JPH0976263A - 内装材の製造方法 - Google Patents

内装材の製造方法

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JPH0976263A
JPH0976263A JP7240326A JP24032695A JPH0976263A JP H0976263 A JPH0976263 A JP H0976263A JP 7240326 A JP7240326 A JP 7240326A JP 24032695 A JP24032695 A JP 24032695A JP H0976263 A JPH0976263 A JP H0976263A
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Tamotsu Nagatani
保 永谷
Sanehiro Hayashi
修弘 林
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Abstract

(57)【要約】 【課題】所定の形状に成形された木質系の基材11と、
基材11の表面に貼着された表皮材12を備えた内装材
を、従来に比較して廉価に製造する。 【解決手段】下型21の型面上に表皮材12を載置する
とともに、表皮材12上に木質系材料を所定量積層し、
積層された積層体11aと表皮材12を、型面を有する
上型22と下型21にて圧縮成形することにより内装材
を製造し、基材11の成形と、基材11の表面への表皮
材112の貼着を同一工程で行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、所定の形状に成形
された木質系の基材と、同基材の表面に貼着された表皮
材を備えてなる形式の内装材の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】この種形式の内装材を製造する一般的な
方法は、基材の成形工程と、成形された基材の表面に表
皮材を貼着する貼着工程の2工程からなるもので、表皮
材が合成樹脂材料からなる場合には、これらの工程の間
に表皮材を所定温度に加熱する加熱処理工程が付加され
る。図5には従来の製造方法の一例が示されており、当
該製造方法は基材の成形工程1と、表皮材の加熱処理工
程2と、加熱処理された表皮材を基材の表面上に貼着す
る貼着工程3からなるものである。
【0003】当該製造方法にあっては、先づ基材の成形
工程において、下型1aの型面に繊維状または粉末状の
木質系材料1bを所定量積層し、積層された材料1bを
下型1aと上型1cとにより150℃〜250℃の加熱
下で圧縮成形して基材11を成形し、次いで加熱処理工
程2において表皮材12をヒータ2a,2b間にセット
して100℃〜150℃に加熱し、この加熱された表皮
材12を貼着工程3にて真空成形型3aの型面上に載置
された基材11上にすばやく載置して、真空引きして表
皮材12を基材11の表面上に圧着して貼着するもので
ある。
【0004】なお、当該製造方法においては、表皮材1
2としてポリ塩化ビニール、ポリプロピレン等の合成樹
脂製のものが採用され、基材11に対して表皮材12の
裏面にて融着するか、または予め表皮材12の裏面に塗
布したホットメルトタイプの接着剤を溶融して接着され
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、当該製造方
法においては、少なくとも、基材11の成形工程1と、
基材11に対する表皮材12の貼着工程3の2工程が必
要であり、製造に相当の時間を要するとともに、多大の
設備投資を必要とし、この結果内装材の製造コストが上
昇する原因となる。従って、本発明の目的は、基材11
の成形と、基材11に対する表皮材12の貼着を同一の
工程を行える製造方法を提供して、この種形式の内装材
の製造コストを低減させることにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、所定の形状に
成形された木質系の基材と、同基材の表面に貼着された
表皮材を備えてなる内装材の製造方法であり、下型の型
面上に前記表皮材を載置するとともに、同表皮材上に繊
維状または粉末状の木質系材料を所定量積層し、積層さ
れた木質系材料と前記表皮材とを、型面を有する上型と
前記下型にて圧縮成形することを特徴とするものであ
る。
【0007】また、本発明は上記した製造方法におい
て、前記表皮材として合成樹脂からなる弾性を有する表
皮材を採用すること、前記表皮材として複数枚の表皮材
を採用して、隣合う表皮材の端部を互いに重合した状態
に前記下型の型面上に載置し、加熱下で圧縮成形するこ
と、前記下型の型面上に前記表皮材を載置するに先立っ
て、同下型の型面の所定の部位にシート状装飾材を載置
し、前記下型における前記装飾材の載置部および同載置
部の近傍を他の部位より低温に保持した状態で、加熱下
で圧縮成形すること、等の各種の手段を採ることができ
る。
【0008】
【発明の作用・効果】本発明の製造方法によれば、基材
の成形と、基材に対する表皮材の貼着を同一の工程を行
えるため、少なくとも基材の成形工程と、基材に対する
表皮材の貼着工程の2工程を要していた従来の製造方法
に比較して、内装材の製造時間を短縮することができる
とともに、製造装置に対する設備投資も少なくてすみ、
当該内装材を廉価に製造することができる。
【0009】本願発明の製造方法において、前記表皮材
としてウレタンフォームのごとき、合成樹脂からなる弾
性を有する表皮材を採用すれば、表皮材の特性を利用し
て深絞りの形状に成形することができ、またこれらの表
皮材を複数枚採用して、隣合う表皮材の端部を互いに重
合した状態に下型の型面上に載置し、加熱下で圧縮成形
する手段を採れば、両表皮材の重合部を他の部位に比較
してより厚みがあって、柔軟で弾力性に富む部位に成形
することができる。
【0010】また、本発明の製造方法において、下型の
型面上に表皮材を載置するに先立って、同下型の型面の
所定の部位にシート状装飾材を載置し、下型における前
記装飾材の載置部および同載置部の近傍を他の部位より
低温に保持した状態で、加熱下で圧縮成形する手段を採
れば、基材の成形、基材に対する表皮材の貼着、および
表皮材の所定の部位への装飾材の貼着を同時に行うこと
ができて、この種の内装材をより一層廉価に製造するこ
とができる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下本発明を図面に基づいて説明
すると、図1には本発明に係る第1の製造方法が示され
ている。当該製造方法においては、基材11の原料とし
て、木片を打解して形成された木質繊維、麻、化繊等
と、熱可塑性樹脂とを混合してなるものを採用するとと
もに、表皮材12の材料としてシート状の1枚のウレタ
ンフォーム12aを採用しているもので、先づ同図
(a)に示すように、下型21の型面21a上に表皮材
12を載置するとともに、表皮材12上に原料を所定の
厚みに積層し、下型21および上型22を220℃に加
熱した状態で、同図(b)に示すように、ウレタンフォ
ーム12aと原料の積層体11aを両型21,22間で
圧縮成形する。
【0012】これにより、積層体11aは所定の形状の
基材11に成形されるとともに、ウレタンフォーム12
aにおいては下型21の型面21aに接触している表面
が一旦溶融または軟化して固化されて表皮材12に成形
され、また表皮材12は積層体11a内の熱可塑性合成
樹脂の接着作用により基材11の表面に貼着されて、図
1(c)に示す内装材である車両用ドアのドアトリム1
0aが製造される。
【0013】このため、表皮材12は柔軟性および弾力
性を保持するとともに、成形時にはその表面層に対して
色彩、模様、シボ付け等を容易に行うことができ、特に
深絞りの形状に成形することができる。
【0014】図2には、本発明に係る第2の製造方法が
示されている。当該製造方法においては、基材11の原
料および表皮材12の材料として第1の製造方法で採用
したものと同一の原料および材料を採用しているが、表
皮材12の材料として2枚のウレタンフォーム12a,
12bを採用して、これら両ウレタンフォーム12a,
12bを、同図(a)に示すように互いの端部が所定量
重合するように、下型21の型面21aに載置する。そ
の後、これら両ウレタンフォーム12a,12bの上に
基材11の原料を所定の厚みに積層し、下型21および
上型22を220℃に加熱した状態で、同図(b)に示
すように、両ウレタンフォーム12a,12bと原料の
積層体11aを両型21,22間で圧縮成形する。これ
により、同図(c)に示すドアトリム10bが製造され
る。
【0015】なお、図2において符号13は金属製のリ
テーナブラケットであり、リテーナブラケット13はド
アトリム10bをドアのインナパネルへ取付ける際に、
取付用部材として機能する。
【0016】当該製造方法においては、成形時に両ウレ
タンフォーム12a,12bの重合部も接着されるが、
両ウレタンフォーム12a,12bの重合部の内側の部
位への熱の伝達は少なくて、下型21の型面21aに接
触している部位に比較して熱溶融または熱軟化の度合が
小さい。このため、ドアトリム10bにおける両ウレタ
ンフォーム12a,12bの重合部12cは他の部位に
比較して一層の柔軟性と弾力性を保持し、ドアトリム1
0bとしての品質を向上させることができる。
【0017】図3には、本発明に係る第3の製造方法が
示されている。当該製造方法においては、基材11の原
料および表皮材12の材料として第1の製造方法で採用
したものと同一の原料および材料を採用しているが、さ
らにシート状装飾材である織編物からなるオーナメント
14を採用しており、ウレタンフォーム12aを下型2
1の型面21aに載置するに先立って、同型面21aの
所定の部位に同図(a)に示すようにオーナメント14
を載置して、その後ウレタンフォーム12aおよび原料
を所定の厚みに積層して積層体11aを形成し、下型2
1および上型22を220℃に加熱した状態で、同図
(b)に示すように、オーナメント14、ウレタンフォ
ーム12a、および積層体11aを両型21,22間で
圧縮成形する。これにより、同図(c)に示すドアトリ
ム10cが製造される。
【0018】当該製造方法においては、下型21とし
て、型本体21bにおける所定の部位に断熱部21cが
介在され、断熱部21cで包囲された部位に冷却水管2
1dが配設された下型を採用して、成形時には冷水管2
1dに冷却水を供給して、オーナメント14が載置され
る部位、およびその近傍の部位を他の部位より低温に保
持する。これにより、オーナメント14が高温に加熱さ
れて損傷するのを防止して、オーナメント14の本来の
外観、風合い、手触り等を保持している。この場合、オ
ーナメント14にはその裏面に予め接着剤が塗布されて
いて、この接着剤にてオーナメント14は表皮材12の
所定の表面に貼着される。
【0019】当該製造方法においては、基材11の成
形、基材11に対する表皮材12の貼着、および表皮材
12の所定の部位へのオーナメント14の貼着を同時に
行うことができて、この種のドアトリム10cをより一
層廉価に製造することができるという利点がある。
【0020】なお、上記した各製造方法においては下型
21および上型22として、図4(a)に示すように、
両型面21a,22aにおける基材11の端末部に対応
する部位がシャー刃構造に形成されているとともに、基
材11の耳部に対応する部位の間隔が大きく確保されて
いる構造のものを採用すれば、積層体11aの余剰部分
11bとウレタンフォーム12aとの接着が防止され、
成形体は同図(b)に示す状態に離型される。すなわ
ち、ドアトリムにおいては、基材11の端末部の端面が
表皮材12で被覆された状態となり、また表皮材12の
余剰部位12dを基材11の端末部の裏側へ巻込むこと
も容易である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る第1の製造方法を示す概略的説明
図である。
【図2】同第2の製造方法を示す概略説明図である。
【図3】同第3の製造方法を示す概略説明図である。
【図4】各製造方法の変形例を示す概略説明図である。
【図5】従来の製造方法を示す概略説明図である。
【符号の説明】
11…基材、11a…積層体、11b…余剰部分、12
…表皮材、12a,12b…ウレタンフォーム、12c
…重合部、12d…余剰部位、13…リテーナブラケッ
ト、14…オーナメント、21…下型、21a…型面、
21b…断熱部、21c…冷却水管、22…上型、22
a…型面。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B29L 31:58

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】所定の形状に成形された木質系の基材と、
    同基材の表面に貼着された表皮材を備えてなる内装材の
    製造方法であり、下型の型面上に前記表皮材を載置する
    とともに、同表皮材上に繊維状または粉末状の木質系材
    料を所定量積層し、積層された木質系材料と前記表皮材
    とを、型面を有する上型と前記下型にて圧縮成形するこ
    とを特徴とする内装材の製造方法。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の製造方法において、前記
    表皮材として合成樹脂からなる弾性を有する表皮材を採
    用することを特徴とする内装材の製造方法。
  3. 【請求項3】請求項2に記載の製造方法において、前記
    表皮材として複数枚の表皮材を採用して、隣合う表皮材
    の端部を互いに重合した状態に前記下型の型面上に載置
    し、加熱下で圧縮成形することを特徴とする内装材の製
    造方法。
  4. 【請求項4】請求項1,2または3に記載の製造方法に
    おいて、前記下型の型面上に前記表皮材を載置するに先
    立って、同下型の型面の所定の部位にシート状装飾材を
    載置し、前記下型における前記装飾材の載置部および同
    載置部の近傍を他の部位より低温に保持した状態で、加
    熱下で圧縮成形することを特徴とする内装材の製造方
    法。
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