JPH10265514A - 液晶表示素子用スペーサの製造方法 - Google Patents

液晶表示素子用スペーサの製造方法

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JPH10265514A
JPH10265514A JP9073799A JP7379997A JPH10265514A JP H10265514 A JPH10265514 A JP H10265514A JP 9073799 A JP9073799 A JP 9073799A JP 7379997 A JP7379997 A JP 7379997A JP H10265514 A JPH10265514 A JP H10265514A
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liquid crystal
monomer
crystal display
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meth
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JP9073799A
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Toru Takahashi
徹 高橋
Hiroko Minamino
裕子 南野
Yasuhiko Nagai
康彦 永井
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Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 液晶表示素子用スペーサの間及び周りで液晶
の異常配向現象が起こらず、均質で良好な画像が得られ
る液晶表示素子を製造することができる液晶表示素子用
スペーサの製造方法を提供する。 【解決手段】 コアは、架橋性単量体及び非架橋性単量
体からなる架橋性重合体により形成されてなり、シェル
は、アルキル基の炭素数が1〜30であるアルキル(メ
タ)アクリレートのうち少なくとも1種を有する単量体
からなる重合体により形成されてなるコア−シェル重合
体微粒子である液晶表示素子用スペーサの製造方法であ
って、上記架橋性単量体及び非架橋性単量体に、低温重
合開始剤及び高温重合開始剤を添加し、上記低温重合開
始剤による重合を行った後に、アルキル基の炭素数が1
〜30であるアルキル(メタ)アクリレートのうち少な
くとも1種を有する単量体を乳化した状態で添加し、昇
温して上記高温重合開始剤による重合を行う液晶表示素
子用スペーサの製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液晶表示素子用ス
ペーサの製造方法に関する。更に詳細には、本発明は、
初期状態及び高電圧印加後におけるスペーサ周り及びス
ペーサ間の液晶の異常配向を防止し、均一な表示を可能
とする液晶表示素子用スペーサの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のスペーサを用いたツイステッドネ
マチック(TN)モードの液晶表示素子は、図1に示さ
れるように、1対の基板8,10と、この基板8と10
との間に封入されたネマチック液晶11と、基板8,1
0の周囲に充填されたシール部材1と、基板8,10の
表面に被覆された偏光フィルム12,13とを構成材料
とし、上記1対の基板8,10間のギャップを一定に保
持するために、基板8,10間にはスペーサ9が配置さ
れているものである。
【0003】上記基板8,10は、ガラス製透明基板
2,5の片面にITO膜等からなる透明電極3,6のパ
ターンを形成し、この透明電極3,6及び透明基板2,
5の表面にポリイミド膜等からなる配向制御膜4,7を
被覆することにより得られる。上記配向制御膜4,7に
はラビングによって配向制御処理が施される。
【0004】上記スペーサ9用材料としては、一般に、
有機、無機材料が使用される。無機材料のスペーサとし
ては、酸化アルミ、二酸化ケイ素等を含むものが挙げら
れる(特開昭63−73225号公報、特開平1−59
9974号公報等)。しかし、従来の無機材料のスペー
サは、硬度が高いために配向膜を傷つけたり、熱膨張、
収縮による厚み変化が基板に追随し難いため、ギャップ
むらの原因となっていた。
【0005】また、有機材料のスペーサは、配向膜を傷
つけない適度の硬度を有し、熱膨張や熱収縮による厚み
の変化に追随し易く、更にセル内でのスペーサ移動が少
ない等の特性があり、主としてポリスチレン系やべンゾ
グアナミン系のポリマーが用いられている(特開昭60
−200228号公報、特開平1−293316号公報
等)。
【0006】しかしながら、このようなスペーサを使用
して作製された液晶表示素子は、セルの作製直後(以下
「初期状態」という)及び高電圧印加後にスペーサ周り
で液晶の異常配向が発生する問題があった。特に、スー
パーツイステッドネマチック(STN)液晶を使用した
液晶表示素子では、その傾向が顕著となり均質な画像を
保持できない問題があった。この異常配向の原因は、液
晶分子がスペーサ周りに配向するためであり、更に、こ
の異常配向の大小は、液晶分子の配向の程度に依存する
ものと推定されている。
【0007】このような異常配向を解決するための方法
が種々検討されている。例えば、特開平6−67182
号公報には、スペーサの誘電率を変える方法が、特開平
6−118421号公報には、スペーサの表面組成を変
える方法が、それぞれ開示されている。
【0008】しかしながら、上記いずれの方法において
も、重合段階で油滴同士の合着を防ぐために、ポリビニ
ルアルコール等の強い親水基を有する水溶性高分子が分
散安定剤として添加されるが、この水溶性高分子はほと
んど除去されずに微粒子表面上に残存する。このような
水溶性高分子に覆われた微粒子を液晶表示素子用スペー
サとして使用すると、親水基と液晶が相互に強く作用し
て異常配向現象(ドメイン状及び光抜け)が発生する等
の問題があった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記に鑑
み、液晶表示素子用スペーサの間及び周りで液晶の異常
配向現象が起こらず、均質で良好な画像が得られる液晶
表示素子を製造することができる液晶表示素子用スペー
サの製造方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、懸濁重合によ
り形成されてなるコア−シェル重合体微粒子であって、
上記コアは、架橋性単量体及び非架橋性単量体からなる
架橋性重合体により形成されてなり、上記シェルは、ア
ルキル基の炭素数が1〜30であるアルキル(メタ)ア
クリレートのうち少なくとも1種を有する単量体からな
る重合体により形成されてなるものである液晶表示素子
用スペーサの製造方法であって、上記架橋性単量体及び
非架橋性単量体に、低温重合開始剤及び高温重合開始剤
を添加し、上記低温重合開始剤による上記架橋性単量体
及び非架橋性単量体の重合を行った後に、アルキル基の
炭素数が1〜30であるアルキル(メタ)アクリレート
のうち少なくとも1種を有する単量体を乳化した状態で
添加し、昇温して上記高温重合開始剤による重合を行う
液晶表示素子用スペーサの製造方法である。以下に本発
明を詳述する。
【0011】本発明により得られる液晶表示素子用スペ
ーサは、懸濁重合により形成されてなるコア−シェル重
合体微粒子である。上記コアは、架橋性単量体及び非架
橋性単量体からなる架橋性重合体により形成されてな
り、上記シェルは、アルキル基の炭素数が1〜30であ
るアルキル(メタ)アクリレートのうち少なくとも1種
を有する単量体からなる重合体により形成されてなる。
【0012】本発明においては、上記架橋性単量体及び
非架橋性単量体に、低温重合開始剤及び高温重合開始剤
を添加し、上記低温重合開始剤による上記架橋性単量体
及び非架橋性単量体の重合を行った後に、アルキル基の
炭素数が1〜30であるアルキル(メタ)アクリレート
のうち少なくとも1種を有する単量体を乳化した状態で
添加し、昇温して上記高温重合開始剤による重合を行
う。
【0013】本発明において、上記低温重合開始剤及び
上記高温重合開始剤の2種類の重合開始剤を用いる理由
は、以下の通りである。一般に、コア−シェル微粒子の
形成においては、シェル形成成分の乳化油滴よりシェル
形成単量体が、水相を通って、エネルギー的に安定なコ
ア粒子に拡散する分子拡散工程により、コア粒子に吸着
し又は染み込み、コア粒子の表面でシェル形成単量体の
重合が進行する。
【0014】しかし、コア粒子が架橋性重合体微粒子で
ある場合には、架橋密度が高くシェル形成成分の乳化油
滴からのシェル形成単量体の染み込みが困難であり、均
質なシェルが形成しにくい。一方、コア粒子が非架橋性
重合体粒子である場合には、シェル形成単量体がコア粒
子内部まで容易に染み込み易いので、表面及び内部に均
一に分布していまい、均質なシェルを形成することが困
難である。
【0015】本発明においては、まず初めに、シェル形
成単量体が内部まで拡散できない程度に緩く架橋したコ
ア粒子を形成させた後、シェル形成単量体を添加してコ
ア粒子の表面にのみ、シェル形成単量体を染み込ませ、
その後重合を行うことにより、コア粒子の架橋を完成さ
せつつ、均質なシェルを形成させることができる。
【0016】具体的には、まず低温重合開始剤により、
緩く架橋したコア粒子を形成させた後、シェル形成単量
体の乳化液を添加して充分コア粒子に染み込ませ、昇温
し、あらかじめ添加してあった高温重合開始剤によりコ
ア粒子の架橋及びシェル形成単量体の重合を行い、コア
−シェル粒子を形成させる。
【0017】本発明において、上記低温重合開始剤と
は、30〜50℃程度の温度で重合反応を開始する重合
開始剤を意味し、上記高温重合開始剤とは、70〜10
0℃程度の温度で重合反応を開始する重合開始剤を意味
する。
【0018】本発明において、上記低温重合開始剤によ
る重合の温度及び高温重合開始剤による重合の温度の差
が30℃以上であることが好ましい。30℃未満である
と、最初のコア形成単量体の重合において2種類の重合
開始剤が同時に作用するおそれがある。
【0019】上記低温重合開始剤及び高温重合開始剤の
添加比率は、5:95〜30:70であることが好まし
い。上記低温重合開始剤の比率が少なすぎると、シェル
形成単量体がコア粒子内部まで染み込むことがあり、多
すぎると、架橋が進行しすぎてシェル形成単量体がコア
粒子に有効に染み込むことができなくなることがある。
【0020】上記低温重合開始剤としては30〜50℃
程度の10時間半減期温度を有するものが好ましく、例
えば、イソブチルパーオキサイド(日本油脂社製、パー
ロイルIB、10時間半減期:33℃)、ジ−2−プロ
ペニルパーオキシジカーボネート(日本油脂社製、パー
ロイヤルOPP、10時間半減期:44℃)、t−ヘキ
シルパーオキシネオジカーボネート(日本油脂社製、パ
ーヘキシルND、10時間半減期:45℃)、t−ブチ
ルパーオキシネオデカノエート(日本油脂社製、パーブ
チルND、10時間半減期:46℃)、t−ヘキシルパ
ーオキシピバレート(日本油脂社製、パーヘキシルP
V、10時間半減期:53℃)等の有機過酸化化合物;
2,2′−アゾビス(4−メトキシ−2,4′−ジメチ
ルバレロニトリル)(和光純薬工業社製、V−70、1
0時間半減期:30℃)、2,2′−アゾビス(2−シ
クロプロピルプロピオニトリル)(和光純薬工業社製、
V−68、10時間半減期:42℃)、2,2′−アゾ
ビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)(和光純薬工
業社製、V−65、10時間半減期:51℃)等のアゾ
化合物等が挙げられるが、これらに特に限定されない。
【0021】上記高温重合開始剤としては70〜100
℃程度の10時間半減期温度を有するものが好ましく、
例えば、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサネー
ト(日本油脂社製、パーブチルO、10時間半減期:7
2℃)、ベンゾイルパーオキサイド(日本油脂社製、ナ
イパーBW、10時間半減期:74℃)、1,1−ビス
(t−ヘキシルパーオキシ)シクロヘキサン(日本油脂
社製、パーヘキサHC、10時間半減期:87℃)、t
−ブチルパーオキシラウレート(日本油脂社製、パーブ
チルL、10時間半減期:98℃)、ジクミルパーオキ
サイド(日本油脂社製、パークミルD、10時間半減
期:116℃)、ジ−t−ブチルパーオキサイド(日本
油脂社製、パーブチルD、10時間半減期:124℃)
等の有機過酸化化合物;1,1′−アゾビス(シクロヘ
キサン−1−カルボニトリル)(和光純薬工業社製、V
−40、10時間半減期:88℃)、1−[(1−シア
ノ−1−メチルエチル)アゾ]ホルムアミド(和光純薬
工業社製、V−30、10時間半減期:104℃)、2
−フェニルアゾ−4−メトキシ−2,4−ジメチルバレ
ロニトリル、(和光純薬工業社製、V−19、10時間
半減期:122℃)等のアゾ化合物等が挙げられるが、
これらに特に限定されない。
【0022】上記シェルを形成するアルキル(メタ)ア
クリレートのアルキル基の炭素数が30を超えると、ア
ルキル(メタ)アクリレートの融点が高くなり、重合時
の取扱が難しくなるので、上記範囲に限定される。より
好ましくは、アルキル基の炭素数が2〜20であるもの
である。
【0023】上記アルキル基の炭素数が1〜30である
アルキル(メタ)アクリレートとしては特に限定され
ず、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メ
タ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、
イソブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル
(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレー
ト、n−ラウリル(メタ)アクリレート、トリデシル
(メタ)アクリレート、n−ステアリル(メタ)アクリ
レート、イソステアリル(メタ)アクリレート、べヘニ
ル(メタ)アクリレート等が挙げられる。これらは単独
で用いられてもよく、2種類以上が併用されてもよい。
【0024】上記シェルを形成する単量体は、上記アル
キル基の炭素数が1〜30であるアルキル(メタ)アク
リレート以外に、架橋性単量体及び非架橋性単量体を含
んでもよい。
【0025】上記コア及び上記シェルの形成において用
いられる架橋性単量体としては、エチレン性不飽和基を
2つ以上有するものが好ましく、例えば、ジビニルベン
ゼン、エチレンオキシドジ(メタ)アクリレート、テト
ラエチレンオキシドジ(メタ)アクリレート、1,6−
ヘキサンジオールアクリレート、ネオペンチルグリコー
ルジアクリレート、トリメチロールプロパントリ(メ
タ)アクリレート、テトラメチロールメタントリアクリ
レート、テトラメチロールプロパンテトラ(メタ)アク
リレート、ジアリルフタレート及びその異性体、トリア
リルイソシアヌレート及びその誘導体等が挙げられる。
これらは、単独で用いられてもよく、2種類以上が併用
されてもよい。
【0026】上記コア及び上記シェルの形成において用
いられる非架橋性単量体としては、上記架橋性単量体と
共重合可能なエチレン性不飽和基を有する単量体が好ま
しく、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、p−メ
チルスチレン、p−クロロスチレン、クロロメチルスチ
レン等のスチレン誘導体;塩化ビニル、酢酸ビニル、プ
ロピオン酸ビニル等のビニルエステル類;アクリロニト
リル等の不飽和ニトリル類;(メタ)アクリル酸メチ
ル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブ
チル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メ
タ)アクリル酸ステアリル、エチレングリコール(メ
タ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレー
ト等の(メタ)アクリル酸エステル誘導体;ブタジエ
ン、イソプレン等の共役ジエン類等が挙げられる。これ
らは単独で用いられてもよく、2種類以上が併用されて
もよい。
【0027】本発明においては、上記シェルを形成する
単量体の添加時に同時に重合開始剤を加えてもよい。上
記重合開始剤としては上記コアを形成する単量体にあら
かじめ含まれる高温重合開始剤と同じもの又は10時間
半減期温度が近いものが好ましく、上記高温重合開始剤
において説明したものと同様のもの等が挙げられる。
【0028】本発明において、上記シェルを形成する単
量体の添加量は、コアを形成する単量体100重量部に
対して、5〜200重量部であることが好ましい。5重
量部未満であると、コアの表面を充分にシェルが被覆で
きなくなることがあり、200重量部を超えると、シェ
ル自体の凝集等が発生することがある。
【0029】本発明の製造方法により得られるコア−シ
ェル重合体微粒子は、上記シェルが、上記アルキルの炭
素数が1〜30であるアルキル(メタ)アクリレートの
うち少なくとも1種を有する単量体からなる重合体によ
り形成されてなるので、その表面を構成する化学組成
が、炭素数が1〜30であるアルキル基を含有してい
る。
【0030】上記炭素数が1〜30であるアルキル基の
含有量は、表面を構成する化学組成中、20重量%以上
であることが好ましい。含有量が20重量%未満である
と、液晶の異常配向を防止するための充分な効果が得ら
れないことがある。
【0031】上記炭素数が1〜30であるアルキル基の
含有量は、例えば、飛行時間型二次イオン質量分析装置
(TOF−SIMS)により、微粒子の表面を構成する
化学組成を分析することにより測定することができる。
この装置を使用することによって、0.2μm角の面積
部を厚さ方向の0.01μm程度の極表面のみを分析す
ることができる。この装置によって検出される質量スペ
クトルのカウント数から、各成分の表面組成での割合を
算出することができる。本発明における表面とは、上記
極表面の分析により求めたものをいうが、その分析方法
は、上述した方法に特に限定されない。
【0032】本発明により得られる液晶表示素子用スペ
ーサの平均粒径は、1〜15μmが好ましい。本発明に
より得られる液晶表示素子用スペーサは、例えば、図1
に示したように、配向膜及び透明電極を配置した2枚の
ガラス基板が、本発明により得られた液晶表示素子用ス
ペーサを介して対向され、上記ガラス基板間に液晶が封
入されてなる液晶表示素子に好適に用いられる。
【0033】
【実施例】以下に実施例を掲げて本発明を更に詳しく説
明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるもの
ではない。
【0034】実施例1 ポリオキシエチレンアルキルフェニルフェニルエーテル
サルフェートアンモニウム(第一工業製薬社製、ハイテ
ノールN−08)の3%水溶液800重量部に、ジビニ
ルベンゼン40重量部、ペンタエリスリトールテトラア
クリレート(共栄化学社製、ライトアクリレートPE−
4A)60重量部、2,2′−アゾビス(2−シクロプ
ロピルプロピオニトリル)(和光純薬工業社製、V−6
8、10時間半減期温度:42℃)0.4重量部及びt
−ブチルパーオキシラウレート(日本油脂社製、パーブ
チルL、10時間半減期温度:98℃)3.5重量部の
混合液を加えて微分散させ、攪拌しながら窒素気流下5
0℃で1時間、重合を行った。
【0035】その後、この系に、n−ステアリルメタク
リレート25重量部、ジビニルベンゼン10重量部及び
t−ブチルパーオキシラウレート(日本油脂社製、パー
ブチルL、10時間半減期温度:98℃)0.5重量部
を、ハイテノールN−08の3%水溶液70重量部に添
加して調製した乳化液を添加し、24時間室温で攪拌し
て、シェル形成単量体をコア粒子に充分染み込ませた
後、90℃で10時間反応を行ってコア−シェル微粒子
を合成した。得られた微粒子をイオン交換水及びメタノ
ールにて洗浄後、分級操作を行い、平均粒径6.1μm
のスペーサを得た。
【0036】得られた粒子を飛行時間型二次イオン質量
分析装置(TOF−SIMS、Charles Eva
ns社製)にかけて、このMSスペクトルより表面の組
成分析を行った。その結果、n−ステアリル基が75重
量%含有されていた。
【0037】上記スペーサを用いて、基板サイズ50
(mm)×50(mm)、セルギャップ6.1μmのS
TN型液晶表示素子を作製した後、次のようにしてセル
表示特性の評価を行った。まず、液晶表示素子にAC3
Vの電圧を印加して初期状態のセル表示特性を評価し、
ついで、液晶表示素子に400Hz、20〜50Vの電
圧を印加した後、更に3Vの電圧を印加して電圧印加状
態でのセル表示特性を評価した。その結果、初期状態及
び電荷印加後ともにスペーサ周りに異常配向は認められ
なかった。
【0038】実施例2 n−ラウリルメタアクリレート20重量部、メチルメタ
クリレート5重量部及びジビニルベンゼン5重量部を、
ポリオキシエチレンオレイン酸エステル(第一工業製薬
社製、ノイゲンES169)の3%水溶液70重量部に
添加して調製した乳化液を用いたこと以外は実施例1と
同様にコア−シェル粒子の懸濁重合を行い平均粒径6.
1μmのスペーサを得た。実施例1と同様にして表面の
組成分析を行った結果、n−ラウリル基が65重量%含
有されていた。実施例1と同様にして液晶表示素子を作
製し、評価した結果、初期状態及び電荷印加後ともにス
ペーサ周りに異常配向は認められなかった。
【0039】比較例1 ポリオキシエチレンアルキルフェニルフェニルエーテル
サルフェートアンモニウム(第一工業製薬社製、ハイテ
ノールN−08)の3%水溶液800重量部に、ジビニ
ルベンゼン40重量部及びペンタエリスリトールテトラ
アクリレート(共栄化学社製、ライトアクリレートPE
−4A)60重量部及び過酸化ベンゾイル4重量部の混
合液を加えて微分散させ、攪拌しながら窒素気流下80
℃、15時間懸濁重合を行った。得られた微粒子をイオ
ン交換水及びメタノールにて洗浄後、分級操作を行い、
平均粒径6.1μmのスペーサを得た。実施例1と同様
にして表面の組成分析を行った結果、上記モノマーのみ
が含有されていた。実施例1と同様にして液晶表示素子
を作製し、評価した結果、初期状態では、すべてのスペ
ーサ周辺に暗いドメイン状の異常配向が認められ、電荷
印加後には、すべてが光抜けへと変わる現象が認められ
た。
【0040】比較例2 ポリビニルアルコールの3%水溶液800重量部を分散
剤として用い、モノマー組成を、n−ラウリルメタアク
リレート35重量部、ジビニルベンゼン30重量部及び
ペンタエリスリトールテトラアクリレート35重量部に
変えたこと以外は比較例1と同様にして、平均粒径6.
0μmのスペーサを得た。実施例1と同様にして表面の
組成分析を行った結果、アルキル基は1重量%以下で、
ほとんど存在しておらず、ポリビニルアルコールが95
重量%含有されていた。実施例1と同様にして液晶表示
素子を作製し、評価した結果、初期状態では、一部のス
ペーサ周辺に暗いドメイン状の異常配向が認められ、電
荷印加後には、ドメイン部分が光り抜けへと変わる現象
が認められた。
【0041】
【発明の効果】本発明の液晶表示素子用スペーサの製造
方法は、上述の通りであるので、得られる液晶表示素子
用スペーサの間及び周りでの液晶の異常配向が起こら
ず、均質で良好な画像が得られる液晶表示素子を作製す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】液晶表示素子を示す模式断面図である。
【符号の説明】
1 シール部材 2 透明基板 3 透明電極 4 配向制御膜 5 透明基板 6 透明電極 7 配向制御膜 8 基板 9 スペーサ 10 基板 11 ネマチック液晶 12 偏光フィルム 13 偏光フィルム

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 懸濁重合により形成されてなるコア−シ
    ェル重合体微粒子であって、前記コアは、架橋性単量体
    及び非架橋性単量体からなる架橋性重合体により形成さ
    れてなり、前記シェルは、アルキル基の炭素数が1〜3
    0であるアルキル(メタ)アクリレートのうち少なくと
    も1種を有する単量体からなる重合体により形成されて
    なるものである液晶表示素子用スペーサの製造方法であ
    って、前記架橋性単量体及び非架橋性単量体に、低温重
    合開始剤及び高温重合開始剤を添加し、前記低温重合開
    始剤による前記架橋性単量体及び非架橋性単量体の重合
    を行った後に、アルキル基の炭素数が1〜30であるア
    ルキル(メタ)アクリレートのうち少なくとも1種を有
    する単量体を乳化した状態で添加し、昇温して前記高温
    重合開始剤による重合を行うことを特徴とする液晶表示
    素子用スペーサの製造方法。
JP9073799A 1997-03-26 1997-03-26 液晶表示素子用スペーサの製造方法 Pending JPH10265514A (ja)

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JP2019073582A (ja) * 2017-10-12 2019-05-16 株式会社日本触媒 有機微粒子及びその製造方法

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