JPH0613697B2 - 防曇性被覆組成物 - Google Patents

防曇性被覆組成物

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JPH0613697B2
JPH0613697B2 JP60169577A JP16957785A JPH0613697B2 JP H0613697 B2 JPH0613697 B2 JP H0613697B2 JP 60169577 A JP60169577 A JP 60169577A JP 16957785 A JP16957785 A JP 16957785A JP H0613697 B2 JPH0613697 B2 JP H0613697B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、防曇性ならびに耐摩耗性がすぐれ、かつ防曇
性の持続性のすぐれた被覆膜を形成させるための防曇用
コーティング組成物に関するものである。
〔従来の技術〕
従来透明材料として用いられているプラスチック、無機
ガラス等の欠点は、表面の温度がその環鏡の露点以下と
なる場合、曇りを生じて透明性そのものが失われ大きな
不便を感じることである。そのため透明材料の表面に防
曇性を有する被覆膜を形成させるコーティング法が研究
され種々の試みがなされてきた。
〔発明が解決しようとする問題点〕
たとえば、ヒドロキシエチルメタクリレートの重合体や
ポリビニルアルコールを主成分とする被膜を形成するこ
とが知られているが、これらのほとんどは防曇性の面で
はある程度満足できてはいるが、反面極めて傷がつきや
すく耐摩耗性に乏しく耐候性にも乏しい欠点がある。
一方、防曇性を有すると同時に耐摩耗性を兼ね備えてい
るような防曇性被覆(例えば特開昭56−167765 )の場
合には吸湿性を補うためのぬれ性を付与する目的で界面
活性剤を併用することが行なわれているが、この界面活
性剤によるぬれ効果は経時により除々に失われる傾向が
あった。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明者らは、持続性のあるねれ性を有し、かつ耐摩耗
性を併有する防曇性被膜を形成することのできる組成物
を鋭意研究の結果、エポキシ基を有するビニル系ポリマ
ー、エチレンオキサイド鎖を有する多価アルコール、エ
ポキシ基を有する架橋剤および非イオン系界面活性剤よ
りなる組成物に特定の芳香族化合物を併用することによ
り、界面活性剤によるぬれ効果の持続性が大幅に改善さ
れることを見い出し、本発明を完成するに到った。
すなわち、本発明は、 (A)一般式 (式中R1,Rはそれぞれ独立に水素原子、低級アルキ
ル基、またはカルボキシル基を表わし、Xはエポキシ基
を有する側鎖を表わす。)で示される繰り返し構造単位
を少なくとも20重量%含有するポリマーもしくはコポ
リマー20〜75重量部 (B)エチレンオキサイド鎖を有する多価アルコール 20
〜75重量部 (C)エポキシ基を有する架橋剤 (A)+(B)+(C)100重量部に対し 5〜45重量部 (D)非イオン系界面活性剤 1〜40重量部 (E)下記の一般式で示される化合物から選ばれる一種あ
るいは二種以上 0.1〜10重量部 X,X=水素、水酸基、塩素、アルキル基またはアル
コキシ基 Y=水素、塩素またはスルオン酸基 Z=水素、水酸基またはカルボキシル基 R3,R4,R5=水素またはアルキル基 上記(A)(B)(C)(D)(E)を主成分とし、硬化触媒を加えて
なる防曇性被覆組成物である。
本発明の(A)成分として用いられる一般式 (式中R1,R2はそれぞれ独立に水素原子、低級アルキ
ル基、またはカルボキシル基を表わし、Xはエポキシ基
を有する側鎖を表わす。)で示される繰り返し構造単位
を含有するポリマー(オリゴマーを含む)もしくはコポ
リマー(コオリゴマーを含む)は下記に例示するような
分子内にすくなくとも1個のエポキシ基を有するビニル
単量体を重合または共重合させることにより得られる。
エポキシ基を有するビニル単量体の具体例としては、グ
リシジルメタクリレート及びアクリレート、β−グリシ
ドキシエチルメタクリレート及びアクリレート、3,4
−エポキシブチルメタクリレート及びアクリレート、
4,5−エポキシペンチルメタクリレート及びアクリレ
ート、アリルグリシジルエーテルなどをあげることがで
きる。
(A)成分は、エポキシ基を有するビニル単量体のホモポ
リマーまたはコポリマーだけでなく、エポキシ基を有す
るビニル単量体とそれと共重合可能な他の単量体とのコ
ポリマーであってもよい。すなわち、その他のビニル系
単量体たとえばメチルメタクリレート及びアクリレー
ト、エチルメタクリレート及びアクリレート、ブチルメ
タクリレート及びアクリレート、ヒドロキシエチルメタ
クリレート及びアクリレート、ジエチレングリコールモ
ノメタクリレート及びアクリレートなどのメタクリル酸
及びアクリル酸エステル類、メタクリル酸及びアクリル
酸、スチレン、酢酸ビニルなど一般的な重合性ビニル単
量体を前記他の単量体として用いることができる。しか
し(A)成分中に含まれる前記一般式で示される繰り返し
構造単位の割合があまり小となると被膜の耐摩耗性が低
下するので(A)成分は前記構造単位を20重量%以上、
より好ましくは40重量%以上含有することが好まし
い。なお、(A)成分をその製造上の観点から考えると、
エポキシ基を有するビニル単量体のみを重合させようと
すれば、自己架橋によりゲル化しやすいので、エポキシ
基を有するビニル単量体とそれと共重合可能な他の単量
体とを共重合させることが好ましい。
本発明の(B)成分として使用されるエチレンオキサイド
鎖を有する多価アルコールとは分子中に鎖 を少なくとも1ケ有する多価アルコールである。エチレ
ンオキサイド鎖を有する多価アルコールの分子量があま
り大きい場合は、水酸基の反応性が低下して硬化が困難
となり充分な成膜性が得られず、また分子量があまり小
さい場合、即ちエチレンオキサイド鎖が少ない場合は充
分な防曇性が得られないという理由からエチレンオキサ
イド鎖を有する多価アルコールの分子量は 100〜3000の範囲内にあることが好ましく、特に好まし
い範囲は200〜2000である。
本発明に適用されるエチレンオキサイド鎖を有する多価
アルコールとして代表的にはジエチレングリコール、ト
リエチレングリコール分子量100〜3000の、好ましくは
分子量200〜2000のポリエチレングリコール、一般式HOC
nH2nOH(n=3〜10)のジオールの両端に1〜10ケ好まし
くは1〜7ケのエチレンオキサイド鎖を付加したもの、
およびグリセリン、トリメチロールプロパン、ジグリセ
リン、ペンタエリスリトール、アドニトール、ソルビト
ール、イノシトール等の多価アルコールの中の少なくと
も1つの水酸基にエチレンオキサイド鎖を付加したもの
等ならびにこれらの混合物を用いることができる。特に
下記式 (式中、n1〜nmはそれぞれ独立に0〜7の整数で、か
つその内の少なくとも2個は1以上の整数であり、mは
3〜9の整数を示す。) で示されるエチレンオキサイド鎖を有する多価アルコー
ル、とりわけ上式においてn1〜nmが1〜5である化合
物が好ましい。
本発明の(C)成分として使用されるエポキシ基を有する
架橋剤としては、下記の様なものが挙げられる。ビスフ
ェノールA、ビスフェノールF、レゾルシノールやノボ
ラック樹脂などの多価フェノールあるいはエチレングリ
コール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコー
ル、ポイプロピレングリコール、グリセリン、ジグリセ
ロール、ネオペンチルグリコール、トリメチロールプロ
パン、ペンタエリスリトール、ソルビトールなどの多価
アルコールとエピクロルヒドリンから得られるポリグリ
シジルエーテル、フタル酸、ヘキサヒドロフタル酸やダ
イマー酸などの多塩基酸とエピクロルヒドリンから得ら
れるポリグリシジルエステル、アニリン、トルイジン、
4,4′−ジアミノジフェニルメタンやイソシアヌル酸
などのアミンとエピクロルヒドリンから得られるポリグ
リシジルアミン、さらにはシクロペンタジエンジオキサ
イドやシクロヘキセンオキサイドなどの脂環式エポキシ
基をもつエポキシ化合物、またγ−グリシドキシプロピ
ルトリメトキシシランなどのエポキシ基を有する有機シ
ラン化合物などであり、1種または2種以上の混合物で
使用することができる。
本発明の(D)成分として使用される非イオン系界面活性
剤としては、特に制限されることなく従来公知のものが
使用し得るが、特にポリオキシエチレン型の非イオン界
面活性剤が好ましく使用できる。具体例にはポリオキシ
エチレンアルキルエーテル型 ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル型 ポリオキシエチレンアルキルアミン型 および ポリオキシエチレンアルキルアミド型 および ポリオキシエチレンポリオールエステル型 (但しn1〜nはぞれぞれ独立に1〜7の整数、R1
はぞれぞれ独立に水素または炭素数が6〜16のア
シル基、mは0または1〜9の整数)、ポリオキシエチ
レンソルビタンエステル型 等の非イオン系界面活性剤が例示される。これらの界面
活性剤は2種以上を混合して用いる方が、防曇性の持続
性が良くなる傾向がある。
本発明の(E)成分としては、一般式 で示されるベンゾフェノン系化合物、例えば2,4−ジ
ヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メト
キシベンゾフェノン、2,2′,4,4′−テトラヒド
ロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ
ベンゾフェノン−5−スルホン酸など、一般式 で示されるベンゾトリアゾール系化合物、例えば2−
(2′−ヒドロキシ−5′−メチルフェニル)ベンゾト
リアゾール、2−(2′−ヒドロキシ−3′,5′−te
rt−ブチルフェニルナベンゾトリアゾール、2−(2′
−ヒドロキシ−3′−tert−ブチル−5′−メチルフェ
ニルナ5−クロロベンゾトリアゾールなど、一般式 で示される。サルチル酸エステル系化合物、例えばフェ
ニルサリチレート、p−tert−ブチルフェニルサリチレ
ートなどが例示される。
本発明では前記(A)、(B)、(C)成分をそれぞれ20〜7
5重量部、20〜75重量部、5〜45重量部の割合
(但し、合計で100重量部)で使用するが、より好ま
しくはそれぞれ30〜60重量部、25〜60重量部、
10〜30重量部とするのがよい。(B)成分が20重量
部未満では防曇性能が著しく低下するまた(A)成分が2
0重量部未満では耐熱水性が悪く耐摩耗性も充分でな
い。(C)成分は耐摩耗性や耐候性を向上させる効果を持
つ。
本発明の前記(D)、(E)成分は(A)+(B)+(C)100重量部に
対し、それぞれ1〜40重量部、0.1〜10重量部の
割合で使用するが、より好ましくはそれぞれ5〜30重
量部、0.5〜5重量部とするのが良い。
(D)成分は、1重量部未満では充分なぬれ性が得られ
ず、また40重量部以上では被膜の耐水性、耐摩耗性が
悪くなる。
なお、(E)成分が界面活性剤によるぬれ効果の持続性を
高める理由については不明であるが(A)(B)(C)(E)成分か
らなる防曇性被膜((D)成分を含まない)の耐候テスト
後の吸湿性は(E)成分を含まないものと同じであり、(D)
成分と(E)成分を併用した場合にのみ(E)成分の効果が発
揮されることは明らかである。
本発明に用いられる硬化触媒としては、開環重合を開始
させ得る触媒例えば過塩素酸、塩酸、硝酸、リン酸、硫
酸、パラトルエンスルホン酸、三フッ化ホウ素及びその
電子供与体との錯体。
SnCl4,ZnCl2,FeCl3,AlCl3,SbCl5,TiCl4などのルイス酸
及びその錯体。酢酸ナトリウム、ナフテン酸亜鉛、ナフ
テン酸コバルト、オクチル酸亜鉛、オクチル酸スズ等の
有機酸金属塩。ホウフッ化亜鉛、ホウフッ化スズ等のホ
ウフッ化金属塩類。ホウ酸エチル、ホウ酸メチル等のホ
ウ酸有機エステル類。水酸化ナトリウム、水酸化カリウ
ム等のアルカリ類。テトラブトキシチタン、テトライソ
プロポキシチタン等のチタネートエステル類。クロムア
セチルアセトネート、チタニルアセチルアセトネート、
アルミニウムアセチルアセトネート、コバルトアセチル
アセトネート、ニッケルアセチルアセトネート等の金属
アセチルアセトネート類。n−ブチルアミン、ジ−n−
ブチルアミン、トリ−n−ブチルアミン、グアニジン、
ビグアニド、イミダゾール等のアミン類。過塩素酸アン
モニウムなどを挙げることができる。これら各触媒のな
かでは特に好ましくは過塩素酸アンモニウムを用いるこ
とができる。すなわち、過塩素酸アンモニウムを用いた
場合は、コーディング組成物の塗料としてのポットライ
フが長く、焼付硬化温度並びに時間等硬化条件が実用的
であり、塗膜の耐水性、付着性が特に優れているからで
ある。硬化触媒の添加量はあまり小であると硬化に要す
る時間が大となり、またあまり大であるとかえって耐水
性を悪くしたり塗膜が着色したりする傾向があるので、
前記(A)(B)および必要に応じて加える架橋剤の合計10
0重量部当り0.05〜20重量部、より好ましくは
0.1〜10重量部加えることが望ましい。
本発明の防曇性コーティング用組成物は使用に際して、
通常は塗布に適した濃度に希釈される。この希釈に用い
られる溶媒としては、アルコール類、ケトン類、エステ
ル類、エーテル類、セロソルブ類、ハロゲン化物、カル
ボン酸類、芳香族化合物等をあげることができ、これら
は単独で用いてもよく2種以上の混合溶媒として用いて
もよい。これらの中で、特に低級アルコール(例えばメ
タノール、エタノール、プロパノール、ブタノール)セ
ロソルブ類(例えばメチルセロソルブ、エチルセロソル
ブ、ブチルセロソルブ)、低級アルキルカルボン酸類
(例えばギ酸、酢酸、プロピオン酸)、芳香族化合物
(例えばトルエン、キシレン)およびエステル類(例え
ば酢酸エチル、酢酸ブチル)等を単独または混合溶媒と
して用いることが好ましい。本発明の組成物にはさらに
必要に応じて平滑な塗膜をうるためにフローコントロー
ル剤を添加することができる。フローコントロール剤の
添加量は少量で充分であり、組成物の固形分に対して5
重量%以下で目的を達することができる。
本発明組成物のコーティングは通常おこなわれている浸
漬法、噴霧法、ローラコーティング法またはフローコー
ト法等のコーティング方法によってコーティング後、基
材の変形温度以下の温度で、15分〜5時間焼付け硬化
させることにより、防曇性、耐摩耗性、耐熱水性、付着
性及び耐候性が良好な塗膜が得られる。
なお、この防曇性コーティング組成物は基材に塗布、焼
付後、着色剤を用いて容易に着色することもできる。着
色方法としては既に出願済の特開昭55−127175
に記載された如く、該防曇性コーティング組成物で被覆
された基材を気化性着色剤を用いて気相中で着色するこ
とも可能であるし、又同じく出願済の特開昭56−53
58に記載された如く、該防曇性コーティング組成物で
被覆された基材を着色剤、界面活性剤および必要に応じ
て溶剤を含み界面活性剤の量が界面活性剤と溶剤の合計
量に対して0〜100重量%である染色液と接触させる
ことで着色することも可能である。
本発明の防曇性コーティング組成物を基材に塗布し、焼
付けた後の塗膜の好ましい厚味は1〜40ミクロン、よ
り好ましくは3〜30ミクロンである。1ミクロン以下で
あると防曇性、耐摩耗性が充分でなく、また40ミクロ
ン以上になると耐熱水性、付着性が悪くなる。
本発明組成物は、ガラスをはじめポリカーボネート、ポ
リメチルメタクリレート、ポリメチルメタクリレート、
ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリエステル、セルロ
ース等のプラスチック基材に対し適用することができる
が、必要に応じてプライマー処理をすることにより更に
強い付着性を有する塗膜を得ることができる。
〔実施例〕
以下、実施例により本発明を更に詳しく説明するが、本
発明はこれらの実施例によって限定されるものではな
い。なお、実施例において防曇性の測定は、22℃−60%
RH雰囲気下で試料に呼気をかけたときの曇りの有無を
観察する方法で行なった。対摩耗性は、真ちゅう性のワ
イヤーブラシ(ヨージ型 4行タイプ)で摩擦し、傷の
つきにくさを調べ次の様に判定した。
A;強く摩擦しても傷がつかない。
B;強く摩擦すると少し傷がつく。
C;弱い摩擦でも傷がつく。
耐熱水性は、煮沸水中に1時間試料を浸漬後、塗膜の状
態を調べた。また防曇性(ぬれ性)の持続性はフェード
試験(JISL 0842)200時間後の防曇性によって判定
した。
実施例 (1)グリシジルメタクリレート(60重量部)−ヒドロ
キシエチルメタクリレート(40重量部)コポリマー溶
液(A−1)調整 エチルセロソルブ140gにグリシジルメタクリレート
36g、ヒドロキシエチルメタクリレート24gとアゾビス
イソブチロニトリル(AIBN)0.3gを加え静かに撹拌し
ながら温度90℃まで上昇させる。その間絶えず窒素を吹
き込みつつ約4時間継続する。得られた溶液は淡黄色の
粘度約90CPS程度(分子量約20,000)の液体とな
りグリシジルメタクリレートとヒドロキシエチルメタク
リレートのコポリマーが形成されていた。
(2)3,4−エポキシブチルメタクリレート(70重量
部)−メチルメタクリレート(15重量部)−ヒドロキ
シエチルメタクリレート(15重量部)コポリマー溶液
(A−2)の調整 エチルセロソルブ140gに3,4−エポキシブチルメ
タクリレート42g、メチルメタクリレート9g、ヒドロ
キシエチルメタクリレート9gとAIBN0.3gを加え静
かに撹拌しながら温度90℃まで上昇させる。その間絶え
ず窒素を吹き込みつつ約4時間以上継続する。得られた
溶液は、淡黄色の粘度約80CPS程度(分子量約18,
000)の液体となり、3,4−エポキシブチルメタク
リレートとメチルメタクリレートとヒドロキシエチルメ
タクリレートのコポリマーが形成されていた。
(3)グリシジルメタクリレート(15重量部)−エチル
メタクリレート(50重量部)−ヒドロキシエチルメタ
クリレート(35重量部)コポリマー溶液(A−3)の
調整 エチルセロソルブ140gにグリシジルメタクリレート
9g、エチルメタクリレート30g、ヒドロキシエチルメ
タクリレート21gとAIBN0.3gを加え静かに撹拌しな
がら温度90℃まで上昇させる。その間絶えず窒素を吹き
込みつつ約4時間継続する。得られた溶液は淡黄色の粘
度約100CPS程度(分子量約20,000)の液体と
なり、グリシジルメタクリレートとエチルメタクリレー
トとヒドロキシエチルメタクリレートのコポリマーが形
成されていた。
(4)エチレンオキサイド鎖を有する多価アルコール(B
−1〜B−4)。表1に示すものを使用した。
(5)エポキシ基を含有する架橋剤(C−1〜C−7)。
表2に示すものを使用した。
(6)非イオン系界面活性剤としてはポリオキシエチレン
ノニルフェニルエーテル(ライオン油脂社製 リポノッ
クスNCN)(D−1)、ラウリン酸ポリオキシエチレン
ソルビタンエステル(日本油脂社製 ニッサンノニオン
LT−221)(D−2)、ポリオキシエチレンアルキ
ルエーテル(旭電化社製、アデカノールLO−20)
(D−3)を使用した。
(7)芳香族化合物としては、表3に示すものを使用し
た。
(8)硬化触媒。過塩酸アンモニウム(F−1)、アルミ
ニウムアセチルアセトネート(F−2)を使用した。
(9)塗料の調整 前述のエポキシ基を有するポリマー(A−1〜A−
3)、エチレンオキサイド鎖を有する多価アルコール
(B−1〜B−4)、エポキシ基を有する架橋剤(C−
1〜C−7)、非イオン系界面活性剤(D−1〜D−
3)、芳香族化合物(E−1〜E−4)および硬化触媒
(F−1,F−2)を表4の割合で混合し、さらにフロ
ーコントロール剤少量を加えて、固形分が20〜50重
量%となるようにエチルセロソルブで希釈した。
(10)塗 装 あらかじめ洗浄してある厚さ3mmのジエチレングリコー
ルビスアリルカーボネート板に上記塗料 を浸漬法にて塗布し、130℃で1時間加熱硬化させ
た。塗膜の性能結果を表4にまとめて示した。
〔発明の効果〕 本発明によれば上述のように持続性のある濡れ性を有
し、かつ耐摩耗性を併有する防曇性被覆組成物が得られ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 33/00 LHR 7921−4J 63/00 NKZ 8830−4J 83/00 LRM 8319−4J

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)(イ)一般式 (式中R1、R2はそれぞれ独立に水素原子、低級アルキ
    ル基、またはカルボキシル基を表わし、Xはエポキシ基
    を有する側鎖を表わす。)で示される繰り返し構造単位
    を形成する単量体少なくとも20重量%および (ロ)メタクリル酸のエステル類、アクリル酸のエステ
    ル類、メタクリル酸、アクリル酸、スチレンおよび酢酸
    ビニルからなる成分のすくなくとも1種の合計0〜80
    重量% のホモポリマーもしくはコポリマー 20〜75重量部 (B)エチレンオキサイド鎖を有する多価アルコール
    20〜75重量部 (C)エポキシ基を有する架橋剤 (A)+(B)+(C)100重量部に対し5〜45重
    量部 (D)非イオン系海面活性剤 1〜40重量部 (E)下記の一般式で示される化合物から選ばれる一種
    または二種以上 1.1〜10重量部 X,X1=水素、水酸基、塩素、アルキル基、またはア
    ルコキシ基 Y=水素、塩素、またはスルホン酸基 Z=水素、水酸基、またはカルボキシル基 R3、R4、R5=水素、またはアルキル基 上記(A)(B)(C)(D)(E)を主成分とし、硬
    化触媒を加えてなる防曇性被覆組成物。
  2. 【請求項2】前記エチレンオキサイド鎖を有する多価ア
    ルコールが、一般式 (式中、n1〜nmはそれぞれ独立に0〜7の整数で、か
    つその内の少なくとも2個は1以上の整数であり、mは
    3〜9の整数を示す。)で示される化合物である特許請
    求の範囲第1項に記載の防曇性被覆組成物。
  3. 【請求項3】前記硬化触媒は、過塩素酸アンモニウムで
    あり、かつ(A)成分および(B)成分の合計100重
    量部当り、0.05〜20重量部含まれる特許請求の範
    囲第1項または第2項に記載の防曇性被覆組成物。
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