JP2000006705A - 車両用フロアカーペット及びその製造方法 - Google Patents

車両用フロアカーペット及びその製造方法

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JP2000006705A
JP2000006705A JP19102698A JP19102698A JP2000006705A JP 2000006705 A JP2000006705 A JP 2000006705A JP 19102698 A JP19102698 A JP 19102698A JP 19102698 A JP19102698 A JP 19102698A JP 2000006705 A JP2000006705 A JP 2000006705A
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insulator
layer
skin
floor carpet
low
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JP19102698A
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Inventor
Koji Tashiro
代 幸 司 田
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Ikeda Corp
Original Assignee
Ikeda Bussan Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 表皮とインシュレータとから構成され、フロ
アパネル面に敷設される車両用フロアカーペット及びそ
の製造方法において、深絞り部分におけるインシュレー
タの薄肉化、及び形状保持性の低下を防止する。 【解決手段】 2基のカードからレギュラー層と低融点
層の二層のマットを積層状態で供給した後、所定部分を
除いた部分にニードルパンチ加工を行ない、ニードルパ
ンチ加工部は一層のインシュレータ、ニードルパンチ加
工を省略した部位は二層のインシュレータを形成し、冷
間プレス成形型のコーナー部近傍部位に二層化したイン
シュレータを位置決めして表皮と冷間プレス成形を行
う。そして、プレス成形時の繊維に加わる引張り応力に
対してレギュラー層の繊維の復元性により製品厚みを有
効に確保すると共に、低融点層のソリッド化による形状
保持性を高める。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両用フロアカー
ペット及びその製造方法に関するもので、特に、インシ
ュレータと表皮とから構成され、冷間プレス成形により
所要形状に一体成形してなり、フロアパネル面に敷設さ
れる車両用フロアカーペット及びその製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来より、車両のフロアパネル(ラゲー
ジルーム内のフロアパネルも含む)に敷設されるフロア
カーペット1は、図11に示すように、カーペット地か
らなる表皮2の裏面にポリエステル不織布等を素材とし
たインシュレータ3が積層一体化され、このフロアカー
ペット1の製造方法としては、表皮2とインシュレータ
3とをニードルパンチ加工により一体化した後、熱風加
熱炉により200℃に加熱軟化させた状態で、図12に
示す冷間プレス成形型4,5内にセットし、冷間プレス
加工を行うことにより、フロアパネル形状に即した形状
に成形されている。尚、表皮2とインシュレータ3との
接合は、ニードルパンチ加工の他に、ポリエステルフリ
ース,ポリエチレンパウダー等による接着処理を施して
もよい。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】然し乍ら、従来の車両
用フロアカーペット1においては、冷間プレス成形型
4,5により所要形状に冷間プレス成形する際、図13
に示すように、コーナー部aのインシュレータ3が引張
られ、薄肉化し、この部位の形状保持性を確保すること
ができず、且つ十分な製品厚みも確保できないという傾
向にある。
【0004】従って、フロアパネルへの取付時、車体パ
ネルとフィットしないため、取付作業性に劣ると共に、
製品厚みが確保されないため、所望のクッション効果,
吸音効果が得られず、遮音性及び感触を低下させるとい
う不具合が指摘されている。
【0005】本発明の目的は、インシュレータと表皮と
の積層体からなり、フロアパネル面に敷設される車両用
フロアカーペット及びその製造方法において、トンネル
部等の深絞り部分の形状保持性に優れ、且つこの深絞り
部分において良好な製品厚みが確保できる車両用フロア
カーペット及びその製造方法を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は上述せる課題に
鑑みてなされたもので、本発明の請求項1に記載の車両
用フロアカーペットは、インシュレータと表皮とから構
成され、冷間プレス成形により所要形状に一体成形して
なり、フロアパネル面に敷設される車両用フロアカーペ
ットにおいて、前記インシュレータは、ポリエステル不
織布からなるレギュラー層とポリエステル不織布内に低
融点繊維を所定量混入した低融点層とがニードルパンチ
加工により一体化されると共に、深絞り部分においては
レギュラー層と低融点層とを二層化することにより、深
絞り部分に復元性と形状保持性とを付与したことを特徴
とする。
【0007】本発明の請求項1に記載の車両用フロアカ
ーペットによれば、インシュレータと表皮とから構成さ
れる車両用フロアカーペットにおいて、インシュレータ
は、ポリエステル不織布からなるレギュラー層とポリエ
ステル不織布内に低融点繊維を所定量混入した低融点層
とがニードルパンチ加工により一体化されると共に、特
に、トンネル部等の深絞り部分においては、ニードルパ
ンチ加工が行なわれず、レギュラー層と低融点層との二
層化構造となっているため、加熱軟化処理後、表皮と共
にイシンュレータを冷間プレス成形型で一体プレス成形
した際、コーナー部のインシュレータが引張られても、
レギュラー層の繊維が復元するため、薄肉化することが
なく、且つ、低融点層がソリッド状となり、深絞り部分
の形状保持性に優れるものである。
【0008】また、本発明の請求項2に記載の車両用フ
ロアカーペットの製造方法は、インシュレータと表皮と
から構成され、冷間プレス成形により所要形状に一体成
形してなり、フロアパネル面に敷設される車両用フロア
カーペットの製造方法において、2基のカードから繊維
をマット状に集積し、ポリエステル不織布のマットとポ
リエステル不織布内に低融点繊維を所定量混入してなる
マットとを積層する積層マットの形成工程と、前記工程
で形成した積層マットの一部にニードルパンチ加工を施
し、ニードルパンチ加工部分を一体化すると共に、ニー
ドルパンチ加工を省略した部分をポリエステル不織布か
らなるレギュラー層と、ポリエステル不織布内に低融点
繊維を混入した低融点層との二層化構造としたインシュ
レータの形成工程と、前記工程で形成したインシュレー
タを加熱軟化処理した後、表皮材と所要形状に一体成形
する冷間プレス成形工程とからなることを特徴とする。
【0009】従って、請求項2に記載の車両用フロアカ
ーペットの製造方法によれば、ニードルパンチ加工を施
す部位とニードルパンチ加工を省略する部位を分けるこ
とにより、インシュレータは、低融点ポリエステル等の
低融点繊維が均一に分散する部位と、レギュラー層と低
融点層とが明確に二層化される部位とを形成することが
できる。
【0010】そして、インシュレータを加熱軟化処理し
た後、同様に加熱軟化させた表皮材と、冷間プレス成形
型内にセットして冷間プレスを行うことにより、簡単に
成形でき、前述したように、トンネル部等のコーナー部
分に係る部位は低融点層とレギュラー層とが二層化され
た箇所に位置決めすれば、プレス圧によりコーナー部が
プレス成形型面に追従するように引張られても、レギュ
ラー層の不織布繊維が復元するので低融点層の剛性によ
り、この部位の形状保持性も優れたものとなる。
【0011】ここで、第1のカードからポリエステル繊
維を供給し、レギュラー層のマットを形成し、その上側
に第2のカードからポリエステル繊維と低融点繊維とを
供給して、レギュラー層のマット上に低融点層のマット
を形成してもよい。また、逆に第1のカードから低融点
層のマットを形成した後、その上側に第2のカードから
ポリエステル不織布のレギューラー層のマットを積層し
て、インシュレータ原反となる二層のマットを供給して
もよい。
【0012】また、ニードルパンチ加工には、繊維の絡
合機能に優れたバーブ針が好ましいが、特に、これに限
定するものではない。更に、ニードルパンチ加工を施す
部位と省略する部位の設定としては、センター部のみに
ニードルパンチ加工を施してもよく、短冊状にニードル
パンチ加工を省略してもよい。
【0013】本発明の請求項3に記載の車両用フロアカ
ーペットの製造方法は、低融点層に混入される低融点繊
維は15重量%〜40重量%であることを特徴とする。
【0014】ここで、低融点繊維の混入割合を15重量
%〜40重量%の範囲に設定した理由は、15重量%未
満であれば、形状保持性に劣ると共に、40重量%以上
になれば、クッション性を損なうためである。
【0015】本発明の請求項4に記載の車両用フロアカ
ーペットの製造方法は、インシュレータと表皮との間に
接着層を介して両者を加熱処理した後、冷間プレス成形
によりインシュレータと表皮とをプレス一体化すること
を特徴とする。
【0016】請求項4に記載の車両用フロアカーペット
の製造方法によれば、インシュレータと表皮との一体化
工程については、表皮とインシュレータをポリエステル
フリースやポリエチレンパウダー等の接着層を介して接
着処理した後、熱風加熱により両者を加熱軟化して冷間
プレス成形により所要形状にプレス成形するというもの
であるから、表皮とインシュレータを同一の加熱装置を
使用し、同一工程で加熱処理することができる。
【0017】請求項5に記載の車両用フロアカーペット
の製造方法は、表皮の裏面にバッキング層を裏打ちした
ものを加熱軟化処理すると共に、インシュレータを加熱
処理し、表皮とインシュレータとを重ね合わせて冷間プ
レス成形することを特徴とする。
【0018】請求項5に記載の車両用フロアカーペット
の製造方法によれば、表皮の裏面にバッキング層を裏打
ちしたものを表皮裏面側からインフラ加熱炉等により加
熱処理した後、インシュレータを熱風加熱炉により所定
温度に加熱軟化させ、表皮とインシュレータとを所望の
型面を有する冷間プレス成形型により絞り成形するとい
う構成であるため、前述したように、低融点層とレギュ
ラー層との二層化構造により、成形型のコーナー部に対
応する深絞り部分における薄肉化が防止できるものであ
る。
【0019】且つ形状保持性に優れる一方、特に、表皮
とインシュレータとを別個に加熱処理すると共に、表皮
のバッキング層を加熱溶融させるため、表皮表面のカー
ペット地が熱により損傷を受けることが少なく、カーペ
ットの毛倒れ等を防止できるものである。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る車両用フロア
カーペット及びその製造方法の実施形態について、図面
を参照して詳述する。図1は本発明に係る車両用フロア
カーペットを示す外観図、図2は同車両用フロアカーペ
ットの構成を示す断面図、図3及び図4は本発明に係る
車両用フロアカーペットにおけるインシュレータの製造
工程を示すもので、図3は側面図、図4は平面図、図5
は本発明に使用するインシュレータにおけるニードルパ
ンチ加工を省略した部分を示す断面図、図6は本発明に
使用するインシュレータにおけるニードルパンチを省略
した部分を示す加熱冷却後の断面図である。また、図7
は本発明に係る車両用フロアカーペットの製造方法にお
ける表皮とインシュレータとの加熱工程を示す断面図、
図8は表皮とインシュレータとを冷間プレス成形型内に
セットする工程を示す断面図、図9は表皮とインシュレ
ータとを冷間プレス成形型内で成形して車両用フロアカ
ーペットを成形する構成を示す断面図、図10は表皮と
インシュレータを別個に加熱する加熱工程を示す断面図
である。
【0021】図1,図2において、車両用フロアカーペ
ット10は、フロアパネル面に沿って敷設され、製品表
面側からカーペット等の表皮11と、インシュレータ1
2との積層体からなり、フロアパネル20の型面形状と
合致するように、インシュレータ12の所望箇所には凹
凸部13が形成され、中央に車両の長手方向に沿って延
びるトンネル部14が形成されている。
【0022】本発明は、特にトンネル部14の深絞り部
分において、インシュレータ12がレギュラー層12a
と低融点層12bとの二層化構造となっていることが特
徴である。
【0023】即ち、その他の部位はインシュレータ12
は一層構造であり、この深絞り部分に限りレギュラー層
12aと低融点層12bの二層構造であるため、冷間プ
レス成形時、引張り応力により繊維が引き伸ばされたま
ま成形されることを防止でき、レギュラー層12aの繊
維の復元性により、インシュレータ12の製品厚みを一
定に維持でき、クッション性や吸音性を良好に維持でき
る。
【0024】更に、低融点層12bの形状保持性によ
り、フロアパネル20に設置する際のフィット性に優
れ、手際よくフロアパネル20に取付けることができる
と共に、パネル面との摩耗性についても低融点層12b
が摩耗性に優れているため、問題が生じない。
【0025】このように、本発明に係る車両用フロアカ
ーペット10は、トンネル部14等のような深絞り部分
において、インシュレータ12を樹脂バインダが混入さ
れていないレギュラー層12aとバインダとなる低融点
繊維が多量に含まれている低融点層12bとの二層化構
造を採用することにより、前述した通り製品厚みを有効
に確保でき、クッション性や吸音性に優れ、且つ形状保
持性や摩耗性に優れ、取付作業にも優れた実用的なフロ
アカーペット10を提供するものである。
【0026】次に、この車両用フロアカーペット10の
製造方法について以下説明する。まず、インシュレータ
12の製造工程について、図3乃至図6を基に説明する
と、図3はインシュレータの工程概略を示す側面図であ
り、図4は同様にインシュレータ12の工程概略を示す
平面図である。
【0027】即ち、図3,図4において、第1のカード
30からポリエステル繊維が供給され、ポリエステル不
織布のレギュラー層のマットM1が集積形成されると共
に、第2のカード31から高融点のポリエステル繊維
(融点260℃)に対して低融点ポリエステル繊維(融
点160℃)を全体の15重量%〜40重量%の割合で
混入した低融点層のマットM2をマットM1上に集積
し、二層のマットM1,M2を形成する。
【0028】そして、二層のマットM1,M2をバーブ
針40を使用したニードルパンチ加工部41により、ニ
ードルパンチ加工を施す。この時、センター部Cはニー
ドルパンチ非加工部42としてニードルパンチ加工を省
略し、両側部Sはニードルパンチ加工部41によりニー
ドルパンチ加工を行う。
【0029】図5に示すように、両側部Sをニードルパ
ンチ加工により、レギュラー層のマットM1と低融点層
のマットM2との両者の繊維を絡み合わせた混合マット
M3を形成すると共に、センター部Cのようにニードル
パンチ加工を省略した部分は夫々マットM1,M2のま
まの状態で保つ。そして、加熱炉50,冷却装置60を
通じて、インシュレータ12の板厚調整を行い、本発明
に使用するインシュレータ12を形成する。
【0030】従って、図6に示すように、インシュレー
タ12におけるニードルパンチ加工が省略されたセンタ
ー部Cは、レギュラー層12aと低融点層12bとが二
層化していると共に、その両側部Sにおいては、レギュ
ラー層12aと低融点層12bがニードルパンチ加工に
より一体化された構成になっている。
【0031】尚、本実施形態においてはニードルパンチ
加工を省略した部位はセンター部Cであるが、短冊状に
ニードルパンチ加工を省略してもよく、成形品の造形状
に対応してニードルパンチ加工を省略することにより、
インシュレータ12を二層化する部位を適宜設定でき
る。また、ニードルパンチ加工に使用するバーブ針40
の他に、適宜仕様のニードルを使用することができると
共に、レギュラー層の原反マットM1と低融点層の原反
マットM2の上下を逆に設定してもよい。
【0032】次いで、前記工程で製造されたインシュレ
ータ12を使用して、表皮11と共に冷間プレス成形に
より車両用フロアカーペット10を成形する工程につい
て説明すると、まず、図7に示すように、表皮11,イ
ンシュレータ12一体タイプのものでは、表皮11とイ
ンシュレータ12とをポリエステルフリース,ポリエチ
レンパウダー等の接着層を介して一体化する。尚、この
時、表皮11と対向する面側にレギュラー層12aを位
置させることが必要である。
【0033】そして、熱風加熱炉により200℃で表皮
11及びインシュレータ12を加熱処理した後、図8に
示すように、冷間プレス成形型70,71(下型70,
上型71)内に表皮11とインシュレータ12とを一体
化した素材をセットした後、図9に示すように、冷間プ
レス成形型70,71の型締めにより、表皮11とイン
シュレータ12とを絞り成形して図1,図2に示す車両
用フロアカーペット10の成形を完了する。
【0034】尚、この時、トンネル部等、図9中Aで示
す下型70のコーナー部位においては、インシュレータ
12が引張られ、薄肉化する傾向にあるが、本発明のよ
うに、この部位のインシュレータ12がレギュラー層1
2aと低融点層12bとの二層化構造となっているた
め、繊維が引伸ばされても、レギュラー層12aの繊維
の復元性により、製品板厚が薄くなることがなく、所定
の製品厚みが得られ、良好なクッション性,吸音性を得
ることができる。
【0035】更に、製品裏面側に位置する低融点層12
bは、バインダとなる低融点繊維が多く含まれているた
め、ソリッド層に近い形となり、形状保持性や耐摩耗性
に優れるので、本発明に係る車両用フロアカーペット1
0をフロアパネル20に取付ける際、パネルへのフィッ
ト性が向上し、手際よく取付けることができ、パネルと
擦れ合っても、損傷を受けることがなく、耐久性にも優
れるものである。
【0036】前述した表皮11とインシュレータ12と
の一体成形工程は、表皮11とインシュレータ12との
一体化タイプのものを採用することにより、単一の加熱
装置を使用し、且つ同一工程で加熱処理が行えるもので
ある。図10に示すように、表皮11の裏面に例えば、
ポリエステルシート,ポリエチレンシート,EVAシー
ト等のバッキング層Bを裏打ちしておき、インフラ加熱
炉等によりバッキング層B側から表皮11を加熱軟化さ
せると共に、インシュレータ12を熱風加熱炉により加
熱軟化させ、冷間プレス成形型70,71内で両者を一
体化するようにしてもよい。この場合、表皮11のカー
ペット地に熱風が当らないため、カーペット地がプレス
成形時に毛倒れすることがなく、表皮11の表面外観を
美麗に維持できるものである。
【0037】
【発明の効果】以上が本発明に係る車両用フロアカーペ
ット及びその製造方法の実施の形態であるが、本発明の
請求項1に記載の車両用フロアカーペットによれば、イ
ンシュレータと表皮とから構成される車両用フロアカー
ペットにおいて、インシュレータは、ポリエステル不織
布からなるレギュラー層とポリエステル不織布内に低融
点繊維を所定量混入した低融点層とがニードルパンチ加
工により一体化されると共に、特に、トンネル部等の深
絞り部分においては、ニードルパンチ加工が行なわれ
ず、レギュラー層と低融点層との二層化構造となってい
るため、加熱軟化処理後、表皮と共にイシンュレータを
冷間プレス成形型で一体プレス成形した際、コーナー部
のインシュレータが引き伸ばされても、レギュラー層の
繊維が復元するため、薄肉化することがなく、且つ、低
融点層がソリッド状となり、深絞り部分の形状保持性に
優れるものである。
【0038】本発明の請求項2に記載に記載の車両用フ
ロアカーペットの製造方法によれば、レギュラー層と低
融点層との二層の不織布マットを積層した後、所定部分
にニードルパンチ加工を施し、残る部分にはニードルパ
ンチ加工を行わないという方法を採用することにより、
ニードルパンチを省略した部位をレギュラー層と低融点
層との二層化構造のインシュレータとし、表皮と共に冷
間プレス成形を行えば、吸音性,クッション性に優れ、
取付作業性,耐久性を高めることができ、既存の設備を
用いて簡単に製造することができるものである。
【0039】本発明の請求項3に記載の車両用フロアカ
ーペットの製造方法によれば、低融点層に混入される低
融点PETの混入割合は15重量%〜40重量%である
ため、ニードルパンチにより一体化したインシュレータ
は、適切な形状保持性を保ち、且つインシュレータが二
層化した部位については良好なソリッド層が形成でき、
優れた形状保持性を備えることができるものである。
【0040】本発明の請求項4に記載の車両用フロアカ
ーペットの製造方法によれば、一部二層化したインシュ
レータと表皮とを一体化した後、表皮とインシュレータ
とを同一の加熱装置内で同一工程で加熱軟化処理した
後、冷間プレス成形型により所要形状に成形するという
構成であるため、加熱設備が簡素化でき、且つ加熱工程
も短縮化できるものである。
【0041】本発明の請求項5に記載の車両用フロアカ
ーペットの製造方法によれば、表皮とインシュレータと
を夫々別個に加熱軟化処理すると共に、特に、表皮は裏
面のバッキング層側から加熱軟化処理を行うというもの
であるため、表皮のカーペット地が熱の悪影響を受ける
ことがなく、毛倒れ等が生じることがない美麗な表面外
観を備えた車両用フロアカーペットを製造できるもので
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る車両用フロアカーペットの実施の
形態を示す外観図。
【図2】図1中II−II線断面図。
【図3】本発明に係る車両用フロアカーペットの製造方
法におけるインシュレータの製造工程を示す側面図。
【図4】本発明に係る車両用フロアカーペットの製造方
法におけるインシュレータの製造工程を示す平面図。
【図5】本発明に係る車両用フロアカーペットの製造方
法に使用するインシュレータのニードルパンチ加工後の
状態を示す断面図。
【図6】本発明に係る車両用フロアカーペットの製造方
法に使用するインシュレータの構成を示す断面図。
【図7】本発明に係る車両用フアロカーペットの製造方
法における表皮とインシュレータとの加熱工程を示す断
面図。
【図8】本発明に係る車両用フロアカーペットの製造方
法における冷間プレス成形型への表皮とインシュレータ
のセット工程を示す断面図。
【図9】本発明に係る車両用フロアカーペットの製造方
法における冷間プレス成形工程を示す断面図。
【図10】本発明に係る車両用フロアカーペットの製造
方法における表皮とインシュレータの加熱工程の異なる
態様を示す断面図。
【図11】従来の車両用フロアカーペットを示す断面
図。
【図12】従来の車両用フロアカーペットの冷間プレス
成形工程を示す説明図。
【図13】従来の車両用フロアカーペットにおける成形
不良を示す説明図。
【符号の説明】
10 車両用フロアカーペット 11 表皮 12 インシュレータ 12a レギュラー層 12b 低融点層 13 凹凸部 14 トンネル部 20 フロアパネル 30 第1のカード 31 第2のカード 40 バーブ針 41 ニードルパンチ加工部 42 ニードルパンチ非加工部 50 加熱炉 60 冷却装置 70 冷間プレス成形型 71 冷間プレス成形型 M1 レギュラー層のマット M2 低融点層のマット M3 混合マット B バッキング層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // B29L 31:58 Fターム(参考) 3B088 FB02 FC01 GA01 GB01 HA01 4F100 AK41A AT00B BA02 DG01A DG15A EA011 EC09A EC092 EJ172 GB33 HB00 JA04A JH01 JH02 JL01 JL02 JL04 4F204 AA24 AD16 AE06 AE07 AG03 AG05 AH26 FA01 FB01 FB13 FW24 FW26

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インシュレータと表皮とから構成され、
    冷間プレス成形により所要形状に一体成形してなり、フ
    ロアパネル面に敷設される車両用フロアカーペットにお
    いて、 前記インシュレータは、ポリエステル不織布からなるレ
    ギュラー層とポリエステル不織布内に低融点繊維を所定
    量混入した低融点層とがニードルパンチ加工により一体
    化されると共に、深絞り部分においてはレギュラー層と
    低融点層とを二層化することにより、深絞り部分に復元
    性と形状保持性とを付与したことを特徴とする車両用フ
    ロアカーペット。
  2. 【請求項2】 インシュレータと表皮とから構成され、
    冷間プレス成形により所要形状に一体成形してなり、フ
    ロアパネル面に敷設される車両用フロアカーペットの製
    造方法において、 2基のカードから繊維をマット状に集積し、ポリエステ
    ル不織布のマットとポリエステル不織布内に低融点繊維
    を所定量混入してなるマットとを積層する積層マットの
    形成工程と、 前記工程で形成した積層マットの一部にニードルパンチ
    加工を施し、ニードルパンチ加工部分を一体化すると共
    に、ニードルパンチ加工を省略した部分をポリエステル
    不織布からなるレギュラー層と、ポリエステル不織布内
    に低融点繊維を混入した低融点層との二層化構造とした
    インシュレータの形成工程と、 前記工程で形成したインシュレータを加熱軟化処理した
    後、表皮材と所要形状に一体成形する冷間プレス成形工
    程と、 からなることを特徴とする車両用フロアカーペットの製
    造方法。
  3. 【請求項3】 低融点層に混入される低融点繊維は15
    重量%〜40重量%であることを特徴とする請求項2に
    記載の車両用フロアカーペットの製造方法。
  4. 【請求項4】 インシュレータと表皮との間に接着層を
    介して両者を加熱処理した後、冷間プレス成形によりイ
    ンシュレータと表皮とをプレス一体化することを特徴と
    する請求項2または請求項3に記載の車両用フロアカー
    ペットの製造方法。
  5. 【請求項5】 表皮の裏面にバッキング層を裏打ちした
    ものを加熱軟化処理すると共に、インシュレータを加熱
    処理し、表皮とインシュレータとを重ね合わせて冷間プ
    レス成形することを特徴とする請求項2または請求項3
    に記載の車両用フロアカーペットの製造方法。
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