JPH09279012A - 熱可塑性樹脂組成物 - Google Patents
熱可塑性樹脂組成物Info
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- JPH09279012A JPH09279012A JP8089623A JP8962396A JPH09279012A JP H09279012 A JPH09279012 A JP H09279012A JP 8089623 A JP8089623 A JP 8089623A JP 8962396 A JP8962396 A JP 8962396A JP H09279012 A JPH09279012 A JP H09279012A
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Abstract
成分として含有する熱可塑性樹脂組成物に特定の共役ジ
エン−芳香族化合物重合体を加えることにより、制振
性、機械的強度、耐衝撃性及び耐熱安定性の良好なバラ
ンスを有し、優れた加工性をもつ熱可塑性樹脂組成物を
提供する。 【解決手段】 下記成分(A)〜(E)からなり、
(A)/(B)の含有重量比が1/99〜80/20で
あり、(A)及び(B)の合計量100重量部あたりの
(C)の含有量が1〜50重量部であり、(D)成分の
含有量は(A)成分と(B)成分を相容化させるのに十
分な量であり、かつ(A)及び(B)の合計量100重
量部あたりの(E)の含有量が1〜120重量部である
熱可塑性樹脂組成物。 (A):ポリフェニレンエーテル (B):ポリアミド (C):共役ジエン化合物の50%以上が1、2もしく
は3、4結合で重合し、かつtanδのピーク温度が−
20℃以上である共役ジエン−アルケニル芳香族化合物
共重合体 (D):相容化剤 (E):無機フィラー
Description
物に関するものである。更に詳しくは、本発明は、ポリ
フェニレンエーテル及びポリアミドを主成分として含有
し、制振性の改良された熱可塑性樹脂組成物に関するも
のである。
性、加工性などに優れた熱可塑性樹脂であるが、耐衝撃
性、耐熱安定性などが不良であり、更に吸水性が大きい
ことにより寸法安定性が著しく悪く、また吸水による機
械的性質の低下も著しい。一方、ポリフェニレンエーテ
ル樹脂は、機械的性質、耐熱安定性、寸法安定性などの
諸特性に優れた熱可塑性樹脂である。しかし、ポリフェ
ニレンエーテル樹脂単独では、耐衝撃性、耐溶剤性が著
しく悪く、またその溶融粘度が高いため加工性が悪い。
これらの樹脂の欠点を補うため、両樹脂をブレンドして
用いることが提案されている。しかし、単純にブレンド
したのみでは、双方の樹脂が有する良好な機械性質が失
われる。そこで、ポリフェニレンエーテル樹脂とポリア
ミド樹脂のブレンド時に、種々の相溶化剤を添加して分
散性を改良し、機械的性質を向上させる工夫がなされて
いる(たとえば、特公昭60−11966号公報、特公
昭61−10494号公報、特開昭59−66452号
公報、特開昭56−49753号公報参照。)。
/ポリアミド系樹脂組成物は、機械的性質、耐熱安定
性、耐溶剤性、加工性、寸法安定性、吸湿性に優れた材
料として、電気・電子分野、自動車分野に適用されつつ
ある。更に、これらの樹脂組成物の耐衝撃性を改良する
ために、エチレンープロピレンゴム、スチレンーブタジ
エンブロックコポリマー、水素添加スチレンーブタジエ
ンブロックコポリマー、スチレンーブタジエンラバーな
どを用いた樹脂組成物が開示されている。しかしなが
ら、これらの改良された組成物を持ってしても、遮音特
性や制振性は未だ不十分である。さらにポリアミドに制
振性を付与するためにマイカ等のフィラーを添加する提
案がなされているが衝撃強度不十分である。この衝撃強
度を改良するために通常官能基を付与したエチレン−プ
ロピレンゴム等のゴム成分が添加されるが流動性の低下
が著しく好ましくない。
発明が解決しようとする課題は、ポリアミド及びポリフ
ェニレンエーテルを主成分として含有する熱可塑性樹脂
組成物であって、制振性、機械的強度、耐衝撃性及び耐
熱安定性の良好なバランスを有し、優れた加工性をもつ
熱可塑性樹脂組成物を提供する点に存する。
記成分(A)〜(E)からなり、(A)/(B)の含有
重量比が1/99〜80/20であり、(A)及び
(B)の合計量100重量部あたりの(C)の含有量が
1〜50重量部であり、(D)成分の含有量は(A)成
分と(B)成分を相容化させるのに十分な量であり、か
つ(A)及び(B)の合計量100重量部あたりの
(E)の含有量が1〜120重量部である熱可塑性樹脂
組成物に係るものである。 (A):ポリフェニレンエーテル (B):ポリアミド (C):共役ジエン化合物の50%以上が1、2もしく
は3、4結合で重合し、かつtanδのピーク温度が−
20℃以上である共役ジエン−アルケニル芳香族化合物
共重合体 (D):相容化剤 (E):無機フィラー
ニレンエーテルであり、下式(1)で示されるフェノー
ル化合物の一種又は二種以上を、酸化カップリング触媒
を用い、酸素又は酸素含有ガスで酸化重合させて得られ
る重合体が好ましい。
ロゲン原子、炭化水素基又は置換炭化水素基から選ばれ
る一種であるが、そのうち少なくともひとつは水素原子
である。)。R1 〜R5 の具体例としては、水素、塩
素、臭素、フッ素、ヨウ素、メチル、エチル、n−又は
iso−プロピル、pri−、sec−又はt−ブチ
ル、クロロエチル、ヒドロキシエチル、フェニルエチ
ル、ベンジル、ヒドロキシメチル、カルボキシエチル、
メトキシカルボニルエチル、シアノエチル、フェニル、
クロロフェニル、メチルフェニル、ジメチルフェニル、
エチルフェニル、アリルなどがあげられる。
しては、フェノール、o−,m−,又はp−クレゾー
ル、2,6−、2,5−、2,4−又は3,5−ジメチ
ルフェノール、2−メチル−6−フェニルフェノール、
2,6−ジフェニルフェノール、2,6−ジエチルフェ
ノール、2−メチル−6−エチルフェノール、2,3,
5−、2,3,6−又は2,4,6−トリメチルフェノ
ール、3−メチル−6−t−ブチルフェノール、チモー
ル、2−メチル−6−アリルフェノールなどがあげられ
る。
ェノール化合物、たとえばビスフェノール−A、テトラ
ブロモビスフェノール−A、レゾルシン、ハイドロキノ
ン、ノボラック樹脂のような多価ヒドロキシ芳香族化合
物と上記式で表される化合物の共重合体を用いてもよ
い。
2,6−ジメチルフェノールの単独重合体、2,6−ジ
フェニルフェノールの単独重合体、大量部の2,6−キ
シレノールと少量部の3−メチル−6−t−ブチルフェ
ノールの共重合体、大量部の2,6−キシレノールと少
量部の2,3,6−トリメチルフェノールの共重合体が
あげられる。
該ポリアミドとは、結晶性脂肪族ポリアミド及び芳香族
ポリアミドなどより選ばれる少なくとも一種のポリアミ
ドである。
ドとは、たとえば以下に示すものをいう。
2個を含む飽和脂肪族ジカルボン酸と炭素原子2〜12
個を含む脂肪族ジアミンとの結合により製造することが
でき、その際に所望に応じてポリアミド中にてカルボキ
シル末端基よりアミン末端基を過剰に与えるようにジア
ミンなどを用いることができる。逆に、過剰の酸性基を
与えるように二塩基性酸を用いることもできる。同様
に、これらのポリアミドを該酸及びアミンの酸生成及び
アミン生成誘導体、たとえばエステル、酸塩化物、アミ
ン塩などからも良好に製造することができる。このポリ
アミドを製造するために用いる代表的な脂肪族ジカルボ
ン酸にはアジピン酸、ピメリン酸、アゼライン酸、スベ
リン酸、セバシン酸及びドデカンジオン酸が含まれ、一
方代表的な脂肪族ジアミンにはヘキサメチレンジアミン
及びオクタメチレンジアミンが含まれる。加えて、これ
らのポリアミドはラクタムもしくは炭素原子4〜12個
のω−アミノ酸の単位、又は炭素原子4〜12個の脂肪
族ジカルボン酸、及び炭素原子2〜12個の脂肪族ジア
ミンから誘導される化合物、たとえば、ε−カプロラク
タム、ω−ラウロラクタム、11−アミノウンデカン
酸、12−アミノドデカン酸などのラクタム、又はアミ
ノ酸、前記した各種ジアミンとアジピン酸、アゼライン
酸、セバシン酸との等モル塩などの自己縮合等により製
造することができる。
アジパミド(ナイロン66)、ポリヘキサメチレンアゼ
ラミド(ナイロン69)、ポリヘキサメチレンセバサミ
ド(ナイロン610)、及びポリヘキサメチレンドデカ
ノアミド(ナイロン612)、ポリ−ビス−(p−アミ
ノシクロヘキシル)メタンドデカノアミド、ポリテトラ
メチレンアジパミド(ナイロン46)又はラクタムの環
開裂により生じるポリアミド;即ちポリカプロラクタム
(ナイロン6)、及びポリラウリルラクタムが含まれ
る。また上記の重合体を製造する際に使用される少なく
とも2種のアミン又は酸の重合により製造されるポリア
ミド、たとえばアジピン酸、セバシン酸、及びヘキサメ
チレンジアミンから製造される重合体を用いることがで
きる。さらにナイロン66とナイロン6の共重合体であ
るナイロン66/6や、ナイロン6/12の如き共重合
体が含まれる。
くはナイロン46、ナイロン6、ナイロン66、ナイロ
ン11、ナイロン12などが用いられる。より好ましく
は、ナイロン6、ナイロン66あるいはナイロン6とナ
イロン66との任意の比率の混合物が用いられる。また
これらポリアミドの末端官能基はアミン末端の多いも
の、カルボキシ末端の多いもの、両者がバランスしたも
の、あるいはこれらの任意の比率の混合物が好適に用い
られる。
は、たとえばポリヘキサメチレンイソフタルアミド(ナ
イロン6I)の如き芳香族成分を含有するコポリアミド
である。かかる芳香族成分を含有する熱可塑性コポリア
ミドは芳香族アミノ酸及び/又は芳香族ジカルボン酸た
とえば、パラアミノメチル安息香酸、パラアミノエチル
安息香酸、テレフタル酸、イソフタル酸などを主要構成
成分とする溶融重合が可能なポリアミドを意味する。
はヘキサメチレンジアミン、ウンデカメチレンジアミ
ン、ドデカメチレンジアミン、2,2,4−/2,4,
4−トリメチルヘキサメチレンジアミン、メタキシリレ
ンジアミン、パラキシリレンジアミン、ビス(p−アミ
ノシクロヘキシル)メタン、ビス(p−アミノシクロヘ
キシル)プロパン、ビス(3−メチル、4−アミノシク
ロヘキシル)メタン、1,3−ビス(アミノメチル)シ
クロヘキサン、1,4−ビス(アミノメチル)シクロヘ
キサンなどを使用することができる。またジアミンの代
わりにイソシアネート類を用いる事が出来る。たとえば
4,4’ジフェニルメタンジイソシアネート、トリレン
ジイソシアネートなどである。
限定なく、ラクタムもしくは炭素原子4〜12個のω−
アミノ酸の単位、又は炭素原子4〜12個の脂肪族ジカ
ルボン酸、及び炭素原子2〜12個の脂肪族ジアミンか
ら誘導される化合物、たとえば、ε−カプロラクタム、
ω−ラウロラクタム、11−アミノウンデカン酸、12
−アミノドデカン酸などのラクタム、又はアミノ酸、前
記した各種ジアミンとアジピン酸、アゼライン酸、セバ
シン酸との等モル塩などが利用できる。
リアミドの代表例をあげるとパラアミノメチル安息香酸
とε−カプロラクタムとの共重合ポリアミド(ナイロン
AMBA/6)、2,2,4−/2,4,4−トリメチ
ルヘキサメチレンジアミン・テレフタル酸塩を主成分と
するポリアミド(ナイロンTMDT、TMDT/6
I)、ヘキサメチレンジアミン、イソフタル酸塩及び/
又はヘキサメチレンジアミン・テレフタル酸塩を主成分
とし、ビス(パラアミノシクロヘキシル)メタン・イソ
フタル酸塩及び/又はテレフタル酸塩あるいはビス(3
−メチル、4−アミノシクロヘキシル)メタン・イソフ
タル酸塩及び/又はテレフタル酸塩あるいはビス(パラ
アミノシクロヘキシル)プロパンイソフタル酸塩及び/
又はビス(パラアミノシクロヘキシル)プロパンテレフ
タル酸塩を共重合成分とするポリアミド(ナイロン6I
/PACM I、ナイロン6I/DMPACMI、ナイ
ロン6I/PACP I、ナイロン6I/6T/PAC
M I/PACM T、ナイロン6I/6T/DMPA
CM I/DMPACM T、ナイロン6I/6T/P
ACP I/PACP T)、ヘキサメチレンジアミン
・イソフタル酸塩あるいはヘキサメチレンジアミン・テ
レフタル酸塩を主成分とし、ε−カプロラクタム、12
−アミノドデカン酸、ヘキサメチレンジアミン・アジピ
ン酸塩、ビス(パラアミノシクロヘキシル)メタン・ア
ジピン酸塩、ビス(3−メチル、4−アミノシクロヘキ
シル)メタン・アジピン酸塩などを共重合成分とするポ
リアミド(ナイロン6I、6I/6T、6I/12、6
T/6、6T/66、6I/PACM 6、6I/DM
PACM 6)、ビス(パラアミノシクロヘキシル)メ
タン・イソフタル酸塩又はビス(3−メチル、4−アミ
ノシクロヘキシル)メタン、イソフタル酸塩を主成分と
しヘキサメチレンジアミン・ドデカン2酸塩、12−ア
ミノドデカン酸などを共重合成分とするポリアミド(ナ
イロンPACM I/612、ナイロンDMPACM
I/12)などである。
性の芳香族ポリアミドが好適に用いられる。
(A)/(B)の含有重量比が1/99〜80/20、
好ましくは20/80〜60/40である。(A)成分
が過少((B)が過多)な場合は、高温剛性の低下を生
じ、一方(A)成分が過多((B)が過少)な場合は、
耐衝撃性や、流動性の著しい低下となる。
の50%以上が1、2もしくは3、4結合で重合し、か
つtanδのピーク温度が−20℃以上である共役ジエ
ン−アルケニル芳香族化合物共重合体である。共役ジエ
ンとしては、たとえばブタジエン、イソプレンなどをあ
げることができる。アルケニル芳香族化合物としては、
たとえばスチレンをあげることができる。これらの共役
ジエン−アルケニル芳香族化合物共重合体はA−B、A
−B−A、A−B−A−B等のブロック共重合体やラン
ダム共重合体さらに部分的にランダム共重合体であって
もよい。すなわち、共役ジエン−アルケニル芳香族共重
合体としては、たとえば、スチレンブロック(A)とブ
タジエンブロック(B)もしくはイソプレンブロック
(I)を有するブロック共重合体ゴム、例えば、SB、
SBS、SBSBS、SI、SIS、ISI、SISI
Sブロック共重合体等がある。
法としては、多くの方法が提案されているが、代表的な
方法としては、特公昭40−2798号公報に記載され
た方法により、リチウム触媒またはチーグラー型触媒を
用い、不活性溶媒中でブロック共重合させて芳香族ビニ
ル炭化水素(ブロックA)と共役ジエン炭化水素(ブロ
ックB)の共重合体ゴムを得ることができる。
が1、2もしくは3、4結合で重合した共役ジエン−ア
ルケニル芳香族化合物共重合体である。逆に共役ジエン
化合物の1、2もしくは3、4結合で重合したある割合
が50%以下であると制振性効果が不十分であり、特に
共役ジエン成分がイソプレンである場合は、熱による分
解が著しく、衝撃強度の低下など実用性に乏しい。制振
性の機能面から観点からみると共役ジエン成分による粘
弾性測定によって得られるtanδ(損失正接)の主分
散のピーク温度が−20℃以上であることが必要であ
る。−20℃よりも低い温度にしかピークがない場合に
は、通常の温度領域で十分な制振性が得られない。また
共役ジエン成分としてはイソプレンのほうが制振効果が
高く、好ましい。場合によってはSISとSBSを併せ
て用いることも可能である。
を高めるために重合後の不飽和結合を水素添加すると制
振効果が低下して好ましくない。
役ジエン−アルケニル芳香族化合物共重合体中、アルケ
ニル芳香族成分が5〜60重量%が好ましい。さらに好
ましくは10〜40重量%である。5重量%以下である
とポリフェニレンエーテルとの相溶性が不十分であり、
衝撃強度等機械的性能が低下して好ましくない。
(C)成分の含有量は(A)成分及び(B)の合計量1
00重量部あたり1〜50重量部であり、好ましくは5
〜30重量部である。該含有量が過少な場合は耐衝撃性
改良効果が十分でなく、一方該含有量が過多な場合は熱
可塑性樹脂組成物の剛性、耐衝撃性及び塗膜密着性に劣
る。なお、本発明においては、後記のとおり、(A)〜
(D)成分に加えて、アルケニル芳香族樹脂を併用して
もよく、この場合の(C)成分の含有量は、(A)成
分、(B)成分及び(C)成分の合計量100重量部あ
たり1〜50重量部、好ましくは1〜30重量部であ
る。
であり、その具体例としては、下記(D1)〜(D9)
をあげることができる。 (D1):エチレン性又はアセチレン性不飽和結合を持
たないエポキシ化合物 (D2):同一分子内に(i)少なくとも一種の不飽和
基すなわち炭素−炭素二重結合又は炭素−炭素三重結合
と(ii)少なくとも一種の極性基を併せ持つ化合物 (D3):酸化ポリオレフィンワックス (D4):分子構造中に、(i)酸素の架橋を介して炭
素原子、及び(ii)少なくともエチレン性炭素−炭素
二重結合もしくは炭素−炭素三重結合及び/又はアミノ
基及びメルカプト基から選ばれる官能基、の両方を有
し、前記官能基がケイ素原子に直接結合されていないシ
ラン化合物 (D5):同一分子内に(i)(OR)(ここでRは水
素又はアルキル、アリール、アシル又はカルボニルジオ
キシ基である。)及び(ii)カルボン酸、酸ハライ
ド、酸無水物、酸ハライド無水物、酸エステル、酸アミ
ド、イミド、イミド、アミノ及びこれらの塩から選ばれ
た少なくとも二つの同一又は相異なる官能基を併せ持つ
化合物 (D6):同一分子内に(i)酸ハライド基と(ii)
少なくとも一種のカルボン酸、カルボン酸無水物、、酸
エステル又は、酸アミド基を併せ持つ化合物 (D7):ビニル芳香族化合物の単位及びα、β−不飽
和ジカルボン酸もしくはジカルボン酸無水物の単位を有
する共重合体、又はビニル芳香族化合物の単位及びα、
β−不飽和ジカルボン酸のイミド化合物の単位を有する
共重合体 (D8):(D1)、(D2)、(D4)、(D5)及
び(D6)からなるなる群の中から選ばれた少なくとも
一種の相容化剤で官能化されたポリフェニレンエーテル (D9):(D1)〜(D7)からなる群の中から選ば
れた少なくとも一種の相容化剤で官能化されたポリフェ
ニレンエーテルと少量部のポリアミドを溶融混練して得
られた組成物。
成分であるポリフェニレンエーテルと(B)成分である
ポリアミドは元来親和性が悪いため、同時に溶融混練し
てポリフェニレンエーテル粒子が約10ミクロン以上の
粒子径でしか分散せず、極めて低い機械的物性しか示さ
ないという欠点を改良するために配合するものである。
容化剤は(1)ポリヒドリックフェノール(たとえばビ
スフェノールA、テトラブロモビスフェノールA、レゾ
ルシンなど)とエピクロルヒドリンの縮合体、及びコー
ル、プロピレングリコール、ポリエチレングリコールな
ど)とエピクドルヒドリンの縮合体が挙げられる。
容化剤は、不飽和基すなわち炭素−炭素二重結合又は炭
素−炭素三重結合と、極性基すなはちポリアミド樹脂中
に含まれるアミド結合、連鎖末端に存在するカルボキシ
ル基、アミノ基と親和性や、化学反応性を示す官能基を
同一分子内に併せ持つ化合物である。かかる官能基とし
ては、カルボン酸基、カルボン酸より誘導される基すな
わちカルボキシル基の水素原子あるいは水酸基が置換し
た各種の塩やエステル、酸アミド、酸無水物、イミド、
酸アジド、酸ハロゲン化物、あるいはオキサゾリン、ニ
トリルなどの官能基、エポキシ基、アミノ基、水酸基、
又は、イソシアン酸エステル基などが挙げられ、不飽和
基と極性基を併せ持つ化合物すなわち、不飽和カルボン
酸、不飽和カルボン酸誘導体、不飽和エポキシ化合物、
不飽和アルコール、不飽和アミン、不飽和イソシアン酸
エステルが用いられる。
酸、フマール酸、マレイミド、マレイン酸ヒドラジド、
無水マレイン酸とジアミンの反応物たとえば、
などで示される構造を有するもの、無水メチルナジック
酸、無水ジクロロマレイン酸、マレイン酸アミド、イタ
コン酸、無水イタコン酸、大豆油、キリ油、ヒマシ油、
アマニ油、麻実油、綿実油、ゴマ油、菜種油、落花生油
、椿油、オリーブ油、ヤシ油、イワシ油などの天然油
脂類、エポキシ化天然油脂類、アクリル酸、ブテン酸、
クロトン酸、ビニル酢酸、メタクリル酸、ペンテン酸、
アンゲリカ酸、チグリン酸、2−ペンテン酸、3−ペン
テン酸、α−エチルアクリル酸、β−メチルクロトン
酸、4−ペンテン酸、2−ヘキセン、2−メチル−2−
ペンテン酸、3−メチル−2−ペンテン酸、α−エチル
クロトン酸、2・2−ジメチル−3−ブテン酸、2−ヘ
プテン酸、2−オクテン酸、4−デセン酸、9−ウンデ
セン酸、10−ウンデセン酸、4−ドデセン酸、5−ド
デセン酸、4−テトラデセン酸、9−テトラデセン酸、
9−ヘキサデセン酸、2−オクタデセン酸、9−オクタ
デセン酸、アイコセン酸、ドコセン酸、エルカ酸、テト
ラコセン酸、ミコリペン酸、2・4−ヘキサジエン酸、
ジアリル酢酸、ゲラニウム酸、2・4−デカジエン酸、
2・4−ドデカジエン酸、9・12−ヘキサデカジエン
酸、9・12−オクタデカジエン酸、ヘキサデカトリエ
ン酸、アイコサジエン酸、アイコサトリエン酸、アイコ
サテトラエン酸、リシノール酸、エレオステアリン酸、
オレイン酸、アイコサペンタエン酸、エルシン酸、ドコ
サジエン酸、ドコサトリエン酸、ドコサテトラエン酸、
ドコサペンタエン酸、テトラコセン酸、ヘキサコセン
酸、ヘキサコジエン酸、オクタコセン酸、トラアコンテ
ン酸などの不飽和カルボン酸、あるいはこれらの不飽和
カルボン酸のエステル、酸アミド、無水物、あるいはア
リルアルコール、クロチルアルコール、メチルビニルカ
ルビノール、アリルカルビノール、メチルプロピペニル
カルビノール、4−ペンテン−1−オール、10−ウン
デセン−1−オール、プロパルギルアルコール、1・4
−ペンタジエン−3−オール、1・4−ヘキサジエン−
3−オール、3・5−ヘキサジエン−2−オール、2・
4−ヘキサジエン−1−オール、一般式Cn H2n-5O
H、Cn H2n-7OH、Cn H2n-9OH(ただし、nは正
の整数)で示されるアルコール、3−ブテン−1・2−
ジオール、2・5−ジメチル−3−ヘキセン−2・5−
ジオール、1・5−ヘキサジエン−3・4−ジオール、
2・6−オクタジエン−4・5−ジオールなどの不飽和
アルコール、あるいはこのような不飽和アルコールのO
H基が、−NH2 基に置き換わった不飽和アミン、ある
いはグリシジル(メタ)アクリレート、アリルグリシジ
ルエーテルなどが挙げられる。
合(たとえば平均分子量が500から10000ぐらい
のもの)あるいは高分子量体(たとえば平均分子量が1
0000以上のもの)に無水マレイン酸、フェノール類
を付加したもの、あるいはアミノ基、カルボン酸基、水
酸基、エポキシ基などを導入したもの、イソシアン酸ア
リルなどが挙げられる。
性基を併せ持つ化合物の定義には、不飽和基を2個以
上、極性基を2個以上(同種又は異種)含んだ化合物も
含まれる個とは、いうまでもなく、また、2種以上の特
定化合物を使うことも可能である。
酸、マレイン酸、フマール酸、無水イタコン酸、イタコ
ン酸、グリシジル(メタ)アクリレートが、より好まし
くは無水マレイン酸、フマール酸が用いられる。
容化剤は通常空気中又は懸濁液中におけるポリオレフィ
ンワックスの酸化によって調整されるものであり、ポリ
エチレンワックスなどが好適である。
容化剤は分子構造中に、ア)酸素の架橋を介して炭素原
子に結合された少なくとも1つのケイ素原子、及びイ)
少なくともエチレン性炭素−炭素二重結合もしくは炭素
−炭素三重結合及び/又はアミノ基及びメルカプト基か
ら選ばれる官能基、の両方を有し、前記官能基がケイ素
原子に結合されていない、シラン化合物であり、ガンマ
アミノプロピトリエトキシシラン、2−(3−シクロヘ
キシル)エチルトリメキシシランなどが使用できる。
容化剤はアリファティックポリカルボン酸、酸エステル
又は酸アミドであり、一般式(R1 O)m R(COOR
2 )n (CONR3 R4 )l(ここで、Rは:線状又は
分岐状飽和アリファティック炭化水素であって2〜20
個、好ましくは2〜10個の炭素原子を有するものであ
り、R1 は水素、アルキル基、アリール基、アシル基、
又はカルボニルジオキシ基で特に好ましくは水素であ
り、R2 は水素、アルキル基、又はアリール基で炭素数
1〜20、好ましくは1〜10であり、R3 及びR4 は
水素、アルキル基、又はアリール基で炭素数1〜10、
好ましくは1〜6、更に好ましくは1〜4であり、m=
1であり、n+lは2以上の整数、好ましくは2又は3
であり、nは0以上の整数であり、lは0以上の整数で
あり、(R1 O)はカルボニル基のα位又はβ位に位置
し、少なくとも2つのカルボニル基の間には、2〜6個
の炭素が存在するものである。)によってあらわされる
飽和脂肪族ポリカルボン酸及びその誘導体化合物。(具
体的には、飽和脂肪族ポリカルボン酸のエステル化合
物、アミド化合物、無水物、水加物及び塩などを示す。
飽和脂肪族ポリカルボン酸として、クエン酸、リンゴ
酸、アガリシン酸などである。これらの化合物の詳細
は、公表特許公報昭61−502195に開示されてい
る。)
容化剤は一般式((I)−Z−(II))(式中、
(I)は、少なくとも式:(X−CO)−(式中Xは、
F、Cl、B、I、OH、OR又は−O−CO−Rで、
RはH、アルキル基又はアリール基である)の基、(I
I)は少なくともカルボン酸、酸無水物基、酸アミド
基、イミド基、カルボン酸エステル基、アミノ基又はヒ
ドロキシル基であり、(I)及び(II)の基は、2価
炭化水素である結合Zを介して共有結合している。]で
表される化合物。(具体的には、クロロホルミルこはく
酸無水物、クロロエタノイルこはく酸無水物、トリメリ
ット酸無水物酸クロライド、トリメリット酸無水物酢酸
無水物、テレフタル酸酸クロライドなどがあげられ
る。)からなる群から選ばれる一種又はそれ以上の化合
物からなる。
ここに例示した化合物に限定されず、ポリフェニレンエ
ーテルとポリアミドの相容性を改良する目的で使用され
る化合物であればどれでもよく、単独又は複数の相容化
剤を同時に使用してもよい。該相容性改良剤(D)成分
の配合量は、ポリフェニレンエーテル系樹脂(A)成分
とポリアミド樹脂(B)成分の合計100重量部に対
し、0.01から30重量部で30重量部を越えると耐
熱安定性の低下や分解などによる著しい強度低下などが
起こるため好ましくない。好ましい配合量は、0.05
重量部から25重量部である。
レイン酸、フマル酸、イタコン酸、クエン酸、リンゴ酸
からなる群から選ばれる少なくとも一種が好ましい。な
お、相容化剤を配合する際、ラジカル開始剤を併用して
もよい。
分に加えて、アルケニル芳香族樹脂を用いてもよい。該
樹脂としては、常温での弾性率が10000kg/cm
2 以上であるものが好ましく、たとえばスチレン、α−
メチルスチレン、p−メチルスチレンなどの重合体又は
共重合体があげられ、具体的にはポリスチレン、ゴム補
強ポリスチレン、ポリ−α−メチレルスチレン、ポリ−
p−メチルスチレン、スチレン−アクリロニトリル共重
合体などがあげられ、更に、ポリフェニレンエーテルに
スチレン系重合体がグラフトたものも含まれる。
ルケニル芳香族樹脂の含有量は60重量%以下、好まし
くは1〜30重量%である。該含有量が過多な場合は熱
可塑性樹脂組成物の耐衝撃性及び耐熱安定性が低下する
ことがある。
る。具体的には、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、
水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、酸化亜鉛、
酸化チタン、酸化マグネシウム、ケイ酸アルミニウム、
ケイ酸マグネシウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸、含水
ケイ酸カルシウム、含水ケイ酸アルミニウム、鉱物繊
維、ゾノトライト、チタン酸カリウム・ウイスカ、マグ
ネシウムオキシサルフェート、ガラスバルン、ガラス繊
維、ガラスビーズ、カーボン繊維、ステンレス繊維など
の無機繊維、タルク、マイカ、カウリン、カーボンブラ
ックなどをあげることができる。これらは二種以上を組
み合わせて用いてもよい。好ましいものは、アスペクト
比5以上である無機フィラーであり、具体的にはタル
ク、カウリン、マイカなど挙げられる。なお、最も好ま
しいのはマイカである。成分(E)の含有量は(A)成
分と(B)成分の合計量100重量部あたり1〜120
重量部以下である。(E)成分が過少であると制振特性
に劣り、一方(E)成分が過多であると流動性の低下が
著しく、好ましくない。更に、剛性の改良のために、ア
ラミド繊維等の有機フィラーを用いることができる。
(A)〜(E)成分、更に必要に応じてアルケニル芳香
族樹脂、充填剤などを、公知の方法で配合し、溶融混練
すればよく、その際の配合混練順序は任意であり、各成
分の組合せを別々に混練したのち各組あわせをすべて配
合して混練してもよいし、一つの押し出し機において複
数のフィード口をもうけシリンダーに沿って一種以上の
各成分を順次フィードしてもよい。
慣用の添加剤、たとえば難燃剤、可塑剤、酸化防止剤、
耐候剤などを添加してもよい。特に、ポリフェニレンエ
ーテル又はナイロンの添加剤が最適である。
制振性、耐衝撃性及び耐熱安定性が良好でかつ、加工性
にも優れるものであり、その優れた特徴を生かして、た
とえば音響部品等に最適に使用可能である。また自動車
外板材料、建築材料などにも利用できる。
るが、これは単なる例示であり、本発明はこれに限定さ
れるものではない。表1及び2に示す配合(A)、
(C)及び(D)を東芝機械製TEM50二軸混練機の
第一フィード口に投入し、260℃のシリンダー温度に
て溶融混練した。更に、第一フィード口とダイスの間に
設けた第二フィード口を用いて、表1及び2にに示す残
りの配合成分を投入し、もう一度溶融混練した。更に、
ダイスより押しだした溶融樹脂を水槽にて冷却後ストラ
ンドカッターによりペレット化した。こうして得たペレ
ットを130℃で4時間真空乾燥した後、東芝機械製射
出成形機 IS220ENによりシリンダー温度270
℃、射出圧力1200kg/cm2 、金型温度80℃の
条件で各テストピースを成形した。こうして成形したテ
ストピースを下記の方法によって試験し、機械的性質を
測定した。
後、280℃にて2.16kg荷重でのメルトインデク
スを求めた。 (2)耐衝撃性(アイゾット衝撃試験) 射出成形機にて、3.2mmtのアイゾット試験用テス
トピースを成形した後、ASTM D256に準拠して
ノッチをいれ23℃雰囲気下で衝撃テストを実施した。 (3)曲げ弾性率 射出成形機にて、3.2mmtの曲
げ試験用テストピースを成形した後、ASTM D79
0に準拠して23℃雰囲気下で曲げ試験を実施した。 (4)耐熱性(加熱変形試験:H.D.T) 射出成形機にて、6.4mmtの加熱変形試験用テスト
ピースを成形した後、ASTM D648に準拠して加
熱変形テストを実施した。 (5)制振性の評価 制振性の評価は、得られた組成物
の粘弾性測定のtanδ(損失正接)の絶対値によって
評価した。上記で得られた組成物のペレットを140℃
にて5時間真空乾燥した後、290℃にて厚さ1mmの
プレスシートを作成した。5mm×50mmの大きさ切
削して、株式会社レオロジ社製 FTレオスペクトラー
DVE−4にて、23℃、100Hz、999Hzに
て測定を行った。 (6)層剥離について 射出成形品の層剥離の有無につ
いて観察した。結果から次のことがわかる。本発明の条
件を満足するすべての実施例はすべての評価項目におい
て満足すべき結果を示している。一方、本発明の必須成
分である(C)成分を含有しない比較例は、制振性に劣
る、もしくは成型品が層状剥離を生じ実用性に乏しい。
りである。 (A) PPE−A:2,6−ジメチルフェノールを単独重合す
ることによって得られたクロロホルム溶液(濃度:0.
5g/dl)、30℃対数粘度が0.46のポリフェニ
レンエーテル PPE−B:2,6−ジメチルフェノールを単独重合す
ることによって得られたクロロホルム溶液(濃度:0.
5g/dl)、30℃対数粘度が0.30のポリフェニ
レンエーテル (B) PA−A:数平均分子量17500のナイロン6 PA−B:数平均分子量12000のナイロン6 (C) VS−1:株式会社クラレ製 スチレン−イソプレン共
重合体、商品名 HYBRAR(登録商標)、結合スチ
レン量 20wt%、イソプレンの1、2もしくは3、
4結合含有量 70% ガラス転移温度 8℃ VS−3:株式会社クラレ製 スチレン−イソプレン共
重合体、商品名 HYBRAR(登録商標)、結合スチ
レン量 20wt%、イソプレンの1、2もしくは3、
4結合含有量 55% ガラス転移温度 −17℃ HVS−3:株式会社クラレ製 水素添加スチレン−イ
ソプレン共重合体、商品名 HYBRAR(登録商
標)、結合スチレン量 20wt%、イソプレンの1、
2もしくは3、4結合含有量 55% ガラス転移温度
−19℃ D1111:シェル社製 スチレン−イソプレン共重合
体、商品名 Kraton(登録商標)、結合スチレン
量 21wt% TR1107P:シェル社製 スチレン−イソプレン共
重合体、商品名 Cariflex(登録商標)、結合
スチレン量 14wt% TR2787:日本合成ゴム社製 スチレン−ブタジエ
ン−スチレンブロック共重合体(アルケニル芳香族ブロ
ックコポリマー)、商品名 TR2787、スチレン/
ブタジエン重量比=30/70 TR2825:日本合成ゴム社製 スチレン−ブタジエ
ン−スチレンブロック共重合体(アルケニル芳香族ブロ
ックコポリマー)、商品名 TR2825、スチレン/
ブタジエン重量比=25/75 TR2000:日本合成ゴム社製 スチレン−ブタジエ
ン−スチレンブロック共重合体(アルケニル芳香族ブロ
ックコポリマー)、商品名 TR2000、スチレン/
ブタジエン重量比=40/60 G1657:シェル化学社製 水素添加スチレン−ブタ
ジエン−スチレンブロック共重合体(水素添加アルケニ
ル芳香族ブロックコポリマー)、商品名クレイトン G
1657 1910P:日本合成ゴム社製 水素添加スチレン−ブ
タジエン共重合体、商品名 DYNARON(登録商
標)、結合スチレン量 30wt%、水素添加率98−
99% 1320P:日本合成ゴム社製 水素添加スチレン−ブ
タジエン共重合体、商品名 DYNARON(登録商
標)、結合スチレン量 10wt%、水素添加率98−
99%
90μm 重量平均アスペクト比 50 マイカ 300W:株式会社クラレ製 重量平均粒子径
30μm 重量平均アスペクト比 40 GF:日本板硝子株式会社製 チョップドストランド
RES03TP64 (その他) Znst:ステアリン酸亜鉛 WH255:共栄社油脂化学工業(株)製 ライトアマ
イド WH−255 TALC:林化成(株)製 ミクロンホワイト5000
S
リアミド及びポリフェニレンエーテルを主成分として含
有する熱可塑性樹脂組成物に特定の共役ジエン−芳香族
化合物重合体を加えることにより、制振性、機械的強
度、耐衝撃性及び耐熱安定性の良好なバランスを有し、
優れた加工性をもつ熱可塑性樹脂組成物を提供すること
ができた。
Claims (10)
- 【請求項1】 下記成分(A)〜(E)からなり、
(A)/(B)の含有重量比が1/99〜80/20で
あり、(A)及び(B)の合計量100重量部あたりの
(C)の含有量が1〜50重量部であり、(D)成分の
含有量は(A)成分と(B)成分を相容化させるのに十
分な量であり、かつ(A)及び(B)の合計量100重
量部あたりの(E)の含有量が1〜120重量部である
熱可塑性樹脂組成物。 (A):ポリフェニレンエーテル (B):ポリアミド (C):共役ジエン化合物の50%以上が1、2もしく
は3、4結合で重合し、かつtanδのピーク温度が−
20℃以上である共役ジエン−アルケニル芳香族化合物
共重合体 (D):相容化剤 (E):無機フィラー - 【請求項2】 (D)成分が、下記(D1)〜(D9)
から選ばれる少なくとも一種である請求項1記載の熱可
塑性樹脂組成物。 (D1):エチレン性又はアセチレン性不飽和結合を持
たないエポキシ化合物 (D2):同一分子内に(i)少なくとも一種の不飽和
基すなわち炭素−炭素二重結合又は炭素−炭素三重結合
と(ii)少なくとも一種の極性基を併せ持つ化合物 (D3):酸化ポリオレフィンワックス (D4):分子構造中に、(i)酸素の架橋を介して炭
素原子、及び(ii)少なくともエチレン性炭素−炭素
二重結合もしくは炭素−炭素三重結合及び/又はアミノ
基及びメルカプト基から選ばれる官能基、の両方を有
し、前記官能基がケイ素原子に直接結合されていないシ
ラン化合物 (D5):同一分子内に(i)(OR)(ここでRは水
素又はアルキル、アリール、アシル又はカルボニルジオ
キシ基である。)及び(ii)カルボン酸、酸ハライ
ド、酸無水物、酸ハライド無水物、酸エステル、酸アミ
ド、イミド、イミド、アミノ及びこれらの塩から選ばれ
た少なくとも二つの同一又は相異なる官能基を併せ持つ
化合物 (D6):同一分子内に(i)酸ハライド基と(ii)
少なくとも一種のカルボン酸、カルボン酸無水物、、酸
エステル又は、酸アミド基を併せ持つ化合物 (D7):ビニル芳香族化合物の単位及びα、β−不飽
和ジカルボン酸もしくはジカルボン酸無水物の単位を有
する共重合体、又はビニル芳香族化合物の単位及びα、
β−不飽和ジカルボン酸のイミド化合物の単位を有する
共重合体 (D8):(D1)、(D2)、(D4)、(D5)及
び(D6)からなるなる群の中から選ばれた少なくとも
一種の相容化剤で官能化されたポリフェニレンエーテル (D9):(D1)〜(D7)からなる群の中から選ば
れた少なくとも一種の相容化剤で官能化されたポリフェ
ニレンエーテルと少量部のポリアミドを溶融混練して得
られた組成物 - 【請求項3】 (D)成分が、無水マレイン酸、マレイ
ン酸、フマル酸、イタコン酸、クエン酸及びリンゴ酸か
らなる群から選ばれる少なくとも一種である請求項1記
載の熱可塑性樹脂組成物。 - 【請求項4】 (C)成分が、スチレン−イソプレンブ
ロック共重合体である請求項1記載の熱可塑性樹脂組成
物。 - 【請求項5】 (C)成分中のスチレン量が5〜65重
量%である請求項4記載の熱可塑性樹脂組成物。 - 【請求項6】 (C)成分中のスチレン量が10〜40
重量%である請求項4記載の熱可塑性樹脂組成物。 - 【請求項7】 (C)成分中、共役ジエン化合物の60
%以上が1、2もしくは3、4結合で重合し、かつta
nδのピーク温度が−20℃以上である共役ジエン−ア
ルケニル芳香族化合物共重合体である請求項4記載の熱
可塑性樹脂組成物。 - 【請求項8】 成分(E)が、アスペクト比が5以上で
ある板状の無機フィラーである請求項1記載の熱可塑性
樹脂組成物。 - 【請求項9】 成分(E)がマイカである請求項8記載
の熱可塑性樹脂組成物。 - 【請求項10】 成分(A)〜(E)を混練機中で溶融
混練して得られる請求項1記載の熱可塑性樹脂組成物。
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