JPH09323170A - 溶接構造物の製造方法 - Google Patents

溶接構造物の製造方法

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JPH09323170A
JPH09323170A JP8143152A JP14315296A JPH09323170A JP H09323170 A JPH09323170 A JP H09323170A JP 8143152 A JP8143152 A JP 8143152A JP 14315296 A JP14315296 A JP 14315296A JP H09323170 A JPH09323170 A JP H09323170A
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rectangular tubular
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Toru Hashimura
徹 橋村
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  • Body Structure For Vehicles (AREA)
  • Arc Welding In General (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 溶接部の強度が高いと共に、信頼性が高い溶
接構造物の製造方法を提供する。 【解決手段】 角形パイプ(角筒)状の形材1及び形材
2を用意し、形材1の端面1aと形材1の軸方向とがな
す角度をβとすると、この角度βが45°となるよう
に、端面1aを形成する。形材1と同様に、形材2の端
面2aを形成する。次に、端面1aと端面2aとが密着
するように、形材1と形材2とを突き合わせ、形材1と
形材2との境界面4を対称面として、形材1と形材2と
を互いに対称な位置に配置する。次に、突合せ部を周方
向に溶接して、溶接ビード3を形成する。そうすると、
形材1,2において、突合せ部の端面の内周縁と外周縁
との間の幅を、夫々、T1及びT2とすると、形材1と形
材2とは互いに対称な位置に配置されているため、T1
とT2とは同一となる。これにより、形材1と形材2と
に対する溶接金属の溶込みが同一となり、溶接ビード3
が均一に形成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アルミニウム又は
アルミニウム合金(以下、総称してアルミニウム材とい
う)からなる角筒状の形材を溶接して自動車等の車体フ
レームを形成する溶接構造物の製造方法に関し、特に溶
接部の信頼性及び強度が高い溶接構造物の製造方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来より、自動車及び輸送機等の車体を
中空のパイプ状フレームにより支持するために、スペー
スフレーム構造が一般的に使用されている。図19は一
般の乗用車に適用されているスペースフレーム構造を示
す模式図である。図19に示すように、角パイプ(角
筒)状の形材51を複数本用意し、形材51の端部を他
の形材51の端部に溶接することによって、溶接部52
を形成し、この溶接部52により形材51同士が固着さ
れてスペースフレーム構造が形成される。得られたスペ
ースフレーム53を覆うように、自動車用ボディ54が
載置される。溶接部52の具体的な形成方法は種々のも
のが提案されている。
【0003】図20及び21は、溶接部52を拡大して
示す斜視図である。図20に示すように、形材55の側
壁面端部55aには、形材56の端部56aが当接して
おり、当接部の周囲に溶接ビード57を形成することに
よって、形材56は形材55に固定されている。形材5
5の側壁面端部55aに形材56の端部56aを溶接す
ることは、他の溶接方法に比して容易であるため、スペ
ースフレームの組立には、この溶接方法が一般的に使用
されている。また、図21に示すように、結節部材58
を使用する溶接方法もある。この場合の結節部材58は
中央部が90°に屈曲した部材であり、形材55と形材
56との間に結節部材58を配置し、形材55の端部5
5aを結節部材58の一端に接触させると共に、形材5
6の端部56aを結節部材58の他端に接触させる。各
接触部に、夫々、溶接ビード57a,57bを形成する
ことにより、形材55と形材56とを結節部材58を介
して接合する。
【0004】結節部材の形状及び結節部材と形材との接
合方法については、種々のものが提案されている(特開
平7−80570号公報及び特開平7−137655号
公報)が、結節部材を使用する場合には、車体フレーム
の重量が増加することに加え、製造費が高価となるた
め、可及的に結節部材を使用しないことが要望されてい
る。結節部材を介すことなしに溶接強度を高めつつ、形
材同士を直結させて組み立てられた溶接構造物が提案さ
れている(特公平6−59838号公報)。
【0005】図22は、溶接構造物(従来技術)を示す
斜視図である。図22(a)に示すように、形材61
は、角パイプ(角筒)状である。形材61の各面のう
ち、形材62に向かい合う一面は、主壁面部61aとな
っており、主壁面部61aの肉厚は他の壁面部61bの
ものに比して、数倍厚肉となっている。この主壁面部6
1aに形材62の先端部が当接しており、この当接部に
すみ肉溶接が施され、溶接ビード57が形成されてい
る。
【0006】このように構成された溶接構造物において
は、主壁面部61aが他の壁面部61bに比して厚いた
め、矢印にて示す荷重が負荷された場合に、中央部62
aに生じる歪みの大きさと、端部62bに生じる歪みの
大きさとが略同一となる。即ち、主壁面部と側壁面部と
で厚さが同一の場合は、中央部62aの歪みに比して端
部62bの歪みが大きくなるため、この歪み集中部を起
点として破断が開始される虞れがあるが、図4(a)に
示す溶接構造物では、歪みの大きさが均一であるため、
このような破断が防止され、疲労強度及び剛性が向上す
る。なお、図22(b)に示すように、主壁面部61a
を厚肉とする替わりに、主壁面部61a内面中央部に、
突出部61cを設けてもよい。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
従来技術には、以下に示す問題点がある。図23は、図
22(a)のA−A面を拡大して示す断面図であり、図
24は、図22(a)の溶接構造物を溶接して形成する
様子を示す図であり、(a)は斜視図、(b)は断面図
である。図23に示すように、隣接する側壁面部同士が
なす角度は90°であるため、図24に示すように、矢
印65にて示す溶接予定線に沿ってすみ肉溶接を実施す
る場合に、隅部63eにて、トーチ64の溶接姿勢を急
激に変化させる必要があり、均一な溶接が困難であると
いう問題点がある。
【0008】また、図23に示すように、形材62の各
側壁面部63a〜63dの肉厚t1が等しい場合であっ
ても、隣接する側壁面部同士がなす角度が90°である
ため、隅部63eの対角線方向の幅t2は√2×t1とな
る。図25(a),(b)は、夫々、図24(b)のB
−B面及びC−C面を拡大して示す断面図であり、図2
5(c)は、図7(b)に示す溶接金属部が破断する様
子を示す断面図である。図25(a)に示すように、側
壁面部63dにおいて溶接金属部66の溶込みが良好と
なるように溶接電流を設定した場合は、図25(b)に
示すように、側壁面部63dの厚さに比して、隅部63
eの厚さが√2倍であるため、隅部63eにおける溶接
金属部66の溶込みは不十分なものとなり、隅部63e
の内側に大きな未溶融部が残存する原因となる。このよ
うな未溶融部が存在すると、図25(c)に示すよう
に、矢印にて示すような方向に荷重が付与された場合
に、未溶融部を起点とした破壊が進行して、溶接金属部
66が破断してしまうという問題点がある。一般に溶接
構造物の破壊状態としては、溶接熱影響部及び母材にお
ける塑性変形によるものが好ましく、上述のように溶接
金属部が破断するのは好ましくない。 更に形材61と
形材62との外寸法が同一である場合は、以下のような
問題点がある。
【0009】図26は、形材61と形材62との外寸法
が同一である場合の溶接構造物を示す模式図であり、図
27(a),(b)は、夫々、図26のD−D面及びE
−E面を示す断面図である。図26及び27において、
図22と同一物には同一符号を付してその詳細な説明は
省略する。図26に示すように、形材61と形材62と
の外寸法が同一である場合は、溶接ビード57のうち、
形材61の先端から下方に向かって形成された溶接ビー
ド57cにおいて、未溶接部の発生が著しくなるという
問題点がある。図27(b)に示すように、溶接ビード
57cが形成される部位においては、形材61側の厚さ
がXであるのに対し、形材62の肉厚はtであり、厚さ
Xと肉厚tとが極めて異なる。このため、形材62側で
は、溶込みが深くなるものの、形材61側では、溶込み
が浅くなり、均一な溶接ビード57が形成されず、未溶
接部が発生するという問題点がある。特に、図27
(a)に示すように、角部63fにおいては対角線方向
の幅が√2倍となるため、形材62と共に、形材61側
の未溶接部が更に一層多くなる。
【0010】本発明はかかる問題点に鑑みてなされたも
のであって、溶接部の強度が高いと共に、信頼性が高い
溶接構造物の製造方法を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明に係る第1の溶接
構造物の製造方法は、アルミニウム又はアルミニウム合
金からなる第1角筒状形材の端面とアルミニウム又はア
ルミニウム合金からなる第2角筒状形材の端面とを突き
合わせた後、この突合せ部を周方向に溶接する溶接構造
物の製造方法において、前記第1及び第2角筒状形材は
実質的に同一の肉厚を有し、前記第1角筒状形材の端面
とその軸とがなす角度は、前記第2角筒状形材の端面と
その軸とがなす角度と実質的に同一であることを特徴と
する。
【0012】前記第1及び第2角筒状形材の各隅部の外
面に丸みを設けて周方向の肉厚を均一化することが好ま
しい。
【0013】前記突合せ部は面取りされ、前記第1及び
第2角筒状形材の端面に垂直の平面部が形成されている
ことが好ましい。
【0014】前記平面部に溶加材を塗布した後、前記溶
接を実施することが好ましい。
【0015】前記第1及び第2角筒状形材の肉厚をtと
し、前記突合せ部の端面の内周縁と外周縁との間の幅を
Tとすると、t及びTはt/2<T<tを満たすことが
好ましい。
【0016】本発明に係る第2の溶接構造物の製造方法
は、アルミニウム又はアルミニウム合金からなる角筒状
形材の側部にアルミニウム又はアルミニウム合金からな
る円筒状形材の端部を突き合わせて溶接する溶接構造物
の製造方法において、前記円筒状形材の端面は内面側が
凸になるように面取りされ、前記角筒状形材には前記円
筒状形材の端面に合う孔面を有する貫通孔が形成されて
おり、前記円筒状形材の端面を角筒状形材の孔面に合わ
せた後、両者を周方向に溶接することを特徴とする。
【0017】前記貫通孔の孔面は、前記角筒状形材の側
面に対して45°の角度で傾斜していることが好まし
い。
【0018】前記角筒状形材の隅部の外面は、丸みを有
していることが好ましい。
【0019】前記角筒状形材の軸に垂直な断面における
短辺の外寸をH1、肉厚をtとすると、前記隅部の外面
の曲率半径Rはt<R<H1/3であることが好まし
い。
【0020】前記角筒状形材の軸に垂直な断面における
前記隅部の内面の曲率半径rは、R−tであることが好
ましい。
【0021】前記側部の幅をWとすると、前記円筒状形
材の外径dはd≦W−2Rを満たすことが好ましい。
【0022】本発明に係る第3の溶接構造物の製造方法
は、アルミニウム又はアルミニウム合金からなる第1角
筒状形材の側部とアルミニウム又はアルミニウム合金か
らなる第2角筒状形材の側部とを、第1及び第2角筒状
形材の軸が同一方向となるように合わせ、前記第1角筒
状形材と前記第2角筒状形材との接触部を前記軸方向に
沿って溶接する溶接構造物の製造方法において、前記第
1角筒状形材の第2角筒状形材に向い合う隅部及び前記
第2角筒状形材の前記第1角筒状形材に向かい合う隅部
は丸みを有していることを特徴とする。
【0023】前記第1角筒状形材の前記第2角筒状形材
に向い合う側部に第1貫通孔が設けられると共に、前記
第2角筒状形材の前記第1角筒状形材に向い合う側部に
第2貫通孔が設けられ、前記第1貫通孔と前記第2貫通
孔とが同軸となるように前記第1角筒形状部材と前記第
2角筒形状部材とを合わせることが好ましい。
【0024】前記第1角筒状形材に更に第3貫通孔が設
けられていることが好ましい。
【0025】請求項1及び12に係る溶接構造物の製造
方法において、隅部の外面を丸みを有するものとした場
合は、前記第1及び第2角筒状形材の軸に垂直な断面に
おける短辺の外寸をH1、肉厚をtとすると、前記隅部
の外面の曲率半径Rは、t<R<H1/3であることが
好ましい。
【0026】この場合は、前記角筒状形材の軸に垂直な
断面における前記隅部の内面の曲率半径rは、R−tで
あることが好ましい。
【0027】本発明に係る第4の溶接構造物の製造方法
は、アルミニウム又はアルミニウム合金からなる第1筒
状形材とアルミニウム又はアルミニウム合金からなる第
2筒状形材とを合わせた後、前記第1筒状形材と前記第
2筒状形材との接触部を溶接する溶接構造物の製造方法
において、前記第1筒状形材と前記第2筒状形材との接
触面はその内縁から外縁との間の幅が第1筒状形材と第
2筒状形材とで実質的に同一であることを特徴とする。
【0028】請求項1に係る溶接構造物の製造方法にお
いては、先ず、肉厚が実質的に同一な第1及び第2角筒
状形材を用意する。次に、第1角筒状形材の端面と第2
角筒状形材の端面とを突き合わせた場合に、第1角筒状
形材の端面とその軸がなす角度が、第2角筒状形材の端
面とその軸がなす角度と実質的に同一となるように、第
1及び第2角筒状形材の端部同士を突き合わせて、突合
せ部を周方向に溶接する。そうすると、突合せ部の端面
の内周縁と外周縁との間の幅が第1角筒状形材と第2角
筒状形材との間で同一となるため、溶接時に溶融部の溶
込みが第1角筒状形材と第2角筒状形材との間で略同一
となり、均質な溶接ビードが形成される。これにより、
未溶融部の発生が抑制されて、溶接部の信頼性及び強度
が向上し、溶接金属部の破断が防止される。
【0029】但し、上述の場合でも、各角筒状形材の隅
部においては、周方向の肉厚が厚いものとなり、この部
分の溶込みが不足しやすい。また、隅部においてトーチ
の姿勢を急変化させる必要があり、溶接を連続して実施
することが困難である。そこで、隅部は丸みを有してい
ることが好ましい。これにより、トーチ進行方向におい
て、周方向の肉厚が均一化され、この方向における溶込
みが更に一層均一となり、溶接部の信頼性及び強度が更
に一層向上する。また、溶接を連続的に実施することが
可能となる。
【0030】また、突合せ部に生じた鋭角部では、端面
の内周縁と外周縁との間の幅が厚いものとなり、この部
分の溶込みが不足しやすい。これを防止するために、鋭
角部を面取りして、各形材の端面に垂直の平面部を形成
することが好ましい。これにより、面取りされた鋭角部
における端面の内周縁と外周縁との間の幅が形材の肉厚
と略同一となるため、溶込みが均一となり、溶接部の強
度が更に一層向上する。また、この平面部に溶加材を塗
布してもよい。これにより、更に一層溶接性を向上させ
ることができる。
【0031】請求項6に係る溶接構造物の製造方法にお
いては、角筒状形材と円筒状形材とを用意し、円筒状形
材の端面は内面側が凸となるように面取する。端面の断
面形状は種々のものとすることができるが、例えば、傾
斜した側部を有するものとする。この端面に合う孔面を
有する貫通孔を角筒状形材に形成する。従って、円筒状
部材の端面の断面形状が、傾斜した側部を有するもので
ある場合は、貫通孔の孔面の断面形状は傾斜したものと
なる。次に、この貫通孔に面取りされた端面を嵌入し、
円筒状形材の端面を角筒状形材の孔面に合わせた後、両
者を周方向に溶接する。そうすると、円筒状形材と角筒
状形材とで、接触面はその内縁と外縁との間の幅が実質
的に等しいものとなる。これにより、請求項1に係る溶
接構造物の製造方法と同様に、溶接部の信頼性が向上す
ると共に、強度が向上する。
【0032】孔面を有する貫通孔を角筒状形材に形成す
る場合は、孔面の傾斜角は特に制限されないものの、角
筒状形材の側面に対して45°とすることが好ましい。
この場合は、円筒状形材の端面の側部の傾斜角も45°
となる。そうすると、溶接トーチの進行方向に垂直な面
内において、円筒状形材と角筒状形材とで、接触面はそ
の内縁と外縁との間の幅が等しいものとなる。これによ
り、円筒状形材に対する溶込みと角筒状形材に対する溶
込みとが略等しくなり、更に一層溶接部の強度が向上す
る。また、円筒状形材を角筒状形材に安定して仮止めす
ることができる。
【0033】なお、請求項6に係る溶接構造物の製造方
法においても、上述の溶接構造物の製造方法と同様に、
隅部の外面は丸みを有することが好ましい。隅部の外面
に丸みがないと、円筒状形材と角筒状形材との間で、そ
の接触面の内縁と外縁との間の幅を等しい状態に保って
も、角部及び角筒状形材の側部の影響により、円筒状形
材に対する溶け込みと、角筒状形材に対する溶け込みと
を略等しくすることができにくい。逆に、隅部の外面に
丸みを有すると、両溶け込みが略等しくなり、更に一層
溶接部の強度が向上する。
【0034】この場合に、隅部の外面の曲率半径をR、
角筒状形材の側部の幅をWとして、円筒状形材の外径d
をW−2R以下とすることが好ましい。外径dがW−2
Rを超えると、角筒状形材に貫通孔を設けた際に、貫通
孔の外周部が隅部に達して、角筒状形材の強度が低下し
てしまう。
【0035】請求項12に係る溶接構造物の製造方法に
おいては、第1角筒状形材の隅部のうち、少なくとも第
2角筒状形材に向い合う隅部の外面は丸みを有してい
る。同様に、第2角筒状形材の隅部についても、少なく
とも第1角筒状形材に向い合う隅部の外面は丸みを有し
ている。このような形材の側部同士を、各形材の軸が同
一方向となるように合わせる。そうすると、隅部が丸み
を有するものであるため、開先が形成される。この開先
に沿って、溶接を実施する。そうすると、開先形状が第
1及び第2角筒状形材の側部(境界面)を対称面として
対称な形状となっているため、第1角筒状形材の溶込み
と第2角筒状形材の溶込みとが略同一となり、第1角筒
状形材と第2角筒状形材とは強固に接合され、信頼性が
向上する。
【0036】この場合に、第1角筒状形材に第1貫通孔
を設けると共に、第2角筒状形材に第2貫通孔を設け、
この貫通孔同士が同軸となるように、第1角筒状形材と
第2角筒状形材とを合わせてもよい。そうすると、第1
角筒状形材と第2角筒状形材との位置決めが容易とな
る。また、貫通孔を介して第1及び第2角筒状形材の中
空部が連続空間となっているため、溶接中に中空部内の
空気等の気体が膨張した場合でも、貫通孔を介してこれ
らの気体は移動することが可能であるため、溶接中に溶
接池から膨張気体が吹き出す虞れがない。
【0037】また、前述の貫通孔以外に、更に第3貫通
孔を第1角筒状形材に形成し、この貫通孔からファイバ
スコープ等を挿入して、形材の溶接状態を内面側から確
認してもよい。第1及び第2貫通孔を介して、第1及び
第2角筒状形材の中空部が接続されているため、第3貫
通孔を通過したファイバスコープは、第1及び第2貫通
孔を通過して、第1角筒状形材から第2角筒状形材の内
部に入ることができる。これにより、第1及び第2角筒
状形材の溶接状態を内面側から確認することができる。
第1及び第2角筒状形材が他の形材に接続されている場
合でも、各形材の中空部が、貫通孔等を介して連結され
ていれば、同様の手法で、各形材の溶接状態を内面側か
ら確認することができる。
【0038】請求項17に係る溶接構造物の製造方法に
おいては、溶接ビートに垂直な断面における第1及び第
2筒状形材の端面を基準として、第1筒状形材と第2筒
状形材との接触面はその内縁から外縁との間の幅が、第
1筒状形材と第2筒状形材とで実質的に同一となるよう
に、第1形材と第2形材とを配置して各端面の周囲を溶
接する。なお、溶接ビードが曲線を描いている場合は、
曲線の各点において溶接ビートに垂直な断面を想定す
る。このような形材の配置は、例えば、上述のように角
筒状の形材同士を突合せ、一方の筒状形材とその端面と
がなす角が、他方の筒状形材とその端面とがなす角と同
一となるように、端部を斜面状に形成した後、端部同士
を突き合わせることにより得られる。また、上述のよう
に円筒状形材(第1筒状形材)の一端(端部)に凸部を
形成し、凹部が形成された角筒状形材(第2筒状形材)
にこの端部を嵌入してもよい。このように第1及び第2
筒状形材を配置した後、端面の周囲を溶接する。これに
より、溶接部の信頼性及び強度が向上した溶接構造物が
得られる。
【0039】請求項1、6及び12のいずれに係る溶接
構造物の製造方法においても、隅部を丸みを有するもの
とする場合は、隅部の外面の曲率半径R及び内面の曲率
半径rは以下の範囲内であることが好ましい。
【0040】隅部の外面の曲率半径R:好ましくは、t
<R<H1/3 角筒状形材の軸に垂直な断面における短辺の外寸を
1、肉厚tとする場合に、隅部の外面の曲率半径Rが
t未満では、隅部の内面を丸みを有するものとしない場
合でも、隅部の周方向の肉厚を一定とすることが困難と
なる。一方、曲率半径RがH1/3を超えると、角筒状
形材の断面形状が略円状となり、作業性が低下する。従
って、隅部の外面の曲率半径Rは、t<R<H1/3と
することが好ましい。
【0041】なお、隅部の外面の曲率半径Rを上述の範
囲とした場合に、角筒状形材の軸に垂直な断面における
隅部の内面の曲率半径rをR−tとすれば、隅部の周方
向の肉厚を肉厚tと同一にすることができる。これによ
り均質な溶接ビードが得られ、溶接部の強度が向上す
る。
【0042】また、請求項1に係る溶接構造物の製造方
法において、突合せ部を面取りして端面に垂直の平面部
を形成した場合は、突合せ部の端面の内周縁と外周縁と
の間の幅Tは以下の範囲内であることが好ましい。
【0043】端面の内周部と外周部との間の幅T:好ま
しくは、t/2≦T≦t 端面の内周部と外周部との間の幅Tがt/2未満では、
幅Tが薄すぎるため、均質な溶接ビードを得ることが困
難となる。幅Tと角筒状形材の肉厚を可及的に一定にす
るために、T=tとすることが好ましいが、この場合
は、平面部の幅が小さくなる。更に、幅Tが肉厚tを超
えると、平面部の幅が小さくなりすぎて、溶加材を平面
部に盛ることが困難となる。従って、平面部を形成した
場合は、端面の内周部と外周部との間の幅Tをt/2≦
T≦tとすることが好ましい。
【0044】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施例(第1乃至
3実施例)について、添付の図面を参照して具体的に説
明する。
【0045】第1実施例 図1は本発明の第1実施例に係る溶接構造物の製造方法
を工程順に示す断面図であり、(a)は接合前の断面
図、(b)は接合後の断面図、(c)は(b)の溶接ビ
ード部を拡大して示す断面図である。第1実施例は、形
材の切断面同士を突き合わせて周溶接することにより、
溶接構造物を製造する方法である。図1(a)に示すよ
うに、先ず、角形パイプ(角筒)状の形材1及び形材2
を用意する。形材1,2は断面形状が正方形であり、形
材1の内周及び外周の寸法は、夫々、形材2のものと同
一となっている。形材1の端部に形材2の端部を、形材
1と形材2とが垂直となるように溶接する場合は、形材
1の端面1aと形材1の軸方向とがなす角度をβとする
と、この角度βが45°となるように、端面1aを形成
する。即ち、端面1aは形材1の軸に対して斜面となっ
ている。形材1と同様に、形材2の端面2aと形材2の
軸方向とがなす角度が45°となるように、端面2aを
形成する。
【0046】次に、図1(b)に示すように、端面1a
と端面2aとが密着するように、形材1と形材2とを突
き合わせる。これにより、結合角度αは90°となり、
形材1は形材2に垂直となると共に、形材1及び形材2
の端面を対称面として(以下、突き合わされる端面を総
称して境界面という)、形材1と形材2とは互いに対称
な位置に配置される。次に、端面1a,2aの外周を周
溶接して、溶接ビード3を形成する。そうすると、図1
(c)に示すように、形材1,2において、突合せ部の
端面の内周縁と外周縁との間の幅を、夫々、T1及びT2
とすると、形材1と形材2とは互いに対称な位置に配置
されているため、T1とT2とは同一となる。これによ
り、形材1と形材2とに対する溶接金属の溶込みが同一
となり、溶接ビード3が均一に形成される。従って、溶
接部の強度が向上すると共に、溶接部の信頼性が高いも
のとなる。
【0047】図2は、第1実施例の変形例を示す断面図
であり、(a)は正面断面図、(b)は図1のF−F面
を示す断面図である。図2において、図1と同一物には
同一符号を付してその詳細な説明は省略する。図2に示
す実施例においては、図1に示す実施例と同様に、各形
材は一辺の長さ(短辺外寸法)がHの角形パイプであ
る。但し、角度βは図1のものに比して大きくなってお
り、例えば、角度βを60°とし、結合角度αを120
°とし、境界面4を対称面として形材1と形材2とが互
いに対称な位置となるように配置されている。これによ
り、端面の内周縁と外周縁との間の幅が、形材1と形材
2とで同一となっている。境界面4上の鋭角部5aは面
取られて、平面部5が境界面4と垂直となるように形成
されている。また、図2(b)に示すように、形材2の
隅部の外面6及び内面7には、夫々、曲率半径がR及び
rとなるように、アール(曲面、丸み)が設けられてい
る。形材1についても同様である。
【0048】このように端部が突き合わされた形材1,
2において、図3に示すようにトーチ64を境界面4に
沿って移動させ、溶接ビード3を形成する。そうする
と、図2(b)に示すように隅部の外面6のアールに沿
って、トーチ64が円滑に移動する。これにより円滑な
溶接ビードを形成することができ、溶接部の強度が更に
一層向上する。
【0049】また、平面部5が形成されていない場合
は、形材1,2の肉厚tに比して鋭角部5aにおける端
面の内周縁と外周縁との間の幅T3が厚くなるが、平面
部5が形成されているため、鋭角部5aにおける端面の
内周縁と外周縁との間の幅Tを形材1,2の肉厚tと同
等以下とすることができる。これにより、この平面部に
溶加材を盛ることができる。また、平面部5が形成され
たことにより、新たな鋭角5bが形材1,2の外面に形
成されるが、この鋭角部5bは、鋭角部5aに比して鈍
角である。このため、溶接ビードが更に一層良好に形成
される。
【0050】なお、図2(b)に示す隅部の外面6のア
ールの曲率半径Rは、t<R<H/3であることが好ま
しい。形材の外寸法をHとし、形材の肉厚をtとして、
図2(b)に示す隅部の外面6のアールの曲率半径R
を、t<R<H/3の範囲内で設定すると共に、隅部の
内面7の曲率半径rをR−tと設定する。これにより、
隅部の周方向における肉厚が一定となり、溶接時の溶接
電流等の条件を変化させることなしに、境界面4に沿っ
て円滑にトーチ64を移動し、形材1と形材2とを良好
に溶接することができる。前述のように隅部における肉
厚を一定とする場合は、隅部の内面7の曲率半径rをR
−tとする必要があるため、隅部の外面6のアールの曲
率半径Rは、少なくとも肉厚t以上であることが必要で
ある。但し、t=Rでは、隅部の内面7の曲率半径が0
となり、隅部の内面7が屈曲部となってしまう。形材
1,2の内面にこのような屈曲部が存在すると、溶接し
て得られた構造物の強度が低下してしまう。従って、隅
部の外面6のアールの曲率半径Rはtより大きいことが
好ましい。
【0051】一方、曲率半径Rの最大値は、数学的には
H/2まで取り得るが、曲率半径RがH/2の場合は、
形材1,2は角形パイプ状ではなく、円筒形パイプ状と
なってしまう。通常、形材1,2は角形パイプ状である
ため、水平面上に面接触させることにより、形材1,2
を安定させ、枠状構造物等を溶接により製造することが
できるが、円筒形となると、この安定性が損なわれ、枠
状構造物の組立時に位置決めが困難となる。従って、曲
率半径Rは、少なくともH/2未満であることが好まし
く、実質的に角形パイプ状を維持し、安定させるために
は、図2(b)に示す平面部6aの幅がH/3程度であ
ることが好ましい。従って、曲率半径RはH/3未満で
あることが好ましい。
【0052】以上より、隅部の外面6のアールの曲率半
径Rは、t<R<H/3の範囲内で設定する。例えば、
外寸法H=50mmであり、肉厚t=3mmである場合
は、隅部の外面6のアールの曲率半径Rは、3mm<R
<16.7mmの範囲で設定することが好ましい。従っ
て、曲率半径Rを、例えば、5mmとした場合は、隅部
の内面7の曲率半径rを2mmに設定する。
【0053】なお、図5に示すように形材1,2の断面
形状が長方形であり、外寸法H1とH2との長さが異なる
場合は、短辺外寸法H1をHとして、隅部の外面6のア
ールの曲率半径Rを設定する。
【0054】また、図4に示す平面部5の端面の内周縁
と外周縁との間の幅Tは、t/2≦T≦tの範囲内で設
定することが好ましい。形材1,2の境界面4における
端面の内周縁と外周縁との間の幅Tを、t/2乃至tの
範囲内で設定して減肉すると、平面部5の幅Fは2co
sβ(t−Tsinβ)であるため、この平面部5は溶
加材を盛るのに十分な幅を有するようになる。従って、
この減肉により、溶接性が向上して、均一な溶接ビード
を得ることが可能となることに加え、平面部5に溶加材
を盛ることにより、溶接部からの破壊を防止してその信
頼性を向上できると共に、溶接強度を向上させることが
できる。例えば、図2に示す肉厚tを3mmとし、角度
βを60°とした場合に、平面部5を設けないとする
と、境界面4における幅T3は、約3.5mmとなる。
肉厚T3がこのように厚肉となると、均一な溶接ビード
が得られないことに加え、鋭角部5aをねらって溶接を
実施する必要があるため、アークが不安定となる。従っ
て、境界面4における肉厚T3を減肉することが好まし
い。但し、例えば、肉厚t及び角度βが前述の値の場合
に、幅Tと肉厚tとを同一にすると、平面部5の幅Fは
約0.2mmとなり、かなり狭いものとなる。平面部5
の幅Fがこのように狭い場合は、溶加材が盛りにくいと
いう欠点がある。そこで、形材1,2の境界面4におけ
る幅Tを、t/2≦T≦tの範囲内で設定する。
【0055】なお、上述の実施例では、角度βを45°
又は60°としたが、角度βが他の値であってもよいこ
とはいうまでもない。
【0056】第2実施例 図6乃至8は本発明の第2実施例に係る溶接構造物の製
造方法を示す図であり、図6(a)は正面断面図、
(b)は(a)のG1−G1面を示す断面図、(c)は
(b)のG2−G2面を示す断面図であり、図7は溶接の
様子を示す模式図であり、図8は図7の溶接ビードを拡
大して示す断面図である。第2実施例は、形材の側部に
他の形材の端部を溶接することにより、溶接構造物を製
造する方法である。図6(a),(b)に示すように、
形材11は角形パイプ(角筒)状であり、この角形パイ
プ11の側部に、孔面を有する貫通孔(皿ザグリ部)1
1aを設ける。貫通孔11aはザグリ状の開先形状のも
のであり、外側に向かって径が大きくなっている。形材
12は、円筒状であり、その端部12aは面取りされて
内面側が凸となっている。これにより、円筒状形材12
の端部12aは形材11の貫通孔11aに整合して密着
的に嵌入するようになっている。なお、貫通孔11aの
傾斜角γは任意であるが、例えば45°とし、この貫通
孔11aに整合するように、形材12の端部12aを予
め面取りしておく。
【0057】円筒状形材12の端部12aを形材11の
貫通孔11aに嵌入した後、図7に示すように、トーチ
64を形材12の周囲に周回させることによって、溶接
ビード3を形成し、形材12を形材11に接合する。そ
うすると、図8に示すように形材11と形材12との境
界面(接触面)を基準として、開先形状が対称となる、
即ち、円筒状形材と角筒状形材とで、境界面はその内縁
と外縁との間の幅が実質的に等しいものとなる。このた
め、形材11及び形材12に対する溶接ビード3の溶込
みが均等となる。これにより、未溶融部を起点とした破
断が防止され、形材11と形材12とは強固に接合され
る。
【0058】図9は、第2実施例の変形例を示す断面図
である。図9において、図6(b)と同一物には同一符
号を付してその詳細な説明は省略する。図9に示すよう
に、本変形例においても、形材11は角形パイプ(角
筒)状であるが、短辺H1と長辺H2との長さが異なって
おり、形材11の隅部の内面7は曲率半径rのアールと
なっている。また、長辺に貫通孔11aが形成されてい
ることに加え、短辺に貫通孔11bが形成されている。
この貫通孔11bに形材13が嵌入される。形材13
は、形材12と同様に円筒状であり、その端部13aは
内面が凸となるように面取りされているため、端部13
aは貫通孔11bに密着的に嵌入するようになってい
る。円筒状形材12,13の外径は、夫々、d2及びd1
であり、d2はd1に比して大きくなっている。このよう
に形材11の横断面が長方形状である場合であっても、
図7に示すように、周溶接することにより、形材11に
形材12,13を強固に接合することができる。これに
より、形材11に形材12,13を接合し、3次元方向
に延びる梁等を形成した場合に、得られた梁等は、その
強度が高いものとなる。
【0059】なお、隅部の外面を曲率半径R、角筒状形
材の側部の幅をWとすると、外径dをd≦W−2Rとな
るように設定することが好ましい。但し、本変形例のよ
うに形材11の断面形状が長方形であり、長辺及び短辺
に、夫々、形材12,13が嵌入している場合は、形材
12,13の外径d1及びd2は、夫々について、d1
1−2R及びd2≦H2−2Rを満たすように設定する
ことが好ましい。形材11に貫通孔11aを形成し、こ
の貫通孔11aに形材12,13を嵌入させる場合に、
形材12,13を円筒状とすると、貫通孔11aの断面
形状を円状とすることができるため、ドリル等により貫
通孔11aを容易に形成することができるが、d1がH1
−2Rを超えると、貫通孔11aの外周が形材11の隅
部に達して、形材11の強度が低下してしまう。d2
1−2Rを超えた場合も同様である。従って、d1及び
2は、夫々、d1≦H1−2R及びd2≦H2−2Rとな
るように設定することが好ましい。
【0060】例えば、H1=H2=50mm、隅部の外面
7のアールR=5mm、形材11〜13の肉厚t=3m
mとした場合は、d1及びd2は40mm以下に設定する
ことが好ましい。
【0061】上述の実施例では、貫通孔11a,11b
の傾斜角γを45°としたが、傾斜角γはこの値に限定
されるものではない。但し、形材11と形材12,13
との境界面を基準として、開先を可及的に対称なものと
し、円筒状形材12,13に対する溶込みと角形パイプ
状形材11に対する溶込みとを略同一として、均質な溶
接ビード3を形成するために、傾斜角γは45°である
ことが好ましい。傾斜角γを45°とした場合は、形材
12,13を形材11に安定して仮止めすることができ
る。傾斜角γが45°未満の場合は、円筒状の形材1
2,13の先端12a,13aの傾斜角γが45°を超
えるものとなり、開先が左右非対称となる。このため、
形材12,13に対する溶込みが不足して、溶接ビード
が不良となりやすい。一方、傾斜角γが45°を超える
と、形材1に対する溶込みが不足して、溶接ビードが不
良となりやすい。従って、貫通孔11の傾斜角γは、4
5°に設定することが好ましい。
【0062】第3実施例 図10及び11は本発明の第3実施例に係る溶接構造物
の製造方法を示す図であり、図10(a)は形材の正面
断面図、(b)は(a)のL−L面を示す断面図、図1
1は溶接の様子を示す模式図である。図10及び11に
おいて、図2(a)と同一物には、同一符号を付してそ
の詳細な説明は省略する。第3実施例は、形材の側面同
士を合わせて溶接することにより、溶接構造物を製造す
る方法である。図10に示すように、第1従来技術の形
材1及び形材2と同一形状の形材を用意する。形材1,
2の隅部の外面6にはアールが形成されている。隅部の
外面6の曲率半径に特に制限はないものの、第1実施例
に規定されるものと同一であることが好ましい。次に、
形材1の一面に貫通孔21を形成すると共に、形材2の
一面に貫通孔21と同一径の貫通孔22を形成する。次
に、貫通孔21と貫通孔22とが同軸となるように、形
材1の一面と形材2の一面とを合わせる。これにより、
形材1の隅部のうち形材2に向い合う隅部6aと、形材
2の隅部のうち形材1に向い合う隅部6bとにより、凹
部(開先)6cが形成される。この凹部6cに沿って、
図11に示すようにトーチ64を移動させ、凹部6c内
に溶接ビード3を形成する。
【0063】そうすると、形材1と形材2との境界面4
を境界として、凹部(開先)6cは対称となってため、
溶接部にとって形材1と形材2とで、内縁から外縁との
間の幅が同一となる。このため、形材1と形材2とに対
する溶込みが略同一となり、均質な溶接ビード3が形成
される。これにより、形材1と形材2とは強固に接合さ
れる。
【0064】また、貫通孔21,22を介して、形材1
の中空部と形材2の中空部とは連結されているため、形
材1,2内の空気は貫通孔21,22を通過して移動可
能であり、形材1,2の端部等から外部へ流出すること
ができる。このため、形材1,2の中空部内で、溶接熱
により空気が加熱されて体積膨張した場合でも、空気が
貫通孔21,22を通過して移動するため、溶接中に溶
接池から吹き出すことが防止される。これにより、溶接
作業を安全に実施することが可能となると共に、溶接ビ
ード3の品質が更に一層向上する。
【0065】更に、貫通孔21,22からファイバスコ
ープ等を挿入することにより、形材1,2の中空部側か
ら、溶接状態を確認することができる。この場合は、フ
ァイバスコープが貫通孔21,22内を通過するために
は、貫通孔21,22の内径を15mm程度とすること
が好ましい。これにより、直径が11m、長さが3m等
のファイバスコープを形材1,2の中空部内に挿入する
ことができる。なお、ファイバスコープを形材1,2内
に挿入するために、例えば形材1の側面のうち、形材2
に向かい合わない面に貫通孔を予め設けておく。この貫
通孔からファイバスコープを形材1の中空部に挿入し、
更に貫通孔21,22から形材2の中空部に挿入する。
【0066】次に、上述の第1乃至3実施例を適用し
て、乗用車用スペースフレーム構造物の製造方法につい
て説明する。図12は、乗用車用スペースフレーム構造
物の製造方法を示す模式図である。乗用車用スペースフ
レーム構造物の製造方法は、種々のものがあり、例え
ば、図12(a)に示すように、形材71a乃至71d
の各端部同士を溶接して接合し、フロア部71を形成
し、次に、このフロア部71を主要な枠状構造物とし
て、仮想線にて示す柱材等をフロア部71に溶接して、
乗用車用スペースフレーム構造物を製造する方法があ
る。また、形材72a乃至72fの各端部同士を溶接し
て接合し、一対のボデーサイド部72を形成し、このボ
デーサイド部72を主要な枠状構造物として、仮想線に
て示す梁材等を介してボデーサイド部72同士を結合
し、乗用車用スペースフレーム構造物を製造する方法が
ある。いずれの乗用車用スペースフレーム構造物の製造
方法においても、形材同士の接合に、第1実施例にて示
す溶接構造物の製造方法を適用することができる。
【0067】また、工程数を減少させて、コストを削減
するために、図12(c)に示すように、図12(b)
に示す形材72a〜72cを一体的に成形して曲げ部材
73bを得ると共に、図12(b)に示す形材72d〜
72fを一体的に成形して曲げ部材73aを得、次に曲
げ部材73a,73bの端部同士を接合して、ボデーサ
イド部73を形成した後、各ボデーサイド部73の下部
に円筒状形材74を溶接すると共に仮想線にて示す梁等
を溶接して、乗用車用スペースフレーム構造物を製造す
る方法がある。
【0068】図12(c)に示す乗用車用スペースフレ
ーム構造物の製造方法について、上述の各実施例の適用
方法を示す。図13は、乗用車用スペースフレーム構造
物の製造方法を工程順に示す図であり、(a)は、ボデ
ーサイド部を示す断面図、(b)は、ボデーサイド及び
梁を示す模式的断面図、(c)は乗用車用スペースフレ
ーム構造物を示す斜視図である。図13(a)に示すよ
うに、先ず、第1実施例方法により、曲げ部材73aと
曲げ部材73bとを溶接する。即ち、曲げ部材73aの
端部と曲げ部材73の端部とを合わせた場合に、境界面
73dを基準として各開先形状が対称となるように、曲
げ部材73a,73bの端部を形成した後、端部同士を
溶接する。これにより、曲げ部材73a,73b同士が
強固に接合される。
【0069】次に、第2実施例方法により、ボデーサイ
ド部73と円筒状形材74とを溶接する。即ち、各ボデ
ーサイド部73の下部に貫通孔73eを形成すると共
に、円筒状形材74の両端部74aを凸形状とした後、
貫通孔73eに形材74の両端部74aを嵌入して、両
者を溶接により固定する。これにより、図12(c)に
示す乗用車用スペースフレーム構造物が得られる。
【0070】なお、第3実施例方法により、得られた乗
用車用スペースフレーム構造物75をフロアーメーン7
6に固定することができる。この場合は、枠状のフロア
ーメーン76の一面に貫通孔76aを予め形成しておく
と共に、図10及び11に示す貫通孔を予め、スペース
フレーム構造物75及びフロアーメーン76に形成して
おく。次に、スペースフレーム構造物75の貫通孔(図
10の貫通孔21)とフロアーメーン76の貫通孔(図
10の貫通孔22)とが同軸となるように、フロアーメ
ーン76上にスペースフレーム構造物75を載置した
後、フロアーメーン76とスペースフレーム構造物75
との接触部を第3実施例方法により溶接する。これによ
り、フロアーメーン76とスペースフレーム構造物75
とは強固に接合される。
【0071】なお、貫通孔76a、図10の貫通孔21
及び図11の貫通孔21を通過させて、ファイバスコー
プをスペースフレーム構造物75等内に挿入することに
より、溶接状態を確認することができる。
【0072】上述のようにスペースフレーム構造物を形
成することにより、乗用車のシャーシ部分、トラックの
キャビン部分等を形成することができる。
【0073】
【実施例】以下、本発明の実施例(実施例1〜3)につ
いて、その比較例と比較して説明する。図14〜18は
使用した試験材を示す図であり、図14は荷重の印加方
法を示す正面図、図15は実施例1,2を示す正面図、
図16は実施例1,2を示す断面図、図17は実施例3
を示す正面図、図18は比較例を示す正面図である。図
14〜17において、図1と同一物には同一符号を付し
てその詳細な説明は省略する。
【0074】実施例1〜3においては、図14に示すよ
うに、形材1と形材2との結合角が90゜となるように
形材1の端面1aと形材2の端面2aとを溶接して、試
験材を形成した。得られた試験材を地面に対して垂直な
壁83に固定し、形材1の内面に矢印91及び92にて
示す荷重を印加して、試験材の最大荷重及び破断状況を
調査した。更に、形材1の外面に記号93にて示す方向
(紙面の裏面から表面への方向)に同様の荷重を印加し
て、同様の試験を実施した。
【0075】実施例1〜3の試験材はいずれも第1実施
例にて示した製造方法により、得られたものである。実
施例1,2においては、図15に示すように開先形状
(形材1と形材2との間の境界)が対称であることに加
え、幅1.7mmの平面部5が設けられている。また、
実施例1では、図16(a)に示すように隅部の外面6
に半径が5mmのアールが設けられていると共に、隅部
の内面7に半径が2mmのアールが設けられている。実
施例2では、図16(b)に示すように隅部の外面6に
半径が3mmのアールが設けられているが、隅部の内面
7に特にアールは設けられていない。実施例3では、実
施例2と同様に隅部の外面6にアールが設けられている
が、平面部は形成されていない。
【0076】一方、比較例では、図18に示すように形
材82の側面に形材81の端部を接合し、形材82を壁
に固定して同様の試験を実施した。なお、実施例及び比
較例のいずれにおいても、形材としてJIS A6NO
1−T5に規定される角形パイプ(角筒)状のものを使
用した。
【0077】得られた結果を下記表1に示す。
【0078】
【表1】
【0079】上記表1に示すように、実施例1〜3にお
いては、いずれの印加方向においても、比較例に比し
て、最大荷重が大きかった。特に実施例1においては、
破断形態が、母材隅部破断及び溶接金属部破断のいずれ
でもなく、溶接HAZ(Heat Affcted Zone。溶接熱影
響部)部変形から生じたものであり、破断状況が良好で
あった。
【0080】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に係る溶
接構造物の製造方法によれば、第1角筒状形材の端面と
その軸とがなす角度が、第2角筒状形材の端面とその軸
とがなす角度と同一であるので、溶接部の信頼性が向上
すると共に強度が高くなる。
【0081】請求項6に係る溶接構造物の製造方法によ
れば、円筒状形材の端面を内面側が凸となるように面取
すると共に、角筒状形材に孔面を有する貫通孔を形成し
た後、角筒状形材の貫通孔に、円筒状形材の端部を突き
合わせて、両者を周方向に溶接するので、溶接部の信頼
性が向上すると共に強度が高くなる。
【0082】請求項12に係る溶接構造物の製造方法に
よれば、隅部の外面に丸みが形成された第1及び第2角
筒状形材を用意し、各形材の側部同士を各形材の軸が同
一方向となるように合わせて開先を形成し、この開先に
沿って、溶接を実施するので、溶接部の信頼性が向上す
ると共に強度が高くなる。
【0083】請求項17に係る溶接構造物の製造方法に
よれば、接触面がその内縁から外縁との間の幅が実質的
に同一となるように、第1及び第2筒状形材を配置した
後、端面の周囲を溶接するので、溶接部の信頼性及び強
度が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係る溶接構造物の製造方
法を工程順に示す断面図である。
【図2】第1実施例の変形例を示す断面図である。
【図3】溶接トーチされる様子を示す斜視図である。
【図4】図2を拡大して示す断面図である。
【図5】断面形状が長方形である形材を示す断面図であ
る。
【図6】本発明の第2実施例に係る溶接構造物の製造方
法を示す断面図であり、(a)は正面断面図、(b)は
(a)のG1−G1面を示す断面図、(c)はG2−G2
を示す断面図である。
【図7】溶接の様子を示す模式図である。
【図8】図7の溶接ビードを拡大して示す断面図であ
る。
【図9】第2実施例の変形例を示す断面図である。
【図10】本発明の第3実施例に係る溶接構造物の製造
方法を示す図であり、(a)は形材の正面断面図、
(b)は(a)のL−L面を示す断面図である。
【図11】溶接の様子を示す模式図である。
【図12】乗用車用スペースフレーム構造物の製造方法
を示す模式図である。
【図13】乗用車用スペースフレーム構造物の製造方法
を工程順に示す図である。
【図14】荷重の印加方法を示す正面図である。
【図15】実施例1,2を示す正面図である。
【図16】実施例1,2を示す断面図である。
【図17】実施例3を示す正面図である。
【図18】比較例を示す正面図である。
【図19】一般の乗用車に適用されているスペースフレ
ーム構造を示す模式図である。
【図20】溶接部を拡大して示す斜視図である。
【図21】溶接部を拡大して示す斜視図である。
【図22】溶接構造物を示す斜視図である。
【図23】図22(a)のA−A面を拡大して示す断面
図である。
【図24】図22(a)の溶接構造物を溶接して形成す
る様子を示す図である。
【図25】(a),(b)は、夫々、図24(b)のB
−B面及びC−C面を拡大して示す断面図であり、
(c)は、(b)に示す溶接金属部が破断する様子を示
す断面図である。
【図26】形材同士の外寸法が同一である場合の溶接構
造物を示す模式図である。
【図27】(a),(b)は、夫々、図26のD−D面
及びE−E面を示す断面図である。
【符号の説明】
1,2,11,12,13,51,55,56,61,
62,71a,71b,71c,71d,72a,72
b,72c,72d,72d,72e,72f,74,
81,82;形材 1a,2a;端面 3;溶接ビード 4,73d;境界面 5;平面部 5a;鋭角部 5b,6,63e,63f;隅部の外面 6a,6a;隅部 6c;凹部 7;隅部の内面 11a,11b,21,22,73e,76a;貫通孔 12a,13a;端部 52;溶接部 53;スペースフレーム 54;自動車ボディ 55a,56a,74a;端部 57,57c;溶接ビード 58;結節部材 61a;主壁面部 61b;壁面部 61c;突出部 62a;中央部 62b;端部 63a,63b,63c,63d;側壁面部 64;トーチ 66;溶接金属部 71;フロア部 72,73;ボデーサイド部 73a,73b;曲げ部材 75;乗用車用スペースフレーム構造物 76;フロアーメーン 83;形材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // B23K 101:24 103:10 (72)発明者 藤井 孝人 山口県下関市長府港町14番1号 株式会社 神戸製鋼所長府製造所内 (72)発明者 黒川 智博 山口県下関市長府港町14番1号 株式会社 神戸製鋼所長府製造所内

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルミニウム又はアルミニウム合金から
    なる第1角筒状形材の端面とアルミニウム又はアルミニ
    ウム合金からなる第2角筒状形材の端面とを突き合わせ
    た後、この突合せ部を周方向に溶接する溶接構造物の製
    造方法において、前記第1及び第2角筒状形材は実質的
    に同一の肉厚を有し、前記第1角筒状形材の端面とその
    軸とがなす角度は、前記第2角筒状形材の端面とその軸
    とがなす角度と実質的に同一であることを特徴とする溶
    接構造物の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記第1及び第2角筒状形材の各隅部の
    外面に丸みを設けて周方向の肉厚を均一化したことを特
    徴とする請求項1に記載の溶接構造物の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記突合せ部の鋭角部が面取りされて、
    前記第1及び第2角筒状形材の端面に垂直の平面部が形
    成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の
    溶接構造物の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記平面部に溶加材を塗布した後、前記
    溶接を実施することを特徴とする請求項3に記載の溶接
    構造物の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記第1及び第2角筒状形材の肉厚をt
    とし、前記突合せ部の端面の内周縁と外周縁との間の幅
    をTとすると、t及びTはt/2<T<tを満たすこと
    を特徴とする請求項3又は4に記載の溶接構造物の製造
    方法。
  6. 【請求項6】 アルミニウム又はアルミニウム合金から
    なる角筒状形材の側部にアルミニウム又はアルミニウム
    合金からなる円筒状形材の端部を突き合わせて溶接する
    溶接構造物の製造方法において、前記円筒状形材の端面
    は内面側が凸になるように面取りされ、前記角筒状形材
    には前記円筒状形材の端面に合う孔面を有する貫通孔が
    形成されており、前記円筒状形材の端面を角筒状形材の
    孔面に合わせた後、両者を周方向に溶接することを特徴
    とする溶接構造物の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記貫通孔の孔面は、前記角筒状形材の
    側面に対して45°の角度で傾斜していることを特徴と
    する請求項6に記載の溶接構造物の製造方法。
  8. 【請求項8】 前記角筒状形材の隅部の外面は、丸みを
    有していることを特徴とする請求項6又は7に記載の溶
    接構造物の製造方法。
  9. 【請求項9】 前記角筒状形材の軸に垂直な断面におけ
    る短辺の外寸をH1、肉厚をtとすると、前記隅部の外
    面の曲率半径Rはt<R<H1/3であることを特徴と
    する請求項8に記載の溶接構造物の製造方法。
  10. 【請求項10】 前記角筒状形材の軸に垂直な断面にお
    ける前記隅部の内面の曲率半径rは、R−tであること
    を特徴とする請求項9に記載の溶接構造物の製造方法。
  11. 【請求項11】 前記側部の幅をWとすると、前記円筒
    状形材の外径dはd≦W−2Rを満たすことを特徴とす
    る請求項9又は10に記載の溶接構造物の製造方法。
  12. 【請求項12】 アルミニウム又はアルミニウム合金か
    らなる第1角筒状形材の側部とアルミニウム又はアルミ
    ニウム合金からなる第2角筒状形材の側部とを、第1及
    び第2角筒状形材の軸が同一方向となるように合わせ、
    前記第1角筒状形材と前記第2角筒状形材との接触部を
    前記軸方向に沿って溶接する溶接構造物の製造方法にお
    いて、前記第1角筒状形材の第2角筒状形材に向い合う
    隅部の外面及び前記第2角筒状形材の前記第1角筒状形
    材に向かい合う隅部の外面は丸みを有していることを特
    徴とする溶接構造物の製造方法。
  13. 【請求項13】 前記第1角筒状形材の前記第2角筒状
    形材に向い合う側部に第1貫通孔が設けられると共に、
    前記第2角筒状形材の前記第1角筒状形材に向い合う側
    部に第2貫通孔が設けられ、前記第1貫通孔と前記第2
    貫通孔とが同軸となるように前記第1角筒形状部材と前
    記第2角筒形状部材とを合わせることを特徴とする請求
    項12に記載の溶接構造物の製造方法。
  14. 【請求項14】 前記第1角筒状形材に更に第3貫通孔
    が設けられていることを特徴とする請求項13に記載の
    溶接構造物の製造方法。
  15. 【請求項15】 前記第1及び第2角筒状形材の軸に垂
    直な断面における短辺の外寸をH1、肉厚をtとする
    と、前記隅部の外面の曲率半径Rはt<R<H1/3で
    あることを特徴とする請求項2乃至5又は10乃至12
    のいずれか1項に記載の記載の溶接構造物の製造方法。
  16. 【請求項16】 前記第1及び第2角筒状形材の軸に垂
    直な断面における前記隅部の内面の曲率半径rは、R−
    tであることを特徴とする請求項15に記載の記載の溶
    接構造物の製造方法。
  17. 【請求項17】 アルミニウム又はアルミニウム合金か
    らなる第1筒状形材とアルミニウム又はアルミニウム合
    金からなる第2筒状形材とを合わせた後、前記第1筒状
    形材と前記第2筒状形材との接触部を溶接する溶接構造
    物の製造方法において、前記第1筒状形材と前記第2筒
    状形材との接触面はその内縁から外縁との間の幅が第1
    筒状形材と第2筒状形材とで実質的に同一であることを
    特徴とする溶接構造物の製造方法。
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