JP4121579B2 - 半導体装置用回路部材とそれを用いた半導体装置、及びそれらの製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は,めっきにより薄く形成された回路部を有する、面実装型の樹脂封止型半導体装置用の回路部材と、該回路部材を用いた半導体装置、およびそれらの製造方法に関するもので、特に、PBGA(Plastic Ball Grid Array)タイプの半導体装置用の回路部材に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、半導体装置は、電子機器の高性能化と軽薄短小化の傾向(時流)からLSIのASICに代表されるように、ますます高集積化、高機能化になっている。
高集積化、高機能化された半導体装置においては、信号の高速処理のためには、パッケージ内のインダクタンスが無視できない状況になってきて、パッケージ内のインダクタンスを低減するために、電源、グランドの接続端子数を多くし、実質的なインダクタンスを下げるようにして、対応してきた。
この為、半導体装置の高集積化、高機能化は外部端子(ピン)の総数の増加となり、ますます多端子(ピン)化が求められるようになってきた。
多端子(ピン)IC、特にゲートアレイやスタンダードセルに代表されるASICあるいは、マイコン、DSP(Digital Signal Processor)等の半導体装置化には、リードフレームを用いたものとしては、QFP(Quad Flat Package)等の表面実装型パッケージが用いられており、QFPでは300ピンクラスのものまでが実用化に至ってきている。
QFPは、図16(b)に示す単層リードフレーム1310を用いたもので、図16(a)にその断面図を示すように、ダイパッド1311上に半導体素子1320を搭載し、銀めっき、金めっき等の処理がされたインナーリード先端部1312Aと半導体素子1320の端子(電極パッド)1321とをワイヤ1330にて結線した後に、樹脂1340で封止し、ダムバー部をカットし、アウターリード1313部をガルウイング状に折り曲げて作製されている。このようなQFPは、パッケージの4方向へ外部回路と電気的に接続するためのアウターリードを設けた構造となり、多端子(ピン)化に対応できるものとして開発されてきた。ここで用いられる単層リードフレーム1310は、通常、コバール、42合金(42%Ni−鉄)、銅系合金等の導電性に優れ、且つ強度が大きい金属板をフオトリソグラフイー技術を用いたエッチング加工方法やスタンピング法等により、図16(b)に示すような形状に加工して作製されていた。
【0003】
しかしながら、近年の半導体素子の信号処理の高速化及び高性能(機能)化は、更に多くの端子を必要としている。
これに対し、QFPでは、外部端子ピッチを狭めることにより、更なる多端子化に対応できるが、外部端子を狭ピッチ化した場合、外部端子自体の幅も狭める必要があり、外部端子強度を低下させることとなる。その結果、端子成形(ガルウイング化)の位置精度あるいは平坦精度等において問題を生じてしまう。また、QFPでは、アウターリードのピッチが、0.4mm、0.3mmと更にピッチが狭くなるにつれ、これら狭ピッチの実装工程が難しくなってきて、高度なボード実装技術を実現せねばならない等の障害(問題)をかかえている。
【0004】
これら従来のQFPパッケージがかかえる実装効率、実装性の問題を回避するために、半田ボールをパッケージの外部端子に置き換えた面実装型パッケージであるBGA(Ball Grid Array)と呼ばれるプラスチックパッケージ半導体装置が開発されてきた。
BGAは、外部端子を裏面にマトリクス状(アレイ状)に配置した半田ボールとした表面実装型半導体装置(プラスチックパッケージ)の総称である。
通常、このBGAは、入出力端子を増やすために、両面配線基板の片面に半導体素子を搭載し、もう一方の面に球状の半田を取付けた外部端子用電極を設け、スルーホールを通じて半導体素子と外部端子用電極との導通をとっていた。球状の半田をアレイ状に並べることにより、端子ピッチの間隔を従来のリードフレームを用いた半導体装置より広くすることができ、この結果、半導体装置の実装工程を難しくせず、入出力端子の増加に対応できた。
BGAは、一般に図11に示すような構造である。図11(b)は図11(a)の裏面(基板)側からみた図で図11(c)はスルーホール850部を示したものである。このBGAはBTレジン(ビスマレイミド系樹脂)を代表とする耐熱性を有する平板(樹脂板)の基材802の片面に半導体素子801を搭載するダイパッド805と半導体素子801からボンディングワイヤ808により電気的に接続されるボンディングパッド810をもち、もう一方の面に、外部回路と半導体装置との電気的、物理的接続を行う格子状あるいは千鳥状に配置された半田ボールにより形成した外部接続端子806をもち、外部接続端子806とボンディングパッド810の間を配線804とスルーホール850、配線804Aにより電気的に接続している構造である。
しかしながら、このBGAは搭載する半導体素子とワイヤの結線を行う回路と、半導体装置化した後にプリント基板に実装するための外部端子用電極とを、基材802の両面に設け、これらをスルーホール850を介して電気的に接続した複雑な構成であり、樹脂の熱膨張の影響によりスルーホール850に断線を生じることもあり、作製上、信頼性の点で問題が多かった。
【0005】
この為、作製プロセスの簡略化、信頼性の低下を回避するため、上記図11に示す構造のものの他に、リードフレームをコア材として回路を形成したPBGA(Plastic Ball Grid Array)も、近年、種々提案されてきた。
これらのリードフレームを使用するPBGAパッケージは、一般には、リードフレーム910の外部端子部914に対応する箇所に所定の孔をあけた、絶縁性の固定用フィルム960上にリードフレーム910全体を固定して、樹脂封止した図12(a)に示すような構造、ないし固定用テープ960Aにてインナーリードを固定した図12(b)に示すような構造をとっていた。
【0006】
ここで用いられるリードフレーム910は、外部端子部913とインナーリード912ともリードフレーム素材の厚さに作製されており、エッチングによる外形加工後においては、図13(a)に示すように、インナーリード912先端に延設された、インナーリードと一体的に連結し、インナーリード同志を互いに固定するための連結部917を設けた状態で、且つ、外部端子部を支持するための支持リード915をダムバー(枠部)916に連結させていた。
そして、図12(a)に示す半導体装置900の場合は、図13に示すように、リードフレーム(図13(a))全体を固定用フィルム960にて固定した(図13(b))後に、プレスにより本来不要であるインナーリード同志を連結する連結部917の除去を行って、図13(c)に示すようなリードフレーム910と固定用フィルム960からなるリードフレーム部材970を得て使用していた。このため、リードフレーム部材970の作製には高価な金型が必要で、且つ生産性の面でも良くなかった。
これに対し、図12(b)に示す半導体装置900Aの場合は、リードフレーム全体でなくインナーリードを含む一部を固定用テープ960Aで固定し、インナーリード同志を連結する連結部(図示していない)を除去して、リードフレーム910と固定用テープ960Aとからなるリードフレーム部材970Aを得ていたが、やはりリードフレーム部材970Aの作製には高価な金型が必要で、且つ生産性の面でも良くなかった。
また、図13(c)に示すリードフレーム部材970を用いた場合や、リードフレームの一部を固定したリードフレーム部材970A(図12(b))を用いた場合、半導体装置の作製の際には、図14に示すように、樹脂封止後にダムバー(枠部)914を除去し、外部端子部を支持していた支持リード915を互いに分離する必要があり、金型により枠部を切断除去していたため、やはり高価な金型が必要で、且つ生産性の面でも良くなかった。
【0007】
このような、リードフレームをコア材として用いたBGAタイプの樹脂封止型半導体装置においては、図16(b)に示す単層リードフレームを用いた半導体装置に比べ、同じ端子数で外部回路と接続するための外部端子ピッチを広くでき、半導体装置の実装工程を難しくしないで、入出力端子の増加に対応できたが、一層の多端子化に対しては、インナーリードの狭ピッチ化が必須でその対応が求められていた。
これに対応するため、インナーリード部をリードフレーム素材より薄肉に形成し、狭いピッチ化を達成するエッチング加工方法が提案されている。
このエッチング加工方法の1例を図15に挙げて説明する。
簡単のため、ここでは、インナーリードのみを銅合金からなるリードフレーム素材より薄肉化したリードフレームを作製する場合を説明する。
図15は、薄肉状に形成するインナーリード先端部の各工程の断面図である。
尚、リードフレーム素材の厚さのままで外形加工する箇所については、リードフレーム素材の両面にほぼ同じ形状、サイズのレジストパターンを形成してエッチングを行う。
図15中、1210はリードフレーム素材、1210Aは薄肉部、1220A、1220Bはレジストパターン、1230は第一の開口部、1240は第二の開口部、1250は第一の凹部、1260は第二の凹部、1270は平坦状面、1280はエッチング抵抗層(充填材層)、1290はインナーリードである。
先ず、厚さが0.15mmの帯び状板からなるリードフレーム素材の両面を洗浄、脱脂処理等を行った後に、重クロム酸カリウムを感光剤としたカゼイン水溶液の混合液からなるレジストを両面に塗布し、レジストを乾燥後、所定のパターン版を用いてリードフレーム素材の両面のレジストの所定領域をそれぞれ露光し、現像処理を行い、所定形状の第一の開口部1230、第二の開口部1240をもつレジストパターン1220A、1220Bを形成する。(図15(a))
第一の開口部1230は、後のエッチング加工においてリードフレーム素材1210をこの開口部からベタ状にリードフレーム素材1210よりも薄肉に腐蝕するためのもので、レジストの第二の開口部1240は、インナーリード先端部の形状を形成するためのものである。
次いで、液温50°C、比重46ボーメの塩化第二鉄溶液を用いて、スプレー圧3.0kg/cm2 にて、レジストパターンが形成されたリードフレーム素材1210の両面をエッチングし、ベタ状(平坦状)に腐蝕された第一の凹部1250の深さhが所定の深さに達した時点でエッチングを止める。(図15(b))
第1回目のエッチングにおいてリードフレーム素材1210の両面から同時にエッチングする理由は、両面からエッチングすることにより、後述する第2回目のエッチング時間を短縮するためで、レジストパターン1220B側からのみの片面エッチングの場合と比べ、第1回目エッチングと第2回目エッチングのトータル時間が短縮される。
【0008】
次いで、第一の開口部1230側の腐蝕された第一の凹部1250にエッチング抵抗層1280としての耐エッチング性のある樹脂を、コータを用いて塗布し、ベタ状(平坦状)に腐蝕された第一の凹部1250に埋め込む。レジストパターン1220B上も該エッチング抵抗層1280に塗布された状態とする。(図15(c))
エッチング抵抗層1280を、レジストパターン1220B上全面に塗布する必要はないが、第一の凹部1250を含む一部にのみ塗布することは難しい為に、図4(c)に示すように、第一の凹部1250とともに、第一の開口部1230側全面にエッチング抵抗層1280を塗布する。
このようにエッチング抵抗層1280をインナーリード先端部の形状を形成するためのパターンが形成された面側の腐蝕された第一の凹部1250に埋め込むことにより、後工程でのエッチング時に第一の凹部1250が腐蝕されて大きくならないようにしているとともに、高精細なエッチング加工に対しての機械的な強度補強をしており、スプレー圧を高く(3.0kg/cm2 )することができ、これによりエッチングが深さ方向に進行し易すくなる。
この後、第2回目エッチングを行い、ベタ状(平坦状)に腐蝕された第一の凹部1250形成面とは反対側の第二の凹部1260側からリードフレーム素材1210をエッチングし、貫通させ、インナーリード1290の先端薄肉部を形成する。(図15(d))
第1回目のエッチング加工にて作製された、リードフレーム面に平行なエッチング形成面は平坦であるが、この面を挟む2面はインナーリード側にへこんだ凹状である。
次いで、洗浄、エッチング抵抗層1280の除去、レジスト膜(レジストパターン1220A、1220B)の除去を行い、インナーリード1290が薄肉に微細加工されたリードフレームを得る。(図15(e))
エッチング抵抗層1280とレジスト膜(レジストパターン1220A、1220B)の除去は水酸化ナトリウム水溶液により溶解除去する。
【0009】
尚、上記のように、エッチングを2段階にわけて行うエッチング加工方法を、一般には2段エッチング加工方法と言っており、特に、精度的に優れた加工方法である。
図15に示す、リードフレームの製造においては、2段エッチング加工方法と、パターン形状を工夫することにより部分的にリードフレーム素材を薄くしながら外形加工する方法とが伴行して採られている。
尚、リードフレームのインナーリードを薄肉に形成する方法は、上記エッチング加工方法に限定されるものではない。
【0010】
上記の方法によるインナーリードを薄肉とした微細化加工は、第二の凹部1260の形状と、最終的に得られるインナーリード先端部の厚さtに左右されるもので、例えば、板厚tを50μmまで薄くすると、図15(e)に示す、平坦幅W1を100μmとして、インナーリード先端部ピッチpが0.15mmまで微細加工可能となる。板厚tを30μm程度まで薄くし、平坦幅W1を70μm程度とすると、インナーリード先端部ピッチpが0.12mm程度まで微細加工ができるが、板厚t、平坦幅W1のとり方次第ではインナーリード先端部ピッチpは更に狭いピッチまで作製が可能となる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図15の工程等によって得られるリードフレームにおいては、インナーリードの薄肉化にともないインナーリード部が不安定となり、図13に示すように、インナーリード先端部同志を連結する連結部917を除去する必要があり、図14に示すようにダムバー(枠部)914を切断除去する必要があり、生産性やコストの面で問題があるばかりでなく、インナーリードの位置精度や品質を維持することが難しくなってきたため、その対応が求められていた。
本発明は、これらに対応するためのもので、一層の多端子化に対応でき生産面やコスト面、さらには品質面で、従来の図13(c)に示すリードフレーム部材、図12に示す半導体装置に比べ有利な回路部材、半導体装置を提供しようとするものである。
同時に、該回路部材の製造方法、半導体装置の製造方法を提供しようとするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明の半導体装置用回路部材は、導電性基板と、導電性基板上にめっきにより形成された導電性金属により少なくとも二次元的に形成された回路部等を有する半導体装置用の回路部材であって、回路部は、少なくとも、半導体素子と電気的に連結するためのリードと、外部回路と電気的接続を行うための外部端子部とを有し、半導体素子を搭載するためのダイパッド部を持たないもので、且つ、一体的に連結されたリードと外部端子部からなる組みをそれぞれ独立して複数個備えており、前記導電性基板が鉄−ニッケル−クロム系の金属、鉄−クロム系の金属、鉄−ニッケル系の金属、または鉄−カーボン系の金属で、導電性金属めっきが銅めっきないしニッケルを下地とした銅めっきであり、前記回路部等を形成する導電性金属の少なくとも一部は、前記導電性基板の一面に凹凸を付ける表面処理を行い、且つその表面を酸化して封止用の樹脂との剥離性を持たせる剥離処理を行った後に、該一面上にめっきにより形成されたものであることを特徴とするものである。
そして、上記において、二次元的に形成された回路部全体が、導電性基板の一面上に直接、めっきにより形成されたものであることを特徴とするものである。
あるいは、上記において、回路部の外部端子部のみが、導電性基板の一面上に、直接、めっきにより形成されたものであり、回路部の他の部分は絶縁性レジストを介して形成されていることを特徴とするものである。
そして、上記いずれかにおける表面処理がサンドブラストによるブラスト処理であることを特徴とするものである。
そしてまた、上記いずれかにおける剥離処理が導電性基板の表面に酸化膜を生成する処理であることを特徴とするものである。
また、上記いずれかにおいて、半導体素子を複数個搭載できることを特徴とするものである。
【0013】
本発明の半導体装置用回路部材の製造方法は、導電性基板と導電性基板の一面上に直接、めっきにより二次元的に形成された回路部全体を有し、且つ該回路部が半導体素子を搭載するダイパッド部を持たない半導体装置用の回路部材の製造方法であって、少なくとも、順に、(A)導電性基板の一面に凹凸を付ける表面処理を施す工程と、(B)凹凸を付けた側の導電性基板の一面に対し、その表面を酸化して封止用の樹脂との剥離性を持たせる剥離処理を施す工程と、(C)前記表面処理、剥離処理を施した導電性基板の一面に、レジストを塗布し、めっきにより導電性金属を形成する領域のみを露出させて、製版する製版工程と、(D)製版された面の露出した領域に導電性金属めっきを施すめっき工程とを有し、前記導電性基板が鉄−ニッケル−クロム系の金属、鉄−クロム系の金属、鉄−ニッケル系の金属、または鉄−カーボン系の金属で、導電性金属めっきが銅めっきないしニッケルを下地とした銅めっきであることを特徴とするものである。
あるいは、半導体装置用回路部材の製造方法は、導電性基板と導電性基板の一面上に直接、めっきにより二次元的に形成された回路部全体を有し、且つ該回路部が半導体素子を搭載するダイパッド部を持たない半導体装置用の回路部材の製造方法であって、少なくとも、順に、(G)導電性基板の一面に凹凸を付ける表面処理を施す工程と、(H)凹凸を付けた側の導電性基板の一面に対し、その表面を酸化して封止用の樹脂との剥離性を持たせる剥離処理を施す工程と、(I)前記表面処理、剥離処理を施した導電性基板の全面に、導電性金属めっきを施すめっき工程と、(J)めっき面上にレジストを塗布し、回路部等を形成する領域のみを覆うように、製版する製版工程と、(k)エッチングにより導電性金属めっき部を貫通させ回路部等を形成するエッチング工程とを有し、前記導電性基板が鉄−ニッケル−クロム系の金属、鉄−クロム系の金属、鉄−ニッケル系の金属、または鉄−カーボン系の金属で、導電性金属めっきが銅めっきないしニッケルを下地とした銅めっきであることを特徴とするものである。
そして、上記いずれかにおける製版工程の前に、見当合わせ用の治具孔を形成する治具孔作製工程を有することを特徴とするものである。
そしてまた、上記いずれかにおける治具孔作製工程が、レジスト製版によるエッチング加工であることを特徴とするものである。
【0014】
また、本発明の半導体装置用回路部材の製造方法は、導電性基板と導電性基板上にめっきにより形成された導電性金属により二次元的に形成された回路部等からなり、回路部は、少なくとも、半導体素子と電気的に連結するためのリードと、外部回路と電気的接続を行うための外部端子部とを有し、半導体素子を搭載するダイパッド部を持たないもので、一体的に連結されたリードと外部端子部からなる組みをそれぞれ独立して複数個備えており、且つ、回路部の外部端子部のみが、導電性基板の一面上に、直接、めっきにより形成され、回路部の他の部分は絶縁性レジストを介して形成されている半導体装置用回路部材の製造方法であって、少なくとも、順に、(a)導電性基板の一面に凹凸を付ける表面処理を施す工程と、(b)凹凸を付けた側の導電性基板の一面に対し、その表面を酸化して封止用の樹脂との剥離性を持たせる剥離処理を施す工程と、(c)前記表面処理、剥離処理を施した導電性基板の一面に、第一の絶縁性レジストを塗布し、外部端子部形成領域のみ露出させる、製版する製版工程と、(d)製版された面の露出した領域に電解めっきにより導電性金属めっきを施す第一のめっき工程と、(e)第一めっき面側の面に 第二の絶縁性レジストを塗布し、めっきにより、回路部を作成する領域のみ露出させて、製版する製版工程と、(f)製版された面の露出した領域に電解めっきあるいは無電解めっきにより導電性金属めっきを施す第二のめっき工程とを有し、前記導電性基板が鉄−ニッケル−クロム系の金属、鉄−クロム系の金属、鉄−ニッケル系の金属、または鉄−カーボン系の金属で、導電性金属めっきが銅めっきないしニッケルを下地とした銅めっきであることを特徴とするものである。
あるいは、本発明の半導体装置用回路部材の製造方法は、導電性基板と導電性基板上にめっきにより形成された導電性金属により二次元的に形成された回路部等からなり、回路部は、少なくとも、半導体素子と電気的に連結するためのリードと、外部回路と電気的接続を行うための外部端子部とを有し、半導体素子を搭載するダイパッド部を持たないもので、一体的に連結されたリードと外部端子部からなる組みをそれぞれ独立して複数個備えており、且つ、回路部の外部端子部のみが、導電性基板の一面上に、直接、めっきにより形成され、回路部の他の部分は絶縁性レジストを介して形成されている半導体装置用回路部材の製造方法であって、少なくとも、順に、(g)導電性基板の一面に凹凸を付ける表面処理を施す工程と、(h)凹凸を付けた側の導電性基板の一面に対し、その表面を酸化して封止用の樹脂との剥離性を持たせる剥離処理を施す工程と、(i)前記表面処理、剥離処理を施した導電性基板の一面に、第一の絶縁性レジストを塗布し、外部端子部形成領域のみ露出させる、製版する第一の製版工程と、(j)製版された面の露出した領域に電解めっきにより導電性金属めっきを施す第一のめっき工程と、(k)第一めっき面側の面の全体に無電解めっきにより導電性金属めっきを施し、全面にめっき層を形成する第二のめっき工程と、(l)無電解めっきにより作成されためっき層を回路部を作成する領域のみを覆うように、製版する第二の製版工程と、(m)製版により露出された部分をエッチングして除去するエッチング工程とを有し、前記導電性基板が鉄−ニッケル−クロム系の金属、鉄−クロム系の金属、鉄−ニッケル系の金属、または鉄−カーボン系の金属で、導電性金属めっきが銅めっきないしニッケルを下地とした銅めっきであることを特徴とするものである。
そして、上記いずれかにおける表面処理がサンドブラストによるブラスト処理であることを特徴とするものである。
そしてまた、上記いずれかにおける剥離処理が導電性基板の表面に酸化膜を生成する処理であることを特徴とするものである。
【0015】
本発明に係わる半導体装置の製造方法は、導電性基板と導電性基板上にめっきにより形成された導電性金属により少なくとも二次元的に形成された回路部等からなり、回路部は、少なくとも、半導体素子と電気的に連結するためのリードと、外部回路と電気的接続を行うための外部端子部とを有し、半導体素子を搭載するダイパッド部を持たないもので、一体的に連結されたリードと外部端子部からなる組みをそれぞれ独立して複数個備え、且つ、回路部全体が導電性基板の一面上に、直接、めっきにより形成された半導体装置用の回路部材を用いた半導体装置の製造方法であって、少なくとも、順に、(イ)導電性基板上の回路部上に、半導体素子を端子を上側にして搭載し、半導体素子の端子とリードとをワイヤボンディングする工程と、(ロ)半導体素子、ワイヤ、半導体装置用リード部材の回路部全体を覆うように半導体装置用リード部材の片面をモールドする樹脂封止工程と、(ハ)半導体装置用リード部材の導電性基板を剥離する基板剥離工程とを有することを特徴とするものである。そして、上記における基板剥離工程の後に、(ニ)基板剥離により露出された回路部の半導体素子搭載側と反対側の面に対し、回路部の外部端子部のみが露出するようにソルダーレジストを塗膜する工程と、(ホ)ソルダーレジストから露出した外部端子部に半田ボールをアタッチする工程とを有することを特徴とするものである。また、本発明の半導体装置の製造方法は、導電性基板と導電性基板上にめっきにより形成された導電性金属により少なくとも二次元的に形成された回路部等からなり、回路部は、少なくとも、半導体素子と電気的に連結するためのリードと、外部回路と電気的接続を行うための外部端子部とを有し、半導体素子を搭載するダイパッド部を持たないもので、一体的に連結されたリードと外部端子部からなる組みをそれぞれ独立して複数個備えており、且つ、回路部の外部端子部のみが、導電性基板の一面上に、直接、めっきにより形成され、回路部の他の部分は絶縁性レジストを介して形成されている半導体装置用回路部材を用いた半導体装置の製造方法であって、少なくとも、順に、(ヘ)導電性基板上の回路部上に、半導体素子を端子を上側にして搭載し、半導体素子の端子とリードとをワイヤボンディングする工程と、(ト)半導体素子、ワイヤ、半導体装置用リード部材の回路部全体を覆うように半導体装置用リード部材の片面をモールドする樹脂封止工程と、(チ)半導体装置用リード部材の導電性基板を剥離する基板剥離工程とを有することを特徴とするものである。そして、上記における基板剥離工程の後に、(リ)露出した外部端子部に半田ボールをアタッチする工程とを有することを特徴とするものである。
【0016】
本発明に係わる半導体装置は、上記本発明の半導体装置の製造方法により作製されたことを特徴とするものである。
【0017】
【作用】
本発明の半導体装置用回路部材は、上記のような構成にすることにより、リードや外部端子部の固定を確実にでき、且つ、従来のリードフレーム部材に比べ、リードの微細化を達成でき、且つ多端子化に有利な半導体装置用回路部材の提供を可能としている。
詳しくは、導電性基板上にめっきにより形成された導電性金属により二次元的に形成された回路部等を有することにより、導電性金属は導電性基板に変形を起こさず確実な固定が可能で、めっきにより導電性金属を形成していることにより、導電性金属部を所望の厚さに薄く形成することができ、リード等の微細加工を可能としている。そして、ダイパッドを設けていないことにより、リードや外部端子部を広い領域に設けることができるものとしている。
また、前記回路部等を形成する導電性金属の少なくとも一部は、前記導電性基板の一面に凹凸を付ける表面処理を行い、且つ剥離性を持たせる剥離処理を行った後に、該一面上にめっきにより形成されたものであることにより、半導体装置作成に際しての処理性を良くしている。
例えば、導電性基板上のめっきにより形成された導電性金属からなるリード上に絶縁性の接着テープを介して半導体素子を搭載して、ワイヤボンディングを行った後、半導体素子側のみをモールドして、半導体装置を作製する際には、モールド時の封止用樹脂の圧力等に耐えて、導電性基板とめっきにより形成された導電性金属は、確実に密着でき、且つ、モールド後の半導体装置全体を導電性基板から容易に剥離し易いものとしている。これは、凹凸を付ける表面処理により、めっきにより形成された導電性金属は、横方向の力には強く、導電基板上に形成されるためであり、且つ、剥離処理により、垂直方向の力に対しては剥離し易くなっているためである。
【0018】
具体的には、回路部は、少なくとも、半導体素子と電気的に連結するためのリードと、外部回路と電気的接続を行うための外部端子部とを有し、半導体素子を搭載するダイパッド部を持たないもので、一体的に連結されたリードと外部端子部からなる組みをそれぞれ独立して複数個備えており、且つ、二次元的に形成された回路部全体が、導電性基板の一面上に直接、めっきにより形成されたものであることにより、めっき工程は1回で済み、製造工程を比較的簡単なものとしている。
また、回路部は、少なくとも、半導体素子と電気的に連結するためのリードと、外部回路と電気的接続を行うための外部端子部とを有し、半導体素子を搭載するダイパッド部を持たないもので、一体的に連結されたリードと外部端子部からなる組みをそれぞれ独立して複数個備えており、回路部の外部端子部のみが、導電性基板の一面上に、直接、めっきにより形成されたものであり、回路部の他の部分は絶縁性レジストを介して形成されていることにより、半導体装置作製における半田ボール外部電極作成工程においては、半田ボール領域のみを露出させる製版工程を必要としないものとしている。
【0019】
尚、剥離処理としては導電性基板の表面をクロム酸等で酸化して酸化膜を形成し、めっきにより形成された導電性金属と導電性基板との金属結合をおきにくくする酸化処理が挙げられる。また、表面処理としては、サンドブラストによるブラスト法による処理が挙げられるが、砥粒を液体に混ぜて被処理物に吹きつけるブラッシング法による処理でも良い。
また、半導体素子を複数個搭載できるように配置して設けることにより、マルチチップの半導体装置用にも適用できるものとしている。更にCSPにも適用が可能である。
また、導電性基板が鉄−ニッケル−クロム系の金属ないし鉄−クロム系の金属で、導電性金属めっきが銅めっきないしニッケルを下地とした銅めっきであることにより、上記凹凸を付ける表面処理、及び剥離性を持たせる剥離処理を一層効果的にしている。
【0020】
また、従来の図13(c)に示すリードフレーム部材においては、インナーリードを微細加工したリードフレームを用いる場合には、図13(a)に示すように、インナーリード同志を連結して固定する連結部917を設けた状態でエッチング加工した後に、インナーリード固定用のフィルム960を貼り(図13(b))、連結部917を除去する複雑な工程が必要であり、更に、図13(c)に示す従来のリードフレーム部材を用い、半導体装置を作製する際には、図14に示すように、外部端子部913を支持するための支持リード915を樹脂封止した後に、ダムバー(枠部)914をプレスにて除去する必要があり、生産性の面、コストの面でも問題となっていたが、本発明の半導体装置用回路部材は、リードと一体となった外部端子部の組みを、それぞれ分離した状態で有するもので、これらの問題に対応できるものである。
【0021】
本発明の半導体装置用回路部材の製造方法は、上記のような構成にすることにより、本発明の半導体装置用回路部材の製造を可能とするものであり、該導電性基板上にめっきにより形成された導電性金属により、回路部を形成することにより、変形が少なく、精度的にも優れた、微細な回路部を形成することを可能としている。
【0022】
本発明の半導体装置の製造方法は、上記のような構成にすることにより、半導体装置の多端子化を達成し、且つ半導体装置の製造を品質的にも確実にできる製造方法の提供を可能としている。
【0023】
本発明の半導体装置は、本発明の半導体装置用回路部材を用いて、本発明の半導体装置の製造方法により作製したもので、図12に示す従来のものに比べ、半導体装置の製造工程が簡略化され、生産性の面コスト面で有利であり、且つ、一層の多端子化に対応できるBGAタイプの樹脂封止型半導体装置の作製を可能とするものである。そして、半導体素子を複数個搭載したマルチチップの半導体装置やCSP(Chip Scale Package)の提供も可能とするものである。
また、言うまでもなく、従来の図11に示す、プリント基板を用いたBGAの場合のような複雑な製造工程を必要せず、耐湿性の問題も無い。
【0024】
【実施例】
本発明の半導体装置用回路部材の実施例を挙げ図に基づいて説明する。
先ず、本発明の半導体装置用回路部材の実施例1を挙げる。
図1(a)は実施例1の半導体装置用回路部材を簡略化して示した平面図であり、図1(b)は図1(a)のA1−A2における断面図であり、図1(c)は図1(a)のA3部を拡大して示した断面図である。
図1(a)においては、分かり易くするためリード、外部端子部の数を少なくして示してある。
また、図2(a)は図1における回路部110の1例を示した平面図で、平面図の約1/4を拡大して示したものである。
尚、図2(b)は、後述する図12に示すBGAタイプの半導体装置に用いられるリードフレーム(回路部材)の約1/4部分の拡大図である。
図1、図2中、100、100A、100Bは半導体装置用回路部材、110は回路部、111はダイパッド、112、112Aはリード、113は外部端子部、114はダムバー(枠部)、115は支持リード、117は連結部、120は導電性基板、130は治具孔、140はソルダーレジスト、150は感光性レジスト、170は銀めっきである。
本実施例の半導体装置用回路部材100は、BGAタイプの樹脂封止型半導体装置用の回路部材で、図1に示すように、ステンレス(SUS430)からなる導電性基板120と導電性基板120上にめっきにより形成された導電性の銅材からなる回路部110とを備えたもので、回路部110を形成するための製版された感光性レジスト150を有し、且つ、銀めっき160を所定領域に施すためのソルダーレジスト140を有し、作製する過程の位置精度を確保するための治具孔130も備えている。
そして、本実施例の半導体装置用回路部材100は、このままの状態で導電性基板120の回路部110側に半導体素子を搭載し、半導体素子搭載側のみを封止用樹脂でモールドして半導体装置を導電性基板120上に作製した後、導電性基板120から分離させて半導体装置を得るためのものである。
本実施例においては、回路部110は、リード112、112Aと、該リード112と一体的に連結した外部端子部113とからなる。
各リード112と外部端子部113とリード112Aの組みは、それぞれ独立しており、回路部110の面に沿い二次元的に配列されている。
尚、図1(a)に示す平面図において、リード112は外部端子113から外側に設けたもので、リード112Aは外部端子から内側に設けたものであるが、リード112Aは、半導体素子を搭載し易くするために必要に応じてその長さを調整するもので、場合によっては無くても良い。
銀めっき部170は半導体素子を回路部110に搭載した際に、半導体素子の端子(バンプ)と回路部とをワイヤボンディングにより電気的に接続するためのものであり、外部端子113から外側に設けたリード112の外側先端に設けられている。
尚、外部端子部113は外部回路と電気的接続を行うためのもので、BGAタイプの半導体装置作製の際には、この部分に半田ボールを設ける。
【0025】
厚さ0.1mmのステンレス(SUS430)からなる導電性基板120の回路部110を形成する側の面は、図1(c)に示すように、サンドブラスト処理により凹凸が付けられており、更に、表面に酸化膜が形成されており、半導体装置作製において、半導体素子を搭載し回路部110にのみモールドした際には、導電性基板120と回路部110との密着性が保たれ、モールド後には、半導体装置全体の導電性基板120からの剥離を容易にしている。
【0026】
回路部110は、前述の通り、めっきにより形成された銅を素材としたBGAタイプの半導体装置用の回路部材であるが、導電性基板120に固定されているため、図13に示す従来のBGAタイプの半導体装置に用いられる図2(c)に示すリードフレーム(回路部材)では必要とされていた、インナーリードと一体的に連結したインナーリード同志を固定するための連結部117や外部端子部を固定するための支持リード115、さらにダムバー(枠)114も必要としない。
また、本実施例では、回路部110の厚さは40μmと薄く、リード112の先端部ピッチは0.12mmと狭いピッチで、半導体装置の多端子化に対応できるものとしている。
【0027】
次いで、本発明の半導体装置用回路部材の実施例2を挙げる。
図3(a)は実施例2の半導体装置用回路部材の平面図を示したものであり、図3(b)は、図3(a)におけるB1−B2における断面を示した断面図であり、図3(c)は実施例2変形例を示したものである。
図3(a)においては、分かり易くするためリード、外部端子部の数を少なくして示してある。
実施例2の半導体装置用回路部材の場合も、回路部210と導電性基板220の平面形状は、図2に示す実施例1の半導体装置用回路部材と同じである。
図3中、200は半導体装置用回路部材、210は回路部、211はダイパッド、212、212Aはリード、213は外部端子部、、220は導電性基板、230は治具孔、250はソルダーレジスト(絶縁性感光性レジスト)、255は絶縁性感光性レジスト、280は銀めっきである。
実施例2の半導体装置用回路部材200も、実施例1と同じく、BGAタイプの樹脂封止型半導体装置用の回路部材で、図3に示すように、ステンレス(SUS430)からなる導電性基板220と導電性基板220上にめっきにより形成された導電性の銅材からなる回路部210とを備えたものであり、回路部210の形状は実施例1と同じである。
実施例2の特徴は、外部端子部213を形成するために製版したソルダーレジスト(絶縁性感光性レジスト)250(後述する図7、図8に示す工程を参照)をそのまま用いている点であり、図10(b)に示す実施例2の半導体装置用回路部材200を使用した半導体装置を作成する際に、半田ボール外部電極用の絶縁性感光レジスト(ソルダーレジスト)による製版やスクリーン印刷によるソルダーレジスト成膜を必要としない構造である。
即ち、ソルダーレジスト(絶縁性感光性レジスト)250は、外部端子部213の、半導体装置作成する際の半田ボール外部電極を形成側において、回りを覆って形成されている。
尚、実施例1の半導体装置用回路部材の場合は、回路部110全体をめっきするための製版に用いられた感光性レジスト150をそのまま部材の一部としている。
【0028】
実施例2の場合も、厚さ0.1mmのステンレス(SUS430)からなる導電性基板220を用いており、回路部210を形成する側の面(図4(b)、図4(c)の点線部B3)も実施例1と同じく、図1(c)に示すように、サンドブラスト処理により凹凸が付けられており、更に、表面に酸化膜が形成されており、その上にステリン酸の薄膜が離型層として設けられており、半導体装置作製において、半導体素子を搭載し回路部210のみモールドした際には、導電性基板220と回路部210との密着性が保たれ、モールド後には、半導体装置全体の導電性基板220からの剥離を容易にしている。
【0029】
回路部210は、前述の通り、めっきにより形成された銅を素材としたBGAタイプの半導体装置用の回路部材であるが、導電性基板220に固定されているため、実施例1の場合と同様、図12に示す従来のBGAタイプの半導体装置に用いられる図2(b)に示すリードフレーム(回路部材)では必要とされていた、インナーリードと一体的に連結したインナーリード同志を固定するための連結部117や外部端子部を固定するための支持リード115、さらにダムバー(枠)114も必要としない。
また、本実施例も、実施例1の場合と同様、回路部210の厚さは40μmと薄く、リード212の先端部ピッチは0.12mmと狭いピッチで、半導体装置の多端子化に対応できるものとしている。
【0030】
本実施例の変形例を図3(c)に挙げる。
図3(c)に示す実施例2の変形例の半導体装置用回路部材200Aは、上記実施例2の半導体装置用回路部材200において、絶縁性感光レジスト255がある状態のもので、図7ないし図8に示す方法(後述する)において、実施例2の半導体装置用回路部材200を作成する際、リード212やダンパッド211をめっきにより作成するための製版された絶縁性感光レジスト255をそのまま残したものである。
本変形例の場合も、外部端子部213を形成するために製版したソルダーレジスト(絶縁性感光性レジスト)250をそのまま用いている点で実施例2と同じであり、半導体装置を作成する際には、実施例2と同様、半田ボール外部電極用の絶縁性感光レジスト(ソルダーレジスト)による製版やスクリーン印刷によるソルダーレジスト成膜を必要としない構造である。
【0031】
次いで、本発明の半導体装置用回路部材の製造方法の実施例を図に基づいて説明する。
はじめに、本発明の半導体装置用回路部材の製造方法の実施例1を挙げ、図4に基づいて説明する。
本実施例は、図1に示す上記実施例1の半導体装置用回路部材100の製造方法であり、めっきにより直接回路部全体を作製するものである。
先ず、ステンレス(SUS430)からなる導電性基板120を用意し(図4(a))、回路部を形成する側の面をサンドブラスによる凹凸をつける表面処理を行った後、表面をクロム酸液により酸化させ酸化膜を生成する剥離処理、即ち、めっきにより形成される導電性金属(銅)や樹脂封止した後の封止用樹脂の導電基板からの剥離を容易にする剥離処理を行った。(図4(b))
次に、位置合わせを確保するための治具孔を導電性基板120に作製するため、導電性基板120の両面にドライフィルムレジストを用いて、感光性のレジスト150を塗膜し(図4(c))、露光、現像処理等を行い製版した(図4(d))後、エッチングにより貫通させ治具孔130を作成した。(図4(e))
ドライフィルムレジストは、一般にはレジストを支持するィルム基材、レジスト、保護コートフィルムの3層からなるもので、保護コートフィルムを剥がし、レジスト面を露出させた状態で、レジスト面側と導電性基板120の面とを合わせて、ラミネートして、フィルム基材を剥がすことにより、導電性基板120の片面にレジストを塗膜することができる。
次いで、導電性基板120の両面の感光性レジスト150を剥離し、洗浄処理等を施し(図4(f))、再度、先に表面処理、剥離処理を行った面側にめっきにより回路部を作成するために、導電性基板120の両面にドライフィルムを用いて、感光性レジスト150を塗膜した。(図4(g))
そして、回路部を作成する側の感光性レジスト150の所定の領域のみを露光し、現像処理等を施し製版した(図4(h))後、感光性レシスト150から露出した領域に銅めっきを施し回路部110を作製した。(図4(i))
銅めっきは通常の銅めっき浴を用いて行い、回路部の厚さを40μmとした。次に、半導体素子とリード112とを接続するためのワイヤボディングを行うために必要な銀めっき等貴金属めっきによる表面処理を施す際の、めっき領域を指定するためにソルダーレジスト140を所定領域に塗布形成した。(図4(j))
ソルダーレジスト140の塗布はスクリーン印刷により行った。
次いで、ソルダーレジスト140から露出した回路部の領域に銀めっき(表面処理)を施した。(図4(k))
この後ソルダーレジスト140部、感光性レジスト150部を剥離して、半導体装置用回路部材100を得た。(図4(l))
【0032】
次に、本発明の半導体装置用回路部材の製造方法の実施例2を挙げ、図5に基づいて説明する。
本実施例は、図1に示す実施例1の半導体装置用回路部材100の製造方法で、めっきにより形成された銅部をエッチングして回路部とするものである。
先ず、ステンレス(SUS430)からなる導電性基板120を用意し(図5(a))、回路部を形成する側の面をサンドブラスによる凹凸をつける表面処理を行った後、表面をクロム酸液により酸化させ酸化膜を生成する剥離処理、即ち、めっきにより形成される導電性金属(銅)や樹脂封止した後の封止用樹脂の導電基板からの剥離を容易にする剥離処理を行った。(図5(b))
次いで、導電性基板120の表面処理、剥離処理を行った側の面全体に、銅めっきを施した。(図5(c))
次に、位置合わせを確保するための治具孔を導電性基板120に、銅めっき部110Aに作製するため、導電性基板120の両面ドライフィルムレジストを用いて、感光性のレジスト150を塗膜し(図5(d))、露光、現像処理等を行い製版した(図5(e))後、エッチングにより貫通させ治具孔130を作成した。(図5(f))
次いで、導電性基板120の両面の感光性レジストを剥離し、洗浄処理等を施し(図5(g))、先に表面処理、剥離処理を行った面上にめっきにより形成された銅めっき部110Aをエッチングすることにより回路部を作成するために、再度、導電性基板120の両面にドライフィルムを用いて、感光性レジスト150を塗膜した。(図5(h))
そして、回路部を作成する側の感光性レジスト150の所定の領域のみを露光し、現像処理等を施し製版した(図5(i))後、感光性レジスト150から露出した領域の銅めっき部110Aをエッチングして回路部110を作製した後、感光性のレジスト150を剥離した(図5(j))
次に、半導体素子とリード112とを接続するワイヤボディングを行うために必要な銀めっき等の貴金属めっきによる表面処理を施す際の、めっき領域を指定するためにソルダーレジスト140を所定領域に塗布形成し、ソルダーレジスト140から露出した回路部の領域に銀めっき(表面処理)を施した。(図5(k))
実施例1と同様、ソルダーレジスト140の塗布はスクリーン印刷により行った。
この後ソルダーレジスト140部を剥離して、半導体装置用回路部材100を得た。(図5(l))
【0033】
次に、本発明の半導体装置用回路部材の製造方法の実施例3を挙げる。
図7は、実施例2の半導体装置用回路部材の製造方法を示した工程図である。
本実施例は、図3(a)、図3(b)に示す上記実施例2の半導体装置用回路部材200の製造方法であり、導電性基板上にソルダーレジスト(絶縁性感光性レジスト)250を塗布、製版して露出した部分に、第一のめっきにより導電性基板220の一面に直接、外部端子部213の一部(厚さ的に一部)を形成した後、ソルダーレジスト(絶縁性感光性レジスト)250を除去せずそのまま上にレジスト製版して、第二のめっきにより回路部210全体を形成するものである。
先ず、実施例1の半導体装置用回路部材の製造方法と同じようにして、ステンレス(SUS430)からなる導電性基板220に対し、回路部を形成する側の面をサンドブラスによる凹凸をつける表面処理を行った後、表面をクロム酸液により酸化させ酸化膜を生成する剥離処理を行い、更にステリン酸にデップし離型薄膜を生成した後、位置合わせを確保するための治具孔230を作製した。(図7(a))
尚、ステリン酸の離型薄膜(離型層)は基板とソルダーレジストとの密着性をコントロールするためのものである。
【0034】
次いで、先に表面処理、剥離処理を行った面側にめっきにより回路部210の外部端子部213を作成するために、導電性基板120の両面にドライフィルムを用いて、感光性レジスト250を塗膜した。(図7(b))
そして、回路部210の外部端子部213を作成する側の感光性レジスト250の所定の領域のみを露光し、現像処理等を施し製版した(図7(c))後、感光性レジスト250から露出した領域に電解銅めっき260(第一のめっき)を施し、図3(a)、図3(b)に示す回路部210の外部端子部213の一部を作製した。(図7(d))
銅めっきは、実施例1、実施例2と同様、通常の銅めっき浴を用いて行い、回路部の厚さを40μmとした。
【0035】
次に、回路部210のリード212の一部(厚み方向の一部)を無電界めっきにて作成するための領域を指定するため、絶縁性感光性レジスト255を塗布し、所定形状に塗布した。(図7(e))
絶縁性感光性レジスト255の塗布方法としては、前記ドライフィルムを用いても良い。
次いで、絶縁性感光性レジスト255から露出した部分を無電界銅めっき(第二のめっき)することにより、図3(a)、図3(b)に示す回路部210のリード212と外部端子部213の一部を作成した。(図7(f))
この後、絶縁性感光性レジスト255を除去した後、所定の領域に銀めっき280を施して、図4(a)に示す実施例2の半導体装置用回路部材200を得た。(図7(g))。
【0036】
尚、上記において、図7(f)において、図7(f1)に示す状態に作製し、この後、所定の領域に銀めっき280を施して、図3(b)に示す実施例2の変形例200Aを得ることができる。(図7(g1))
【0037】
次に、本発明の半導体装置用回路部材の製造方法の実施例4を挙げる。
図8は、実施例4の半導体装置用回路部材の製造方法を示した工程図である。
本実施例も、図3(a)、図3(b)に示す実施例2の半導体装置用回路部材200の製造方法であり、実施例3の半導体装置用回路部材の製造方法と同様に、第一のめっきにより導電性基板220の一面に直接、外部端子部213およびダイパッドの一部(厚さ的に一部)を形成した後、ソルダーレジスト(絶縁性感光性レジスト)250を除去せずそのまま残し、この上に無電界めっき(第二のめっき)によりめっき層を全面形成して、これを製版エッチングすることにより、回路部210全体を作成するものである。
本実施例の場合も、先ず、実施例1の半導体装置用回路部材の製造方法と同じようにして、ステンレス(SUS430)からなる導電性基板220に対し、回路部を形成する側の面をサンドブラスによる凹凸をつける表面処理を行った後、表面をクロム酸液により酸化させ酸化膜を生成する剥離処理を行い、更にステリン酸にデップし離型薄膜を生成した後、位置合わせを確保するための治具孔230を作製した。(図8(a))
【0038】
次いで、先に表面処理、剥離処理を行った面側にめっきにより回路部210の外部端子部213およびダイパッド211を作成するために、導電性基板120の両面にドライフィルムを用いて、感光性レジスト250を塗膜した。(図8(b))
そして、実施例3と同様、回路部210の外部端子部213およびダイパッド211を作成する側の感光性レジスト250の所定の領域のみを露光し、現像処理等を施し製版した(図8(c))後、感光性レジスト250から露出した領域に銅めっき260(第一のめっき)を施し、図4(a)、図4(b)に示す回路部210の外部端子部213の一部を作製した。(図8(d))
銅めっきは、実施例1、実施例2、実施例3と同様、通常の銅めっき浴を用いて行い、回路部の厚さを40μmとした。
【0039】
次いで、感光性レジスト250をそのままの状態として、回路部210の外部端子部213、感光性レジスト250上に無電界銅めっき(第二のめっき)を施し、全面に銅めっき層260を形成した。(図8(e))
【0040】
この後、銅めっき層260上にレジスト257を塗布し、所定形状に製版して(図8(f))、露出している部分をエッチング除去することにより、回路部210のリード212と外部端子部213の一部を作成した。(図8(g))
レジスト257の塗布方法としては、ドライフィルムによる方法でも良い。
【0041】
この後、レジスト257を除去した後、所定の領域に銀めっき280を施して、図4(a)、図4(b)に示す実施例2の半導体装置用回路部材200を得た。(図8(h))
【0042】
次に、本発明に係わる半導体装置の製造方法の参考実施例を挙げて説明する。
先ず、本発明に係わる半導体装置の製造方法の参考実施例1を挙げる。
図6は、参考実施例1の半導体装置の製造方法の工程図である。
本参考実施例の半導体装置の製造方法は、図1に示す実施例1の半導体装置用回路部材100を用いて樹脂封止して作製したものである。
先ず、半導体装置用回路部材100を用意し(図6(a)、露出しているリード112上に絶縁性接着層630を介して半導体素子610を端子611側を上にして搭載し、端子711とリード112とをワイヤボンディングした。(図6(b))
絶縁性接着層630はスクリーン印刷、ディスペンス等により形成できる。また絶縁性接着層630に代え絶縁性両面テープを用いても良い。
次いで、半導体素子610、ワイヤ620、回路部110全体を覆うように、導電性基板120の片面を封止用樹脂630にて樹脂封止して、導電性基板120の片面に半導体装置600Aを作製した。(図6(c))
次に、導電性基板120を感光性レジスト150とともに、半導体装置600Aから分離させた。(図6(d))
この後、半導体装置600Aの分離により露出した回路部110の外部端子部113のみが露出するように、ソルダーレジスト640を塗布、製版した(図6(e))後、外部端子部113に一体的に連結するように半田ボール660を設けた。(図6(f))
【0043】
次に、本発明に係わる半導体装置の製造方法の参考実施例2を挙げる。
図9は、参考実施例2の半導体装置の製造方法の工程図である。
参考実施例2の半導体装置の製造方法は、図3(a)、図3(b)に示す実施例2の半導体装置用回路部材200や図3(c)に示す実施例2の変形例の半導体装置用回路部材200Aを用いて樹脂封止して半導体装置を作製するものである。
図9(a)から図9(d)までの工程は、参考実施例1の半導体装置の製造方法と同じで、参考実施例2の場合は、図9(d)の工程の後に、即、601A(図9(e))に対して半田ボール外部電極の作成を行う。
図3(a)、図3(b)、および図3(c)に示す半導体装置用回路部材は、図9(d)の段階ですでに、外部端子部213のみを片側面(導電性基板220側の面と接していた面))において露出するように形成されているので、参考実施例1の半導体装置の製造方法のように、このための製版を必要としない。
【0044】
次に、本発明に係わる半導体装置の参考実施例1を図11(a)に示して説明する。
図11中、700は半導体装置、710は回路部、712、712Aはリード、713は外部端子部、720は半導体素子、721は端子、725はワイヤ、730は絶縁性接着層、740は封止用樹脂、750はソルダーレジスト、760は半田ボールである。
本参考実施例は、上記、図1に示す半導体装置用回路部材を用いて、図6に示す半導体装置の製造方法により作製されたもので、めっきにより作製された回路部材を、封止用樹脂にて固定し、さらに外部端子部713を露出させているものであり、微細加工が可能な半導体装置用回路部材を用いているため、半導体装置の多端子化には十分対応でき、且つ、上記のような製造方法にて作製されているため、品質的にも確実なものとしている。
【0045】
また、本発明に係わる半導体装置の実施例2を図10(b)に示す。
本参考実施例は、上記、図3(a)、図3(b)に示す半導体装置用回路部材200を用い、図9に示す半導体装置の製造方法により作製されたものであり、半導体装置作製が、図10(a)に示す半導体装置700に比べ容易である。
【0046】
【発明の効果】
本発明の半導体装置用回路部材は、上記のように、めっきにて形成された導電性金属にて回路部を作製するため、その厚さを薄く形成でき、回路の微細加工を可能とし、回路部等を形成する導電性金属を、表面処理され凹凸が設けられ、且つ、剥離し易いように剥離処理を施した導電性基板の上にめっきにより形成しているので、半導体装置作製の際の樹脂封止に対しては、導電性基板と導電性金属とが密着して剥がれずらくしており、半導体装置作製後には、導電性基板と半導体装置の分離をし易いものとしている。
更に、本発明の半導体装置用回路部材は、リードと外部端子部の組みを、それぞれ互いに分離した状態で安定して固定できる回路部材であり、図12に示す従来のBGAタイプの半導体装置に用いられる図2(b)に示すリードフレーム部材(回路部材)のように、インナーリード同志を固定する連結部や外部端子部を固定するためのリードやダムバー(枠部)を必要としないもので、半導体装置作製の際における、インナーリード同志を連結する連結部の除去や、ダムバー(枠部)の除去を必要としないものとしている。
即ち、本発明の半導体装置用回路部材は、図12に示す従来のBGAタイプの半導体装置に用いられる図2(b)に示すリードフレーム(回路部材)に比べ、生産性の面、コスト面で優れている。この結果、特に、従来に比べ、生産性の面、コスト面で優れ、且つ一層の多端子化に対応できるBGAタイプの半導体装置の提供を可能としている。
本発明の半導体装置用回路部材の製造方法は、前述のように、回路全体を、凹凸をもうけ、剥離し易いように剥離処理を施した導電性基板の面上に、めっきにより形成された導電性金属により作製するので、回路全体を変形なく保持でき、且つ半導体装置を作製する上で安定した作製を可能としている。
本発明に係わる半導体装置は、本発明の半導体装置用回路部材を用い、本発明の半導体装置の作製方法により作製されたもので、半導体装置の多端子化には十分対応でき、且つ、品質的にも確実なものとなっている。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例1の半導体装置用回路部材の概略図
【図2】 図2(a)は実施例1の半導体装置用回路部材の回路部の一部平面図で、図2(b)は従来の回路部の平面図
【図3】 実施例2の半導体装置用回路部材の概略図
【図4】 本発明の半導体装置用回路部材の製造方法の実施例1の工程図
【図5】 本発明の半導体装置用回路部材の製造方法の実施例2の工程図
【図6】 本発明に係わる半導体装置の製造方法の参考実施例1の工程図
【図7】 本発明の半導体装置用回路部材の製造方法の実施例3の工程図
【図8】 本発明の半導体装置用回路部材の製造方法の実施例4の工程図
【図9】 本発明に係わる半導体装置の製造方法の参考実施例2の工程図
【図10】 参考実施例の半導体装置の断面図
【図11】 BGA半導体装置を説明するための図
【図12】 従来のリードフレームをコア材としたBGAタイプの半導体装置の断面図
【図13】 従来のリードフレーム部材を説明するための図
【図14】 従来のリードフレームをコア材としたBGAタイプの半導体装置の工程を説明するための図
【図15】 2段エッチングの工程図
【図16】 単層リードフレームとそれを用いた半導体装置の図
【符号の説明】
100、100A、100B 半導体装置用回路部材
110 回路部
110A 銅めっき部
111 ダイパッド
112、112A リード
113 外部端子部
114 ダムバー(枠部)
115 支持リード
117 連結部
120 導電性基板
130 治具孔
140 ソルダーレジスト(絶縁性感光性レジスト)
150 感光性レジスト
170 銀めっき
600、600A 半導体装置
610 半導体素子
611 端子
620 ワイヤ
630 絶縁性接着層
640 封止用樹脂
660 半田ボール
700 半導体装置
710 回路部
712、712A リード
713 外部端子部
720 半導体素子
721 端子
725 ワイヤ
730 絶縁性接着層
740 封止用樹脂
750 ソルダーレジスト
760 半田ボール
801 半導体素子
802 基材
803 モールドレジン
804、804A 配線
805 ダイパッド
806 外部接続端子
808 ボンディングワイヤ
810 ボンディングパッド
818 めっき部
850 スルホール
851 熱伝導ビア
900、900A BGAパッケージ
910 リードフレーム
911 ダイパッド
912 インナーリード
913 外部端子部
914 ダムバー(枠部)
915 支持リード
917 連結部
920 半導体素子
921 端子
930 ワイヤ
940 封止用樹脂
950 半田ボール
960 固定用フィルム
960A 固定用テープ
970、970A リードフレーム部材
1210 リードフレーム素材
1220A、1220B レジストパターン
1230 第一の開口部
1240 第二の開口部
1250 第一の凹部
1260 第二の凹部
1270 平坦状面
1280 エッチング抵抗層
1290 インナーリード
1300 半導体装置
1310 (単層)リードフレーム
1311 ダイパッド
1312 インナーリード
1313 アウターリード
1314 ダムバー
1315 フレーム(枠)部
1320 半導体素子
1321 電極部(パッド)
1330 ワイヤ
1340 封止樹脂
Claims (14)
- 導電性基板と、導電性基板上にめっきにより形成された導電性金属により少なくとも二次元的に形成された回路部等を有する半導体装置用の回路部材であって、回路部は、少なくとも、半導体素子と電気的に連結するためのリードと、外部回路と電気的接続を行うための外部端子部とを有し、半導体素子を搭載するためのダイパッド部を持たないもので、且つ、一体的に連結されたリードと外部端子部からなる組みをそれぞれ独立して複数個備えており、前記導電性基板が鉄−ニッケル−クロム系の金属、鉄−クロム系の金属、鉄−ニッケル系の金属、または鉄−カーボン系の金属で、導電性金属めっきが銅めっきないしニッケルを下地とした銅めっきであり、前記回路部等を形成する導電性金属の少なくとも一部は、前記導電性基板の一面に凹凸を付ける表面処理を行い、且つその表面を酸化して封止用の樹脂との剥離性を持たせる剥離処理を行った後に、該一面上にめっきにより形成されたものであることを特徴とする半導体装置用回路部材。
- 請求項1において、二次元的に形成された回路部全体が、導電性基板の一面上に直接、めっきにより形成されたものであることを特徴とする半導体装置用回路部材。
- 請求項1において、回路部の外部端子部のみが、導電性基板の一面上に、直接、めっきにより形成されたものであり、回路部の他の部分は絶縁性レジストを介して形成されていることを特徴とする半導体装置用回路部材。
- 請求項1から3のいずれか1項における表面処理がサンドブラストによるブラスト処理であることを特徴とする半導体装置用回路部材。
- 請求項1から4のいずれか1項における剥離処理が導電性基板の表面に酸化膜を生成する処理であることを特徴とする半導体装置用回路部材。
- 請求項1から5のいずれか1項において、半導体素子を複数個搭載できることを特徴とする半導体装置用回路部材。
- 導電性基板と導電性基板の一面上に直接、めっきにより二次元的に形成された回路部全体を有し、且つ該回路部が半導体素子を搭載するダイパッド部を持たない半導体装置用の回路部材の製造方法であって、少なくとも、順に、(A)導電性基板の一面に凹凸を付ける表面処理を施す工程と、(B)凹凸を付けた側の導電性基板の一面に対し、その表面を酸化して封止用の樹脂との剥離性を持たせる剥離処理を施す工程と、(C)前記表面処理、剥離処理を施した導電性基板の一面に、レジストを塗布し、めっきにより導電性金属を形成する領域のみを露出させて、製版する製版工程と、(D)製版された面の露出した領域に導電性金属めっきを施すめっき工程とを有し、前記導電性基板が鉄−ニッケル−クロム系の金属、鉄−クロム系の金属、鉄−ニッケル系の金属、または鉄−カーボン系の金属で、導電性金属めっきが銅めっきないしニッケルを下地とした銅めっきであることを特徴とする半導体装置用回路部材の製造方法。
- 導電性基板と導電性基板の一面上に直接、めっきにより二次元的に形成された回路部全体を有し、且つ該回路部が半導体素子を搭載するダイパッド部を持たない半導体装置用の回路部材の製造方法であって、少なくとも、順に、(G)導電性基板の一面に凹凸を付ける表面処理を施す工程と、(H)凹凸を付けた側の導電性基板の一面に対し、その表面を酸化して封止用の樹脂との剥離性を持たせる剥離処理を施す工程と、(I)前記表面処理、剥離処理を施した導電性基板の全面に、導電性金属めっきを施すめっき工程と、(J)めっき面上にレジストを塗布し、回路部等を形成する領域のみを覆うように、製版する製版工程と、(k)エッチングにより導電性金属めっき部を貫通させ回路部等を形成するエッチング工程とを有し、前記導電性基板が鉄−ニッケル−クロム系の金属、鉄−クロム系の金属、鉄−ニッケル系の金属、または鉄−カーボン系の金属で、導電性金属めっきが銅めっきないしニッケルを下地とした銅めっきであることを特徴とする半導体装置用回路部材の製造方法。
- 請求項7または8における製版工程の前に、見当合わせ用の治具孔を形成する治具孔作製工程を有することを特徴とする半導体装置用回路部材の製造方法。
- 請求項7から9のいずれか1項における治具孔作製工程が、レジスト製版によるエッチング加工であることを特徴とする半導体装置用回路部材の製造方法。
- 導電性基板と導電性基板上にめっきにより形成された導電性金属により二次元的に形成された回路部等からなり、回路部は、少なくとも、半導体素子と電気的に連結するためのリードと、外部回路と電気的接続を行うための外部端子部とを有し、半導体素子を搭載するダイパッド部を持たないもので、一体的に連結されたリードと外部端子部からなる組みをそれぞれ独立して複数個備えており、且つ、回路部の外部端子部のみが、導電性基板の一面上に、直接、めっきにより形成され、回路部の他の部分は絶縁性レジストを介して形成されている半導体装置用回路部材の製造方法であって、少なくとも、順に、(a)導電性基板の一面に凹凸を付ける表面処理を施す工程と、(b)凹凸を付けた側の導電性基板の一面に対し、その表面を酸化して封止用の樹脂との剥離性を持たせる剥離処理を施す工程と、(c)前記表面処理、剥離処理を施した導電性基板の一面に、第一の絶縁性レジストを塗布し、外部端子部形成領域のみ露出させる、製版する製版工程と、(d)製版された面の露出した領域に電解めっきにより導電性金属めっきを施す第一のめっき工程と、(e)第一めっき面側の面に 第二の絶縁性レジストを塗布し、めっきにより、回路部を作成する領域のみ露出させて、製版する製版工程と、(f)製版された面の露出した領域に電解めっきあるいは無電解めっきにより導電性金属めっきを施す第二のめっき工程とを有し、前記導電性基板が鉄−ニッケル−クロム系の金属、鉄−クロム系の金属、鉄−ニッケル系の金属、または鉄−カーボン系の金属で、導電性金属めっきが銅めっきないしニッケルを下地とした銅めっきであることを特徴とする半導体装置用回路部材の製造方法。
- 導電性基板と導電性基板上にめっきにより形成された導電性金属により二次元的に形成された回路部等からなり、回路部は、少なくとも、半導体素子と電気的に連結するためのリードと、外部回路と電気的接続を行うための外部端子部とを有し、半導体素子を搭載するダイパッド部を持たないもので、一体的に連結されたリードと外部端子部からなる組みをそれぞれ独立して複数個備えており、且つ、回路部の外部端子部のみが、導電性基板の一面上に、直接、めっきにより形成され、回路部の他の部分は絶縁性レジストを介して形成されている半導体装置用回路部材の製造方法であって、少なくとも、順に、(g)導電性基板の一面に凹凸を付ける表面処理を施す工程と、(h)凹凸を付けた側の導電性基板の一面に対し、その表面を酸化して封止用の樹脂との剥離性を持たせる剥離処理を施す工程と、(i)前記表面処理、剥離処理を施した導電性基板の一面に、第一の絶縁性レジストを塗布し、外部端子部形成領域のみ露出させる、製版する第一の製版工程と、(j)製版された面の露出した領域に電解めっきにより導電性金属めっきを施す第一のめっき工程と、(k)第一めっき面側の面の全体に無電解めっきにより導電性金属めっきを施し、全面にめっき層を形成する第二のめっき工程と、(l)無電解めっきにより作成されためっき層を回路部を作成する領域のみを覆うように、製版する第二の製版工程と、(m)製版により露出された部分をエッチングして除去するエッチング工程とを有し、前記導電性基板が鉄−ニッケル−クロム系の金属、鉄−クロム系の金属、鉄−ニッケル系の金属、または鉄−カーボン系の金属で、導電性金属めっきが銅めっきないしニッケルを下地とした銅めっきであることを特徴とする半導体装置用回路部材の製造方法。
- 請求項11または12における表面処理がサンドブラストによるブラスト処理であることを特徴とする半導体装置用回路部材の製造方法。
- 請求項7から13のいずれか1項における剥離処理が導電性基板の表面に酸化膜を生成する処理であることを特徴とする半導体装置用回路部材の製造方法。
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