70℃に昇温させ2
4時間重合反応を行い、シード粒子を得た。このシード
粒子は、平均粒径2.1μm、Cv値3.0であった。
【0023】〔架橋微粒子の重合〕上記シード粒子1重
量部にイオン交換水100重量部とラウリル硫酸ナトリ
ウム0.1重量部を加え均一に分散させた。ジビニルベ
ンセン20重量部及び重合開始剤2,2'-アゾビス
(2,4ージメチルバレロニトリル)〔和光純薬社製
「V−65」〕1重量部を混合して、ホモジナイザーで
微分散乳化した。得られた乳化液をシード粒子分散液に
加え、25℃、200rpmの回転数で3時間攪拌し
て、シード粒子に吸収させた。この分散液に、PVAの
5重量%水溶液100重量部を加えた後、200rpm
の回転数で攪拌しながら窒素気流下70℃で12時間重
合を行った。得られた分散液から遠心分離によりポリマ
ー粒子を取り出し、80℃以上に加熱したイオン交換水
及びメタノールで分散剤を完全に洗浄した後、乾燥して
架橋微粒子を得た。この架橋微粒子は、平均粒径5.7
μm、Cv値3.0、10%K値420、回復率55%
であった。
【0024】上記架橋微粒子をスペーサーとして用い
て、実施例1と同様な評価を行ったところ、セルギャッ
プの再現性のよい良好なものであった。
【0025】(実施例3)重合開始剤として、和光純薬
社製「V−65」に代えて、2,2'-アゾビス(2−メ
チルプロピオニトリル)〔和光純薬社製「V−60」〕
3重量部使用したこと以外は、実施例2と同様にして、
架橋微粒子を得た。この架橋微粒子は、平均粒径5.7
μm、Cv値3.0、10%K値430、回復率58%
であった。上記架橋微粒子をスペーサーとして用いて、
実施例1と同様な評価を行ったところ、セルギャップの
再現性のよい良好なものであった。
【0026】(比較例1)重合開始剤2,2'-アゾビス
(2,4ージメチルバレロニトリル)〔和光純薬社製
「V−65」〕の添加量を0.2重量部に変えたこと以
外は、実施例2と同様にして、架橋微粒子を得た。この
架橋微粒子は、平均粒径5.7μm、Cv値3.0、1
0%K値320、回復率36%であった。上記架橋微粒
子をスペーサーとして用いて、実施例1と同様な評価を
行ったところ、セルギャップの再現性が悪く、セル組立
て後の観察で破壊されたスペーサーが認められた。
【0027】(比較例2)ジビニルベンゼン100重量
部に代えて、スチレン80重量部及びジビニルベンゼン
20重量部使用したこと以外は、実施例1と同様にし
て、架橋微粒子を得た。この架橋微粒子は、平均粒径
6.0μm、Cv値3.0、10%K値200、回復率
10%であった。上記架橋微粒子をスペーサーとして用
いて、実施例1と同様な評価を行ったところ、セルギャ
ップの再現性が悪く、セル組立て後の観察で破壊された
スペーサーが認められた。
【0028】
【発明の効果】本発明の架橋微粒子製造方法は、上述の
構成であり、高強度を有し圧力によって破壊もしくは変
形し難く、かつ粒径の揃った均一な架橋微粒子を提供す
るので、この架橋微粒子を液晶表示用スペーサーとして
使用した液晶表示装置は、優れた性能を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の液晶表示装置を示す模式断面図である。
【符号の説明】
1 シール部材 2 透明基板 3 透明電極 4 配向制御膜 5 透明基板 6 透明電極 7 配向制御膜 8 基板 9 スペーサー 10 基板 11 ネマティック液晶

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】重合性単量体をアゾ系ラジカル重合開始剤
    の存在下、水系媒体中で重合することにより製造する際
    に、架橋性単量体を50重量%以上含有する重合性単量
    体100重量部に対して2〜30重量部のアゾ系ラジカ
    ル重合開始剤を使用することを特徴とする架橋微粒子の
    製造方法。
  2. 【請求項2】請求項1記載の架橋微粒子の製造方法で得
    られる架橋微粒子からなる液晶表示用スペーサー。
  3. 【請求項3】配向膜及び透明電極が配置された2枚のガ
    ラス基板が、請求項2記載の液晶表示用スペーサーを介
    して対向され、該ガラス基板間に液晶が封入されている
    ことを特徴とする液晶表示装置。
JP27270795A 1995-10-20 1995-10-20 架橋微粒子の製造方法、液晶表示用スペーサー及び液晶表示装置 Withdrawn JPH09113916A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2013047643A1 (ja) 2011-09-27 2013-04-04 積水化成品工業株式会社 樹脂組成物層用スペーサー粒子およびその用途

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2013047643A1 (ja) 2011-09-27 2013-04-04 積水化成品工業株式会社 樹脂組成物層用スペーサー粒子およびその用途
US9975970B2 (en) 2011-09-27 2018-05-22 Sekisui Plastics Co., Ltd. Spacer particle for resin composition layer and use thereof

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Effective date: 20040326