JP2765061B2 - 電子写真感光体 - Google Patents

電子写真感光体

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JP2765061B2 JP15754689A JP15754689A JP2765061B2 JP 2765061 B2 JP2765061 B2 JP 2765061B2 JP 15754689 A JP15754689 A JP 15754689A JP 15754689 A JP15754689 A JP 15754689A JP 2765061 B2 JP2765061 B2 JP 2765061B2
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  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、電子写真用感光体に関するものである。詳
しくは、正帯電で使用出来る高感度で応答速度の速い、
耐久性に優れた電子写真感光体に関するものである。
(従来の技術) 従来、電子写真用感光体には、セレン、セレン−テル
ル合金、セレン化ヒ素、硫化カドミウムなどの無機系光
導電物質が広く用いられてきた。
近年有機系の光導電物質を感光層に用いる研究が盛ん
になり、特に光を吸収して電荷キャリアーを発生する機
能と、発生した電荷キャリアーを移動させる機能を分離
した、電荷発生層および電荷移動層からなる積層型の感
光体が考案され研究の主流となっている。積層型感光体
はそれぞれ効率の高い電荷発生作用及び電荷移動作用を
有する有機化合物を組合せることによって高感度な感光
体が得られ実用化に至っている。
しかしながら従来実用化されている積層型電子写真感
光体は電荷発生層の上に電荷移動層を積層しているこ
と、また電荷移動層が通常正孔移動機能しか持たないた
め、負に帯電した場合にのみ感度を有し、正帯電下では
使用できない。
一方、電子写真方法において、感光体の帯電は通常コ
ロナ放電によって行なわれるが、負のコロナ放電は正の
コロナ放電に比べワイヤー方向に均一な放電させること
が難しく、従って帯電の均一性を得る事が難しいこと、
又感光体の劣化の原因にもなり、使用環境を汚染し衛生
上の問題を引起こす可能性のあるオゾン、窒素酸化物の
発生が負のコロナ放電のほうがはるかに多いこと、また
従来技術の中心であったセレン系の感光体が正帯電であ
ったことからこの系で使用されていた現像剤が使用でき
ず、その他の周辺プロセスについても負帯電の場合には
従来技術が利用できないなど不利な点が多数ある。
積層型感光体は、薄層の電荷発生層と電荷移動層との
積層塗布により形成されるので、下層を侵す事なく精度
よく塗布するために各層の材料、溶剤に制限があり、加
えて、欠陥のない感光体を得る事は、高度な技術が必要
とされる。
これに対して、有機系の感光体として電荷移動媒体中
に電荷発生物質の粒子を分散した分散型感光体について
も検討が行なわている。分散型感光体ではキャリアー発
生する領域が表面付近となり正帯電で使用される。また
基本的に単一層の感光層構成であるため塗布生産性が良
いことなどが期待される。
(発明が解決しようとする課題) しかしながら従来の分散型感光体は帯電性、感度、繰
返し疲労など電気特性が不十分であり、耐久性も不十分
であるなど、未だ実用に耐える特性のものがえられてい
ないのが現状である。
この系においては電荷発生物質の粒子を層内に均一に
分散することが重要であるが、そのため塗布液中で電荷
発生物質の粒子を安定に分散保持する材料、特にバイン
ダー樹脂が重要である。
このバインダー樹脂は感光層の機械的強度を保持する
役割も担っており機械的強度にも優れていることが必要
であるが、これら分散安定性、電気特性、機械的強度の
全てを満たす十分なバインダー材料は未だ得られていな
いのが現状である。
電子写真用感光体は繰返し使用されるが、分散型感光
体においては電荷発生物質が積層感光体にくらべ大量に
添加含有され、一般に電荷発生物質は感光体の疲労の源
となる局在準位、トラップ等を多く含んでいるため積層
感光体に比べ、帯電性が悪く、かつ繰返し使用による帯
電圧の低下、外部光照射による帯電性の低下といった光
疲労、メモリー現象などが大きく電気特性の信頼性も低
く実用化に至っていない。
(課題を解決するための手段) 本発明者らは上記の様に層構成が単純であり生産性の
高い、また正帯電で使用できるなど多くの利点を有する
分散型感光体について鋭意検討を行なった結果、特定の
ポリカーボネート樹脂をバインダー樹脂として使用し、
かつ特定のカップラー成分を有するアゾ顔料を電荷発生
物質として組合せ使用した時、上記の様な従来分散型感
光体で問題であった点が解決され高い感度、安定した繰
返し特性を有し又キャリアの移動度高く高速動作に必要
な応答速度が速いという利点を有し、機械的強度の優れ
た耐刷力の高い感光体が安定な分散塗布液が得られる事
によって生産性良く安定に得られる事を見出し本発明を
完成させるに至った。
即ち本発明の要旨は、電荷輸送物質およびバインダー
樹脂を含有する結合剤中に、電荷発生物質の粒子を分散
してなる感光層を、導電性支持体上に設けた電子写真用
感光体において、該バインダー樹脂の主成分が下記一般
式(I)で表される繰返し構造単位を有するポリカーボ
ネート樹脂であって、 (式(I)中、R1及びR2はそれぞれ水素原子、炭素原子
数1〜3のアルキル基又はハロゲン原子を表わし、R3
水素原子、アルキル基又はハロゲン原子を表わし、Phは
置換基を有していてもよいフェニル基を表す。) かつ、該電荷発生物質として下記構造式(II)で表さ
れるカップラー成分を分子内に一個以上有しているアゾ
顔料を用いることを特徴とする電子写真感光体に存す
る。
(式(II)において、Aは置換基を有していてもよい芳
香族炭化水素の2価基又は窒息原子を環内に含む置換基
を有していてもよい複素環の二価基を表し、またナフタ
レン環はヒドロキシル基のほかにハロゲン原子、ニトロ
基、シアノ基、アルキル基およびアルコキシ基から選ば
れる置換基を有していてもよい。) (作 用) 以下、本発明を詳細に説明する。
本発明電子感光体の感光層は少なくとも電荷輸送物
質、式(I)で表される繰返し単位を有するポリカーボ
ネート樹脂、式(II)で表されるカップラー成分を1ケ
以上有するアゾ顔料を含有する。
ポリカーボネート樹脂としては、式(I)で示される
繰返し単位を有するポリカーボネート樹脂が使用される
が具体的な繰返し単位の例を表1に示す。
この様なポリカーボネート樹脂は、例えば下記式(II
I)で示されるビスフェノール化合物とホスゲンとの重
縮合反応によって得られる。
(式中、R1、R2、R3、Phは式(I)中のそれと同じ)ま
たポリカーボネート樹脂は、(III)のビスフェノール
と他のビスフェノール成分、例えばビス(4−ヒドロキ
シフェニル)メタン、1,1−ビス−(4−ヒドロキシフ
ェニル)エタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)ブタンの様なビス(ヒドロキシフェニル)アルカン
類との共重合体でもよい。この場合においても、式
(I)で表される構造単位の効果を損わないよう、式
(I)の構造単位を主成分とする共重合体が好ましい。
ポリカーボネート樹脂の分子量としては、粘度平均分
子量が5,000〜100,000のものが好ましく、10,000〜70,0
00のものがより好ましい。
バインダー樹脂としては上記(I)式で表される構造
単位を有するポリカーボネート樹脂の効果を損わない範
囲で他の樹脂を併用しても良い。併用できる樹脂として
は、例えば上記以外のポリカーボネート樹脂、ポリエス
テル樹脂、シリコーン樹脂、場合によっては分散を補助
する樹脂等が挙げられる。
本発明に使用される電荷発生物質としては、前記式
(II)で示されるカップラー成分を少なくとも1ケ有す
るアゾ顔料、即ちモノアゾ顔料及びビスアゾ顔料並びに
トリスアゾ又はテトラキスアゾ顔料等アゾ基を3ケ以上
有するポリアゾ顔料からなる群から選択された一種又は
二種以上が使用される。これらのアゾ顔料は、式(II)
のカップラー成分とジアゾニウム塩との公知の反応によ
って、アゾ基を介した結合が出来る結果、下記の部分構
造を少なくとも1ケ有する。
上記式及び式(II)において、Aは置換基を有してい
てもよい芳香族炭化水素の2価基又は、窒素原子を環内
に含む置換基を有していてもよい複素環の2価基を示
す。
芳香族炭化水素の2価基としては、例えば、o−フェ
ニレン基等の単環式芳香族炭化水素の2価基;o−ナフチ
レン基、peri−ナフチレン基、1.2−アントラキノニレ
ン基、9.10−フェナントリレン基等の縮合多環式芳香族
炭化水素の2価基等が挙げられる。
また、窒素原子を環内に含む複素環の2価基として
は、例えば、3.4−ピラゾールジイル基、2.3−ピリジン
ジイル基、4.5−ピリジンジイル基、6.7−インダゾール
ジイル基、5.6−ベンズイミダゾールジイル基、6.7−キ
ノリジジイル基等の5〜10員環の窒素原子、好ましくは
2個以下の窒素原子を環内に含む複素環の2価基等が挙
げられる。
感度及び耐久性を考慮した場合、o−フェニレン基、
o−ナフチレン基、peri−ナフチレン基、2.3−ピリジ
ンジイル基、4.5−ピリミジンジイル基、特に、o−フ
ェニレン基、o−ナフチレン基が好ましい。
本発明において、これら芳香族炭化水素の2価基及び
窒素原子を環内に含む複素環の2価基は置換基を有して
いてもよい。かかる置換基としては、たとえば、メチル
基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−
ブチル基、i−ブチル基、n−ヘキシル基等のアルキル
基;メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ
基等のアルコキシ基;ヒドロキシル基;ニトロ基;シア
ノ基;弗素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等の
ハロゲン原子;カルボキシル基;エトキシカルボニル基
等のアルコキシカルボニル基;カルバモイル基;フェノ
キシ基等のアリーロキシ基;ベンジルオキシ基等のアリ
ールアルコキシ基;フェニロキシカルボニル基等のアリ
ーロキシカルボニル基等が挙げられる。なかでもアルキ
ル基、アルコキシ基、ニトロ基、ハロゲン原子、ヒドロ
キシル基、カルボキシル基、特に、メチル基、メトキシ
基、ニトロ基、塩素原子、ヒドロキシル基が好調であ
る。
また(II)式中のナフタレン環はヒドロキシル基のほ
かに置換基を有していてもよい。かかる置換基として
は、たとえば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、
i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、n−ヘ
キシル基等のアルキル基;メトキシ基、エトキシ基、プ
ロポキシ基、ブトキシ基等のアルコキシ基;ニトロ基;
シアノ基;弗素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子
等のハロゲン原子等が挙げられる。なかでもアルキル
基、アルコキシ基、ニトロ基、ハロゲン原子、特に、メ
チル基、メトキシ基、ニトロ基、塩素原子が好適であ
る。
以下式(II)で表されるカップラー成分を分子内に有
するアゾ顔料の例を示す。
なお、以下Cpは を表す。
本発明のアゾ顔料は、感光層のなかに微粒子の状態で
分散されるが、その粒子径は十分小さい方がよく、好ま
しくは1μm以下、より好ましくは0.5μm以下の大き
さとする。感光層内に分散含有されるアゾ顔料の量は少
なすぎると十分な感度が得られない傾向にあり、多すぎ
ると、帯電圧の低下、輸送特性の悪化による応答速度の
低下を生ずる傾向にあるため、好ましくは0.5〜40重量
%の範囲で、より好ましくは1〜20重量%の範囲で含有
される。
上記のような特定のポリカーボネート樹脂と上記特定
のアゾ顔料の組合せによって、電荷発生物質粒子の分散
暗定性の優れた塗布液がえられ、感度、繰返し特性、光
疲労など電気特性の優れた耐久性の高い感光体が得られ
る。
本発明に使用される電荷輸送物質としては電子写真用
感光体に用いられる種々の公知のものがあげられる。カ
ルバゾール、インドール、イミダゾール、チアゾール、
オキサジアゾール、ピラゾール、ピラゾリン等の複素環
を有する化合物;フェニルアミン、ジフェニルアミン、
トリフェニルアミン等のアニリン誘導体;ヒドラゾン誘
導体;スチルベン誘導体;あるいはこれらの化合物から
なる基を主鎖あるは側鎖に有する重合体等の電子供与性
物質があげられる。
電荷移動物質とポリカーボネート樹脂は、電荷発生物
質の粒子であるアゾ顔料に対する電荷輸送機能を有する
結合剤を形成するが、電荷輸送物質のポリカーボネート
に対する比率は、樹脂100重量部に対して好ましくは20
〜200重量部、更に好ましくは40〜150重量部の範囲で配
合される。
更に本発明の感光層には成膜性、可とう性、機械的強
度等を向上させるための公知の可塑剤、残留電位の蓄積
を抑制するための添加剤、分散安定性向上のための分散
補助剤、酸化による劣化を防止するための酸化防止剤、
その他の添加剤が添加されていてもよい。感光層の膜厚
は10〜50μm塗布する事が好ましい。
本発明に使用される導電性支持体としては、種々の公
知のものが使用できる。例えば、アルミニウム、銅、ニ
ツケル、ステンレススチール、等の金属のドラム;金属
箔をラミネート、金属、導電性酸化物などを蒸着あるい
はスパッター、更には金属微粉末、カーボンブラック、
ヨウ化銅、酸化スズなどの導電性物質を必要に応じてバ
インダーと共に塗布するなどの導電化処理を施したプラ
スチックフィルム、プラスチックドラム、ガラスドラ
ム、紙などが挙げられる。
本発明の感光層と上記支持体との間には公知の接着
層、又はバリアー層が設けられていても良い。バリアー
層としてはポリアミド類、カゼイン、ポリウレタン類な
どの0.05〜2μm程度の厚みの層が挙げられる。
必要に応じて感光層表面には保護層、バリアー層が設
けられていてもよく、その材料として熱硬化性シリコー
ン樹脂、架橋硬化型アクリル樹脂などが挙げられる。
(発明の効果) 本発明の電子写真感光体は、正帯電で使用でき、高い
感度を有し、繰返し使用にも安定であり、光疲労も少な
く、輸送特性が優れていて応答速度が速く、信頼性が高
いなど優れた電気特性を有し、また、クリーニングブレ
ードの摺擦による摩耗も少なく、傷に対しても強く、優
れた耐刷性を有している。また塗布液の分散安定性もよ
く、欠陥のない均一な感光層が容易に塗布でき、単層の
感光体構成であることもあいまって生産性の高い感光体
である利点を有する。
本発明の感光体は電子写真複写機のほか、各種プリン
ターなど、電子写真の広い応用分野に用いる事が出来
る。
(実施例) 次に本発明を実施例により更に詳細に説明するが、本
発明はその要旨を越えない限り以下の実施例によって限
定されるものではない。
なお、実施例中に「部」とあるのは、「重量部」を表
わす。
実施例1 アゾ顔料としては例示化合物J5部にメチルエチルケト
ン180部を加えサンドグラインドミルによって予備分散
を行った。
一方ジメトキシエタン380部に、表1中にAとして示
した繰り返し構造単位を有するポリカーボネート樹脂50
部および下記の構造を有するヒドラゾン化合物50部を溶
解し、 上記予備分散液と混合し、サンドグラインドミルによっ
て本分散処理を行い塗布液を得た。
この塗布液を鏡面仕上げをほどこしたアルミシリンダ
ー上に浸漬塗布し、乾燥後厚さ20μmの感光層を有する
感光体を得た。塗膜は光沢を有し、欠陥のない均一な感
光体が得られた。またこの塗布液は安定であり、1ケ月
放置しても凝集等の変化はなかった。
この感光体の電気特性を測定したところ、初期帯電圧
+686V、半減露光量1.1luxsec残留電位+3Vであった。
この感光体を更に2000回帯電、露光のくり返し疲労テス
トを行ったが、2000回後の帯電圧+672V半減露光量1.2l
uxsec残留電位+5Vと極めて安定して特性が得られた。
この感光体の耐久性を評価するため市販のセレン系ド
ラムを使用した正帯電プロセス、プレードクリーニング
方式の複写機に装着してランニングテストを行った。そ
の結果10万枚のコピーランニングテスト後も、傷、トナ
ーフィルミング等による画像の汚れの全くない鮮明なコ
ピーが得られた。従って、本発明の感光体は10万以上の
耐刷力を有することが判った。
比較例1 例示化合物Jのかわりに下記の構造のビスアゾ顔料を
使用した以外は実施例1と同様にして塗布液を得、感光
体を作成した。
この感光体の電気特性を実施例1と全く同様に測定し
たが残留電位が高く初期帯圧+650Vに対して残留電位が
180Vと大きく、かつ蓄積し上昇するため感度の測定も不
可能であり、実用に供せられるものではなかった。
比較例2 例示化合物Jのかわりに下記の構造のビスアゾ顔料を
使用した以外は実施例1と同様にして塗布液を作成し感
光体を得た。
この感光体の電気特性を実施例1と全く同様に評価し
た所、帯電圧+660V、半減露光量5.2luxsec残留電位38V
であった。この感光体を更に実施例1と同様に2000回の
帯電露光のくり返し疲労テストを行った結果、2000回後
の帯電圧+420V、半減露光量5.0luxsec、残留電位35Vと
帯電圧の低下が著るしかった。
実施例2 例示化合物Jのかわりに例示化合物Kを使用した以外
は実施例1と同様にして塗布液を作成した。この分散液
は凝集がなく安定であった。
この液を同様にしてアルミシリンダー上に浸漬塗布し
て感光体を作成した。
この感光体の電気特性を評価した結果、初期帯電圧+
665V、半減露光量が2.5luxsec残留電位+10Vであった。
2000回の帯電露光のくり返し評価を行った結果、2000回
後の帯電圧+650V、半減露光量2.6luxsec残留電位+10V
を極めて安定した特性を示した。
実施例3 実施例1,2及び比較例1の感光体の光疲労特性を調べ
るため、各感光体を白色ケイ光灯のよる3000luxの照度
下で5分間暴露させ、その直後の初期帯電圧を測定し、
光照射前にあらかじめ測定した初期帯電圧と比較して初
期帯電圧の変化を見た。
その結果を照射前後の初期帯電圧及び次の式により求
めた帯電性変化率として以下の表に示す。
これらの結果から本発明の感光体は光疲労が著るしく
小さく、安定な特性の感光体であることが判る。
比較例3 バンインダー樹脂としてビスェノールAポリカーボネ
ート樹脂を使用した以外は実施例1と同様にして塗布液
を作成しようとしたがこの樹脂は溶解しなかった。そこ
でこのポリカーボネート樹脂を溶解する溶媒であるテト
ラヒドロフランを使用して塗布液を作成したが凝集がは
げしく塗布不能であった。
比較例4 バインダー樹脂としてスチレン−メチルメタクリレー
ト共重合体(共重合比70/30)を使用した以外は実施例
1と同様にして塗布液を作成し、感光体を得た。感光層
は均一な塗布面が得られた。
この感光体の電気特性を測定したところ、初期帯電圧
+690V、半減露光量1.3lux・sec、残留電位12Vであっ
た。この感光体を実施例1と同様にして市販複写機にて
耐久性のテストを実施したところ、1万枚をこえると画
像に黒すじが発生し、感光体表面を観察すると深い傷が
発生していた。この事からこの比較例のバインダー樹脂
を使用した感光体では比較的良好な電子写真特性を有す
るが、耐刷力が極めて低いことが判った。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭57−176055(JP,A) 特開 昭60−184251(JP,A) 特開 平1−201670(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G03G 5/05,101 G03G 5/06,367

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】導電性支持体上に、電荷輸送物質及びバイ
    ンダー樹脂を含有する結合剤中に電荷発生物質の粒子を
    分散してなる感光層を設けた電子写真感光体において、
    該バインダー樹脂の主成分が下記一般式(I)で表され
    る繰返し構造単位を有するポリカーボネート樹脂であっ
    (式(I)中、R1及びR2はそれぞれ水素原子、炭素原子
    数1〜3のアルキル基又はハロゲン原子を表わし、R3
    水素原子、アルキル基又はハロゲン原子を表わし、Phは
    置換基を有していてもよいフェニル基を表す。) かつ、該電荷発生物質として下記構造式(II)で表され
    るカップラー成分を分子内に一個以上有しているアゾ顔
    料を用いることを特徴とする電子写真感光体。 (式(II)において、Aは置換基を有していてもよい芳
    香族炭化水素の2価基又は窒素原子を環内に含む置換基
    を有していてもよい複素環の二価基を表し、またナフタ
    レン環はヒドロキシル基のほかにハロゲン原子、ニトロ
    基、アルキル基及びアルコキシ基から選ばれる置換基を
    有していてもよい。)
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