JPH0995278A - 自動二輪車のエンジン前部の取付け構造 - Google Patents

自動二輪車のエンジン前部の取付け構造

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JPH0995278A
JPH0995278A JP25391995A JP25391995A JPH0995278A JP H0995278 A JPH0995278 A JP H0995278A JP 25391995 A JP25391995 A JP 25391995A JP 25391995 A JP25391995 A JP 25391995A JP H0995278 A JPH0995278 A JP H0995278A
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Hiroyuki Ito
裕之 伊藤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 車両前側の外観デザインの自由度を確保する
ことができる自動二輪車のエンジン前部の取付け構造を
得る。 【解決手段】 ヘッドパイプ2の両側方に下降する2本
のダウンチューブ6,6と、同ヘッドパイプ2から後方
に延びるメインパイプ3とによってエンジンの前後を支
持し、前記ダウンチューブ6,6の下端にエンジン前部
を連結するためのフロントハンガ11,11を備え、こ
のフロントハンガ11,11は、エンジンマウント用の
プレート部14とその上方で車幅内方に屈曲してダウン
チューブ6,6の下端部に固着するための接続部13と
から構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車体フレームの前
側をなす2本のダウンフレームにエンジン前部を支持す
るため自動二輪車のエンジン前部の取付け構造に関す
る。
【0002】
【従来の技術】車体フレームの前部をなすダウンチュー
ブによってエンジン前部を支持するようにした自動二輪
車のエンジン前部取付け構造が知られている。例えば、
実公昭60−39350号公報の自動二輪車のフレーム
においては、ヘッドパイプ(5)から後方に車幅中心を通
って1本のメインパイプ(1)を延出し、このメインパイ
プ(1)を更に後輪スイングアームのピボット部まで屈曲
下降し、その下端部にエンジン(7)の後部を支持し、ま
た、ヘッドパイプ(5)から下降するダウンチューブ(8)の
下端にエンジン(7)の前部を支持する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記両
エンジン(7)の前側に設けられている排気管接続部とそ
の接続作業のためのクリアランスのスペースを確保する
必要があるので、車幅方向にシリンダを列設した多気筒
エンジン車の場合は、上記スペースを避けてダウンチュ
ーブ(8)を左右に間隔を空けて構成する必要から車体フ
レーム前部の幅寸法が大きくなり、車両正面側のデザイ
ン上の制約となっていた。本発明の目的は、車両の正面
側外観デザインの自由度を確保することができる自動二
輪車のエンジン前部の取付け構造を得ることにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、第1に、ヘッドパイプの両側方に下降する2本のダ
ウンチューブと、同ヘッドパイプから後方に延びるメイ
ンパイプとによってエンジンの前後を支持してなる自動
二輪車において、前記両ダウンチューブの下端にエンジ
ン前部を連結するフロントハンガをそれぞれ備え、この
両フロントハンガの外側位置より車幅内方に上記両ダウ
ンチューブを配置した。
【0005】両ダウンチューブの外側位置がフロントハ
ンガの外側位置より車幅内方にあることから、両フロン
トハンガの内側部に必要寸法を確保した上で、両ダウン
チューブの外側寸法が抑えられる。
【0006】第2に、前記フロントハンガは、エンジン
の排気管取付け部の両外側からエンジンをマウントする
プレート部と、このプレート部の上部を車幅内方に延出
して前記両ダウンチューブの下端部にそれぞれ固着する
接続部とからなり、両ダウンチューブの内側位置を上記
フロントハンガの両プレート部の内側位置より車幅内方
に配置した。
【0007】プレート部がエンジンの排気管取付け部の
両外側からエンジン前部をマウントすることから、プレ
ート部の内側に上記排気管取付け部の寸法が確保され、
プレート部の上部を車幅内方に延出する接続部が両ダウ
ンチューブの下端部にそれぞれ固着し、この両ダウンチ
ューブの内側位置を両プレート部の内側位置より車幅内
方に配置したことから、両フロントハンガの外側寸法を
抑えつつ、両ダウンチューブの外側位置が小さく抑えら
れる。
【0008】
【発明の実施の形態】発明の実施の形態を添付図面に基
づいて以下に説明する。図1は本発明の実施例に係る車
体フレームの側面図であり、車体フレーム1は、ヘッド
パイプ2から屈曲して後方に延びるメインパイプ3と、
さらにその後方に延出するシートレール4と、上記ヘッ
ドパイプ2とメインパイプ3とを固定するガセット5か
ら下方に延出するダウンチューブ6と、メインパイプ3
の屈曲した下部からシートレール4の後部を支えるサブ
パイプ7等からなる。
【0009】上記メインパイプ3とシートレール4は車
幅方向に幅広の偏平パイプを車幅中心に配置することに
より、車体後部のフレーム幅を抑えて車体フレーム1を
構成する。上記メインパイプ3は、ヘッドパイプ2から
後方に延出して更に下方に屈曲し、その下部に車幅方向
に幅広の拡幅部8を形成し、この拡幅部8にピボット部
9を形成するとともに、エンジン後部を取付けるための
リヤハンガ10を取付ける。このメインパイプ3とシー
トレール4の接続部にリヤクッション受け3aを取付
け、また、ダウンチューブ6の下端にエンジン前部を取
付けるためのフロントハンガ11を備える。
【0010】図2は図1のA矢視図であり、ダウンチュ
ーブ6は、ガセット5の両側方から下降する2本の角パ
イプをクロスパイプ12によって連結して構成され、そ
の下端に固着されるフロントハンガ11,11は、ダウ
ンチューブ6,6の下端部に接続するための接続部13
と、この接続部13の車幅方向の外側端から下方に延出
したエンジンマウント用のプレート部14とからなり、
エンジン前側取付け部を装荷する取付け穴15を車幅方
向に貫通形成する。
【0011】上記接続部13は、板状をなすプレート部
14の上部を車幅内方に略45度の傾斜角αで屈曲して
形成し、また、ダウンチューブ6の下端部を同様の傾斜
角に形成し、このダウンチューブ6の下端部に上記接続
部13を固着する。上記ダウンチューブ6の外側位置を
フロントハンガ11のプレート部14の外側と略同一か
それより車幅内方位置に配置させるとともに、両プレー
ト部14の内側距離を、車幅方向に複数の気筒を直列配
置した多気筒エンジンの複数の排気管取付け部16…の
最外側寸法bとその両側に排気管17の組付け作業に必
要な最小限のクリアランスcとの合計寸法とし、かつ、
プレート部14はダウンチューブ6の車幅方向幅aより
小なる板厚tに形成する。
【0012】このように構成されるエンジン前部の取付
け構造において、フロントハンガ11,11にエンジン
前部の取付け部18,18を連結した場合は、フロント
ハンガ11のプレート部14の内方において、エンジン
の前側に設けられている複数の排気管取付け部16…と
クリアランスcのスペースが確保されるとともに、この
時の両ダウンチューブ6,6の内側距離dは両プレート
部14,14の内側距離より小なる寸法に抑えられる。
【0013】したがって、本発明による両ダウンチュー
ブ6,6の外側距離Wdは、排気管取付け部16の外側
方から両ダウンチューブを直接的にエンジン前部と連結
する従来方式(外側寸法はb+2・c+2・a)と比べて
低減され、また、両プレート部14,14の外側距離W
hも抑えられるので、多気筒エンジン車両の車体幅を抑
えてスリムに構成することができ、フレーム前部の幅寸
法の自由度を向上することができる。
【0014】図3は図1の車体フレームの斜視図であ
り、メインパイプ3とシートレール4の車幅方向をなす
燃料タンクマウント部材21a,21b、シート支持部
材22、前後のシート掛止部材23,24、シートロッ
ク部材25等を設ける。これらは偏平パイプの平面部を
利用することにより、専用の位置決め固定部材を要する
ことなく簡易に溶接固定することができ、かつ、部材形
状を簡易化することができる。
【0015】また、上記車体フレーム1は、多気筒エン
ジン車両の両ダウンチューブ6,6の間隔を抑えて構成
することができる本発明のエンジン前部の取付け構造に
より、車体フレーム1の前部の幅を抑えて構成すること
ができることから、フレーム幅寸法を抑えて構成される
後部と合わせ、車体フレーム1全体の車幅方向寸法を抑
えることができる。
【0016】図4は図1の車体フレームを適用した自動
二輪車の側面図であり、車体フレーム1のヘッドパイプ
2に前輪フォーク31を、ピボット部9に後輪スイング
アーム32を取付け、この後輪スイングアーム32に連
結するクッションユニット33によって車体フレーム1
の後部を支える。
【0017】上記車体フレーム1の上側に燃料タンク3
4、シート35を取付け、ダウンチューブ6のフロント
ハンガ11にエンジン36の前部を、また、メインフレ
ーム3のリヤハンガ10にエンジン36の後部を取付
け、排気管17等を装荷する。
【0018】このように構成される自動二輪車は、ダウ
ンチューブにエンジンの前部を連結した場合に、本発明
のエンジン前部の取付け構造によってエンジンの排気管
取付け部等のスペースを確保することができるので、排
気管の着脱に支障を与えることなく、両プレート部を含
めた両ダウンチューブの外側距離を小さく抑えることが
できる。したがって、本発明のエンジン前部の取付け構
造は、車両の正面側外観デザインの自由度を向上し、ま
た、車両が転倒した場合でもダウンチューブの受傷を抑
えることができるという作用効果を奏する。
【0019】
【発明の効果】以上に説明したごとく、請求項1の自動
二輪車のエンジン前部の取付け構造は、両ダウンチュー
ブの外側位置がフロントハンガの外側位置より車幅内方
にあることから、両フロントハンガの内側部に必要寸法
を確保した上で、両ダウンチューブの外側寸法が抑えら
れる。
【0020】したがって、本発明の自動二輪車のエンジ
ン前部の取付け構造は、車両の正面側外観デザインの自
由度を向上し、また、車両が転倒した場合でもダウンチ
ューブの受傷を抑えることができるという作用効果を奏
する。
【0021】請求項2の自動二輪車のエンジン前部の取
付け構造は、プレート部がエンジンの排気管取付け部の
両外側からエンジン前部をマウントすることから、プレ
ート部の内側に上記排気管取付け部の寸法が確保され、
プレート部の上部を接続部として車幅内方に延出し、両
ダウンチューブの下端部にそれぞれ固着し、この両ダウ
ンチューブの内側位置を両プレート部の内側位置より車
幅内方に配置したことから、両フロントハンガの外側寸
法を抑えつつ、両ダウンチューブの外側位置が小さく抑
えられるので、両ダウンチューブのみならず、フロント
ハンガを含めた車両の正面側外観デザインの自由度を向
上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係る車体フレームの側面図
【図2】図1のA矢視図
【図3】図1の車体フレームの斜視図
【図4】図1の車体フレームによる自動二輪車の側面図
【符号の説明】
1…車体フレーム、2…ヘッドパイプ、3…メインパイ
プ、4…シートレール、5…ガセット、6…ダウンチュ
ーブ、8…拡幅部、9…ピボット部、10…リヤハン
ガ、11…フロントハンガ、12…クロスパイプ、13
…接続部、14…プレート部、15…取付け穴、16…
排気管取付け部、17…排気管、α…傾斜角、a…ダウ
ンチューブ幅、b…排気管取付け部の最外側寸法、c…
クリアランス、d…両ダウンチューブの内側距離、t…
板厚、Wd…両ダウンチューブの外側距離、Wh…両フロ
ントハンガの外側距離。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ヘッドパイプの両側方に下降する2本の
    ダウンチューブと、同ヘッドパイプから後方に延びるメ
    インパイプとによってエンジンの前後を支持してなる自
    動二輪車において、前記両ダウンチューブの下端にエン
    ジン前部を連結するフロントハンガをそれぞれ備え、こ
    の両フロントハンガの外側位置より車幅内方に上記両ダ
    ウンチューブを配置したことを特徴とする自動二輪車の
    エンジン前部の取付け構造。
  2. 【請求項2】 前記フロントハンガは、エンジンの排気
    管取付け部の両外側からエンジンをマウントするプレー
    ト部と、このプレート部の上部を車幅内方に延出して前
    記両ダウンチューブの下端部にそれぞれ固着する接続部
    とからなり、両ダウンチューブの内側位置を上記フロン
    トハンガの両プレート部の内側位置より車幅内方に配置
    したことを特徴とする請求項1記載の自動二輪車のエン
    ジン前部の取付け構造。
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