JP5422535B2 - 車体の側構体、及びその製造方法 - Google Patents

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本発明は、面板と、この面板に固定されている複数のリブとを有する複数のパネル構造体を備え、複数のパネル構造体の面板相互が互いに摩擦攪拌接合されている車体の側構体、及びその製造方法に関する。
軌道車両の車体フレームは、一般的に、屋根構体と、互いに向かい合う側構体と、床構体とを相互に接合して製造される。
このような車体フレームは、以下の特許文献1に記載されている。この車体フレームの側構体は、互いに対向する一対の側柱と、一対の側柱間の上部に配される窓板と、一対の側柱間に窓板から下方に間隔を開けて配される腰板と、を有している。側柱、窓板、腰板は、いずれも、シングルスキンと呼ばれるパネル構造体で形成されている。このパネル構造体は、面板と、互いに平行に面板に固定されている複数のリブとを有している。
側柱を成すパネル構造体は、リブが上下方向を向き、窓板及び腰板を成すパネル構造体は、リブが前後方向を向いている。言い換えると、側柱を成すパネル構造体のリブ方向(リブが伸びている方向)と窓板及び腰板を成すパネル構造体のリブ方向とは垂直である。側柱を成すパネル構造体の面板の前後方向の縁と、窓板及び腰板を成すパネル構造体の面板の前後方向の縁とは、互いに突き合わされて、摩擦攪拌接合されている。
窓板及び腰板を成すパネル構造体は、摩擦攪拌接合に用いる回転ツール、又は摩擦攪拌接合の際の荷重を受ける治具と、このパネル構造体のリブとの干渉を避けるために、リブの端部は、切り欠かれ、面板の縁近傍にはリブが存在していない。
特許第324886号公報 図21〜図23
しかしながら、上記特許文献1に記載の技術では、窓板及び腰板を成すパネル構造体の面板の縁近傍にはリブが存在していないため、この面板の縁と側柱を成すパネル構造体の面板の縁との接合部分における曲げ強度が低く、高剛性の側構体を得ることができない、という問題点がある。
そこで、本発明は、このような従来の問題点に着目し、剛性を高めることができる側構体、及びその製造方法を提供することを目的とする。
前記問題点を解決するための発明に係る車体の側構体は、
互いに相反する向きを向いている外面及び内面を有する面板と、該面板の該内面に互いに平行に固定されている複数のリブとを有する複数のパネル構造体を備え、複数の前記パネル構造体のうち、第一パネル構造体の前記リブが伸びているリブ方向と第二パネル構造体の前記リブが伸びているリブ方向とが平行でない状態で、該第一パネル構造体の前記面板の縁と、該第二パネル構造体の前記面板の縁とが突き合わされて、摩擦攪拌接合されている車体の側構体において、
前記第一パネル構造体は、当該第一パネル構造体の前記面板の前記縁から、前記第二パネル構造体側に突出し、且つ該面板の外面から内面へ向かう内側方向にズレて、前記第二パネル構造体の前記面板を受ける面板受け面と、該面板受け面から該面板受け面に沿って該内側方向に伸びる接合縁リブと、が形成されている突出部を有し、前記第二パネル構造体は、前記第一パネル構造体の前記突出部と干渉する部分の前記リブが切り欠かれており、前記第一パネル構造体は、前記接合縁リブと前記リブとが一体になっている合体リブを有し、該合体リブには、前記リブ方向に貫通している貫通孔が形成されていることを特徴とする。
当該側構体では、第一パネル構造体の面板の縁と第二パネル構造体の面板の縁とが突き合わされ、さらに、第二パネル構造体の面板の縁側の内面が、第一パネル構造の面板受け面で受けられている状態で、突き合わせ部分が摩擦攪拌接合されている。さらに、当該側構体では、両パネル構造体の接合部分の近傍である、面板受け面から内側方向に伸びる接合縁リブが形成されている。このため、当該側構体によれば、両パネル構造体の接合部分における曲げ強度を高めることができ、しいては、側構体の剛性を高めることができる。また、当該側構体では、両パネル構造体の接合部分における曲げ強度をより高めることができる。さらに、当該側構体では、側構体の軽量化、特に第一パネル構造体の軽量化を図ることができる。
また、前記問題点を解決するための発明に係る車体の側構体は、互いに相反する向きを向いている外面及び内面を有する面板と、該面板の該内面に互いに平行に固定されている複数のリブとを有する複数のシングルスキンのパネル構造体を備え、複数の前記パネル構造体のうち、第一パネル構造体の前記リブが伸びているリブ方向と第二パネル構造体の前記リブが伸びているリブ方向とが平行でない状態で、該第一パネル構造体の前記面板の縁と、該第二パネル構造体の前記面板の縁とが突き合わされて、摩擦攪拌接合されている車体の側構体において、前記第一パネル構造体は、当該第一パネル構造体の前記面板の前記縁から、前記第二パネル構造体側に突出し、且つ該面板の外面から内面へ向かう内側方向にズレて、前記第二パネル構造体の前記面板を受ける面板受け面と、該面板受け面から該面板受け面に沿って該内側方向に伸びる接合縁リブと、が形成されている突出部を有し、前記第二パネル構造体は、前記第一パネル構造体の前記突出部と干渉する部分の前記リブが切り欠かれており、前記第一パネル構造体は、前記接合縁リブと前記リブとが一体になっている合体リブを有する、ことを特徴とする。
また、合体リブを有する場合、該合体リブには、前記リブ方向に貫通している貫通孔が形成されていてもよい。
ここで、前記車体の側構体において、
前記第一パネル構造体の前記面板の前記縁と、前記第二パネル構造体の前記面板の前記縁との突き合わせ部分のみならず、該突き合わせ部分に隣接している該第一パネル構造体の前記面板受け面と該第二パネル構造体の前記面板の前記内面との間でも摩擦攪拌接合されていてもよい。
当該側構体では、第一パネル構造体の面板の縁と、第二パネル構造体の面板の縁との突き合わせ部分のみならず、突き合わせ部分に隣接している第一パネル構造体の面板受け面と第二パネル構造体の面板の内面との間でも摩擦攪拌接合されているため、両パネル構造体の接合部分における曲げ強度をより高めることができる。
また、前記車体の側構体において、
前記第一パネル構造体の前記面板受け面は、当該第一パネル構造体の前記面板の前記外面から前記内側方向へ、前記第二パネル構造体の前記面板の厚さ分だけズレていてもよい。
当該側構体では、第一パネル構造体の面板の外面と第二パネル構造体の面板の外面とを面一にすることができる。
また、前記車体の側構体において、
前記接合縁リブの前記内側方向の端は、前記第一パネル構造体の前記リブの前記内側方向の端と、該内側方向において同じ位置であってもよい。
当該側構体では、摩擦攪拌接合で回転ツールから接合部分にかかる荷重を受けるための治具を別途準備しなくても、摩擦攪拌接合をおこなうことができる。
また、前記車体の側構体において、
前記第一パネル構造体の前記面板受け面が、当該第一パネル構造体の前記縁から、前記第二パネル構造体側へ突出している量は、前記摩擦攪拌接合で用いる回転ツールのショルダー半径以上であってもよい。
当該側構体では、回転ツールのショルダー部から第二パネル構造体の面板にかかる荷重を面板受け面で確実に受けることができる。
また、合体リブを有する場合、前記第一パネル構造体の複数の前記リブが並んでいるリブ垂直方向で、該第一パネル構造体の前記縁から前記合体リブの一方の側面までの距離、及び該第一パネル構造体の前記縁から前記合体リブの他方の側面までの距離は、いずれも、前記摩擦攪拌接合で用いる回転ツールのショルダー半径以上であってもよい。
当該側構体では、摩擦攪拌接合で回転ツールから接合部分にかかる荷重を、合体リブにより確実に受けることができる。
また、前記車体の側構体において、
前記第一パネル構造体の前記面板の前記縁を基準にして、該第一パネル構造体の複数の前記リブが並んでいるリブ垂直方向の一方の側に、前記接合縁リブが配置され、他方の側に、前記リブが配置されていてもよい。
また、前記車体の側構体において、
前記第一パネル構造体における前記接合縁リブの前記第二パネル構造体側の面の少なくとも一部は、該第一パネル構造体の複数の前記リブが並んでいるリブ垂直方向で、前記面板受け面の該第二パネル構造体側の縁と同じ位置であってもよい。
当該側構体では、第一パネル構造体の面板の縁と、第二パネル構造体の面板の縁との突き合わせた際に、第二パネル構造体のリブの端部と第一パネル構造体の接合縁リブの面とが接するので、両パネル構造体の接合部分における曲げ強度をより高めることができる。
また、以上のいずれかの側構体の製造方法は、
前記第一パネル構造体の前記縁と、前記第二パネル構造体の前記縁とを突き合わせ、各パネル構造体の前記面板の前記外面側から前記内側方向に回転ツールを押し付け、突き合わせ部分に沿って該回転ツールを移動させて、該突き合わせ部分を摩擦攪拌接合する接合工程を実行する、ことを特徴とする。
当該製造方法では、第一パネル構造体の面板の縁と第二パネル構造体の面板の縁とが突き合わされ、さらに、第二パネル構造体の面板の縁側の内面が、第一パネル構造の面板受け面で受けられている状態で、突き合わせ部分が摩擦攪拌接合されるため、両パネル構造体の接合部分における曲げ強度を高めることができ、しいては、側構体の剛性を高めることができる。
ここで、前記側構体の製造方法において、
前記接合工程では、前記第一パネル構造体の前記接合縁リブと、前記第二パネル構造体の複数の前記リブにおける該第一パネル構造体側の端とを、溶接で接合してもよい。
当該製造方法では、第一パネル構造体の面板の縁と、第二パネル構造体の面板の縁との突き合わせ部分のみならず、接合縁リブの第二パネル構造体側の面の少なくとも一部と、第二パネル構造体の複数のリブにおける第一パネル構造体側の端と間も接合するので、両パネル構造体の接合部分における曲げ強度をより高めることができる。
また、前記側構体の製造方法において、
前記接合工程で摩擦攪拌接合する際には、前記回転ツールのプローブ部が前記突き合わせ部分に最初に接するプローブ始点位置と、該プローブ部が該突き合わせ部分に最後に接するプローブ終点位置では、該回転ツールを回転させつつも移動させない滞留処理を実行してもよい。
当該製造方法で、プローブ始点位置及びプローブ終点位置回りでの塑性流動が促進されると共に、塑性流動領域が広がるので、プローブ始点位置及びプローブ終点位置回りでの接合信頼性を高めることができる。
また、前記側構体の製造方法において、
前記接合工程で摩擦攪拌接合する際には、前記回転ツールのプローブ部が前記突き合わせ部分に最初に接するプローブ始点位置と異なる位置を、プローブ挿入位置にしてもよい。
当該製造方法では、プローブ始点位置でも、プローブ挿入位置とプローブ引抜位置との中間部分における塑性流動性と同等の塑性流動性を確保できるので、このプローブ始点位置回りでの接合信頼性を高めることができる。
また、前記側構体の製造方法において、
前記接合工程で摩擦攪拌接合する際には、前記回転ツールのプローブ部が前記突き合わせ部分に最後に接するプローブ終点位置と異なる位置を、プローブ引抜位置にしてもよい。
当該製造方法では、プローブ終点位置でも、プローブ挿入位置とプローブ引抜位置との中間部分における塑性流動性と同等の塑性流動性を確保できるので、このプローブ終点位置回りでの接合信頼性を高めることができる。
また、前記側構体の側構体の製造方法において、
前記側構体は、前記第一パネル構造体と、該第一パネル構造体の前記リブ方向で互いに間隔を開けて、該第一パネル構造体に接合されている複数の第二パネル構造体と、を備え、
複数の前記第二パネル構造体相互間の前記間隔を縦長さとする金属板を準備し、
前記接合工程では、複数の前記第二パネル構造体相互間に前記金属板を配置し、前記金属板を基準にして、一方の前記第二パネル構造体の前記面板における、他方の前記第二パネル構造体側の縁を、該金属板の前記縦方向の一方の縁に接触させ、該他方の第二パネル構造体の前記面板における、該一方の第一パネル構造体側の縁を、該金属板の該縦方向の他方の縁に接触させ、該金属板の幅方向の一方の縁を、前記第一パネル構造体の前記縁に突き合わせ、該金属板の一方の面を該第一パネル構造体の前記面板受け面に接触させ、前記第一パネル構造体の前記縁と前記一方の第二パネル構造体の前記縁との前記突き合わせ部分と、該第一パネル構造体の該縁と前記金属板の前記幅方向の前記一方の縁との突き合わせ部分と、該第一パネル構造体の該縁と前記他方の第二パネル構造体の前記縁との前記突き合わせ部分とにかけて連続して、前記回転ツールを押付けつつ移動させて、各突き合わせ部分を摩擦攪拌接合してもよい。
当該製造方法では、前記第一パネル構造体の前記縁と前記一方の第二パネル構造体の前記縁との前記突き合わせ部分と、該第一パネル構造体の該縁と前記金属板の前記幅方向の前記一方の縁との突き合わせ部分と、該第一パネル構造体の該縁と前記他方の第二パネル構造体の前記縁との前記突き合わせ部分とを、連続して一回の工程で摩擦攪拌接合しているため、摩擦攪拌接合の実行回数を減らすことができる。
また、前記側構体の製造方法において、
前記側構体は、前記第一パネル構造体と、該第一パネル構造体の前記リブ方向で互いに間隔を開けて、該第一パネル構造体に接合されている複数の第二パネル構造体と、を備え、
前記接合工程では、複数の前記第二パネル構造体相互の間を基準にして、一方の前記第二パネル構造体の前記縁と前記第一パネル構造体の前記縁との前記突き合わせ部分と、該第一パネル構造体の面板上の領域であって、前記リブ方向における該一方の第二パネル構造体と他方のパネル構造体との間の領域と、該他方の第二パネル構造体の前記縁と該第一パネル構造体の該縁との前記突き合わせ部分とにかけて連続して、前記回転ツールを押付けつつ移動させて、各突き合わせ部分を摩擦攪拌接合してもよい。
当該製造方法では、一方の前記第二パネル構造体の前記縁と前記第一パネル構造体の前記縁との前記突き合わせ部分と、該第一パネル構造体の面板上の領域であって、前記リブ方向における該一方の第二パネル構造体と他方のパネル構造体との間の領域と、該他方の第二パネル構造体の前記縁と該第一パネル構造体の該縁との前記突き合わせ部分とを、連続して一回の工程で摩擦攪拌接合しているので、摩擦攪拌接合の実行回数を減らすことができる。
本発明では、第一パネル構造体の面板の縁と第二パネル構造体の面板の縁とが突き合わされ、さらに、第二パネル構造体の面板の縁側の内面が、第一パネル構造の面板受け面で受けられている状態で、突き合わせ部分が摩擦攪拌接合されている。さらに、当該側構体では、両パネル構造体の接合部分の近傍である、面板受け面から内側方向に伸びる接合縁リブが形成されている。
このため、本発明によれば、両パネル構造体の接合部分における曲げ強度を高めることができ、しいては、側構体の剛性を高めることができる。
本発明に係る一実施形態における側構体を示し、同図(A)は側構体の要部正面図、同図(B)は同図(A)のB−B線断面図、同図(C)は同図(A)のC−C線断面図である。 本発明に係る一実施形態における第一パネル構造体を示し、同図(A)は第一パネル構造体の要部正面図、同図(B)は同図(A)のB−B線断面図である。 本発明に係る一実施形態における第二パネル構造体を示し、同図(A)は第二パネル構造体の要部正面図、同図(C)は同図(A)のC−C線断面図である。 本発明に係る一実施形態における側構体を示し、同図(A)は側構体の接合部分の拡大正面図、同図(B)は同図(A)のB−B線断面図である。 本発明に係る一実施形態の接合工程の第一変形例における、側構体の接合部分の拡大正面図である。 本発明に係る一実施形態の接合工程の第二変形例における、側構体を示し、同図(A)は側構体の要部正面図、同図(C)は同図(A)のC−C線断面図である。 本発明に係る一実施形態の接合工程の第三変形例における、側構体を示し、同図(A)は側構体の要部正面図、同図(B)は同図(A)のB−B線断面図である。 本発明に係る一実施形態の接合工程の第四変形例における、側構体を示し、同図(A)は側構体の要部正面図、同図(B)は同図(A)のB−B線断面図である。 本発明に係る一実施形態の第一パネル構造体の変形例の断面図である。 本発明に係る一実施形態の第一パネル構造体の他の変形例の断面図である。 本発明に係る一実施形態の第一パネル構造体のさらに他の変形例の断面図である。 本発明に係る一実施形態における車体の展開斜視図である。
以下、本発明に係る車体の側構体の実施形態について、図面を用いて説明する。
車体は、図12に示すように、例えば、互いに向かい合う複数対の側構体1と、屋根構体2と、床構体3と、前後の妻構体4と、を備えている。各側構体1の上縁には屋根構体2が接合され、各側構体1の下縁には床構体3が接合されている。
側構体1は、互いに対向する一対の側柱10,10と、一対の側柱10,10間の上部に配される窓板30Aと、一対の側柱10,10間に窓板30Aから下方に間隔を開けて配される腰板30Bと、を備えている。
側構体1を構成する側柱10、窓板30A及び腰板30Bは、いずれも、図1に示すように、シングルスキンと呼ばれるパネル構造体で形成されている。
各パネル構造体10,30A,30Bは、図2及び図3に示すように、いずれも、互いに相反する向きを向いている外面11a,31a及び内面11b,31bを有する矩形状の面板11,31と、この面板11,31の内面11b,31bに固定されている複数の面板リブ15,35と、を有している。面板11,31の縁は、互いに対向する長辺縁12,32と、互いに対向する短辺縁13,33とがある。複数の面板リブ15,35は、互い平行に、面板11,31の長手方向に伸びている。以下、面板リブ15,35が伸びている方向をリブ方向Rとし、面板11,31,31と平行な方向であってリブ方向Rと垂直な方向をリブ垂直方向Vとし、面板11,31の外面11a,31aから内面11b,31bに向かう方向を内側方向Iとする。
側柱を成す第一パネル構造体10の面板11の厚さ寸法と、窓板及び腰板を成す第二パネル構造体30A,30Bの面板31の厚さ寸法は、同一寸法である。また、第一パネル構造体10の面板リブ15の高さ寸法(面板リブの内側方向Iに関する寸法)と、第二パネル構造体30A,30Bの面板リブ35の高さ寸法も、同一寸法である。
側柱を成す第一パネル構造体10と、窓板及び腰板を成す第二パネル構造体30A,30Bとは、第一パネル構造体10の一対の長辺縁12のうちの一方の長辺縁である接合縁12cと、第二パネル構造体30A,30Bの一対の短辺縁33のうちの一方の短辺縁1である接合縁33cとが、互いに突き合わされた状態で摩擦攪拌接合される。
側柱を成す第一パネル構造体10は、車体が完成した時点で、その面板11の長手方向、つまりリブ方向Rが上下方向Yになり、その面板11の短手方向、つまりリブ垂直方向Vが前後方向Xになる。また、窓板及び腰板を成す第二パネル構造体30A,30Bは、車体が完成した時点で、その面板31の長手方向、つまりリブ方向Rが前後方向Xになり、その面板31の短手方向、つまりリブ垂直方向Vが上下方向Yになる。
第一パネル構造体10は、図2に示すように、前述した面板11及び面板リブ15を有していると共に、面板11の接合縁12cから、リブ垂直方向Vに突出し、且つ面板11の外面11aから内側方向Iに、この面板11の厚さ分逃げている面板受け面27と、面板受け面27から内側方向Iに伸びる接合縁リブ21と、が形成されている突出部20を有している。なお、この接合縁リブ21は、複数の面板リブ15のうち、最も接合縁リブ側の面板リブ15と一体化して合体リブ29を形成している。
合体リブ29は、リブ垂直方向Vで互い相対する向きを向いている一対の側面22a,22bを有している。合体リブ29の一対の側面22a,22bのうち、一方の側面22a(以下、接合側面とする)は、面板受け面27のリブ垂直方向Vの縁に沿った位置に形成され、他方の側面22bは、リブ垂直方向Vにおいて、接合側面22aを基準にして接合縁12cより遠い位置に形成されている。
面板リブ15、面板受け面27及び合体リブ29は、リブ方向Rにおいて、面板11の一方の短辺縁13の位置から他方の短辺縁13の位置まで伸びている。また、合体リブ29の高さ寸法は、面板リブ15の高さ寸法と同一である。
図3に示すように、第二パネル構造体30A,30Bの複数の面板リブ35は、リブ方向Rにおいて、面板31の接合縁33cに対向している短辺縁33の位置から、この接合縁33cの近くまで伸びている。この面板リブ35の接合縁33c側の端(以下、接合端とする)35cは、リブ方向Rにおいて、接合縁33cから短辺縁13側に逃げた位置に存在する。この面板リブ35の接合端35cは、第一パネル構造体10において、面板受け面27が接合縁12cから突出している量に応じた分だけ、面板31の接合縁33cから逃げている。このため、第二パネル構造体30A,30Bの面板31の接合縁33cに沿った部分には、面板リブ35が存在していない。
次に、以上で説明した側構体1の製造手順について説明する。
側構体1の製造にあたっては、第一パネル構造体10を準備する第一準備工程と、第二パネル構造体30A,30Bを準備する第二準備工程と、第一パネル構造体10と第二パネル構造体30A,30Bとを接合する接合工程と、を実行する。
第一準備工程では、第一パネル構造体10の断面形状に対応した孔が形成されている型から、例えば、加熱により軟化しているアルミ合金を押出して、第一パネル構造体10を製造する。
また、第二準備工程では、第二パネル構造体30A,30Bの断面形状に対応した孔が形成されている型から、前述のアルミ合金等を押出して、第二パネル構造体30A,30Bの中間体を製造する。この中間体は、完成した第二パネル構造体30A,30Bと同様、面板31と複数の面板とを有している。但し、複数の面板リブは、面板31の一対の短辺縁33のうち、一方の短辺縁33の位置から他方の短辺縁33の位置まで伸びている。そこで、この中間体の複数の面板リブに関して、面板31の一対の短辺縁33のうち接合縁33cとなる短辺縁側の端部を切り欠いて、第二パネル構造体30A,30Bを完成させる。この面板リブの端部の切欠により形成された新たな端が、面板リブ35の前述の接合端35cとなる。
なお、以上の準備工程で、型からアルミ合金等を押出す方向が、各パネル構造体10,30A,30Bのリブ方向Rとなる。
第一パネル構造体10と第二パネル構造体30A,30Bとが完成すると、前述の接合工程を実行する。なお、以下において、上下方向Y、前後方向Xは、特にことわりのない限り、いずれも、車体が完成した状態での各パネル構造体10,30A,30Bの上下方向、前後方向であるものとする。
この接合工程では、図1に示すように、まず、側柱を成す第一パネル構造体10の面板11の接合縁12cと、窓板を成す第二パネル構造体30Aの面板31の接合縁33cとを突き合わせる。この際、第一パネル構造体10の面板受け面27に、第二パネル構造体30Aの面板31の接合縁33c側の内面31bが接する。さらに、第一パネル構造体10の接合縁リブ21の接合側面22aと、第二パネル構造体30Aの面板リブ35の接合端35cとが接する。次に、上下方向Yにおいて、第一パネル構造体10の面板11の一対の短辺縁13のうち、上端縁となる短辺縁13tの位置と、第二パネル構造体30Aの面板31の一対の長辺縁32のうち、上端縁となる長辺縁32tの位置とを合わせる。
そして、図4に示すように、第一パネル構造体10の接合縁12cと第二パネル構造体30Aの接合縁33cとの突き合わせ部分を、回転ツール50を用いて摩擦攪拌接合する。なお、この回転ツール50は、円筒状のショルダー部51と、このショルダー部51の外径よりも小さな外径で、このショルダー部51の端面であるショルダー面52から突出しているプローブ部53とを有している。
摩擦攪拌接合の際には、回転ツール50を回転させつつ、プローブ部53を母材に挿入し、ショルダー面52を母材表面に接触させた状態で、この回転ツール50を目的の接合線に沿って移動させる。この結果、回転ツール50と母材との間に生じる摩擦熱で、回転ツール50近傍の母材が塑性流動して母材の接合が行われる。すなわち、突き合わせ部分を含む領域が塑性流動領域Nとなり、第一パネル構造体10の接合縁12cと第二パネル構造体30Aの接合縁33cとが接合されると共に、第一パネル構造体10の面板受け面27と第二パネル構造体30Aの面板31の内面31bとの接触部分のうちで、第一パネル構造体10の接合縁12c寄りの部分が接合される。
回転ツール50の具体的な操作では、まず、突き合わせ部分のうちで上端よりも僅かに下方側の部分に、各パネル構造体10,30Aの面板11,31の外面11a,31a側から、回転ツール50を回転させつつ、回転ツール50のプローブ部53を挿入する。そして、突き合わせ部分に沿って回転ツール50を下方へ移動し、回転ツール50が突き合わせ部分の下端よりも僅かに上側の部分に至ってから、突き合わせ部分から回転ツール50のプローブ部53を引き抜く。
ここで、突き合わせ部分中で、回転ツール50のプローブ部53が最初に接する位置をプローブ始点位置Sとし、突き合わせ部分中で、プローブ部53が最後に接する位置をプローブ終点位置Eとする。また、プローブ部53を素材に挿入する位置をプローブ挿入位置Iとし、プローブ部53を素材から引き抜いた位置をプローブ引抜位置Pとする。なお、以上の例では、突き合わせ部分にプローブ部53を挿入した位置が、プローブ挿入位置Iであり且つプローブ始点位置Sである。また、突き合わせ部分からプローブ部53を引き抜いた位置が、プローブ引抜位置Pであり且つプローブ終点位置Eである。
以上の例で、プローブ挿入位置Iは、突き合わせ部分の上端から、ほぼ回転ツール50のショルダー半径分だけ下方へズレた位置である。また、プローブ引抜位置Pは、突き合わせ部分のうちで上端から、ほぼ回転ツール50のショルダー半径分だけ下方へズレた位置である。
摩擦攪拌接合では、母材に対してプローブ部53を挿入した直後に、回転ツール50を接合予定線に沿って移動させると、プローブ挿入位置Iまわりでの塑性流動が、プローブ挿入位置Iとプローブ引抜位置Pとの中間部分での塑性流動に比べて、十分に行われない。また、プローブ部53がプローブ引抜位置Pに至った直後に、プローブ部53を引き抜いた場合も、プローブ引抜位置Pまわりでの塑性流動が十分に行われない。特に、プローブ挿入位置Iから突き合わせ部分の上端までの間、及びプローブ引抜位置Pから突き合わせ部分の下端までの間は、塑性流動が十分に行われない。しかも、プローブ引抜位置Pには、プローブ部53の形状に対応したプローブ引抜穴が形成されてしまう。このため、突き合わせ部分中、上端側部分と下端側部分は、これらの中間部分に比べて接合信頼性が低い。
そこで、本実施形態では、摩擦攪拌接合後に、突き合わせ部分中、上端側部分及び下端側部分に対して、さらに、MIG(Metal Inert Gas)溶接やTIG(Tungsten Inert Gas)溶接等、溶加材を用いる溶接を行って、これらの部分の接合信頼性を高めると共に、下端側部分のプローブ引抜穴を埋める。
次に、第一パネル構造体10の接合縁リブ21(合体リブ29)の接合側面22aと第二パネル構造体30Aの面板リブ35の接合端35cとを、各パネル構造体10,30Aの内側からMIG溶接やTIG溶接等で接合する。なお、ここでの接合は、摩擦攪拌接合であってもよい。
以上で、側柱を成す第一パネル構造体10と、窓板を成す第二パネル構造体30Aとの接合が終了する。
次に、側柱を成す第一パネル構造体10と、腰板を成す第二パネル構造体30Bとを、以上と同様に接合し、図1に示す側構体1を完成させる。
以上のように、本実施形態では、第一パネル構造体10の面板11の接合縁12cと第二パネル構造体30Aの面板31の接合縁33cとが突き合わされ、さらに、第一パネル構造体10の面板受け面27に、第二パネル構造体30Aの面板31の接合縁33c側の内面31bが接し、第二パネル構造体30Aの接合縁33c側の面板31が第一パネル構造体10の接合縁リブ21で支えられている状態で、両者が接合されるため、両パネル構造体10,30Aの接合部分における曲げ強度を高めることができ、しいては、側構体1の剛性を高めることができる。
しかも、本実施形態では、第一パネル構造体10の面板11の接合縁12cと第二パネル構造体30Aの面板31の接合縁33cとが接合されるのみならず、第一パネル構造体10の面板受け面27と第二パネル構造体30Aの面板31の内面31bとの接触部分のうちで、第一パネル構造体10の接合縁12c寄りの部分や、第一パネル構造体10の接合縁リブ21の接合側面22aと第二パネル構造体30Aの面板リブ35の接合端35cとの間も接合されているので、側構体1の剛性をより高めることができる。
また、摩擦攪拌接合では、回転ツール50から接合部分にかかる荷重を受ける必要があるが、本実施形態では、この荷重を受けるための治具を別途準備しなくても、摩擦攪拌接合をおこなうことができる。
本実施形態では、第一パネル構造体10の面板11の接合縁12cと第二パネル構造体30Aの面板31の接合縁33cとを摩擦攪拌接合する際、各パネル構造体10,30A,の面板11,31に対して、各パネル構造体10,30Aの面板リブ15,35を下側にし、内側方向Iにおける各面板リブ15,35の端を作業床面又は作業板面に接触させる。そして、図4(B)に示すように、各パネル構造体10,30Aの外側となる、この状態での上方から回転ツール50を突き合わせ部分に押し付ける。この回転ツール50の押付による荷重は、突き合わせ部分に対して、この状態での下方に位置する接合縁リブ21により受けられる。よって、本実施形態では、回転ツール50から突き合わせ部分にかかる荷重を受けるための治具を別途準備しなくても、突き合わせ部分を摩擦攪拌接合することができる。
ここで、本実施形態では、第一パネル構造体10の面板11の接合縁12cから、面板受け面27がリブ垂直方向Vに突出している寸法、及び、第一パネル構造体10の面板11の接合縁12cから、合体リブ29の接合側面22aと反対側の側面22bまでの寸法を、いずれも、回転ツール50のショルダー半径以上にしている。これは、回転ツール50のショルダー面からの荷重を面板受け面27及び合体リブ29で受けられるようにするためである。
なお、本実施形態では、第一パネル構造体10の面板11の接合縁12cと第二パネル構造体30Aの面板31の接合縁33cと突き合わせ部分において、上端側から下方へ回転ツール50を移動させているが、逆に、下端側から上方へ回転ツール50を移動させてもよい。
また、本実施形態では、側柱を成す第一パネル構造体10と窓板を成す第二パネル構造体30Aとを先に接合し、その後、側柱を成す第一パネル構造体10と腰板を成す第二パネル構造体30Bとを接合しているが、側柱を成す第一パネル構造体10と腰板を成す第二パネル構造体30Bとを先に接合し、その後、側柱を成す第一パネル構造体10と窓板を成す第二パネル構造体30Aとを接合してもよい。
また、本実施形態では、摩擦攪拌接合時に別途治具を準備しなくても済むように、第一パネル構造体10の面板リブ15の高さと接合縁リブ21の高さを合わせているが、単に、側構体1の剛性を高めるためだけであれば、接合縁リブ21の高さを面板リブ15の高さより低くしてもよい。
「接合工程の第一変形例」
次に、接合工程の第一変形例について、図5を用いて説明する。
以上の実施形態では、回転ツール50のプローブ部53を突き合わせ部分に挿入した直後に、この回転ツール50を突き合わせ部分に沿って移動させ、プローブ部53がプローブ引抜位置Pに至った直後に、プローブ部53を引き抜いている。
一方、本変形例では、回転ツール50のプローブ部53を突き合わせ部分に挿入した後に、回転ツール50を直ちに移動させず、所定時間、回転ツール50を回転させつつもプローブ挿入位置I(=プローブ始点位置S)に留まらせる。さらに、本変形例では、プローブ挿入位置Iからこの回転ツール50を突き合わせ部分に沿って移動させ、プローブ部53がプローブ引抜位置Pに至った後に、回転ツール50を直ちに引き抜かず、回転ツール50を回転させつつもプローブ引抜位置P(=プローブ終点位置E)に留まらせる。
このように、本変形例の接合工程では、プローブ挿入位置I(=プローブ始点位置S)及びプローブ引抜位置P(=プローブ終点位置E)で滞留処理を実行する。このため、本変形例では、プローブ挿入位置I及びプローブ引抜位置Pでの塑性流動が促進されると共に、塑性流動領域Ni,Npが広がる。この結果、本変形例では、以上の実施形態のように、摩擦攪拌接合後に、突き合わせ部分中の上端側部分及び下端側部分に対して、さらに、MIG溶接等を行わなくても、これらの部分における接合信頼性を確保することができる。
「接合工程の第二変形例」
次に、接合工程の第二変形例について、図6を用いて説明する。
この変形例では、接合工程において、窓枠金属板40と、第一及び第二捨て金属板45A,45Bとを用いる。
窓枠金属板40は、矩形板で、厚さが第一パネル構造体10の面板11の厚さに一致し、長手方向の長さ(縦長さ)寸法が、側構体1の完成時における窓板30Aと腰板30Bとの間の間隔寸法に一致し、短手方向の寸法が面板受け面27のリブ垂直方向Vへの突出寸法に一致している。すなわち、この窓枠金属板40は、側柱を成す第一パネル構造体10の面板受け面27上であって、窓板を成す第二パネル構造体30Aと腰板を成す第二パネル構造体30Bとの間に、調度収まるサイズである。
第一及び第二捨て金属板45A,45Bは、いずれも、直方体で、その厚さが各パネル構造体10,30A,30Bの厚さに一致している。
接合工程では、まず、側柱を成す第一パネル構造体10の接合縁12cに対して、窓板を成す第二パネル構造体30Aの接合縁12c及び腰板を成す第二パネル構造体30Bの接合縁33cを付き合わせる。そして、側柱を成す第一パネル構造体10の面板受け面27上であって、窓板を成す第二パネル構造体30Aと腰板を成す第二パネル構造体30Bとの間に、窓枠金属板40を置く。このとき、窓枠金属板40の長手方向の両端縁、つまり上縁42t、下縁42bは、それぞれ、窓板を成す第二パネル構造体30Aの下縁32b、腰板を成す第二パネル構造体30Bの上縁32tと接する。また、窓枠金属板40の厚さ方向の一方の面41aと、各パネル構造体10,30A,30Bの面板11,31の外面11a,31aとが面一になる。
さらに、第一捨て金属板45Aの縁46と、側柱を成す第一パネル構造体10の面板11の上縁13t及び窓板を成す第二パネル構造体30Aの面板31の上縁32tとを接触させ、第一捨て金属板45Aの厚さ方向の一方の面47aと各パネル構造体10,30Aの面板11,31の外面11a,31aとを面一にする。同様に、第二捨て金属板45Bの縁46と、側柱を成す第一パネル構造体10の面板11の下縁13b及び腰板を成す第二パネル構造体30Bの面板31の下縁32bとを接触させ、第二捨て金属板45Bの厚さ方向の一方の面47aと各パネル構造体10,30Bの面板11,31の外面11a,31aとを面一にする。
なお、以上において、各パネル構造体10,30A,30B、各捨て金属板45A,45B、窓枠金属板40の配置手順は、一例であり、これらを如何なる手順で配置してもよい。
次に、第一捨て金属板45Aに対して、回転ツール50のプローブ部53を挿入し、側柱を成す第一パネル構造体10の接合縁12cと窓板を成す第二パネル構造体30Aの接合縁33cとの突き合わせ部分に向かって、回転ツール50を移動させる。その後、この突き合わせ部分、さらに、側柱を成す第一パネル構造体10の接合縁12cと窓枠金属板40との突き合わせ部分、側柱を成す第一パネル構造体10の接合縁12cと腰板を成す第二パネル構造体30Bの接合縁33cとの突き合わせ部分に沿って、回転ツール50を移動させ、回転ツール50のショルダー面の全てが第二捨て金属板45Bに接触した時点で、回転ツール50のプローブ部53を第二捨て金属板45Bから引き抜く。
この摩擦攪拌接合で、プローブ挿入位置Iは第一捨て金属板45A,45B上で、プローブ引抜位置Pは第二捨て金属板45B上である。また、側柱を成す第一パネル構造体10の接合縁12cと窓板を成す第二パネル構造体30Aの接合縁33cとの突き合わせ部分における、プローブ始点位置S、プローブ終点位置Eは、それぞれ、この突き合わせ部分の上端、下端になる。また、側柱を成す第一パネル構造体10の接合縁12cと腰板を成す第二パネル構造体30Bの接合縁33cとの突き合わせ部分における、プローブ始点位置S、プローブ終点位置Eも、それぞれ、この突き合わせ部分の上端、下端になる。
このように、本変形例では、プローブ挿入位置I及びプローブ引抜位置Pを、突き合わせ部分ではない捨て金属板45A,45B上にしているため、各突き合わせ部分におけるプローブ始点位置S及びプローブ終点位置Eであっても、プローブ始点位置Sとプローブ終点位置Eとの間の中間部分と同等の塑性流動が行われる。このため、摩擦攪拌接合後に、突き合わせ部分中のプローブ始点位置S近傍及びプローブ終点位置E近傍に対して、さらに、MIG溶接等を行わなくても、これらの部分における接合信頼性を確保することができる。また、本変形例では、プローブ引抜位置Pが突き合わせ部分ではない第二捨て金属板45B上であるため、プローブ引抜穴が突き合わせ部分に生じない。
さらに、本変形例では、側柱を成す第一パネル構造体10の接合縁12cと窓板を成す第二パネル構造体30Aの接合縁33cとの突き合わせ部分と、側柱を成す第一パネル構造体10の接合縁12cと窓枠金属板40との突き合わせ部分と、側柱を成す第一パネル構造体10の接合縁12cと腰板を成す第二パネル構造体30Bの接合縁33cとの突き合わせ部分とを、連続して一回の工程で摩擦攪拌接合しているため、摩擦攪拌接合の実行回数を減らすことができる。
以上のように、摩擦攪拌接合が終了すると、各捨て金属板45A,45Bを各パネル構造体10,30A,30Bから外す。この際、各捨て金属板45A,45Bは、各パネル構造体10,30A,30Bの面板11,31,31の縁と摩擦攪拌接合されているものの、接合領域が小さいため、各パネル構造体10,30A,30Bの面板11,31,31に対して、各捨て金属板45A,45Bを折り曲げるようにすることで、比較的簡単に、各捨て金属板45A,45Bを各パネル構造体10,30A,30Bから外すことができる。一方、窓枠金属板40はそのまま残し、側構体1の一部とする。
「接合工程の第三変形例」
次に、接合工程の第三変形例について、図7を用いて説明する。
この変形例では、接合工程において、第二変形例で用いた第一及び第二捨て金属板45A,45Bと、荷重支持治具60と、を用いる。
荷重支持治具60は、直方体で、その厚さが面板リブ15,35の高さに一致し、その幅が回転ツール50のショルダー直径よりも若干広く、その長さが、側構体1の完成時における窓板30Aと腰板30Bとの間隔より若干長い。
接合工程では、第二変形例と同様、まず、側柱を成す第一パネル構造体10、窓板を成す第二パネル構造体30A、腰板を成す第二パネル構造体30Bをセットすると共に、第一及び第二捨て金属板45A,45Bをセットする。そして、荷重支持治具60をセットする。この際、荷重支持治具60の厚さ方向の一方の面61aを第一パネル構造体10の面板11の内面11bに接触させ、この荷重支持治具60の側面62を接合縁リブ21に接触させて、荷重支持治具60の長手方向を第一パネル構造体10のリブ方向Rと平行にする。さらに、この荷重支持治具60の上端63tが窓板を成す第二パネル構造体30Aの下縁32bよりも上方で、且つこの荷重支持治具60の下端63bが腰板を成す第二パネル構造体30Bの上縁32tよりも下方になるよう、荷重支持治具60を配置する。
なお、以上において、各パネル構造体10,30A,30B、各捨て金属板45A,45B、荷重支持治具60の配置手順は、一例であり、これらを如何なる手順で配置してもよい。
次に、第二変形例と同様に、第一捨て金属板45Aに対して、回転ツール50のプローブ部53を挿入し、側柱を成す第一パネル構造体10の接合縁12cと窓板を成す第二パネル構造体30Aの接合縁33cとの突き合わせ部分に向かって、回転ツール50を移動させる。その後、この突き合わせ部分、さらに、第一パネル構造体10の面板11上であって荷重支持治具60で支えられている部分、側柱を成す第一パネル構造体10の接合縁12cと腰板を成す第二パネル構造体30Bの接合縁33cとの突き合わせ部分に沿って、回転ツール50を移動させ、回転ツール50のショルダー面の全てが第二捨て金属板45Bに接触した時点で、回転ツール50のプローブ部53を第二捨て金属板45Bから引き抜く。
以上、本変形例でも、第二変形例と同様、プローブ挿入位置I及びプローブ引抜位置Pを、突き合わせ部分ではない捨て金属板45A,45B上にしているため、各突き合わせ部分におけるプローブ始点位置S及びプローブ終点位置Eであっても、これらの部分における接合信頼性を確保することができる。また、本変形例でも、プローブ引抜位置Pが突き合わせ部分ではない第二捨て金属板45B上であるため、プローブ引抜穴が突き合わせ部分に生じない。
さらに、本変形例でも、側柱を成す第一パネル構造体10の接合縁12cと窓板を成す第二パネル構造体30Aの接合縁33cとの突き合わせ部分と、第一パネル構造体10の面板11上であって荷重支持治具60で支えられている部分、側柱を成す第一パネル構造体10の接合縁12cと腰板を成す第二パネル構造体30Bの接合縁33cとの突き合わせ部分とを、連続して一回の工程で摩擦攪拌接合しているため、摩擦攪拌接合の実行回数を減らすことができる。
以上、本変形例でも、基本的に、第二変形例と同様の効果を得ることができる。
「接合工程の第四変形例」
次に、接合工程の第四変形例について、図8を用いて説明する。
この変形例では、接合工程において、第二変形例で用いた第一及び第二捨て金属板45A,45Bを用いる。さらに、この変形例では、リブ垂直方向Vにおける合体リブ29bの幅を、以上の実施形態及び以上の各変形例よりも厚くしている。
具体的に、この変形例における合体リブ29bの一対の側面22a,22bのうち、一方の側面である接合側面22aは、以上の実施形態及び変形例と同様、面板受け面27のリブ垂直方向Vの縁に沿った位置に形成されている。一方、この変形例における合体リブ29bの他方の側面22bは、リブ垂直方向Vであって、接合縁12cを基準にして接合側面22aと反対側に向かって、この接合縁12cから回転ツール50のショルダー直径以上の位置に形成されている。
接合工程では、第二及び第三変形例と同様、まず、側柱を成す第一パネル構造体10、窓板を成す第二パネル構造体30A、腰板を成す第二パネル構造体30Bをセットすると共に、第一及び第二捨て金属板45A,45Bをセットする。
なお、以上において、各パネル構造体10,30A,30B、各捨て金属板45A,45Bの配置手順は、一例であり、これらを如何なる手順で配置してもよい。
次に、第二及び第三変形例と同様に、第一捨て金属板45Aに対して、回転ツール50のプローブ部53を挿入し、側柱を成す第一パネル構造体10の接合縁12cと窓板を成す第二パネル構造体30Aの接合縁33cとの突き合わせ部分に向かって、回転ツール50を移動させる。その後、この突き合わせ部分、さらに、第一パネル構造体10の面板11上であって合体リブ29bが存在している部分、側柱を成す第一パネル構造体10の接合縁12cと腰板を成す第二パネル構造体30Bの接合縁33cとの突き合わせ部分に沿って、回転ツール50を移動させ、回転ツール50のショルダー面の全てが第二捨て金属板45Bに接触した時点で、回転ツール50のプローブ部53を第二捨て金属板45Bから引き抜く。
以上、本変形例は、第三変形例における荷重支持治具60の役目を合体リブ29bに担わせているだけであるから、本変形例も、基本的に、第二及び第三変形例と同様の効果を得ることができる。
但し、本変形例では、リブ垂直方向Vにおける合体リブ29bの幅を、以上の実施形態及び以上の各変形例よりも厚くしているため、第一パネル構造体10の重量が増加してしまうという、不具合がある。
このため、第一パネル構造体10の重量軽減を望む場合には、図9に示すように、合体リブ29b中に、リブ方向Rに貫通する貫通孔24bを形成してもよい。
また、以上の実施形態及び以上の各変形例の合体リブ29に関しても、図10に示すように、リブ方向Rに貫通する貫通孔24aを形成してもよい。さらに、この接合縁リブ21の接合側面22aに、リブ垂直方向Vに凹む凹部23を形成してもよい。
また、以上の実施形態及び以上の各変形例では、いずれも、面板リブ15と接合縁リブ21とを合体させて、合体リブ29,29bを形成しているが、図11に示すように、面板リブ15と接合縁リブ21とは、合体させてなくてもよい。この場合、第一パネル構造体の面板の接合縁を基準にして、リブ垂直方向Rの一方の側に接合縁リブ21が存在し、他方の側に面板リブ15が存在するようにする。
なお、以上の第二変形例〜第四変形例では、いずれも、側柱を成す第一パネル構造体10の上端側から下方に向かって摩擦攪拌接合を実行しているが、側柱を成す第一パネル構造体10の下端側から上方に向かって摩擦攪拌接合を実行してもよい。
また、以上の第二変形例〜第四変形例では、いずれも、プローブ挿入位置Iを捨て金属板45A上にしているが、第一変形例と同様に、プローブ挿入位置Iを突き合わせ部分の端部にし、このプローブ挿入位置Iで滞留処理を実行するようにしてもよい。
また、以上の実施形態及び各変形例では、第一パネル構造体のリブ方向に対して、第二パネル構造体のリブ方向が垂直であるが、本発明はこれに限定されるものではなく、第一パネル構造体のリブ方向に対して、第二パネル構造体のリブ方向が所定角度(>0°、<90°)、例えば、30°を成す場合に適用してもよい。
1:側構体、2:屋根構体、3:床構体、10:側柱(第一パネル構造体)、11,31:面板、11a,31a:外面、11b,31b:内面、12c,33c:接合縁、15,35:面板リブ、20:突出部、21:接合縁リブ、21a:第一リブ部、21b:第二リブ部、24a,24b:貫通孔、27:面板受け面、29,29b:合体リブ、30A:窓板(第二パネル構造体)、30B:腰板(第二パネル構造体)、35c:接合端、40:窓枠金属板、45A:第一捨て金属板、45B:第二捨て金属板、50:回転ツール、53:プローブ部、60:荷重支持治具

Claims (17)

  1. 互いに相反する向きを向いている外面及び内面を有する面板と、該面板の該内面に互いに平行に固定されている複数のリブとを有する複数のパネル構造体を備え、
    複数の前記パネル構造体のうち、第一パネル構造体の前記リブが伸びているリブ方向と第二パネル構造体の前記リブが伸びているリブ方向とが平行でない状態で、該第一パネル構造体の前記面板の縁と、該第二パネル構造体の前記面板の縁とが突き合わされて、摩擦攪拌接合されている車体の側構体において、
    前記第一パネル構造体は、当該第一パネル構造体の前記面板の前記縁から、前記第二パネル構造体側に突出し、且つ該面板の外面から内面へ向かう内側方向にズレて、前記第二パネル構造体の前記面板を受ける面板受け面と、該面板受け面から該面板受け面に沿って該内側方向に伸びる接合縁リブと、が形成されている突出部を有し、
    前記第二パネル構造体は、前記第一パネル構造体の前記突出部と干渉する部分の前記リブが切り欠かれており、
    前記第一パネル構造体は、前記接合縁リブと前記リブとが一体になっている合体リブを有し、
    前記第一パネル構造体の前記合体リブには、前記リブ方向に貫通している貫通孔が形成されている、
    ことを特徴とする車体の側構体。
  2. 互いに相反する向きを向いている外面及び内面を有する面板と、該面板の該内面に互いに平行に固定されている複数のリブとを有する複数のシングルスキンのパネル構造体を備え、
    複数の前記パネル構造体のうち、第一パネル構造体の前記リブが伸びているリブ方向と第二パネル構造体の前記リブが伸びているリブ方向とが平行でない状態で、該第一パネル構造体の前記面板の縁と、該第二パネル構造体の前記面板の縁とが突き合わされて、摩擦攪拌接合されている車体の側構体において、
    前記第一パネル構造体は、当該第一パネル構造体の前記面板の前記縁から、前記第二パネル構造体側に突出し、且つ該面板の外面から内面へ向かう内側方向にズレて、前記第二パネル構造体の前記面板を受ける面板受け面と、該面板受け面から該面板受け面に沿って該内側方向に伸びる接合縁リブと、が形成されている突出部を有し、
    前記第二パネル構造体は、前記第一パネル構造体の前記突出部と干渉する部分の前記リブが切り欠かれており、
    前記第一パネル構造体は、前記接合縁リブと前記リブとが一体になっている合体リブを有する、
    ことを特徴とする車体の側構体。
  3. 請求項2に記載の車体の側構体において、
    前記第一パネル構造体の前記合体リブには、前記リブ方向に貫通している貫通孔が形成されている、
    ことを特徴とする車体の側構体。
  4. 請求項1から3のいずれか一項に記載の車体の側構体において、
    前記第一パネル構造体の前記面板の前記縁と、前記第二パネル構造体の前記面板の前記縁との突き合わせ部分のみならず、該突き合わせ部分に隣接している該第一パネル構造体の前記面板受け面と該第二パネル構造体の前記面板の前記内面との間でも摩擦攪拌接合されている、
    ことを特徴とする車体の側構体。
  5. 請求項1から4のいずれか一項に記載の車体の側構体において、
    前記第一パネル構造体の前記面板受け面は、当該第一パネル構造体の前記面板の前記外面から前記内側方向へ、前記第二パネル構造体の前記面板の厚さ分だけズレている、
    ことを特徴とする車体の側構体。
  6. 請求項1から5のいずれか一項に記載の車体の側構体において、
    前記接合縁リブの前記内側方向の端は、前記第一パネル構造体の前記リブの前記内側方向の端と、該内側方向において同じ位置である、
    ことを特徴とする車体の側構体。
  7. 請求項1から6のいずれか一項に記載の車体の側構体において、
    前記第一パネル構造体の前記面板受け面が、当該第一パネル構造体の前記縁から、前記第二パネル構造体側へ突出している量は、前記摩擦攪拌接合で用いる回転ツールのショルダー半径以上である、
    ことを特徴とする車体の側構体。
  8. 請求項1から3のいずれか一項に記載の車体の側構体において、
    前記第一パネル構造体の複数の前記リブが並んでいるリブ垂直方向で、該第一パネル構造体の前記縁から前記合体リブの一方の側面までの距離、及び該第一パネル構造体の前記縁から前記合体リブの他方の側面までの距離は、いずれも、前記摩擦攪拌接合で用いる回転ツールのショルダー半径以上である、
    ことを特徴とする車体の側構体。
  9. 請求項1から7のいずれか一項に記載の車体の側構体において、
    前記第一パネル構造体の前記面板の前記縁を基準にして、該第一パネル構造体の複数の前記リブが並んでいるリブ垂直方向の一方の側に、前記接合縁リブが配置され、他方の側に、前記リブが配置されている、
    ことを特徴とする車体の側構体。
  10. 請求項1から9のいずれか一項に記載の車体の側構体において、
    前記第一パネル構造体における前記接合縁リブの前記第二パネル構造体側の面の少なくとも一部は、該第一パネル構造体の複数の前記リブが並んでいるリブ垂直方向で、前記面板受け面の該第二パネル構造体側の縁と同じ位置である、
    ことを特徴とする車体の側構体。
  11. 請求項1から10のいずれか一項に記載の側構体の製造方法において、
    前記第一パネル構造体の前記縁と、前記第二パネル構造体の前記縁とを突き合わせ、各パネル構造体の前記面板の前記外面側から前記内側方向に回転ツールを押し付け、突き合わせ部分に沿って該回転ツールを移動させて、該突き合わせ部分を摩擦攪拌接合する接合工程を実行する、
    ことを特徴とする側構体の製造方法。
  12. 請求項11に記載の側構体の製造方法において、
    前記接合工程では、前記第一パネル構造体の前記接合縁リブと、前記第二パネル構造体の複数の前記リブにおける該第一パネル構造体側の端とを、溶接で接合する、
    ことを特徴とする側構体の製造方法。
  13. 請求項11又は12に記載の側構体の製造方法において、
    前記接合工程で摩擦攪拌接合する際には、前記回転ツールのプローブ部が前記突き合わせ部分に最初に接するプローブ始点位置と、該プローブ部が該突き合わせ部分に最後に接するプローブ終点位置では、該回転ツールを回転させつつも移動させない滞留処理を実行する、
    ことを特徴とする側構体の製造方法。
  14. 請求項11又は12に記載の側構体の製造方法において、
    前記接合工程で摩擦攪拌接合する際には、前記回転ツールのプローブ部が前記突き合わせ部分に最初に接するプローブ始点位置と異なる位置を、プローブ挿入位置とする、
    ことを特徴とする側構体の製造方法。
  15. 請求項11、12、14のいずれか一項に記載の側構体の製造方法において、
    前記接合工程で摩擦攪拌接合する際には、前記回転ツールのプローブ部が前記突き合わせ部分に最後に接するプローブ終点位置と異なる位置を、プローブ引抜位置とする、
    ことを特徴とする側構体の製造方法。
  16. 請求項11から15のいずれか一項に記載の側構体の製造方法において、
    前記側構体は、前記第一パネル構造体と、該第一パネル構造体の前記リブ方向で互いに間隔を開けて、該第一パネル構造体に接合されている複数の第二パネル構造体と、を備え、
    複数の前記第二パネル構造体相互間の前記間隔を縦長さとする金属板を準備し、
    前記接合工程では、
    複数の前記第二パネル構造体相互間に前記金属板を配置し、
    前記金属板を基準にして、一方の前記第二パネル構造体の前記面板における、他方の前記第二パネル構造体側の縁を、該金属板の前記縦方向の一方の縁に接触させ、該他方の第二パネル構造体の前記面板における、該一方の第一パネル構造体側の縁を、該金属板の該縦方向の他方の縁に接触させ、該金属板の幅方向の一方の縁を、前記第一パネル構造体の前記縁に突き合わせ、該金属板の一方の面を該第一パネル構造体の前記面板受け面に接触させ、
    前記第一パネル構造体の前記縁と前記一方の第二パネル構造体の前記縁との前記突き合わせ部分と、該第一パネル構造体の該縁と前記金属板の前記幅方向の前記一方の縁との突き合わせ部分と、該第一パネル構造体の該縁と前記他方の第二パネル構造体の前記縁との前記突き合わせ部分とにかけて連続して、前記回転ツールを押付けつつ移動させて、各突き合わせ部分を摩擦攪拌接合する、
    ことを特徴とする側構体の製造方法。
  17. 請求項11から15のいずれか一項に記載の側構体の製造方法において、
    前記側構体は、前記第一パネル構造体と、該第一パネル構造体の前記リブ方向で互いに間隔を開けて、該第一パネル構造体に接合されている複数の第二パネル構造体と、を備え、
    前記接合工程では、
    複数の前記第二パネル構造体相互の間を基準にして、一方の前記第二パネル構造体の前記縁と前記第一パネル構造体の前記縁との前記突き合わせ部分と、該第一パネル構造体の面板上の領域であって、前記リブ方向における該一方の第二パネル構造体と他方のパネル構造体との間の領域と、該他方の第二パネル構造体の前記縁と該第一パネル構造体の該縁との前記突き合わせ部分とにかけて連続して、前記回転ツールを押付けつつ移動させて、各突き合わせ部分を摩擦攪拌接合する、
    ことを特徴とする側構体の製造方法。
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