JPH09285400A - 洗米方法及び洗米装置 - Google Patents

洗米方法及び洗米装置

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JPH09285400A
JPH09285400A JP10576896A JP10576896A JPH09285400A JP H09285400 A JPH09285400 A JP H09285400A JP 10576896 A JP10576896 A JP 10576896A JP 10576896 A JP10576896 A JP 10576896A JP H09285400 A JPH09285400 A JP H09285400A
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water
rice
tank
rice washing
washing tank
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JP10576896A
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Keiichi Mihira
恵一 三平
Yoshihisa Matsumoto
好央 松本
Masami Kawasaki
雅美 川崎
Nobuhide Yanagawa
信英 柳川
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Original Assignee
Kubota Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 屑米、糠、アク、泡等の夾雑物を洗米槽から
確実に排出し、さらに洗米槽内の洗浄を確実に行うこと
ができるようにする。 【解決手段】 洗米槽13に所定レベルで開口する溢流
口32を設け、給水手段15は槽内壁に水を吹きつける
ノズル孔77aが設けられ、給水手段15は、ノズル孔
77aを槽内壁に沿って旋回させるようにした噴水部7
0と、ノズル孔77aから給水する水流によって洗米槽
13内に溜まった水に対して槽内壁に沿った一方向の旋
回流を生じさせるべくノズル孔77aの旋回を停止する
停止手段79を備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、レストラン、寿司
屋、ホテル等において大量の米を繰り返し水洗するうえ
で好適に利用される洗米方法及び洗米装置に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来、洗米装置としては、洗米槽と、こ
の洗米槽内で米を攪拌する攪拌装置と、洗米槽の上部に
設けられたシャワー等の散水装置とを有したものが知ら
れている(特公昭56−9381号公報等参照)。上記
洗米槽には、散水装置から供給される水の水位を所定レ
ベル以下に保つための溢流口が設けられており、水洗作
業中には、水面上に浮遊する屑米、糠、アク、泡等の夾
雑物をこの溢流口から余剰水と一緒に槽外へ排出除去で
きるようになっている。また、洗米後には、上記の散水
装置にて洗米槽内壁に付着した米や糠分等を洗い流すよ
うにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の洗米装置に
おいて、溢流口は洗米槽の槽内壁に沿って開口するもの
であり、この溢流口には、その槽外側に単に排水パイプ
が接続されていただけである。そのため、溢流口から余
剰水を流出させることは可能であったが、上記した夾雑
物の排出除去は困難であった。これは、余剰水の排水流
れに、水面に浮遊した夾雑物を押し流すだけの勢いがな
く、夾雑物が溢流口を乗り越えられないためである。そ
のため、水洗作業後に洗米槽の下部から排水するに際し
て、各米粒が濾材的作用を奏しつつその上面に夾雑物が
残留し、水を含んだ状態となっている米に対して付着す
る、ということが起こっていた。
【0004】なお、一般に水洗後の米は、その後、浸し
工程において水に漬けるようにするが、上記のように一
旦、付着してしまった夾雑物は、この浸し工程でも各米
粒から再び剥がれて水面上へ浮遊するということが殆ど
なくなる。その結果、その後の炊飯によって得られるご
飯の味を落とす原因となっていた。また、シャワー等の
散水装置にて洗米槽内壁に付着した米や糠分等を洗い流
すにおいて、散水装置からの水は拡散されて水圧の弱い
ものとなってしまうので、十分な洗浄を行うのは困難で
あり、また洗米槽内の上下に亘って均圧の水を吹きつけ
ることができなかった。これによって米や糠分等が洗い
流されずに内壁に付着したまま残留し、水加減の狂いを
生じて米の炊きあがりを悪くしたり、次の洗米の効率を
低下させたりするといった問題があった。
【0005】そこで、本発明は、水洗作業によって浮遊
した屑米、糠、アク、泡等の夾雑物を確実に排出除去
し、さらに、洗米槽内の洗浄を確実に行って槽内に米、
糠分等が残留するのを防止することで、上記の問題点を
一挙に解消し、その後の炊飯を好適に行うことができる
ようにした洗米方法及び洗米装置を提供することを目的
とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明では、上記目的を
達成するために、次の技術的手段を講じた。即ち、本発
明に係る洗米方法は、洗米槽13内へ投入した米を水洗
する洗米方法において、洗米槽13上部のノズル孔77
aを槽内壁に沿って旋回させることでノズル孔77aか
ら供給する水を槽内壁全周に亘って吹きつけるように
し、前記ノズル孔77aの旋回を停止させることでノズ
ル孔77aから供給する水によって洗米槽13内に溜ま
った水に対して槽内壁に沿った一方向の旋回流を生じさ
せて槽内壁の所定レベルに設けられた溢流口32に対し
て浮遊物を導くようにすることを特徴としている。
【0007】これによれば、洗米中や洗米したあとの洗
浄水を排水する前に、洗米槽13上部のノズル孔77a
が旋回しないように停止させ、このノズル孔77aから
給水する水で槽内に溜まった洗浄後の水に対して槽内壁
に沿って旋回するような水流を生じさせ、槽内壁に設け
られた溢流口に対して水の流入を促してこの流入水の水
勢を高め、この水流によって水面上に浮遊する屑米、
糠、アク、泡等の夾雑物を一緒に溢流口へと流入させる
ことができる。したがって、洗米後の水を排水する際に
は上記の夾雑物が米に付着するようなことは殆どなくな
る。このときノズル孔77aは旋回しないので、このノ
ズル孔77aからの水の水圧はノズル孔77aの旋回に
よって低下することなくそのまま旋回流を生じさせるよ
うに働き強い旋回流を得ることができる。そして、排水
した後や洗米後の米を排出した後、又は洗米工程が1サ
イクル終了後等に、上記のノズル孔77aを槽内壁に沿
って旋回させることで強い水圧でしかも内壁全周に亘っ
て洗浄することが可能で、槽内壁に付着した米や糠分を
きれいに洗い流して残留米を無くし、後の水加減や炊飯
を良好に行い、また、次の洗米作業を効率よく行うこと
ができる。
【0008】また、本発明に係る洗米方法は、前記溢流
口32よりも前記旋回流の下流側で、この旋回流の流れ
を妨げるようにすること特徴とし、これによって、旋回
流にのって浮遊物が溢流口を通り過ぎることが少なくで
き、この夾雑物排出の確実性を増している。そして、本
発明に係る洗米装置は、洗米槽13と、該洗米槽13内
で米を水洗する洗米手段14と、上記洗米槽13内へ槽
上部から水を供給する給水手段15とを有した洗米装置
において、洗米槽13には槽内の所定レベルで開口する
溢流口32が設けられ、前記給水手段15には槽内壁に
水を吹きつけるノズル孔77aが設けられており、さら
に給水手段15は、ノズル孔77aを槽内壁に沿って旋
回させるようにした噴水部70と、ノズル孔77aから
供給する水よって洗米槽13内に溜まった水に対して槽
内壁に沿った一方向の旋回流を生じさせるべく前記ノズ
ル孔77aの旋回を停止する停止手段79を有している
ことを特徴としている。
【0009】これにより、上記したものと同様にノズル
孔77aから給水する水で洗米槽13内に溜まった水に
対して旋回流を生じさせ、溢流口に対して水の流入を促
し、水面に浮遊する夾雑物を確実に排出する。また、こ
のときノズル孔77aの旋回を停止手段79によって停
止させると、ノズル孔77aから槽内壁に吹きつける水
圧が旋回によって低下することがなく、この水圧でより
強い旋回流を得ることができる。そして、噴水部70に
よってノズル孔77aを旋回させることで槽内壁を確実
に洗浄する。
【0010】また、本発明に係る洗米装置は、前記噴水
部70は、先端に前記ノズル孔77aを有し洗米槽13
に溜まった水の水面に対して互いに異なった角度で水を
吹きつけるようにした複数の枝管74を備えており、複
数の枝管74のうち前記水面に対して大きい角度で水を
吹きつけるようにした枝管74Bは、この枝管74Bか
らの水を溢流口32よりも前記旋回流の下流側で前記水
面に吹きつけるように停止手段79によって停止し、前
記水面に対して小さい角度で水を吹きつけるようにした
枝管74Cは、この枝管74Cからの水を前記溢流口3
2よりも旋回流の上流側で前記水面に吹きつけるように
停止手段79によって停止するようにしたことを特徴と
している。
【0011】これによれば、洗米槽13内に溜まった水
に対して旋回流を起こさせる際に、溢流口32よりも旋
回流の上流側では前記水面に対して小さい角度で水を吹
きつけることで、この吹きつける水の水平方向の水圧を
大きなものとして前記水面により強い旋回流を生じさ
せ、溢流口32への夾雑物の排出をより促すことができ
る。これに対し、溢流口32よりも旋回流の下流側で
は、前記水面に対して大きい角度で水を吹きつけること
により、この吹きつける水の上下方向の水圧を大きなも
のとして前記水面に生じた旋回流の流れを妨げるように
し、水面に浮遊した夾雑物が溢流口32を通り過ぎてし
まうのを少なくでき、確実に溢流口32から排出できる
ようになる。
【0012】また、本発明に係る洗米装置は、前記噴水
部70の旋回動作は、ノズル孔77aから吹きつける水
圧の反動でなされることを特徴とし、これにより、特別
な駆動装置を必要とすることなく簡素な構造とすること
ができる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。図4は本発明に係る洗米装置1
が、炊飯装置(図示略)の内釜2を受載可能な内釜収納
部3及び貯米庫4と組み合わされて炊飯前処理装置5を
構成している状況を示している。この炊飯前処理装置5
において、洗米装置1は、貯米庫4から給米手段7を介
して移送される所定量の米を水洗した後、その洗米を内
釜収納部3に受載された内釜2内へと落下供給するよう
になっている。従って、この内釜2を取り出して別途設
置された炊飯装置へセットし、炊飯を行えばよいもので
あり、上記炊飯前処理装置5では、この間を利用して別
の内釜2を内釜収納部3へ載置し、米の水洗を繰り返
す、というようなことが可能となる。
【0014】上記給米手段7は、貯米庫4の下部から計
量装置8及び受箱9を介して洗米装置1の上部へと接続
された米送給管10と、洗米装置1の上部に設けられた
吸引ブロア11とを有しており、吸引ブロア11によっ
て発生させる負圧吸引力により、貯米庫4から所定量の
米を吸い出すようにする構成となっている。洗米装置1
は、洗米槽13と、この洗米槽13内で米を水洗する洗
米手段14と、洗米槽13内へ槽上部から水を供給する
給水手段15とを有している。
【0015】洗米槽13は、図3に示すように円筒本体
部13aに漏斗状絞り筒13bを介して下向きの垂下筒
13cが一体的に設けられ、また円筒本体部13aの上
部には上蓋17が設けられている。この上蓋17には、
上記給米手段7における米送給管10の吐出側端部10
aが接続されており、また、吸引ブロア11が上蓋17
上の支持ブラケット18に支持されていて、吸引ブロア
11の吸引口11aと上蓋17に形成した吸込孔17a
とが漏斗状管19を介して接続されている。
【0016】このような洗米槽13に対し、その槽内に
は吹上げ管20が立設されていると共に、洗米槽13の
下部には垂下筒13cを開閉可能な排米制御弁21と、
この排米制御弁21を介して槽内への給水を可能にした
洗米用水供給手段22とが設けられている。これら吹上
げ管20と、排米制御弁21における一部構成と、洗米
用水供給手段22とは、洗米槽13内で上下方向の循環
した水流を生起させるようになったもので、これによっ
て上記した洗米手段14を構成するものであるが、以
下、洗米槽13との関係において説明可能なものについ
ては、先に説明する。
【0017】吹上げ管20は、洗米槽13の絞り筒13
b内で径方向に沿って設けられた複数の支持板23によ
り、その起立状態を保持されており、管下部は、垂下筒
13cの内部へ同心状に達するようになっている。この
支持板23は、米の載り上げが不可能なほどに薄い板材
を縦向きに使用したもので、水洗作業中において洗米槽
13内を上下移動する米や水の流れに抵抗となるのを防
止すると共に、洗米を内釜2(図4参照)へ落下供給す
る際に洗米槽13内で残留米の発生を防止できるように
考慮されている。
【0018】上記垂下筒13cの内部には、屑米等は通
過させるが正粒米は不通にする選別筒24が、吹上げ管
20まわりで同心状に内嵌されている。また垂下筒13
cの周壁には、選別筒24の外側から管外方へ延びる横
引き排水管26が接続され、この横引き排水管26によ
って留水部27と連通されるようになっている。この留
水部27には排水弁28が内蔵されていると共に、この
排水弁28の作動に基づいて連通状態が開閉される排水
ホース29が接続されている。排水弁28は、常態にお
いてはバネ等の付勢手段30によって付勢される弁体3
1により、横引き排水管26内が遮断されるように構成
されている。
【0019】そして、洗米槽13における円筒本体部1
3aの槽内壁には、槽内水位を所定レベル以下に保つた
めの溢流口32が開口形成されており、この溢流口32
の槽外側には箱状を成す集水部33が設けられ、集水部
33の下部側には流下管34が接続され、この流下管3
4の下端部は前記した留水部27に接続されている。こ
の集水部33には、その底面側に排水口35が開口形成
されており、また、集水部33内部には、溢流口32を
洗米槽13内に対して開閉するシャッター36が設けら
れている。このシャッター36は、図1及び図8に示す
ように、集水部33の側壁間に横架されたピン37に回
動自在に支持されており、このピン37を支点として回
動することで溢流口32を開閉する。また、前記上蓋1
7には支持板38が左右方向に張り出し状に設けられて
おり、この支持板38上にソレノイド等の作動装置39
が載置され、このソレノイド39から下方に作動杆40
が延設されるとともに作動杆40の下端部と、前記シャ
ッター36から突設した係合片41とが係合している。
したがって、このソレノイド39の作動で作動杆40が
上下動することで係合片41を介してシャッター36が
ピン37を支点として回動し、溢流口32が開閉される
ようになっている。
【0020】このシャッター36は、前記した給米手段
7の吸引ブロア11の作動中に閉じるようにすること
で、洗米槽13内を密閉状態とするとともに溢流口32
から集水部33内に米が入り込むのを防止し、計量され
た米を正確に洗米槽13内に供給することができるよう
になっている。なお、このシャッター36を開閉する装
置については、前記ピン37に対してシャッター36を
回動不能とし、ピン37を正逆モータ等で回動させるこ
とで開閉させるようにしてもよい。また、シャッター3
6を溢流口32に沿って上下又は左右に開閉するものと
してもよい。
【0021】また、図3に示すように、前記集水部33
の下部に、排水口35を介して連通する円環状弁座42
を有する弁箱43を設け、該弁箱43内に浮き玉よりな
るフロート弁44を設けるようにしてもよい。このよう
にすると、溢流口32とシャッター36との隙間から空
気漏れが起こった場合や、シャッター36が米やゴミの
詰まり等に起因して完全に閉じなかった場合等に、給米
手段7の吸引ブロア11の作動で、洗米槽13内を通じ
て集水部33が負圧吸引されることに伴い、浮き玉44
が吸い上げられて弁座42を閉鎖するようにでき、また
吸引ブロア11の停止と共に浮き玉44が落下して弁座
42を開放するようになる。これによって、洗米槽内部
を確実に密閉することが可能である。
【0022】上記溢流口32と排水口35との間には、
図8に示すように排水口35側を低レベルに保持するた
めの落差保持堰45が設けられている。そのため、洗米
槽13内の水位上昇に伴って落差保持堰45を越える余
剰水が発生した場合には、この余剰水に対し、落差を伴
って一気に排水口35へ流れ込もうとする強い水勢が付
与されることになる。従って、このように水勢の強い余
剰水により、落差保持堰45に対して洗米槽13内の水
面上に浮遊する屑米、糠、アク、泡等の夾雑物Sを確実
に乗り越えさせ、そして一緒に排水口35へと運ぶこと
ができるものである。
【0023】なお、落差保持堰45において、その上端
(即ち、溢流口32の開口下縁)を洗米槽13の最高水
位とし、これより排水口35を低くする場合と、排水口
35(即ち、集水部33の底面側)を洗米槽13の最高
水位とし、これより落差保持堰45を高くする場合とが
可能である。ただ、いずれの場合も、図4に示すように
洗米槽13内へ水位検出器Lを設けておき、水位制限の
確実化を図るようにしておくのが好ましい。
【0024】洗米槽13の下部に設けられた排米制御弁
21は、図5及び図6に示すように垂下筒13cに対し
てその径方向外方へ張出状態で固定された弁基盤46
と、この弁基盤46の下部で一定方向へ向けて設けられ
た複数の支持ローラ47によって当該弁基盤46の下面
に当接保持されつつ枢軸48まわりで水平揺動自在に保
持された扇状弁板49と、この弁板49を揺動駆動させ
る弁駆動部50と、弁板49の揺動を前記した排水弁2
8と連動させる連動手段51とを有している。
【0025】弁板49において枢軸48は扇形状のカナ
メ位置に位置付けられており、弁板49の円弧寄りの周
方向中央部には噴水ノズル52が貫設されている。ま
た、噴水ノズル52の一方隣(図4の右側)には米落下
口53が開口形成され、他方隣(図4の左側)は開口部
のない閉鎖部54とされている。なお、図6に示すよう
にこの弁板49と弁基盤46との摺接面間には、垂下筒
13cまわりを囲むようにしてOリング等の適宜止水構
造55が設けられている。
【0026】弁駆動部50は、弁基盤46上に固定され
たモータ56(56aはモータ軸である)により揺動ア
ーム57を水平揺動させ、この揺動アーム57から垂設
された伝動ピン58を介して、弁板49に一体的に延設
された連動杆59を揺動駆動させるように構成されてい
る。この連動杆59は、図5に示すように先端部が二股
状に形成され、この股間59aに上記伝動ピン58が係
合するようになっている。なお、この弁駆動部50は、
揺動アーム57の先端部を近接スイッチ等のセンサ60
により検出して、弁板49の切換動作状態(垂下筒13
cに対する噴水ノズル52、米落下口53、閉鎖部54
の各一致状態の選択)を制御できるようにしてある。
【0027】連動手段51は、弁板49において枢軸4
8まわりへ突設されたヒンジ部61から、リンク62及
び揺動アーム63が接続され、この揺動アーム63の先
端部が排水弁28の弁体31のスピンドル31aに設け
られたフック部64と係合するように構成されたもので
ある。従って、排米制御弁21において、弁板49が噴
水ノズル52又は米落下口53を洗米槽13の垂下筒1
3cへ一致させている場合には、排水弁28の弁体31
が横引き排水管26内を遮断し、また、排米制御弁21
において弁板49が閉鎖部54を洗米槽13の垂下筒1
3cへ一致させた場合に限り、排水弁28の弁体31が
横引き排水管26内を開放させるようになっている。
【0028】図3に示したように前記洗米手段14は、
排米制御弁21の噴水ノズル52が洗米槽13の垂下筒
13c(吹上げ管20)に一致された状況下において、
これら吹上げ管20及び噴水ノズル52と、洗米用水供
給手段22とを有して構成されるものであり、吹上げ管
20及び排米制御弁21については既に説明した。洗米
用水供給手段22は、上記排米制御弁21の弁板49に
付設された噴水ノズル52に対して給水本管65を接続
したもので、この給水本管65には弁板49の水平揺動
に追従させるための蛇腹式可撓管66が介設され、また
電磁弁等より成る遠隔操作弁67が介設されている。ま
た、この給水本管65又は噴水ノズル52にはエア吸引
管68が接続されており、このエア吸引管68は管端部
を洗米槽13の最高水位(溢流口32の開口下端より
上)よりも上方へ位置付けるように立設されている。
【0029】そのため、給水本管65から噴水ノズル5
2へ水を供給した場合、洗米槽13の吹上げ管20内へ
向けて気泡を巻き込んだジェット水流が吹き上げられる
ようになっていて、ソフトな洗米が可能となり、米が傷
ついたり、砕けたりするのが防止されている。前記給水
手段15は、図3に示すように洗米槽13における上蓋
17の内面中央部に設けられた噴水部70と、この噴水
部70に対して水供給を行う給水分管71とを有してい
る。
【0030】給水分管71(図3参照)は、前記した洗
米用水供給手段22の給水本管65から、分岐管85を
介して分岐接続されたものである。86は電磁弁等より
成る遠隔操作弁である。この給水分管71には、分岐管
85又は遠隔操作弁86と一体若しくはこれらとは別構
成として、水量制御器(図示略)が設けられている。噴
水部70は、図2に示すように上蓋17に対して固定さ
れる取付基部72と、この取付基部72に回転自在に内
嵌保持された旋回栓体73と、この旋回栓体73に対し
て径方向外方へ突設された複数本(本実施形態では3本
とした)の噴水枝管74とを有している。
【0031】取付基部72、旋回栓体73及び各噴水枝
管74は相互連通しており、旋回栓体73には更に、そ
の真下へ位置づけられる吹上げ管20(図3参照)へ向
けて開口する下噴出ノズル75が設けられている。ま
た、前記噴水部70には、図2(b)に示すように旋回
栓体73における噴水枝管74よりも下側位置に、吹上
げ管20の上方を覆う(図1参照)傘状の反射板84が
取り付けられている。そのため、吹上げ管20から吹き
上げられる米や水等は反射板84の下側へ衝突して跳ね
返され、噴水枝管74等に対して付着残留するというこ
とがない。
【0032】上記各噴水枝管74は略L字状に形成され
ていて、その管端部がそれぞれ旋回栓体73の回転中心
から偏心した位置を起点として、旋回栓体を中心とした
同一周方向で洗米槽13の槽内壁へ向かうように折曲さ
れている。そのため、これらの噴水枝管74の管先端部
に設けられたノズル孔77aから水が吹き出す(図1矢
示X参照)ことにより、洗米槽内壁に吹きつける水圧の
反動として旋回栓体73が回転(自転)する(図1矢示
Y参照)。すなわち、枝管74の先端のノズル孔77a
は洗米槽13の内壁に沿って旋回するようになり、槽内
壁全周に亘ってノズル孔77aからの水を吹きつけるこ
とができるようになっている。
【0033】なお、噴水枝管74の各管端部には、図7
(a)及び(b)に示すように平面X字状の回転流発生
子76を内挿したノズルキャップ77が取付けられてお
り、このノズルキャップ77に、上記した先細り状のノ
ズル孔77aが形成されている。そのため、噴水Wを略
円錐形状に均等、均圧に拡散させることができるもので
ある。また、各枝管74A,74B,74Cのノズル孔
77aからは略同一の水圧の水が吹き出すようになって
いる。
【0034】各噴水枝管74は、その管端部において、
洗米槽13の槽内壁に上下方向に対する指向高さ(水の
吹きつけ高さ)がそれぞれ異なるように設けられてい
る。すなわち、図1乃至図3に示すように、洗米槽13
の内壁上部に吹きつける第1枝管74Aと、内壁下部に
水を吹きつける第2枝管74Bと、第1枝管74Aと第
2枝管74Bの吹きつけ位置の中間に水を吹きつける第
3枝管74Cとからなっており、これらは第1,第2,
第3の順番で図1における反時計回り(旋回栓体の回転
方向Y)に放射状に並設されている。
【0035】したがって、各噴水枝管74から吹き出す
水は、旋回栓体73が回転成分を有することと相まっ
て、洗米槽13の槽内壁に広範囲に吹きつけることがで
きるようになっている。また、前記給水手段15には、
ノズル孔77aからの水を槽内壁に吹きつけた際の上記
のような旋回栓体73の回転を停止させる停止手段79
が設けられている。この停止手段79は、図2に示すよ
うに洗米槽13における上蓋17にブラケット等を介し
て設けられたソレノイド等よりなる作動装置80と、該
ソレノイド80によって上下運動され、その下端部が洗
米槽13内に配置された係止ピン81と、前記各噴水枝
管74A,74B,74Cのいずれかに上方突出状に形
成し、前記係止ピン81が下動した際にこのピン81と
係合する係止片82とからなっている。
【0036】したがって、ソレノイド80の作動で係止
ピン81が下動した際に、該ピン81と係止片82とが
係合することでノズル孔77aから水を吹きつけた際の
旋回栓体73の回転を阻止し、ソレノイド80の作動を
解除して係止ピン81が上動することで係止片82との
係合が解け、旋回栓体73はノズル孔77aからの水の
吹きつけによって回転するようになる。
【0037】上記のように旋回栓体73の回転を阻止し
た状態で、ノズル孔77aから水を吹き出すと、この吹
き出した水が洗米槽13内に溜まった水の水面に対して
直接的に、又は一旦洗米槽13内壁に吹きつけた後に吹
きつけるようになり、この水面で槽内壁に沿った一方向
的な旋回流(図1矢示Z1参照)が生じるようになる。
従って、この旋回流により、遠心力を伴って溢流口32
へ向かうような流れ(図1矢示Z2参照)が生起される
ものとなっている。
【0038】なお、旋回栓体73の回転させた状態であ
っても、ノズル孔77aからの水の吹きつけによって若
干の旋回流を生じさせることができるが、この場合は、
吹きつけた水の水圧が旋回栓体73の旋回に利用されて
しまい、水面に旋回流を生じさせるための水の勢いは弱
くなる。従って、上記のように旋回流を生じさせる際に
は旋回栓体73を停止させ、ノズル孔77aから吹きつ
ける水の水圧が弱められることがないようにして強い旋
回流を得ることができるようにしている。
【0039】各枝管74A,74B,74Cは、洗米槽
13に溜まった水の水面に対して水を吹きつける角度の
小さいもの、すなわち、吹きつける水の水圧の水平方向
成分の大きいものほどより強い旋回流を起こさせるよう
に働き、逆に、前記水面に対して水を吹きつける角度の
大きいもの、すなわち、吹きつける水の水圧の上下方向
成分が大きいものほど、上記のような旋回流の流れを妨
げるように働くようになっている。
【0040】したがって、本実施形態では、第1の枝管
74A(指向高さが高いもの)は、第3の枝管74C
(指向高さが中間のもの)よりも前記水面に対する水の
吹きつける角度が小さくなり、第3の枝管74Cは、第
2の枝管74B(指向高さが低いもの)よりも前記水面
に対する水の吹きつける角度が小さくなっており、これ
ら枝管74A,74B,74Cは、第2,第3,第1の
順で水面に対して旋回流を生じさせる力が大きくなり、
逆に、第1,第3,第2の順で旋回流を妨げるような力
が大きくなっている。
【0041】また、第1,第3の枝管74A,74Cに
ついては、前記水面に対して比較的小さい角度で水を吹
きつけるようになっているのに対して、第2の枝管74
Bについては、前記水面に対して上方から略真下へと垂
直に近い大きい角度で吹きつけられるようになってお
り、従って、第1,第2の枝管74A,74Cでは特に
強い旋回流を生じさせるように、また、第2の枝管74
Bによっては特にこの旋回の流れを妨げるように構成さ
れている。
【0042】本実施形態においては、停止手段79にお
ける係止片82を第3枝管74Cに形成し、この第3枝
管74Cが、溢流口32よりも旋回栓体73の回転方向
Yに関して先方側(旋回流の上流側)に水を吹きつける
ような位置でこの第3枝管74Cを停止するように、且
つ、第2の枝管74Bが、溢流口32よりも旋回栓体7
3の回転方向Yに関して後方側(旋回流の下流側)近傍
に水を吹きつけるような位置でこの第2枝管74Bを停
止させるように係止ピン81(ソレノイド80)を配置
している。
【0043】なお、この係止片82及び係止ピン81の
配置は変更可能で、上記のような停止位置に各噴水枝管
74が停止するように、第1又は第2枝管に係止片82
を設け、これに対応して係止ピン81を設けるようにし
てもよいし、前記反射板84の上面に係止片82を設
け、これに対応するように係止ピン81を設けてもよ
い。
【0044】このような構成の炊飯前処理装置5におい
て、その洗米動作を説明する。なお、当初、洗米装置1
における排米制御弁21(図5参照)は、弁板49が噴
射ノズル52を洗米槽13の垂下筒13cへ一致させた
状態にあり、前記給水本管65に介設した遠隔操作弁6
7を閉弁していることから、洗米槽13は封底状態とさ
れ、また排水弁28の弁体31は横引き排水管26内を
遮断させるようになっている。
【0045】運転開始操作をすると、給米手段7(図4
参照)において計量装置8が貯米庫4から必要量の米を
受箱9へと取り出す。次に吸引ブロア11が起動して洗
米槽13内を負圧にし、受箱9内の米を洗米槽13内へ
と移送する。このとき溢流口32はシャッター36によ
って閉じられ、集水部33内に米が入り込むようなこと
はない。
【0046】また、吸引ブロア11において、図3に示
すように上蓋17との間の漏斗状管19は上蓋17の吸
込孔17aから上方が序々に大径となる下部側先細り状
となっており、漏斗状管19内上部には空気、ゴミ等を
通過可能で米を通過不能としたパンチングメタルや網等
よりなる篩い部材25が設けられている。したがって、
吸引ブロア11の作動で小径の吸込孔17aにおいては
強い吸引力で洗米槽13内部を確実に負圧とし米を吸込
を円滑なものとできる。また、吸込孔17aから漏斗状
管19内に米が侵入した場合であっても、漏斗状管19
の径は序々に大径となって吸引圧力が序々に減少するた
め米が漏斗状管19内で上昇するのを防止でき、さらに
篩い部材25によって吸引ブロア11に米が入り込むの
を確実に防止している。これにより、洗米槽13内に
は、計量した米が減少することなく確実に供給され、後
の水加減を正確に行うことができ、米の炊きあがりを良
くすることができる。
【0047】そして、洗米槽13内への米の移送が完了
した後に吸引ブロア11が停止し、その後、洗米用水供
給手段22の遠隔操作弁67が開弁され、洗米手段14
としての作動が開始される。すなわち、洗米槽13内の
吹上げ管20へ向けてその真下へ位置付けられた噴水ノ
ズル52から水が噴出される。このときの水は、前記し
たようにエア吸引管68から吸い込まれる気泡を巻き込
んだジェット流となっている。そして、吹上げ管20の
上部から洗米槽13内へ流出した水が当該洗米槽13の
垂下筒13cを満たす(吹上げ管20の下端部を塞ぐ)
水位に達すると、吹上げ管20内で生じている上昇ジェ
ット流に吸引されるかたちで洗米槽13内の米が吹上げ
管20内を上昇するようになる(矢符a参照)。そして
吹上げ管20の上部から吹き上げられる水や米は、上記
したように給水手段15に設けられた反射板84に衝突
し、下向きに跳ね返される(矢符b参照)。従って、噴
水部70(噴水枝管74)等に対して米や糠等が付着残
留するのを防止できるばかりでなく、素早く米を落下さ
せることに伴って水洗効率を向上させる利点がある。
【0048】このように上記矢符a及び矢符bの如く水
や米を吹上げ管20内外において上下に循環させること
により米が水洗される。また、洗米作業中においては溢
流口32のシャッター36は開状態となっており、洗米
槽13内の水位が上昇して溢流口32を越える余剰水が
発生した場合、この余剰水は、溢流口32から集水部3
3下部の排水口34、流下管35、留水部27を介して
排水ホース29へと排水されるようになり、洗米槽13
内は所定水位を保たれるようになっている。この場合、
溢流口32から排水口35へ至る余剰水には、落差保持
堰45(図8参照)を乗り越えることにより、その落差
に乗って一気に排水口35へ流れ込もうとする強い水勢
が付与されることとなる。そのため、このように強い水
勢を伴った余剰水により、落差保持堰45に対して洗米
槽13内の水面上に浮遊する屑米、糠、アク、泡等の夾
雑物を確実に乗り越えさせ、そして一緒に排水口35へ
と運ぶことができる。従って、水洗作業の有効性を高め
ることができ、その後の炊飯によりおいしいご飯が炊け
るようになる。
【0049】また、この水洗作業中に、給水手段15の
遠隔操作弁86を並行的又は暫時的に開弁させ、噴水部
70から洗米槽13内へ水を供給する(この際に停止手
段79を作動させ旋回栓体73が回転しないようにする
のがよい)と、前記したように少なくとも水面部で旋回
流(図1の矢符Z1及びZ2参照)が生じるようにな
る。そのため、水面上に浮遊する夾雑物を溢流口32乃
至排水口35へ押し出す作用を一層高め、水洗作業の有
効性を更に高めることができる。
【0050】このようにして水洗作業が所定時間行われ
た後、洗米用水供給手段22の遠隔操作弁67を閉弁
し、噴水ノズル52からの水の供給を停止する。そし
て、洗米後の汚れた水を排水する前(洗米槽13内に洗
浄水が溜まった状態)に、一端給水手段15の遠隔操作
弁86を開弁させ、噴水部70の各噴水枝管74から洗
米槽13内へと水を供給するようにする。
【0051】この場合に、図2に示すように、停止手段
79のソレノイド80を作動させ、係止ピン81を下動
させて第3枝管74Cに設けた係止片82に係合し、噴
水部70の旋回栓体73が回転しないようにする。本実
施形態では上記したように第3枝管74Cが、洗米槽1
3内に溜まった水の水面に対して溢流口32よりも旋回
栓体73の回転方向Y先方側で水を吹きつけるように停
止し、且つ、この第3枝管74Cよりも旋回栓体73の
回転方向Y後方側に隣接する第2枝管74Bが、溢流口
32よりも前記回転方向後方側近傍で前記水面に水を吹
きつけるように停止する。
【0052】したがって、第1、第3枝管74A,74
Cからの水の吹き出し(特に第3の枝管74C)によっ
て洗米槽13内に溜まった洗米後の水に直接的に溢流口
32へと向かうような旋回流(矢示Z1)を生じさせ、
水面上に浮遊する夾雑物を積極的に溢流口32へと導い
て排出し、洗米作業の有効性をより高めることができ
る。
【0053】また、第2の枝管74Bによって、吹き出
し水は上方から略真下へと水面に吹きつけられて上記の
ような旋回流が妨げられる。従って、この第2の枝管7
4Bの吹きつけ位置を溢流口32に対して旋回栓体73
の回転方向後方側近傍、すなわち溢流口32よりも旋回
流の下流側とすることで、第1、第3の枝管74A,7
4Cによる旋回流にのって流れる夾雑物が、第2枝管7
4Bからの吹き出し水によって食い止められて溢流口3
2を通り過ぎてしまうのを防ぎ、確実に溢流口32から
排出することができるようになっている。
【0054】このような夾雑物の排出が行われた後、噴
水部70からの給水を継続した状態で停止手段79の作
動を解除して係合ピン81を上動し、係止片82との係
合を解いて噴水部70の旋回栓体73を回転させるよう
にする。また、排米制御弁21は閉鎖部54(図5参
照)を洗米槽13の垂下筒13cへ一致させるように弁
板49の揺動を行い、これに伴って排水弁28の弁体3
1は横引き排水管26内を開放するようになる。そのた
め、洗米槽13内の水は、垂下筒13c内から選別筒2
4(図3参照)、横引き排水管26、留水部27を介し
て排水ホース29へと排水されるようになり、洗米槽1
3内には正粒米だけが残され、また、洗米槽13の内壁
上部等に付着した米は、噴水部70からの給水で旋回栓
体73の回転(ノズル孔77aの旋回)によって確実に
流し落とされる。そして、噴水部70からの給水を停止
し、ざる上げ工程に移行する。なお、このときにも給水
手段15の遠隔操作弁86を暫時的に開弁させ、噴水部
70から洗米槽13内へ水を供給させるようにすると、
すすぎ効果を高めることができ、その後の炊飯でおいし
いご飯を炊くうえで好適となる。
【0055】ざる上げ工程の終了後、排米制御弁21が
米落下口53(図5参照)を洗米槽13の垂下筒13c
へ一致させるように弁板49の揺動を行う。そのため、
水洗後の米が洗米装置1の下部にセットされた内釜2
(図4参照)へと落下供給される。そして、再び給水手
段15の遠隔操作弁86が開弁され、噴水部70から洗
米槽13を介して内釜2内へ所定量の水(水加減水)が
供給される。これにより、所定時間の浸し工程を行う。
なお、この際には、停止手段79は作動せずに噴水部7
0の旋回栓体73を回転するようにしている。
【0056】この水加減水の供給の際には、溢流口32
はシャッター36によって閉鎖され、噴水部70からの
水が溢流口32へ浸入してしまうということは殆どな
い。従って、このとき供給される水の水量が、分岐管8
5や遠隔操作弁86等に設けられた水量制御器(図示
略)によって計測されるものであっても、その水量の計
測値と、内釜2内に貯められる実際の水加減との誤差
は、極めて抑制又は解消されたものとなり、その後の炊
飯ではおいしいご飯が炊けるようになる。
【0057】また、噴水部70から洗米槽13内へ供給
される水のうち、噴水枝管74のノズル孔77aから吹
き出す水はそれぞれ槽上下方向に指向高さが異なるた
め、また、旋回栓体73が回転するため洗米槽13の槽
内壁を広範囲に亘って洗い流すことができ、また下噴出
ノズル75から流下される水(図1中の矢符c参照)は
吹上げ管20の内周面を洗い流すことができる。従って
洗米槽13内に残留する米を可及的に少なくでき、水加
減の正確性を一層高めることができる。
【0058】その後は、上記各部において初期設定状態
への復帰動作が行われ、これを1サイクルとして上記一
連の作業が繰り返されるものである。なお、洗米槽13
が空のときに、排米制御弁21の弁板49により垂下筒
13cを閉鎖させた状態にし、その上で給水手段15の
噴水部70から停止手段79を作動した状態で洗米槽1
3内へ水を供給して水位を上昇させ、溢流口32から水
が流出するような洗浄(勿論、このときに洗米用水供給
手段22による水の噴出を並行的に行ってもよい)や、
または、排米制御弁21の弁板49(閉塞部54)で垂
下筒13cを閉鎖させた状態にし、横引き排水管26の
排水弁28を開放させて、給水手段15の噴水部70か
ら洗米槽13内へ水を供給し(この際に停止手段79は
作動させないようにする)、洗米槽の洗浄を行うことが
好ましい。
【0059】このような洗浄を行えば、仮に洗米槽13
の槽内壁に夾雑物が付着残留していたとしても、これを
旋回流(図6の矢符Y及びZ参照)で溢流口32へ洗い
出したり、各噴水枝管74からの広範囲の水の吹きつけ
によって洗い流したりすることができる。のみならず、
洗米槽13において、洗米を何度も繰り返すうちに槽内
壁にヌメリやカビが発生したり、これらの生長・堆積に
よって溢流口32や排水口35等で詰まりが生じたりす
るのを、未然に防止できる利点もある。従って、次に行
う米の水洗作業を効率的に進めることができる点で、極
めて有益である。
【0060】そして、このような洗浄槽13に対する槽
内壁の洗浄作業は、人為的な判断及び人為的な作業に委
ねるのではなく、コンピュータ、マイコン、シーケンス
等を用いた自動制御として1サイクル動作に組み入れる
ようにするのが好ましく、このように水洗作業の1サイ
クルごとに洗米槽洗浄工程を行えば、上記のようにヌメ
リやカビの生長・堆積を防止できることに起因して、そ
の都度の洗浄効果を高レベルで維持でき、また洗浄が簡
潔、短時間に行えるため、洗米作業乃至炊飯作業全体と
しての作業能率を高めることに繋がる。
【0061】本発明は、上記実施形態に限ることなく適
宜設計変更可能である。例えば、上記噴水部70におい
て、旋回栓体73を旋回させるうえで独自の駆動機構
(モータ等)を設けるようにすることも可能であり、ま
た、旋回栓体73の回転(ノズル孔77aの旋回)の停
止手段79は、その停止位置を近接スイッチ等で検知し
て別途ブレーキ装置等で停止させる構成のものとしても
よい。
【0062】また、停止手段79における係止片82を
枝管74に形成することなく、直接係止ピン81を枝管
74に対して係合させるようにしてもよく、この場合
は、旋回栓体73の回転位置を近接スイッチ等で検出し
たり、また旋回栓体の回転数を検出したうえで係合ピン
の作動タイミングをはかり、所定位置で係合ピン81と
枝管74とを係合させて旋回栓体が停止するようにすれ
ばよい。また、この場合は、旋回栓体73に対して各枝
管74の基端部位置を上下にずらし、係止ピン81を上
側にずらした枝管74のみに係合可能となるようにして
もよく、このようにすれば近接スイッチや回転数を検出
する手段を設ける必要がなくなる。
【0063】なお、ノズル孔77aの数(噴水枝管74
の本数)は3本に限らず4本以上又は1,2本とするこ
とができる。また、各噴水枝管74の停止位置について
は上記実施形態のようにするのが好ましいが、例えば、
溢流口32よりも旋回流の上流側では洗米槽13内に溜
まった水の水面に対して第1の枝管74Aからの水を吹
きつけるようにし、且つ溢流口32よりも旋回流の下流
側で前記水面に対して第3の枝管74Cからの水を吹き
つけるように各枝管74A,74Cを停止させるように
してもよい。
【0064】洗米槽13内の水位制御方法は、洗米槽1
3内へ設ける水位検出器Lをフロート弁(図示略)等に
置換することも可能であり、また、分岐間85又は遠隔
操作弁86と一体若しくは別構成として設けた水量制御
器によって水位制御するようにしてもよい。また、上記
実施形態では洗米装置1は、内釜収容部3及び貯米庫4
と組み合わされて炊飯前処理装置5を構成するものとな
っているが、内釜収納部3を炊飯器に置換すれば、全体
として自動炊飯装置を構成させることができる。勿論、
洗米装置1を独立した単体構成とすることも可能であ
る。
【0065】上記炊飯前処理装置5において、貯米庫4
の給米手段7は吸引ブロア11を用いた負圧吸引方式の
ものとしたが、吸引ブロア11に代え、貯米庫4側へ加
圧ポンプ等を設置することで圧空送給方式とすることが
可能である。また、コンベヤ方式を採用したり、洗米装
置1の上方へ貯米庫4を設置させた落下充填方式等を採
用したりすることも可能である。
【0066】本発明に係る洗米装置1において、洗米手
段14は、循環水流を利用した方式として説明したが、
機械式(特公昭56−9381号公報等に記載された攪
拌羽方式)を採用することも可能である。
【0067】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明に係る洗米
方法は、洗米槽上部のノズル孔を槽内壁に沿って旋回さ
せることでノズル孔からの水を槽内壁全周に亘って吹き
つけて洗米槽内を確実に洗浄することができ、そして、
ノズル孔の旋回を停止させることで、このノズル孔から
の水圧で洗米槽内に溜まった水に対して強い旋回流生じ
させ、この水流によって溢流口に対して水の流入を促
し、水面上に浮遊する屑米、糠、アク、泡等の夾雑物を
導いて確実に排出できる。したがって後の炊飯を良好に
行うことができるし、洗米の効率を向上することができ
る(請求項1)。
【0068】また、本発明に係る洗米方法は、前記溢流
口よりも前記旋回流の下流側で、旋回流の流れを妨げる
ようにしたので、旋回流にのって浮遊物が溢流口を通り
過ぎるのを少なくでき、この夾雑物排出の確実性を増し
ている(請求項2)。そして、本発明に係る洗米装置
は、給水手段が、槽内壁に水を吹きつけるノズル孔を槽
内壁に沿って旋回させるようにした噴水部と、ノズル孔
から給水する水によって洗米槽内に溜まった水に対して
槽内壁に沿った一方向の旋回流を生じさせるべく前記ノ
ズル孔の旋回を停止する停止手段を有しているので、上
記したものと同様にノズル孔の旋回で洗米槽内を確実に
洗浄するとともに、ノズル孔の旋回を停止させてノズル
孔からの水圧で強い旋回流を生じさせ溢流口に対して水
の流入を促して水面に浮遊する夾雑物を確実に排出す
る。これにより、良好な炊飯を行い、さらに洗米の効率
を向上することができる(請求項3)。
【0069】また、本発明に係る洗米装置は、前記噴水
部は、先端に前記ノズル孔を有し洗米槽に溜まった水の
水面に対して互いに異なった角度で水を吹きつけるよう
にした複数の枝管を備えており、複数の枝管のうち前記
水面に対して大きい角度で水を吹きつけるようにした枝
管は、この枝管からの水を溢流口よりも前記旋回流の下
流側で前記水面に吹きつけるように停止手段によって停
止し、前記水面に対して小さい角度で水を吹きつけるよ
うにした枝管は、この枝管からの水を前記溢流口よりも
旋回流の上流側で前記水面に吹きつけるように停止手段
によって停止するようにしたので、洗米槽内に溜まった
水に対して旋回流を起こさせる際には、溢流口よりも旋
回流の上流側では前記水面に対して小さい角度で水を吹
きつけることで前記水面により強い旋回流を生じさせ、
溢流口への夾雑物の排出をより促すことができ、これに
対し、溢流口よりも旋回流の下流側では、前記水面に対
して大きい角度で水を吹きつけることで前記水面に生じ
た旋回流の流れを妨げるようにし、水面に浮遊した夾雑
物が溢流口を通り過ぎてしまうのを少なくでき、確実に
溢流口から排出できるようになる(請求項4)。
【0070】また、本発明の洗米装置は、前記噴水部の
旋回動作は、ノズル孔から吹きつける水圧の反動でなさ
れるので、特別な駆動装置を必要とすることなく簡素な
構造とすることができる(請求項5)。
【図面の簡単な説明】
【図1】図3のA−A線拡大断面図である。
【図2】(a)は噴水部の拡大平面図であり、(b)は
(a)のB−B線断面図である。
【図3】本発明に係る洗米装置を示す側断面図である。
【図4】本発明の洗米装置を用いて構成させた炊飯前処
理装置を示す側面図である。
【図5】図3のC−C線拡大断面図である。
【図6】図5のD−D線拡大断面図である。
【図7】噴水部のノズル端構造を示したもので、(a)
は平面断面図であり、(b)は正面図である。
【図8】洗米槽の溢流口まわりを拡大して示す側断面図
である。
【符号の説明】
1 洗米装置 13 洗米槽 14 洗米手段 15 給水手段 32 溢流口 70 噴水部 77a ノズル孔 79 停止手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 柳川 信英 大阪府堺市石津北町64番地 株式会社クボ タ堺製造所内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 洗米槽(13)内へ投入した米を水洗す
    る洗米方法において、 洗米槽(13)上部のノズル孔(77a)を槽内壁に沿
    って旋回させることでノズル孔(77a)から供給する
    水を槽内壁全周に亘って吹きつけるようにし、前記ノズ
    ル孔(77a)の旋回を停止させることでノズル孔(7
    7a)から供給する水によって洗米槽(13)内に溜ま
    った水に対して槽内壁に沿った一方向の旋回流を生じさ
    せて槽内壁の所定レベルに設けられた溢流口(32)に
    対して浮遊物を導くようにすることを特徴とする洗米方
    法。
  2. 【請求項2】 前記溢流口(32)よりも前記旋回流の
    下流側で、この旋回流の流れを妨げるようにすること特
    徴とする請求項1に記載の洗米方法。
  3. 【請求項3】 洗米槽(13)と、該洗米槽(13)内
    で米を水洗する洗米手段(14)と、上記洗米槽(1
    3)内へ槽上部から水を供給する給水手段(15)とを
    有した洗米装置において、 洗米槽(13)には槽内の所定レベルで開口する溢流口
    (32)が設けられ、前記給水手段(15)には槽内壁
    に水を吹きつけるノズル孔(77a)が設けられてお
    り、さらに給水手段(15)は、ノズル孔(77a)を
    槽内壁に沿って旋回させるようにした噴水部(70)
    と、ノズル孔(77a)から供給する水によって洗米槽
    (13)内に溜まった水に対して槽内壁に沿った一方向
    の旋回流を生じさせるべく前記ノズル孔(77a)の旋
    回を停止する停止手段(79)を有していることを特徴
    とする洗米装置。
  4. 【請求項4】 前記噴水部(70)は、先端に前記ノズ
    ル孔(77a)を有し洗米槽(13)に溜まった水の水
    面に対して互いに異なった角度で水を吹きつけるように
    した複数の枝管(74)を備えており、 複数の枝管(74)のうち前記水面に対して大きい角度
    で水を吹きつけるようにした枝管(74B)は、この枝
    管(74B)からの水を溢流口(32)よりも前記旋回
    流の下流側で前記水面に対して吹きつけるように前記停
    止手段(79)によって停止し、前記水面に対して小さ
    い角度で水を吹きつけるようにした枝管(74C)は、
    この枝管(74C)からの水を前記溢流口(32)より
    も旋回流の上流側で前記水面に対して吹きつけるように
    停止手段(79)によって停止するようにしたことを特
    徴とする請求項3に記載の洗米装置。
  5. 【請求項5】 前記噴水部(70)の旋回動作は、ノズ
    ル孔(77a)から吹きつける水圧の反動でなされるこ
    とを特徴とする請求項3に記載の洗米装置。
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