JPH10120762A - 熱硬化性樹脂組成物 - Google Patents

熱硬化性樹脂組成物

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JPH10120762A
JPH10120762A JP27937696A JP27937696A JPH10120762A JP H10120762 A JPH10120762 A JP H10120762A JP 27937696 A JP27937696 A JP 27937696A JP 27937696 A JP27937696 A JP 27937696A JP H10120762 A JPH10120762 A JP H10120762A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】優れた耐熱性、透明性、接着性、耐水性、耐酸
性、耐アルカリ性、耐溶剤性を有し、塗装作業性や表面
平滑性にも優れた硬化塗膜が容易に作成可能な熱硬化性
樹脂組成物を提供する。 【解決手段】(メタ)アクリル酸メチルグリシジル等の
単量体を含有する重合体と多価カルボン酸およびその無
水物とシランカップリング剤とを含む熱硬化性樹脂組成
物に関する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は新規にして有用なる
熱硬化性樹脂組成物に関し、さらに詳細には、液晶の表
示装置あるいは撮影素子に用いられるカラーフィルター
の保護膜に適する熱硬化樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】液晶表示素子や固体撮影素子はガラスや
シリコンの基板上に駆動用の電気配線、スイッチング素
子、色分離のためのカラーフィルター、光電変換素子な
どを積層して形成される。このような素子においては、
電気的に絶縁化したり、平坦化したり、また外的要因に
よる素子の物理的な破壊を防止する目的で保護膜と呼ば
れる有機塗膜層が形成される。
【0003】この保護膜に対しては、透明性、接着性、
平滑性、耐スパッタ−性、強靱性、耐熱性、耐光性、耐
水性、および耐薬品性等の性能が要求され、さらに該保
護膜を形成させるため、一般には溶液として塗布する
が、均一な塗膜を形成させるためにスピンコータによる
回転塗布法を用いる場合があり、この塗布法にも適する
ことも要求性能とされる。
【0004】従来、該保護膜形成材料の一つとして(メ
タ)アクリル系樹脂(例えば特開昭60−216307
号公報)、エポキシ系樹脂(例えば特開平4−9710
2号公報、特公平3−8652号公報)、ポリイミド系
樹脂(例えば特開平1−229203号公報)などが検
討されてきた。これらの樹脂のうち(メタ)アクリル系
樹脂は、接着性、耐スパッタ−性、耐熱性などの物性の
バランスをとることに若干問題点を有している。これら
の欠点を改良するために多くの提案がなされてきた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】例えば、前記特開昭6
0−216307号公報および特開平4−97102号
公報ではエポキシ基含有ポリマーに多価カルボン酸無水
物を混合し、加熱により架橋、硬化膜を形成する方法が
開示されているが、エポキシ基含有ポリマーと多価カル
ボン酸無水物との相溶性や塗布性が劣っていた。また、
特公平3−8652号公報ではエポキシ基含有ポリマー
に多価カルボン酸無水物および/または多価カルボン酸
と官能性シランカップリング剤を混合し同様に加熱、架
橋せしめて硬化膜を形成させる方法も開示されているが
配合後の貯蔵安定性に難があった。
【0006】このため、エポキシ系樹脂が本来有してい
る優れた特性を有するとともに、貯蔵安定性に優れ、か
つ塗布作業性にも優れ、しかも光沢性、基板との接着
性、平坦性および表面平滑性に優れた硬化塗膜が容易に
得られるようなエポキシ系熱硬化性樹脂組成物の出現が
望まれていた。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するため鋭意検討を行った結果、特定のエポキシ
基を有する化合物を含有した重合体からなる熱硬化性樹
脂組成物をもちいることにより、前記保護膜の要求性能
を満たすことを見いだし、本発明を完成するに至った。
【0008】すなわち本発明は、下記一般式
【0009】
【化3】
【0010】(式中、R1は水素又は低級アルキル基で
あり、R2は低級アルキル基であり、nは1〜5の整数
である。)で表される化合物からなる単量体ユニット
(I)を30重量%以上含有する重合体(A)と多価カ
ルボン酸およびその無水物からなる群から選ばれる1種
以上の化合物(B)とシランカップリング剤(C)とを
含んでなる熱硬化性樹脂組成物であり、
【0011】更に、上記一般式に示した単量体ユニット
(I)中のR2の低級アルキル基が、メチル基であること
を特徴とする熱硬化性樹脂組成物である。
【0012】また、多価カルボン酸及びその無水物から
なる群から選ばれる1種以上の化合物(B)が、重合体
(A)100重量部当たり1〜100重量部含んでなる
ことを特徴とする熱硬化性樹脂組成物である。
【0013】更に、シランカップリング剤(C)が、重
合体(A)100重量部当たり0.1〜30重量部含ん
でなることを特徴とする熱硬化性樹脂組成物であり、
【0014】重合体(A)が、さらに下記一般式
【0015】
【化4】
【0016】(式中、R1は低級アルキル基であり、R2
は炭素数6以上の脂肪族、脂環族及び芳香環炭化水素か
らなる基である。)で表される単量体ユニット(II)を
含んでなる重合体であることを特徴とする熱硬化性樹脂
組成物である。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明に用いられる単量体ユニッ
ト(I)で表される化合物としては、R2の低級アルキル
基がメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチ
ル、イソブチル、アミル等で、R1が水素原子またはメ
チル基であるアクリル酸エステルまたはメタクリル酸エ
ステルである。これらの化合物はそれぞれ単独でも2つ
以上の化合物の混合でも使用できるが、R2がメチル基
であるアクリル酸メチルグリシジルまたはメタクリル酸
メチルグリシジル好ましい。
【0018】また、重合体(A)中に占める単量体ユニ
ット(I)で表される化合物の含量は、30重量%以上
であることが必要で、好ましくは50重量%以上であ
り、より好ましくは80重量%以上である。
【0019】該化合物の含量が30重量%未満である
と、本発明による熱硬化性樹脂組成物の硬化性が劣り、
さらに基体との接着性が不十分となり、所定の目的を達
成することができない。また該化合物の含量が70重量
%以上である熱硬化樹脂組成物は、硬化性に優れ種々の
基体に対して優れた接着性を示す。
【0020】単量体ユニット(I)で表される化合物
は、該化合物と共重合可能な他の重合性単量体と共重合
して用いることができる。他の重合性単量体として代表
的なものを例記するに止めれば、 (1)アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル
酸プロピル、アクリル酸ブチル、アクリル酸オクタデシ
ル、アクリル酸ドコシルなどの炭素数1〜22のアルキ
ル基を持つアクリル酸エステル、または上記と同様のア
ルキル基を有するメタクリル酸エステル (2)アクリル酸ヒドロキエチル、アクリル酸ヒドロキ
シプロピル、アクリル酸グリセロールなどのヒドロキシ
アルキル基を有するアクリル酸エステルまたは上記と同
様のヒドロキシアルキル基を有するメタクリル酸エステ
ルやラクトン変性アクリル酸ヒドロキシエチルまたはメ
タクリル酸レートヒドロキシエチル
【0021】(3)アクリル酸ポリエチレングリコー
ル、アクリル酸ポリプロピレングリコールなどのポリア
ルキレングリコール基を有するアクリル酸エステルまた
は上記と同様のポリアレキレングリコール基を有するメ
タクリル酸エステル (4)アクリル酸グリシジル、α−エチルアクリル酸グ
リシジル、α−n−プロピルアクリル酸グリシジル、α
−n−ブチルアクリル酸グリシジル、アクリル酸−3,
4−エポキシブチル、アクリル酸−4,5−エポキシペ
ンチル、アクリル酸−6,7−エポキシペンチル、アク
リル酸−6,7−エポキシペンチル、α−エチルアクリ
ル酸−6,7−エポキシペンチルなどのグリシジル基を
有するアクリル酸エステルまたは上記と同様のグリシジ
ル基を有するメタクリル酸エステル
【0022】(5)フマル酸ジメチル、フマル酸ジエチ
ル、フマル酸ジブチル、イタコン酸ジメチル、イタコン
酸ジブチル、フマル酸メチルエチル、フマル酸メチルブ
チル、イタコン酸メチルエチルなどの不飽和ジカルボン
酸エステル (6)スチレン、α−メチルスチレン、クロロスチレン
などのスチレン誘導体 (7)ブタジエン、イソプレン、ピペリレン、ジメチル
ブタジエンなどのジエン系化合物 (8)塩化ビニル、臭化ビニル、フッ化ビニル、フッ化
ビニリデンなどのハロゲン化ビニルやハロゲン化ビニリ
デン (9)メチルビニルケトン、ブチルビニルケトンなどの
不飽和ケトン (10)酢酸ビニル、酪酸ビニルなどのビニルエステル (11)メチルビニルエーテル、ブチルビニルエーテル
などのビニルエーテル (12)アクリロニトリル、メタクリロニトリル、シア
ン化ビニリデンなどのシアン化ビニル (13)アクリルアミドやそのアルキド置換アミド (14)N−フェニルマレイミド、N−シクロヘキシル
マレイミドなどのN−置換マレイミドなどが挙げられ
る。
【0023】これら単量体ユニット(I)で表される化
合物と共重合可能な他の重合性単量体は、それぞれ単独
でも二つ以上の化合物を併用して使用することができる
が、この中でも、単量体ユニット(II)で表される化合
物を重合体(A)に導入することにより、基体への接着
性や耐熱性がさらに向上する。
【0024】単量体ユニット(II)で表される代表的な
化合物を例記するに止めれば、 (1)アクリル酸ヘキシル、アクリル酸ヘプシル、アク
リル酸オクチル、アクリル酸ノニル、アクリル酸デシ
ル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸テトラデシル、ア
クリル酸ヘキサデシル、アクリル酸ステアリル、アクリ
ル酸オクタデシル、アクリル酸ドコシル等の炭素数6以
上のアルキル基を有するアクリル酸エステル、または上
記と同様のアルキル基を有するメタクリル酸エステル
や、アクリル酸ポリエチレングリコール、アクリル酸ポ
リプロピレングリコール等のポリアルキレングリコール
基を有するアクリル酸エステルまたは上記と同様のポリ
アルキレングリコールを有するメタクリル酸エスエテル
等、
【0025】(2)アクリル酸シクロヘキシル、アクリ
ル酸イソボルニル、アクリル酸ジシクロペンテニルオキ
シエチル等脂環式のアルキル基を有するアクリル酸エス
テル、または上記と同様の脂環式のアルキル基を有する
メタクリル酸エステル等や、テトラヒドロフルフリルア
ルコールとε−カプロラクトン付加物のアクリル酸エス
テルまたはメタクリル酸エステル等 (3)アクリル酸ベンゾイルオキシエチル、アクリル酸
ベンジル、アクリル酸フェノキシエチル、アクリル酸フ
ェノキシジエチレングリコール、アクリル酸2−ヒドロ
キシ−3−フェノキシプロピル等の芳香環を有するアク
リル酸エステル、または上記と同様の芳香環を有するメ
タクリル酸エステル等が挙げられる。
【0026】上記の単量体ユニット(I)で表される化
合物と共重合可能な重合性単量体および/または単量体
ユニット(II)の含量は重合体(A)の70重量%を越
えない範囲であることが望ましい。これらの含量が70
重量を越えると、本発明による熱硬化性樹脂組成物の硬
化性が低下し、さらには基体に対する接着性が低下す
る。
【0027】上記の単量体ユニット(I)で表される化
合物を用いた共重合体の共重合形態は特に制限されず、
付加重合によるランダム共重合体、ブロック共重合体等
のいずれでもよく、また共重合方法も溶液重合法、乳化
重合法等のいずれでもよい。
【0028】上記の方法にて得られる重合体(A)の分
子量は、本発明熱硬化性樹脂組成物を基体に均一な塗膜
として塗布することができる限り特に限定されないが、
通常ポリスチレン換算重量平均分子量が3000〜30
000であり、形成する塗膜の厚さ、塗布方法等の塗膜
形成の目的や条件に応じて適宜選択することができる。
【0029】本発明の熱硬化性樹脂組成物は、上記重合
体(A)とともに多価カルボン酸およびその酸無水物か
らなる群から選ばれる1種以上の化合物(B)を含有す
る。
【0030】本発明に用いられる多価カルボン酸の代表
的なものを例記すれば、 (1)コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ブタンテト
ラカルボン酸、マレイン酸、イタコン酸等の脂肪族多価
カルボン酸 (2)ヘキサヒドロフタル酸、1,2−シクロヘキサン
カルボン酸、1,2,4−シクロヘキサントリカルボン
酸、シクロペンタンテトラカルボン酸等の脂環式多価カ
ルボン酸およびフタル酸、イソフタル酸、テレフタル
酸、トリメリット酸、ピロメリット酸、1,4,5,8−
ナフタレンテトラカルボン酸、ベンゾフェノンテトラカ
ルボン酸等を挙げることができる。
【0031】また、多価カルボン酸無水物の代表的なも
のを例記すれば、 (1)無水フタル酸、無水イタコン酸、無水コハク酸、
無水シトラコン酸、無水ドデセニルコハク酸、無水トリ
カルバリル酸、無水マレイン酸、無水ヘキサヒドロフタ
ル酸、無水メチルテトラヒドロフタル酸、無水ハイミッ
ク酸等の脂肪酸ジカルボン酸無水物 (2)1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸二無水
物、シクロペンタンテトラカルボン酸二無水物等の脂肪
族多価カルボン酸二無水物 (3)無水ピロメリット酸、無水トリメリット酸、無水
ベンゾフェノンテトラカルボン酸無水物 (4)エチレングリコールビストリメリテイト、グリセ
リントリストリメテイト等のエステル基含有酸無水物を
挙げることができる。
【0032】また、このカルボン酸無水物としては、市
販の無色の酸無水物からなるエポキシ樹脂硬化剤も好適
に用いることができ、具体例としてアデカハードナーE
H−700[商品名(以下同じ)旭電化工業(株)
製]、リカシッド−HH、同MH−700[新日本理化
(株)製]、エピキニ126、同YH−306、同DX
−126[油化シェルエポキシ(株)製]等を挙げるこ
とができる。
【0033】さらに、多価カルボン酸又はその酸無水物
は、分子中に2個以上のカルボキシル基またはその無水
物を有する樹脂でもよく、それ自体が公知であるような
ものも使用できるが、それらのうちでも特に代表的なも
のを例示すれば、例えばカルボキシル基を有する、ウレ
タン樹脂、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ラクトン
変性ポリエステル樹脂、ポリエステルアミド樹脂、アル
キド樹脂、ポリエーテル樹脂、変性ポリエーテル樹脂、
ポリチオエーテル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリア
セタール樹脂、ポリオレフィン樹脂、エポキシ変性樹
脂、シリコーン樹脂、またはフッ素樹脂などを挙げるこ
とができる。
【0034】これらのなかでも、相溶性や作業性の点か
ら特に好ましいのは、芳香族多価カルボン酸無水物であ
る。また、上記に示した多価カルボン酸および多価カル
ボン酸無水物は、1種単独でも2種以上の組み合わせで
用いることができる。
【0035】本発明の熱硬化性樹脂組成物における化合
物(B)成分の配合量は、(A)成分である重合体10
0重量部当たり1〜100重量部の範囲であり、好まし
くは5〜50重量部である。(B)成分の配合量が1重
量部未満であると、本発明の熱硬化性樹脂組成物の硬化
性が不十分となって強靱な塗膜を形成することができ
ず、また、100重量部を越えると塗膜の基体への接着
性を低下する上に、回転塗布法により均一で平滑な塗膜
を形成することが困難となる。
【0036】本発明の熱硬化性樹脂組成物は、前記
(C)成分としてシランカップリング剤を含有する。こ
こで、シランカップリング剤とは、アミノ基、メタクリ
ロイル基、エポキシ基、メルカプト基、ビニル基、カル
ボキシ基、イソシアネート基等の反応性置換基を有する
シランカップリング剤を意味し、特に代表的なものを例
記するに止めれば、
【0037】(1)γ−(2−アミノエチル)アミノプ
ロピルトリメトキシシラン、γ−(2−アミノエチル)
アミノプロピルメチルジメトキシシラン、(2)γ−メ
タクリロキシプロピルトリメトキシシラン、(3)γ−
グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、β−(3,
4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラ
ン、(4)γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン (5)ビニルトリアセトキシシラン、ビニルトリメトキ
シシラン、(6)トリメトキシシリル安息香酸 (7)γ−イソシアナトプロピルトリエトキシシラン等
やこれらシランカップリング剤等からなるオリゴマーや
ポリマー類を挙げることができる。
【0038】中でも、γ−グリシドキシプロピルトリメ
トキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシ
ル)エチルトリメトキシシラン等のエポキシ基を有する
シランカップリング剤が、種々の基体に対して特に優れ
た平滑性、接着性、耐水性および耐溶剤性を与える点で
好ましい。これらのシランカップリング剤は、1種単独
でも2種以上の組み合わせでも使用することができる。
【0039】本発明の樹脂組成物における、(C)成分
としてのシランカップリング剤の配合量は、(A)成分
である重合体100重量部当たり0.1〜30重量部の
範囲であり、好ましくは0.5〜20重量部である。シ
ランカップリング剤である(C)成分の配合量が0.1
重量部未満では、形成される塗膜の平滑性ならび基体と
の接着性、耐水性および耐溶剤性が不十分であり、また
30重量部を越えると接着性の向上はもはや望めないば
かりでなく、形成される塗膜の硬化性が低下するため好
ましくない。
【0040】本発明の熱硬化性樹脂組成物は、重合体
(A)に単量体ユニット(I)で表される化合物を含有
することにより、アクリル酸グリシジルエステルやメタ
アクリレート酸グリシジルエステル系単量体を用いた重
合体と比して、硬化剤である多価カルボン酸および/ま
たはその無水物(B)およびシランカップリング剤
(C)を配合した後の貯蔵安定性が優れており、さらに
単量体ユニット(II)を重合体(A)に導入することに
より、耐熱性や貯蔵安定性が格段に向上することに特徴
を有している。
【0041】また、本発明の熱硬化性樹脂組成物は、上
述した(A)〜(C)を必須成分とするものであるが、
必要に応じて酸化化防止剤、紫外線吸収剤等の安定剤や
レベリング剤等を透明性を損なわない程度に各種の添加
剤を添加することができる。なお、塗膜の目的によって
透明性が求められない場合には、顔料、塗料、充填剤等
を配合することもできる。
【0042】本発明の熱硬化性樹脂組成物は、上記諸成
分を均一に混合することにより得られる。これらの成分
を混合する方法としては、通常、これらの成分を適当な
溶媒に溶解、混合する溶剤混合法が好ましい。溶剤混合
に用いる溶媒としては、上記各成分を溶解し、かつこれ
らの成分と反応しないものであれば、特に限定されるも
のではなく、種々の溶媒を使用することができ、代表的
なものを例記するに止めれば、
【0043】(1)アセトン、メチルエチルケトン、メ
チル−n−プロピルケトン、メチルイソプロピルケト
ン、メチル−n−ブチルケトン、メチルイソブチルケト
ン、メチル−n−アミルケトン、メチル−n−ヘキシル
ケトン、ジエチルケトン、エチル−n−ブチルケトン、
ジ−n−プロピルケトン、ジイソブチルケトン、シクロ
ヘキサノン、ホロン等のケトン系溶媒 (2)エチルエーテル、イソプロピルエーテル、n−ブ
チルエーテル、ジイソアミルエーテル、エチレングリコ
ールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエ
ーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエ
チレングリコール、ジオキサン、テトラヒドロフラン等
のエーテル系溶媒 (3)ギ酸エチル、ギ酸プロピル、ギ酸−n−ブチル、
酢酸エチル、酢酸−n−プロピル、酢酸イソプロピル、
酢酸−nーブチル、酢酸−n−アミル、エチレングリコ
ールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコー
ルモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコー
ルモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコー
ルモノエチルエーテルアセテート等のエステル系溶媒 を挙げることができる。
【0044】本発明の熱硬化性樹脂組成物を溶媒混合に
より調製する場合の混合順序は特に限定するものではな
く、例えば全成分を同時に溶媒に溶解して本発明組成物
の溶液を調整してもよいし、必要に応じて各成分を別々
に同一または異種の溶媒に溶解して2つ以上の溶液と
し、これらの溶液を混合して本発明熱硬化性組成物の溶
液を調整してもよい。
【0045】例えば(B)成分の溶液と、残りの他の成
分の溶液の2種とを調製しておき、使用直前に所望の比
率で混合することによって、各成分の長期にわたる貯蔵
安定性を向上させたり、2種の溶液の混合比率をかえる
だけで、目的に応じ簡単に塗膜性能を変化させることが
可能になる。
【0046】本発明の熱硬化性樹脂組成物溶液の濃度
は、特に限定されるものではなく、使用目的に応じて適
宜選定することができるが、一般的には5〜50重量%
程度を使用する。
【0047】上記のようにして調製した本発明の樹脂組
成物の溶液を基体表面に塗布し、加熱により硬化させる
ことにより所望の塗膜を得ることができる。
【0048】本発明の熱硬化性樹脂組成物の溶液を基体
表面に塗布する方法は特に限定されず、例えばスプレー
法、ロールコート法、回転塗布法など各種の方法を用い
ることができ、本発明の熱硬化性樹脂組成物が回転塗布
法にも適している点は本発明の特徴の一つである本発明
の熱硬化性樹脂組成物の熱硬化条件は、樹脂組成物の各
成分の種類、配合割合等によって適宜選択されるが、通
常80〜250℃で15分〜10時間程度である。
【0049】このようにして本発明の熱硬化性樹脂組成
物から得られる塗膜は、紫外から可視の領域にわたる広
い範囲の波長域において高い光線透過率を有して透明性
に優れているほか、種々の基体に対して優れた接着性を
示す。基体としては、ガラス、金属、プラスチック等が
挙げられる。
【0050】また、この塗膜は平滑、強靱で、耐光性お
よび耐熱性に優れており、長期にわたる使用によっても
変色などの変質を起こすこともなく、さらに、耐水性、
耐溶剤性および耐汚染性にも優れたもので、かつ硬度の
高いものである。
【0051】これらの特徴により、本発明の熱硬化性樹
脂組成物により形成される塗膜は、各種物品の基体表面
の保護塗膜として有用であるのみならず、色分離フィル
ターの防染保護層、表面保護層等として極めて好適であ
り、色の鮮明度や明るさに優れ、信頼性の高い色分離フ
ィルターを得ることができる。
【0052】
【実施例】次に実施例によって本発明をさらに詳細に説
明するが、本発明はこれら実施例により限定されるもの
ではない。なお、以下において、部および%は特に断り
のない限り、すべて重量基準であるものとする。
【0053】<重合体(A)の合成> 合成例−1 窒素雰囲気下、2000mlのフラスコにプロピレング
リコールモノメチルエーテルアセテート(以後PGMA
Cと略記する)の500.0部を仕込み、攪拌しながら
115℃まで昇温したのち、メタクリル酸メチルグリシ
ジル(以後M−GMAと略記する)500.0部とパー
ブチルO[日本油脂(株)製 有機過酸化物t−ブチル
パーオキシ−2−エチルヘキサネート]の25.0部と
の混合物を1時間かけて滴下した。滴下後115℃にて
1時間保持した後、パーブチルZ[日本油脂(株)製
有機過酸化物 t−ブチルパーオキシベンゾエート]の
0.3部を加え、さらに同温度で6時間反応させた。得
られた樹脂溶液の不揮発分(150℃、1時間乾燥後の
残留樹脂重量%)は49.2%、ガードナー粘度はI−
Jでポリスチレン換算の数平均分子量は4200であっ
た。以後この重合体をA−1と略記する。
【0054】合成例−2 合成例−1においてM−GMAの500.0部にかえ
て、M−GMAの350.0部とスチレンの150.0部
を用い、さらにパーブチルOの25.0部を12.0部に
変更した以外は合成例−1と同様にして、不揮発分が4
9.4%、粘度がM−Nで数平均分子量が10000の
樹脂溶液を得た。以後この重合体をA−2と略記する。
【0055】合成例−3 合成例−1においてM−GMAの500.0部にかえ
て、M−GMAの250.0部とスチレンの250.0部
を用いた以外は合成例−1と同様にして、不揮発分が4
9.6%、粘度がF−Gで数平均分子量が4400の樹
脂溶液を得た。以後この重合体をA−3と略記する。
【0056】合成例−4 合成例−1においてM−GMAの500.0部にかえ
て、M−GMAの150.0部とスチレンの350.0部
を用いた以外は合成例−1と同様にして、不揮発分が4
9.8%、粘度がE−Fで数平均分子量が4600の樹
脂溶液を得た。以後この重合体をA−4と略記する。
【0057】合成例−5 合成例−1においてM−GMAの500.0部にかえ
て、M−GMAの200.0部とスチレンの50.0部お
よびメタクリル酸グリシジルの250.0部を用いた以
外は合成例−1と同様にして、不揮発分が49.5%、
粘度がK−Lで数平均分子量が4500の樹脂溶液を得
た。以後この重合体をA−5と略記する。
【0058】合成例−6 合成例−1においてM−GMAの500.0部にかえ
て、M−GMAの350.0部とスチレンの100.0部
およびメタクリル酸ステアリルの50.0部を用いた以
外は合成例−1と同様にして、不揮発分が49.2%、
粘度がG−Hで数平均分子量が4400の樹脂溶液を得
た。以後この重合体をA−6と略記する。
【0059】合成例−7 合成例−1においてM−GMAの500.0部にかえ
て、M−GMAの250.0部とスチレンの100.0部
およびメタクリル酸ステアリルの150.0部を用いた
以外は合成例−1と同様にして、不揮発分が49.7
%、粘度がB−Cで数平均分子量が4600の樹脂溶液
を得た。以後この重合体をA−7と略記する。
【0060】合成例−8 合成例−1においてM−GMAの500.0部にかえ
て、M−GMAの350.0部とメタクリル酸ステアリ
ルの150.0部を用い、さらにパーブチルOの25.0
部を10.0部に変更した以外は合成例−1と同様にし
て、不揮発分が49.3%、粘度がG−Hで数平均分子
量が12000の樹脂溶液を得た。以後この重合体をA
−8と略記する。
【0061】合成例−9 合成例−1においてM−GMAの500.0部にかえ
て、M−GMAの350.0部とスチレンの100.0部
およびメタクリル酸ジシクロペンテニルオキシエチルの
50.0部を用いた以外は合成例−1と同様にして、不
揮発分が49.2%、粘度がI−Jで数平均分子量が4
700の樹脂溶液を得た。以後この重合体をA−9と略
記する。
【0062】合成例−10 合成例−1においてM−GMAの500.0部にかえ
て、M−GMAの350.0部とスチレンの100.0部
およびメタクリル酸イソボルニルの50.0部を用いた
以外は合成例−1と同様にして、不揮発分が49.4
%、粘度がH−Iで数平均分子量が4600の樹脂溶液
を得た。以後この重合体をA−10と略記する。
【0063】合成例−11 合成例−1においてM−GMAの500.0部にかえ
て、メタクリル酸グリシジルの500.0部を用いた以
外は合成例−1と同様にして、不揮発分が49.9%、
粘度がL−Mで数平均分子量が4400の樹脂溶液を得
た。以後この重合体をA−11と略記する。
【0064】合成例−12 合成例−1においてM−GMAの500.0部にかえ
て、メタクリル酸グリシジルの350.0部とスチレン
の150.0部を用いた以外は合成例−1と同様にし
て、不揮発分が49.8%、粘度がJ−Kで数平均分子
量が4600の樹脂溶液を得た。以後この重合体をA−
11と略記する。
【0065】実施例−1 合成例−1で得られた重合体A−1の30.0部をガラ
ス容器に秤取り、PGMACの24.7部とγ−グルシ
ドキシプロピルトリメトキシシランの0.9部を室温に
て混合攪拌し、次いで得られた溶液にジメチルジグリコ
ール(以下DMDGと略記する)にて20%に溶解させ
たトリメリット酸無水物溶液の10.5部を加え、均一
になるまで混合させた。かくして得られた樹脂溶液の粘
度は11cps.であった。このものを、孔径0.2μm
のフィルターでろ過した後、スピンコーターを用いてガ
ラス板上に回転数700rpmで回転塗布した。塗布
後、ガラス板を100℃で2分間予備乾燥させ、その後
230℃の恒温槽中にて30分間熱処理し塗膜を硬化さ
せた。得られた塗膜は表面が極めて滑らかであり、膜厚
は3.2μmであった。
【0066】以上のようにして作成した塗膜について、
以下の試験を行った。まず、上記の方法で塗布し硬化さ
せたガラス板の吸収スペクトルを、用いたガラス板その
ものを基準に測定した。350nm〜800nmの全領
域において光透過率は95%以上であった。
【0067】次ぎにこのガラス板に塗布し硬化させた塗
膜の接着性を調べるためにセロハン粘着テープによる剥
離試験を行った。その結果、剥離は全く認められなかっ
た。また、このガラス板を100℃の沸騰水中に10分
間処理したのち、同様にして剥離試験を行ったが、剥離
は認められなかった。
【0068】また、上記ガラス板を40℃の10重量%
塩酸水溶液中に30分間処理したのちの剥離試験でも剥
離は認められなかった。また、上記ガラス板を40℃の
2重量%水酸化ナトリウム水溶液中に30分間処理した
のちの剥離試験でも剥離は認められなかった。
【0069】また、上記ガラス板を23℃のNーメチル
ー2ーピロリドン中で処理しても、剥離は認められなか
った。また、上記と同様にして作成した塗膜つきガラス
板を250℃で2時間熱処理した結果、塗膜にクラック
等は見られず、また吸収スペクトルの変化も認められな
かった。
【0070】さらに、上記で配合した樹脂溶液を40℃
で1ケ月保存したが、ゲル化せず粘度の変化は初期の1
1cps.から17cps.に上昇しただけであった。以
上の結果から、本発明の樹脂組成物は貯蔵安定性に優
れ、かつ該樹脂組成物から得られる硬化塗膜は透明性、
接着性、耐水性、耐酸性、耐アルカリ性および耐溶剤性
に極めて優れていることが明かである。
【0071】実施例−2 下掲する如き物質を使用するように変更した以外は実施
例−1と同様の操作を行い樹脂組成物を得た。
【0072】重合体A−2の30.0部、PGMACの
29.3部、γ−グルシドキシプロピルトリメトキシシ
ランの0.9 部 TMA(20%DMDG溶液)の7.4部 を用いて樹脂溶液を調整した。得られた樹脂溶液の粘度
は12cpsであった。
【0073】次いで実施例−1と同様にして回転塗布法
によりガラス板上に硬化後の膜厚3.9μmの塗膜を形
成させた。塗膜の表面は非常に平滑であった。得られた
塗膜について実施例−1と同じ試験を行った結果を表1
に示した。
【0074】実施例−3 下掲する如き物質を使用するように変更した以外は実施
例−1と同様の操作を行い樹脂組成物を得た。
【0075】重合体A−3の30.0部、PGMACの
29.5部、γ−グルシドキシプロピルトリメトキシシ
ランの0.9部 TMA(20%DMDG溶液)の5.3部 を用いて樹脂溶液を調整した。得られた樹脂溶液の粘度
は10cpsであった。
【0076】次いで実施例−1と同様にして回転塗布法
によりガラス板上に硬化後の膜厚2.9μmの塗膜を形
成させた。塗膜の表面は非常に平滑であった。得られた
塗膜について実施例−1と同じ試験を行った結果を表1
に示した。
【0077】実施例−4 下掲する如き物質を使用するように変更した以外は実施
例−1と同様の操作を行い樹脂組成物を得た。
【0078】重合体A−4の30.0部、PGMACの
27.5部、γ−グルシドキシプロピルトリメトキシシ
ランの0.9部 TMA(20%DMDG溶液)の3.2部 を用いて樹脂溶液を調整した。得られた樹脂溶液の粘度
は13cpsであった。
【0079】次いで実施例−1と同様にして回転塗布法
によりガラス板上に硬化後の膜厚2.8μmの塗膜を形
成させた。塗膜の表面は非常に平滑であった。得られた
塗膜について実施例−1と同じ試験を行った結果を表1
に示した。
【0080】実施例−5 下掲する如き物質を使用するように変更した以外は実施
例−1と同様の操作を行い樹脂組成物を得た。
【0081】重合体A−5の30.0部、PGMACの
34.6部、γ−グルシドキシプロピルトリメトキシシ
ランの0.9部 TMA(20%DMDG溶液)の10.0部 を用いて樹脂溶液を調整した。得られた樹脂溶液の粘度
は11cpsであった。
【0082】次いで実施例−1と同様にして回転塗布法
によりガラス板上に硬化後の膜厚3.0μmの塗膜を形
成させた。塗膜の表面は非常に平滑であった。得られた
塗膜について実施例−1と同じ試験を行った結果を表1
に示した。
【0083】実施例−6 下掲する如き物質を使用するように変更した以外は実施
例−1と同様の操作を行い樹脂組成物を得た。
【0084】重合体A−6の30.0部、PGMACの
31.5部、γ−グルシドキシプロピルトリメトキシシ
ランの0.9部 TMA(20%DMDG溶液)の7.4部 を用いて樹脂溶液を調整した。得られた樹脂溶液の粘度
は10cpsであった。
【0085】次いで実施例−1と同様にして回転塗布法
によりガラス板上に硬化後の膜厚3.4μmの塗膜を形
成させた。塗膜の表面は非常に平滑であった。得られた
塗膜について実施例−1と同じ試験を行った結果を表1
に示した。
【0086】実施例−7 下掲する如き物質を使用するように変更した以外は実施
例−1と同様の操作を行い樹脂組成物を得た。
【0087】重合体A−7の30.0部、PGMACの
27.3部、γ−グルシドキシプロピルトリメトキシシ
ランの0.9部 TMA(20%DMDG溶液)の5.3部 を用いて樹脂溶液を調整した。得られた樹脂溶液の粘度
は13cpsであった。
【0088】次いで実施例−1と同様にして回転塗布法
によりガラス板上に硬化後の膜厚3.6μmの塗膜を形
成させた。塗膜の表面は非常に平滑であった。得られた
塗膜について実施例−1と同じ試験を行った結果を表1
に示した。
【0089】実施例−8 下掲する如き物質を使用するように変更した以外は実施
例−1と同様の操作を行い樹脂組成物を得た。
【0090】重合体A−8の30.0部、PGMACの
37.2部、γ−グルシドキシプロピルトリメトキシシ
ランの0.9部 TMA(20%DMDG溶液)の7.4部 を用いて樹脂溶液を調整した。得られた樹脂溶液の粘度
は11cpsであった。
【0091】次いで実施例−1と同様にして回転塗布法
によりガラス板上に硬化後の膜厚3.8μmの塗膜を形
成させた。塗膜の表面は非常に平滑であった。得られた
塗膜について実施例−1と同じ試験を行った結果を表1
に示した。
【0092】実施例−9 下掲する如き物質を使用するように変更した以外は実施
例−1と同様の操作を行い樹脂組成物を得た。
【0093】重合体A−9の30.0部、PGMACの
29.0部、γ−グルシドキシプロピルトリメトキシシ
ランの0.9部 TMA(20%DMDG溶液)の7.4部 を用いて樹脂溶液を調整した。得られた樹脂溶液の粘度
は12cpsであった。
【0094】次いで実施例−1と同様にして回転塗布法
によりガラス板上に硬化後の膜厚3.0μmの塗膜を形
成させた。塗膜の表面は非常に平滑であった。得られた
塗膜について実施例−1と同じ試験を行った結果を表1
に示した。
【0095】実施例−10 下掲する如き物質を使用するように変更した以外は実施
例−1と同様の操作を行い樹脂組成物を得た。
【0096】重合体A−10の30.0部、PGMAC
の31.8部、γ−グルシドキシプロピルトリメトキシ
シランの0.9部 TMA(20%DMDG溶液)の7.4部 を用いて樹脂溶液を調整した。得られた樹脂溶液の粘度
は13cpsであった。
【0097】次いで実施例−1と同様にして回転塗布法
によりガラス板上に硬化後の膜厚3.2μmの塗膜を形
成させた。塗膜の表面は非常に平滑であった。得られた
塗膜について実施例−1と同じ試験を行った結果を表1
に示した。
【0098】実施例−11 下掲する如き物質を使用するように変更した以外は実施
例−1と同様の操作を行い樹脂組成物を得た。
【0099】重合体A−6の30.0部、PGMACの
22.7部、γ−グルシドキシプロピルトリメトキシシ
ランの0.9部 TMA(20%DMDG溶液)の22.1部 を用いて樹脂溶液を調整した。得られた樹脂溶液の粘度
は12cpsであった。
【0100】次いで実施例−1と同様にして回転塗布法
によりガラス板上に硬化後の膜厚2.9μmの塗膜を形
成させた。塗膜の表面は非常に平滑であった。得られた
塗膜について実施例−1と同じ試験を行った結果を表1
に示した。
【0101】実施例−12 下掲する如き物質を使用するように変更した以外は実施
例−1と同様の操作を行い樹脂組成物を得た。
【0102】重合体A−6の30.0部、PGMACの
19.2部、γ−グルシドキシプロピルトリメトキシシ
ランの0.9部 TMA(20%DMDG溶液)の11.0部 を用いて樹脂溶液を調整した。得られた樹脂溶液の粘度
は13cpsであった。次いで実施例−1と同様にして
回転塗布法によりガラス板上に硬化後の膜厚2.7μm
の塗膜を形成させた。塗膜の表面は非常に平滑であっ
た。得られた塗膜について実施例−1と同じ試験を行っ
た結果を表1に示した。
【0103】実施例−13 下掲する如き物質を使用するように変更した以外は実施
例−1と同様の操作を行い樹脂組成物を得た。
【0104】重合体A−6の30.0部、PGMACの
29.0部、γ−グルシドキシプロピルトリメトキシシ
ランの0.9部 ピロメリット酸無水物(20%γ−ブチロラクトン溶
液)の5.5部 を用いて樹脂溶液を調整した。得られた樹脂溶液の粘度
は11cpsであった。
【0105】次いで実施例−1と同様にして回転塗布法
によりガラス板上に硬化後の膜厚3.2μmの塗膜を形
成させた。塗膜の表面は非常に平滑であった。得られた
塗膜について実施例−1と同じ試験を行った結果を表1
に示した。
【0106】実施例−14 下掲する如き物質を使用するように変更した以外は実施
例−1と同様の操作を行い樹脂組成物を得た。
【0107】重合体A−6の30.0部、DMDGの3
1.5部、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシ
ランの0.9部 TMA(20%DMDG溶液)の7.4部 を用いて樹脂溶液を調整した。得られた樹脂溶液の粘度
は13cpsであった。
【0108】次いで実施例−1と同様にして回転塗布法
によりガラス板上に硬化後の膜厚3.1μmの塗膜を形
成させた。塗膜の表面は非常に平滑であった。得られた
塗膜について実施例−1と同じ試験を行った結果を表1
に示した。
【0109】実施例−15 下掲する如き物質を使用するように変更した以外は実施
例−1と同様の操作を行い樹脂組成物を得た。
【0110】重合体A−6の30.0部、PGMACの
26.8部、ビニルトリアセトキシシランの0.9部 TMA(20%DMDG溶液)の7.4部 を用いて樹脂溶液を調整した。得られた樹脂溶液の粘度
は12cpsであった。
【0111】次いで実施例−1と同様にして回転塗布法
によりガラス板上に硬化後の膜厚3.3μmの塗膜を形
成させた。塗膜の表面は非常に平滑であった。得られた
塗膜について実施例−1と同じ試験を行った結果を表1
に示した。
【0112】比較例−1 下掲する如き物質を使用するように変更した以外は実施
例−1と同様の操作を行い樹脂組成物を得た。
【0113】重合体A−11の30.0部、DMDGの
27.6部、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシ
ランの0.9部 TMA(20%DMDG溶液)の11.5部 を用いて樹脂溶液を調整した。得られた樹脂溶液の粘度
は11cpsであった。次いで実施例−1と同様にして
回転塗布法によりガラス板上に硬化後の膜厚3.4μm
の塗膜を形成させた。塗膜の表面は非常に平滑であっ
た。得られた塗膜について実施例−1と同じ試験を行っ
た結果を表1に示した。
【0114】比較例−2 下掲する如き物質を使用するように変更した以外は実施
例−1と同様の操作を行い樹脂組成物を得た。
【0115】重合体A−12の30.0部、PGMAC
の25.3部、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシ
シランの0.9部 TMA(20%DMDG溶液)の8.1部 を用いて樹脂溶液を調整した。得られた樹脂溶液の粘度
は13cpsであった。
【0116】次いで実施例−1と同様にして回転塗布法
によりガラス板上に硬化後の膜厚3.6μmの塗膜を形
成させた。塗膜の表面は非常に平滑であった。得られた
塗膜について実施例−1と同じ試験を行った結果を表1
に示した。
【0117】
【表1】
【0118】
【発明の効果】本発明は、貯蔵安定性に優れ、かつ優れ
た耐熱性、透明性、接着性、耐水性、耐酸性、耐アルカ
リ性、耐溶剤性を有し、塗装作業性や表面平滑性にも優
れた硬化塗膜が容易に作成可能な熱硬化型樹脂組成物を
提供できる。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記一般式 【化1】 (式中、R1は水素又は低級アルキル基であり、R2は低
    級アルキル基であり、nは1〜5の整数である。)で表
    される化合物からなる単量体ユニット(I)を30重量
    %以上含有する重合体(A)と多価カルボン酸およびそ
    の無水物からなる群から選ばれる1種以上の化合物
    (B)とシランカップリング剤(C)とを含んでなる熱
    硬化性樹脂組成物。
  2. 【請求項2】R2の低級アルキル基が、メチル基である
    ことを特徴とする請求項1記載の熱硬化性樹脂組成物。
  3. 【請求項3】多価カルボン酸及びその無水物からなる群
    から選ばれる1種以上の化合物(B)が、重合体(A)
    100重量部当たり1〜100重量部含んでなることを
    特徴とする請求項1又は2記載の熱硬化性樹脂組成物。
  4. 【請求項4】シランカップリング剤(C)が、重合体
    (A)100重量部当たり0.1〜30重量部含んでな
    ることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載の
    熱硬化性樹脂組成物。
  5. 【請求項5】重合体(A)が、さらに下記一般式 【化2】 (式中、R1は低級アルキル基であり、R2は炭素数6以
    上の脂肪族、脂環族及び芳香環炭化水素からなる基であ
    る。)で表される化合物からなる単量体ユニット(II)
    を含んでなる重合体であることを特徴とする請求項1〜
    4のいずれか1項記載の熱硬化性樹脂組成物。
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