JP3706024B2 - ポリオキシメチレン樹脂組成物とその成形体 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ポリオキシメチレン樹脂に、優れた摩擦磨耗特性と耐久性能および極めて高度な制振性能を同時に付与した樹脂組成物を提供するものである。該樹脂組成物材料は、精密機器、OA機器、自動車分野における防振性摺動部品材料などの用途に好適に使用される。
尚、ここで言う制振性とは、例えば、厚さ3.0mm×幅13mm×長さ175mmのダンベル成形品を用い、片方の端部を固定し、その固定端の根元をインパルスハンマーで打撃した際の放射音を測定したものであり、ハンマーの加振力信号とマイクロホンの音圧信号との周波数応答関数を求めたものである。共振ピークと反共振ピークとの音圧レベルの差が小さいものほど制振特性に優れると言える。
この成形品形状については特に限定されるものではなく、実質的に制振性機能を有するものは本発明にいう成形品に含まれる。また、本明細書中、制振性とは、上記の如き評価方法における音圧ピーク差と定義する。
【0002】
【従来の技術】
従来、ポリオキシメチレン樹脂は、機械的特性および耐熱特性に優れたエンジニアリング樹脂として各種の機構部品をはじめ、OA機器などに広く用いられている。特に、優れた摩擦磨耗特性をもつことからプリンターなどの歯車の素材として好適に使用されてきた。しかし、近年の機器の高精度化、高機能化に伴い、機器の発生する振動・騒音の低減が重要な課題となり、素材樹脂としてもより高度な制振性能が要求されるようになってきた。一般に、制振材としては、ゴム系または熱可塑性エラストマー系のもの、或いは、金属板と金属板との間に樹脂系またはゴム系材料を挟んだものなどが用いられてきた。だが、前者では、発熱による部品の高温条件下に対する耐熱性、或いは、対金属、対樹脂との摩擦磨耗特性、また或いは、インク等の薬物との接触に対する耐薬品性等に問題があり、また後者においては成形加工上問題がある。
【0003】
また、特開平8−165405号公報には、ホルムアルデヒドを、ある特定のビニル芳香族化合物のブロック共重合体の存在下で重合した重合体組成物が、特開平10−60224号公報には、ポリオキシメチレン樹脂と官能基を有するスチレン系樹脂との混合物が開示されているが、いずれの従来技術も耐衝撃性の改良を目的としたものであり、本発明を示唆するものではない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記の従来技術の実情に鑑みてなされたものであり、ポリオキシメチレン樹脂の優れた摩擦磨耗特性を損なうことなく、耐久性能および非常に高度な制振性能が同時に付与されたポリオキシメチレン樹脂組成物、およびその組成物を成形してなるポリオキシメチレン樹脂成形部品、特にギヤ、カム、スライダー、レバー、アーム、クラッチ、関節、軸、軸受け、キーステム、キートップ、シャッター、リール等の機構部品を提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、ポリオキシメチレン樹脂本来の特性を可能な限り犠牲にすることなく、上記の問題が解決され、制振性能を満足しうるポリオキシメチレン樹脂組成物を提供すべく、鋭意検討を重ねた結果、ポリオキシメチレン樹脂、60℃以下にtanδの主分散のピークを有する、数平均分子量10000〜500000である高分子化合物、シリコーングラフト化ポリオレフィン系樹脂、および必要に応じて潤滑剤からなる樹脂組成物が、良好な摩擦磨耗特性と耐久性能および高度な制振性能を同時に有し、更に成形品の外観性および表面剥離性にも優れることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0006】
即ち、本発明は、(A)ポリオキシメチレン樹脂100重量部に対し、(B)60℃以下にtanδの主分散のピークを有する、数平均分子量10000〜500000である高分子化合物1〜200重量部、(C)シリコーングラフト化ポリオレフィン系樹脂0.5〜30重量部、(D)潤滑剤0〜20重量部を添加してなることを特徴とするポリオキシメチレン樹脂組成物、および該樹脂組成物を成形してなる高度な制振性能を有する成形品、特にギヤ、カム、スライダー、レバー、アーム、クラッチ、関節、軸、軸受け、キーステム、キートップ、シャッター、リール等の機構部品に関するものである。
【0007】
以下に詳細に説明する。
本発明において(A)成分として用いられるポリオキシメチレン樹脂は、ホルムアルデヒド、その3量体であるトリオキサンまたは4量体テトラオキサンなどの環状オリゴマーを重合し、オキシメチレン単位を100〜80モル%含有するものであり、その他0〜20モル%の成分として、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、1、3−ジオキソラン、グリコールのホルマール、ジグリコールのホルマールなどの環状エーテル、および/またはヒドロキシル基、カルボキシル基、アミノ基、エステル基、アルコキシ基を有する重合体であり、それらを共重合および/またはブロック共重合させて得られたポリオキシメチレン共重合体である。上記ポリオキシメチレン共重合体の分子量を調節するには、種々の方法があるが、例えば水、アルコール(例えばメタノール)、酸(例えば蟻酸)等を連鎖移動させてもよいし、ヒドロキシル基、カルボキシル基、アミノ基、エステル基、アルコキシ基をふくむ重合体を連鎖移動させてもよい。また、必要に応じてメチラールといったホルマールを同時に添加してもよい。
【0008】
好ましいポリオキシメチレン樹脂としては、オキシメチレン基を主たる繰り返し単位とし、炭素数2以上のオキシアルキレン基をオキシメチレンユニットに対して、0.1〜5モル%、より好ましくは0.2〜3モル%を含有するポリオキシメチレン共重合体(A−1)である。また、特に好ましいポリオキシメチレン樹脂としては、下記式(1)で表される数平均分子量10、000〜500、000であるポリオキシメチレンブロック共重合体(A−2)である。
【0009】
【化3】
【0010】
(式中、A以外(以下Bブロックという)は、m=2〜98モル%、n=2〜98モル%、m+n=100モル%であり、mはnに対してランダムあるいはブロックで存在し、数平均分子量500〜10、000である両末端をヒドロキシアルキル化された水素添加液状ポリブタジエン残基。但し、Bブロックはヨウ素価20g−I2/100g以下の不飽和結合をもつものであってもよい。k=2〜6から選ばれる整数であり、2つのkは各々同一であっても異なっていてもよい。Rは水素、アルキル基、置換アルキル基、アリール基、置換アリール基より選ばれ各々同一であっても異なっていてもよい。Aは、下記式(2)で表されるポリオキシメチレン共重合体残基。
【0011】
【化4】
(R1は水素、アルキル基、置換アルキル基、アリール基、置換アリール基より選ばれ各々同一であっても異なっていてもよい。jは2〜6から選ばれる整数である。x=95〜99.9モル%、y=5〜0.1モル%、x+y=100モル%、yはxに対してランダムに存在する。式(1)中、2つのAブロックの平均の数平均分子量5、000〜250、000))
【0012】
重合触媒としては、ルイス酸、プロトン酸およびそのエステルまたは無水物等のカチオン活性触媒が好ましい。ルイス酸としては、例えば、ホウ酸、スズ、チタン、リン、ヒ素およびアンチモンのハロゲン化物が挙げられ、具体的には三フッ化ホウ素、四塩化スズ、四塩化チタン、五フッ化リン、五塩化リン、五フッ化アンチモンおよびその錯化合物または塩が挙げられる。また、プロトン酸、そのエステルまたは無水物の具体例としては、パークロル酸、トリフルオロメタンスルホン酸、パークロル酸−3級ブチルエステル、アセチルパークロラート、トリメチルオキソニウムヘキサフルオロホスフェート等が挙げられる。中でも、三フッ化ホウ素;三フッ化ホウ素水和物;および酸素原子または硫黄原子を含む有機化合物と三フッ化ホウ素との配位錯化合物が好ましく、具体的には、三フッ化ホウ素ジエチルエーテル、三フッ化ホウ素ジ−n−ブチルエーテルを好適例として挙げることができる、これら重合触媒の使用量はトリオキサンと環状エーテルおよび/または環状ホルマールの合計量1モルに対し1×10-6モル〜1×10-3モルが好ましく、5×10-6モル〜1×10-4モルが更に好ましい。
【0013】
上記ポリオキシメチレン樹脂(A−1)および(A−2)は、(A−1)/(A−2)の重量比が、1/99〜95/5の範囲で任意に併用して用いることも当然可能である。
重合方法としては、特に制限はないが、例えば、塊状重合を挙げることができ、この塊状重合はバッチ式、連続式いずれであってもよい。この塊状重合は、溶融状態にあるモノマーを用い、重合の進行とともに固体塊状のポリマーを得ることが一般的である。
【0014】
重合されたポリオキシメチレン共重合体中の重合触媒の失活は、前記の重合反応によって得られたポリオキシメチレン共重合体を、アンモニア、トリエチルアミン、トリ−n−ブチルアミン等のアミン類、またはアルカリ金属もしくはアルカリ土類金属の水酸化物、無機酸塩、有機酸塩等の触媒中和失活剤の少なくとも一種を含む水溶液または有機溶剤溶液中に投入し、スラリー状態で一般的には数分〜数時間攪拌することにより行われる。触媒中和失活後のスラリーはろ過、洗浄により、未反応モノマーや触媒中和失活剤、触媒中和失活塩が除去された後、乾燥される。
【0015】
また、アンモニア、トリエチルアミン等の蒸気とポリオキシメチレン共重合体とを接触させて重合触媒を失活させる方法や、ヒンダードアミン類、トリフェニルホスフィンおよび水酸化カルシウム等のうちの少なくとも一種とポリオキシメチレン共重合体とを混合機で接触させて触媒を失活させる方法も用いることができる。
次に、重合触媒失活後のポリオキシメチレン共重合体の末端安定化処理について述べる。不安定末端部の分解除去方法としては、例えば、ベント付き単軸スクリュー式押出機やベント付き2軸スクリュー式押出機等を用いて、アンモニアや、トリエチルアミン、トリブチルアミン等の脂肪族アミン、水酸化カルシウムに代表されるアルカリ金属またはアルカリ土類金属の水酸化物・無機弱酸塩・有機弱酸塩等の不安定末端部を分解することのできる塩基性物質の存在下に、ポリオキシメチレン共重合体を溶融し、不安定末端部を分解除去することができる。中でも特に好ましいものは、下記式(3)で表される少なくとも一種の第4級アンモニウム化合物を用いて、熱的に不安定な末端を処理する方法であり、上記方法で安定化させたポリオキシメチレン共重合体中には、殆ど不安定な末端部が残っていない。
【0016】
[R1R2R3R4N+]nX-n (3)
(式中、R1、R2、R3、R4は、各々独立して、炭素数1〜30の非置換アルキル基または置換アルキル基;炭素数6〜20のアリール基;炭素数1〜30の非置換アルキル基または置換アルキル基が少なくとも1個の炭素数6〜20のアリール基で置換されたアラルキル基;または炭素数6〜20のアリール基が少なくとも1個の炭素数1〜30の非置換アルキル基または置換アルキル基で置換されたアルキルアリール基を表し、非置換アルキル基または置換アルキル基は直鎖状、分岐状、または環状である。上記非置換アルキル基、アリール基、アラルキル基、アルキルアリール基は水素原子がハロゲンで置換されてもよい。nは1〜3の整数を表す。Xは水酸基、または炭素数1〜20のカルボン酸、水素酸、オキソ酸無機チオ酸もしくは炭素数1〜20の有機チオ酸の酸残基を表す。)
【0017】
上記第4級アンモニウム塩の化合物については、具体的には、テトラメチルアンモニウム、テトラエチルアンモニウム、テトラプロピルアンモニウム、テトラ−n−ブチルアンモニウム、セチルトリメチルアンモニウム、テトラデシルトリメチルアンモニウム、1,6−ヘキサメチレンビス(トリメチルアンモニウム)、デカメチレン−ビス−(トリメチルアンモニウム)、トリメチル−3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルアンモニウム、トリメチル(2−ヒドロキシエチル)アンモニウム、トリエチル(2−ヒドロキシエチル)アンモニウム、トリプロピル(2−ヒドロキシエチル)アンモニウム、トリ−n−ブチル(2−ヒドロキシエチル)アンモニウム、トリメチルベンジルアンモニウム、トリエチルベンジルアンモニウム、トリプロピルベンジルアンモニウム、トリ−n−ブチルベンジルアンモニウム、トリメチルフェニルアンモニウム、トリエチルフェニルアンモニウム、トリメチル−2−オキシエチルアンモニウム、モノメチルトリヒドロキシエチルアンモニウム、モノエチルトリヒドロキシエチルアンモニウム、オクダデシルトリ(2−ヒドロキシエチル)アンモニウム、テトラキス(ヒドロキシエチル)アンモニウム等の水酸化物;
【0018】
アジ化水素などのハロゲン化以外の水素酸塩;硫酸、硝酸、燐酸、炭酸、ホウ酸、塩素酸、よう素酸、珪酸、過塩素酸、亜塩素酸、次亜塩素酸、クロロ硫酸、アミド硫酸、二硫酸、トリポリ燐酸などのオキソ酸塩;チオ硫酸などのチオ酸塩;蟻酸、酢酸、プロピオン酸、ブタン酸、イソ酪酸、ペンタン酸、カプロン酸、カプリル酸、カプリン酸、安息香酸、シュウ酸などのカルボン酸塩等が挙げられる。
中でも、水酸化物(OH-)、硫酸(HSO4 -、SO4 2-)、炭酸(HCO3 -、CO3 2-)、ホウ酸(B(OH)4 -)、カルボン酸の塩が好ましい。カルボン酸の内、蟻酸、酢酸、プロピオン酸が特に好ましい。これら第4級アンモニウム化合物は、単独で用いてもよいし、また2種以上を組み合わせて用いてもよい。
第4級アンモニウム化合物の添加量は、ポリオキシメチレン共重合体に対して、下記計算式(4)で表わされる第4級アンモニウム化合物由来の窒素の量に換算して、0.05〜50重量ppmである。
【0019】
P×14/Q (4)
(式中、Pは第4級アンモニウム化合物のポリオキシメチレン共重合体に対する濃度(重量ppm)を表わし、14は窒素の原子量であり、Qは第4級アンモニウム化合物の分子量を表わす。)
次に、(B)成分である高分子量化合物について説明する。本発明でいう高分子化合物とは、ポリオレフィン系高分子化合物、ポリスチレン系高分子化合物、ポリエステル系高分子化合物、ポリアミド系高分子化合物、およびポリウレタン系高分子化合物より選ばれた少なくとも1種であり、当然2種以上を併用することも可能である。
【0020】
また、上記高分子化合物は、ランダム、ブロック、グラフトなどの共重合の形態、重合度、側鎖や分岐の有無とその程度、共重合組成の割合、水素添加の有無など特に制限はないが、粘弾性測定により得られるtanδの主分散ピークの温度が60℃以下であることが必要である。tanδの主分散ピークの温度が60℃を超えると充分な摩擦摩耗特性、耐久性、および制振性能を同時に得られない。更に高分子量化合物の分子量についても、10000〜500000の数平均分子量が必要であり、上記範囲外では、充分な摩擦摩耗特性、耐久性および高度な制振性能を同時に得ることはできない。
【0021】
ポリオレフィン系高分子化合物としては、例えば、エチレン、ポロピレン、ブテン−1、ペンテン−1、4−メチルペンテン−1、ヘキセン−1、ヘプテン−−1、オクテン−1、ノネン−1、デセン−1、ウンデセン−1、ドデセン−1等のα−オレフィンのホモポリマーまたはコポリマー(ランダム、ブロックまたはグラフトコポリマー)、前記α−オレフィンと共重合性モノマーとのコポリマー(ランダム、ブロック、またはグラフトコポリマー)などが例示できる。また、前記共重合性モノマーとしては、例えば、共役ジエン(ブタジエン、イソプレン、ピペリレンなど)、非共役ジエン(1,4−ヘキサジエン、ジシクロペンタジエン、5−エチリデン−2−ノルボルネン、2,5−ノルボナジエンなど)、(メタ)アクリル酸またはそのエステルなどの誘導体(メタクリル酸メチルなど)、(メタ)アクリロニトリル、芳香族ビニルモノマー(スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、p−t−ブチルスチレンなど)、ビニルエーテル(ビニルメチルエーテルなど)、ビニルエステル(酢酸ビニルなど)が例示できる。
【0022】
また、上記ポリオレフィン系高分子化合物100重量部に対して、不飽和カルボン酸(アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、ナジツク酸など)またはその酸無水物成分を0.01〜10重量部グラフト共重合させた、変性ポリオレフィン高分子化合物も本発明の目的に合致する。なかでも、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−ブテン共重合体、エチレン−オクテン共重合体等のα−オレフィン系重合体100重量部に対して、不飽和カルボン酸(アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、ナジツク酸など)またはその酸無水物成分を0.01〜10重量部グラフト共重合させた、変性α−オレフィン系高分子化合物が好ましい。
【0023】
ポリスチレン系高分子化合物としては、スチレン、α−メチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、p−メチルスチレン、t−ブチルスチレン、クロロメチルスチレン、エチルスチレンなどの芳香族ビニルモノマーを単独でまたは2種以上使用して得られる高分子化合物である。特に、モノマー成分としてスチレンを使用することが好ましい。また、前記芳香族系ビニルモノマーと共重合しうる成分とのコポリマーであってもよい。共重合性成分としては、例えば、共重合性不飽和モノマーの他、エラストマーなども含まれる。共重合性不飽和性モノマーとしては、例えば、(メタ)アクリロニトリル、(メタ)アクリル酸エステル、マレイミド系モノマー、ジエン(例えば、ブタジエン、イソプレンなど)、オレフィン(例えば、エチレン、プロピレン、ブテンなど)などが例示できる。
【0024】
また、エラストマーには、例えば、ポリブタジエン、ポリイソプレン、エチレン−プロピレンゴム、アクリルゴム、塩素化ポリエチレンなどのハロゲン化ポリオレフィンなどが含まれ、その水素添加物であっても良い。これらの共重合性不飽和モノマーおよびエラストマーは、それぞれ単独または2種以上組み合わせてしようできる。その中でも、芳香族ビニルモノマーから成るブロック(a)と、イソプレンもしくはイソプレン−ブタジエンからなり、ビニル結合含有量(イソプレンの場合は「3,4結合および1,2結合含有量」、ブタジエンの場合は「1,2結合含有量」を意味する)が20モル%以上、好ましくは40モル%以上であるブロック(b)とから構成されるポリスチレン系エラストマー(好ましくは、ブロック(a)の数平均分子量が2500以上)を用いることが好ましく、更に、芳香族ビニルモノマーから成るブロック(a)が、2つ以上の芳香族ビニルモノマー成分から構成されていることがより好ましい。
【0025】
ポリエステル系高分子化合物としては、主鎖にエステル結合を有する高分子化合物であり、例えば、ポリアルキレンテレフタレート(例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートなどのC2〜C4アルキレンテレフタレート)、ポリアルキレンナフタレート(例えば、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンナフタレートなどのC2〜C4アルキレンナフタレート)、アルキレンテレフタレートおよび/またはアルキレンナフタレートを主たる繰り返し単位とし、テレフタル酸および/またはナフタレンジカルボン酸の一部が他のジカルボン酸で置換した酸成分またはアルキレングリコールの一部が他のジオールで置換したジオール成分などの共重合成分を含むコポリエステル(以下、これらを総称して、単に「ポリエステル系コポリマー」という)、芳香族ポリエステル(例えば、ビスフェノールAなどの芳香族ジオールと、テレフタル酸、イソフタル酸などの芳香族ジカルボン酸とのエステル化により生成するポリアリレートなど)などが含まれる。本発明のポリエステル系高分子化合物には、ポリエステルエラストマーや液晶性ポリエステルも含まれる。
【0026】
ポリエステル系コポリマーは、テレフタル酸および/またはナフタレンジカルボン酸99〜50モル%およびテレフタル酸および/またはナフタレンジカルボン酸以外のジカルボン酸(例えば、脂肪族ジカルボン酸、脂環族ジカルボン酸、芳香族ジカルボン酸)1〜50モル%で構成された酸成分と、ジオール成分[例えば、C2〜C12のアルキレンジオール(エチレングリコール、トリメチルグリコール、プロピレングリコールなど)、ポリオキシアルキレングリコール(ジ(オキシエチレン)グリコール、ジ(オキシプロピレン)グリコール、トリ(オキシエチレン)グリコールなど)、脂環族ジオール(1,1−シクロヘキサンジメチロール、1,4−シクロヘキサンジメチロール、水素化ビスフェノールAなど)、芳香族ジオール(2,2−ビス−(4−β−ヒドロキシエトキシフェニル)プロパン、2,2−ビス−(4−β−ヒドロキシプロポキシフェニル)プロパンなど)など]との重縮合により得られる。
【0027】
ポリエステルエラストマーには、ポリエステルブロックコポリマー、例えば、低分子ジオールを含むポリエステル単位で構成されたハードセグメントと、ポリエーテルジオールまたは脂肪族ポリエステルジオールを含む(ポリ)エステル単位で構成されたソフトセグメントとを含有するブロックコポリマーが含まれる。好ましいポリエステルエラストマーは、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリブテンテレフタレートまたはポリエチレンナフタレート単位をハードセグレントとし、分子量200〜6000程度のポリオキシエチレングリコールとテレフタル酸および/またはイソフタル酸とのエステルをソフトセグメントとするポリエステルエラストマーである。
【0028】
ポリアミド系高分子化合物としては、2,5−ジメチルヘキサメチレンジアミン、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジアミン、および3−アミノメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルアミン等のジアミン成分とフタル酸、イソフタル酸、ヘキサヒドロフタル酸、ヘキサヒドロイソフタル酸、ジフエン酸およびナフタレンジカルボン酸等の二塩基酸とから合成された高分子化合物を挙げることができる。更に、ポリ2,5−ジメチルヘキサメチレンイソフタラミド−ポリエチレングリコールブロックコポリマー、ポリ−2,5−ジメチルヘキサメチレンイソフタラミド−ポリテトラメチレングリコールブロックコポリマーおよび2,2,4−トリメチルヘキサメチレンナフタレンジカルバミド−ポリテトラメチレングリコールブロックコポリマーなどのブロック重合体も本発明のポリアミド系高分子化合物として用いることができる。
【0029】
ポリウレタン系高分子化合物としては、主鎖にウレタン結合を有する高分子化合物であり、例えば、ポリイソシアネート成分(例えば、脂肪族、脂環族、芳香族ポリイソシアネートなどのポリイソシアネート成分)とポリオール成分(例えば、脂肪族、脂環族、芳香族ポリオールなどの低分子量ポリオール成分、またはポリエーテルジオール、ポリエステルジオール、ポリカーボネートジオールなど)との反応により生成する熱可塑性ポリウレタンなどが含まれる。ポリウレタンの調整に際しては、鎖伸張剤(例えば、ジオールまたはジアミンなど)を用いても良い。また、本発明のポリウレタン系高分子化合物には、ポリウレタンエラストマーも含まれる。ポリウレタン系高分子化合物は、熱可塑性を維持できる範囲に限り、直鎖状のみならず分岐鎖構造を有していてもよく、また架橋されていてもよい。これらのポリウレタン系高分子化合物のうち、ジイソシアネート成分とジオール成分との反応により生成するポリウレタンおよびポリウレタンエラストマーなどが好ましい。
【0030】
ジイソシアネート成分としては、例えば、脂肪族ジイソシアネート(1,6−ヘキサメチレンジイソシアネートなど)、脂環族ジイソシアネート(イソホロンジイソシアネートなど)、芳香族ジイソシアネート(2,4−トルエンジイソシアネート、2,6−トルエンジイソシアネート、4,4‘−ジフェニルメタンジイソシアネートなど)などが挙げられる。ジオール成分としては、例えば、C2〜C10アルキレンジオール、ポリオキシアルキレングリコール[例えば、ポリ(オキシエチレン)グリコール、ポリ(オキシプロピレン)グリコール、ポリ(オキシテトラメチレン)グリコール、またはこれらのコポリマーのグリコール(例えば、ポリエチレンオキシドーポリプロピレンオキシドコポリマーなど)など]、ポリエステルジオールなどが例示できる。
【0031】
上記高分子化合物の添加量は、(A)成分であるポリオキシメチレン樹脂100重量部に対し、1〜200重量部、好ましくは2〜150重量部、より好ましくは5〜120重量部添加すると目的の性能を発揮できる。1重量部未満であっても、200重量部を超えても良好な摩擦磨耗特性と耐久性能および制振性能を同時に満足することはできない。
(C)成分であるシリコーングラフト化ポリオレフィン系樹脂とは、ポリオレフィン系樹脂、例えば低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−メチルメタアクリレート共重合体、ポリメチルペンテン、ポリプロピレンおよびテトラフルオロエチレン−エチレン共重合体などから選ばれる少なくとも1種のポリオレフィン系樹脂(これらは必要に応じて酢酸ビニルなどの少量のビニル系単量体を含有していてもよい。)に、下記式(5)に示すポリジメチルシロキサン等のシリコーン化合物をグラフト重合したものである。
【0032】
【化5】
【0033】
ここで、式(5)中のメチル基は、水素、アルキル基、フェニル基、エーテル基、エステル基や反応性置換基であるヒドロキシ基、アミノ基、エポキシ基、カルドキシル基、カルビノール基、ポリエーテル基、メタクリル基、メルカプト基、フェノール基、ビニル基、アリル基、ポリエーテル基、フッ素含有アルキル基などを有する置換基で置換されていても良く、グラフト化のためにはビニル基またはアリル基を有する置換基、好ましくはビニル基を有することである。また、シリコーン化合物の平均重合度nは1000〜10000の範囲であることが好ましく、平均重合度nが1000未満や10000を越える範囲では、摩擦摩耗特性、耐久性が不十分となるため好ましくない。
【0034】
このシリコーングラフト化ポリオレフィン系樹脂は、米国特許第3865897号公報に記載されるように、ポリオレフィン系樹脂とシリコーン化合物を特定の温度および剪断条件下で溶融混練することによって製造することができる。また、同様の技術は米国特許第4252915号公報や特開平2−30652号公報に示されている。また、これらシリコーン化合物は、耐電気接点汚染性の観点より、環状低分子モノマーおよびオリゴマーの含有量を極力少なくしたものがより好ましい。
【0035】
このシリコーングラフト化ポリオレフィン系樹脂の添加量は、ポリオキシメチレン樹脂100重量部に対して、0.5〜30重量部の範囲が好ましく、より好ましくは1〜20重量部の範囲である。添加量が0.5重量部未満は、十分な摩擦摩耗特性、耐久性能および制振性能を同時に満足することはできない。また、添加量が30重量部を越えると、十分な摩擦摩耗特性、耐久性および制振性能を同時に満足できないばかりか、成形品表面の外観不良、および剥離現象が認められる。
【0036】
また、シリコーングラフト化ポリオレフィン系樹脂は、予めポリオキシメチレン樹脂や他の樹脂とのマスターバッチとして、成形前にポリオキシメチレン樹脂と混合して使用することも当然可能である。
(D)成分である潤滑剤は、アルコール、脂肪酸、アルコールと脂肪酸とのエステル、アルコールとジカルボン酸とのエステル、ポリオキシアルキレングリコールおよび平均重合度が10〜500であるオレフィン化合物の中から選ばれる少なくとも1種の化合物である。
【0037】
アルコールとしては、1価アルコール、多価アルコールで、例えば1価アルコールの例としては、オクチルアルコール、ノニルアルコール、デシルアルコール、ウンデシルアルコール、ラウリルアルコール、トリデシルアルコール、ミリスチルアルコール、ペンタデシルアルコール、セチルアルコール、ヘプタデシルアルコール、ステアリルアルコール、オイレルアルコール、ノナデシルアルコール、エイコシルアルコール、セリルアルコール、ベヘニルアルコール、メリシリルアルコール、ヘキシルデシルアルコール、オクチルドデシルアルコール、デシルミリスチルアルコール、デシルアウテアリルアルコール、ユニリンアルコールなどの飽和または不飽和アルコールが挙げられる。
【0038】
多価アルコールとしては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ブタンジオール、ヘプタンジオール、ヘキサンジオール、グリセリン、ジグリセリン、トリグリセリン、トレイトール、エリスリトール、ペンタエリスリトール、アラビトール、リビトール、キシリトール、ソルバイト、ソルビタン、ソルビトール、マンニトールが挙げられる。
【0039】
脂肪酸としては、カプロン酸、エナント酸、カプリル酸、ペラルゴン酸、カプリン酸、ウンデシル酸、ラウリン酸、トリデシル酸、ミリスチン酸、ペンタデシル酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ナノデカン酸、アラキン酸、ベヘン酸、リグノセリン酸、セロチン酸、ヘプタコン酸、モンタン酸、メリシン酸、ラクセル酸、ウンデシレン酸、オレイン酸、エライジン酸、セトレイン酸、エルカ酸、ブラシジン酸、ソルビン酸、リノール酸、リノレン酸、アラキドン酸、プロピオール酸、ステアロール酸が挙げられる。また、かかる成分を含有してなる天然に存在する脂肪酸またはこれらの混合物でもよい。これらの脂肪酸は、ヒドロキシ基で置換されていてもよい。また、合成脂肪族アルコールであるユニリンアルコールの末端をカルボキシル変性した合成脂肪酸でもよい。
【0040】
アルコールと脂肪酸のエステルとしては、下記に例示されるアルコールと脂肪酸のエステルである。アルコールとしては、1価アルコール、多価アルコールのいずれでもよく、例えば1価アルコールとしては、メチルアルコール、エチルアルコール、プロピルアルコール、ブチルアルコール、アミルアルコール、ヘキシルアルコール、ヘプチルアルコール、オクチルアルコール、ノニルアルコール、デシルアルコール、ウンデシルアルコール、ラウリルアルコール、トリデシルアルコール、ミリスチルアルコール、ペンタデシルアルコール、セチルアルコール、ヘプタデシルアルコール、ステアリルアルコール、オイレルアルコール、ノナデシルアルコール、エイコキシアルコール、セリルアルコール、ベヘニルアルコール、メリシリルアルコール、ヘキシルデシルアルコール、オクチルドデシルアルコール、デシルミリスチルアルコール、デシルステアリルアルコール、ユニリンアルコール等の飽和・不飽和アルコールが挙げられる。また、多価アルコールとしては、2〜6個の炭素原子を含有する多価アルコール、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキサンジオール、グリセリン、ジグリセリン、トリグリセリン、ペンタエリスリトール、アラビトール、リビトール、キシリトール、ソルバイト、ソルビタン、ソルビトール、マンイトールなどが挙げられる。
【0041】
脂肪酸としては、カプロン酸、エナント酸、カプリル酸、ペラルゴン酸、カプリン酸、ウンデシル酸、ラウリン酸、トリデシル酸、ミリスチン酸、ペンタデシル酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ナノデカン酸、アラキン酸、ベヘン酸、リグノセリン酸、セロチン酸、ヘプタコン酸、モンタン酸、メリシン酸、ラクセル酸、ウンデシル酸、オレイン酸、エライジン酸、セトレイン酸、エルカ酸、ブラシジン酸、ソルビン酸、リノール酸、リノレン酸、アラキドン酸、プロピオール酸、ステアロール酸が挙げられる。また、かかる成分を含有してなる天然に存在する脂肪酸またはこれらの混合物等でもよい。これらの脂肪酸はヒドロキシ基で置換されていてもよい。また、合成脂肪族アルコールであるユニリンアルコールの末端をカルボキシル変性した合成脂肪酸でもよい。
【0042】
これらアルコール、脂肪酸、アルコールと脂肪酸のエステルの中では、炭素数12以上の脂肪酸とアルコールとのエステルが好ましく、炭素数12以上の脂肪酸と炭素数10以上のアルコールとのエステルがより好ましく、炭素数12〜30の脂肪酸と炭素数10〜30のアルコールとのエステルが更に好ましい。
アルコールとジカルボン酸のエステルとしては、オクチルアルコール、ノニルアルコール、デシルアルコール、ウンデシルアルコール、ラウリルアルコール、トリデシルアルコール、ミリスチルアルコール、ペンタデシルアルコール、セチルアルコール、ヘプタデシルアルコール、ステアリルアルコール、オイレルアルコール、ノナデシルアルコール、エイコシルアルコール、セリルアルコール、ベヘニルアルコール、メリシルアルコール、ヘキシルデシルアルコール、オクチルドデシルアルコール、デシルミリスチルアルコール、デシルステアリルアルコール、ユニリンアルコール等の飽和・不飽和アルコールの1級アルコールと、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ウンデカニン酸、ブラシリン酸、マレイン酸、フマール酸、グルタコン酸等のジカルボン酸とのモノエステル、ジエステルおよびこれらの混合物が挙げられる。これらアルコールとジカルボン酸のエステルの中では、炭素数10以上のアルコールとジカルボン酸とのエステルが好ましい。
【0043】
ポリアルキレングリコール化合物としては、3種類の化合物群が挙げられる。第1のグループは、アルキレングリコールをモノマーとする重縮合物である。例えば、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、エチレングリコールとプロピレングリコールのブロックポリマー等が挙げられる。これらの重合モル数の好ましい範囲は、5〜1000、より好ましい範囲は10〜500である。
【0044】
第2のグループは、第1のグループと脂肪族アルコールとのエーテル化合物である。例えば、ポリエチレングリコールオイレルエーテル(エチレンオキサイド重合モル数5〜50)、ポリエチレングリコールセチルエーテル(エチレンオキサイド重合モル数5〜30)、ポリエチレングリコールラウリルエーテル(エチレンオキサイド重合モル数5〜30)、ポリエチレングリコールトリデシルエーテル(エチレンオキサイド重合モル数5〜30)、ポリエチレングリコールノニルフェニルエーテル(エチレンオキサイド重合モル数2〜100)、ポリエチレングリコールオキチルフェニルエーテル(エチレンオキサイド重合モル数4〜50)等が挙げられる。
【0045】
第3のグループは、第1のグループと高級脂肪酸とのエステル化合物である。例えば、ポリエチレングリコールモノラウレート(エチレンオキサイド重合モル数2〜30)、ポリエチレングリコールモノステアレート(エチレンオキサイド重合モル数2〜50)、ポリエチレングリコールモノオレート(エチレンオキサイド重合モル数2〜50)等が挙げられる。
本発明の(D)潤滑剤のうち、平均重合度が10〜500であるオレフィン化合物とは、下記の下記式(6)で示されるオレフィン化合物である。
【0046】
【化6】
【0047】
式中、R1、R2は、水素、アルキル基、アリール基およびエーテル基からなる群から独立に選ばれ、平均重合度mは10〜500である。またここで、アルキル基としては、例えば、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基、オクチル基、デシル基、ラウリル基、セチル基、ステアリル基等であり、アリール基としては、例えば、フェニル基、p−ブチルフェニル基、p−オクチルフェニル基、p−ノニルフェニル基、ベンジル基、p−ブチルベンジル基、トリル基、キシリル基等がある。またエーテル基としては、例えば、エチルエーテル基、プロピルエーテル基、ブチルエーテル基等がある。
【0048】
具体的なオレフィン化合物を構成するモノマーとしては、エチレン、プロピレン、1−ブテン、2−ブテン、イソブチレン、1−ペンテン、2−ペンテン、4−メチル−ペンテン、2−メチル−1−ブテン、2−メチル−2−ブテン、1−ヘキセン、2,3−ジメチル−2−ブテン、1−ヘプテン、1−オクテン、1−ノネン、1−デセン等で表されるオレフィン系モノマー、または、アレン、1,2−ブタジエン、1,3−ブタジエン、1,3−ペンタジエン、1,4−ペンタジエン、1,5−ヘキサジエン、シクロペンタジエン等で表されるジオレフィン系モノマーがある。これらオレフィン系モノマー、ジオレフィン系モノマーの2種以上を共重合して得られる化合物であってもかまわない。オレフィン化合物が、ジオレフィン系モノマーを重合して得られる化合物である場合は、熱安定性向上の観点から、慣用の水素添加法を用いて炭素−炭素不飽和結合を極力少なくしたオレフィン化合物を用いることが好ましい。
【0049】
オレフィン化合物を構成するオレフィン単位の平均重合度mは10〜500の範囲にあることが好ましく、より好ましくは15〜300の範囲であり、更に好ましくは15〜100の範囲である。平均重合度mが10より小さい場合は、摩擦摩耗特性が低下すると共に金型汚染性へも悪影響を与える為好ましくない。またmが500より大きい場合は、摩擦摩耗特性が大きく低下する為好ましくない。
【0050】
これら潤滑剤を用いる場合の添加量は、ポリオキシメチレン樹脂100重量部に対して、20重量部以下の範囲が好ましい。また、この潤滑剤は、前述したシリコーングラフト化ポリオレフィン系樹脂にマスターバッチして用いることも可能である。
次に、本発明のポリオキシメチレン樹脂組成物に、更に添加することのできる添加剤について述べる。前記(A)、(B)、(C)および(D)成分のトータル100重量部に対して、更に炭素数12〜22のジ脂肪酸カルシウムの中から選ばれる2種以上を0.01〜0.2重量部の範囲で配合すると本願における要求事項に更に適する組成物が得られる。前記以外の添加剤も所望に応じて添加することができる。例えば、酸化防止剤、ヒンダードアミン、ポリアミド、メラミン、メラミン誘導体、ポリ−β−アラニン共重合体、紫外線吸収剤、ガラスファイバー、タルク、ウオラストナイト、ハイドロタルサイトなどの無機フィラー、導電性カーボンブラック、顔料、結晶核剤、離型剤、帯電防止剤などである。
特に酸化防止剤については、トリエチレングリコールービス[3−(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]を0.1〜1.0重量部の範囲内で添加するのが好ましい。
【0051】
【発明の実施の形態】
以下、実施例、比較例を用いて、詳細に本発明を説明する。
[評価方法]
1.構造解析
tanδのピーク温度は、レオバイブロン(オリエンテック社製)により粘弾性スペクトルを測定することにより求めた。
【0052】
2.制振性
ペレットを80℃で3時間乾燥後、シリンダー温度200℃に設定した5オンス成形機(住友重機械工業(株)製SH−75)を用いて、金型温度70℃、射出時間25秒、冷却時間15秒の条件にて、厚さ3.0mm×幅13mm×長さ175mmのダンベル成形品を作成した。この成形品を用い、無跫音室にて、片方の端部を固定し、その固定端の根元をインパルスハンマーで打撃した際の放射音を測定したものであり、小野測器社製の音響解析システムにより、ハンマーの加振力信号とマイクロホンの音圧信号との周波数応答関数を求めたものである。第2共振ピークと第2反共振ピークとの音圧レベルの差を計測し、その数値が小さいものほど制振特性に優れると言える。
【0053】
3.摩擦磨耗特性
ピッチ円直径60mmのギヤを成形し、23℃、50RHで24時間放置した後、東芝社製歯車耐久試験測定器を用い、駆動側に市販の一般ポリアセタール樹脂コポリマーであるテナック−C4520製のギヤをセットし、従動側に評価サンプルをセットし、ピッチ円上の回転速度を0.5m/s,トルクを4.5kgf−cmに設定し、96時間、23℃、50RH雰囲気で連続運転を行った。このときの駆動側と従動側ギヤ両方の重量減(mg)を磨耗量とし、摩擦磨耗特性とした。この値が低いほど摩擦磨耗特性は優れる。
ギヤの形状:ピッチ円直径60mm、モジュール1、歯数60、圧力角20度、歯巾5mm、ウェッブ肉厚2mm、ねじれ角0度、重量約10gの平歯車。
【0054】
4.ギア耐久性
摩擦摩耗特性と同様の方法にて試験を行い、ギア自体が破壊するのに要した時間をギア耐久性とした。この値が高いほどギアとしての耐久性は優れる。
5.剥離性
ペレットを80℃で3時間乾燥後、シリンダー温度200℃に設定した5オンス成形機(住友重機械工業(株)製SH−75)を用いて、金型温度80℃、射出圧力7.4MPa、射出速度108mm/secで、厚さ1mm、幅5mmの渦巻き状の薄肉成形品を各5本作成し、表面の剥離状態を目視で確認した。
評価基準
○:剥離状態が認められなかった。
×:剥離状態が認められた。
【0055】
6.外観性
ペレットを80℃で3時間乾燥後、シリンダー温度200℃に設定した5オンス成形機(東芝機械(株)製IS−100E)を用いて、金型温度70℃、冷却時間30秒の条件で、150mm角で厚さ3mmの平板(中心線上に縁から30mmの部分に1mmのピンゲートが片側に存在する)を各5枚作成し、この成形品のピンゲート周辺に現れるフローマークの大きさを5枚の平均で測定した。
評価基準
○:フローマークの半径(ピンゲートを中心)が20mm未満のもの。
△:フローマークの半径が20〜30mmのもの。
×:フローマークの半径が30mmを越えるもの。
【0056】
[使用成分の内容]
A.ポリオキシメチレン樹脂
A−1;熱媒を通すことのできるジャケット付き2軸のパドル型連続重合機を80℃に調整し、水+蟻酸=4ppmであるトリオキサンを40モル/hrで、同時に環状ホルマールとして1、3−ジオキソランを0.7モル/hrで重合機に供給し、重合触媒としてシクロヘキサンに溶解下させた三フッ化ホウ素ジ−n−ブチルエーテラートをトリオキサン1モルに対し5×10-5モルになるように、また連鎖移動剤としてメチラール[(CH3O)2CH2]をトリオキサン1モルに対し2×10-3モルになるように連続的にフィードし重合を行った。重合機から排出されたポリマーをトリエチルアミン1%水溶液中に投入し重合触媒の失活を完全に行った後、そのポリマーを濾過、洗浄し、濾過洗浄後の粗ポリオキシメチレン共重合体1重量部に対し、第4級アンモニウム化合物として、トリエチル(2−ヒドロキシエチル)アンモニウム蟻酸塩を前記式(4)を用いて、窒素の量に換算して20重量ppmになるよう添加し、均一に混合した後120℃で乾燥した。
【0057】
次に、上記乾燥粗ポリオキシメチレン共重合体100重量部に対し、酸化防止剤としてトリエチレングリコールービス[3−(3−t−ブチル−5−メチル−−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]を0.3重量部、ステアリン酸カルシウム0.02重量部とベヘン酸カルシウム0.02重量部を添加し、ベント付き2軸スクリュー式押出機に供給した。押出機中の溶融しているポリオキシメチレン共重合体に必要に応じて水および/またはトリエチルアミンを添加し、押出機の設定温度200℃、押出機における滞留時間5分で不安定末端部の分解を行った。不安定末端部の分解されたポリオキシメチレン共重合体はベント真空度20Torrの条件下に脱揮され、押出機ダイス部よりストランドとして押し出されペレタイズされた。
【0058】
A−2;熱媒を通すことのできるジャケット付き2軸のパドル型連続重合機を80℃に調整し、水+蟻酸=4ppmであるトリオキサンを40モル/hrで、同時に環状ホルマールとして1、3−ジオキソランを2モル/hrで重合機に供給し、重合触媒としてシクロヘキサンに溶解下させた三フッ化ホウ素ジ−n−ブチルエーテラートをトリオキサン1モルに対し5×10-5モルになるように、また連鎖移動剤として、下記式(7)の両末端ヒドロキシル基水素添加ポリブタジエン(Mn=2330)をトリオキサン1モルに対し1×10-3モルになるように連続的にフィードし重合を行った。上記以外は実施例1と同様な操作を行い、ポリオキシメチレン共重合体を得た。
【0059】
【化7】
【0060】
B.高分子化合物
B−1:スチレン−ビニルポリイソプレンースチレン共重合体(商品名「ハイブラー5127」、クラレ(株)社製。tanδピーク温度=20℃)
B−2:無水マレイン酸変性−エチレン−ブテン共重合体(商品名「Nタフマ−MA8510」、三井化学(株)社製。tanδピーク温度=−45℃)
B−3:ポリメチルペンテン(商品名「TPXMX001」、三井化学(株)社製。tanδのピーク温度=29℃)
B−4:ポリアミド(商品名「ダイアミドL1274KH」、ダイセル・ヒュルス(株)社製。tanδピーク温度=50℃)
B−5:ポリスチレン(商品名「H9405」、旭化成工業(株)社製。tanδピーク温度=100℃)
【0061】
C.シリコーングラフト化ポリオレフィン系樹脂
C−1:ラボ・プラストミル(東洋精機(株)製)を用いて、5重量%のメタクリル酸メチルを含有するメルトインディックスMI(ASTM−D1238−57T)=5g/10minのエチレン−メチルメタクリレート共重合体30g、下記式(8)のシリコーン化合物30gを、温度=180℃、回転数=60rpmで20分間溶融混練することによって得られたポリオレフィンにシリコーン化合物がグラフトした樹脂。
このシリコーングラフト化ポリオレフィン系樹脂中のシリコーン化合物のグラフト率は80wt%で、フリーのシリコーン化合物は10wt%であった。
【0062】
【化8】
【0063】
式中のシリコーン化合物においては、シリコーン化合物100モルに対して、式中のメチル基の5モルがジメチルビニル基で置換されている。
C−2:市販のポリアセタールとシリコーン化合物のマスターバッチ(商品名「BY−27−006」、東レ・ダウコーニング社製。
D.潤滑剤
D−1:液状エチレン−プロピレン共重合体、Mn=3000
D−2:セチルミリステアレート
【0064】
【実施例1】
ポリオキシメチレン樹脂としてA−1を100重量部、高分子化合物としてB−1を20重量部、シリコーングラフト化ポリオレフィン系樹脂としてC−1を5重量部を配合、ヘンシェルミキサーでブレンドし、ベント付き2軸スクリュー式押出機にて押出し混練を行った。押し出された樹脂はストランドカッターでペレットとした。上記ペレットは80℃で3時間乾燥した後、射出成形機を用い、目的の形状に成形し、制振性と摩擦磨耗特性および耐久性を測定した。
その結果を表1に示す。
【0065】
【実施例2〜14】
表1および2に示す組成で、ポリオキシメチレン樹脂と高分子化合物およびシリコーングラフト化ポリオレフィン系樹脂を配合、ヘンシェルミキサーでブレンドした後、実施例1と同様な操作を行い、制振性と摩擦磨耗特性および耐久性を測定した。その結果を表1および表2に示す。
【0066】
【比較例1〜11】
表3および4に示す組成で、ポリオキシメチレン樹脂と高分子化合物およびシリコーングラフト化ポリオレフィン系化合物を配合、ヘンシェルミキサーでブレンドした後、実施例1と同様な操作を行い、制振性と摩擦磨耗特性および耐久性を測定した。その結果を表3および表4に示す。
【0067】
【表1】
【0068】
【表2】
【0069】
【表3】
【0070】
【表4】
【0071】
【発明の効果】
ポリオキシメチレン共重合体に、高分子化合物と、シリコーングラフト化ポリオレフィン系樹脂、および必要に応じて潤滑剤を添加することを特徴とする本発明の組成物は、良好な摩擦磨耗特性と耐久性能および高度な制振性能を同時に満足し、更に成形品の外観性および表面剥離性に優れた樹脂組成物であり、特に防振性摺動部材料として使用でき、特に歯車の材料として精密機器、OA機器、自動車分野などに有効である。
Claims (10)
- (A)ポリオキシメチレン樹脂100重量部に対し、(B)60℃以下にtanδの主分散のピークを有する、数平均分子量10000〜500000である高分子化合物1〜200重量部、(C)シリコーングラフト化ポリオレフィン系樹脂0.5〜30重量部および(D)潤滑剤0〜20重量部からなるポリオキシメチレン樹脂組成物。
- (A)ポリオキシメチレン樹脂が、オキシメチレン基を主たる繰り返し単位とし、炭素数2以上のオキシアルキレン基をオキシメチレンユニットに対して、0.1〜5モル%を含有するポリオキシメチレン共重合体(A−1)であることを特徴とする請求項1記載のポリオキシメチレン樹脂組成物。
- (A)ポリオキシメチレン樹脂が、下記式(1)で表される数平均分子量10000〜500000のポリオキシメチレンブロック共重合体(A−2)であることを特徴とする請求項1記載のポリオキシメチレン樹脂組成物。
- (A)ポリオキシメチレン樹脂が、(A−1)と(A−2)を併用したポリオキシメチレン樹脂であり、その重量比が(A−1)/(A−2)=1/99〜95/5であることを特徴とする請求項1記載のポリオキシメチレン樹脂組成物。
- (B)の高分子化合物が、ポリオレフィン系高分子化合物、ポリスチレン系高分子化合物、ポリエステル系高分子化合物、ポリアミド系高分子化合物、およびポリウレタン系高分子化合物より選ばれる少なくとも1種である事を特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のポリオキシメチレン樹脂組成物。
- (C)シリコーングラフト化ポリオレフィン系樹脂のポリオレフィン系樹脂が、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−メチルメタアクリレート共重合体およびエチレンエチルアクリレート共重合体から選ばれる少なくとも1種の樹脂であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のポリオキシメチレン樹脂組成物。
- (D)潤滑剤が、アルコール、脂肪酸、アルコールと脂肪酸とのエステル、アルコールとジカルボン酸とのエステル、ポリオキシアルキレングリコールおよび平均重合度が10〜500であるオレフィン化合物の中から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のポリオキシメチレン樹脂組成物。
- 請求項1〜7のいずれかに記載の樹脂組成物を射出成形または押出成形を行い、必要に応じて切削加工して得た部品。
- 機構部品、アウトサート成形の樹脂部品、シャーシ、トレーおよび側板等からなる群から選ばれた少なくとも1種である請求項8記載の部品。
- ギヤ、カム、スライダー、レバー、アーム、クラッチ、関節、軸、軸受け、キーステム、キートップ、シャッターおよびリールからなる群から選ばれた少なくとも1種である、請求項9記載の部品。
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