JPH0997868A - リードフレーム部材及びその製造方法 - Google Patents
リードフレーム部材及びその製造方法Info
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Abstract
タイプの半導体装置のリードフレーム部材とその製造方
法を提供する。 【解決手段】 BGAタイプの樹脂封止型半導体装置用
の回路部材100で、リードフレーム110と絶縁性フ
ィルム120とを接着剤層121により接着固定したも
のであり、熱可塑性ポリイミドからなる接着剤層121
により固定されている。該部材は、少なくとも、半導体
素子の端子と電気的に接続をその先端で行うためのイン
ナーリード112と、外部端子113とを略平面的に設
け、これをリードフレーム素材の厚さで、二次元的に配
列し、インナーリード112は、その一方の面をリード
フレーム素材の厚さよりも薄肉にしている。外部端子は
リードフレーム素材と同じ厚さとなっている。それに対
応する位置には開口が設けられている。
Description
止型半導体装置用のリードフレーム部材とその製造方法
に関する。
化と軽薄短小の傾向からLSIはASICに代表される
ように、ますます高集積化、高機能化の一途をたどって
きている。これに伴い、信号の高速処理には、パッケー
ジ内部のスイッチングノイズが無視できない状況になっ
てきて、特に、ICの同時スイッチングノイズにはパッ
ケージ内部配線の実効インダクタンスが大きく影響を与
える為、主に、電源やグランドの本数を増やしてこれに
対応してきた。この結果、半導体装置の高集積化、高機
能化は外部端子(ピン)総数の増加を招き、半導体装置
の多端子化が求められるようになってきた。多端子I
C、特にゲートアレイやスタンダードセルに代表される
ASICあるいは、マイコン、DSP(Digital
Signal Processor)等をコストパー
フォーマンス高くユーザに提供するパッケージとしてリ
ードフレームを用いたプラスチックQFP(Quad
Flat Package)が主流となり、現在では3
00ピンを超えるものまで実用化に至ってきている。
レーム820を用いたもので、図8(a)に示すよう
に、ダイパッド821上に半導体素子810を搭載し、
銀めっき等の表面処理がなされたインナーリード822
先端部と半導体素子810の端子811とをワイヤ81
3にて結線し、封止用樹脂814で封止を行い、この
後、ダムバー部824をカットし、アウターリード82
3をガルウイング状に成形したものである。このよう
に、QFPは、パッケージの4方向に外部回路と電気的
に接続するためのアウターリード823を設けた構造で
多端子化に対応できるものとして開発されてきた。ここ
で用いられる単層リードフレーム820は、通常、42
合金(42%ニッケル−鉄合金)あるいは銅合金などの
電気伝導率が高く,且つ機械的強度が大きい金属材を素
材とし、フォトエッチング法かあるいはスタンピング法
により、図8(b)に示すような形状に作製されてい
た。
高機能化は、更に多くの端子数を必要とするようになっ
てきた。QFPでは外部端子ピッチを狭めることによ
り、パッケージサイズを大きくすることなく多端子化に
対応してきたが、外部端子端子の狭いピッチ化に伴い、
外部端子自体の幅が細くなり、外部端子の強度が低下す
るため、フォーミング等の後工程におけるアウターリー
ドのスキュー対応やプラナリイティー(平坦性)維持が
難しくなり、実装に際しては、パッケージ搭載精度維持
が難しくなるという実装面での問題を抱えていた。
するため、BGA(Ball Grid Array)
と呼ばれるプラスチックパッケージが開発されてきた。
このBGAは、通常、両面基板の片面に半導体素子を搭
載し、もう一方の面に球状の半田ボールをパッケージの
外部端子として二次元的に配列し、スルーホールを通じ
て半導体素子と外部端子(半田ボール)との導通をとっ
たもので、実装性の対応を図ったパッケージである。B
GAはパッケージの4辺に外部端子を設けたQFPに比
べ、同じ外部端子数でも外部端子間隔(ピッチ)を大き
くとれるという利点があり、半導体装置の実装工程を難
しくせず、入出力端子の増加に対応できた。BGAは、
一般に図5に示すような構造である。図5(b)は図5
(a)の裏面(基板)側からみた図で、図5(c)はス
ルーホール550部を示したものである。このBGAは
BTレジン(ビスマレイミド樹脂)を代表とする耐熱性
を有する平板(樹脂板)の基材502の片面に半導体素
子501を搭載するダイパッド505と半導体素子50
1からボンディングワイヤ508により電気的に接続さ
れるボンディングパッド510を持ち、もう一方の面
に、外部回路と半導体装置との電気的、物理的接続を行
う格子状あるいは千鳥状に配列された半ボールにより形
成した外部接続端子506をもち、外部接続端子506
とボンディングパッド510の間を配線504とスルー
ホール550、配線504Aにより電気的に接続してい
る構造である。しかしながら、このBGAは、搭載する
半導体素子とワイヤの結線を行う回路と、半導体装置化
した後にプリント基板に実装するための外部端子(半田
ボール)とを基板502の両面に設け、これらをスルー
ホール550を介して電気的に接続していた複雑な構造
であり、信号が通過する回路長が長くなり、その回路デ
ザインも複雑化している。また、耐熱及び絶縁樹脂基材
を用いて構成される従来型プラスチックBGA用の基板
を製造するプロセスは、樹脂基材の孔開けや表裏回路の
導通めっき処理及びソルダーレジスト印刷といった従来
のプリント基板と同様の工程が必要であり、全体として
長い工程にならざるをえない。これに加えて、高密度化
を実現するための回路プロセスにおいての制約が多く存
在し、低コストに製造することは難しい。そしてまた、
樹脂の熱膨張の影響によりスルーホール550が断線を
生じることもあり、作製上、信頼性の点で問題が多かっ
た。
低下を回避するため、上記図5に示す構造のものの他
に、リードフレームをコア材として回路を形成したBG
Aも、近年、種々提案されてきた。これらのリードフレ
ームを使用するBGAパッケージは、一般には、リード
フレーム610の外部端子部614に対応する箇所に所
定の孔をあけた、絶縁フィルム660上にリードフレー
ム610を固定して、樹脂封止した図6(a)に示すよ
うな構造、ないし図6(b)に示すような構造をとって
いた。上記リードフレームを用いるBGAパッケージに
使われるリードフレーム610は、従来、図7に示すよ
うなエッチング加工方法により作製されており、外部端
子部614とインナーリード612ともリードフレーム
素材の厚さに作製されていた。尚、図6中、620は半
導体素子、621は半導体素子の端子、640は封止用
樹脂、650は外部端子電極(半田ボール)、611は
ダイパッドである。ここで、図7に示すエッチング加工
方法を簡単に説明しておく。先ず、銅合金もしくは42
%ニッケル−鉄合金からなる厚さ0.25mm程度の薄
板(リードフレーム素材710)を十分洗浄(図7
(a))した後、重クロム酸カリウムを感光剤とした水
溶性カゼインレジスト等のフオトレジスト720を該薄
板の両表面に均一に塗布する。((図7(b)) 次いで、所定のパターンが形成されたマスクを介して高
圧水銀灯でレジスト部を露光した後、所定の現像液で該
感光性レジストを現像して(図7(c))、レジストパ
ターン730を形成し、硬膜処理、洗浄処理等を必要に
応じて行い、塩化第二鉄水溶液を主たる成分とするエッ
チング液にて、スプレイにて該薄板(リードフレーム素
材710)に吹き付け所定の寸法形状にエッチングし、
貫通させる。(図7(d)) 次いで、レジスト膜を剥膜処理し(図7(e))、洗浄
後、所望のリードフレームを得て、エッチング加工工程
を終了する。このように、エッチング加工等によって作
製されたリードフレームは、更に、所定のエリアに銀メ
ッキ等が施される。次いで、洗浄、乾燥等の処理を経
て、インナーリード部を固定用の接着剤付きポリイミド
テープにてテーピング処理したり、必要に応じて所定の
量タブ吊りバーを曲げ加工し、ダイパッド部をダウンセ
ットする処理を行う。しかし、エッチング液による腐蝕
は被加工板の板厚方向の他に板幅(面)方向にも進むた
め、図7に示すようなエッチング加工方法においては、
微細化加工に関して、加工される素材の板厚からくる限
界があった。
フレームをコア材として用いたBGAタイプの樹脂封止
型半導体装置においては、図8(b)に示す単層リード
フレームを用いた半導体装置に比べ、同じ端子数で外部
回路と接続するための外部端子ピッチを広くでき、半導
体装置の実装工程を難しくしないで、入出力端子の増加
に対応できたが、一層の多端子化、高密度化に対して
は、インナーリードの狭ピッチ化、高密度配線が必須で
その対応が求められていた。本発明は、これに対応する
ためのもので、一層の多端子化、高密度配線に対応でき
るBGAタイプの半導体装置のリードフレーム部材とそ
の製造方法を提供しようとするものであり、更に、作製
が比較的簡単な構造のリードフレーム部材とその製造方
法を提供しようとするものである。
部材は、リードフレームと絶縁性フィルムとを接着剤層
により固定したBGAタイプの樹脂封止型半導体装置用
の回路部材であって、リードフレームは、少なくとも、
半導体素子の端子と電気的に接続を行うためのインナー
リードと、該インナーリードと一体的に連結して外部回
路と電気的接続を行うための外部端子とを略平面的に設
け、且つ、外部端子をリードフレーム素材の厚さで、二
次元的に配列し、少なくともインナーリードの先端を含
むインナーリードの一部をその一方の面をリードフレー
ム素材面としてリードフレーム素材の厚さよりも薄肉に
形成しており、接着剤層は、リードフレーム素材の厚さ
と薄肉部の厚さの差よりも若干厚く設けられており、絶
縁性フィルムは、リードフレームと、インナーリードの
素材面がある側とは反対側の面で、リードフレーム全体
が、該インナーリードの素材面がある側のリードフレー
ム素材面を少なくとも残して接着剤層に埋め込まれるよ
うにして、且つ、リードフレーム素材面とほぼ接するよ
うにして、接着剤層により接着固定されており、該絶縁
フィルムのリードフレームの外部端子部に対応する位置
には開口が設けられていることを特徴とするものであ
る。そして、上記において、リードフレームの半導体素
子搭載側のダイパッド表面、インナーリード先端部の表
面、絶縁フィルムの開口により露出した外部端子の表面
には、めっき処理がなされていることを特徴とするもの
である。そしてまた、上記において、絶縁性フィルム
は、ポリイミドテープからなり、且つ、接着剤層が熱可
塑性ポリイミドからなり、リードフレームと絶縁性フィ
ルムとは、加熱ラミネートされたものであることを特徴
とするものである。本発明のリードフレーム部材の製造
方法は、請求項1ないし3記載のリードフレーム部材の
製造方法であって、少なくとも、順に、(A)リードフ
レーム素材の第一面に感光性のレジストを塗布し、第二
面に保護テープを貼る工程、(B)感光性レジストを所
定のパターン版を用い、外部端子部等のリードフレーム
素材の厚さと同じに作製する領域をレジストで覆った状
態に、リードフレーム素材の厚さより薄肉に作製する領
域は露出させるように製版し、製版されたレジストパタ
ーンをマスクとして第一面からリードフレーム素材を所
定の深さだけ塩化第二鉄等の腐蝕液によりエッチングす
る工程、(C)リードフレーム素材の第一面のレジスト
パターンおよび第二面の保護テープを除去する工程、
(D)リードフレーム素材の第一面側と、熱可塑性接着
剤層を所定の厚さに片面コーティングした絶縁フィルム
の接着剤層側面とを加熱ローラにてラミネートする工
程、(E)次いで、リードフレーム素材の第二面側にレ
ジストを塗布し、インナーリード、外部端子等の所定形
状をもつパターン版を用い製版し、レジストパターンを
形成する工程、(F)前記レジストパターンをマスクと
して、塩化第二鉄等の腐蝕液によりエッチングする工
程、(G)絶縁性フィルムの、リードフレームの外部端
子の位置に対応する箇所に、炭酸ガスレーザあるいはエ
キシマレーザ等の励起ガスにより開口を設ける工程とを
有することを特徴とするものである。そして、上記にお
いて、熱可塑性接着剤層を熱可塑性ポリイミド、絶縁フ
ィルムをポリイミドテープとしたことを特徴とするもの
である。尚、上記において、熱可塑性接着剤層の所定の
厚さとは、絶縁フィルムとリードフレーム素材とを加熱
ローラにてラミネートして接着固定した際の熱可塑性接
着剤層の厚さが、リードフレーム素材の厚さと最終的に
エッチング加工される薄肉部の厚さの差よりも若干大き
く、ラミネートした際の絶縁フィルム側でないリードフ
レームの素材面が露出することが必要である。
構成することにより、図6に示す従来のBGAタイプの
樹脂封止型半導体装置に比べ、一層の多端子化、高密度
配線が可能なBGAタイプの樹脂封止型半導体装置の作
製を可能とするものである。更に、本発明のリードフレ
ーム部材は比較的簡単な構造で、量産性に適した構造の
リードフレーム部材の提供を可能にしている。詳しく
は、リードフレームは、少なくとも、半導体素子の端子
と電気的に接続を行うためのインナーリードと、該イン
ナーリードと一体的に連結して外部回路と電気的接続を
行うための外部端子とを略平面的に設け、且つ、外部端
子をリードフレーム素材の厚さで、二次元的に配列して
いることより、図6に示す従来のリードフレームをコア
材として回路を形成するBGAタイプの半導体装置と同
様に実装性の良い半導体装置の作製を可能としており、
少なくともインナーリードの先端を含むインナーリード
の一部をその一方の面をリードフレーム素材面としてリ
ードフレーム素材の厚さよりも薄肉に形成していること
より、後述するエッチング加工において、狭ピッチ加工
を可能としており、半導体装置の一層の多端子化と高密
度配線を可能としている。そして、外部端子をリードフ
レーム素材の厚さで形成し、接着剤層をリードフレーム
素材の厚さと薄肉部の厚さの差よりも若干厚く設け、且
つ、絶縁性フィルムは、リードフレームと、インナーリ
ードの素材面がある側とは反対側の面で、リードフレー
ム全体が、該インナーリードの素材面がある側のリード
フレーム素材面を少なくとも残して接着剤層に埋め込ま
れるようにして、且つ、リードフレーム素材面とほぼ接
するようにして、接着剤層により接着固定されているこ
とより、リードフレームの薄肉部も厚肉部と同様に接着
剤層によりしっかりと固定され、且つ、半導体素子搭載
や、ワイヤボンディングがし易くしており、樹脂封止
(モールド)する際は、図1(b)に示すように、絶縁
フィルム120の片面側のみを封止すればよい構造とし
ており、図4(a)、図4(b)に示すようにその封止
領域も自由にとれ、製造面では有利である。そして、絶
縁フィルムのリードフレームの外部端子部に対応する位
置には開口が設けられ、半導体装置作製の際には、半田
ボール等の外部電極の作製ができるようにしている。
尚、リードフレームのダイパッド表面めっき処理は半導
体素子搭載を、インナーリード表面のめっきはワイヤボ
ンディングを、外部端子の表面のめっきは半田ボールを
外部端子に一体的に作製することをそれぞれ可能として
いる。具体的には、絶縁性フィルムをポリイミドテープ
とし、接着剤が熱可塑性ポリイミドとすることにより、
接着剤層の厚さもリードフレームの加工に合わせ変える
ことができ、且つ、リードフレームと絶縁性フィルムと
を加熱ラミネート可能としている。
は、上記のように構成することにより、半導体装置の一
層の多端子化と高密度配線を可能とする上記本発明のリ
ードフレーム部材を製造することを可能としている。具
体的には、順に、(A)リードフレーム素材の第一面に
感光性のレジストを塗布し、第二面に保護テープを貼る
工程、(B)感光性レジストを所定のパターン版を用
い、外部端子部等のリードフレーム素材の厚さと同じに
作製する領域をレジストで覆った状態に、リードフレー
ム素材の厚さより薄肉に作製する領域は露出させるよう
に製版し、製版されたレジストパターンをマスクとして
第一面からリードフレーム素材を所定の深さだけ塩化第
二鉄等の腐蝕液によりエッチングする工程、(C)リー
ドフレーム素材の第一面のレジストパターンおよび第二
面の保護テープを除去する工程を設けていることによ
り、リードフレームの必要部分のみを薄肉化することを
可能とし、このため、この後、(D)リードフレーム素
材の第一面側と、熱可塑性ポリイミドからなる接着剤層
を所定の厚さに片面コーティングしたポリイミドテープ
からなる絶縁フィルムの接着剤層側面とを加熱ローラに
てラミネートする工程、(E)次いで、リードフレーム
素材の第二面側にレジストを塗布し、インナーリード、
外部端子等の所定形状をもつパターン版を用い製版し、
レジストパターンを形成する工程、(F)前記レジスト
パターンをマスクとして、塩化第二鉄等の腐蝕液により
エッチングする工程、を設けていることにより、インナ
ーリードをはじめとする微細配線部の狭ピッチ化、高密
度配線ができるものとし、更に、樹脂封止の際には、絶
縁フィルムの半導体素子搭載側のみを樹脂封止すれば良
い構造のリードフレーム部材の作製を可能としている。
そして、(G)絶縁性フィルムの、リードフレームの外
部端子の位置に対応する箇所に、炭酸ガスレーザあるい
はエキシマレーザ等の励起ガスにより開口を設ける工程
を設けていることにより、半導体装置作製の際、半田ボ
ールからなる外部端子の作製を可能としている。
もとづいて説明する。図1(a)は実施例のリードフレ
ーム部材の断面図であり、図1(b)は実施例のリード
フレーム部材を用いた半導体装置の断面図であり、図2
(a)はそれに使用されたリードフレームの概略平面図
であり、図2(b)は図2(a)約1/4部分の拡大図
であり、図1(c)はインナーリードの断面、図1
(d)外部端子の断面図である。尚、図2(a)は概略
図で、全体を分かり易くするために図2(b)に比べ、
インナーリードの数、外部端子部の数は少なくして示し
てある。図1、図2中、100はリードフレーム部
材、、110はリードフレーム、111はダイパッド、
112はインナーリード、112Aインナーリード先
端、113は外部端子、120は絶縁性フィルム、12
1は接着剤層、122は開口であり、112S、113
Sはリードフレーム素材面である。本実施例リードフレ
ーム部材は、BGAタイプの樹脂封止型半導体装置用の
回路部材で、後述する本発明のリードフレーム部材の製
造方法により作製されたもので、リードフレーム110
と絶縁性フィルム120とを接着剤層121により接着
固定したものであり、リードフレーム110と絶縁性フ
ィルム120とは、熱可塑性ポリイミドからなる接着剤
層121により固定されている。リードフレーム100
は、図2(a)に示すように、少なくとも、半導体素子
の端子と電気的に接続をその先端で行うためのインナー
リード112と、該インナーリード112と一体的に連
結して外部回路と電気的接続を行うための外部端子11
3とを略平面的に設け、且つ、外部端子113をリード
フレーム素材の厚さで、すなわちその両面(上面、下
面)をリードフレーム素材面113Sとして、二次元的
に配列し、インナーリード112は、その一方の面をリ
ードフレーム素材面112Sとしてリードフレーム素材
の厚さt0 よりも薄肉にしている。尚、リードフレーム
110は、リードフレーム素材として、厚さ0.15m
mの42合金(42%ニッケル−鉄合金)を用いたもの
で、インナーリードは薄肉でその厚さt1 は40μm、
外部端子はリードフレーム素材と同じ厚さt0 で0.1
5mとなっている。また、インナーリードピッチは0.
12mmである。絶縁性フィルム120は、熱可塑性ポ
リイミドを110μm程度片面コーティングしたポリイ
ミドテープからなり、インナーリードの素材面がある側
とは反対側のリードフレーム面側の、リードフレーム素
材面と加熱ラミネートされ、固定されている。また、絶
縁フィルム120の、リードフレーム110の外部端子
部113に対応する位置には開口が設けられている。
は、図4(a)や図4(b)に示すように、リードフレ
ーム部材を樹脂封止(モールド)した際に、樹脂の内部
の配線(リード)全体を総称して言っており、配線部
(リード)114とは、図4(b)に示すように、この
リードフレーム部材を使用して半導体素子を搭載し、樹
脂封止(モールド)した際に樹脂の外部に露出される配
線部を言っている。しかし、図4(b)に使用されたの
と同じリードフレーム部材を用いて図4(a)のように
樹脂封止(モールド)された場合には、図4(b)の配
線部はインナーリードと言われるようになるもので、以
下、ここでは、図1に示すリードフレーム部材100の
状態の場合には、便宜上、配線部(リード)を全て、イ
ンナーリード112と言う。
いた半導体装置は、図1(b)に示すような断面をして
いるが、その作製は、図1(a)に示す実施例リードフ
レーム部材100を用い、リードフレーム110のダイ
パッド111上に半導体素子をダイボンディングした
後、半導体素子130の端子131と銀めっき処理等の
金属表面処理がなされたインナーリード先端112Aと
をワイヤ140で接続した後、半導体素子130搭載側
のみを樹脂150を封止して、次いで、絶縁性フィルム
120の開口122から露出した外部端子部113のめ
っき処理面に半田ボールからなる外部電極170を設け
て作製される。図4に、このようにして得られた、半導
体装置の概略図を示すが、図4において、200、20
0Aは半導体装置、130は半導体素子、131は端子
(バンプ)、140はワイヤ、150は封止用樹脂、1
70は外部電極(端子)である。図4(a)は、樹脂の
封止(モールド)領域がほぼ全外部端子113を含む全
リードフレームの回路領域を含むものの、斜視図を示し
ている。図4(b)は、樹脂の封止(モールド)領域が
半導体素子130及びリードフレーム110の配線部の
インナーリード先端を含む一部のみを覆うようにして、
外部端子113を選択的に露出させているものの、斜視
図を示している。尚、図4(c)は、上記樹脂封止(モ
ールド)された半導体装置の裏面斜視図を表したもので
あり、説明のため一部は半田ボールをつけないままに図
示してあるが、半田ボールからなる外部電極端子170
形成が必要箇所には、リードフレーム110の外部端子
113に連結して設ける。尚、半田ボールからなる外部
電極(端子)170の形成は、リードフレーム110の
外部端子113が露出した絶縁フィルム120の開口1
22に半田ボールを溶融して作製する。尚、図4
(a)、図4(b)に示すものはダムバーを使用しない
で樹脂封止(モールド)したものであるが、図2に示す
リードフレーム110に、図8(b)に示すダムバー8
14やフレーム815を付加したような形状のものを用
い、ダムバーを用いて樹脂封止した後に除去して、半導
体装置を作製しても良い。
方法を図3に基づいて説明する。先ず、脱脂、洗浄処理
等が施されたリードフレーム素材310を用意し(図3
(a)、リードフレーム素材310の第一面310Aに
感光性のレジスト320を塗布し、第二面310Bに保
護テープ330を貼った。(図3(b)) 次いで、感光性レジスト320に対し、所定のパターン
版を用い、外部端子部等のリードフレーム素材の厚さと
同じに作製する領域をレジストで覆った状態にし、リー
ドフレーム素材の厚さより薄肉に作製する領域は露出さ
せるように製版し、レジストパターン320Aを形成し
た。(図3(c)) 次いで、レジストパターン320Aをマスクとして第一
面310Aからリードフレーム素材310を所定の深さ
だけ塩化第二鉄を主成分とする腐蝕液によりエッチング
した。(図3(d)) エッチングは、液温57°C、濃度48Be' の塩化第
二鉄溶液を用いて、スプレー圧2.5kg/cm2 にて
エッチングし、エッチングされた部分の板厚がリードフ
レーム素材310の厚さの約1/3に達した時点でエッ
チングを止めた。この後、リードフレーム素材310の
第一面310Aのレジストパターン320Aおよび第二
面310Bの保護テープ330を除去した。(図3
(e)) 次に、リードフレーム素材310の第一面310A側
と、接着剤121としてて熱可塑性ポリイミドを110
μm程度片面コーティングしたポリイミドテープからな
る絶縁フィルム120の接着剤121面とを加熱ローラ
にてラミネートした。(図3(f)) 次いで、リードフレーム素材310の第二面310B側
に感光性レジスト321を塗布し(図3(g))、イン
ナーリード等の所定形状をもつパターン版を用い製版
し、レジストパターン321Aを形成した。(図3
(h)) レジストパターン321Aをマスクとして、塩化第二鉄
を主成分とする腐蝕液により、リードフレーム素材31
0を第二面310B側からエッチングし貫通させリード
フレームの外形加工を終えた。(図3(i)) この後、絶縁性フィルム120の、リードフレーム11
0の外部端子113の位置に対応する箇所に、炭酸ガス
レーザにより開口を設け、リードフレーム部材300を
得た。(図3(j)) 次いで、半導体素子を搭載するダイパッド111表面、
ワイヤボンディングするためのインナーリード112先
端部の表面、半田ボールからなる外部電極を取りつける
為の絶縁フィルム開口部122の外部端子113面にめ
っき処理を行いめっき部160を形成しリードフレーム
部材の作製を完了した。(図3(k))
に、一層の多端子化、高密度化に対応でき、且つ、簡単
な構造で半導体製造における樹脂封止にも有利な、BG
Aタイプの樹脂封止型半導体装置用のリードフレーム部
材の提供を可能としている。また、本発明のリードフレ
ーム部材の製造方法は、上記のように、本発明のリード
フレーム部材の作製を可能とするものである。
れを用いた半導体装置の図
レームを説明するための図
図
説明するための図
説明するための図
ームを説明するための図
Claims (5)
- 【請求項1】 リードフレームと絶縁性フィルムとを接
着剤層により固定したBGAタイプの樹脂封止型半導体
装置用の回路部材であって、リードフレームは、少なく
とも、半導体素子の端子と電気的に接続を行うためのイ
ンナーリードと、該インナーリードと一体的に連結して
外部回路と電気的接続を行うための外部端子とを略平面
的に設け、且つ、外部端子をリードフレーム素材の厚さ
で、二次元的に配列し、少なくともインナーリードの先
端を含むインナーリードの一部をその一方の面をリード
フレーム素材面としてリードフレーム素材の厚さよりも
薄肉に形成しており、接着剤層は、リードフレーム素材
の厚さと薄肉部の厚さの差よりも若干厚く設けられてお
り、絶縁性フィルムは、リードフレームと、インナーリ
ードの素材面がある側とは反対側の面で、リードフレー
ム全体が、該インナーリードの素材面がある側のリード
フレーム素材面を少なくとも残して接着剤層に埋め込ま
れるようにして、且つ、リードフレーム素材面とほぼ接
するようにして、接着剤層により接着固定されており、
該絶縁フィルムのリードフレームの外部端子部に対応す
る位置には開口が設けられていることを特徴とするリー
ドフレーム部材。 - 【請求項2】 請求項1において、リードフレームの半
導体素子搭載側のダイパッド表面、インナーリード先端
部の表面、絶縁フィルムの開口により露出した外部端子
の表面には、めっき処理がなされていることを特徴とす
るリードフレーム部材。 - 【請求項3】 請求項1ないし2において、絶縁性フィ
ルムは、ポリイミドテープからなり、且つ、接着剤層が
熱可塑性ポリイミドからなり、リードフレームと絶縁性
フィルムとは、加熱ラミネートされたものであることを
特徴とするリードフレーム部材。 - 【請求項4】 請求項1ないし3記載のリードフレーム
部材の製造方法であって、少なくとも、順に、(A)リ
ードフレーム素材の第一面に感光性のレジストを塗布
し、第二面に保護テープを貼る工程、(B)感光性レジ
ストを所定のパターン版を用い、外部端子部等のリード
フレーム素材の厚さと同じに作製する領域をレジストで
覆った状態に、リードフレーム素材の厚さより薄肉に作
製する領域は露出させるように製版し、製版されたレジ
ストパターンをマスクとして第一面からリードフレーム
素材を所定の深さだけ塩化第二鉄等の腐蝕液によりエッ
チングする工程、(C)リードフレーム素材の第一面の
レジストパターンおよび第二面の保護テープを除去する
工程、(D)リードフレーム素材の第一面側と、熱可塑
性接着剤層を所定の厚さに片面コーティングした絶縁フ
ィルムの接着剤層側面とを加熱ローラにてラミネートす
る工程、(E)次いで、リードフレーム素材の第二面側
にレジストを塗布し、インナーリード、外部端子等の所
定形状をもつパターン版を用い製版し、レジストパター
ンを形成する工程、(F)前記レジストパターンをマス
クとして、塩化第二鉄等の腐蝕液によりエッチングする
工程、(G)絶縁性フィルムの、リードフレームの外部
端子の位置に対応する箇所に、炭酸ガスレーザあるいは
エキシマレーザ等の励起ガスにより開口を設ける工程と
を有することを特徴とするリードフレーム部材の製造方
法。 - 【請求項5】 請求項4において、熱可塑性接着剤層を
熱可塑性ポリイミド、絶縁フィルムをポリイミドテープ
としたことを特徴とするリードフレーム部材の製造方
法。
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JP27372395A JP3529915B2 (ja) | 1995-09-28 | 1995-09-28 | リードフレーム部材及びその製造方法 |
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JP27372395A Expired - Fee Related JP3529915B2 (ja) | 1995-09-28 | 1995-09-28 | リードフレーム部材及びその製造方法 |
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- 1995-09-28 JP JP27372395A patent/JP3529915B2/ja not_active Expired - Fee Related
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