JPH05173012A - カラーフィルタ保護膜用樹脂組成物 - Google Patents

カラーフィルタ保護膜用樹脂組成物

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JPH05173012A
JPH05173012A JP33900191A JP33900191A JPH05173012A JP H05173012 A JPH05173012 A JP H05173012A JP 33900191 A JP33900191 A JP 33900191A JP 33900191 A JP33900191 A JP 33900191A JP H05173012 A JPH05173012 A JP H05173012A
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JP
Japan
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epoxy resin
polyvalent carboxylic
color filter
weight
heat resistance
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JP33900191A
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English (en)
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Akihiro Kobayashi
明洋 小林
Michio Uruno
道生 宇留野
Yoshiko Tange
佳子 丹下
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Showa Denko Materials Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 平滑性、透明性、接着性、耐水性、耐薬品
性、耐熱性、耐傷性に優れたカラーフィルタ保護膜用樹
脂組成物を提供する。 【構成】 A.エポキシ樹脂、 B.カルボキシル基含有オルガノポリシロキサンとエポ
キシ樹脂とを反応させて得られるシリコン変性エポキシ
樹脂、 C.多価カルボン酸無水物および多価カルボン酸から選
ばれる少なくとも1種の化合物 及び D.溶剤と含有してなるカラーフィルタ保護膜用樹脂組
成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はカラー液晶ディスプレイ
等に使用されるカラーフィルタ用のカラーフィルタ保護
膜用樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】カラー液晶ディスプレイパネル等におい
て、基板上に赤(R)、緑(G)、青(B)の三原色を
中心とした着色被膜を所望パターン状に備えたものをカ
ラーフィルタと称して用いている。カラーフィルタの製
造方法としては、印刷法、フォトリソグラフィ法、電着
法等がある。
【0003】印刷法では、有機ビヒクル、エポキシ樹脂
などに粒径の細かな(0.1μm以下程度)顔料を着色
材として使用し、オフセット印刷などの方法でパターン
状に赤、緑および青のパターンを形成させる。フォトリ
ソグラフィ法では、ゼラチン、カゼイン、ポリアクリル
アミド、ポリビニルアルコール、アクリル樹脂、ポリイ
ミド樹脂などを感光化し、フォトリソグラフィによって
パターン化するが、始めから樹脂に、顔料を分散させて
おく顔料分散法と、樹脂をパターン化した後に染料を用
いて着色する染色法がある。電着法では、カルボキシル
基等を導入したポリエステル等の高分子に顔料を分散さ
せ、これを電着法により、予め透明電極をパターン化し
ておいたガラス基板上に赤、緑、青のパターンを形成さ
せる。
【0004】カラー液晶表示素子を組み立てるには、上
述のようにして、透明基板上にパターン状のカラーフィ
ルタ層を設け、この上にインジウムチンオキシド(IT
O)等からなる導電性無機薄膜を蒸着またはスパッタに
よって形成して透明電極とし、場合によってはフォトリ
ソグラフィ法でパターニングして透明電極を加工した
後、配向膜を塗布、加熱硬化し、さらにこの上に液晶を
配置する方法が主流となっている。
【0005】この場合、カラーフィルタにはこの上にI
TOを蒸着またはスパッタして透明電極を形成し、場合
によってはフォトリソグラフィ法で電極を加工し、さら
に配向膜のワニスを塗布して加熱硬化させるというプロ
セスに耐え得るだけの耐熱性、耐薬品性が備わっていな
いため、ITO層を形成する前にカラーフィルタ上に保
護膜を形成しておく必要性がある。
【0006】このカラーフィルタ保護膜に要求される特
性としては、耐熱性、耐薬品性の他にガラス基板やカラ
ーフィルタとの密着性、コーティング性、透明性、耐傷
性等があげられる。このうち耐熱性は、保護膜上にIT
O等の透明電極を形成する際や、配向膜の加熱硬化の際
に、通常、200℃またはそれ以上に加熱されるため、
この条件下で安定であることが必要である。
【0007】このような耐熱性、耐薬品性等に優れたコ
ーティング用材料としては、特開昭58−196506
号公報や特開昭62−119501号公報記載のアクリ
ル系樹脂、特開昭60−216307号公報記載のポリ
グリシジルメタクリレート系樹脂、特開昭63−131
103号公報記載のメラミン樹脂、エポキシ樹脂、その
他ポリイミド樹脂等が提案されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来提
案されている材料ではそれぞれ欠点があり、全ての要求
特性を満足するバランスのとれた材料は無い。例えば、
アクリル系樹脂では耐熱性が不十分であり、ITO等の
蒸着時に膜の表面にシワやクラックを生じるという問題
がある。ポリグリシジルメタクリレート系樹脂では、ガ
ラス基板等との密着性が不十分であり、液晶素子組立て
プロセス中にハガレを生じたり、カラーフィルタ層に薬
品等が侵入することを十分に阻止することができない。
メラミン樹脂は、比較的耐熱性は高いもののガラス基板
やカラーフィルタとの密着性が極端に悪く、基板やフィ
ルタ上でハジキを生じ易い。エポキシ樹脂は密着性の良
いものは、耐熱性が不十分であり、耐熱性の高いものは
密着性やコーティング性が劣るため要求特性のバランス
をとることができない。またポリイミド樹脂は、透明性
が不十分な上に、ワニスの保存安定性に欠ける点や、カ
ラーフィルタを浸すような溶剤しか使用できないという
ような問題点がある。
【0009】本発明の目的は上記従来材料の欠点を解決
し耐熱性、耐薬品性、密着性、コーティング性、透明
性、耐傷性等の全ての要求特性を満足し得るバランスの
とれた新規なカラーフィルタ保護膜用樹脂組成物を提供
するものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、 A.エポキシ樹脂、 B.カルボキシル基含有オルガノポリシロキサンとエポ
キシ樹脂とを反応させて得られるシリコン変性エポキシ
樹脂、 C.多価カルボン酸無水物および多価カルボン酸から選
ばれる少なくとも1種の化合物 及び D.溶剤を含有してなるカラーフィルタ保護膜用樹脂組
成物に関する。
【0011】本発明のA成分として用いられるエポキシ
樹脂としては、ビスフェノールA型液状エポキシ樹脂、
ビスフェノールA型固型エポキシ樹脂、ビスフェノール
型F型エポキシ樹脂、フェノールノボラックエポキシ樹
脂、クレゾールノボラックエポキシ樹脂、脂環式エポキ
シ樹脂、グリシジルエステル系エポキシ樹脂、グリシジ
ルアミン系エポキシ樹脂、複素環式エポキシ樹脂などが
あるが、耐熱性、及び密着性の点からフェノールノボラ
ックエポキシ樹脂およびクレゾールノボラックエポキシ
樹脂が特に好ましい。
【0012】B成分であるシリコン変性エポキシ樹脂
は、上述のA成分であるエポキシ樹脂と、カルボキシル
基含有オルガノポリシロキサンとを反応させて得られ
る。
【0013】カルボキシル基含有オルガノポリシロキサ
ンとしては例えば式(1)、式(2)で表わされる化合
物がある。
【0014】
【化1】 (式中Rはメチル基又はフェニル基を、nは1以上の整
数を表わす)
【0015】
【化2】 (式中Rはメチル基又はフェニル基を、R′はアルキレ
ン基を、x、yはいずれも1以上の整数を表わす)
【0016】これらの式(1)、式(2)のカルボキシ
ル基含有オルガノポリシロキサンのうち、密着性の点か
らは式中のRがメチル基であるものがより好ましい。ま
た、ポリシロキサンの重合度は300以下が好ましく、
これ以上では流動性等に不都合を生じる。
【0017】カルボキシル基含有オルガノポリシロキサ
ンとエポキシ樹脂との反応は、触媒の存在下に加熱して
行われる。また、反応に際しては溶媒を用いることが好
ましく、具体的には、後述するD成分である溶剤の中か
ら適宜選択して使用される。
【0018】反応時におけるポリシロキサンと、エポキ
シ樹脂の配合比は、オルガノポリシロキサン中のカルボ
キシル基とエポキシ樹脂中のエポキシ基との当量比で
(カルボキシル基/エポキシ基)<0.2が良く0.2
以上ではゲル化の恐れがある。
【0019】反応時の触媒としては、一般的には、イミ
ダゾール類、1,8−ジアジビシクロ(5.4.0)ウ
ンデセン−7(DBV)、ベンジルジメチルアミン等の
アミン系が知られているが、トリフェニルホスフィンな
どの3級のリン系化合物が組成物のコーティング性、成
膜性の点で良好である。触媒の使用量はエポキシ樹脂に
対して0.01〜5重量%程度である。
【0020】また反応温度は通常80〜200℃の範囲
であり反応時間は1〜10時間である。
【0021】組成物中におけるA成分のエポキシ樹脂
と、B成分のシリコン変性エポキシ樹脂は、A成分とB
成分の合計のうち、エポキシ樹脂部分100重量部に対
して、オルガノポリシロキサン部分が1〜30重量部と
なっていることが好ましく、これより少ない場合は、得
られる硬化物の密着性が十分でなく、またこれ以上にな
ると、組成物のコーティング性が低下する。
【0022】組成物の配合に際しては、エポキシ樹脂
と、オルガノポリシロキサンとの反応物には、エポキシ
樹脂と、シリコン変性エポキシ樹脂とを含んでいると考
えられるので、反応物とは別にエポキシ樹脂を配合して
も、しなくてもどちらでもかまわない。
【0023】C成分として多価カルボン酸無水物および
多価カルボン酸からなる群より選ばれる少なくとも1種
の化合物が使用される。
【0024】多価カルボン酸無水物としては、無水イタ
コン酸、無水マレイン酸、無水コハク酸、無水シトラコ
ン酸、無水ドデセニルコハク酸、無水テトラヒドロフタ
ル酸、無水ヘキサヒドロフタル酸、無水メチルテトラヒ
ドロフタル酸、無水メチルヘキサヒドロフタル酸、無水
エンドメチレンテトラヒドロフタル酸、無水メチルエン
ドメチレンテトラヒドロフタル酸等の脂肪族ジカルボン
酸無水物;シクロペンタンテトラカルボン酸二無水物、
1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸二無水物等の
脂肪族多価カルボン酸二無水物;無水フタル酸、無水ト
リメリット酸、無水ピロメリット酸、無水ベンゾフェノ
ンテトラカルボン酸、3,3′,4,4′−ジフェニル
スルホンテトラカルボン酸二無水物等の芳香族多価カル
ボン酸無水物;エチレングリコールビストリメリテー
ト、グリセリントリストリメリテート等のエステル基含
有酸無水物などを挙げることができる。また多価カルボ
ン酸としては、イタコン酸、マレイン酸、コハク酸、シ
トラコン酸、テトラヒドロフタル酸、ヘキサヒドロフタ
ル酸、メチルテトラヒドロフタル酸、シクロペンタンテ
トラカルボン酸等の脂肪族多価カルボン酸;フタル酸、
テレフタル酸、イソフタル酸、トリメリット酸、ピロメ
リット酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸等の芳香族
多価カルボンン酸などを挙げることができる。
【0025】これらの多価カルボン酸無水物および多価
カルボン酸は1種類のみで用いても、2種類以上を組み
合わせても良いが、芳香族多価カルボン酸無水物、芳香
族多価カルボン酸が耐熱性の点から好ましく、耐熱性と
溶剤に対する溶解性のバランスの点から無水トリメリッ
ト酸が特に好ましい。
【0026】C成分である多価カルボン酸無水物および
/または多価カルボン酸の使用量は、A成分のエポキシ
樹脂とB成分のシリコン変性エポキシ樹脂の合計を10
0重量部とした場合5〜50重量部の範囲が好ましく、
これより少ない場合は得られる硬化物の耐熱性、耐薬品
性等が十分でなく、またこれ以上の場合は、組成物のコ
ーティング性等に不具合を生じる。
【0027】D成分である溶媒としては、A、B、C成
分を溶解し、硬化反応に悪影響を及ぼさないものであれ
ばかまわないが、具体例としては、ベンゼン、トルエ
ン、キシレン等の芳香族系溶剤;アセトン、メチルエチ
ルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン
等のケトン系溶剤;ジエチルエーテル、イソプロピルエ
ーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、エチレング
リコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチ
ルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、
ジエチレングリコールジエチルエーテル等のエーテル系
溶剤;酢酸エチル、酢酸−n−プロピル、酢酸イソプロ
ピル、酢酸−n−ブチル、エチレングリコールモノメチ
ルエーテルアセタート、エチレングリコールモノエチル
エーテルアセタート、エチレングリコールモノブチルエ
ーテルアセタート、ジエチレングリコールモノメチルエ
ーテルアセタート、ジエチレングリコールモノエチルエ
ーテルアセタート、プロピレングリコールモノメチルエ
ーテルアセタート、プロピレングリコールモノエチルエ
ーテルアセタート、γ−ブチロラクトン等のエステル系
溶剤;ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、
N−メチルピロリドン等のアミド系溶剤などが挙げられ
る。これらの溶剤のうち、エステル系溶剤及びケトン系
溶剤が好ましく、単独で、または、2種類以上を混合し
て使用することができる。
【0028】本発明の組成物を溶剤に溶解して、組成物
溶液を調整する方法は特に限定されるものではなく、全
成分を同時に溶剤に溶解して組成物溶液を調整しても良
いし、必要に応じて各成分を適宜2つ以上の溶液として
おいて、使用時にこれらを混合して組成物溶液としても
よい。このようにして組成物溶液を調整する場合のD成
分である溶剤の使用量は、塗布に供せられる最終的な組
成物溶液全量のうちの50〜95重量%とすることが好
ましい。50重量%未満では固形分濃度が高すぎて塗膜
のレベリング性が低下したり、塗膜の透明性が低下した
りする場合があり、一方95重量%を超える場合は固形
分濃度が低すぎて塗膜の耐薬品性等が不十分となる場合
がある。
【0029】また、本発明の組成物には必要に応じて、
官能性シランカップリング剤、カルボキシル基含有アク
リル樹脂等のカルボキシル基含有高分子量体、硬化促進
剤、酸価防止剤や紫外線吸収剤等の安定剤等を添加する
こともできる。
【0030】本発明の組成物溶液を塗布する方法は特に
制限されず、浸漬法、スプレイ法、ロールコート法、回
転塗布法等の他、スクリーン印刷、オフセット印刷等の
印刷による塗布方法等がある。本発明の組成物の加熱硬
化条件は組成物の各成分の具体的種類、配合割合等によ
って適宜選択されるが、通常、50〜300℃で5分〜
10時間、好ましくは150〜250℃で10分〜5時
間程度である。
【0031】カラーフィルタ保護膜としては、加熱硬化
後の膜厚が0.05〜30μm、好ましくは0.1〜1
0μm程度となるように、適宜、塗布して用いることが
好ましい。また、本発明の組成物により形成されるコー
ティング膜はガラス、金属、プラスチック等の種々の材
料に対して優れた密着性を示し、平滑、強靱で耐光性、
耐熱性、耐水性、耐溶剤性、透明性に優れているため、
各種物品のコーティング膜としても有用である。
【0032】従来技術では、コーティング性、密着性、
耐熱性等の全ての要求特性を満足させるものは無かった
が、本発明の特定の構造の化合物の組み合わせにより、
これらの各要求特性をバランス良く満足させることが可
能となった。
【0033】
【実施例】以下実施例により本発明を具体的に説明する
が、本発明はこれら実施例によって限定されるものでは
ない。
【0034】実施例1 クレゾールノボラックエポキシ樹脂(日本化薬(株)
製;EOCN−102S、エポキシ当量214(g/e
q)、軟化点75℃)216重量部、エチレングリコー
ルモノエチルエーテルアセタート360重量部を撹拌
機、温度計、窒素導入管、還流冷却器の備わった1lフ
ラスコに仕込み、窒素を流しながら100℃で加熱撹拌
した。均一溶液になったところで、カルボキシル基含有
オルガノポリシロキサン(東レ・ダウコーニング・シリ
コーン(株)製;BY16−750
【化3】 カルボキシル当量約700)24重量部、次いでトリフ
ェニルホスフィン1.2重量部を仕込み、140℃で3
時間加熱撹拌して反応させ、クレゾールノボラックエポ
キシ樹脂と、シリコン変性エポキシ樹脂の混合物溶液を
得た。
【0035】得られたクレゾールノボラックエポキシ樹
脂とシリコン変性エポキシ樹脂の混合物溶液37.5重
量部にクレゾールノボラックエポキシ樹脂(EOCN−
102S)5重量部、無水トリメリット酸5.3重量
部、エチレングリコールモノエチルエーテルアセタート
32.5重量部を加え、室温で撹拌して溶解した。
【0036】この溶液を、孔径0.2μmのメンブラン
フィルタで濾過した後、スピンコーターを用いてガラス
板(ダウコーニング社 7059材、無アルカリガラ
ス)上に回転数1,000rpmで回転塗布した。塗布
後ガラス板を180℃の恒温槽にて1時間加熱処理し、
塗膜を硬化させた。得られた塗膜の表面は極めて平滑で
あり、ピンホール等は全く見られなかった。二光速干渉
顕微鏡によって測定した膜厚は1.0μmであった。
【0037】このようにして作製した塗膜について以下
の試験を行った。塗膜のガラス板との密着性を調べるた
めにテープ剥離によるゴバン目試験(JIS−K−54
00)を行った。その結果、残存数100/100であ
り、剥離は全く見られなかった。 次に塗膜の400n
m〜800nmにおける吸収スペクトルを塗布したもの
と同じガラス板をリファレンスとして測定したところ、
光線透過率は全領域で90%以上であった。また、この
塗膜をつけたガラス板をプレッシャークラッカーテスト
(120℃2気圧)10時間後、N−メチルピロリドン
中に室温で30分浸漬後、5%水酸化ナトリウム水溶液
に室温で30分浸漬後、250℃のキヤオーブン中に1
時間放置後、それぞれ上記のゴバン目試験及び光線透過
率の測定を行ったが、いずれの場合も接着性や光線透過
率の低下は認められなかった。なお、試験結果をまとめ
て表1に示す。
【0038】実施例2 クレゾールノボラックエポキシ樹脂(日本化薬(株)
製;EOCN−102S)180重量部、エチレングリ
コールモノエチルエーテルアセタート360重量部を、
実施例1と同じ1lフラスコに仕込み、窒素を流しなが
ら100℃で加熱撹拌した。均一溶液になったところ
で、カルボキシル基含有オルガノポリシロキサン(東レ
・ダウコーニング・シリコーン(株)製、BY16−7
50)60重量部、トリフェニルホスフィン1.0重量
部を仕込み、140℃で3時間加熱撹拌して反応させ、
クレゾールノボラックエポキシ樹脂と、シリコン変性エ
ポキシ樹脂の混合物溶液を得た。
【0039】得られたクレゾールノボラックエポキシ樹
脂とシリコン変性エポキシ樹脂の混合物溶液25重量部
に、クレゾールノボラックエポキシ樹脂(日本化薬
(株)製;EOCN−102S)10重量部、無水トリ
メリット酸5.5重量部、エポキシ基含有シランカップ
リング剤(東レ・ダウコーニング・シリコーン(株)
製、SH−6040;γ−グリシドキシプロピルトリメ
トキシシラン)0.2重量部、エチレングリコールモノ
エチルエーテルアセタート40重量部を加えて室温で均
一に混合溶解し、得られた溶液を実施例1と同様にして
ガラス上に塗布、加熱硬化して、塗膜の各種特性試験を
行った。結果を表1に示す。
【0040】比較例1 クレゾールノボラックエポキシ樹脂(日本化薬(株)E
OCN−102S)10重量部、無無水トリメリット酸
3重量部、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラ
ン(東レ・ダウコーニング・シリコーン(株)SH−6
040)0.1重量部、エチレングリコールモノエチル
エーテルアセタート40重量部を室温で均一に混合溶解
し、得られた溶液を実施例1と同様にしてガラス上に塗
布、加熱硬化して、塗膜の各種特性試験を行った。結果
を表1に示す。
【0041】比較例2 ポリメタクリル酸グリシジルホモポリマ(ポリスチレン
換算重量平均分子量約80,000)10重量部、無水
トリメリット酸4重量部、γ−グリシドキシプロピルト
リメトキシシラン)0.3重量部、エチレングリコール
モノエチルエーテルアセタート35重量部を室温で均一
に溶解して、得られた溶液を実施例1と同様にしてガラ
ス上に塗布、加熱硬化して、塗膜の各種特性試験を行っ
た。結果を表1に示す。
【0042】
【表1】 1)プレッシャークラッカーテスト(120℃、2気
圧) 2)N−メチルピロリドン浸漬 3)5%水酸化ナトリウム水溶液浸漬
【0043】実施例3 実施例1〜2、及び比較例1〜2で形成した塗膜の表面
硬さ(JIS K−5400)により測定した。結果を
表2に示す。
【0044】
【表2】
【0045】実施例4 実施例1〜2で調製した組成物溶液を用いてカラーフィ
ルタ基材への適正を調べた。試験法としては一般的に知
られている方法でカラーフィルタ基材を作製し、この基
材上への塗布性と耐熱性を調べた。カラーフィルタ基材
の作製はまず透明ガラス基板上にゼラチン−重クロム酸
アンモニウム(10:1、重量比)の水溶液を乾燥後の
膜厚が1μmとなるように回転塗布した後、80℃で1
0分間乾燥し、得られた塗膜に紫外線を照射した後、純
水で現像することにより、染色基質層を得た。これを下
記の赤色染色浴に浸漬し、水洗後、150℃で30分間
乾燥することにより、赤色に染色されたカラーフィルタ
基材を形成した。 染色浴 スミノール・ミリングレッドRS(住友化学(株)製) 2g 酢 酸 3g 蒸 留 水 100g
【0046】次に、このカラーフィルタ基材上に前記組
成物溶液を1,000rpmで回転塗布し、180℃で
1時間加熱乾燥することにより保護膜を形成した。この
ようにして作製された保護膜つきカラーフィルタ上に、
インジウムチンオキシド(ITO)を常法に従い蒸着し
た後、ホトリソグラフィーによりパターニングした。こ
のITOのパターンを有するカラーフィルタを光学顕微
鏡で詳細に観察したが、カラーフィルタや保護膜にシワ
やクラック等は全く認められず、カラーフィルタと保護
膜との接着性、密着性も良好であった。
【0047】
【発明の効果】実施例から明らかなように本発明のコー
フィング用樹脂組成物により形成される塗膜は、平滑で
あり、透明性、接着性、耐水性、耐薬品性、耐熱性、耐
傷性に極めて優れており、各種物品のコーティング材、
特にカラーフィルタ保護膜材として有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C09D 163/00 PJM 8830−4J

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 A.エポキシ樹脂、 B.カルボキシル基含有オルガノポリシロキサンとエポ
    キシ樹脂とを反応させて得られるシリコン変性エポキシ
    樹脂、 C.多価カルボン酸無水物および多価カルボン酸から選
    ばれる少なくとも1種の化合物 及び D.溶剤を含有してなるカラーフィルタ保護膜用樹脂組
    成物。
JP33900191A 1991-12-20 1991-12-20 カラーフィルタ保護膜用樹脂組成物 Pending JPH05173012A (ja)

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JP (1) JPH05173012A (ja)

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