JPH096024A - 電子写真感光体 - Google Patents

電子写真感光体

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JPH096024A
JPH096024A JP15625295A JP15625295A JPH096024A JP H096024 A JPH096024 A JP H096024A JP 15625295 A JP15625295 A JP 15625295A JP 15625295 A JP15625295 A JP 15625295A JP H096024 A JPH096024 A JP H096024A
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JP
Japan
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substituent
group
photoreceptor
charge
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JP15625295A
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English (en)
Inventor
Kazuyuki Mito
和行 水戸
Muraho Saitou
紫穂 斎藤
Mamoru Rin
護 臨
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Mitsubishi Chemical Corp
Original Assignee
Mitsubishi Chemical Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 優れた電気特性、機械的強度を有し、環境に
対する画像安定性の優れた分散型電子写真感光体を得
る。 【構成】 導電性支持体上に、電荷輸送物質及びバイン
ダー樹脂を含有する層中に電荷発生物質の粒子を分散し
てなる感光層を設けた電子写真感光体において、バイン
ダー樹脂が下記(1)と(2)の繰り返し構造単位とを
有するポリカーボネート樹脂を含有する。 (式中、R〜R及びR11〜R18は、水素原子、
ハロゲン原子、脂肪族基、又は、炭素環基を、R,R
10は、水素原子、脂肪族基、炭素環基、又は、芳香族
基を表し、Zは、炭素環、又は複素環を形成するのに必
要な原子群を表す。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子写真感光体に関す
るものである。詳しくは正帯電で使用できる、高感度で
耐久性に優れた電子写真感光体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、電子写真感光体の感光層にはセレ
ン、硫化カドミウム、酸化亜鉛等の無機系の光導電性物
質が広く用いられてきた。近年、ポリビニルカルバゾー
ルに代表される有機系の光導電性物質を感光層に用いる
研究が盛んになり、最近では、光を吸収して電荷キャリ
アーを発生させる機能と、発生した電荷キャリアーを移
動させる機能を分離した、電荷発生層及び電荷移動層の
二層からなる積層型の感光体が考案され研究の主流とな
っている。積層型感光体はそれぞれ効率の高い電荷発生
作用及び電荷移動作用を有する有機化合物を組み合わせ
ることにより高感度な感光体が得られ実用化に至ってい
る。
【0003】しかしながら、従来実用化されている積層
型電子写真感光体は電荷発生層の上に電荷移動層を積層
していること、また、電荷移動層が通常正孔移動機能し
か持たないため、負に帯電した場合にのみ感度を有し、
正帯電下では使用できない。一方、電子写真方法におい
て、感光体の帯電は、通常、コロナ放電によって行われ
ているが、負のコロナ放電は正のコロナ放電に比べワイ
ヤー方向に均一な放電をさせることが難しく、従って帯
電の均一性を得ることが難しいこと、また感光体の劣化
の原因にもなるオゾン、窒素酸化物の発生についても負
のコロナ放電の方がはるかに多いこと、また従来技術の
中心であったセレン系の感光体が正帯電であったことか
ら、この系で使用されていた現像剤が使用できず、また
その他の周辺プロセスについても負帯電の場合には従来
技術が利用できないなど不利な点が多数ある。
【0004】積層型感光体は薄層の電荷発生層と電荷移
動層の積層塗布により形成され、下層を侵すことなく精
度良く塗布するために各層の材料、溶剤に制限があり、
また欠陥のない感光体を得ることは、高度な技術が必要
とされる。一方有機系の感光体として、電荷移動媒体中
に電荷発生物質の粒子を分散した分散型感光体について
も検討が行われている。分散型感光体では、光吸収し電
荷キャリアー発生する領域が表面付近となり正帯電で使
用することが出来る。また、基本的に一層の感光層形成
であるため塗布生産性が良いことなどが期待される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
分散型感光体は帯電性、感度、繰り返し疲労など電気特
性が不十分であり、耐久性も不十分など未だ高感度、高
耐久性のものが得られていないのが現状である。この系
においては電荷発生物質の粒子を層内に均一に分散する
ことが重要であるが、そのため塗布液中で電荷発生物質
の粒子を安定に分散保持する材料、特にバインダー樹脂
が重要である。このバインダー樹脂は、感光層の機械的
強度を保持する役割を担っており機械的強度の優れたも
のであることが必要であるが、これらの分散安定性、電
気特性、機械的特性の全てを満たす十分な材料は未だ得
られていないのが現状である。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記利点
を有する分散型感光体について鋭意検討を行った結果、
特定のポリカーボネート樹脂をバインダー樹脂として使
用することにより塗布液中の電荷発生物質粒子の分散安
定性が向上し、高い感度、安定した繰り返し特性など優
れた電気特性を有し、かつ機械的強度に優れ、環境に対
し画質安定性の優れた高耐久性の感光体が得られること
を見い出し本発明を完成させるに至った。
【0007】即ち本発明の要旨は、導電性支持体上に、
電荷輸送物質及びバインダー樹脂を含有する層中に電荷
発生物質の粒子を分散してなる感光層を設けた電子写真
感光体において、該バインダー樹脂が下記一般式(1)
で表される繰り返し構造単位と一般式(2)で表される
繰り返し構造単位とを有するポリカーボネート樹脂を含
有することを特徴とする電子写真感光体に存する。
【0008】
【化3】
【0009】(式中、R1 ,R2 ,R3 ,R4 ,R5
6 ,R7 及びR8 は、それぞれ、水素原子、ハロゲン
原子、置換基を有していてもよい脂肪族基、又は、置換
基を有していてもよい炭素環基を表し、Zは、置換基を
有していても良い炭素環、又は、置換基を有していても
よい複素環を形成するのに必要な原子群を表す。)
【0010】
【化4】
【0011】(式中、R9 及びR10は、それぞれ、水素
原子、置換基を有していてもよい脂肪族基、置換基を有
していてもよい炭素環基、又は、置換基を有していても
よい芳香族基を表し、R11,R12,R13,R14,R15
16,R17及びR18は、それぞれ、水素原子、ハロゲン
原子、置換基を有していてもよい脂肪族基、又は、置換
基を有していてもよい炭素環基を表す。)
【0012】以下、本発明を詳細に説明する。本発明の
感光層は少なくとも電荷輸送物質、式(1)で表される
繰り返し単位と、式(2)で表される繰り返し単位を有
する共重合ポリカーボネート樹脂、電荷発生物質の粒子
を含有している。本発明において使用される共重合ポリ
カーボネート樹脂中の式(1)及び式(2)において、
1 〜R8 及びR11〜R18は、水素原子;フッ素、塩
素、ヨウ素等のハロゲン原子;メチル、エチル、プロピ
ル等の脂肪族基;又は、シクロペンチル、シクロヘキシ
ル、シクロヘプチル等の炭素環基を表し、脂肪族基、炭
素環基は、ハロゲン原子、脂肪族基等の置換基を有して
いてもよい。また、Zは、シクロペンチル、シクロヘキ
シル、シクロヘプチル等の例えば5〜10員環からなる
炭素環、又は、酸素原子、窒素原子等のヘテロ原子を含
む複素環を形成するのに必要な原子群を表し、これらは
置換(架橋を含む)されていてもよい。また、R9 ,R
10は、水素原子;メチル、エチル、プロピル等の脂肪族
基;シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル
等の炭素環基;又はフェニル、ナフチル等の芳香族基を
表し、脂肪族基、炭素環基、芳香族基は、脂肪族基、炭
素環基、ハロゲン原子等の置換基を有してもよい。式
(1)で表される繰り返し構造単位の具体例を表1及び
表2に、式(2)で表される繰り返し構造単位の具体例
を表3及び表4に示す。
【0013】
【表1】
【0014】
【表2】
【0015】
【表3】
【0016】
【表4】
【0017】使用される共重合ポリカーボネート樹脂中
の式(1)で表される繰り返し構造単位と式(2)で表
される構造単位の比率(重量比)は、好ましくは1:9
9〜99:1、より好ましくは10:90〜90:10
の範囲である。使用される共重合ポリカーボネート樹脂
の共重合の形態は限定されるものでなく、ブロック共重
合体、ランダム共重合体のどちらでもかまわない。
【0018】共重合ポリカーボネート樹脂の分子量とし
ては、粘度平均分子量が5,000〜200,000の
ものが好ましく、10,000〜150,000のもの
がより好ましい。本発明の感光層に含まれるバインダー
樹脂としては、上記共重合ポリカーボネート樹脂の効果
を損なわないように他の樹脂を併用してもよい。併用で
きる樹脂としては、例えば上記以外のポリカーボネート
樹脂、ポリエステル樹脂、シリコン樹脂、分散を補助す
る樹脂等が挙げられる。本発明の共重合ポリカーボネー
ト樹脂はバインダー樹脂中の主成分、例えば50重量%
以上、特には80重量%以上、として用いることが適し
ている。
【0019】本発明に使用される電荷発生物質としては
無機、有機種々の電荷発生物質が微粒子の状態で感光層
に分散されて使用される。無機系の電荷発生物質として
は無定形セレン、セレン−テルル合金、三方晶セレン、
三セレン化ヒ素などセレンを主成分とした各種合金材
料;硫化カドミウム、セレン化カドミウムなどのII−VI
族化合物半導体材料;無定形シリコン、水素化シリコン
など公知の材料が微粒子の状態で使用される。有機系の
電荷発生物質として、モノアゾ系顔料、ビスアゾ系顔
料、トリスアゾ系顔料、テトラキスアゾ系顔料等のアゾ
系顔料;オキシチタニウムフタロシアニン、ジハロゲノ
スズフタロシアニン等のフタロシアニン系顔料;ペリノ
ン系顔料、チオインジゴ、キナクリドン、ペリレン系顔
料、キノン系顔料、シアニン系顔料、ベンズイミダゾー
ル顔料、トリフェニルメタン染料、チアジン染料、キノ
ン染料、シアニン染料、ピリリウム塩、チアピリリウム
塩、ベンゾピリリウム塩、スクエアリリウム塩などが使
用できる。
【0020】特にアゾ系顔料、フタロシアニン系顔料が
好ましい材料である。アゾ系顔料としては、モノアゾ系
顔料、ビスアゾ系顔料、トリスアゾ系顔料、テトラキス
アゾ系顔料等、種々のものが挙げられるが、特に好まし
い顔料としては、下記一般式(3)、(4)、(5)、
(6)で示されるカップラー成分を少なくとも1個有す
るものが挙げられる。
【0021】
【化5】
【0022】(式中R19はアルキル基もしくは不飽和ア
ルキル基、又は、アリール基を示し、これらは置換基を
有していてもよい。)
【0023】
【化6】
【0024】(式中A1 は芳香族炭化水素の2価基、又
は、窒素原子を環内に含む複素環の2価基を示す。)
【0025】
【化7】
【0026】(式中Y1 は水素原子、ハロゲン原子、置
換基を有していてもよいアルキル基、アリール基、複素
環基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アラルキルオ
キシ基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基、ア
リールオキシカルボニル基、又は、アシル基を示し、A
2 はベンゼン環と縮合して、芳香族炭化水素環又は複素
環となるのに要する2価の基を示す。)
【0027】
【化8】
【0028】(式中R20,R21はそれぞれ独立して水素
原子、低級アルキル基、アリール基又は複素環基を示
し、水素原子以外は置換基を有していてもよい。R20
21は互いに結合して環を形成しても良い。A2 は前記
一般式(5)におけると同じである。) フタロシアニン系顔料としては下記一般式で書かれるも
のが例示できる。
【0029】
【化9】
【0030】即ち、MがCu,Fe,Mg,Si,G
e,Sn,Pb,InCl,GaCl,AlCl,Ti
Oなどの金属原子含有のフタロシアニン、Mとして水素
原子が2ヶ付加した無金属フタロシアニンなどが挙げら
れる。Xとしては水素原子、低級アルキル基、低級アル
コキシ基、ニトロ基、シアノ基、ハロゲン原子などが挙
げられ、mは各々異なっていてもよい、0〜4の整数を
表す。
【0031】電荷発生物質は微粒子の状態で感光層内に
分散されるが、その粒子径は十分小さいことが望まし
く、好ましくは1μm以下、より好ましくは0.5μm
以下とする。感光層内に分散含有される電荷発生物質の
粒子量は少なすぎると十分な感度が得られず、多すぎる
と疲労の増大を招く傾向にあるので、好ましい含有量
は、0.5〜40重量%であり、より好ましくは1〜2
0重量%の範囲である。
【0032】本発明に使用される電荷輸送物質としては
種々の公知の物質が使用できる。カルバゾール、インド
ール、イミダゾール、チアゾール、オキサジアゾール、
ピラゾール、ピラゾリン等の複素環化合物、アニリンの
誘導体、スチルベン誘導体、ヒドラジン誘導体、ヒドラ
ゾン誘導体あるいはこれらの化合物からなる基を主鎖も
しくは側鎖に有する重合体等の電子供与性物質があげら
れる。特に好ましい物質として、ヒドラゾン誘導体、ア
ニリン誘導体、スチルベン誘導体があげられる。
【0033】電荷輸送物質と前記共重合ポリカーボネー
ト樹脂は電荷発生物質粒子に対する電荷輸送機能を有す
る結合剤を形成するが、電荷輸送物質の共重合ポリカー
ボネート樹脂に対する比率はバインダー樹脂100重量
部に対して、好ましくは20重量部〜200重量部、よ
り好ましくは50重量部〜150重量部の範囲で配合さ
れる。
【0034】更に本発明の感光層には成膜性、可とう
性、機械的強度を向上させるための周知の可塑剤、残留
電位の蓄積を抑制するための添加剤、分散の安定性を向
上させるための分散補助剤、酸化による劣化を防止する
ための酸化防止剤などが添加されていてもよい。感光層
の膜厚は、好ましくは10μm〜50μmで使用され、
より好ましくは13μm〜40μmで使用される。
【0035】本発明に使用される導電性支持体として
は、種々の公知のものが使用できる。例えば、アルミニ
ウム、銅、ニッケル、ステンレス、スチール等の金属ド
ラム;金属箔とラミネート、金属、導電性酸化物などを
蒸着あるいはスパッタ;更には金属粉末、カーボンブラ
ック、ヨウ化銅、酸化錫などの導電性物質を必要に応じ
てバインダー樹脂と共に塗布するなどの導電化処理を施
したプラスチックフィルム、プラスチックドラム、ガラ
スドラム、紙などが挙げられる。
【0036】本発明の感光層と上記導電性支持体の間に
は公知の接着層、又はバリアー層が設けられていても良
い。バリアー層としてはポリアミド類、カゼイン類、ポ
リウレタン類などの0.05〜5.0μm程度の厚みの
層が挙げられる。必要に応じて感光層表面に保護層、バ
リアー層を設けても良い。
【0037】
【発明の効果】かくして得られた本発明の電子写真感光
体は正帯電で使用でき、高い感度を有し、繰り返し使用
にも安定であるなど、優れた電気特性を有し、また、ク
リーニングブレードの摺擦による摩耗も少なく、傷に対
しても強く、環境による画質の低下、特に高湿時に白点
が出現するなどの画像欠陥を生じることのない、優れた
耐刷性を有している。また塗布液の分散安定性が良く、
欠陥のない均一な感光層が容易に塗布でき単層の感光体
構成であることも相まって生産性の高い感光体である利
点を有する。本発明の感光体は電子写真複写機のほか、
各種プリンターなど、電子写真の広い応用分野に用いる
ことが出来る。
【0038】
【実施例】次に本発明を実施例により更に詳細に説明す
るが、本発明はその要旨を越えない限り以下の実施例に
よって限定されるものではない。尚、実施例中に「部」
とあるのは、「重量部」を表す。 実施例1 下記構造を有するビスアゾ化合物5部にテトラヒドロフ
ラン180部を加えサンドグラインドミルによって予備
分散を行った。
【0039】
【化10】
【0040】一方、表1中Aの繰り返し構造単位構造を
50%、表3中aの繰り返し構造単位を50%の比率
(重量比)からなる粘度平均分子量30,000のブロ
ック共重合ポリカーボネート樹脂50部及び下記構造を
有するヒドラゾン化合物50部をテトラヒドロフラン3
80部に溶解し、更に上記予備分散液を加えサンドグラ
インドミルによって本分散処理を行い塗布液を得た。
【0041】
【化11】
【0042】この塗布液を鏡面仕上げを施したアルミシ
リンダー上に浸漬塗布し、乾燥後の膜厚20μmの厚み
を有する感光体を得た。塗膜は光沢を有し、欠陥のない
均一な感光体が得られた。また、上記分散液は1カ月放
置しても凝集等の変化無く安定であった。
【0043】実施例2 使用した共重合ポリカーボネート樹脂が表1中Aの繰り
返し構造単位を35%、表3中fの繰り返し構造単位を
65%の比率(重量比)からなる粘度平均分子量25,
000の共重合ポリカーボネート樹脂であることの他は
実施例1と同様にして塗布液を作成し、感光体サンプル
を作成した。いずれも光沢のある塗布欠陥のない良好な
感光体が得られ、また、いずれの塗布液も1カ月放置し
ても安定であった。
【0044】実施例3 使用した共重合ポリカーボネート樹脂が表1中Hの繰り
返し構造単位構造を30%、表3中aの繰り返し構造単
位を70%の比率(モル比)からなる粘度平均分子量4
0,000のランダム共重合ポリカーボネート樹脂であ
ることの他は実施例1と同様にして塗布液を作成し、感
光体サンプルを作成した。いずれも光沢のある塗布欠陥
のない良好な感光体が得られ、また、いずれの塗布液も
1カ月放置しても安定であった。
【0045】実施例4 使用した共重合ポリカーボネート樹脂が表1中Aの繰り
返し構造単位構造を55%、表3中bの繰り返し構造単
位を45%の比率(重量比)からなる粘度平均分子量3
3,000の共重合ポリカーボネート樹脂であることの
他は実施例1と同様にして塗布液を作成し、感光体サン
プルを作成した。いずれも光沢のある塗布欠陥のない良
好な感光体が得られ、また、いずれの塗布液も1カ月放
置しても安定であった。
【0046】比較例1 使用したバインダー樹脂が下記の構造のポリカーボネー
ト樹脂であることを除いて、他は実施例1と同様にして
塗布液を作成した。この塗布液を実施例1と同様に塗工
を行い、感光体を得た。
【0047】
【化12】
【0048】得られた塗布液は放置により大幅に粘度が
上昇し、塗工に適さないものとなり、1カ月後には完全
にゲル状になり、超音波処理等の再分散処理を施しても
元に戻らなかった。 比較例2 使用したバインダー樹脂が下記の構造のポリカーボネー
ト樹脂であることを除いて、他は実施例1と同様にして
塗布液を作成した。この塗布液を実施例1と同様に塗工
を行い、感光体を得た。
【0049】
【化13】
【0050】得られた塗布液は1カ月の放置後も安定で
あった。 実施例5 電荷発生物質として、下記構造を有するビスアゾ化合物
を用いた他は実施例2と同様にして塗布液を作成し、感
光体サンプルを作成した。塗膜に光沢のある塗布欠陥の
ない良好な感光体が得られた。また、塗布液は1カ月以
上放置しても安定であった。
【0051】
【化14】
【0052】実施例6 電荷輸送物質として下記構造を有するスチルベン化合物
を用いた以外は実施例1と同様にして塗布液を作成し、
感光体サンプルを作成した。塗膜に光沢のある塗布欠陥
のない良好な感光体が得られた。また、塗布液は1カ月
以上放置しても安定であった。
【0053】
【化15】
【0054】実施例7 電荷輸送物質として下記構造を有するスチルベン化合物
を用いた以外は実施例1と同様にして塗布液を作成し、
感光体サンプルを作成した。塗膜に光沢のある塗布欠陥
のない良好な感光体が得られた。また、塗布液は1カ月
以上放置しても安定であった。
【0055】
【化16】
【0056】実施例8 電荷発生物質として、オキシチタニウムフタロシアニン
を用い、電荷輸送物質として下記構造を有するヒドラゾ
ン化合物を用いた以外は実施例1と同様にして塗布液を
作成し、感光体サンプルを作成した。この塗布液は徐々
に凝集が見られたが塗布液に超音波処理を行うことによ
って、均一な分散液に戻り容易に塗布が行え、均一な欠
陥のない感光体が得られた。
【0057】
【化17】
【0058】実施例9 電荷輸送物質として下記構造を有するヒドラゾン化合物
を用いた以外は実施例8と同様にして塗布液を作成し、
感光体サンプルを作成した。この塗布液は徐々に凝集が
見られたが塗布液に超音波処理を行うことによって、均
一な分散液に戻り容易に塗布が行え、均一な欠陥のない
感光体が得られた。
【0059】
【化18】
【0060】上記実施例、比較例で得られた感光体サン
プルの電気特性を川口電機製作所製EPA8100にて
測定し、帯電圧、半減露光量を得た。実施例1〜7、比
較例1、2のサンプルについては白色光に対する半減露
光量を、実施例8、9のサンプルに対しては780nm
の単色光に対する半減露光量を求めた。結果を表5に示
す。
【0061】また、市販のセレン系ドラムを使用した正
帯電プロセスブレードクリーニング方式の複写機に装着
し、常湿下(50%RH)、高湿下(85%RH)での
画像評価を行った。画像評価は画像欠陥の有無により行
った。画像評価結果を表5に示す。
【0062】
【表5】
【0063】表5より明らかなように、実施例に示され
た感光体はいずれも高感度であり、画像特性も良好であ
り、かつ、塗布液の保存安定性が良好であることが判っ
た。 実施例10 実施例1で作成した感光体を市販のセレン系ドラムを使
用した正帯電プロセスブレードクリーニング方式の複写
機に装着し耐久性の評価を行った。その結果、10万枚
のコピーランニングテスト後も傷、トナーフィルミング
等による画像ノイズ、白点などの画像欠陥、汚れの全く
ない鮮明なコピーが得られた。また、表面の摩擦による
膜減りは1.5μmと極めて小さかった。電気特性的に
も、初期の帯電圧+800V、白地電位+110Vに対
し10万枚コピー後もほとんど変化無く、本発明の感光
体は10万枚以上のコピーが可能な極めて高耐刷な感光
体であることが判った。
【0064】比較例3 比較例1において作成した感光体を実施例10と同様に
複写機に装着して耐久性の評価を行ったところ、傷など
による画像汚れはなかったが、徐々に画像濃度の低下が
目立ち、10万枚後の膜減りは8μmであった。表面電
位は初期の帯電圧+840V、白地電位+110Vに対
し、10万枚コピー後では耐電圧+530V、白地電位
+70Vと大幅に電位が低下していた。このようにこの
感光体は膜減りが大きく耐刷性能がかなり低いことが判
った。
【0065】比較例4 比較例2において作成した感光体を実施例10と同様に
複写機に装着して耐久性の評価を行ったところ、傷など
による画像汚れはなかったが、1万枚を越えるところか
ら徐々に白点状の画像欠陥が現れた。表面電位の変動は
小さいものであったが、画像欠陥の点からこの感光体は
耐久性の低い感光体であることが判った。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性支持体上に、電荷輸送物質及びバ
    インダー樹脂を含有する層中に電荷発生物質の粒子を分
    散してなる感光層を設けた電子写真感光体において、該
    バインダー樹脂が少なくとも下記一般式(1)で表され
    る繰り返し構造単位と一般式(2)で表される繰り返し
    構造単位とを有するポリカーボネート樹脂を含有するこ
    とを特徴とする電子写真感光体。 【化1】 (式中、R1 ,R2 ,R3 ,R4 ,R5 ,R6 ,R7
    びR8 は、それぞれ、水素原子、ハロゲン原子、置換基
    を有していてもよい脂肪族基、又は、置換基を有してい
    てもよい炭素環基を表し、Zは、置換基を有していても
    よい炭素環、又は、置換基を有していてもよい複素環を
    形成するのに必要な原子群を表す。) 【化2】 (式中、R9 及びR10は、それぞれ、水素原子、置換基
    を有していてもよい脂肪族基、置換基を有していてもよ
    い炭素環基、又は、置換基を有していてもよい芳香族基
    を表し、R11,R12,R13,R14,R15,R16,R17
    びR18は、それぞれ、水素原子、ハロゲン原子、置換基
    を有していても良い脂肪族基、又は、置換基を有してい
    ても良い炭素環基を表す。)
  2. 【請求項2】前記電荷発生物質が、アゾ顔料又はフタロ
    シアニン顔料である請求項1記載の電子写真感光体。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012014157A (ja) * 2010-05-31 2012-01-19 Mitsubishi Chemicals Corp 電子写真感光体、画像形成装置、及び電子写真カートリッジ
JP2012022256A (ja) * 2010-07-16 2012-02-02 Mitsubishi Chemicals Corp 画像形成装置及び電子写真感光体

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