JP2692313B2 - 熱硬化性組成物 - Google Patents

熱硬化性組成物

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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、表面平滑性に優れた膜を形成し得る熱硬化
性組成物に関する。
(従来の技術) 従来より表示素子や固体撮像素子の劣化や損傷を防止
するために、保護膜層を形成することが広く行われてい
る。保護膜層とは、表示素子の製造工程中に溶剤、酸、
アルカリ溶液等に浸漬処理する必要があったり、配線電
極層のスパッタリング処理による製膜時に表面に局部的
に高温がかかるため、これらの刺激によって素子が変質
しないために設ける薄膜層で、通常これらの処理に対す
る耐性の優れた有機膜が用いられている。このような保
護膜においては、基体又は下層への接着性が高く、塗膜
が平滑で強靱であること、透明であること、耐熱性およ
び耐光性が高く長期にわたって着色、黄変、白化等の変
質をしないこと、および耐水性、耐溶剤性、耐酸性、耐
アルカリ性等が優れること等の性能が要求される。
この様な要求を満たす保護膜を形成し得る材料として
は、例えば特開昭60−217230号に開示されているような
組成物が知られており、色分離フィルターを内蔵したカ
ラー液晶表示素子やカラー固体撮像素子の表面の保護
膜、素子表面の保護平坦化膜等として広く使用されてい
る。
(発明が解決すべき問題点) しかし、表示素子の大型化および多面付け化に伴い保
護膜を形成すべき面積が広くなったために、これらの材
料を一般的な回転塗布法で塗布すると、微細なストリエ
ーション、基板周辺または基板端部での塗り残し等が発
生する場合がでてきた。また、高密度化された薄膜トラ
ンジスタを有する表示素子や固体撮像素子の表面は凹凸
の段差が比較的大きく、凹凸間隔が狭いために、回転塗
布時に中心から遠心方向の凸部の陰に塗布異常を生じ、
平坦化性が悪くなる場合がある。
したがって本発明は、大型でかつ凹凸の段差が比較的
大きい基板にも、通常の回転塗布法によって、欠陥がな
く表面平滑性に優れた保護膜を形成し得る熱硬化性組成
物を提供することを目的とする。
(問題点を解決するための手段) 即ち本発明の熱硬化性組成物は、 (A)下記式、 で表わされる構造単位を有する熱硬化性重合体および分
子末端にエポキシ基を有する熱硬化性化合物から成る群
より選択された少なくとも1種類の熱硬化性成分、 および、 (B)フッ素系界面活性剤、 を必須成分として含有しているものである。
(A)熱硬化性成分 本発明の熱硬化性組成物において、熱硬化性成分は、
前記式(I)で表わされる構造単位を有する熱硬化性重
合体(a−1)と、分子末端にエポキシ基を有する熱硬
化性化合物(a−2)から成る群より選択された少なく
とも一種である。
(a−1)熱硬化性重合体; この熱硬化性重合体(a−1)は、前述した様な式
(I)で表わされる単位を有するものであり、この式
(I)において、R1の低級アルキル基としては、メチル
基、エチル基、プロピル基等を挙げることができ、R3
してはメチレン基、エチレン基、プロピレン基、ペンタ
メチレン基、オクタメチレン基等の炭素数1〜8のアル
キレン基、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、プロ
ピルベンゼン等の炭素数1〜10の芳香族化合物から水素
原子を2個除いた基を挙げることができる。このような
熱硬化性重合体としては、具体的には、アクリル酸グリ
シジル、メタクリル酸グリシジル、α−エチルアクリル
酸グリシジル、α−n−プロピルアクリル酸グリシジ
ル、α−n−ブチルアクリル酸グリシジル、アクリル酸
−3,4−エポキシブチル、メタクリル酸−3,4−エポキシ
ブチル、メタクリル酸−4,5−エポキシペンチル、アク
リル酸−6,7−エポキシペンチル、メタクリル酸−6,7−
エポキシペンチル、α−エチルアクリル酸−6,7−エポ
キシペンチル、N−[4−(2,3−エポキシプロポキ
シ)−3,5−ジメチルベンジル]アクリルアミド、N−
[4−(2,3−エポキシプロポキシ)−3,5−ジメチルフ
ェニルエチル]アクリルアミド、N−[4−(2,3−エ
ポキシプロポキシ)−3,5−ジメチルフェニルプロピ
ル]アクリルアミド等の単量体から得られる熱硬化性重
合体を例示することができる。勿論、これら単量体が単
独で重合されたものであってもよいし、2種以上の組み
合わせで共重合されたものであってもよい。
またこれらの単量体を、エポキシ基を有していない他
の単量体と共重合させて得られた熱硬化性重合体も使用
することができる。この様な他の単量体としては、例え
ばアクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、アクリル酸
エチル、メタクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、メタ
クリル酸ブチル、メタクリル酸−2−エチルヘキシル、
アクリル酸フェニル、メタクリル酸フェニル等のアクリ
ル酸もしくはアクリル酸のエステルやスチレン、α−メ
チルスチレン、p−メチルスチレン、ビニルナフタレン
等のビニル芳香族化合物を挙げることができる。かかる
他の単量体との共重合体において、前記式(I)で表さ
れる構造単位が占める割合は、本発明の目的が損われな
い限り、特にその制限はないが、通常、該重合体中、40
重量%以上、特に60重量%以上の範囲にあることが好ま
しい。
また上述した熱硬化性重合体(a−1)の分子量は、
得られる熱硬化性組成物の塗布性が損われない範囲であ
れば特に限定されないが、通常、ポリスチレン換算重量
平均分子量が5000〜300000の範囲にあるものが好まし
く、形成する保護膜の厚さ、塗布条件、目的等によって
適宜選択的に使用する。
(a−2)熱硬化性化合物; 本発明においては、上記(a−1)の熱硬化性重合体
に代えて、あるいはこれと組み合わせて分子末端にエポ
キシ基を有する熱硬化性化合物を熱硬化性成分(A)と
して使用することができる。
この様な熱硬化性化合物としては、特に分子中に2個
以上のエポキシ基を有する化合物、例えばテトラグリシ
ジルメタキシレンジアミン、テトラグリシジル−1,3−
ビスアミノメチルシクロヘキサノン、テトラグリシジル
ジアミノジフェニルメタン、トリグリシジル−p−アミ
ノフェノール、トリグリシジル−m−アミノフェノー
ル、ジグリシジルアニリン、ジグリシジオルソトルイジ
ン、ジ(ビスグリシジルオキシフェニル)メタン等を挙
げることができる。
これらの熱硬化性化合物は、1種でも2種以上併用し
ても使用することができる。
(B)フッ素系界面活性剤成分 本発明においては、フッ素系界面活性剤を使用する。
ここでフッ素系界面活性剤とは末端、主鎖、側鎖の少
なくともいずれかの部位にフルオロアルキルまたはフル
オロアルキレンを有する化合物であり、例えば一般式
(II)〜(V)で示される化合物を例示することができ
る。
Rf1−O−Rf2 (II) Rf1−O−Xn−Rf2 (III) Rf1−SO3Na (IV) Rf1−R4 (V) ここでRf1,Rf2は、1,1,2,2−テトラフロロオクチル
基、1,1,2,2−テトラフロロプロピル基、1,1,2,2,3,3−
ヘキサフロロペンチル基等の炭素数3〜50のフロロアル
キル基を示し、 R4は、メチル基、エチル基、プロピル基、オクチル
基、エイコシル基等の炭素数3〜50のアルキル基または
水素原子を示し、 Xは、CH2CH2O, またはCH2CH2CH2Oを示し、 nは、1〜100の整数を示す。
この様なフッ素系界面活性剤としては、具体的には1,
1,2,2−テトラフロロオクチル(1,1,2,2−テトラフロロ
プロピル)エーテル、1,1,2,2−テトラフロロオクチル
アルコールヘキシルエーテル、オクタエチレングリコー
ルジ(1,1,2,2−テトラフロロブチル)エーテル、ヘキ
サエチレングリコールジ(1,1,2,2,3,3−ヘキサフロロ
ペンチル)エーテル、オクタプロピレングリコールジ
(1,1,2,2−テトラフロロブチル)エーテル、ヘキサプ
ロピレングリコールジ(1,1,2,2,3,3−ヘキサフロロペ
ンチル)エーテル、パーフロロドデシルスルホン酸ナト
リウム、1,1,2,2,8,8,9,9,10,10−デカフロロドデカ
ン、1,1,2,2,3,3−ヘキサフロロデカン等を、好ましく
はオクタエチレングリコールジ(1,1,2,2−テトラフロ
ロブチル)エーテル、ヘキサエチレングリコールジ(1,
1,2,2,3,3−ヘキサフロロペンチル)エーテル等を挙げ
ることができ、BM−1000,BM−1100(BM CHEMIE社製)、
メガファックF142D、同F172、同F173、同F183(大日本
インキ化学工業(株)社製)等の名称で市販されている
フッ素系界面活性剤をそのまま使用することもできる。
これらの界面活性剤成分(B)は、熱硬化性成分
(A)の種類、配合される硬化剤の種類、溶液の濃度
(硬化剤および溶液については後述)、ならびに用いる
界面活性剤成分(B)の種類によっても相違するが、一
般に熱硬化性成分(A)100重量部当たり0.0005〜5重
量部、特に0.001〜2重量部の範囲で使用されるのが好
ましい。この界面活性剤成分(B)の使用量が少なすぎ
ると塗布性改善に十分な効果がなく、また多すぎると、
塗布性に影響はないが、発泡、相分離、白濁等の不都合
を生ずることがある。
他の配合成分 本発明の熱硬化性組成物においては、上記成分に加え
て、熱硬化性成分(A)の硬化剤や必要に応じて基体と
の接着性を向上させるための接着助剤を配合することが
できる。
熱硬化性成分(A)の硬化剤としては、多価カルボン
酸無水物または多価カルボン酸、アミン類等を挙げるこ
とができる。多価カルボン酸無水物の具体例としては、
無水フタル酸、無水イタコン酸、無水コハク酸、無水シ
トラコン酸、無水ドデセニルコハク酸、無水トリカルバ
ニル酸、無水マレイン酸、無水ヘキサヒドロフタル酸、
無水メチルテトラヒドロフタル酸、無水ハイミック酸の
ような脂肪族ジカルボン酸無水物:1,2,3,4−ブタンテト
ラカルボン酸二無水物、シクロペンタンテトラカルボン
酸二無水物等の脂肪族多価カルボン酸二無水物:無水ピ
ロメリット酸、無水トリメリット酸、無水ベンゾフェノ
ンテトラカルボン酸等の芳香族多価カルボン酸無水物:
エチレングリコールビス無水トリメリテイト、グリセリ
ントリス無水トリメリテイト等のエステル基含有酸無水
物を挙げることができる。このうち特に芳香族多価カル
ボン酸無水物を含有することが耐熱性の点から望まし
い。またこのカルボン酸無水物としては、市販の無色の
酸無水物からなるエポキシ硬化剤も好適に使用すること
ができ、具体例としてアデカハードナーEH−700(旭電
化工業(株)製)、リカシッドHH、同MH−700(新日本
理化(株)製)、エピキニア126、同YH−306、同DX−12
6(油化シェルエポキシ(株)製)等を挙げることがで
きる。また、多価カルボン酸の具体例としては、コハク
酸、グルタル酸、アジピン酸、ブタンテトラカルボン
酸、マレイン酸、イタコン酸等の脂肪族多価カルボン
酸:ヘキサヒドロフタル酸、1,2−シクロヘキサンカル
ボン酸、1,2,4−シクロヘキサントリカルボン酸、シク
ロペンタンテトラカルボン酸等の脂環族多価カルボン
酸;フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、トリメリ
ット酸、ピロメリット酸、1,2,5,8−ナフタレンテトラ
カルボン酸等の芳香族多価カルボン酸を挙げることがで
きる。特に芳香族多価カルボン酸が反応性および耐熱性
の点から好ましい。さらにアミン類の具体例としては、
ジエチルアミノプロピルアミン、ジメチルアミノプロピ
ルアミン、アミノエチルピペラジン等の1級モノアミ
ン;m−フェニレンジアミン、ジアミノジフェニルエーテ
ル、ジアミノジフェニルメタン、ジアミノジフェニルス
ルホンメタキシレンジアミン、メタアミノベンジルアミ
ン、ベンジジン等の1級ジアミンを挙げることができ
る。
上記の硬化剤は、単独または2種以上の組合わせで使
用することができ、一般に熱硬化性成分(A)100重量
部当たり1〜60重量部、特に3〜50重量部の割合で使用
されるのが好ましい。
また基体との接着性を向上させるために使用される接
着助剤としては、官能性シランカップリング剤が有効で
ある。ここで、官能性シランカップリング剤とは、カル
ボキシル基、メタクリロイル基、イソシアネート基、エ
ポキシ基等の反応性置換基を有するシランカップリング
剤を意味し、具体例としてはトリメトキシシリル安息香
酸、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、
ビニルトリアセトキシシラン、ビニルトリメトキシシラ
ン、γ−イソシアナトプロピルトリエトキシシラン、γ
−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、β−(3,
4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラ
ン等を挙げることができる。
これらの接着助剤は、単独でも2種以上の組合わせで
も使用することができ、その配合量は、一般に、熱硬化
性成分100重量部当たり0.01〜20重量部、特に0.05〜10
重量部の範囲にあることが好適である。
本発明の熱硬化性組成物においては更に、その用途等
に応じて、塗布性の改善という本発明の目的を損わない
範囲において、老化防止剤、紫外線吸収剤、顔料、充填
剤等を配合することが可能である。
組成物の調製 本発明の熱硬化性組成物は、上述した各成分を均一に
混合することによって得られるが、特に適当な溶媒に各
成分を溶解させることによって溶液の形で容易に調製す
ることができる。さらに必要に応じて、各成分を別々に
同一または異種の溶媒に溶解して2以上の溶液を調製
し、これらの溶液を使用直前に混合して本発明の熱硬化
性組成物の溶液を調製することもできる。
この調製において用いられる溶剤は、熱硬化性成分
(A)、界面活性剤成分(B)、および硬化剤等の他の
配合成分が均一に溶解しかつ各成分と反応しないような
ものであれば特に限定されないが、一般には塗膜形成の
し易さから、セロソルブアセテート系の溶剤が好まし
く、特にエチルセロソルブアセテート、エチルカルビト
ールアセテートが好適である。また溶剤の使用量は、塗
布作業性の面から、通常、25℃における熱硬化性組成物
溶液の粘度が1〜2000cps、特に3〜500cpsの範囲とな
る様な量とするのが好ましい。
塗膜の形成 本発明の熱硬化性組成物は、上記の様にして調製され
た溶液を所定の基体表面に塗布し、加熱硬化を行なうこ
とによって保護膜となる。
基体表面への塗布方法は特に限定されず、例えばスプ
レー法、ロールコート法、回転塗布法等の任意の方法を
採用でき、膜厚が通常0.05〜30μm、好ましくは0.1〜1
0μmの塗膜を形成することができる。
加熱硬化条件は、熱硬化性組成物中の各成分の種類や
配合量等によっても異なるが、通常、80〜250℃の温度
で0.25〜5時間程度である。
〔実施例〕
次に実施例によって本発明を更に詳細に説明するが、
本発明はこれら実施例により限定されるものではない。
実施例1 ポリメタクリル酸グリシジル(ポリスチレン換算重量
平均分子量約80,000)60gをガラス容器中でエチルセロ
ソルブアセテート490g中に加え、完全に溶解するまで室
温で攪拌した。
このようにして得た溶液に、アデカハードナーEHX−7
00(旭電化工業(株)製)6g、γ−グリシドキシプロピ
ルトリメトキシシラン3gおよびメガファックF172(大日
本インキ化学工業(株)製)0.1gを加え、均一に混合す
るまで攪拌し、本発明の組成物を得た。
得られた組成物の25℃における溶液粘度は11cps、表
面張力は27.0dyne/cmであった。
実施例2 メタクリル酸グリシジルとメタクリル酸メチルの共重
合体(共重合比…アクリル酸グリシジル:メタクリル酸
メチル=80:20(重量比)ポリスチレン換算重量平均分
子量84,000)60gをガラス容器中でエチルセロソルブア
セテート260g中に加え、完全に溶解するまで室温で攪拌
した。このようにして得た溶液にトリメリット酸を1.8
g、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン3gお
よび、ポリオキシプロピレンフルオロアルキルエーテル
とパーフルオロアルキルスルホン酸ナトリウムを含む界
面活性剤であるBM−1000(BM Chemie社製)0.1gを加
え、均一に混合するまで攪拌し、本発明の組成物を得
た。
得られた溶液の25℃における溶液粘度は50cps、表面
張力27.1dyne/cmであった。
実施例3 実施例1における界面活性剤の種類をメガファックF1
72からポリオキシエチレンフルオロアルキルエーテルを
含む界面活性剤であるBM−1100(BM Chemie社製)とし
た以外は実施例1と同様にして組成物を調製した。
得られた溶液の25℃における溶液粘度は11cps、表面
張力は26.8dyne/cmであった。
実施例4 実施例2におけるBM−1000にかえて、オクタエチレン
グリコールジ(1,1,2,2−テトラフロロブチル)エーテ
ル0.05gとした以外は実施例2と同様にして組成物を調
製した。
得られた溶液の25℃における溶液粘度は11cps、表面
張力26.5dyne/cmであった。
試験例1 実施例1〜4で得られた組成物を孔径0.2μmのフィ
ルターで濾過した後、スピンコーターを用いて表面の平
滑な30cm角の液晶用ガラス板に回転数2000rpmで回転塗
布した。塗布後、ガラス板を150℃のオーブン中で1時
間熱処理して塗膜を硬化させた。
得られた塗膜の表面は極めて滑らかであり、膜あれは
全く見られなかった。
試験例2 試験例1における表面の平滑な30cm角の液晶用ガラス
板にかえて、30cm角ガラス上に染色法にて作製したカラ
ーフィルターが多面どりされている基板、4インチシリ
コンウェハ上に固体撮像素子を多面どりにて作成した基
板、4インチの円形シリコンウェハ上にポジレジストに
より微細パターンが形成されている基板および30cm角ガ
ラス上に金属アルミニウムにて10μm幅で1μmの段差
の凹凸を形成した基板を使用し、その他は試験例1と同
様にしてそれぞれ塗布、硬化を行った。
塗膜の状態は極めて滑らかであり、膜あれ、塗膜の欠
陥は全く見られなかった。カラーフィルターの角に当た
る部分も膜厚は均一であり、基板の凹凸は追従してい
た。
試験例3 試験例1に記載の方法で作製した塗膜を有する基板の
膜物性を測定した。基板の可視領域の吸収スペクトル
を、塗布したものと同じガラス板を対照試料として測定
したところ、350nm〜800nmの全領域において光線透過率
は95%以上であった。
次にこのガラス板に塗布硬化した塗膜の接着性を調べ
るために、テープ剥離による碁盤目試験(JISK−5400)
を行った。その結果剥離は全く認められなかった。
またこのガラス板を沸騰水中に入れて5時間放置した
後、同様にして碁盤目試験を行ったが、この場合も剥離
は全く見られなかった。また、上記の塗膜つきのガラス
をトルエン中に入れて、5時間加熱還流した後碁盤目試
験を行ったが、この場合も剥離は全く認められなかっ
た。
また上記と同様にして作製した塗膜つきのガラス板に
ついて、200℃オープン中で200時間熱処理を行ったが、
塗膜にクラックの入ることなく、また吸収スペクトルの
変化も認められなかった。
更に、上記と同様にして作製した塗膜付きのガラス板
を下記の染色浴に入れ、100℃で30分間放置した後、ガ
ラス板を取り出してよく水洗し乾燥した後塗膜の様子を
目視で観察した。クラックや膜荒れなどの異常は認めら
れず、また塗膜は無色透明のままで全く染色されていな
かった。
染色浴 酸性染料(ブリリアントブルーFCF) …2g 氷酢酸 …3g 蒸留水 …100g 試験例4 試験例2で使用した基板のうちカラーフィルター基板
を利用して、保護膜層形成後に上に更にパターニングし
た透明電極層を形成し、通常の方法に従って液晶パネル
を10組作製した。液晶パネルを駆動させ、表示むら、応
答速度、長時間使用時の耐久性ついて調べたが、10組と
も異常はなく、優れた表示特性を示した。
比較例1 実施例1においてメガファックF172を添加せず、その
ほかの操作は同様にして組成物を調製した。得られた溶
液の25℃における溶液粘度は11cps、表面張力は28.5dyn
e/cmであった。
比較試験例1 比較例1で得られた組成物を試験例2で用いたのと同
じ基板上に塗布し、硬化させた。得られた塗膜は凹凸部
で塗り損じが生じた。
〔発明の効果〕
本発明の熱硬化性組成物は、大型でかつ凹凸の段差が
比較的大きい基板に回転塗布する際の、膜厚むら、塗布
むら、塗り損じおよびストリエーションの発生がなく、
塗布性が改善されるため、均一な保護膜の形成を必要と
する場合に極めて有効である。さらに本発明の熱硬化性
組成物を用いて保護膜を形成した液晶表示素子および固
体撮像素子は、異常発生がなく、均質な保護膜を持って
いるために良好な品質を示すため、その歩留りは改善さ
れ、これら素子は各種機器において有用である。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)下記式、 (式中、R1は水素原子または低級アルキル基を示し、R2
    は、COOR3またはCONHR3(ここでR3は2価の有機基であ
    る)で表される2価の基を示す)、で表わされる構造単
    位を有する熱硬化性重合体および分子末端にエポキシ基
    を有する熱硬化性化合物から成る群より選択された少な
    くとも1種類の熱硬化性成分、および、 (B)フッ素系界面活性剤、 を必須成分として含有していることを特徴とする熱硬化
    性組成物。
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