JPH08323218A - 洗米方法及び洗米装置 - Google Patents

洗米方法及び洗米装置

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JPH08323218A
JPH08323218A JP13692395A JP13692395A JPH08323218A JP H08323218 A JPH08323218 A JP H08323218A JP 13692395 A JP13692395 A JP 13692395A JP 13692395 A JP13692395 A JP 13692395A JP H08323218 A JPH08323218 A JP H08323218A
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JP
Japan
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rice
water
rice washing
tank
washing tank
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Application number
JP13692395A
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English (en)
Inventor
Keiichi Mihira
恵一 三平
Yoshihisa Matsumoto
好央 松本
Masami Kawasaki
雅美 川崎
Saneaki Nakajima
実章 中島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kubota Corp
Original Assignee
Kubota Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 米の水洗を行う洗米装置において、水面に浮
遊する屑米、泡、アク等を溢流口30から確実に排出で
きるようにする。 【構成】 洗米槽13の上部に噴水部70を設け、この
噴水部70から槽内へ供給される水により、水面上で、
槽内壁に沿った旋回流が生じるようにした。従って、こ
の旋回流により、水面上の浮遊物を確実に溢流口30へ
と押し出すことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、レストラン、寿司屋、
ホテル等において大量の米を繰り返し水洗するうえで好
適に利用される洗米方法及び洗米装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、洗米装置としては、洗米槽と、こ
の洗米槽内で米を攪拌する攪拌装置と、洗米槽の上部に
設けられたシャワー等の散水装置とを有したものが知ら
れている(特公昭56−9381号公報等参照)。上記
洗米槽には、散水装置から供給される水の水位を所定レ
ベル以下に保つための溢流口が設けられており、水洗作
業中には、水面上に浮遊する屑米、糠、アク、泡等の夾
雑物をこの溢流口から余剰水と一緒に槽外へ排出除去で
きるようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の洗米装置に
おいて、溢流口は洗米槽の槽内壁に沿って開口するもの
であり、この溢流口には、その槽外側に単に排水パイプ
が接続されていただけであった。そのため、溢流口から
余剰水を流出させることは可能であったが、上記した夾
雑物の排出除去は困難であった。これは、余剰水の排水
流れに、水面に浮遊した夾雑物を押し流すだけの勢いが
なく、夾雑物が溢流口を乗り越えられないためである。
そのため、水洗作業後に洗米槽の下部から排水するに際
して、各米粒が濾材的作用を奏しつつその上面に夾雑物
が残留し、水を含んだ状態となっている米に対して付着
する、ということが起こっていた。
【0004】なお、一般に水洗後の米は、その後、浸し
工程において水に漬けるようにするが、上記のように一
旦、付着してしまった夾雑物は、この浸し工程でも各米
粒から再び剥がれて水面上へ浮遊するということが殆ど
なくなる。その結果、その後の炊飯によって得られるご
飯の味を落とす原因となっていた。本発明は、上記事情
に鑑みてなされたものであって、水洗作業中において屑
米、糠、アク、泡等の夾雑物を確実に排出除去すること
ができ、その後の炊飯で、おいしいご飯が炊けるように
した洗米方法及び洗米装置を提供することを目的とす
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明では、上記目的を
達成するために、次の技術的手段を講じた。即ち、本発
明に係る洗米方法は、洗米槽の上部から給水する水流に
槽内壁に沿った一方向の旋回流を生じさせ、槽内壁の所
定レベルに設けられた溢流口への流入を導くようにする
ことを特徴としている。
【0006】また本発明に係る洗米装置は、洗米槽と、
該洗米槽内で米を水洗する洗米手段と、上記洗米槽内へ
槽上部から水を供給する給水手段とを有し、洗米槽には
槽内の所定レベルで開口する溢流口が設けられており、
前記給水手段は槽内壁に沿って一方向の旋回流を生じさ
せるべくノズル孔が設けられていることを特徴としてい
る。
【0007】前記給水手段は、前記ノズル孔を槽内壁に
沿って旋回させるようにした噴水部を有した構成とする
こともできる。
【0008】
【作用】洗米槽の上部から給水する水により、槽内壁に
沿って旋回するような水流を生じさせれば、槽内壁に設
けられた溢流口に対して水の流入を促し、且つ、この流
入水の水勢を高めることができる。従って、この水流に
より、水面上に浮遊する屑米、糠、アク、泡等の夾雑物
を一緒に溢流口へと流入させることができる。
【0009】洗米槽の槽内壁に沿って旋回する水流を発
生させるには、洗米槽の上部から給水を行うノズル孔
を、槽内壁へ向けて所定角度に設けるようにする構成
や、このノズル孔自体を槽内壁に沿って旋回可能にする
噴水部を有した構成を採用すればよい。
【0010】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。図2は本発明に係る洗米装置1が、炊飯装置(図
示略)の内釜2を受載可能な内釜収納部3及び貯米庫4
と組み合わされて炊飯前処理装置5を構成している状況
を示している。この炊飯前処理装置5において、洗米装
置1は、貯米庫4から給米手段7を介して移送される所
定量の米を水洗した後、その洗米を内釜収納部3に受載
された内釜2内へと落下供給するようになっている。従
って、この内釜2を取り出して別途設置された炊飯装置
へセットし、炊飯を行えばよいものであり、上記炊飯前
処理装置5では、この間を利用して別の内釜2を内釜収
納部3へ載置し、米の水洗を繰り返す、というようなこ
とが可能となる。
【0011】上記給米手段7は、貯米庫4の下部から計
量装置8及び受箱9を介して洗米装置1の上部へと接続
された米送給管10と、洗米装置1の上部に設けられた
吸引ブロア11とを有しており、吸引ブロア11によっ
て発生させる負圧吸引力により、貯米庫4から所定量の
米を吸い出すようにする構成となっている。洗米装置1
は、洗米槽13と、この洗米槽13内で米を水洗する洗
米手段14と、洗米槽13内へ槽上部から水を供給する
給水手段15とを有している。
【0012】洗米槽13は、図1に示すように円筒本体
部13aに漏斗状絞り筒13bを介して下向きの垂下筒
13cが一体的に設けられ、また円筒本体部13aの上
部には上蓋17が設けられている。この上蓋17には、
上記給米手段7における米送給管10の吐出側端部10
aが接続されていると共に、吸引ブロア11がその吸引
口(図示略)を槽内へ向けるかたちで載設されている。
【0013】このような洗米槽13に対し、その槽内に
は吹上げ管18が立設されていると共に、洗米槽13の
下部には垂下筒13cを開閉可能な排米制御弁19と、
この排米制御弁19を介して槽内への給水を可能にした
洗米用水供給手段20とが設けられている。これら吹上
げ管18と、排米制御弁19における一部構成と、洗米
用水供給手段20とは、洗米槽13内で上下方向の循環
した水流を生起させるようになったもので、これによっ
て上記した洗米手段14を構成するものであるが、以
下、洗米槽13との関係において説明可能なものについ
ては、先に説明する。
【0014】吹上げ管18は、洗米槽13の絞り筒13
b内で径方向に沿って設けられた複数の支持板21によ
り、その起立状態を保持されており、管下部は、垂下筒
13cの内部へ同心状に達するようになっている。この
支持板21は、米の載り上げが不可能なほどに薄い板材
を縦向きに使用したもので、水洗作業中において洗米槽
13内を上下移動する米や水の流れに抵抗となるのを防
止すると共に、洗米を内釜2(図2参照)へ落下供給す
る際に洗米槽13内で残留米の発生を防止できるように
考慮されている。
【0015】上記垂下筒13cの内部には、屑米等は通
過させるが正粒米は不通にする選別筒22が、吹上げ管
18まわりで同心状に内嵌されている。また垂下筒13
cの周壁には、選別筒22の外側から管外方へ延びる横
引き排水管24が接続され、この横引き排水管24によ
って留水部25と連通されるようになっている。この留
水部25には排水弁26が内蔵されていると共に、この
排水弁26の作動に基づいて連通状態が開閉される排水
ホース27が接続されている。排水弁26は、常態にお
いてはバネ等の付勢手段28によって付勢される弁体2
9により、横引き排水管24内が遮断されるように構成
されている。
【0016】そして、洗米槽13における円筒本体部1
3aの槽内壁には、槽内水位を所定レベル以下に保つた
めの溢流口30が開口形成されており、この溢流口30
の槽外側には箱状を成す集水部31が設けられている。
この集水部31には、その底面側に排水口32が開口形
成されており、この排水口32を介してフロート弁33
が連結されている。また、このフロート弁33は、流下
管34を介して上記した留水部25と連通されるように
なっている。
【0017】上記フロート弁33は、排水口32と連通
した下向きの円環状弁座36を形成させるべく設けられ
た弁箱37内に、浮き玉38が上下動自在に収納された
ものである。従って、前記した給米手段7の吸引ブロア
11が作動中には、洗米槽13内を通じて集水部31が
負圧吸引されることに伴い、浮き玉38が吸い上げられ
て弁座36を閉鎖するようになり、また吸引ブロア11
の停止と共に浮き玉38が落下して弁座36を開放する
構成となっている。
【0018】上記溢流口30と排水口32との間には、
図3に示すように排水口32側を低レベルに保持するた
めの落差保持堰40が設けられている。そのため、洗米
槽13内の水位上昇に伴って落差保持堰40を越える余
剰水が発生した場合には、この余剰水に対し、落差を伴
って一気に排水口32へ流れ込もうとする強い水勢が付
与されることになる。従って、このように水勢の強い余
剰水により、落差保持堰40に対して洗米槽13内の水
面上に浮遊する屑米、糠、アク、泡等の夾雑物Sを確実
に乗り越えさせ、そして一緒に排水口32へと運ぶこと
ができるものである。
【0019】なお、落差保持堰40において、その上端
(即ち、溢流口30の開口下縁)を洗米槽13の最高水
位とし、これより排水口32を低くする場合と、排水口
32(即ち、集水部31の底面側)を洗米槽13の最高
水位とし、これより落差保持堰40を高くする場合とが
可能である。ただ、いずれの場合も、図2に示すように
洗米槽13内へ水位検出器Lを設けておき、水位制限の
確実化を図るようにしておくのが好ましい。この水位検
出器Lの動作については後述する。
【0020】また、図1に示したように上記溢流口30
には、その開口縁部の上側から槽内へ向けて突出する返
水庇41(図3及び図6参照)が設けられている。この
返水庇41は、後述する給水手段15からの水が直接的
に溢流口30内へ浸入するのを阻止できるようになった
ものである。洗米槽13の下部に設けられた排米制御弁
19は、図4及び図5に示すように垂下筒13cに対し
てその径方向外方へ張出状態で固定された弁基盤43
と、この弁基盤43の下部で一定方向へ向けて設けられ
た複数の支持ローラ44によって当該弁基盤43の下面
に当接保持されつつ枢軸45まわりで水平揺動自在に保
持された扇状弁板46と、この弁板46を揺動駆動させ
る弁駆動部47と、弁板46の揺動を前記した排水弁2
6と連動させる連動手段48とを有している。
【0021】弁板46において枢軸45は扇形状のカナ
メ位置に位置付けられており、弁板46の円弧寄りの周
方向中央部には噴水ノズル49が貫設されている。ま
た、噴水ノズル49の一方隣(図4の右側)には米落下
口50が開口形成され、他方隣(図4の左側)は開口部
のない閉鎖部51とされている。なお、図5に示すよう
にこの弁板46と弁基盤43との摺接面間には、垂下筒
13cまわりを囲むようにしてOリング等の適宜止水構
造52が設けられている。
【0022】弁駆動部47は、弁基盤43上に固定され
たモータ53(53aはモータ軸である)により揺動ア
ーム54を水平揺動させ、この揺動アーム54から垂設
された伝動ピン55を介して、弁板46に一体的に延設
された連動杆56を揺動駆動させるように構成されてい
る。この連動杆56は、図4に示すように先端部が二股
状に形成され、この股間56aに上記伝動ピン55が係
合するようになっている。なお、この弁駆動部47は、
揺動アーム54の先端部を近接スイッチ等のセンサ58
により検出して、弁板46の切換動作状態(垂下筒13
cに対する噴水ノズル49、米落下口50、閉鎖部51
の各一致状態の選択)を制御できるようにしてある。
【0023】連動手段48は、弁板46において枢軸4
5まわりへ突設されたヒンジ部60から、リンク61及
び揺動アーム62が接続され、この揺動アーム62の先
端部が排水弁26の弁体29のスピンドル29aに設け
られたフック部63と係合するように構成されたもので
ある。従って、排米制御弁19において、弁板46が噴
水ノズル49又は米落下口50を洗米槽13の垂下筒1
3cへ一致させている場合には、排水弁26の弁体29
が横引き排水管24内を遮断し、また、排米制御弁19
において弁板46が閉鎖部51を洗米槽13の垂下筒1
3cへ一致させた場合に限り、排水弁26の弁体29が
横引き排水管24内を開放させるようになっている。
【0024】図1に示したように前記洗米手段14は、
排米制御弁19の噴水ノズル49が洗米槽13の垂下筒
13c(吹上げ管18)に一致された状況下において、
これら吹上げ管18及び噴水ノズル49と、洗米用水供
給手段20とを有して構成されるものである。吹上げ管
18及び排米制御弁19については既に説明した。
【0025】洗米用水供給手段20は、上記排米制御弁
19の弁板46に付設された噴水ノズル49に対して給
水本管65を接続したもので、この給水本管65には弁
板46の水平揺動に追従させるための蛇腹式可撓管66
が介設され、また電磁弁等より成る遠隔操作弁67が介
設されている。また、この給水本管65又は噴水ノズル
49にはエア吸引管68が接続されており、このエア吸
引管68は管端部を洗米槽13の最高水位(溢流口30
の開口下端より上)よりも上方へ位置付けるように立設
されている。
【0026】そのため、給水本管65から噴水ノズル4
9へ水を供給した場合、洗米槽13の吹上げ管18内へ
向けて気泡を巻き込んだジェット水流が吹き上げられる
ようになる。前記給水手段15は、図1に示すように洗
米槽13における上蓋17の内面中央部に設けられた噴
水部70と、この噴水部70に対して水供給を行う給水
分管71とを有している。
【0027】噴水部70は、図6及び図7に示すように
上蓋17に対して固定される取付基部72と、この取付
基部72対して径方向外方へ突設された複数本(本実施
例では4本とした)の噴水枝管74とを有している。取
付基部72及び各噴水枝管74は相互連通しており、取
付基部72には更に、その真下へ位置付けられる吹上げ
管18(図1参照)へ向けて開口する下噴出ノズル75
が設けられている。
【0028】上記各噴水枝管74の管端部は、それぞれ
洗米槽13の槽内壁寄りがその内周方向へ沿うようなか
たちで折曲されている。そのため、これら噴水枝管74
の管端部に設けられたノズル孔77aから水が吹き出す
(矢符X参照)ことにより、洗米槽13内で一方向的な
旋回流(矢符Y参照)が生じるようになる。そのため、
この旋回流により、遠心力を伴って溢流口30へ向かう
ような流れ(矢符Z参照)が生起されるものとなる。
【0029】なお、噴水枝管74の各管端部には、図8
(a)及び(b)に示すように平面X字状の回転流発生
子76を内挿したノズルキャップ77が取り付けられて
おり、このノズルキャップ77に、上記した先細り状の
ノズル孔77aが形成されている。そのため、噴水Wを
円錐形状に均等、均圧に拡散させることができるもので
ある。
【0030】このような噴水部70には、図7に示すよ
うに取付基部72における噴水枝管74よりも下側位置
に、吹上げ管18の上方を覆う(図1参照)傘状の反射
板78が取り付けられている。そのため、吹上げ管18
から吹き上げられる米や水等は反射板78の下側へ衝突
して跳ね返され、噴水枝管74等に対して付着残留する
ということがない。
【0031】上記給水分管71(図1参照)は、前記し
た洗米用水供給手段20の給水本管65から、分岐管8
0を介して分岐接続されたものである。81は電磁弁等
より成る遠隔操作弁である。この給水分管71には、分
岐管80又は遠隔操作弁81と一体若しくはこれらとは
別構成として、水量制御器(図示略)が設けられてい
る。
【0032】このような構成の炊飯前処理装置5におい
て、その動きを説明する。なお、当初、洗米装置1にお
ける排米制御弁19(図1及び図4参照)は、弁板46
が噴射ノズル49を洗米槽13の垂下筒13cへ一致さ
せた状態にあり、前記給水本管65に介設した遠隔操作
弁67を閉弁していることから、洗米槽13は封底状態
とされ、また排水弁26の弁体29は横引き排水管24
内を遮断させるようになっている。
【0033】運転開始操作をすると、給米手段7(図2
参照)において計量装置8が貯米庫4から必要量の米を
受箱9へと取り出す。次に吸引ブロア11が起動して洗
米槽13内を負圧にし、受箱9内の米を洗米槽13内へ
と移送する。このときフロート弁33(図1参照)は、
浮き玉38が吸引浮上されることで弁座32を閉鎖する
ようになるので、洗米槽13内へ移送された米が流下管
34内へ落ち込むようなことはない。
【0034】洗米槽13内への米の移送が完了した後、
吸引ブロア11が停止し、フロート弁33は流下管34
を開放状態とする。その後、洗米用水供給手段20の遠
隔操作弁67が開弁され、洗米手段14としての作動が
開始される。すなわち、洗米槽13内の吹上げ管18へ
向けてその真下へ位置付けられた噴水ノズル49から水
が噴出される。このときの水は、前記したようにエア吸
引管68から吸い込まれる気泡を巻き込んだジェット流
となっている。そして、吹上げ管18の上部から洗米槽
13内へ流出した水が当該洗米槽13の垂下筒13cを
満たす(吹上げ管18の下端部を塞ぐ)水位に達する
と、吹上げ管18内で生じている上昇ジェット流に吸引
されるかたちで洗米槽13内の米が吹上げ管18内を上
昇するようになる(矢符a参照)。そして吹上げ管18
の上部から吹き上げられる水や米は、上記したように給
水手段15に設けられた反射板78に衝突し、下向きに
跳ね返される(矢符b参照)。従って、噴水部70(噴
水枝管74)等に対して米や糠等が付着残留するのを防
止できるばかりでなく、素早く米を落下させることに伴
って水洗効率を向上させる利点がある。
【0035】このように上記矢符a及び矢符bの如く水
や米を吹上げ管18内外において上下に循環させること
により米が水洗される。このような水洗作業中に洗米槽
13内の水位が上昇し、溢流口30を越える余剰水が発
生した場合、この余剰水は、排水口32から開放状態に
あるフロート弁33、流下管34、留水部25を介して
排水ホース27へと排水されるようになり、洗米槽13
内は所定水位を保たれるようになっている。この場合、
溢流口30から排水口32へ至る余剰水には、落差保持
堰40(図3参照)を乗り越えることにより、その落差
に乗って一気に排水口32へ流れ込もうとする強い水勢
が付与されることとなる。そのため、このように強い水
勢を伴った余剰水により、落差保持堰40に対して洗米
槽13内の水面上に浮遊する屑米、糠、アク、泡等の夾
雑物Sを確実に乗り越えさせ、そして一緒に排水口32
へと運ぶことができる。従って、水洗作業の有効性を高
めることができ、その後の炊飯によりおいしいご飯が炊
けるようになる。
【0036】また、この水洗作業中に、給水手段15の
遠隔操作弁81を並行的又は暫時的に開弁させ、噴水部
70から洗米槽13内へ水を供給すると、前記したよう
に少なくとも水面部で旋回流(図6の矢符Y及びZ参
照)が生じるようになる。そのため、水面上に浮遊する
夾雑物Sを溢流口30乃至排水口32へ押し出す作用を
一層高め、水洗作業の有効性を更に高めることができ
る。
【0037】ところで、このような水洗作業中におい
て、洗米用水供給手段20や給水手段15で過剰水圧が
発生したり、溢流口30や排水口32等が詰まったりし
て、洗米槽13内の水位が溢流口30を越えるようなこ
とがあると、溢れに繋がるおそれがある。そこで本実施
例では、前記したように洗米槽13に水位検出器L(図
2参照)を設けておき、水位制限の確実化を図るように
してある。
【0038】この水位検出器Lには反射型、透過型等の
非接触式のものを用いることができるが、接触式のもの
を用いることもできる。そして、非接触式とする場合に
は、水面の波立ちや、水面上に浮遊する夾雑物S(特に
泡等)による誤動作を防ぐうえで、次のようなタイマー
機能を採用した自動判別制御を行わせるようにするのが
好適である。
【0039】すなわち、水位検出器Lが水面を検出した
ときには、図9に示すようにまず、この状態が所定時間
(0.5秒とした)継続するか否かを判断する(ステッ
プ100及び101)。もし、所定時間の継続がない場
合は、水面上の波立ち等を検出したものとしてリセット
(ステップ106参照)する。ステップ101において
所定時間の継続が確認された場合にはステップ102へ
進み、洗米用水供給手段20(図1参照)の遠隔操作弁
67及び/又は給水手段15の遠隔操作弁81を閉弁さ
せる。すなわち、これによって洗米槽13内への給水が
止められるため、水面は低下を始めることになる。
【0040】次に、ステップ103へ進み、遠隔操作弁
67及び/又は81を閉弁させた後、水位検出器Lが所
定時間(5秒とした)を経過して水位検出を継続してい
るか否かを判断し、継続していない場合にはリセット
(ステップ106参照)する。そして、リセットしてス
テップ100に再び進み、該ステップ100において水
位検出器Lが水面を検出している場合には再びステップ
101に進み、水面を検出していない場合には、遠隔操
作弁67及び/又は81の開閉を判断(ステップ107
参照)した後、該弁67及び/又は81の閉弁状態を所
定時間(2秒とした)継続しているか否かを判断(ステ
ップ109参照)する。そして、継続していない場合に
はリセット(ステップ110参照)され、継続している
場合には、前記弁67及び/又は81を開弁した後リセ
ットする(ステップ109乃至110)。
【0041】すなわち、遠隔操作弁67及び又は81は
少なくとも所定時間(2秒間)は閉弁状態を継続するこ
ととなり、該弁67及び/又は81が高頻度で連続して
開閉動作するのを防止し、これに伴う騒音や故障を抑制
しようとするものである。なお、上記のようにステップ
102で遠隔操作弁67及び/又は81を閉弁させた
後、ステップ103で水位検出器Lが所定時間(5秒と
した)を経過しても水面検出を継続しているようなこと
が確認された場合には、これをエラーと見なし、遠隔操
作弁67及び/又は81を再び閉弁(閉弁状態を維持)
させるようになっている(ステップ104及び10
5)。このとき、洗米装置1を非常停止させたり、作業
員を呼ぶための報知を行わせることも可能である。
【0042】このような制御を行えば、水面の波立ち
や、水面上に浮遊する夾雑物Sによる誤動作を防ぎつ
つ、洗米槽13から水が溢れるのを確実に防止でき、し
かも弁動作に伴う騒音や故障を抑制できるものである。
このようにして水洗作業が所定時間行われた後、洗米用
水供給手段20の遠隔操作弁67が閉弁され、排米制御
弁19は閉鎖部51(図4参照)を洗米槽13の垂下筒
13cへ一致させるように弁板46の揺動を行う。これ
に伴い、排水弁26の弁体29は横引き排水管24内を
開放するようになる。そのため、洗米槽13内の水は、
垂下筒13c内から選別筒22(図1参照)、横引き排
水管24、留水部25を介して排水ホース27へと排水
されるようになり、洗米槽13内には正粒米だけが残さ
れ、ざる上げ工程に移行する。
【0043】なお、このときにも給水手段15の遠隔操
作弁81を暫時的に開弁させ、噴水部70から洗米槽1
3内へ水を供給させるようにすると、すすぎ効果を高め
ることができ、その後の炊飯でおいしいご飯を炊くうえ
で好適となる。ざる上げ工程の終了後、排米制御弁19
が米落下口50(図4参照)を洗米槽13の垂下筒13
cへ一致させるように弁板46の揺動を行う。そのた
め、水洗後の米が洗米装置1の下部にセットされた内釜
2(図2参照)へと落下供給される。
【0044】そして、給水手段15の遠隔操作弁81が
開弁され、噴水部70から洗米槽13を介して内釜2内
へ所定量の水が供給される。これにより、所定時間の浸
し工程を行う。ところで、上記した溢流口30には返水
庇41が設けられているため、噴水部70からの水が直
接的に溢流口30へ浸入してしまうということはない。
従って、このとき供給される水の水量が、分岐管80や
遠隔操作弁81等に設けられた水量制御器(図示略)に
よって計測されるものであっても、その水量の計測値
と、内釜2内に貯められる実際の水加減との誤差は、極
めて抑制又は解消されたものとなり、その後の炊飯では
おいしいご飯が炊けるようになる。
【0045】なお、噴水部70から洗米槽13内へ供給
される水のうち、噴水枝管74のノズル孔77aから吹
き出す水は洗米槽13の槽内壁を、また下噴出ノズル7
5から流下される水(図1中の矢符c参照)は吹上げ管
18の内周面を、それぞれ洗い流すことが可能である。
従って洗米槽13内に残留する米を可及的に少なくで
き、水加減の正確性を一層高めることができる。
【0046】その後は、上記各部において初期設定状態
への復帰動作が行われ、これを1サイクルとして上記一
連の作業が繰り返されるものである。なお、洗米槽13
が空のとき(洗米を内釜2へ落下供給した後)に、排米
制御弁19の弁板46(閉鎖部51)により垂下筒13
cを閉鎖させた状態にし、その上で給水手段15の噴水
部70から洗米槽13内へ水を供給して水位を上昇さ
せ、溢流口30から水が流出するような洗浄を行うこと
が好ましい(勿論、このときに洗米用水供給手段20に
よる水の噴出を並行的に行ってもよい)。
【0047】このような洗浄を行えば、仮に洗米槽13
の槽内壁に夾雑物が付着残留していたとしても、これを
旋回流(図6の矢符Y及びZ参照)によって溢流口30
から綺麗に洗い出すことができる。のみならず、洗米槽
13において、洗米を何度も繰り返すうちに槽内壁にヌ
メリやカビが発生したり、これらの生長・堆積によって
溢流口30や排水口32等で詰まりが生じたりするの
を、未然に防止できる利点もある。従って、次に行う米
の水洗作業を効率的に進めることができる点で、極めて
有益である。
【0048】そして、このような洗浄槽13に対する槽
内壁の洗浄作業は、人為的な判断及び人為的な作業に委
ねるのではなく、コンピュータ、マイコン、シーケンス
等を用いた自動制御として1サイクル動作に組み入れる
ようにするのが好ましい。すなわち、図10に示すよう
に洗米槽13に米を供給する計量給米工程(ステップ2
00)、この米を水洗する洗米工程(ステップ20
1)、洗米を内釜2へ落下供給させる洗米取出工程(ス
テップ202)を経た後、上記したような洗米槽洗浄工
程(ステップ203)を自動的且つ必須不可欠的に実行
させるようにする。そして、この洗米槽洗浄工程を完了
しない限り、水洗作業全体としての1サイクルが終了し
ない(次の水洗作業が開始できない)ようにする。
【0049】なお、このように水洗作業の1サイクルご
とに洗米槽洗浄工程を行えば、上記のようにヌメリやカ
ビの生長・堆積を防止できることに起因して、その都度
の洗浄効果を高レベルで維持でき、また洗浄が簡潔、短
時間に行えるため、洗米作業乃至炊飯作業全体としての
作業能率を高めることに繋がる。この場合の洗米槽洗浄
工程でも、図9に示した水位制御方法を実行することが
可能であることは言うまでもない。
【0050】ところで、本発明は、上記実施例に限定さ
れるものではない。例えば、図11乃至図13は本発明
に係る洗米装置1の第2実施例を示しており、この第2
実施例が前記第1実施例と最も異なるところは、給水手
段15の構成にある。すなわち、この第2実施例の給水
手段15において、噴水部70は、図12及び図13に
示すように上蓋17に対して固定される取付基部72
と、この取付基部72に回転自在に内嵌保持された旋回
栓体73と、この旋回栓体73に対して径方向外方へ突
設された複数本(本実施例では3本とした)の噴水枝管
74とを有した構成となっている。
【0051】上記各噴水枝管74の管端部は、それぞれ
旋回栓体73の回転中心から偏心した位置を起点として
洗米槽13の槽内壁へ向かうように折曲されているた
め、これら噴水枝管74の管端部に設けられたノズル孔
77aから水が吹き出す(矢符X参照)ことにより、そ
の反動として旋回栓体73が回転する(矢符Y参照)よ
うになる。
【0052】このような構成であっても、洗米槽13内
で一方向的な旋回流(矢符Y参照)が生じるようにな
る。そのため、この旋回流により、遠心力を伴って溢流
口30へ向かうような流れ(矢符Z参照)が生起され、
水面上に浮遊する夾雑物等を溢流口30へと確実に洗い
出すことができるという、前記実施例と同様の効果を得
ることができる。
【0053】また、この第2実施例では、図11に示す
ように各噴水枝管74の管端部において、洗米槽13の
槽内壁に対する指向高さがそれぞれ異なるように設けら
れている。そのため、各噴水枝管74から吹き出す水
は、旋回栓体73(図12参照)が回転成分を有するこ
とと相まって、洗米槽13の槽内壁を広い範囲で洗い流
すことを可能とする。従ってそれだけ、洗米槽13内に
残留する米や夾雑物等を可及的に少なくでき、これに関
して各種の効果を得ることができる。
【0054】なお、上記噴水部70において、旋回栓体
73を旋回させるうえで独自の駆動機構(図示略)を設
けるようにすることも可能である。なお、ノズル孔77
aの数(噴水枝管74の本数)は任意である。図9にお
いて説明した洗米槽13内の水位制御方法は、洗米槽1
3内へ設ける水位検出器Lをフロート弁(図示略)等に
置換することで、不採用とすることも可能であり、ま
た、分岐間80又は遠隔操作弁81と一体若しくは別構
成として設けた水量制御器によって水位制御するように
してもよい。
【0055】第1及び第2実施例で説明した洗米装置1
は、内釜収容部3及び貯米庫4と組み合わされて炊飯前
処理装置5を構成するものとなっている。しかし、内釜
収納部3を炊飯器に置換すれば、全体として自動炊飯装
置を構成させることができる。勿論、洗米装置1を独立
した単体構成とすることも可能である。上記炊飯前処理
装置5において、貯米庫4の給米手段7は吸引ブロア1
1を用いた負圧吸引方式のものとしたが、吸引ブロア1
1に代え、貯米庫4側へ加圧ポンプ等を設置することで
圧空送給方式とすることが可能である。また、コンベヤ
方式を採用したり、洗米装置1の上方へ貯米庫4を設置
させた落下充填方式等を採用したりすることも可能であ
る。
【0056】本発明に係る洗米装置1において、洗米手
段14は、循環水流を利用した方式として説明したが、
機械式(特公昭56−9381号公報等に記載された攪
拌羽方式)を採用することも可能である。
【0057】
【発明の効果】本発明は、上述の構成を具備するもので
あって、洗米槽の上部から給水する水により、槽内壁に
沿って旋回するような水流を生じさせれば、槽内壁に設
けられた溢流口に対して水の流入を促し、且つ、この流
入水の水勢を高めることができる。従って、この水流に
より、水面上に浮遊する屑米、糠、アク、泡等の夾雑物
を一緒に溢流口へと流入させることができる。これによ
り、水洗作業の有効性を高めることができ、その後の炊
飯で、おいしいご飯が炊けるようになる。
【0058】洗米槽の槽内壁に沿って旋回する水流を発
生させるには、洗米槽の上部から給水を行うノズル孔
を、槽内壁へ向けて所定角度に設けるようにする構成
や、このノズル孔自体を槽内壁に沿って旋回可能にする
噴水部を有した構成を採用すればよいものであり、構造
的に簡潔であり、大型化、複雑化を招来するものではな
い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る洗米装置を示す側断面図である。
【図2】本発明の洗米装置を用いて構成させた炊飯前処
理装置を示す側面図である。
【図3】洗米槽の溢流口まわりを拡大して示す側断面図
である。
【図4】図1のA−A線拡大断面図である。
【図5】図4のB−B線拡大断面図である。
【図6】図1のC−C線拡大断面図である。
【図7】噴水部の拡大側断面図である。
【図8】噴水部のノズル端構造を示したもので、(a)
は平面断面図であり、(b)は正面図である。
【図9】水洗作業中等における水位制御方法を示すフロ
ーチャートである。
【図10】炊飯前処理装置としての1サイクル動作制御
を示すフローチャートである。
【図11】第2実施例の側断面図(図1に対応するも
の)である。
【図12】図11のD−D線拡大断面図(図6に対応す
るもの)である。
【図13】第2実施例の給水手段における噴水部を示す
拡大側断面図(図7に対応するもの)である。
【符号の説明】
1 洗米装置 13 洗米槽 14 洗米手段 15 給水手段 30 溢流口 70 噴水部 77a ノズル孔
フロントページの続き (72)発明者 中島 実章 大阪府東大阪市水走2丁目2番27号 大和 精工株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 洗米槽(13)内へ投入した米を水洗す
    る洗米方法において、 洗米槽(13)の上部から給水する水流に槽内壁に沿っ
    た一方向の旋回流を生じさせ、槽内壁の所定レベルに設
    けられた溢流口(30)への流入を導くようにすること
    を特徴とする洗米方法。
  2. 【請求項2】 洗米槽(13)と、該洗米槽(13)内
    で米を水洗する洗米手段(14)と、上記洗米槽(1
    3)内へ槽上部から水を供給する給水手段(15)とを
    有した洗米装置において、 洗米槽(13)には槽内の所定レベルで開口する溢流口
    (30)が設けられており、前記給水手段(15)は槽
    内壁に沿って一方向の旋回流を生じさせるべくノズル孔
    (77a)が設けられていることを特徴とする洗米装
    置。
  3. 【請求項3】 前記給水手段(15)は、前記ノズル孔
    (77a)を槽内壁に沿って旋回させるようにした噴水
    部(70)を有していることを特徴とする請求項2記載
    の洗米装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007029463A (ja) * 2005-07-27 2007-02-08 Kubota Corp 洗米槽

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007029463A (ja) * 2005-07-27 2007-02-08 Kubota Corp 洗米槽
JP4549251B2 (ja) * 2005-07-27 2010-09-22 株式会社クボタ 洗米槽

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