JP2002356177A - 車体フレーム用アルミニウム合金材の接合方法及びアルミニウム合金製車体フレーム - Google Patents

車体フレーム用アルミニウム合金材の接合方法及びアルミニウム合金製車体フレーム

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JP2002356177A
JP2002356177A JP2001282259A JP2001282259A JP2002356177A JP 2002356177 A JP2002356177 A JP 2002356177A JP 2001282259 A JP2001282259 A JP 2001282259A JP 2001282259 A JP2001282259 A JP 2001282259A JP 2002356177 A JP2002356177 A JP 2002356177A
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welding
aluminum alloy
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cross member
body frame
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JP2001282259A
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Yoshihaya Imamura
美速 今村
Fujio Nakamura
藤雄 中村
Takeo Kuramochi
剛生 倉持
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Kobe Steel Ltd
Original Assignee
Kobe Steel Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 アルミニウム合金製車体フレームを構成する
部材の溶接時における変形を低減することができるアル
ミニウム合金材の接合方法及びアルミニウム合金製車体
フレームを提供する。 【解決手段】 サイドメンバ1の上面1b及びクロスメ
ンバ3の上面3aの当接部に対し、例えばアーク溶接法
により突き合わせ溶接を行う。このとき、溶接の進行方
向は、クロスメンバ4から離間する方向、即ち、サイド
メンバ1のクロスメンバ3から張り出している側の端部
1cに向かう方向とする。次に、サイドメンバ1の側面
1a及びクロスメンバ3のクロスメンバ4と対向する側
面の裏側に位置する側面3bの当接部に対し、例えばア
ーク溶接法によりすみ肉溶接を立向下進で行う。続い
て、サイドメンバ1の側面1a及びクロスメンバ3のク
ロスメンバ4側の側面3cの当接部に対し、例えばアー
ク溶接法によりすみ肉溶接を立向下進で行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、乗用車及びトラッ
ク等のアルミニウム合金製車体フレームの製造に好適な
アルミニウム合金材の接合方法及びアルミニウム合金製
車体フレームに関し、特に、溶接時に発生する部材の変
形の低減を図ったアルミニウム合金材の接合方法及びア
ルミニウム合金製車体フレームに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、自動車等の車体は、成形した鋼板
端部を重ねて、その部位を抵抗スポット溶接によって接
合している。このようにして組み立てられたモノコック
構造が自動車等の一般的な車体構造である。
【0003】しかし、この方法は、組み立ての自動化が
容易であるという利点はあるものの、重ね部分が多く、
構造形成上、無駄な部分がかなりあり、スリムでないこ
とに加え、成形部材の形状が複雑で重量の増加も生じる
という欠点がある。
【0004】これに対し、アーク溶接又はビーム溶接等
により、フレームを突き合わせ溶接することにより車体
を組み立てれば、構造的にスリムになるものの、溶接前
のフレームの突き合わせ精度が溶接品質に大きく影響す
る。例えば、フレーム間に予期できないギャップが生じ
ると安定した溶接品質を得ることが難しくなる。このた
め、フレームを拘束して組み立て状態に保持するための
治具が必要であり、またフレーム自体も高精度の機械加
工が必要である。従って、組み立ての自動化が困難であ
る。
【0005】また、近時、車体の軽量化のために、車体
をアルミニウムで製作しようとする試みがなされてい
る。この場合に、アルミニウムは鋼に比べスポット溶接
性が悪く、モノコック構造においては、数千点の溶接を
する必要があるが、その場合に電極の消耗が大きいとい
う難点がある。また、板材の成形性もアルミニウムは鋼
よりも悪いという難点がある。
【0006】そこで、トラック等の自動車及び輸送機等
の車体に中空のパイプ状フレームを適用するスペースフ
レーム構造が提案されている(実開平7−35252号
公報)。図8は実開平7−35252号公報に記載され
たスペースフレーム構造を示す模式図である。図8に示
すように、例えば角筒状のアルミニウム製形材51を、
乗用車の車体の形状に組み立て、各角筒状形材51同士
を溶接により接合して形材51同士が固着される。これ
により、所謂スペースフレーム構造が形成され、このス
ペースフレーム50を覆うように構造板が取り付けられ
て自動車ボディが完成する。
【0007】このスペースフレームを製造するためのア
ルミニウム製の押出成形によるフレーム同士を接合する
方法としては、接合方法の特性及び継手部に対して要求
される特性等を勘案して、アーク溶接法、抵抗スポット
溶接法又は機械的接合方法等が実施されている。特に、
強度が要求される接合部位には、輸送機分野等で実績の
あるアーク溶接法、例えばAC・TIG(以下、TIG
という)法又はDCEP・MIG若しくはAC・MIG
(以下、総称してMIGという)法が適用されている。
【0008】そして、自動車等の車体フレームを溶接に
より組み立てる際には、従来、各部材を治具により拘束
して変形の抑制を行おうとしている。図9は車体フレー
ムの基本構造を示す斜視図である。互いに平行に配置さ
れた2本のサイドメンバ21及び22が2本のクロスメ
ンバ23及び24により連結されている。クロスメンバ
23及び24の端面がサイドメンバ21及び22の側面
に、例えばアーク溶接法により溶接されている。
【0009】このような構造の車体フレームは、サイド
メンバ21及び22の間にクロスメンバ23及び24を
その端面がサイドメンバ21及び22の側面に当接する
ようにゲージプレート又はロケート(位置決め)ピンに
よって精密に位置決めしてクランプにより拘束し、溶接
を行うことにより形成されている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、アルミ
ニウム合金製の車体フレームにおいて、部材の肉厚が4
mm程度以上であれば特に変形等の問題は生じないもの
の、更なる軽量化のために部材の肉厚を3mm以下にま
で薄肉化すると、溶接後にクランプを解放したときに、
サイドメンバの各クロスメンバから張り出した両端部が
内側に湾曲してしまうという問題点がある。図10はサ
イドメンバの変形状態を示す斜視図である。このような
変形が生じると、決められた寸法精度を得ることができ
ず、例え強制的に変形を抑え込みながら組み立てること
ができたとしても、車体を組み立てにくく、変形が抑え
込まれている部位に比較的大きな残留応力が内在するた
め、車体の使用時の応力状態として不利になる虞があ
る。
【0011】本発明はかかる問題点に鑑みてなされたも
のであって、アルミニウム合金製車体フレームを構成す
る部材の溶接時における変形を低減することができるア
ルミニウム合金材の接合方法及びアルミニウム合金製車
体フレームを提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明に係る車体フレー
ム用アルミニウム合金材の接合方法は、複数本のアルミ
ニウム合金製のクロスメンバを1対のアルミニウム合金
製のサイドメンバの間に前記サイドメンバの少なくとも
一方の端部が張り出すようにして配置して前記クロスメ
ンバの長手方向における端面を前記サイドメンバに接合
する工程を有する車体フレーム用アルミニウム合金材の
接合方法において、前記クロスメンバの端面を前記サイ
ドメンバに接合する工程は、前記複数本のクロスメンバ
のうち前記サイドメンバの張り出している張出端部に最
も近く位置するものを前記サイドメンバに接合する際
に、前記張出端部側に位置する前記クロスメンバの外側
部と前記サイドメンバとを溶接する工程と、前記外側部
に対向する前記クロスメンバの内側部と前記サイドメン
バとを溶接する工程と、を有し、前記外側部と前記サイ
ドメンバとを溶接する工程を前記内側部と前記サイドメ
ンバとを溶接する工程より先に行うことを特徴とする。
【0013】なお、前記クロスメンバの断面形状は、実
質的に矩形であってもよい。この実質的に矩形には、長
方形だけでなく正方形も含まれる。また、前記クロスメ
ンバの端面を前記サイドメンバに接合する工程は、複数
回に分けて前記クロスメンバの端面を前記サイドメンバ
に溶接する工程を有し、前記クロスメンバの前記サイド
メンバの張出端部に最も近く位置する部位を前記クロス
メンバの前記サイドメンバの張出端部から最も離間する
部位よりも先に溶接することができる。更に、前記複数
回の溶接の中で前記外側部と前記サイドメンバとを溶接
する工程を最初に行うことができる。
【0014】本発明に係る他の車体フレーム用アルミニ
ウム合金材の接合方法は、複数本のアルミニウム合金製
の第1の部材の端面とアルミニウム合金製の第2の部材
の側面とを前記第2の部材の一端部を張り出させて接合
する車体フレーム用アルミニウム合金材の接合方法にお
いて、前記第1の部材の端面を前記第2の部材の側面に
当接させて配置する工程と、前記複数本の第1の部材の
うち前記第2の部材の張り出している張出端部に最も近
く位置するものを前記第2の部材に接合する際に、前記
張出端部側に位置する前記第1の部材の外側部と前記第
2の部材とを溶接する工程と、前記外側部に対向する前
記第1の部材の内側部と前記第2の部材とを溶接する工
程と、を有し、前記外側部と前記第2の部材とを溶接す
る工程を前記内側部と前記第2の部材とを溶接する工程
より先に行うことを特徴とする。
【0015】なお、前記外側部と内側部とを連結する連
結部と前記第2の部材とを溶接する工程と前記外側部及
び内側部の一方と前記第2の部材とを溶接する工程とを
連続して行い1つの溶接ビードを形成することにより、
溶接強度が向上すると共に、より一層第2の部材の曲が
り変形を低減することができる。また、前記第1の部材
を、車体フレームのクロスメンバとし、前記第2の部材
を、車体フレームのサイドメンバとしてもよい。
【0016】本発明においては、溶接を行う箇所の順序
を適切に規定しているので、サイドメンバ又は第2の部
材の張り出している部分における溶接による曲がり変形
を低減することができる。
【0017】本発明に係るアルミニウム合金製車体フレ
ームは、上述のいずれかの方法により接合されたアルミ
ニウム合金材を有することを特徴とする。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例に係るアル
ミニウム合金材の接合方法について、添付の図面を参照
して具体的に説明する。図1(a)は本発明の第1の実
施例に係るアルミニウム合金材の接合方法を示す斜視
図、(b)は断面図である。なお、図1中の、及び
は溶接の順序を示している。
【0019】本実施例においては、図1(a)に示すよ
うに、断面形状が「口」の字型(閉口断面形状)の2本
のサイドメンバ(第2の部材)1及び2を互いに平行に
配置し、これらの間に断面形状が「口」の字型の2本の
クロスメンバ(第1の部材)3及び4をサイドメンバ1
及び2に直交するように接合する。サイドメンバ1及び
2のサイズは、例えば肉厚:2乃至3mm、長さ:14
00mm、高さ:100mm、幅:70mm、クロスメ
ンバ3及び4のサイズは、例えば肉厚:2乃至3mm、
長さ:1000mm、高さ;100mm、幅70mmで
あるが、これらに限定されるものではない。
【0020】先ず、サイドメンバ1及び2並びにクロス
メンバ3及び4を所定の位置に配置してクランプにより
拘束する。このとき、クロスメンバ3及び4の各端面を
サイドメンバ1及び2の内側の各側面1a等に当接させ
る。クロスメンバ3及び4のサイドメンバ1及び2の端
部からの距離は、例えば350mmである。次いで、こ
れらの部材を拘束したまま仮付けを行う。
【0021】その後、図1(b)に示すように、サイド
メンバ1の上面1b及びクロスメンバ3の上面3aの当
接部に対し、例えばアーク溶接法により突き合わせ溶接
を行う。このとき、溶接の進行方向は、クロスメンバ4
から離間する方向、即ち、サイドメンバ1のクロスメン
バ3から張り出している側の端部1cに向かう方向とす
る。このときの溶接電流は、各部材の肉厚が2mmであ
れば、例えば80Aとし、各部材の肉厚が3mmであれ
ば、例えば120Aとする。
【0022】次に、サイドメンバ1の側面1a及びクロ
スメンバ3の端部1c側の側面(外側部)3bの当接部
に対し、例えばアーク溶接法によりすみ肉溶接を立向下
進で行う。続いて、サイドメンバ1の側面1a及びクロ
スメンバ3のクロスメンバ4側の側面(内側部)3cの
当接部に対し、例えばアーク溶接法によりすみ肉溶接を
立向下進で行う。これらの立向下進溶接における溶接電
流は、各部材の肉厚が2mmであれば、例えば100A
とし、各部材の肉厚が3mmであれば、例えば120A
とする。
【0023】次いで、サイドメンバ2とクロスメンバ3
との当接部、サイドメンバ1とクロスメンバ4の当接
部、並びにサイドメンバ2とクロスメンバ4との当接部
に対しても、同様に、上面同士のサイドメンバの張り出
し側に向かう方向を進行方向とする突き合わせ溶接、ク
ロスメンバの前記張り出し側の側面(外側部)とサイド
メンバの内側面との立向下進でのすみ肉溶接、及びクロ
スメンバの他方の側面(内側部)とサイドメンバの内側
面との立向下進でのすみ肉溶接をこの順で行う。なお、
サイドメンバの内側面とは、2本のサイドメンバの互い
に対向する側の側面、即ちクロスメンバが当接する側面
をいう。
【0024】このような本実施例によれば、サイドメン
バ1及び2のクロスメンバ3及び4の外側に延出した部
分における曲がりの発生を低減することができる。
【0025】なお、各当接部における2側面に対する溶
接順が上述のものであれば、4箇所の当接部に対して、
サイドメンバ1とクロスメンバ3との当接部の溶接を最
初に行う必要はなく、いずれの当接部を最初に溶接して
もよい。また、4箇所の当接部を同時に溶接してもよ
い。
【0026】また、仮付け後にクランプによる拘束を解
除し、本溶接を拘束がない状態で行ってもよい。
【0027】更に、第1の実施例においては、クロスメ
ンバの側面における溶接を行う前に上面における溶接を
行っているが、クロスメンバの側面における溶接を行っ
た後に上面における溶接を行ってもよい。また、2側面
の溶接で十分な接合強度が得られれば、上面における溶
接は必ずしも必要なものではない。但し、上面における
溶接を行う場合には、曲がり変形を抑制するという観点
の上では、その進行方向を他方のクロスメンバに近づく
方向、即ち張り出している端部から離間する方向とする
ことが好ましいが、溶接施工の観点からは、第1の実施
例のように、その進行方向を他方のクロスメンバから離
間する方向、即ち張り出している端部に向かう方向にす
ることが好ましい。これは、その後に続くクロスメンバ
の内側部とサイドメンバとの溶接を行いやすくなるから
である。
【0028】更にまた、第1の実施例では、クロスメン
バを2本としているが、クロスメンバの数は特に限定さ
れるものではなく、3本以上であってもよい。
【0029】次に、本発明の第2の実施例について説明
する。図2(a)は本発明の第2の実施例に係るアルミ
ニウム合金材の接合方法を示す斜視図、(b)は断面図
である。なお、図2中の及びは溶接の順序を示して
いる。
【0030】本実施例においては、図2(a)に示すよ
うに、2本のサイドメンバ1及び2の間に断面形状が略
「口」の字型の2本のクロスメンバ5及び6をサイドメ
ンバ1及び2に直交するように接合する。サイドメンバ
1及び2のサイズは、第1の実施例のものと同様である
が、クロスメンバ5及び6のサイズは、例えば肉厚:2
乃至3mm、長さ:1000mm、高さ;95mm、幅
70mmであり、上面側の2つの隅部に半径が13mm
以上の面取りが施されている。
【0031】先ず、クロスメンバ5及び6の各端面をサ
イドメンバ1及び2の各側面1a等に当接させて配置す
る。次いで、これらの部材をクランプで拘束して仮付け
を行う。
【0032】その後、図2(b)に示すように、クロス
メンバ5とサイドメンバ1の側面1aとの当接部に対
し、上面5a及びサイドメンバ1の端部1cに近い側の
側面5bにおけるすみ肉溶接を、例えばアーク溶接法に
より行う。このとき、上面5aにおけるすみ肉溶接の進
行方向は、クロスメンバ6から離間する方向、即ち、端
部1cに近づく方向とし、側面5bにおけるすみ肉溶接
は立向下進とし、これらの溶接を連続して行う。このと
きの溶接電流は、各部材の肉厚が2mmであれば、例え
ば90Aとし、各部材の肉厚が3mmであれば、例えば
120Aとする。
【0033】次に、サイドメンバ1の側面1a及びクロ
スメンバ5のクロスメンバ6側の側面5cの当接部に対
し、例えばアーク溶接法によりすみ肉溶接を立向下進で
行う。このときの溶接電流は、各部材の肉厚が2mmで
あれば、例えば100Aとし、各部材の肉厚が3mmで
あれば、例えば120Aとする。
【0034】続いて、サイドメンバ2とクロスメンバ5
との当接部、サイドメンバ1とクロスメンバ6の当接
部、並びにサイドメンバ2とクロスメンバ6との当接部
に対しても、同様に、上面からサイドメンバの張り出し
側の側面への連続したすみ肉溶接、及びクロスメンバの
他方の側面におけるすみ肉溶接をこの順で行う。
【0035】このような第2の実施例によれば、第1の
実施例よりも一層曲がりの発生を低減することができ、
作業性も向上させることができる。
【0036】なお、第1及び第2の実施例においては、
各溶接をアーク溶接法により行っているが、本発明はこ
れに限定されるものではなく、例えばYAGレーザ又は
CO レーザ等を使用したレーザ溶接法、電子ビーム溶
接法等の連続したビードを形成する溶融溶接法により行
うことができる。
【0037】また、サイドメンバ及びクロスメンバの断
面形状は、第1及び第2の実施例におけるものに限定さ
れるものではなく、例えば「日」の字型(閉口断面形
状)の断面形状であってもよく、「ハット型」とよばれ
る「コ」の字型の両端部から外方に延出する部分が設け
られた形状(開口断面形状)を例えば、開口部が下方に
位置するように各部材を配置して用いてもよい。更に、
各部材の肉厚は特に限定されるものではないが、強度及
び重量の観点から2乃至3mm程度であることが好まし
い。図3(a)及び(b)は本発明に使用することがで
きる部材の例を示す断面図である。例えば、クロスメン
バの断面形状を、図3(a)に示すような8角形として
もよく、図3(b)に示すような上側に凸部が設けられ
たような形状としてもよい。但し、これらの部材を使用
する場合にも、張り出し側端面7aにおけるサイドメン
バとの溶接をその反対側の端面7bにおける溶接よりも
先に行う必要があり、特に端面7aにおける溶接を最初
に行うことが好ましい。
【0038】更に、第1及び第2の実施例では、各部材
を水平面上に配置して接合しているが、本発明はこれに
限定されるものではない。例えば、これらの部材を立た
せて接合することもできる。但し、この場合でも、各部
材の相対的な位置関係を基準とした溶接の順序は、第1
及び第2の実施例のものと同様のものにする。
【0039】更にまた、位置決め後で本溶接の前に仮付
を行うこと好ましいが、必ずしも仮付を行う必要はな
い。仮付を行った場合には、仮付後に位置決めの際の拘
束を解除しても解除しなくても極めて良好な結果が得ら
れるが、仮付を行わない場合に拘束を解除して本溶接を
行うと、拘束により位置決めがされていたにも拘わら
ず、各部材の位置がずれてしまう。このため、仮付を行
わない場合には、拘束を解除せずに本溶接を行う必要が
ある。また、仮付の位置は、本溶接の終点近傍にあるこ
とが好ましいが、これに限定されるものではなく他の位
置に仮付をしてもよい。
【0040】また、サイドメンバ及びクロスメンバ等の
本発明に使用する部材の形状については、例えば長さは
300乃至5000mm、幅は20乃至200mm、肉
厚は0.5乃至5mmであるが、これらに限定されるも
のではなく、例えば湾曲した部位がある部材を使用して
もよい。
【0041】更に、第1及び第2の実施例では、クロス
メンバの3辺に位置する両側面及び上面とサイドメンバ
の側面とを溶接しているが、更にクロスメンバの他の1
辺に位置する下面とサイドメンバの側面とを溶接しても
よい。この場合にも、その溶接の進行方向は、曲がり変
形を抑制するという観点において、張り出し部から離間
する方向とすることが好ましい。
【0042】更にまた、第1又は第2の実施例により作
製された車体フレームが自動車等に搭載される際には、
その向きは特に限定されるものではない。例えば、サイ
ドメンバが自動車の進行方向(長手方向)に平行に配置
されてもよく、サイドメンバが自動車の幅方向に平行に
配置されてもよい。また、これらの車体フレームは、自
動車のシャーシとして搭載されるものであってもよく、
その上にエンジン等が載置されシャーシの上に載置され
るサスペンションサブフレームとして搭載されるもので
あってもよい。
【0043】また、2本のサイドメンバの間に2本のク
ロスメンバを接合する場合には、4つの接合箇所が存在
するが、これらの接合箇所間の接合順序は次のようにす
ることが好ましい。例えば図1に示すサイドメンバ1及
び2とクロスメンバ3及び4とを接合する場合で、4本
の溶接トーチを使用するときには、サイドメンバ1及び
2とクロスメンバ3との各接合箇所、並びにサイドメン
バ1及び2とクロスメンバ4との各接合箇所の総計で4
つの接合箇所において同時に接合を行うことが好まし
い。また、2本の溶接トーチを使用するときには、サイ
ドメンバ1及び2とクロスメンバ3との各接合箇所にお
いて同時に接合を行い、サイドメンバ1及び2とクロス
メンバ4との各接合箇所において同時に接合を行うこと
が好ましい。また、1本の溶接トーチを使用するときに
は、例えばクロスメンバ3とサイドメンバ1との接合箇
所、クロスメンバ3とサイドメンバ2との接合箇所、ク
ロスメンバ4とサイドメンバ1との接合箇所、クロスメ
ンバ4とサイドメンバ2との接合箇所というように、1
つのクロスメンバの両端を接合した後に他のクロスメン
バの接合に取りかかることが好ましい。特に、4本の溶
接トーチを使用するときには、各接合箇所において外側
部の溶接を同時に行い、その後内側部の溶接を同時に行
うことが好ましい。また、2本の溶接トーチを使用する
ときには、同時に接合を行う2つの接合箇所において外
側部の溶接を同時に行い、その後内側部の溶接を同時に
行うことが好ましい。
【0044】
【実施例】以下、本発明の実施例について、その特許請
求の範囲から外れる比較例と比較して具体的に説明す
る。
【0045】第1実験例 以下に示す種々の順序で、実施例No.1乃至No.4
及び比較例No.11乃至No.14において、第1の
実施例と同様の形状及び配置で2本のサイドメンバ及び
2本のクロスメンバをMIG溶接により接合した。な
お、各部材の肉厚は2mmとし、これらのMIG溶接で
は、溶接ワイヤの直径を1.2mm、溶接速度を70c
m/分、溶接電流を100Aとした。また、以下の説明
において、クロスメンバの「外側面」とは、クロスメン
バのそのクロスメンバからサイドメンバが張り出してい
る側の側面をいい、クロスメンバの「内側面」とは、ク
ロスメンバの他方の側面をいう。図4(a)は第1実験
例及び第2実験例におけるサイドメンバとクロスメンバ
との関係を示す断面図であり、(b)は第1実験例の各
実施例又は比較例における溶接順序及び曲がり量を示す
模式図である。なお、図4中の及びは溶接の順序を
示している。
【0046】実施例No.1では、クロスメンバ11の
外側面13aにおけるサイドメンバ12の側面との立向
下進溶接及び内側面13bにおける立向下進溶接をこの
順で行った。
【0047】実施例No.2では、クロスメンバ11の
外側面13aにおけるサイドメンバ12の側面との立向
上進溶接及び内側面13bにおける立向上進溶接をこの
順で行った。
【0048】実施例No.3では、クロスメンバ11の
外側面13aにおけるサイドメンバ12の側面との立向
下進溶接及び内側面13bにおける立向上進溶接をこの
順で行った。
【0049】実施例No.4では、クロスメンバ11の
外側面13aにおけるサイドメンバ12の側面との立向
上進溶接及び内側面13bにおける立向下進溶接をこの
順で行った。
【0050】比較例No.11では、クロスメンバ11
の内側面13bにおけるサイドメンバ12の側面との立
向下進溶接及び外側面13aにおける立向下進溶接をこ
の順で行った。
【0051】比較例No.12では、クロスメンバ11
の内側面13bにおけるサイドメンバ12の側面との立
向上進溶接及び外側面13aにおける立向上進溶接をこ
の順で行った。
【0052】比較例No.13では、クロスメンバ11
の内側面13bにおけるサイドメンバ12の側面との立
向上進溶接及び外側面13aにおける立向下進溶接をこ
の順で行った。
【0053】比較例No.14では、クロスメンバ11
の内側面13bにおけるサイドメンバ12の側面との立
向下進溶接及び外側面13aにおける立向上進溶接をこ
の順で行った。
【0054】そして、サイドメンバの各端部における変
位を曲がり量として測定した。なお、この曲がり量は、
各実施例及び比較例において、夫々仮付を行った後にM
IG溶接を行ったもの(仮付あり)、及び仮付を行わず
にMIG溶接を行ったもの(仮付なし)について測定し
た。図5は曲がり量の測定方法を示す図であって、
(a)は本溶接前の状態を示す上面図であり、(b)は
本溶接後の状態を示す上面図である。この曲がり量測定
では、図5に示すように、クロスメンバ及びサイドメン
バを配置し本溶接(MIG溶接)を行う前の状態におけ
る両サイドメンバの外側の側面間の距離Aを定盤の上で
3次元形状測定機を使用して0.5mm単位で計測し、
本溶接(MIG溶接)後に車体フレームを拘束治具から
取り外し、両サイドメンバの外側の側面の端部間の距離
Bを0.5mm単位で計測し、(A−B)/2で求めら
れる量(mm)を曲がり量として測定した。そして、こ
のような測定を各実施例及び比較例について10回行
い、その平均値を求め、曲がり量が3.0mm未満のも
のを合格、3.0mm以上のものを不合格と判定した。
【0055】図4に示すように、実施例No.1乃至N
o.4においては、クロスメンバの「外側面」を「内側
面」よりも先に溶接しているので、その溶接方向(下進
であるか上進であるか)に拘わらず、曲がり量は1.5
mm以下と極めて小さく、合格であった。
【0056】これに対し、比較例No.11乃至No.
14においては、クロスメンバの「内側面」を「外側
面」よりも先に溶接しているので、その溶接方向に拘わ
らず、曲がり量は3.0mm以上と大きく、不合格であ
った。
【0057】なお、仮付ありの場合には、仮付による拘
束のために曲がり量は3.0mmを超えることはなく、
仮付なしの場合には、仮付による拘束はないが、治具に
よる拘束があるため、その曲がり量は5.0mmを超え
ることはなかった。
【0058】第2実験例 以下に示す種々の順序で、実施例No.5乃至No.1
0及び比較例No.15乃至No.20において、上述
の第1の実験例と同様の条件で2本のサイドメンバ及び
2本のクロスメンバをMIG溶接により接合した。な
お、立向溶接の溶接電流は100Aとし、水平溶接の溶
接電流は80Aとした。図6は仮付ありの場合における
第2実験例の各実施例又は比較例における溶接順序及び
曲がり量を示す模式図であり、図7は仮付なしの場合に
おける第2実験例の各実施例又は比較例における溶接順
序及び曲がり量を示す模式図である。なお、図6及び図
7中の〜は溶接の順序を示している。
【0059】実施例No.5では、クロスメンバ11の
外側面13aにおけるサイドメンバ12の側面との立向
下進溶接及び内側面13bにおける立向下進溶接をこの
順で行った後、クロスメンバ11の上面において外側面
13a側から内側面13b側に向かってサイドメンバ1
2との溶接を行った。
【0060】実施例No.6では、クロスメンバ11の
外側面13aにおけるサイドメンバ12の側面との立向
下進溶接を行った後、クロスメンバ11の上面において
外側面13a側から内側面13b側に向かってサイドメ
ンバ12との溶接を行い、その後、内側面13bにおけ
る立向下進溶接を行った。
【0061】実施例No.7では、クロスメンバ11の
上面において外側面13a側から内側面13b側に向か
ってサイドメンバ12との溶接を行った後、クロスメン
バ11の外側面13aにおけるサイドメンバ12の側面
との立向下進溶接及び内側面13bにおける立向下進溶
接をこの順で行った。
【0062】実施例No.8では、クロスメンバ11の
外側面13aにおけるサイドメンバ12の側面との立向
下進溶接を行った後、クロスメンバ11の上面において
内側面13b側から外側面13a側に向かってサイドメ
ンバ12との溶接を行い、その後、内側面13bにおけ
る立向下進溶接を行った。
【0063】実施例No.9では、クロスメンバ11の
外側面13aにおけるサイドメンバ12の側面との立向
下進溶接及び内側面13bにおける立向下進溶接をこの
順で行った後、クロスメンバ11の上面において内側面
13b側から外側面13a側に向かってサイドメンバ1
2との溶接を行った。
【0064】実施例No.10では、クロスメンバ11
の上面において内側面13b側から外側面13a側に向
かってサイドメンバ12との溶接を行った後、クロスメ
ンバ11の外側面13aにおけるサイドメンバ12の側
面との立向下進溶接及び内側面13bにおける立向下進
溶接をこの順で行った。
【0065】比較例No.15では、クロスメンバ11
の内側面13bにおけるサイドメンバ12の側面との立
向下進溶接及び外側面13aにおける立向下進溶接をこ
の順で行った後、クロスメンバ11の上面において外側
面13a側から内側面13b側に向かってサイドメンバ
12との溶接を行った。
【0066】比較例No.16では、クロスメンバ11
の内側面13bにおけるサイドメンバ12の側面との立
向下進溶接を行った後、クロスメンバ11の上面におい
て外側面13a側から内側面13b側に向かってサイド
メンバ12との溶接を行い、その後、外側面13aにお
ける立向下進溶接を行った。
【0067】比較例No.17では、クロスメンバ11
の上面において外側面13a側から内側面13b側に向
かってサイドメンバ12との溶接を行った後、クロスメ
ンバ11の内側面13bにおけるサイドメンバ12の側
面との立向下進溶接及び外側面13aにおける立向下進
溶接をこの順で行った。
【0068】比較例No.18では、クロスメンバ11
の上面において内側面13b側から外側面13a側に向
かってサイドメンバ12との溶接を行った後、クロスメ
ンバ11の内側面13bにおけるサイドメンバ12の側
面との立向下進溶接及び外側面13aにおける立向下進
溶接をこの順で行った。
【0069】比較例No.19では、クロスメンバ11
の内側面13bにおけるサイドメンバ12の側面との立
向下進溶接及び外側面13aにおける立向下進溶接をこ
の順で行った後、クロスメンバ11の上面において内側
面13b側から外側面13a側に向かってサイドメンバ
12との溶接を行った。
【0070】比較例No.20では、クロスメンバ11
の内側面13bにおけるサイドメンバ12の側面との立
向下進溶接を行った後、クロスメンバ11の上面におい
て内側面13b側から外側面13a側に向かってサイド
メンバ12との溶接を行い、その後、外側面13aにお
ける立向下進溶接を行った。
【0071】そして、第1の実験例と同様に、サイドメ
ンバの各端部における変位を曲がり量として測定し、1
0回の測定の平均値を求めた。これらの結果を図6及び
図7中の括弧内に示す。
【0072】図6及び図7に示すように、実施例No.
5乃至No.10においては、クロスメンバの「外側
面」を「内側面」よりも先に溶接しているので、その溶
接方向(下進であるか上進であるか)に拘わらず、曲が
り量は2.5mm以下と極めて小さく、合格であった。
特に、実施例No.5乃至No.7においては、水平溶
接の進行方向を内側面側に向かう方向としているので、
曲がり量が仮付をしない場合であっても1.5mm以下
となった。その中でも特に、実施例No.5及びNo.
6においては、外側面における溶接を最初に行っている
ので、仮付を行った場合の曲がり量が0.5mmとな
り、ほとんど変形が生じなかった。
【0073】また、水平溶接の進行方向が同一の実施例
No.8及びNo.10と実施例No.9とを比較する
と、仮付なしの場合に、実施例No.9の変形量が実施
例No.8及びNo.10の変形量よりも小さくなって
いる。これは、仮付を行わない場合には、水平溶接を行
う前に両側板部における側面13a及び13bの溶接を
行うことにより、溶接箇所の対称性が高くなり、拘束の
度合いが大きくなるからである。
【0074】これに対し、比較例No.15乃至No.
20においては、クロスメンバの「内側面」を「外側
面」よりも先に溶接しているので、その溶接方向に拘わ
らず、曲がり量は3.0mm以上と大きく、不合格であ
った。また、比較例No.17は、不合格レベルではあ
るものの、水平溶接の進行方向を張り出し部から離間す
る方向とすると共に、内側面13bにおける立向溶接を
水平溶接の後に行っているので、仮付なしの場合の変形
量が他の比較例よりも若干小さくなった。
【0075】なお、第1の実験例と同様に、仮付ありの
場合に曲がり量が3.0mmを超えることはなく、仮付
なしの場合に曲がり量が5.0mmを超えることはなか
った。
【0076】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
溶接を行う箇所の順序を適切に規定しているので、従来
溶接により発生していた張り出し部が内側に湾曲すると
いう変形を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明の第1の実施例に係るアルミニ
ウム合金材の接合方法を示す斜視図、(b)は断面図で
ある。
【図2】(a)は本発明の第2の実施例に係るアルミニ
ウム合金材の接合方法を示す斜視図、(b)は断面図で
ある。
【図3】(a)及び(b)は本発明に使用することがで
きる部材の例を示す断面図である。
【図4】(a)は第1実験例及び第2実験例におけるサ
イドメンバとクロスメンバとの関係を示す断面図であ
り、(b)は第1実験例の各実施例又は比較例における
溶接順序及び曲がり量を示す模式図である。なお、図4
中の及びは溶接の順序を示している。
【図5】曲がり量の測定方法を示す図であって、(a)
は本溶接前の状態を示す上面図であり、(b)は本溶接
後の状態を示す上面図である。
【図6】仮付ありの場合における第2実験例の各実施例
又は比較例における溶接順序及び曲がり量を示す模式図
である。
【図7】仮付なしの場合における第2実験例の各実施例
又は比較例における溶接順序及び曲がり量を示す模式図
である。
【図8】スペースフレーム構造を示す模式図である。
【図9】車体フレームの基本構造を示す斜視図である。
【図10】サイドメンバの変形状態を示す斜視図であ
る。
【符号の説明】
1、2、12、21、22;サイドメンバ 1a;側面 1b;上面 1c;端部 3、4、5、6、11、23、24;クロスメンバ 3a、5a;上面 3b、3c、5b、5c;側面 13a;クロスメンバの外側面 13b;サイドメンバの外側面 50;スペースフレーム 51;形材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 倉持 剛生 神奈川県藤沢市宮前字裏河内100番1 株 式会社神戸製鋼所藤沢事業所内 Fターム(参考) 4E001 AA03 BB07 BB08 CB01 DA01 DE03 4E081 YC08 YC09

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数本のアルミニウム合金製のクロスメ
    ンバを1対のアルミニウム合金製のサイドメンバの間に
    前記サイドメンバの少なくとも一方の端部が張り出すよ
    うにして配置して前記クロスメンバの長手方向における
    端面を前記サイドメンバに接合する工程を有する車体フ
    レーム用アルミニウム合金材の接合方法において、前記
    クロスメンバの端面を前記サイドメンバに接合する工程
    は、前記複数本のクロスメンバのうち前記サイドメンバ
    の張り出している張出端部に最も近く位置するものを前
    記サイドメンバに接合する際に、前記張出端部側に位置
    する前記クロスメンバの外側部と前記サイドメンバとを
    溶接する工程と、前記外側部に対向する前記クロスメン
    バの内側部と前記サイドメンバとを溶接する工程と、を
    有し、前記外側部と前記サイドメンバとを溶接する工程
    を前記内側部と前記サイドメンバとを溶接する工程より
    先に行うことを特徴とする車体フレーム用アルミニウム
    合金材の接合方法。
  2. 【請求項2】 前記クロスメンバの断面形状は、実質的
    に矩形であることを特徴とする請求項1に記載の車体フ
    レーム用アルミニウム合金材の接合方法。
  3. 【請求項3】 前記クロスメンバの端面を前記サイドメ
    ンバに接合する工程は、複数回に分けて前記クロスメン
    バの端面を前記サイドメンバに溶接する工程を有し、前
    記クロスメンバの前記サイドメンバの張出端部に最も近
    く位置する部位を前記クロスメンバの前記サイドメンバ
    の張出端部から最も離間する部位よりも先に溶接するこ
    とを特徴とする請求項1又は2に記載の車体フレーム用
    アルミニウム合金材の接合方法。
  4. 【請求項4】 前記外側部と前記サイドメンバとを溶接
    する工程を最初に行うことを特徴とする請求項1乃至3
    のいずれか1項に記載の車体フレーム用アルミニウム合
    金材の接合方法。
  5. 【請求項5】 複数本のアルミニウム合金製の第1の部
    材の端面とアルミニウム合金製の第2の部材の側面とを
    前記第2の部材の一端部を張り出させて接合する車体フ
    レーム用アルミニウム合金材の接合方法において、前記
    第1の部材の端面を前記第2の部材の側面に当接させて
    配置する工程と、前記複数本の第1の部材のうち前記第
    2の部材の張り出している張出端部に最も近く位置する
    ものを前記第2の部材に接合する際に、前記張出端部側
    に位置する前記第1の部材の外側部と前記第2の部材と
    を溶接する工程と、前記外側部に対向する前記第1の部
    材の内側部と前記第2の部材とを溶接する工程と、を有
    し、前記外側部と前記第2の部材とを溶接する工程を前
    記内側部と前記第2の部材とを溶接する工程より先に行
    うことを特徴とする車体フレーム用アルミニウム合金材
    の接合方法。
  6. 【請求項6】 前記外側部と内側部とを連結する連結部
    と前記第2の部材とを溶接する工程と前記外側部及び内
    側部の一方と前記第2の部材とを溶接する工程とを連続
    して行い1つの溶接ビードを形成することを特徴とする
    請求項5に記載の車体フレーム用アルミニウム合金材の
    接合方法。
  7. 【請求項7】 前記第1の部材は、車体フレームのクロ
    スメンバであり、前記第2の部材は、車体フレームのサ
    イドメンバであることを特徴とする請求項5又は6に記
    載の車体フレーム用アルミニウム合金材の接合方法。
  8. 【請求項8】 請求項1乃至7のいずれか1項に記載の
    方法により接合された車体フレーム用アルミニウム合金
    材を有することを特徴とするアルミニウム合金製車体フ
    レーム。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013071478A (ja) * 2011-09-26 2013-04-22 Mitsubishi Alum Co Ltd フレーム構造体の組立方法
JP2013091382A (ja) * 2011-10-25 2013-05-16 Mitsubishi Alum Co Ltd フレーム構造体の溶接構造
JP2017512701A (ja) * 2014-04-01 2017-05-25 深▲せん▼市智輪電動車駆動技術有限公司 電気自動車のフレームシステム
CN107685774A (zh) * 2017-09-07 2018-02-13 赵永胜 一种通孔加固装置及其实现方法
CN109794725A (zh) * 2019-04-03 2019-05-24 山东宏康机械制造有限公司 一种大型车架焊接用定位胎及焊接工艺方法

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