JPS6039595B2 - 自動二輪車 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は自動二輪車の構造に関し、殊にＶ型配列の複数
気筒エンジン並びに車体に取付けられたリャクッション
を備えた自動二輪車のエンジン取付構造に関する。

Ｖ型配列の複数気筒エンジン（以下Ｖ型エンジンと呼ぶ
）にあっては、前側シリンダ及び後側シリンダを車体フ
レームに取付けることによりエンジンを支持することが
考えられる。

この場合、車体フレーム後端とりアアームとの間にリャ
クッションを設けると後側シリンダに当該リャクッショ
ン反力が直接作用し後側シリンダが変形したり損傷しや
すいという欠点があった。本発明はこのような従来の欠
点を解消することを目的とするものである。

本発明は、Ｖ型配列の複数気筒エンジン並びに車体に取
付けたリャクッションを備えた構造の自動二輪車におい
て、前側シリング及び後側シリンダを車体フレームに連
絡するとともに、クランクケースの該後側シリンダ後方
部分をも該車体フレームに連結することにより前記エン
ジンを支持し、もって前記リャクッション反力が前記後
側シリンダに直接作用することを防止する。

この場合、前記車体フレームの前半部分をモノコック構
造とし、後半部をパイプ構造とし、前記エンジンを該モ
ノコック構造に取付けるようにし、さらに、リャクツシ
ョンの上端はモノコック構造の後織部に取付け、リャア
ームは上下に揺動可能にクランクケースに取付けるとと
もに、リヤクッションの下端は該リャアームに取付ける
。この構成により、該モノコック構造の高い剛性を利用
して後側シリングへのＩＪャクツション反力の作用を容
易かつ効果的に防止することを特徴とするものである。
また、前記リャクッション上端を前記モノコック構造の
後端部に取付ければ、該リャクッション反力の殆どを前
記クランクケースと車体フレ−ムの連結部で支持するこ
とができる。

以下「図面を参照して本発明の実施例を説明する。

第１図〜第３図は本発明による自動二輪車の全体構造を
示す図であり、車体フレーム１２は前端にステアリング
ヘッド１４を有するバックボーン型のモノコック構造１
６の前半部分と該モノコツク構造から後方へ延在するパ
イプ構造１８の後半部分とで構成されている。

前記車体フレーム１２のモノコック構造１６にはＶ型配
列の２気筒エンジン２０が取付けられている。

該エンジンの取付けは、第１図及び第３図に示す如く前
側シリンダ２２の頂部をブラケツト２４を介し、かつ後
側シリンダ２６の頂部も同じくブラケツト２４Ａを介し
てこれらをモノコツク構造１６に締結するとともに、ク
ランクケース２８を後側シリンダ２６より後方の部分で
ブラケット３０を介してモノコック構造１６の後下方延
長部３２に締結することによって行なわれる。すなわち
、前から前側シリンダ２２、後側シリング２６及びクラ
ンクケース２８の順に３個所で車体フレームに取付けら
れている。クランクケース２８にはエンジン出力鱗３４
と同軸関係に後車輪懸架用のりャアーム３６が揺動可能
に取付けられている。

譲りャアームの左右アーム連結部材３６Ａの略中央部す
なわち車体中心面近傍と前記モノコツク構造１６の後端
上方部分との間にリャクッション３８が取付けられ、後
車輪荷重を緩衝可能に支持している。リャアームのピポ
ツト軸に対する後車軸とりャクツション軸とのしバ−比
は数分の１（図示の例では約３分の１）になるので、該
リャクツション反力は後車輪荷重（動荷重時の荷重倍数
をも含む）の数倍になり相当大きな値に達する。一方、
前述の後車論懸架方法によれば、車体フレームの後半部
分を構成するパイプ構造１８には後車輪反力が直接作用
しない。

図示の例では、クランクケース２８から後方へ延在する
支持部村４２が設けられ、該支持部材と前記パイプ構造
１８との間にバックステー４４が接続されている。した
がって、車体フレーム１２の後半部のパイプ横造１８は
クランクケース２８、支持部材４２及びバックステー４
４によって効果的に補強されている。なお、第１図にお
いて、参照番号４６は気化器を示しモノコツク構造１６
の内部空間から空気を吸入しこれをシリンダ内へ送り込
むよう配置されている。

また、二点鎖線４８及び５川ま車体フレーム上に取付け
られた燃料タンク及びシートをそれぞれ示している。以
上の実施例では車体フレーム１２はモ／コック構造１６
及びパイプ構造１８を組合せたものであるが、これは全
体をモノコック構造またはパイプ構造にすることも可能
である。

さらに、前述の実施例ではクランクケースにリャアーム
３６のピボット軸を設けてスペースの有効利用を図った
が、該ピボツト藤を車体フレーム側に設けることも可能
である。

本発明は以上説明した如く、Ｖ型エンジンの車体フレー
ムへの取付を前側シリング及び後側シリンダの他にクラ
ンクケースの該後側シリングの後方部分で行なう構造と
したので、該後側シリンダへリャクツション反力が直接
作用することを防止することができ、シリンダの変形や
損傷をなくすことができる。

また、車体フレームの前半部分を剛性に優れたモノコッ
ク構造にし後半部分をパイプ構造にし、該モノコツク構
造にエンジンを取付けるとともに該モノコツク構造後端
部でリヤクッション反力を受けるようにしたので、強度
的にバランスのとれた車体フレームを設計することがで
きる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の自動二輪車の要部を示す側面図、第２
図は第１図の線０−ローこ沿った矢視図、第３図は第１
図中の線ｍ−側こ沿った矢視図である。 各図中、同一参照番号は同一部分を示すものとし、１２
・・・・・・車体フレーム、１６・・・・・・モノコツ
ク構造、１８・…・・パイプ構造、２０・・・・・・Ｖ
型配列の複数気筒エンジン、２２・・・…前側シリンダ
、２６・…・・後側シリンダ、２８・・・・・・クラン
クケース、３４…・・・エンジン出力軸、３６・・・…
リャアーム、３８・…・・リヤクツションをそれぞれ示
す。 第１図第２図 第３図

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ Ｖ型配列の複数気筒エンジンと、車体フレームに取
   付けたリヤクツシヨンとを備えた自動二輪車において、
   前記車体フレームの前半部分をモノコツク構造とし、後
   半部分をパイプ構造とし、前記エンジン前側シリンダ及
   び後側シリンダを該モノコツク構造に取付けるとともに
   クランクケースの該後側シリンダより後方の部分をも該
   車体フレームに連結することにより前記エンジンを支持
   し、前記リヤクツシヨンの上端を前記モノコツク構造の
   後端部に取け、リヤアームをクランクケースに上下に揺
   動可能に付け、前記リヤクツシヨンの下端を該リヤアー
   ムに取付けたことを特徴とする自動二輪車。