JPH08278506A - 粒子およびその用途 - Google Patents

粒子およびその用途

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JPH08278506A
JPH08278506A JP2022996A JP2022996A JPH08278506A JP H08278506 A JPH08278506 A JP H08278506A JP 2022996 A JP2022996 A JP 2022996A JP 2022996 A JP2022996 A JP 2022996A JP H08278506 A JPH08278506 A JP H08278506A
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保宏 酒井
Shigefumi Kuramoto
成史 倉本
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 正確な間隔で配置されるべき1対の部材間の
隙間距離を一定に保持するために必要な機械的復元性と
少ない個数で前記隙間距離を一定に保持するために必要
な硬度・破壊強度とを有するとともに、前記部材に対し
て物理的ダメージを与えにくく、液晶表示板用スペーサ
ーとして使用されたときに液晶とスペーサーとの界面に
おける液晶分子の異常配向をより起こしにくい粒子を提
供する。 【解決手段】 この粒子は、10%圧縮弾性率が600
〜3000kg/mm2、10%変形後の残留変位が0〜5
%、コロナ帯電後の1分後の帯電保持率が65%以下で
ある。この粒子からなる液晶表示板用スペーサー11
3,8が、第1電極基板110と、第1電極基板110
に対向する第2電極基板120との間に介在する液晶表
示板用スペーサーとして液晶表示板に使用される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、粒子およびその用
途に関する。
【0002】
【従来の技術】液晶表示板(LCD)は、2枚の対向す
る電極基板と、前記電極基板間に介在するスペーサー及
び液晶物質とで構成されている。スペーサーは、液晶層
の厚みを均一かつ一定に保つために使用される。液晶表
示板は、その製造技術の進歩に伴い、ワードプロッセサ
ー、パーソナルコンピューター、テレビ、プロジェクタ
ー等、大型表示部や大型投影部を有する高級機器の表示
装置として飛躍的に普及され始めている。
【0003】液晶表示板の実用に際して要求される表示
性能として、一般に、高速応答性、高コントラスト性、
広視野角性等が挙げられる。これら諸性能の実現のため
には、液晶層の厚み、つまり、2枚の電極基板の隙間距
離を厳密に一定に保持しなければならない。このような
要望に応じた液晶表示板用スペーサーとしては、ゾル−
ゲル法で製造したシリカ粒子(特開昭62−26993
3号公報)、前記シリカ粒子を焼成したもの(特開平1
−234826号公報)、スチレン系単量体やジビニル
ベンゼン系単量体等を懸濁重合させて得られるスチレン
系やジビニルベンゼン系ポリマー粒子(特開昭61−9
5016号公報)等がある。
【0004】しかし、上記従来技術では、次のような問
題がある。ゾル−ゲル法で製造されたシリカ粒子を焼成
したものは、変形性が乏しく、非常に硬いため、液晶表
示板を作製するためのプレスを行うと、基板上の電極等
の蒸着層、配向膜、カラーフィルター等のコート層に物
理的損傷を与え、画像ムラやTFTの断線による画素欠
陥を生じさせる。また、このシリカ焼成物粒子と液晶と
の熱膨張係数の差が大きいため、そのシリカ焼成物粒子
を用いた液晶表示板がたとえばマイナス40℃の低温環
境に曝された場合、液晶が収縮するほどには粒子が収縮
せず、液晶層と電極基板との間に空隙が生じて表示機能
が全く作動しないという、いわゆる低温発泡の問題を生
じる。
【0005】ゾル−ゲル法で製造されたシリカ粒子は、
シリカ焼成物粒子と比べてやわらかい。しかし、この未
焼成のシリカ粒子は、機械的復元性に劣るため、隙間距
離が不均一になり画像ムラを発生させやすい。スチレン
系やジビニルベンゼン系のポリマー粒子は、有機粒子で
あり、非常にやわらかいので、散布個数を多くせざるを
得ない。このため、製造コストの上昇を招くばかりでな
く、画像を形成しない部分の面積が結果として増加す
る。さらに、イオンや分子等の不純物がスペーサー内部
から液晶層中へ溶出する量が増加することにより、コン
トラストの低下、ざらつきの増加等の諸表示品位を低下
させる原因となる。
【0006】そこで、ジビニルベンゼンなどの架橋性単
量体を多く用いたり、重合開始剤を多く用いて懸濁重合
を行うことにより変形しにくくしたポリマー粒子が提案
されている(特開平4−313727号公報)。また、
テトラメチロールメタンテトラアクリレートまたはテト
ラメチロールメタンテトラアクリレートとジビニルベン
ゼンとを懸濁重合した後、分級により平均粒子径と標準
偏差とを調節したポリマー粒子が提案されている(特表
平6−503180号公報)。
【0007】これらのポリマー粒子を用いた液晶表示板
では、液晶分子がそのスペーサーとの界面近傍で異常配
向を起こす。異常配向を起こした領域は表示を行わない
ため、その領域が大きいほど表示品位が著しく低下す
る。異常配向を抑制するために、表面張力の小さなシリ
カスペーサー(特開平3−293327号公報)、長鎖
アルキルシラン化合物でジビニルベンゼンの架橋体粒子
の表面を処理したスペーサー(特開平6−11719号
公報)が提案されている。
【0008】しかし、これらのスペーサーを用いた液晶
表示板は、前者の場合は電極基板に物理的損傷を起こし
たり、低温発泡の問題を起こしたり、後者の場合は散布
個数が多いために製造コストが上昇してしまうという問
題を起こしたりする。このため、上記従来のスペーサー
を用いた液晶表示板の表示品位が悪いという問題は解決
されない。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、正確
な間隔で配置されるべき1対の部材間の隙間距離を一定
に保持するために必要な機械的復元性と少ない個数で前
記隙間距離を一定に保持するために必要な硬度・破壊強
度とを有するとともに、前記部材に対して物理的ダメー
ジを与えにくく、液晶表示板用スペーサーとして使用さ
れたときに液晶とスペーサーとの界面における液晶分子
の異常配向をより起こしにくい粒子を提供することであ
る。
【0010】本発明の別の目的は、正確な間隔で配置さ
れるべき1対の部材間の隙間距離を一定に保持するため
に必要な機械的復元性と少ない個数で前記隙間距離を一
定に保持するために必要な硬度・破壊強度とを有すると
ともに、前記部材に固着しやすく、前記部材に対して物
理的ダメージを与えにくく、液晶表示板用スペーサーと
して使用されたときに液晶とスペーサーとの界面におけ
る液晶分子の異常配向をより起こしにくい接着性粒子を
提供することである。
【0011】本発明の別の目的は、電気的に接続される
1対の電極間の隙間距離を一定に保持しやすく、かつ接
触不良を起こしにくい導電性粒子を提供することであ
る。本発明の別の目的は、正確な間隔で配置されるべき
1対の電極基板間の隙間距離を一定に保持するために必
要な機械的復元性と少ない個数で前記隙間距離を一定に
保持するために必要な硬度・破壊強度とを有するととも
に、前記電極基板に対して物理的ダメージを与えにく
く、液晶とスペーサーとの界面における液晶分子の異常
配向をより起こしにくい液晶表示板用スペーサーを提供
することである。
【0012】本発明の別の目的は、液晶表示板の表示品
位を向上させることである。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明の粒子は、第1の
態様によれば、10%圧縮弾性率が600〜3000kg
/mm2 、10%変形後の残留変位が0〜5%、コロナ帯
電後の1分後の帯電保持率が65%以下である。本発明
の粒子は、第2の態様によれば、本発明の第1の態様に
おいて、次式:
【0014】
【数2】
【0015】(ここで、Gは破壊強度〔kg〕を示し;Y
は粒子径〔mm〕を示す)を満足する破壊強度をさらに有
する。本発明の粒子は、第3の態様によれば、本発明の
第1の態様または第2の態様において、着色剤を含むこ
とにより着色されている。本発明の接着性粒子は、本発
明の第1の態様から第3の態様までのいずれかの粒子か
らなる粒子本体と、粒子本体の表面に形成された接着剤
層とを備えている。
【0016】本発明の導電性粒子は、本発明の第1の態
様から第3の態様までのいずれかの粒子からなる粒子本
体と、粒子本体の表面に形成された導体層とを備えた導
電性粒子である。本発明の液晶表示板用スペーサーは、
本発明の第1の態様から第3の態様までのいずれかの粒
子、または、本発明の接着性粒子からなる。
【0017】本発明の液晶表示板は、第1電極基板と、
第1電極基板に対向する第2電極基板と、第1電極基板
と第2電極基板との間に介在する本発明の液晶表示板用
スペーサーとを備えている。
【0018】
【発明の実施の形態】
〔第1の態様から第3の態様までの各粒子〕本発明の粒
子は、第1の態様によれば、10%圧縮弾性率が600
〜3000kg/mm2 、10%変形後の残留変位が0〜5
%、コロナ帯電後の1分後の帯電保持率が65%以下で
ある。
【0019】本発明の粒子は、第2の態様によれば、本
発明の第1の態様において、次式:
【0020】
【数3】
【0021】(ここで、Gは破壊強度〔kg〕を示し;Y
は粒子径〔mm〕を示す)を満足する破壊強度をさらに有
する。本発明の粒子は、第3の態様によれば、本発明の
第1の態様または第2の態様において、着色剤を含むこ
とにより着色されている。10%圧縮弾性率は、硬度を
示す尺度である。10%圧縮弾性率が600〜3000
kg/mm2 の範囲内だと液晶表示板用スペーサーとして使
用した場合に前記ポリマー粒子よりも硬いので、散布個
数を減少させて、画質を向上させることができ、また、
前記シリカ焼成物粒子よりも柔らかいので、低温発泡の
発生がなく、配向膜やTFTへのダメージがないという
点で優れている。10%圧縮弾性率が前記範囲を下回る
と、液晶表示板用スペーサーとして使用した場合に粒子
の散布個数の増加による製造コストの上昇、コントラス
トの低下、ざらつきの増加の問題があり、上回ると、基
板上の蒸着層、コート層への物理的損傷や低温発泡の問
題がある。これらの問題をより起きにくくするという点
からは、10%圧縮弾性率は、600〜2000kg/mm
2 の範囲が好ましく、600〜1500kg/mm 2 の範囲
がより好ましい。
【0022】10%変形後の残留変位は、機械的復元性
を示す尺度である。10%変形後の残留変位が0〜5%
の範囲内だと塑性変形は殆ど起こらず、粒子に印加され
る荷重を取り除いた後に変形が回復する弾性変形が優勢
である。10%変形後の残留変位が前記範囲を上回ると
液晶表示板用スペーサーとして使用した場合に画像ムラ
が起こりやすい。画像ムラをより起きにくくするという
点からは、10%変形後の残留変位は、0〜4%の範囲
が好ましく、0〜3%の範囲がより好ましい。
【0023】10%圧縮弾性率、10%変形後の残留変
位は、それぞれ、下記測定方法により測定した値であ
る。微小圧縮試験機(例えば、島津微小圧縮試験機〔株
式会社島津製作所製MCTM−200〕等)により、室
温(25℃)において、試料台(材質:SKS平板)上
に散布した試料粒子について、平板圧子(材質:ダイヤ
モンド)を用いて、粒子の中心方向へ一定の負荷速度で
荷重をかけ、圧縮変位が粒子径の10%となるまで粒子
を変形させ、10%変形時の荷重と圧縮変位のミリメー
トル数を求める。その後、すぐに、負荷時と同じ速度で
負荷を除き、最終的に荷重が0.1gとなるまで除荷を
行い、最終的に荷重が0gとなるように、荷重−変位曲
線を接線に沿って外挿し、粒子になお残留する変位を求
める。求められた圧縮荷重、粒子の圧縮変位、粒子の半
径を次式:
【0024】
【数4】
【0025】〔ここで、E:圧縮弾性率(kg/mm2 ) F:圧縮荷重(kg) K:粒子のポアソン比(定数、0.38) S:圧縮変位(mm) R:粒子の半径(mm) である。〕に代入して圧縮弾性率を計算する。求められ
た変形の大きさを粒子径に対する百分率として残留変位
を算出する。この操作を異なる粒子について複数回行
い、圧縮弾性率の平均値を粒子の10%圧縮弾性率、残
留変位の平均値を粒子の10%変形後の残留変位とす
る。
【0026】本発明の粒子は、コロナ帯電後の1分後の
帯電保持率(Ec)65%以下であるため、液晶の異常
配向を生じにくい。液晶の異常配向をより生じにくくす
るという点からは、帯電保持率(Ec)は、好ましくは
60%以下、より好ましくは55%以下である。本発明
の粒子を液晶表示板用スペーサーとしてを乾式法、特に
静電気分散方式を利用した乾式法により電極基板上に散
布するときには、コロナ帯電直後の表面電位は、絶対値
で50〜1000Vの範囲が好ましく、さらに好ましく
は100〜900V、最も好ましくは200〜800V
の範囲である。コロナ帯電直後の表面電位が前記範囲よ
りも小さいと乾式散布時のスペーサーの凝集を抑制でき
にくくなり、前記範囲よりも大きいと液晶の異常配向が
発生しやすくなる傾向がある。
【0027】本発明において、コロナ帯電後の1分後の
帯電保持率とは図7に示す装置により測定された値であ
る。この装置をつぎに説明する。図7は、本発明に係る
帯電保持率(Ec)の測定に用いるコロナ帯電特性測定
装置1を示している。このコロナ帯電特性測定装置1
は、被処理粉体(液晶表示板用スペーサーを構成する粒
子)をコロナ放電によって帯電させ表面電位を検出する
測定部と、被処理粉体を搬送する搬送部と、この装置を
制御する制御部とを備えている。装置1の構成要素は、
ケーシング2A、2B、2C、2Dに取り付けまたは収
容されている。
【0028】測定部は、高電圧調整用スライダック1
0、ネオントランス11、高電圧表示用電圧計13、コ
ロナ放電電極30、表面電位検出器31、高電圧用ダイ
オード32を備えている。ネオントランス11の一次側
(入力側)には、高電圧調整用スライダック10が電気
的に接続されている(図10参照)。スライダック10
は、左下側に位置するケーシング2Aの内部に配設され
ている。ネオントランス11は、左上側に位置するケー
シング2Bの内部に配設されている。
【0029】外部電源からの電圧がスライダック10を
通ってネオントランス11の一次側に入力しているとき
には、二次側に、トランス11の変圧比に応じて昇圧さ
れた高電圧(たとえば数kV)が出力する。外部電源か
ら電力が入力しているときには高電圧表示用ランプ14
が点灯し、外部電源からの入力がないときにはランプ1
4が消灯する。トランス11の二次側から電力が出力し
ているときには高電圧表示用ランプ15が点灯し、二次
側からの出力がないときにはランプ15が消灯する。ラ
ンプ14,15と電圧計13とは、ケーシング2Bの前
面壁に設けられている。この前面壁は、内部のトランス
11が見えるように、図示されていない。
【0030】電圧計13は、ネオントランス11の一次
側の電圧値を測定し、この一次側の電圧値に変圧比を乗
じた値を二次側の電圧値として表示するように目盛られ
ている。コロナ放電電圧は、電圧計13の表示値を使っ
て、スライダック10で高精度に調整される。コロナ放
電電極30は、真下に放電するように、装置1の中央の
ケーシング2Dの内部において搬送部の走路中央付近上
部に設置されている。
【0031】ダイオード32は、ケーシング2Dの上面
壁の外側に配備されていて、順方向のダイオード32A
と逆方向のダイオード32Bとを有し、スイッチ(図示
されず)によりいずれか一方のダイオードがコロナ放電
電極30とネオントランス11の二次側との間に電気的
に接続されるようになっている。このスイッチにより、
被処理粉体22の電荷の極性が選択される。ダイオード
32Aが接続されている時には、被処理粉体22が正に
帯電する。ダイオード32Bが接続されている時には、
被処理粉体22が負に帯電する。
【0032】表面電位検出器31は、ケーシング2Dの
内部の、搬送部の走路一端寄り上部に設置されていて、
その下端に振動電極(図示されない)を有する。表面電
位検出器31は、この振動電極を介して被処理粉体22
の表面電位を間接的に測定する。搬送部は、装置1のほ
ぼ中央に設けられた搬送機構20により構成される。搬
送機構20は、図8に示すように、搬送床27と、搬送
台24と、移動用ワイヤ26と、駆動モータ28と、2
本のレール49,50とを備えている。
【0033】搬送床27は、ケーシング2D内の底面上
に設置されている。搬送床27上には、2本のレール4
9,50が平行に敷設されて走路を形成している。搬送
台24は、上面に被処理粉体22を載置するものであ
り、下面に取り付けられた車輪24aがレール49,5
0上を正逆に転がることにより走路を往復移動する。
【0034】移動用ワイヤ26は、搬送床27の上下を
通る閉ループを形成しており、搬送台24に取り付けら
れ、走路上を通り、走路両端に設置された滑車に掛けら
れている。駆動モータ28は、ケーシング2Aの上面壁
に取り付けられており、ワイヤ26を往復移動させる。
駆動モータ28は、本実施例においてはステッピングモ
ータであるが、交流あるいは直流のサーボモータでも適
用可能である。
【0035】走路他端上部のケーシング2D上面壁に
は、被処理粉体22を搬送台24に載置したり、あるい
は、搬送台24から取り出すための開閉可能な取り出し
口3が設けられている。制御部は、図9に示すように、
コントロールボックス40、取り出し口位置検出器5
1、コロナ放電位置検出器52、測定位置検出器53、
搬送制御回路55、放電制御回路56、表面電位検出回
路57を備えている。
【0036】コントロールボックス40は、装置1のほ
ぼ右下部のケーシング2C内部に配設されており、電源
スイッチ41、電源スイッチ41の作動状態を表示する
電源ランプ42、コロナ放電電極30に電圧を印加する
ための高電圧用スイッチ43、高電圧用スイッチ43の
作動状態を表示する表示ランプ44、搬送台24を図示
右方向に移動させる場合に操作する操作スイッチ45、
操作スイッチ45の動作状態を表示する表示ランプ4
6、搬送台24を図示左方向に移動させる場合に操作す
る操作スイッチ47、操作スイッチ47の動作状態を表
示する表示ランプ48を有しており、オペレータにより
操作される。
【0037】取り出し口位置検出器51は、走路他端の
レール49(または50)横に設けられたセンサであ
り、搬送台24が取り出し口3の下(原位置)に位置す
るときに位置検出信号を出力する。コロナ放電位置検出
器52は、走路中央のレール49(または50)横に設
けられたセンサであり、搬送台24がコロナ放電電極3
0の真下に位置するときに位置検出信号を出力する。
【0038】測定位置検出器53は、表面電位検出器3
1下の走路一端寄りでレール49(または50)横に設
けられたセンサであり、搬送台24が表面電位検出器3
1の真下に位置するときに位置検出信号を出力する。制
御部は、搬送制御ブロック59、放電制御ブロック6
0、測定制御ブロック61に分けられる。
【0039】搬送制御ブロック59は搬送制御回路55
を備えている。搬送制御回路55は、コントロールボッ
クス40からの搬送信号により駆動モータ28の回転方
向および回転速度を制御する。搬送信号は、操作スイッ
チ45または操作スイッチ47がON側に操作されたと
きに出力される。駆動モータ28は、搬送信号によりワ
イヤ26を移動させることにより、搬送台24を移動さ
せる。
【0040】放電制御ブロック60は放電制御回路56
を備えている。放電制御回路56は、高電圧用スイッチ
43のON操作によってコロナ放電信号を出力し、トラ
ンス11の一次側に電圧を入力させコロナ放電電極30
よりコロナ放電を出力させる。放電制御回路56には、
取り出し位置検出器51とコロナ放電位置検出器52と
表面電位測定位置検出器53とから位置検出信号が入力
する。コロナ放電信号を出力している放電制御回路56
は、検出器51および検出器53からの位置検出信号が
入力しない場合のみ、検出器52から位置検出信号が入
力した後、検出器52からの位置検出信号が入力しなく
なるとコロナ放電を停止する。このため、コロナ放電し
ているコロナ放電電極30は、この真下を搬送台24が
通過した直後に、コロナ放電を停止する。
【0041】測定制御ブロック61は、表面電位測定位
置検出器53と表面電位検出回路57とレコーダ58と
を備えている。表面電位検出回路57は、検出器53か
らの位置検出信号が入力していることを条件として、表
面電位検出器31からの表面電位信号を検出する。レコ
ーダ58は、検出された表面電位信号を時系列で表面電
位として記録する。この記録は、検出器51および52
からの位置検出信号が入力しておらず、かつ、検出器5
3からの位置検出信号が入力しているとき、つまり、搬
送台24が表面電位検出器31の位置にあるときに行わ
れる。
【0042】本発明では、以上のようなコロナ帯電特性
測定装置を次のように動作させて帯電保持率を測定する
(図10参照)。まず、電源スイッチ41をON操作す
る。高電圧用スイッチ43と搬送スイッチ45・47と
はOFF状態にしておく。取り出し口3をあけて取り出
し口3の下に位置する搬送台24に被処理粉体22を載
置した後、取り出し口3を閉じて操作スイッチ47をO
N側に操作する。搬送制御回路55は、スイッチ47の
ON操作によって出力される搬送信号を受けて駆動モー
タ28を所定の方向に回転させる。これによって移動用
ワイヤ26が駆動されて搬送台24が左側に移動し(図
10の(A)参照)、取り出し位置検出器51が位置検
出信号を出力しなくなる。
【0043】左側に移動した搬送台24が、コロナ放電
していないコロナ放電電極30の下を通過して(図10
の(B)参照)、図10の(C)に示すように表面電位
検出器31の真下に達したときに表面電位測定位置検出
器53が位置検出信号を出力し、搬送制御回路55には
搬送信号が入力しなくなり、搬送台24が表面電位検出
器31の真下で自動停止する。このとき、表面電位測定
位置検出器53が位置検出信号を出力し、検出器51お
よび52が位置検出信号を出力せず、表面電位検出器3
1は被処理粉体22の表面電位信号を出力し、表面電位
検出回路57が表面電位信号を検出する。レコーダ58
は、検出された表面電位信号を成形後の表面電位A
(V)として記録する。搬送台24の取り出し位置から
表面電位測定位置までの移動時間は1秒間以内である。
【0044】この記録が行われた後に、オペレータが操
作スイッチ45をON側に操作する。搬送制御回路55
は、スイッチ45のON操作によって出力される搬送信
号を受けて駆動モータ28を所定の方向に回転させる。
これによって移動用ワイヤ26が駆動されて搬送台24
が右側に移動し、表面電位測定位置検出器53が位置検
出信号を出力しなくなる。右側に移動した搬送台24
が、コロナ放電していないコロナ放電電極30の下を通
過して、図10の(A)に示すように取り出し口3の真
下に達したとき、取り出し位置検出器51が位置検出信
号を出力し、搬送制御回路55には搬送信号が入力しな
くなり、搬送台24が取り出し口3の真下で自動停止す
る。
【0045】次に、ネオントランス11の二次側の出力
電圧が3.6kVになるように、一次側の入力電圧をス
ライダック10で調整する。また、スイッチ(図示され
ず)により、順方向のダイオード32A(または逆方向
のダイオード32B)をコロナ放電電極30とネオント
ランス11の二次側との間に電気的に接続して、被処理
粉体22の電荷の極性を選択し、高電圧用スイッチ43
をON側に操作する。この操作が行われた後に、オペレ
ータが操作スイッチ47をON側に操作することによ
り、搬送台24が左側へ移動し始める。搬送台24がコ
ロナ放電しているコロナ放電電極30の真下を通過する
(図10の(B)参照)とき、被処理粉体22がコロナ
放電の中を通り、選択された極性に瞬時に帯電する。搬
送台24がコロナ放電電極30の真下を通過したときだ
け、コロナ放電位置検出器52だけが位置検出信号を出
力する。この後、高電圧用スイッチ43は自動的にOF
Fになり、コロナ放電が終了する。
【0046】コロナ放電電極30の真下を通過した搬送
台24が、図10の(C)に示すように表面電位検出器
31の真下に達したときには、取り出し位置検出器51
とコロナ放電位置検出器52とが位置検出信号を出力せ
ず表面電位測定位置検出器53だけが位置検出信号を出
力する。この位置検出信号の出力により、搬送制御回路
55に搬送信号が入力しなくなって表面電位検出器31
の真下で自動停止するとともに、表面電位検出器31が
振動電極を介して検出した被処理粉体22の表面電位信
号を出力し、表面電位検出回路57が表面電位信号を検
出し、レコーダ58はこの検出される表面電位信号を被
処理粉体22の表面電位として時系列で記録する。最初
に検出された表面電位信号がコロナ帯電直後の表面電位
1 (V)、1分後に検出された表面電位信号がコロナ
帯電後の1分後の表面電位B2 (V)である。取り出し
位置から表面電位測定位置までの搬送台24の移動時間
は1秒間以内である。
【0047】なお、以上の一連の操作が終了し、搬送台
24を取り出し位置まで移動させるには、操作スイッチ
45をON側に操作すれば良い。被処理粉体に対しては
正負いずれの帯電をも行えるようにしてあり、コロナ放
電電極と表面電位検出器とは所定の距離離隔して設け、
また、これらは同時に動作することがないので、被処理
粉体の帯電特性(表面電位の経時変化状態、減衰特性)
をノイズなどによる外乱に影響されることなく正確に測
定することができる。
【0048】本発明では、20℃、60%RHで16時
間放置後、直径7.6cm、深さ0.5cmの金属製セル中
に、直径5cm・高さ0.3cmに成形した被処理粉体を入
れて成形体上面を平坦にし、この金属製セルを搬送台2
4に載せ上述の装置および方法(コロナ放電時のコロナ
放電電極30への印加電圧3.6kV、コロナ放電電極
30と被処理粉体22の間の距離は2cm、被処理粉体2
2が負に帯電するようにダイオード32を設定した)で
測定(測定時の表面電位検出器31と被処理粉体22の
間の距離は2mm)した、成形後の表面電位(A)・コロ
ナ帯電直後の表面電位(B1 )・コロナ帯電後の1分後
の表面電位(B2 )を使って下式によりコロナ帯電後の
1分後の帯電保持率を計算する。なお、測定も20℃、
60%RHの雰囲気下で行う。
【0049】
【数5】
【0050】(ここで、Ecはコロナ帯電後の1分後の
帯電保持率(%)であり;Q1 は成形後の帯電量であ
り;Q2 はコロナ帯電直後の帯電量であり;Q3 はコロ
ナ帯電後の1分後の帯電量であり;Cは被処理粉体の静
電容量であり;Aは成形後の表面電位(V)であり;B
1 はコロナ帯電直後の表面電位(V)であり;B2 はコ
ロナ帯電後の1分後の表面電位(V)である) 破壊強度は、前述した微小圧縮試験機を使用して調べる
ことができる。前述したように試料台上に散布した試料
粒子について、平板圧子を用いて、粒子の中心方向へ一
定速度で荷重をかけ、粒子が破壊する圧縮荷重を求める
ことができる。
【0051】破壊強度については、本発明の粒子は、好
ましくは次式:
【0052】
【数6】
【0053】(ここで、GとYとは上述したものを示
す)を、より好ましくは次式:
【0054】
【数7】
【0055】(ここで、GとYとは上述したものを示
す)を満足する複合体粒子である。破壊強度が前記式を
満足しないと、破壊強度が小さいため液晶表示板を作製
する際に粒子が破壊する場合があり、電極基板の隙間距
離を一定に保つことができなくなる。本発明の粒子は、
たとえば0.5μm以上の平均粒子径を有し、好ましく
は0.5〜50μm、より好ましくは1〜25μm、も
っと好ましくは1.5〜20μmの平均粒子径を有す
る。0.5μmを下回ると、1対の部材間に隙間を形成
するのが困難である。前記範囲を外れると、液晶表示板
用スペーサーおよび導電性粒子としては用いられない領
域である。
【0056】本発明の粒子は、スペーサーとして用いる
場合に電極基板の隙間距離の均一性の面から、たとえば
20%以下、好ましくは10%以下、より好ましくは8
%以下の粒子径の変動係数を有する。前記上限値を上回
ると隙間距離の均一性が低下して画像ムラを起こしやす
くなる。粒子径の変動係数は、次式:
【0057】
【数8】
【0058】で定義される。本発明では、平均粒子径と
粒子径の標準偏差は、電子顕微鏡撮影像の任意の粒子2
00個の粒子径を実測して次式より求めた。
【0059】
【数9】
【0060】本発明の粒子は、着色剤を含むことで着色
されていてもよい。着色剤は、染料および顔料からなる
群から選ばれる少なくとも1つである。粒子の色は、光
が透過しない色が好ましい。光が透過しない色は、光抜
けを防止でき画質のコントラストを向上できるので、液
晶表示板用スペーサーの色には好ましい。光が透過しな
い色としては、黒、濃青、紺、紫、青、濃緑、緑、茶、
赤などの色が挙げられるが、特に好ましくは、黒、濃
青、または紺である。着色剤は、着色しようとする色に
応じて適宜選択して使用され、たとえば、染色方法によ
って分類された、分散染料、酸性染料、塩基性染料、反
応染料、硫化染料等が挙げられる。これらの染料の具体
例は、「化学便覧応用化学編 日本化学会編」(198
6年丸善株式会社発行)の1399頁〜1427頁、
「日本化薬染料便覧」(1973年日本化薬株式会社発
行)に記載されている。
【0061】本発明の粒子を染色する方法は従来公知の
方法がとられる。たとえば、上記の「化学便覧応用化学
編 日本化学会編」や「日本化薬染料便覧」に記載され
ている方法で行うことができる。本発明の粒子の形状
は、球状、針状、板状、鱗片状、破砕状、俵状、まゆ
状、金平糖状等の任意の粒子形状で良く、特に限定され
ないが、液晶表示板用スペーサーとして用いる場合には
隙間距離を均一に一定とする上で球状が好ましい。これ
は、粒子が球状であると、すべてまたはほぼすべての方
向について一定またはほぼ一定の粒径を有するからであ
る。
【0062】本発明の粒子は、たとえば、有機質部分と
無機質部分とを含む有機質無機質複合体粒子であり、無
機質部分の割合が、前記複合体粒子の重量に対して、無
機酸化物換算量で25〜85wt%、好ましくは30〜
80wt%の範囲である。無機質部分の割合を示す無機
酸化物換算量は、有機質無機質複合体粒子を空気中など
の酸化雰囲気中で高温(たとえば1000℃)で焼成し
た前後の重量を測定することにより求めた重量百分率で
ある。このような複合体粒子は、たとえば特願平6−1
60019号の明細書7頁13行〜8頁4行、10頁1
6行〜14頁下から3行、15頁3行〜18頁3行に記
載されている有機質無機質複合体粒子、特願平6−16
0019号の明細書8頁5行〜10頁6行、18頁4行
〜31頁8行、38頁22行〜47頁13行に記載され
ている有機質無機質複合体粒子の製造方法により作られ
た有機質無機質複合体粒子等が挙げられる。
【0063】有機質無機質複合体粒子の前記無機酸化物
換算量が前記範囲を下回ると、異常配向を抑制しにくく
なることがあり、また、前記範囲を上回ると、異常配向
を防止できにくくなると共に硬すぎて配向膜の損傷やT
FTの断線が生じやすくなることがある。本発明に用い
られる最も好ましい有機質無機質複合体粒子は、有機ポ
リマー骨格と、有機ポリマー骨格中の少なくとも1個の
炭素原子にケイ素原子が直接化学結合した有機ケイ素を
分子内に有するポリシロキサン骨格とを含み、ポリシロ
キサン骨格の割合が、複合体粒子の重量に対して、Si
2 換算量で25〜85wt%の範囲であるものであ
る。この理由は、該複合体粒子は、配向膜の損傷やTF
Tの断線を起こしにくく、かつ、異常配向が最も抑制さ
れるからである。ポリシロキサン骨格の割合を示すSi
2 換算量は、有機質無機質複合体粒子を空気などの酸
化性雰囲気中で1000℃以上の温度で焼成した前後の
重量を測定することにより求めた重量百分率である。
【0064】本発明の粒子は、たとえば、次に説明する
方法で製造されるが、製造方法には限定はない。本発明
の粒子を製造する方法の1つの態様は、準備工程と表面
処理工程とを含む。準備工程は、有機質部分と無機質部
分とを含み、前記無機質部分の割合が無機酸化物換算量
で25〜85wt%の範囲である有機質無機質複合体粒
子を準備する工程である。表面処理工程は、有機質無機
質複合体粒子の表面を一般式(1):
【0065】
【化1】
【0066】(ここで、R1 は、アミノ基、ヒドロキシ
基およびエポキシ基からなる群から選ばれる基を1個以
上有する炭素数1〜20の1価の有機基であり;R
2 は、置換されていてもよい炭素数1〜20のアルキル
基、置換されていてもよい炭素数6〜20のアリール
基、および、置換されていてもよい炭素数7〜20のア
ラルキル基からなる群から選ばれる1価の基であり;X
は1価の加水分解性基であり;mは1〜3の整数であ
り;nは0〜2の整数であり;m+nは1〜3の整数で
あり;mが2または3であるときには、2または3個の
1 は同じでもよいし異なっていてもよい;nが2であ
るときには、2個のR2 は同じでもよいし異なっていて
もよい;4−m−nが2または3であるときには、2ま
たは3個のXは同じでもよいし異なっていてもよい)で
示されるシラン化合物からなる群から選ばれる少なくと
も1つで処理する工程である。
【0067】準備工程で準備される有機質無機質複合体
粒子は、上記最も好ましい有機質無機質複合体粒子を製
造する方法により得られたものである。この製造方法の
例は、たとえば次のとおりである。一般式(2):
【0068】
【化2】
【0069】(ここで、R3 は水素原子またはメチル基
を示し;R4 は、置換基を有していても良い炭素数1〜
10のアルキレン基を示し;R5 は、水素原子と、炭素
数1〜5のアルキル基と、炭素数2〜5のアシル基とか
らなる群から選ばれる少なくとも1つの1価基を示す)
で表される化合物およびその誘導体からなる群から選ば
れる少なくとも1つの加水分解・縮合可能なラジカル重
合性基含有シリコン化合物を用いて加水分解・重縮合し
ながら(縮合工程中)、および/または、加水分解・重
縮合した後(縮合工程後)にラジカル重合性基をラジカ
ル重合反応させ(重合工程)、場合により、残存するシ
ラノール基を重縮合する(再縮合工程)ことにより、上
記最も好ましい有機質無機質複合体粒子が得られる。
【0070】一般式(2)で表される化合物の具体例と
しては、たとえば、γ−メタクリロキシプロピルトリメ
トキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリエトキ
シシラン、γ−アクリロキシプロピルトリメトキシシラ
ン、γ−アクリロキシプロピルトリエトキシシラン、γ
−メタクリロキシプロピルトリアセトキシシラン等であ
り、これらのうちのいずれか1つが単独で使用された
り、2以上が併用されたりする。一般式(2)で表され
る化合物の誘導体としては、たとえば、一般式(2)で
表される化合物の有する一部のR5 O基がβ−ジカルボ
ニル基および/または他のキレート化合物を形成し得る
基で置換された化合物と、一般式(2)で表される化合
物および/またはそのキレート化合物を部分的に加水分
解・重縮合して得られた低縮合物とからなる群から選ば
れる少なくとも1つである。
【0071】加水分解・縮合可能なラジカル重合性基含
有シリコン化合物を加水分解・重縮合する際に、他の加
水分解・縮合可能な金属化合物やシリカゾル等を併用し
てもよい。加水分解・縮合可能な金属化合物の具体例と
しては、たとえば、テトラメトキシシラン・テトラエト
キシシラン・テトラプロポキシシラン・テトラブトキシ
シラン等のテトラアルコキシシラン、メチルトリメトキ
シシラン・メチルトリエトキシシラン・エチルトリメト
キシシラン等のトリアルコキシシラン、および、これら
のテトラアルコキシシランおよび/またはトリアルコキ
シシランの低縮合物等の有機ケイ素化合物と、これらの
有機ケイ素化合物のSiがTi、Zr、Al等の金属に
置換された有機金属化合物とからなる群から選ばれる少
なくとも1つが挙げられる。また、シリカゾルとして
は、たとえば平均粒子径30nm以下のシリカ微粒子が
水および/またはアルコール等有機溶媒に分散したスラ
リーが挙げられる。
【0072】縮合工程では、ラジカル重合性基含有シリ
コン化合物を加水分解・重縮合する。加水分解・重縮合
は、水を含む溶媒中で、一括、分割、連続等、任意の方
法を採ることができる。加水分解や重縮合させるにあた
り、アンモニア、尿素、エタノールアミン、テトラメチ
ルアンモニウムハイドロオキサイド、アルカリ金属水酸
化物、アルカリ土類金属水酸化物等の触媒を用いてもよ
い。また、溶媒中には、水や触媒以外の有機溶剤が存在
していてもよい。有機溶剤の具体例としては、メタノー
ル、エタノール、イソプロパノール、n−ブタノール、
イソブタノール、sec−ブタノール、t−ブタノー
ル、ペンタノール、エチレングリコール、プロピレング
リコール、1,4−ブタンジオール等のアルコール類;
アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類;酢酸エチ
ル等のエステル類;イソオクタン、シクロヘキサン等の
(シクロ)パラフィン類;ジオキサン、ジエチルエーテ
ル等のエーテル類;ベンゼン、トルエン等の芳香族炭化
水素類等が単独で、または、混合して用いられる。
【0073】加水分解と重縮合は、たとえば、上記した
ラジカル重合性基含有シリコン化合物などの原料または
その有機溶剤溶液を水を含む溶媒に添加し、0〜100
℃、好ましくは0〜70℃の範囲で30分〜100時間
攪拌することによって行われる。また、上記のような方
法により得られた粒子を、種粒子として予め合成系に仕
込んでおき、上記原料を添加して該種粒子を成長させて
いっても良い。
【0074】重合工程では、ラジカル重合性基をラジカ
ル重合反応させる。ラジカル重合する方法としては、加
水分解・重縮合して得られた粒子の水を含む溶媒スラリ
ーに水溶性又は油溶性のラジカル重合開始剤を添加溶解
して、そのまま重合しても良いし、また加水分解・重縮
合して得られた粒子を、濾過、遠心分離、減圧濃縮等の
従来公知の方法を用いてスラリーから単離した後、ラジ
カル重合開始剤を含有する水又は有機溶媒等の溶液に分
散させて重合しても良く、これらに限定されるものでは
ない。特に、上記原料を加水分解・重縮合しながらラジ
カル重合開始剤を共存させてラジカル重合を同時に行う
方法が好ましい。この理由としては、ポリシロキシサン
の生成と重合による有機ポリマーの生成が並行して生じ
るため、上記範囲内の10%圧縮弾性率・10%変形後
の残留変位を有する有機質無機質複合体粒子が得られや
すく、また、上記範囲内の10%圧縮弾性率・10%変
形後の残留変位・破壊強度を有する有機質無機質複合体
粒子が得られやすいからである。
【0075】ラジカル重合開始剤としては従来公知の物
を使用することができ、特に限定されないが、好ましく
はアゾ化合物、過酸化物等から選ばれる少なくとも1つ
の化合物である。上記したラジカル重合開始剤の量は、
特に限定されないが、多量に使用すると発熱量が多くな
って反応の制御が困難となり、一方、少量使用の場合に
はラジカル重合が進行しない場合があるので、ラジカル
重合性基含有シリコン化合物の重量に対して、たとえば
0.1〜5wt%、好ましくは0.3〜2wt%の範囲
である。
【0076】ラジカル重合させる際の温度は、使用する
ラジカル重合開始剤によって適宜選択可能であるが、反
応の制御のし易さから30〜100℃、好ましくは、5
0〜80℃の範囲である。ラジカル重合性基をラジカル
重合反応させる際に、ラジカル重合性基とラジカル重合
可能な有機基を有する有機モノマーを共存させても良
い。モノマーとしては、例えば、アクリル酸やメタクリ
ル酸等の不飽和カルボン酸類;アクリル酸エステル類、
メタクリル酸エステル類、クロトン酸エステル類、イタ
コン酸エステル類、マレイン酸エステル類、フマール酸
エステル類等の不飽和カルボン酸エステル類;アクリル
アミド類;メタクリルアミド類;スチレン、α−メチル
スチレン、ジビニルベンゼン等の芳香族ビニル化合物;
酢酸ビニル等のビニルエステル類;塩化ビニル等のハロ
ゲン化ビニル化合物等のビニル化合物類等が挙げられ、
これらの一種以上を使用しても良い。中でも、ラジカル
重合可能な基を2個以上含有する、ジビニルベンゼン、
トリメチロールプロパントリメタクリレート、エチレン
グリコールジメタクリレート等のモノマーが好ましい。
【0077】しかし、モノマーを多量に使用して有機質
無機質複合体粒子中のポリシロキサン骨格の含有量が2
5wt%未満になると、硬度が不充分になるので好まし
くない。このため、モノマーの量は、ラジカル重合性基
含有シリコン化合物の重量に対して、たとえば0〜50
wt%、好ましくは0〜30wt%である。ラジカル重
合後、さらに以下に示す再縮合工程を行う方が最終的に
得られる有機質無機質複合体粒子の硬度・機械的復元性
・破壊強度が向上するので好ましい。再縮合工程は、上
記した加水分解・重縮合反応及びラジカル重合反応の終
了後、残存するシラノール基の縮合を促進させる工程で
あり、複合体粒子の硬度等が向上し、電極基板上への散
布個数が低減され、液晶表示板の表示品位が向上する。
縮合を進行させるにあたり、前述した触媒を用いても良
いが、縮合をより促進させる点で好ましい触媒として
は、チタンテトライソプロポキシド、チタンテトラブト
キシド、ジイソプロポキシ−ビス(アセチルアセトナ
ト)チタネート等の有機チタン化合物;アルミニウムト
リイソプロポキシド、アルミニウムトリsec-ブトキシ
ド、アルミニウムトリスアセチルアセトネート、アルミ
ニウムイソプロポキシド−ビスアセチルアセトネート等
の有機アルミニウム化合物;ジルコニウムテトラブトキ
シド、テトラキス(アセチルアセトナト)ジルコニウム
等の有機ジルコニウム化合物;ジブチル錫ジアセテー
ト、ジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫ジエチルヘキ
サノエート、ジブチル錫ジマレエート等の有機錫化合
物;(CH3 O)2 P(=O)OH、(CH3 O)P
(=O)(OH)2 、(C4 9O)2 P(=O)O
H、(C8 17O)P(=O)(OH)2 等の酸性リン
酸エステル等が挙げられ、いずれか1つが単独で使用さ
れたり、または、2以上が併用されたりする。中でも、
有機錫化合物および酸性リン酸エステルからなる群から
選ばれる少なくとも1つが好ましい。
【0078】再縮合工程では、粒子が水を含有しないこ
とが好ましい。この理由は、シラノール基の脱水縮合が
より進行し易いからである。従って、再縮合工程では、
重合工程で得られたスラリーが水を含有しない場合は、
スラリーをそのまま使用することができ、スラリーが水
を含有する場合には、重合体粒子を濾過、遠心分離、減
圧濃縮等の従来公知の方法を用いてスラリーから分離し
た後、有機溶媒中に分散させて行うのが好ましい。使用
される有機溶媒は、たとえば、前述した、アルコール
類、ケトン類、エステル類、パラフィン類、エーテル
類、芳香族炭化水素類からなる群から選ばれる少なくと
も1つである。また、再縮合工程は、たとえば50〜2
00℃、好ましくは60〜150℃の温度で30分間〜
100時間、重合体粒子を含む有機溶媒スラリーを攪拌
することによって行われる。また、圧力は、常圧、減
圧、加圧のいずれでも良い。
【0079】ついで、ラジカル重合により生成した重合
体粒子を濾過、遠心分離、減圧濃縮等の従来公知の方法
を用いて上記スラリーより単離した後、800℃以下の
温度、好ましくは100〜600℃の温度、更に好まし
くは150〜500℃の温度で乾燥および焼成のための
熱処理を施すことにより、上記範囲内、特に、上記好ま
しい範囲内の10%圧縮弾性率・10%変形後の残留変
位を有する有機質無機質複合体粒子(または、上記範囲
内、特に、上記好ましい範囲内の10%圧縮弾性率・1
0%変形後の残留変位・破壊強度を有する有機質無機質
複合体粒子)が得られる。この複合体粒子は、有機ポリ
マー骨格と、有機ポリマー骨格中の少なくとも1個の炭
素原子にケイ素原子が直接化学結合した有機ケイ素を分
子内に有するポリシロキサン骨格とを主成分として含
む。しかしながら、低い温度での熱処理では、シロキサ
ン単位中に存在するシラノール基同士の脱水縮合反応が
充分に起こらないため、必要な硬度が得られない場合が
ある。すなわち、粒子の10%圧縮弾性率が600kg/
mm2 以上にならない場合がある。また、800℃より高
い温度での熱処理では有機ポリマーの分解が顕著となる
ため必要な機械的復元性および破壊強度が得られない、
すなわち、粒子の10%変形後の残留変位が0〜5%に
ならないし、しかも、硬すぎて粒子の10%圧縮弾性率
が3000kg/mm2 を越えてしまう。更に、熱処理する
際の雰囲気は何ら制限なく用い得るが、有機ポリマーの
分解を抑制し、必要な機械的復元性を得るためには、雰
囲気中の酸素濃度が10容量%以下である場合がより好
ましい。熱処理温度が200℃〜800℃の範囲だと、
上記範囲内、特に、上記好ましい範囲内の10%圧縮弾
性率・10%変形後の残留変位を有する有機質無機質複
合体粒子(または、上記範囲内、特に、上記好ましい範
囲内の10%圧縮弾性率・10%変形後の残留変位・破
壊強度を有する有機質無機質複合体粒子)を得るために
は熱処理する際の雰囲気中の酸素濃度が10容量%以下
であることが好ましく、熱処理温度が200℃以下だ
と、空気中でも、上記範囲内、特に、上記好ましい範囲
内の10%圧縮弾性率・10%変形後の残留変位を有す
る有機質無機質複合体粒子(または、上記範囲内、特
に、上記好ましい範囲内の10%圧縮弾性率・10%変
形後の残留変位・破壊強度を有する有機質無機質複合体
粒子)が生成する。
【0080】有機質無機質複合体粒子を作る場合、上述
した原料、加水分解重縮合のための水・触媒、モノマ
ー、ラジカル重合開始剤の種類および/または量、熱処
理温度・時間・雰囲気中の酸素濃度を適宜選定すること
によって、上記範囲内、特に、上記好ましい範囲内の1
0%圧縮弾性率・10%変形後の残留変位(または、上
記範囲内、特に、上記好ましい範囲内の10%圧縮弾性
率・10%変形後の残留変位・破壊強度)に調整するこ
とができる。
【0081】縮合工程、重合工程、再縮合工程および熱
処理工程から選ばれる少なくとも1つの工程中および/
または後に、生成した粒子を着色剤を含ませることによ
り着色された粒子が得られる。着色剤は、染料および/
または顔料である。好ましくは、本発明の製造方法にお
いて縮合工程に着色剤を用いることによって着色され
る。染料および染色の色としては、上記したものが挙げ
られる。中でも、塩基性染料が好ましい。これは、ポリ
シロキサン中のシラノール基が酸性であるため、塩基性
(カチオン性)染料が吸着されやすく、染色されやすい
からである。顔料は、たとえば、カーボンブラック、鉄
黒、クロムバーミリオン、モリブデン赤、べんがら、黄
鉛、クロム緑、コバルト緑、群青、紺青などの無機顔
料;フタロシアニン系、アゾ系、キナクリドン系などの
有機顔料がある。しかしながら、顔料は、その平均粒子
径が0.4μm以下でないと、本発明の粒子中に導入さ
れない場合があるので、染料を使用する方が好ましい。
【0082】表面処理工程で使用される一般式(1)で
示されるシラン化合物を次に説明する。一般式(1)に
おいて、Xは1価の加水分解性基であれば特に限定され
ないが、たとえば、アルコキシ基とアシロキシ基とハロ
ゲン原子とからなる群から選ばれる少なくとも1つの基
が挙げられる。ここで挙げた1価の基の中で好ましいX
は、加水分解副生成物が容易に除去できるという点か
ら、炭素数1〜5のアルコキシ基と炭素数2〜5のアシ
ロキシ基とからなる群から選ばれる少なくとも1つの基
である。1分子中にXが2個以上ある場合には、全部同
じであってもよいし少なくとも1個が異なっていてもよ
い。
【0083】一般式(1)において、R1 は、アミノ
基、ヒドロキシ基およびエポキシ基からなる群から選ば
れる基を1個以上有する炭素数1〜20の1価の有機基
であれば特に限定されない。R1 の具体例としては、た
とえば、γ−アミノプロピル基、N,N−ジメチルアミ
ノプロピル基、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロ
ピル基、N−フェニル−γ−アミノプロピル基、2−ア
ミノエチルアミノメチル基、2−(2−アミノエチルチ
オエチル)基、β−(3,4−エポキシシクロヘキシ
ル)エチル基、γ−グリシドキシプロピル基、3−ヒド
ロキシプロピル基等が挙げられる。
【0084】一般式(1)において、R2 は、置換され
ていてもよい炭素数1〜20のアルキル基、置換されて
いてもよい炭素数6〜20のアリール基、および、置換
されていてもよい炭素数7〜20のアラルキル基からな
る群から選ばれる1価の基であれば特に限定されない。
2 の具体例としては、たとえば、メチル基、エチル
基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基、デシル基、ド
デシル基、オクタデシル基等の炭素数1〜20のアルキ
ル基;これら炭素数1〜20のアルキル基の水素原子の
1個以上がハロゲン原子に置換された基;それら炭素数
1〜20のアルキル基の水素原子の1個以上がアルコキ
シ基に置換された基;フェニル基、トリル基等の炭素数
6〜20のアリール基;これら炭素数6〜20のアリー
ル基の水素原子の1個以上がハロゲン原子に置換された
基;ベンジル基等の炭素数7〜20のアラルキル基;こ
れら炭素数7〜20のアラルキル基の水素原子の1個以
上がハロゲン原子に置換された基などが挙げられる。
【0085】一般式(1)で示されるシラン化合物は、
たとえば、グリシドキシプロピルトリアルコキシシラ
ン、グリシドキシプロピルアルキルジアルコキシシラ
ン、(エポキシシクロアルキル)アルキルトリアルコキ
シシラン、アミノプロピルトリアルコキシシラン、アミ
ノプロピルアルキルジアルコキシシラン、N置換−アミ
ノプロピルトリアルコキシシラン、N置換−アミノプロ
ピルアルキルジアルコキシシラン、ヒドロキシプロピル
アルキルジアルコキシシラン、及びヒドロキシプロピル
トリアルコキシシランからなる群から選ばれる少なくと
も1つである。
【0086】一般式(1)で示されるシラン化合物のう
ち、異常配向を特に抑制できる点で、γ−グリシドキシ
プロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピ
ルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチ
ルジメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチル
ジエトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキ
シル)エチルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピル
トリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシ
シラン、N,N−ジメチルアミノプロピルトリメトキシ
シラン、N,N−ジメチルアミノプロピルトリエトキシ
シラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルメ
チルジメトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−ア
ミノプロピルトリメトキシシラン、N−β(アミノエチ
ル)γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−フェ
ニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−フ
ェニル−γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、ヒド
ロキシプロピルトリメトキシシランからなる群から選ば
れる少なくとも1つが特に好ましい。
【0087】本発明に使用される有機質無機質複合体粒
子の表面を上述のシラン化合物で処理する方法は従来公
知の方法が採用され、特に限定されるものではないが、
たとえば以下に示す方法がある。 シラン化合物を含む処理液中に複合体粒子を浸漬し
た後、そのまままたは濾過した後乾燥する。 シラン化合物を含む処理液を複合体粒子に噴霧また
は塗布し乾燥する。 シラン化合物を気化させ、そのガスを複合体粒子と
接触させる。
【0088】使用されるシラン化合物の量は特に限定さ
れないが、複合体粒子の重量に対して、たとえば500
〜1000wt%、好ましくは500〜800wt%、
より好ましくは550〜800wt%の範囲である。前
記範囲内であると表面処理効果が高いが、前記範囲を外
れると表面処理効果が低くなるおそれがある。乾燥温度
及び時間は特に限定されない。温度は40〜250℃が
好ましく、60〜200℃がさらに好ましい。時間は1
0分〜12時間が好ましく、30分〜5時間がさらに好
ましい。乾燥のための温度または時間が前記範囲を外れ
ると表面処理効果が低くなるおそれがある。
【0089】本発明の粒子は、または、次の方法により
製造される。この製造方法の1つの態様は、前述の準備
工程において、前記一般式(2)で表される加水分解・
縮合可能なラジカル重合性基含有シリコン化合物を加水
分解・重縮合する際に、前記一般式(1)で示されるシ
ラン化合物からなる群から選ばれる少なくとも1つを併
用する。この場合の本発明の粒子の製造方法の例は、前
述の準備工程で有機質無機質複合体粒子を製造する方法
の例と全く同様の方法が用いられ、表面処理工程は省略
することができる。 〔接着性粒子〕本発明の接着性粒子は、粒子本体と、粒
子本体の表面に形成された接着剤層とを備えている。
【0090】粒子本体は、上で説明した第1の態様から
第3の態様までのいずれかの粒子からなる。接着剤層
は、たとえば、加熱すると接着性を示す樹脂または樹脂
組成物である。接着性粒子は、対向する1対の部材の間
に介在して加熱加圧されることにより、接着剤層が溶融
して部材に付着し、接着剤層が冷却固化することにより
固着する。このため、接着性粒子は、部材間の隙間にお
いて移動しにくくなる。接着剤層としては、熱可塑性樹
脂が好ましい。熱可塑性樹脂のガラス転移温度が150
℃以下が好ましく、80℃以下がより一層好ましい。こ
れは、短時間の加熱加圧で基板などの部材と接着するか
らである。ガラス転移温度が高すぎると、加熱しても部
材と接着しない場合があり、逆に低すぎると、粒子本体
同士が融着し易くなるので、最も好ましくは40〜80
℃の範囲である。また、熱可塑性樹脂の種類としては、
特に限定されないが、好ましくは(メタ)アクリル系樹
脂である。接着剤層は、1層でも2層以上でも良く、2
層以上の場合には異なる熱可塑性樹脂からなる層が上下
に配されてもよい。
【0091】接着性粒子は、たとえば、本発明の粒子を
接着剤層で被覆することによって得られる。接着剤とし
て熱可塑性樹脂を用いる場合、具体的には、In si
tu重合法、コーアセルベーション法、界面重合法、液
中硬化被覆法、液中乾燥法、高速気流中衝撃法、気中懸
濁被覆法、スプレードライング法等の従来公知の樹脂被
覆方法によって本発明の粒子表面が熱可塑性樹脂層で被
覆される。高速気流中衝撃法は、簡単に被覆することが
できるので好ましい。高速気流中衝撃法は、たとえば、
本発明の粒子と熱可塑性樹脂の粉体とを混合し、この混
合物を気相中に分散させ、衝撃力を主体とする機械的熱
的エネルギーを複合体粒子と熱可塑性樹脂粉体とに与え
ることで、粒子表面を熱可塑性樹脂で被覆する方法であ
り、簡便に被覆することができるので好ましい。
【0092】このような高速気流中衝撃法を利用した装
置としては、奈良機械製作所(株)製ハイブリダイゼー
ションシステムや、ホソカワミクロン(株)製メカノフ
ュージョンシステム、川崎重工業(株)製クリプトロン
システム等がある。 〔導電性粒子〕本発明の導電性粒子は、粒子本体と、粒
子本体の表面に形成された導体層とを備えている。
【0093】粒子本体は、上で説明した第1の態様から
第3の態様までのいずれかの粒子からなる。導体層に使
用される金属は、従来公知のものが挙げられ、たとえ
ば、ニッケル、金、銀、銅、インジウムやこれらの合金
等が挙げられるが、特に、ニッケル、金、インジウムは
導電性が高いので好ましい。導体層の厚みは、充分な導
通があれば特に限定されないが、0.01〜5μmの範
囲が好ましく、0.02〜2μmの範囲が特に好まし
い。厚みが前記範囲よりも薄いと導電性が不充分となる
ことがあり、前記範囲よりも厚いと粒子と導体層の熱膨
張率の差により導体層が剥がれ落ちやすくなる。導体層
は、1層でも2層以上でも良く、2層以上の場合には異
なる導体からなる層が上下に配されてもよい。
【0094】本発明の粒子からなる粒子本体の表面に導
体層を形成する方法としては、従来公知の方法がとら
れ、特に限定されないが、たとえば、化学メッキ(無電
解メッキ)法、コーティング法、PVD(真空蒸着、ス
パッタリング、イオンプレーティングなど)法などが挙
げられ、中でも、化学メッキ方法が容易に本発明の導電
性粒子が得られるので好ましい。このようにして得られ
る本発明の導電性粒子は、上述した本発明の粒子の特徴
である硬度と機械的復元性とを兼ね備えている。このた
め、液晶表示板、LSI、プリント配線基板等のエレク
トロニクスの電気的接続材料として特に有用である。 〔液晶表示板用スペーサー〕本発明の液晶表示板用スペ
ーサーは、上で説明した本発明の第1の態様から第3の
態様までのいずれかの粒子、または、上で説明した本発
明の接着性粒子からなる。
【0095】スペーサーが、第3の態様の粒子からなる
ときには、着色スペーサーとして有用である。液晶表示
板において、電極基板間に電圧を印加することにより、
液晶は光学的変化を生じて画像を形成する。これに対し
スペーサーは、電圧印加によって光学的変化を示さな
い。従って、画像を表示させた液晶表示板の暗部におい
て、着色されていないスペーサーは、光抜けを生じ、輝
点として確認される場合があり、画質のコントラストを
低下させることがある。スペーサーが、第3の態様の粒
子からなるときには、着色されているため光抜けを生じ
にくく画質のコントラスト低下を防ぐので、液晶表示板
の画質を向上するために特に有用である。
【0096】着色された液晶表示板用スペーサーの好ま
しい色は、光が透過しにくいかまたは透過しない色であ
る。たとえば、黒、濃青、紺、紫、青、濃緑、緑、茶、
赤等の色が挙げられるが、特に好ましくは、黒、濃青、
紺である。スペーサーが、本発明の接着性粒子からなる
ときには、接着性スペーサーとして有用である。
【0097】本発明の接着性粒子からなる液晶表示板用
スペーサーは、液晶表示板を構成する電極基板の間に介
在して加熱加圧されることにより、接着剤層が溶融して
電極基板に付着し、接着剤層が冷却固化することにより
固着する。このため、この液晶表示板用スペーサーは、
電極基板の隙間において移動しにくくなるので、配向膜
の損傷防止や隙間距離の均一性を維持でき、画質向上を
図ることができる。
【0098】接着剤層は、加熱すると接着性を示す樹脂
または樹脂組成物であり、熱可塑性樹脂が好ましい。熱
可塑性樹脂としては、150℃以下のガラス転移温度を
有するものが好ましく、80℃以下のガラス転移温度を
有するものが一層好ましい。これは、短時間の加熱加圧
で基板と接着するからである。ガラス転移温度が高すぎ
ると加熱しても基板と接着しない場合があり、逆に低す
ぎるとスペーサー同士が融着しやすくなるので、最も好
ましくは40〜80℃のガラス転移温度を有する熱可塑
性樹脂である。この熱可塑性樹脂としては、好ましくは
(メタ)アクリル系樹脂である。接着剤層は、1層でも
2層以上でもよく、2層以上の場合には異なる熱可塑性
樹脂からなる層が上下に配されてもよい。
【0099】液晶表示板用スペーサーが、着色剤を含む
ことにより着色されている接着性粒子からなるときに
は、光抜けを生じにくいという利点をさらに有する。 〔液晶表示板〕本発明の液晶表示板は、従来の液晶表示
板において、従来のスペーサーの代わりに、上述したよ
うな本発明の液晶表示板用スペーサーを電極基板間に介
在させたものであり、同スペーサーの粒子径と同じかま
たはほぼ同じ隙間距離を有する。使用されるスペーサー
の量は、通常40〜100個/mm2 、好ましくは40〜
80個/mm2 と、従来の有機質粒子スペーサーに比べる
と10〜50%程度少なくなっており、画像を形成しな
い部分の面積が少なくなり、また、イオンや分子等の不
純物がスペーサー内部から液晶層中へ溶出する量も減少
する。このため、コントラストが高くなり、ざらつきが
減り、表示品位の向上が期待される。
【0100】本発明の液晶表示板は、たとえば、第1電
極基板と第2電極基板と液晶表示板用スペーサーとシー
ル材と液晶とを備えている。第1電極基板は、第1基板
と、第1基板の表面に形成された第1電極とを有する。
第2電極基板は、第2基板と、第2基板の表面に形成さ
れた第2電極とを有し、第1電極基板と対向している。
液晶表示板用スペーサーは、第1電極基板と第2電極基
板との間に介在しており、本発明の液晶表示板用スペー
サーである。シール材は、第1電極基板と第2電極基板
とを周辺部で接着する。液晶は、第1電極基板と第2電
極基板とシール材とで囲まれた空間に充填されている。
【0101】本発明の液晶表示板には、電極基板、シー
ル材、液晶など、スペーサー以外のものは従来と同様の
ものが同様のやり方で使用することができる。電極基板
は、ガラス基板、フィルム基板などの基板と、基板の表
面に形成された電極とを有しており、必要に応じて、基
板の表面に電極を覆うように形成された配向膜をさらに
有する。シール材としては、エポキシ樹脂接着シール材
などが使用される。液晶としては、従来より用いられて
いるものでよく、たとえば、ビフェニル系、フェニルシ
クロヘキサン系、シッフ塩基系、アゾ系、アゾキシ系、
安息香酸エステル系、ターフェニル系、シクロヘキシル
カルボン酸エステル系、ビフェニルシクロヘキサン系、
ピリミジン系、ジオキサン系、シクロヘキシルシクロヘ
キサンエステル系、シクロヘキシルエタン系、シクロヘ
キセン系などの液晶が使用できる。
【0102】本発明の液晶表示板を作製する方法として
は、たとえば、本発明のスペーサーを面内スペーサーと
して2枚の電極基板のうちの一方の電極基板に湿式法ま
たは乾式法により均一に散布したものに、本発明のスペ
ーサーをシール部スペーサーとしてエポキシ樹脂等の接
着シール材に分散させた後、もう一方の電極基板の接着
シール部分にスクリーン印刷などの手段により塗布した
ものを載せ、適度の圧力を加え、100〜180℃の温
度で1〜60分間の加熱、または、照射量40〜300
mJ/cm2 の紫外線照射により、接着シール材を加熱硬
化させた後、液晶を注入し、注入部を封止して、液晶表
示板を得る方法を挙げることができるが、液晶表示板の
作製方法によって本発明が限定されるものではない。面
内スペーサーとしては、本発明の液晶表示板用スペーサ
ーの中でも、本発明の第3の態様の粒子からなる液晶表
示板用スペーサーが光抜けを生じにくいので好ましく、
本発明の接着性粒子からなる液晶表示板用スペーサーが
基板に固着して移動しにくいのでより好ましい。本発明
の第3の態様の粒子からなる粒子本体を備えている本発
明の接着性粒子からなる液晶表示板用スペーサーは、光
抜けを生じにくく基板に固着して移動しにくいのでさら
に好ましい。
【0103】本発明の液晶表示板は、従来の液晶表示板
と同じ用途、たとえば、テレビ、パーソナルコンピュー
ター、ワードプロセッサーなどの画像表示素子として使
用される。
【0104】
【実施例】以下に、本発明の実施例と、本発明の範囲を
外れた比較例とを示すが、本発明は下記実施例に限定さ
れない。実施例中で測定した10%圧縮弾性率、10%
変形後の残留変位および破壊強度は、島津微小圧縮試験
機(株式会社島津製作所製、MCTM−200)によ
り、室温(25℃)において、試験台(SKS平板)上
に散布した試料粒子について直径50μmの円形平板圧
子(材質:ダイヤモンド)を用いて、ぞれぞれ、下記測
定方法により測定した値である。 (10%圧縮弾性率の測定方法)試料台上の試料粒子1
個について、上記圧子を用いて、粒子の中心方向へ0.
27gf/secの負荷速度で荷重をかけ、圧縮変位が
粒子径10%となった時の荷重と圧縮変位のミリメート
ル数を求める。求められた圧縮荷重(F)、粒子
【0105】の圧縮変位(S)、粒子の半径(R)を前
述の数式4に代入して、圧縮弾性率(E)を計算する。
この操作を異なる3個の粒子について行い、圧縮弾性率
の平均値を粒子の10%圧縮弾性率とする。 (10%変形後の残留変位の測定方法)試料台上の粒子
径の等しい試料粒子5個について、上記圧子を用いて、
粒子の中心方向へ0.029gf/secの負荷速度で
同時に荷重をかけ(この時、粒子1個あたりの負荷速度
は0.0058gf/sec)、圧縮変位が粒子径の1
0%となるまで粒子を変形させ、その後、すぐに、負荷
時と同じ速度で負荷を除き、最終的に荷重が0.1gと
なるまで除荷を行い、最終的に荷重が0gとなるよう
に、荷重−変位曲線を接線に沿って外挿し、粒子になお
残留する変位を求める。求められた変位を粒子径に対す
る百分率として残留変位を算出する。この操作を異なる
粒子について3回行い、残留変位の平均値を粒子の10
%変位後の残留変位とする。(破壊強度の測定方法)試
料台上の試料粒子1個について、上記圧子を用いて、粒
子の中心方向へ0.27gf/secの負荷速度で荷重
をかけ、粒子が破壊する圧縮荷重を破壊強度とする。
【0106】次に、下記実施例中の液晶表示板は、以下
の方法により作製した。図1にみるように、まず、30
0mm×345mm×0.7mmの下側ガラス基板111上
に、電極(たとえば、透明電極)5及びポリイミド配向
膜4を形成した後、ラビングを行って下側電極基板11
0を得た。その下側電極基板110に、本発明の液晶表
示板用スペーサー(この場合、面内スペーサー)8を静
電気分散方式による乾式法により散布した。
【0107】一方、300mm×345mm×0.7mmの上
側ガラス基板12上に、電極(たとえば、透明電極)5
及びポリイミド配向膜4を形成した後、ラビングを行っ
て上側電極基板120を得た。そして、エポキシ樹脂接
着シール材112中に本発明の液晶表示板用スペーサー
(この場合、シール部スペーサー)113が30容量%
となるように分散させたものを、上側電極基板120の
接着シール部分にスクリーン印刷した。
【0108】最後に、上下側電極基板120,110
を、電極5及び配向膜4がそれぞれ対向するように、本
発明のスペーサー8を介して貼り合わせ、0.5〜4kg
/cm2の圧力を加え、150℃の温度で30分間加熱
し、接着シール材112を加熱硬化させた。その後、2
枚の電極基板120,110の隙間を真空とし、さら
に、大気圧に戻すことにより、作製する液晶表示板の種
類に応じてビフェニル系及びフェニルシクロヘキサン系
などの液晶物質を混合した液晶7を注入し、注入部を封
止した。そして、上下ガラス基板12,111の外側に
PVA(ポリビニルアルコール)系偏光膜6を貼り付け
て液晶表示板とした。
【0109】スペーサー113、8は、それぞれ、図2
に示すように、本発明の第1の態様または第2の態様の
粒子310からなるものであってもよい。このときに
は、製造時のプレスによる電極基板の物理的損傷が起こ
りにくいし、低温発泡と画像ムラとが発生しにくいし、
液晶の異常配向が起こりにくい。しかも、従来のポリマ
ー粒子からなるスペーサーに比べてスペーサーの個数を
減らすことができるので、画像を形成しない部分の面積
が減り、不純物の液晶への溶出量も減る。このため、コ
ントラストの向上など表示品位の向上ができる。
【0110】スペーサー8は、図3に示すように、本発
明の第3の態様の粒子320からなるものであってもよ
い。このときには、スペーサー8が着色されており、ス
ペーサー8による光抜けが起こりにくくなるので、輝点
が目立たなくなり、表示品位がより向上するという利点
がさらに得られる。スペーサー113、8は、それぞ
れ、図4に示すように、本発明の接着性粒子140から
なるものであってもよい。この接着性粒子140は、本
発明の第1の態様または第2の態様の粒子310からな
る粒子本体と、この粒子本体の表面に形成された接着剤
層33とを含む。このときには、スペーサーが移動しに
くくなるため、配向膜の損傷が防がれ、表示品位の向上
をより高めるという利点がさらに得られる。
【0111】スペーサー8は、図5に示すように、本発
明の第3の態様の粒子320からなる粒子本体と、この
粒子本体の表面に形成された接着剤層33とを備えた本
発明の接着性粒子141からなるものであってもよい。
このときには、スペーサー8による光抜けが起こりにく
くなるので、輝点が目立たなくなり、表示品位がより向
上するという利点と、スペーサー8が移動しにくくなる
ため、配向膜の損傷が防がれ、表示品位の向上をより高
めるという利点とがさらに得られる。
【0112】接着剤層33は、たとえば、(メタ)アク
リル系樹脂などの熱可塑性樹脂からなり、1層でも2層
以上でもよい。本発明の導電性粒子は、図6に示すよう
に、本発明の第1の態様から第3の態様までのいずれか
の粒子340からなる粒子本体と、この粒子本体の表面
に形成された導体層35とを含む。42は導電性粒子で
ある。導体層35は、たとえば、無電解メッキにより形
成された金属被膜であり、1層でも2層以上でもよい。
【0113】得られた液晶表示板の評価方法に関して、
低温発泡についてはマイナス45℃で1000時間保持
後の画像表示の有無を、画像ムラ及び画素欠陥について
は室温(25℃)におけるそれらの有無をそれぞれ目視
により観察して行った。 (実施例1)冷却管、温度計、滴下口のついた四つ口フ
ラスコ中に25%アンモニア水溶液4.5g、水38
7.3gを混合した溶液(A液)を入れ、40±2℃に
保持し、攪拌しながら該溶液中に、γ−メタクリロキシ
プロピルトリメトキシシラン64g、メタノール64
g、ラジカル重合開始剤として2,2′−アゾビス(4
−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)0.1
7gを混合した溶液(B液)を滴下口から添加して、γ
−メタクリロキシプロピルトリメトキシシランの加水分
解・重縮合を行った。攪拌を継続しながら20分後、N
2 雰囲気中で60±5℃に加熱し、ラジカル重合を行っ
た。
【0114】2時間加熱を続けた後、室温まで冷却し、
重合体粒子の懸濁体を得た。この懸濁体を濾過により固
液分離し、得られたケーキをメタノールによるデカンテ
ーションで3回洗浄した。洗浄したケーキをトルエン3
00g中に分散させ、加熱攪拌しながら、残存する水及
びメタノールをトルエンと共沸させて留去した後、ジブ
チル錫ジラウレート2.0g混合して100±2℃で2
時間加熱した。室温まで冷却後、濾過し、得られた粒子
を真空乾燥機中で200℃で2時間真空乾燥して粒子
(1A)を得た。
【0115】得られた粒子(1A)40gを、シラン化
合物としてγ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラ
ン300gに分散させ攪拌しながら100±2℃で2時
間加熱した。室温まで冷却後、濾過し、得られたケーキ
を200℃で真空乾燥して粒子(1B)を得た。得られ
た粒子(1B)は、平均粒子径4.42μm、変動係数
3.9%、ポリシロキサン骨格の割合が、粒子(1B)
の重量に対して、SiO2 換算量で34.7wt%、1
0%圧縮弾性率1780kg/mm2 、10%変形後の残留
変位2.2%、破壊強度2.4g、コロナ帯電後の1分
後の帯電保持率53%であった。粒子(1B)につい
て、FT−IR分析により、有機ポリマー骨格の−CH
2 −CH2 −に帰属されるスペクトル(650〜800
cm-1)と−Si−CH2 −に帰属されるスペクトル(1
150〜1300cm-1)とを確認した。
【0116】(実施例2)塩基性染料であるKayac
ryl Black NP200(日本化薬株式会社
製)5gを水300gに溶解し、酢酸を加えてpH4と
した後、実施例1で得られた粒子(1A)10gを加え
て良く攪拌しながら95℃で8時間加熱して黒色に着色
された粒子(2A)を得た。
【0117】得られた粒子(2A)を、シラン化合物と
してN,N−ジメチル−γ−アミノプロピルトリメトキ
シシラン60gに分散させ、攪拌しながら100±2℃
で2時間加熱した。室温まで冷却後、濾過し、得られた
ケーキを200℃で真空乾燥して粒子(2B)を得た。
得られた粒子(2B)は、平均粒子径4.41μm、変
動係数3.9%、ポリシロキサン骨格の割合が、粒子
(1B)の重量に対して、SiO2 換算量で34.0w
t%、10%圧縮弾性率1870kg/mm2 、10%
変形後の残留変位2.1%、破壊強度3.0g、コロナ
放電後の1分後の帯電保持率50%であった。粒子(2
B)について、実施例1と同様にして、−CH2 −CH
2 −に帰属されるスペクトル(650〜800cm-1)と
−Si−CH2 −に帰属されるスペクトル(1150〜
1300cm-1)とを確認した。
【0118】(実施例3)実施例1で得られた粒子(1
B)30gと熱可塑性樹脂粒子(メチルメタクリレート
84wt%とn−ブチルアクリレート16wt%との共
重合体、ガラス転移温度70℃、平均粒子径0.5μ
m)2gとを混合し、更に奈良機械製作所製ハイブリダ
イゼーションシステムNHS−O型を使用して粒子(1
B)の表面を熱可塑性樹脂で被覆して表面に接着剤層を
有する接着性粒子(3A)を得た。得られた、接着剤層
を有する接着性粒子(3A)をSEMで観察したとこ
ろ、接着性粒子(3A)の表面は完全に熱可塑性樹脂で
被覆されており、その断面をTEMで観察したところ、
被覆層の厚みは0.2μmであった。
【0119】(実施例4)実施例3において、粒子(1
B)の代わりに実施例2で得られた黒色に着色された粒
子(2B)を使用したこと以外は実施例3の操作を繰り
返して、表面に接着剤層を有する黒色に着色された接着
性粒子(4A)を得た。得られた、接着剤層を有する黒
色に着色された接着性粒子(4A)をSEMで観察した
ところ、接着性粒子(4A)の表面は完全に熱可塑性樹
脂で被覆されており、その断面をTEMで観察したとこ
ろ、被覆層の厚みは0.2μmであった。
【0120】(実施例5)実施例1で得られた粒子(1
B)に無電解Niメッキを施して導電性粒子(5A)を
得た。得られた導電性粒子(5A)は、平均粒子径5.
02μm、変動係数4.5%であった。得られた導電性
粒子(5A)をSEMとXMAで観察したところ、導電
性粒子(5A)の表面は完全にNiでメッキ被覆されて
おり、その断面をTEMで観察したところ、被覆層の厚
みは0.3μmであった。
【0121】(実施例6)実施例1で得られた粒子(1
B)に無電解Niメッキを施した後、更に無電解金メッ
キを施し、導電性粒子(6A)を得た。得られた導電性
粒子(6A)は、平均粒子径5.42μm、変動係数
5.5%であった。得られた導電性粒子(6A)をSE
MとXMAで観察したところ、導電性粒子(6A)の表
面は完全にNiでメッキ被覆され、その上にAuでメッ
キ被覆されており、その断面をTEMで観察したとこ
ろ、被覆層の厚みは0.5μmであった。
【0122】(実施例7)粒子(1B)を用いて上記の
方法によりB5版大のSTN型液晶表示板を作製した。
その結果、現存する有機質粒子スペーサー(株式会社日
本触媒製エポスターGP−H)に対して散布個数を10
%以上減少させることができ、また、シリカ焼成物粒子
やゾル−ゲル法による未焼成シリカ粒子を用いたときに
生じる低温発泡も画像ムラも生じなかった。
【0123】また、粒子(1B)周辺部の液晶の異常配
向領域の厚みは粒子径の3.5%程度であった。 (実施例8)粒子(2B)を用いて上記の方法によりB
5版大のSTN型液晶表示板を作製したところ、粒子
(2B)の周辺部に粒子径の2.5%程度の厚みの液晶
の異常配向領域が見られた以外は、実施例7と同様の結
果が得られるとともに、粒子を通過するバックライトの
光による輝点(光抜け)が少なかった。
【0124】(実施例9)接着剤層を有する接着性粒子
(3A)を用いて上記の方法によりB5版大のSTN型
液晶表示板を作製したところ、実施例7と同様の結果が
得られた。また、得られた液晶表示板を振動機を用いて
振動する前と振動した後とに同様に表示させたところ全
く変化がなかった。
【0125】(実施例10)接着剤層を有する黒色に着
色された接着性粒子(4A)を用いて上記の方法により
B5版大のSTN型液晶表示板を作製したところ、実施
例8と同様の結果が得られるとともに、得られた液晶表
示板を振動機を用いて振動する前と振動した後とに同様
に表示させたところ全く変化がなかった。
【0126】(実施例11)冷却管、温度計、滴下口の
ついた四つ口フラスコ中に実施例1におけるA液を入
れ、40±2℃に保持し、攪拌しながら該液中に、γ−
メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン52g、ヒ
ドロキシプロピルトリメトキシシラン12g、ラジカル
重合開始剤として2,2′−アゾビス(4−メトキシ−
2,4−ジメチルバレロニトリル)0.17gを混合し
た溶液(C液)を滴下口から添加して、γ−メタクリロ
キシプロピルトリメトキシシランと、ヒドロキシプロピ
ルトリメトキシシランの加水分解・縮合を行った。攪拌
を継続しながら20分後、N2 雰囲気中で60±5℃に
加熱し、ラジカル重合を行った。
【0127】2時間加熱を続けた後、室温まで冷却し、
重合体粒子の懸濁体を得た。この懸濁体を濾過により固
液分離し、得られたケーキをメタノールによるデカンテ
ーションで3回洗浄した。洗浄したケーキをトルエン3
00g中に分散させ、加熱攪拌しながら、残存する水及
びメタノールをトルエンと共沸させて留去した後、ジブ
チル錫ジラウレート2.0gを混合して100±2℃で
2時間加熱した。室温まで冷却後、濾過し、得られた粒
子を真空乾燥機中で200℃で2時間真空乾燥して粒子
(11A)を得た。
【0128】得られた粒子(11A)は、平均粒子径
4.10μm、変動係数4.2%、ポリシロキサン骨格
を構成するSiO2 の量35.0wt%、10%圧縮弾
性率1170kg/mm2 、10%変形後の残留変位2.4
%、破壊強度2.2g、コロナ帯電後の1分後の帯電保
持率は56%であった。粒子(11A)について、実施
例1と同様にして、−CH2 −CH2 −に帰属されるス
ペクトル(650〜800cm-1)と−Si−CH2 −に
帰属されるスペクトル(1150〜1300cm-1)とを
確認した。
【0129】(実施例12)冷却管、温度計、滴下口の
ついた四つ口フラスコ中に実施例1におけるA液を入
れ、30±2℃に保持し、攪拌しながら該液中に、γ−
メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン46g、γ
−アミノプロピルトリエトキシシラン12g、メタクル
酸メチル12g、ラジカル重合開始剤として2,2′−
アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニト
リル)0.17gを混合した溶液(C液)を滴下口から
添加して、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシ
ランとγ−アミノプロピルトリエトキシシランとの加水
分解・縮合を行った。攪拌を継続しながら、20分後、
2 雰囲気中で60±5℃に加熱し、ラジカル重合を行
った。
【0130】2時間加熱を続けた後、室温まで冷却し、
重合体粒子の懸濁体を得た。この懸濁体を濾過により固
液分離し、得られたケーキをメタノールによるデカンテ
ーションで3回洗浄した。洗浄したケーキを真空乾燥機
中で200℃で2時間真空乾燥して粒子(12A)を得
た。粒子(12A)40gをシラン化合物としてのγ−
アミノプロピルトリエトキシシラン300gに分散させ
攪拌しながら、100±2℃で2時間加熱した。室温ま
で冷却後、濾過し、得られたケーキを200℃で真空乾
燥して粒子(12B)を得た。
【0131】得られた粒子(12B)は、平均粒子径
4.49μm、変動係数4.4%、ポリシロキサン骨格
を構成するSiO2 の量27.7wt%、10%圧縮弾
性率625kg/mm2 、10%変形後の残留変位2.7
%、破壊強度2.9g、コロナ帯電後の1分後の帯電保
持率は50%であった。粒子(12B)について、実施
例1と同様にして、−CH2 −CH2 −に帰属されるス
ペクトル(650〜800cm-1)と−Si−CH2 −に
帰属されるスペクトル(1150〜1300cm-1)とを
確認した。
【0132】(比較例1)市販の有機質粒子スペーサー
(積水ファインケミカル株式会社製ミクロパールSP、
平均粒子径5.10μm、10%圧縮弾性率300kg/
mm2 、ジビニルベンゼンを主成分とする架橋共重合体粒
子)を用いて、前述の方法によりB5版大のSTN型液
晶表示板を作製したところ、粒子(1B)の場合の2倍
以上の散布個数が必要であり、粒子を通過するバックラ
イトの光による光抜けが多くなり、所期のコントラスト
が得られなかった。
【0133】(比較例2)市販のシリカ焼成粒子スペー
サー(触媒化成工業株式会社製真絲球、平均粒子径4.
4μm、10%圧縮弾性率5100kg/mm2 、10%変
形後の残留変位7.5%、シリカ粒子を焼成したもの)
を用いて、前述の方法によりB5版大のTFT型液晶表
示板を作製したところ、TFTの断線による画素の欠陥
が認められ、更に、低温発泡が生じた。
【0134】(比較例3)市販の未焼成のシリカ粒子ス
ペーサー(株式会社トクヤマ製LS−65MF、平均粒
子径6.5μm、10%圧縮弾性率2530kg/mm2
10%変形後の残留変位7.0%)を用いて、前述の方
法によりB5版大のSTN型液晶表示板を作製したとこ
ろ、基板間の隙間距離が不均一であるため画像ムラが発
現した。
【0135】
【発明の効果】本発明の粒子は、第1の態様によれば、
10%圧縮弾性率が600〜3000kg/mm2 、10%
変形後の残留変位が0〜5%、コロナ帯電後の1分後の
帯電保持率が65%以下であるので、正確な間隔で配置
されるべき1対の部材間の隙間距離を一定に保持するた
めに必要な機械的復元性と少ない個数で前記隙間距離を
一定に保持するために必要な硬度・破壊強度とを有する
とともに、前記部材に対して物理的ダメージを与えにく
く、液晶表示板用スペーサーとして使用されたときに液
晶とスペーサーとの界面における液晶分子の異常配向を
より起こしにくい。
【0136】本発明の粒子は、第2の態様によれば、本
発明の第1の態様において、次式:
【0137】
【数10】
【0138】(ここで、Gは破壊強度〔kg〕を示し;Y
は粒子径〔mm〕を示す)を満足する破壊強度をさらに有
するので、正確な間隔で配置されるべき1対の部材間の
隙間距離を一定に保持する際に、部材からのより大きな
力に耐え得るため、液晶表示板用スペーサーとして使用
したときに、散布個数を減らしても、破壊することがな
く、精密な隙間距離の制御が可能であるという利点をさ
らに有する。
【0139】本発明の粒子は、第3の態様によれば、本
発明の第1の態様または第2の態様において、着色剤を
含むことにより着色されているので、液晶表示板用スペ
ーサー、特に面内スペーサーとして使用されたときに光
抜けを生じにくいという利点をさらに有する。本発明の
接着性粒子は、本発明の第1の態様から第3の態様まで
のいずれかの粒子からなる粒子本体と、粒子本体の表面
に形成された接着剤層とを備えているので、正確な間隔
で配置されるべき1対の部材間の隙間距離を一定に保持
するために必要な機械的復元性と少ない個数で前記隙間
距離を一定に保持するために必要な硬度・破壊強度とを
有するとともに、前記部材に固着しやすく、前記部材に
対して物理的ダメージを与えにくく、液晶表示板用スペ
ーサーとして使用されたときに液晶とスペーサーとの界
面における液晶分子の異常配向をより起こしにくい。
【0140】本発明の導電性粒子は、本発明の第1の態
様から第3の態様までのいずれかの粒子からなる粒子本
体と、粒子本体の表面に形成された導体層とを備えてい
るので、電気的に接続される1対の電極間の隙間距離を
一定に保持しやすく、かつ接触不良を起こしにくい。こ
のため、電極基板間の隙間距離を一定に保持しながら、
良好な電気的接続を行うことができ、エレクトロニクス
の実装材料として有用である。
【0141】本発明の液晶表示板用スペーサーは、本発
明の第1の態様から第3の態様までのいずれかの粒子、
または本発明の接着性粒子からなるので、正確な間隔で
配置されるべき1対の電極基板間の隙間距離を一定に保
持するために必要な機械的復元性と少ない個数で前記隙
間距離を一定に保持するために必要な硬度・破壊強度と
を有するとともに、前記電極基板に対して物理的ダメー
ジを与えにくく、液晶とスペーサーとの界面における液
晶分子の異常配向をより起こしにくい。
【0142】本発明の液晶表示板は、第1電極基板と、
第1電極基板に対向する第2電極基板と、第1電極基板
と第2電極基板との間に介在する本発明の液晶表示板用
スペーサーとを備えているので、製造時のプレスによる
電極基板の物理的損傷が起こりにくく、液晶の異常配向
が生じにくく、画質が向上しており、表示品位の高いも
のである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の液晶表示板の1実施例を表す部分断面
図である。
【図2】本発明の液晶表示板用スペーサーの1実施例を
表す断面図である。
【図3】本発明の液晶表示板用スペーサーの1実施例を
表す断面図である。
【図4】本発明の液晶表示板用スペーサーの1実施例を
表す断面図である。
【図5】本発明の液晶表示板用スペーサーの1実施例を
表す断面図である。
【図6】本発明の導電性粒子の1実施例を表す断面図で
ある。
【図7】本発明に係るコロナ帯電特性を測定する装置の
縦断面概略図である。
【図8】図7に示す装置の搬送機構の平面部分図であ
る。
【図9】図7に示す装置の制御部のブロック図である。
【図10】図7に示す装置の動作説明図である。
【符号の説明】
7 液晶 8 面内スペーサー 113 シール部スペーサー 310 粒子 320 粒子 33 接着剤層 340 粒子 35 導体層 140 接着性粒子 141 接着性粒子 42 導電性粒子 110 下側電極基板 120 上側電極基板

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】10%圧縮弾性率が600〜3000kg/
    mm2 、10%変形後の残留変位が0〜5%、コロナ帯電
    後の1分後の帯電保持率が65%以下である粒子。
  2. 【請求項2】次式: 【数1】 (ここで、Gは破壊強度〔kg〕を示し;Yは粒子径〔m
    m〕を示す)を満足する破壊強度をさらに有する、請求
    項1に記載の粒子。
  3. 【請求項3】前記粒子が着色剤を含むことにより着色さ
    れている、請求項1または2に記載の粒子。
  4. 【請求項4】請求項1から3までのいずれかに記載の粒
    子からなる粒子本体と、前記粒子本体の表面に形成され
    た接着剤層とを備えた接着性粒子。
  5. 【請求項5】請求項1から3までのいずれかに記載の粒
    子からなる粒子本体と、前記粒子本体の表面に形成され
    た導体層とを備えた導電性粒子。
  6. 【請求項6】請求項1から4までのいずれかに記載の粒
    子からなる液晶表示板用スペーサー。
  7. 【請求項7】第1電極基板と、前記第1電極基板に対向
    する第2電極基板と、前記第1電極基板と前記第2電極
    基板との間に介在する請求項6に記載の液晶表示板用ス
    ペーサーとを備えた液晶表示板。
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