JPH0925567A - 高密度ito焼結体およびその製造方法並びにスパッタリングターゲット - Google Patents

高密度ito焼結体およびその製造方法並びにスパッタリングターゲット

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JPH0925567A JP8096399A JP9639996A JPH0925567A JP H0925567 A JPH0925567 A JP H0925567A JP 8096399 A JP8096399 A JP 8096399A JP 9639996 A JP9639996 A JP 9639996A JP H0925567 A JPH0925567 A JP H0925567A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ターゲットとして用いた場合、スパッタ
リング中のノジュール発生・パーティクル発生を抑制す
ることができるIT焼結体を提供する。 【解決手段】 In,Sn,Oを含む焼結体で、その焼
結体中に存在する空孔径の平均長さが0.7μm以下で
あるITO焼結体。このITO焼結体は、少なくとも酸
化スズ粉末として90%以上が1μm以下の粒径をもつ
ものを用い、これを5〜15重量%含む、酸化インジウ
ムと酸化スズとを含む混合粉末の成形体を酸素雰囲気中
で焼結するか、または酸化インジウム粉末と最大粒径が
1μm以下でかつメジアン径が0.4μm以下である酸
化スズ粉末とを含む、タップ密度が1.8g/cm3
上の酸化スズ・酸化インジウム混合粉末を成形して得ら
れる成形体を酸素雰囲気下で焼結することにより得られ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高密度ITO焼結
体およびこれを用いて構成した、透明導電膜製造の際に
使用されるITOスパッタリングターゲット、特にノジ
ュール発生の無い高密度ITOスパッタリングターゲッ
トに関するものである。
【0002】
【従来の技術】ITO(Indium Tin Oxide)薄膜は高導
電性、高透過率といった特徴を有し、更に微細加工も容
易に行えることから、フラットパネルディスプレイ用表
示電極、太陽電池用窓材、帯電防止膜等の広範囲な分野
に渡って用いられている。特に液晶表示装置を始めとし
たフラットパネルディスプレイ分野では近年大型化およ
び高精細化が進んでおり、その表示用電極であるITO
薄膜に対する需要も又急速に高まっている。
【0003】このようなITO薄膜の製造方法はスプレ
ー熱分解法、CVD法等の化学的成膜法と、電子ビーム
蒸着法、スパッタリング法等の物理的成膜法に大別する
ことができる。中でもスパッタリング法は薄膜の大面積
化が容易でかつ高性能の膜が得られる成膜法であること
から様々な分野で使用されている。
【0004】スパッタリング法によりITO薄膜を製造
する場合、スパッタリングターゲットとしては金属イン
ジウムおよび金属スズからなる合金ターゲット(以降I
Tターゲットと略する)あるいは酸化インジウムと酸化
スズとを含んでなる複合酸化物ターゲット(以降ITO
ターゲットと略する)が用いられる。このうち、ITO
ターゲットを用いる方法は、ITターゲットを用いる方
法と比較して得られた膜の抵抗値および透過率の経時変
化が少なく成膜条件のコントロールが容易であるため、
ITO薄膜製造法の主流となっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ITOターゲットをア
ルゴンガスと酸素ガスとの混合ガス雰囲気中で連続して
スパッタリングした場合、積算スパッタリング時間の増
加と共にターゲット表面にはノジュールと呼ばれる黒色
の付着物が析出する。インジウムの低級酸化物と考えら
れているこの黒色の付着物は、ターゲットのエロージョ
ン部の周囲に析出するため、スパッタリング時の異常放
電の原因となりやすく、又それ自身が生成した薄膜中の
異物(パーテイクル)の発生源となることが知られてい
る。
【0006】その結果、連続してスパッタリングを行う
と、形成された薄膜中に異物欠陥が発生し、これが液晶
表示装置等のフラットパネルディスプレイの製造歩留ま
り低下の原因となっていた。特に近年フラットパネルデ
ィスプレイの分野では高精細化が進んでおり、このよう
な薄膜中の異物欠陥は素子の動作不良を引き起こすた
め、特に解決すべき重要な課題となっていた。
【0007】従来のITO薄膜の生産においては、この
ような薄膜中の欠陥の発生を防ぐために定期的にターゲ
ット表面のノジュールを除去するといった対策が取られ
ていた。しかしこのようなターゲットクリーニング作業
は重大な生産性の低下を引き起こすため、ノジュールの
発生の起こりにくいITOターゲットの開発が強く望ま
れていた。
【0008】このようなITOターゲットに発生するノ
ジュールを抑制する研究が盛んに行われている。例え
ば、焼結を1気圧以上の加圧酸素雰囲気中で実施する方
法が知られている(例えば、特公平5−30905号公
報参照)。この方法で製造されるITO焼結体は、その
焼結密度が7.06g/cm3と極めて高い焼結密度を
有しているが、このように焼結を加圧状態で行うために
は、焼結炉全体を耐圧容器中に設置する必要があるため
製造設備が大掛かりで高価となる上、製造設備の大型化
が困難であると言った問題点が有った。
【0009】又、焼結体の単位面積当たりに存在する平
均直径3〜8μmのボイド数が1500個/mm2以下
であるITOターゲットにおいては、スパッタリング時
の異常放電、ノジュ−ル、ガス吸着等の発生が極力抑え
られることがことが知られている(例えば、特開平5−
148636号公報参照)。しかしこのターゲットにお
いても、製造の際の焼結を1気圧以上の加圧酸素雰囲気
中で行うことが必要であるため、上記と同様に製造設備
の大型化についての問題点があった。
【0010】その他のノジュール発生を低減する方法と
して、例えば、平均粒径が0.1μm以下の、酸化イン
ジウム粉末および酸化スズ粉末を酸素雰囲気下1350
℃以上の温度で熱処理し、得られた熱処理粉末を再び粉
砕処理した後500〜1000℃以上の温度および10
0kg/cm2以上の圧力下の無酸素雰囲気中で焼結し
て、異常放電現象の少ないITO焼結体を得る方法が開
示されている(例えば、特開平4−160047号公報
参照)。
【0011】しかし上記方法によりITO焼結体を製造
するためには、混合原料粉末を一旦熱処理した後、粉砕
し、成型および焼結を実施しなければならないため、製
造工程が複雑となり、生産効率が低いばかりでなく得ら
れる焼結体密度も相対密度で94%程度と低く、十分な
焼結密度上昇効果が得られ難いと言った問題点があっ
た。
【0012】本発明の課題は、フラットパネルディスプ
レイの透明電極等に用いられるITO薄膜のスパッタリ
ングにおいて、膜中欠陥の発生原因となるターゲット表
面のノジュールが発生しない高密度ITOスパッタリン
グターゲットを提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記の課
題を解決するために鋭意検討を行った結果、ノジュール
発生量はスパッタリング中にターゲット表面で発生する
アーキングの回数と密接に関係しているとの知見を得
た。
【0014】そこで本発明者等は上記の知見を基に、焼
結体内部に存在する空孔の性質がアーキング回数および
ノジュール発生量に与える影響について更に詳細な検討
を実施した結果、 (1) ITO焼結体中の空孔径とアーキング回数およ
びノジュール発生量との間には相関が認められ、空孔径
の平均長さが0.7μm以下のITO焼結体においてア
ーキング回数およびノジュール発生量が低下する。
【0015】(2) 空孔径の平均長さが0.7μm以
下のITO焼結体において、その焼結密度が7.08g
/cm3以上、および/または直径法により求めた空孔
径の最大長さが5.0μm以下になると更に顕著なアー
キング回数およびノジュール発生量の低下が認められる
ことが明らかとなった。
【0016】更に、本発明者等はITO焼結体の焼結機
構を明らかにするため、様々な密度をもつITO焼結体
について詳細な解析を行い、以下の知見を得た。
【0017】(1) 焼結体内部に存在する空孔の周囲
には酸化スズの偏析が認められる。
【0018】(2) 焼結体内部の空孔の大きさと偏析
している酸化スズの大きさとの間には相関が有り、酸化
スズの偏析径が減少するに従って焼結体内部の空孔径も
減少する。
【0019】(3) 焼結密度の低いITO焼結体内部
には、周囲に比べて非常に大きな酸化スズの偏析が認め
られる。またこのような非常に大きな酸化スズの偏析の
数は焼結密度の上昇と共に減少する。
【0020】(4) 焼結密度の低いITO焼結体で
は、酸化インジウムの異常粒成長が原因と考えられる焼
結粒径の非常に大きいITO焼結粒子が認められる。
【0021】さらに、本発明者等は検討を重ねた結果、
次のような知見も得た。
【0022】(1) 酸化インジウム粉末と最大粒径が
1.0μm以下で且つメジアン径が0.4μm以下であ
る酸化スズ粉末とからなる混合粉末を用いると、得られ
るITO焼結体の密度が大幅に上昇する。
【0023】(2) 上記(1)に記載の混合粉末のタ
ップ密度が1.8g/cm3未満であると、得られる成
形体の成形体強度が低下し、この成形体の焼結時にクラ
ックが発生することがある。
【0024】(3) 上記の混合粉末からなる成形体の
焼結密度は、焼結を酸素雰囲気中で実施した場合のみ上
昇する。逆に大気中あるいは非酸化性雰囲気中で焼結を
実施すると焼結密度が大幅に減少する。
【0025】(4) 上記の混合粉末から得られた焼結
密度7.08g/cm3以上の高密度焼結体からなるI
TOスパッタリングターゲットには従来に比較して顕著
なノジュール発生の抑制効果がある。
【0026】そこで以上の知見を元に原料粉末である酸
化スズ粉末の粒径および酸化インジウム粉末の粒径と焼
結密度および焼結体内部の空孔との関係等に着目して更
に実験を行った結果、ある条件を満たす範囲の粒径をも
つ原料を用いると、焼結密度の高いITO焼結体が得ら
れ、得られた焼結体はスパッタリングによるITO薄膜
製造のための良好なターゲットとして用いられることを
見出し本発明を完成した。
【0027】即ち、本発明は、実質的にインジウム、ス
ズおよび酸素からなる焼結体で、その焼結体の任意の表
面の単位面積中に存在する空孔の、直径法により求めた
空孔径の平均長さが0.7μm以下であるITO焼結体
に関するものである。
【0028】また、本発明は、少なくとも90%以上が
1μm以下の粒径をもつ酸化スズ粉末を5〜15重量%
含む、酸化インジウムと酸化スズとの混合粉末を成形し
て得られる成形体を実質的に酸素雰囲気中で焼結するこ
とを特徴とするITO焼結体の製造法に関するものであ
る。
【0029】さらに、本発明は、酸化インジウム粉末
と、最大粒径が1μm以下でかつメジアン径が0.4μ
m以下である酸化スズ粉末とを含む、タップ密度が1.
8g/cm3以上の酸化スズ・酸化インジウム混合粉末
を成形して得られる成形体を酸素雰囲気下で焼結するこ
とを特徴とするITO焼結体の製造法に関するものであ
る。
【0030】以下、本発明を詳細に説明する。
【0031】本発明のITO焼結体は、実質的にインジ
ウム、スズおよび酸素からなり、その焼結体の任意の表
面の単位面積中に存在する空孔の、直径法により求めた
空孔径の平均長さが、0.7μm以下であるものであ
る。
【0032】本発明でいう空孔径の平均長さとは、次の
ようにして測定された値である。すなわち、 (1)ITO焼結体の表面を回転研磨機等を用いて研磨
し、鏡面とする(例えば、#220−#500−#80
0−#1000−アルミナスラリーの順で研磨すればよ
い)。
【0033】(2)研磨された焼結体表面に粒界を析出
させるためサーマルエッチング処理あるいはケミカルエ
ッチング処理を施す。サーマルエッチング処理を施す場
合には、焼結体を電気炉内に設置し1400℃で5分間
加熱する。一方ケミカルエッチング処理を施す場合に
は、焼結体を王水中に投じて1〜10分室温でエッチン
グする。
【0034】(3)エッチング処理を施した焼結体表面
を走査型電子顕微鏡(SEM)で観察し、任意の焼結体
表面の少なくとも5か所について1000〜5000程
度の倍率でSEM写真の撮影を行なう。
【0035】(4)SEM写真中にある空孔を少なくと
も200点取りだし、その大きさを直径法により測定す
る。なお、ここでいう直径法により求められる各空孔径
とは、SEM写真中(即ち単位面積中)に見られる各空
孔の、ある任意の同一方向における最大長さをいう。そ
してこれら複数の各空孔の同一方向における最大長さを
測定することにより、空孔径の平均長さを求めることが
できる。
【0036】本発明のITO焼結体の空孔径の平均長さ
としては、0.7μm以下であり、好ましくは、空孔径
の平均長さが0.7μm以下で、かつ、空孔径の最大長
さが5.0μm以下のものである。空孔径の平均長さの
下限は小さいれば小さいほどよく、限定することは難し
いが、実際の空孔径長さの下限としては、約0.1μm
程度である。また、密度は、7.08g/cm3以上が
より好ましい。
【0037】上述のようなITO焼結体は、例えば、以
下のような方法で製造することができる。
【0038】ITO焼結体は、一般に酸化インジウムと
酸化スズとを含む混合粉末を焼結して得るが、この原料
の一部である酸化スズ粉末として、90%以上が1μm
以下の粒径を有する粉末を用いることにより、上記のI
TO焼結体を得ることができる。更により高密度にする
ためには、90%以上が1μm以下の粒径を有する酸化
インジウム粉末を併せて用いればよい。
【0039】他の方法としては、最大粒径が1μm以下
でかつメジアン径が0.4μm以下である酸化スズ粉末
と、酸化インジウム粉末とを含む、タップ密度が1.8
g/cm3以上の酸化スズ・酸化インジウム混合粉末を
用いる方法である。
【0040】メジアン径とは、粒度の累積分布の50%
に相当する粉末の粒子径を意味する。なお、本発明でい
う粒径とは2次粒径を意味し、粒度分布の百分率は全体
積に対する体積百分率である。本発明における粒度分布
の測定は、堀場製作所製、商品名「CAPA−300」
を用い、2μm未満の粒径に対しては、遠心沈降法(回
転数:2000rpm)で、2μm以上の粒径に対して
は、自然沈降法により測定した。
【0041】また、本発明でいうタップ密度とは、粉末
を扱う業界で通常用いられている粉末の物性値で、密充
填カサ密度とも呼ばれている。タップ密度は、シリンダ
ーに粉末を充填し、シリンダーの振蕩(タッピング)に
より粉末の体積を減少させることで、その最終的な粉末
の体積と重量とから求めることができる。タップ密度を
測定する際のタッピング幅、回数などは、粉末の体積が
一定となるまで行えば特に限定されないが、例えば、タ
ッピング幅:60mm、回数:500回以上振蕩させた
後の体積と重量から求めることができる。
【0042】上記の特性をもつ原料粉末は、次のような
方法で得ることができる。始めに酸化スズ(SnO2
粉末をイオン交換水中に投じ、更にアンモニア水等を加
えてpHを9.5〜10の範囲に調整し、攪拌して水溶
液中に分散させる。この際、超音波等を加えて粉末を水
溶液中により均一に分散させることが好ましい。分散時
間は1時間以上とすることが、微細な酸化スズ粉末を得
るために望ましい。また、pHを上記範囲とする理由は
粉末の充分な分散性を得るためである。使用する粉末
は、分散前にボールミル等を用いて予め10時間以上粉
砕処理しておくことが望ましい。こうした粉砕処理を施
すことにより、微粒成分を良好な収率で得ることが可能
となる。
【0043】イオン交換水の量は、粉末に対して5〜8
0重量%が好ましい。なぜなら、粉末をイオン交換水中
に均一に分散させることができ、また、デカンテーショ
ン後の溶液の比重が小さくなりすぎるのを防止し、微粒
成分を収量よく得ることができるからである。
【0044】分散処理を終えた溶液を所定の時間静置し
て、溶液中に含まれる粉末中の粗粒成分を容器の底に沈
降させる。一般に溶媒中に分散した粒子は、その粒子径
毎に以下に示すストークスの沈降速度式に従って固有の
速度で沈降し、その沈降速度は粒径の大きな粒子ほど大
きくなる。 Vi=0.03267×((ρs−ρf)/μ)×Di
2 ここでVi:粒子径Diの粒子の沈降速度(mm/
分、)、Di:粒子径(μm)、ρs:粒子の密度(g
/cm3)、ρf:溶媒の密度(g/cm3)、μ:溶媒
の粘度(センチポイズ)を夫々表す。
【0045】従って、粒子径Diの粒子が分散溶液静置
後に分散溶液の液面から距離(L)だけ沈降するのに必
要な沈降時間(Ti)はTi=L/Viとして求められ
る。この時分散溶液中にあるDiより粒子径の大きな粒
子はその沈降速度がViより大きいため、Ti時間経過
後にはLよりも長い距離まで沈降しているので、液面か
ら長さLの範囲にある分散溶液中にはDi以上の粒子径
をもつ粒子は存在しない。
【0046】この理論を応用し、Ti時間経過後にこの
液面から距離Lの範囲にある溶液をデカンテーション処
理して分離することによって、その90%以上が1μm
以下の粒径を有する酸化スズ粉末を得ることができる。
【0047】デカンテーション処理は、とくに制限なく
従来の方法により行えばよい。このような方法として
は、必要な部分をマイクロチューブポンプなどによっ
て、分離する方法などがあげられる。
【0048】次に、上記のデカンテーション処理により
得られた所望の粒径の粉末を有する分散溶液から、ロー
タリーエバポレーターあるいはスプレードライヤー等を
用いて水分およびアンモニアを乾燥除去して原料酸化ス
ズ粉末を得る。この際、必要に応じて乾燥後の粉末をイ
オン交換水中に再度投入して洗浄処理を行ってもよい。
【0049】酸化インジウム(In23)粉末に対して
も、同様の処理を行うことにより、目的とする粒径を有
する酸化インジウム粉末を得ることができる。
【0050】こうして得られた酸化スズ粉末と酸化イン
ジウム粉末とをボールミル等により乾式混合あるいは湿
式混合する。混合粉末中の酸化スズ含有量は、スパッタ
リングによりITO薄膜を製造した際に比抵抗値が最も
低下する5〜15wt%とすることが望ましい。又、乾
燥処理により得られた酸化スズ粉末あるいは酸化インジ
ウム粉末は、緩やかに凝集して3次粒子を形成している
恐れがあるので、混合時間は5時間以上とすることが望
ましい。
【0051】得られた混合粉末を次にプレス法或いは鋳
込み法等の成形方法により成形してITO成形体を製造
する。プレス成形により成形体を製造する場合には所定
の大きさの金型に混合粉末を充填した後、プレス機を用
いて100〜300kg/cm2で加圧し成形体とす
る。この際必要に応じてポリビニルアルコール等のバイ
ンダーを添加してもよい。一方鋳込み成形により成形体
を製造する場合には混合粉末を水、バインダーおよび分
散剤と共に混合してスラリー化し、得られた50〜50
00センチポイズの粘度をもつスラリーを鋳込み成形用
の型の中へ注入して3〜25kg/cm2で加圧し、成
形体を製造すればよい。
【0052】得られた成形体に対して、必要に応じてC
IPによる圧密化処理を行ってもよい。この際CIPの
圧力は十分な圧密効果を得るため2ton/cm2以上
であることが望ましい。ここで先の成形を鋳込法により
行った場合には、CIP後の成形体中に残存する水分お
よびバインダー等の有機物を除去するため300〜50
0℃の温度で5〜20時間程度の乾燥処理および脱バイ
ンダー処理を施すことが好ましい。又、先の成形をプレ
ス法により行った場合でも、成形時にバインダーを使用
した時には、同様の脱バインダー処理を行うことが望ま
しい。
【0053】続いてこのようにして得られた成形体を焼
結炉内に投入して焼結を行う。焼結方法としては実質的
に常圧の酸素雰囲気中で焼結を行う。又、焼結時には酸
素ガスを酸素線速2.5cm/分以上で焼結炉内に導入
することがより望ましい。酸素ガスを導入することによ
り十分な密度上昇効果を得ることが可能となる。焼結温
度は酸化スズの酸化インジウム中への固溶が促進される
1450℃以上、好ましくは1450〜1550℃であ
ることが望ましい。又、焼結時間についても十分な密度
上昇効果を得るため、3時間以上であることが望まし
い。
【0054】上述の条件で焼結体を製造することによ
り、焼結体の任意の表面の単位面積中に存在する空孔の
空孔径の平均長さが0.7μm以下のITO焼結体、空
孔径の平均長さが0.7μm以下であると共に焼結体密
度が7.08g/cm3以上のITO焼結体、および/
または空孔径の最大長さが5.0μm以下であるITO
焼結体を得ることができる。
【0055】次に、製造したITO焼結体を所望のター
ゲット形状に研削加工する。上記高密度ITO焼結体は
従来のITO焼結体に比べて硬度が高く、クラックの発
生を抑制する上で、加工は湿式加工で行うことが望まし
い。又、スパッタリング面については、湿式加工後の表
面に残存する細かい加工傷を除去するため、必要に応じ
てアルミナスラリー等を用いて鏡面研磨を施してもよ
い。
【0056】得られた加工済のITO焼結体は、インジ
ウム半田等を用いて無酸素銅等からなるバッキングプレ
ートにボンディングすることによりターゲット化するこ
とができる。
【0057】このようにして得られた本発明に関わるI
TOスパッタリングターゲットにおいては、スパッタリ
ング時に発生するノジュールの顕著な抑制効果を発現す
ることができる。
【0058】
【実施例】以下、本発明を実施例をもって更に詳細に説
明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0059】実施例1 70%が1μm以下の粒径を有する酸化スズ粉末250
gを3Lのポリエチレン製のポットに入れ、これに直径
15mmの鉄心入りナイロンボール3kgを加え60時
間ボールミル粉砕した。
【0060】粉砕処理をした酸化スズ粉末を5Lポリエ
チレン容器中のイオン交換水5000gに投入し、更に
アンモニア水を少量を加えてpHを9.5に調整し、そ
の後攪拌羽根を用いて溶液を攪拌しながら超音波を加え
て1時間分散処理した。
【0061】分散処理後の溶液の一部をサンプリングし
溶液の粘度を測定したところ1.0センチポイズであっ
た。又、容器内の分散溶液の液面の高さは容器の底から
250mmであった。ここで、粒径1.0μmの酸化ス
ズ粉末の沈降速度をストークスの沈降速度式より求めた
ところ0.19mm/分であった。
【0062】そこで容器の底に粉末の沈殿が発生するこ
とを考慮して、液面から180mmの高さまで粒径1.
0μmの酸化スズ粉末が沈降するのに要する時間を計算
したところ15.5時間であることがわかった。この分
散溶液を15.5時間静置した後、分離時に1μm以上
の粒径をもつ粉末の混入をさけるため、液面から170
mmまでの範囲にある分散溶液をマイクロチューブポン
プを用いて分離した。分離した酸化スズ粉末を含む分散
溶液をロータリーエバポレーターを用いて乾燥処理し酸
化スズ粉末73gを得た。この粉末の粒度を粒度分布測
定装置を用いて測定したところ、1μm以下の粒径が全
体の90%であった。
【0063】この酸化スズ粉末40gと全体の60%が
1μm以下の粒径を有する酸化インジウム粉末360g
とを16時間乾式ボールミル混合して混合粉末とした。
この混合粉末を直径120mmの金型に入れ、250k
g/cm2の圧力でプレスして成形体とした。この成形
体を3ton/cm2の圧力でCIP処理して密度3.
93g/cm3の成形体を得た。
【0064】この成形体を純酸素雰囲気焼結炉内に設置
して以下の条件で焼結した。得られた焼結体の密度をア
ルキメデス法により測定したところ7.06g/cm3
であった。
【0065】(焼結条件) 焼結温度:1500℃、昇温速度:25℃/Hr、焼結
時間:5時間、酸素線速:2.7cm/分 この焼結体を湿式加工法により直径76.2mm、厚さ
6mmの焼結体に加工した。加工の際に発生した焼結体
の破材の表面を耐水性研磨紙およびアルミナスラリーを
用い湿式研磨して鏡面とした。この試料に1400℃で
5分間のサーマルエッチング処理を施した。そしてエッ
チング処理を施した試料の表面をSEM観察して、35
00倍の倍率で任意に場所を変えて20枚の写真を撮影
し、その写真を基に直径法により個々の空孔径の長さを
測定したところ、その平均長さは0.7μm、最大径は
2.4μmであった。
【0066】次いでこの焼結体をインジウム半田を用い
て無酸素銅製のバッキングプレートにボンディングして
ターゲットとした。このターゲットを用いて以下のスパ
ッタリング条件でスパッタリングして連続放電試験を実
施した。ターゲット使用開始後、60時間程度から徐々
にノジュールがエロージョン部近傍に発生していること
が確認されたが、その量は極僅かであった。
【0067】(スパッタリング条件) DC電力:120W(2.6W/cm2)、ガス圧:
0.5Pa、Arガス流量:50SCCM、酸素ガス流
量:0.6SCCM 実施例2 60%が1μm以下の粒径を有する酸化インジウム粉末
1000gを250gずつ4個の5Lポリエチレン容器
中のイオン交換水5000gにそれぞれ投入し、更にア
ンモニア水を少量を加えてpHを9.5に調整し、その
後攪拌羽根を用いて溶液を攪拌しながら超音波を加えて
1時間分散処理した。
【0068】分散処理後の溶液の一部をサンプリングし
溶液の粘度を測定したところ1.0センチポイズであっ
た。又、容器内の分散溶液の液面の高さは容器の底から
250mmであった。粒径1.0μmの酸化インジウム
粉末の沈降速度をストークスの沈降速度式より求めたと
ころ0.20mm/分であった。
【0069】そこで容器の底に粉末の沈殿が発生するこ
とを考慮して、液面から180mmの高さまで粒径1.
0μmの酸化インジウム粉末が沈降するのに要する時間
を計算したところ15.0時間であることがわかった。
この分散溶液を15.0時間静置した後、分離時に1μ
m以上の粒径をもつ粉末が混入する可能性を考慮して液
面から170mmまでの範囲にある分散溶液をマイクロ
チューブポンプを用いて分離した。
【0070】そして分離した酸化インジウム粉末を含む
分散溶液をロータリーエバポレーターを用いて乾燥処理
し酸化インジウム粉末を380gを得た。又この粉末の
粒度を粒度分布測定装置を用いて測定したところ、1μ
m以下の粒径が全体の90%であった。
【0071】次に、全体の70%が1μm以下の粒径を
有する酸化スズ粉末250gを3Lのポリエチレン製の
ポットに入れ、これに直径15mmの鉄心入りナイロン
ボール3kgを加え72時間ボールミル粉砕した。
【0072】粉砕処理した酸化スズ粉末を5Lポリエチ
レン容器中のイオン交換水5000gに投入し、更にア
ンモニア水を少量加えてpHを9.5に調整し、その後
攪拌羽根を用いて溶液を攪拌しながら超音波を加えて1
時間分散処理した。
【0073】分散処理後の溶液の一部をサンプリングし
溶液の粘度を測定したところ1.0センチポイズであっ
た。又、容器内の分散溶液の液面の高さは容器の底から
250mmであった。粒径0.5μmの酸化スズ粉末の
沈降速度をストークスの沈降速度式より求めたところ
0.05mm/分であった。
【0074】そこで容器の底に粉末の沈殿が発生するこ
とを考慮して、液面から140mmの高さまで粒径0.
5μmの酸化スズ粉末が沈降するのに要する時間を計算
したところ46.7時間であることがわかった。この分
散溶液を46.7時間静置した後、分離時に0.5μm
以上の粒径をもつ粉末が混入する可能性を考慮して液面
から135mmまでの範囲にある分散溶液をマイクロチ
ューブポンプを用いて分離した。分離した酸化スズ粉末
を含む分散溶液をロータリーエバポレーターを用いて乾
燥処理し酸化スズ粉末60gを得た。粉末の粒度を粒度
分布測定装置を用いて測定したところ、全てが1μm以
下の粒径の粉末であった。
【0075】得られた酸化インジウム粉末360gと酸
化スズ粉末40gとを加えて16時間乾式ボールミル混
合して混合粉末とした。この混合粉末を直径120mm
の金型の中に入れ、250kg/cm2の圧力でプレス
して成形体とした。この成形体を3ton/cm2の圧
力でCIP処理して密度3.92g/cm3の成形体を
得た。次にこの成形体を純酸素雰囲気焼結炉内に設置し
て以下の条件で焼結した。得られた焼結体の密度をアル
キメデス法により測定したところ7.12g/1m3
あった。
【0076】(焼結条件) 焼結温度:1500℃、昇温速度:25℃/Hr、焼結
時間:10時間、酸素線速:3.0cm/分 加工の際に発生した焼結体の破材の表面を鏡面に研磨
し、1400℃で5分間サーマルエッチング処理を施し
たものをSEM観察用試料とした。エッチング処理を施
した試料の表面をSEM観察して、3500倍の倍率で
実施例1と同様に20枚の写真を撮影し、直径法により
個々の空孔径の長さを測定したところ、その平均長さは
0.6μm、最大径は1.7μmであった。
【0077】次にこの焼結体を湿式加工法により直径7
6.2mm、厚さ6mmの焼結体に加工し、インジウム
半田を用いて無酸素銅製のバッキングプレートにボンデ
ィングしてターゲットとした。
【0078】このターゲットを実施例1と同様のスパッ
タリング条件でスパッタリングして連続放電試験をした
ところ、ノジュールはターゲット寿命末期まで全く発生
しなかった。
【0079】比較例1 70%が1μm以下の粒径を有する酸化スズ粉末40g
と全体の60%が1μm以下の粒径を有する酸化インジ
ウム粉末360gを実施例1と同様の条件で乾式ボール
ミル混合して混合粉末とした後、実施例1と同様の条件
でプレス成形およびCIP処理をして成形体を得た。得
られた成形体の密度は3.94g/cm3であった。こ
の成形体を実施例1と同様の焼結条件で焼結してITO
焼結体を製造した。
【0080】得られた焼結体の密度をアルキメデス法に
より測定したところ6.97g/cm3であった。次に
この焼結体を湿式加工法により直径76.2mm厚さ6
mmの焼結体に加工し、インジウム半田を用いて無酸素
銅製のバッキングプレートにボンディングしてターゲッ
トとした。加工の際に発生した焼結体の破材の表面を鏡
面に研磨し、1400℃で5分間サーマルエッチング処
理を施したものをSEM観察用試料とした。エッチング
処理を施した試料の表面をSEM観察して、3500倍
の倍率で実施例1と同様に20枚の写真を撮影し、直径
法により個々の空孔径の長さを測定したところ、その平
均長さは0.8μm、最大径は14μmであった。
【0081】このターゲットを実施例1と同様のスパッ
タリング条件でスパッタリングして連続放電試験を実施
したところ、ターゲット使用後から30時間程度から徐
々にノジュールがエロージョン部近傍に発生しているこ
とが確認された。
【0082】実施例3 70%が1μm以下の粒径をもつ酸化スズ粉末250g
を、3Lのポリエチレン製のポットに入れ、これに直径
15mmの鉄心入りナイロンボール3kgを加え72時
間ボールミル粉砕した。
【0083】次に粉砕酸化スズ粉末を5Lポリエチレン
容器中のイオン交換水5000gに投入し、更にアンモ
ニア水を少量を加えてpHを9.5に調整し、その後攪
拌羽根を用いて溶液を攪拌しながら超音波を加えて1時
間分散処理した。
【0084】分散処理後の溶液の一部をサンプリングし
溶液の粘度を測定したところ1センチポイズであった。
また容器内の分散溶液の液面の高さは容器の底から25
0mmであった。ここで、粒径0.8μmの酸化スズ粉
末の沈降速度をストークスの沈降速度式より求めたとこ
ろ0.124mm/分であった。
【0085】容器の底に粉末の沈殿が発生することを考
慮して、液面から160mmの高さまで粒径0.8μm
の酸化スズ粉末が沈降するのに要する時間を計算したと
ころ21.5時間であることがわかった。この分散溶液
を21.5時間静置した後、液面から160mmまでの
範囲にある分散溶液をマイクロチューブポンプを用いて
分離した。
【0086】分離した酸化スズ粉末を含む分散溶液をロ
ータリーエバポレーターを用いて乾燥処理し酸化スズ粉
末を得た。得られた酸化スズ粉末の重量は89gであっ
た。またこの粉末の粒度を粒度分布測定装置を用いて測
定したところ、1μm以下の粒子が92%、且つ0.5
μm以下の粒子が78%であった。
【0087】この酸化スズ粉末40gと、61%が1μ
m以下の粒径をもつ酸化インジウム粉末360gを16
時間乾式ボールミル混合して混合粉末とした。この混合
粉末を直径120mmの金型の中に入れ、250kg/
cm2の圧力でプレスして成形体とした。この成形体を
3ton/cm2の圧力でCIP処理して密度3.91
g/cm3の成形体を得た。次にこの成形体を純酸素雰
囲気焼結炉内に設置して以下の条件で焼結した。得られ
た焼結体の密度をアルキメデス法により測定したところ
7.09g/cm3であった。
【0088】(焼結条件) 焼結温度:1500℃、昇温速度:25℃/Hr、焼結
時間:6時間、酸素線速:2.8cm/分 この焼結体を湿式加工法により直径76.2mm、厚さ
6mmの焼結体に加工し、インジウム半田を用いて無酸
素銅製のバッキングプレートにボンディングしてターゲ
ットとした。このターゲットを以下のスパッタリング条
件でスパッタリングして連続放電試験を実施した。
【0089】(スパッタリング条件) DC電力:120W(2.6W/cm2)、ガス圧:
0.5Pa、Arガス流量:50SCCM、O2ガス流
量:0.6SCCM 上記の条件により連続的にスパッタリング試験を実施し
たところ、ターゲット寿命末期までノジュール発生はな
かった。
【0090】実施例4 71%が1μm以下の粒径をもつ酸化スズ粉末250g
を3Lのポリエチレン製のポットに入れ、これに直径1
5mmの鉄心入りナイロンボール3kgを加え72時間
ボールミル粉砕した。
【0091】次に粉砕処理した酸化スズ粉末を5Lポリ
エチレン容器中のイオン交換水5000gに投入し、更
にアンモニア水を少量を加えてpHを9.5に調整し、
その後攪拌羽根を用いて溶液を攪拌しながら超音波を加
えて1時間分散処理した。
【0092】分散処理後の溶液の一部をサンプリングし
溶液の粘度を測定したところ1センチポイズであった。
また容器内の分散溶液の液面の高さは容器の底から25
0mmであった。ここで、粒径0.4μmの酸化スズ粉
末の沈降速度をストークスの沈降速度式より求めたとこ
ろ0.031mm/分であった。容器の底に粉末の沈殿
が発生することを考慮して、液面から130mmの高さ
まで粒径0.4μmの酸化スズ粉末が沈降するのに要す
る時間を計算したところ69.9時間であることがわか
った。
【0093】この分散溶液を69.9時間静置した後、
液面から130mmまでの範囲にある分散溶液をマイク
ロチューブポンプを用いて分離した。分離した酸化スズ
粉末を含む分散溶液をロータリーエバポレーターを用い
て乾燥処理し酸化スズ粉末を得た。得られた酸化スズ粉
末の重量は55gであった。またこの粉末の粒度分布を
測定したところ、1.0μm以下の粒子が98%、且つ
0.5μm以下の粒子が92%であった。
【0094】この酸化スズ粉末40gと、60%が1μ
m以下の粒径をもつ酸化インジウム粉末360gを16
時間乾式ボールミル混合して混合粉末とした。この混合
粉末を直径120mmの金型の中にいれ、250kg/
cm2の圧力でプレスして成形体とした。この成形体を
3ton/cm2のCIP処理して密度3.93g/c
3の成形体を得た。次にこの成形体を純酸素雰囲気焼
結炉内に設置して以下の条件で焼結を実施した。得られ
た焼結体の密度をアルキメデス法により測定したところ
7.13g/cm3であった。
【0095】(焼結条件) 焼結温度:1500℃、昇温速度:25℃/Hr、焼結
時間:6時間、酸素線速:2.8cm/分 次にこの焼結体を湿式加工法により直径76.2mm、
厚さ6mmの焼結体に加工し、インジウム半田を用いて
無酸素銅製のバッキングプレートにボンディングしてタ
ーゲットとした。このターゲットを実施例1と同様のス
パッタリング条件でスパッタリングして連続放電試験を
実施したところ、ターゲット寿命末期までノジュール発
生はなかった。
【0096】実施例5 60%が粒径1μm以下の酸化インジウム粉末1000
gを、250gずつ4個の5Lポリエチレン容器中のイ
オン交換水5000gにそれぞれ投入し、更にアンモニ
ア水を少量を加えてpHを9.5に調整し、その後攪拌
羽根を用いて溶液を攪拌しながら超音波を加えて1時間
分散処理を実施した。
【0097】分散処理後の溶液の一部をサンプリングし
溶液の粘度を測定したところ1センチポイズであった。
また容器内の分散溶液の液面の高さは容器の底から25
0mmであった。ここで粒径1.2μmの酸化インジウ
ム粉末の沈降速度をストークスの沈降速度式より求めた
ところ0.291mm/分であった。容器の底に粉末の
沈殿が発生することを考慮して、液面から180mmの
高さまで粒径1.2μmの酸化インジウム粉末が沈降す
るのに要する時間を計算したところ10.3時間である
ことがわかった。この分散溶液を10.3時間静置した
後、液面から180mmまでの範囲にある分散溶液をマ
イクロチューブポンプを用いて分離した。
【0098】分離した酸化インジウム粉末を含む分散溶
液をロータリーエバポレーターを用いて乾燥処理し酸化
インジウム粉末を得た。得られた酸化インジウム粉末の
重量は合計で406gであった。またこの粉末の粒度を
粒度分布測定装置を用いて測定したところ、1.0μm
以下の粒子が91%であった。
【0099】こうして得られた酸化インジウム粉末36
0gに実施例4と同様にして得られた1μm以下の粒子
が98%、且つ0.5μm以下の粒子が92%となる酸
化スズ粉末40gを加えて16時間乾式ボールミル混合
して混合粉末とした。この混合粉末を直径120mmの
金型の中に入れ、250kg/cm2の圧力でプレスし
て成形体とした。この成形体を3ton/cm2の圧力
でCIP処理して密度3.93g/cm3の成形体を得
た。この成形体を純酸素雰囲気焼結炉内に設置して以下
の条件で焼結を実施した。得られた焼結体の密度をアル
キメデス法により測定したところ7.14g/cm3
あった。
【0100】(焼結条件) 焼結温度:1500℃、昇温速度:25℃/Hr、焼結
時間:6時間、酸素線速:2.8cm/分 この焼結体を湿式加工法により直径76.2mm、厚さ
6mmの焼結体に加工し、インジウム半田を用いて無酸
素銅製のバッキングプレートにボンディングしてターゲ
ットとした。このターゲットを実施例1と同様のスパッ
タリング条件でスパッタリングして連続放電試験を実施
したところ、ターゲット寿命末期までノジュール発生は
なかった。
【0101】実施例6 最大粒径9.0μmでメジアン径1.9μmの酸化スズ
粉末250gを3Lのポリエチレン製のポットに入れ、
これに直径15mmの鉄心入りナイロンボール3kgを
加え48時間ボールミル粉砕した。
【0102】次に粉砕した酸化スズ粉末を5Lポリエチ
レン容器中のイオン交換水5000gに投入し、更にア
ンモニア水を少量を加えてpHを9.5に調整し、攪拌
羽根を用いて液を攪拌しながら超音波を加えて1時間分
散処理した。
【0103】分散処理後の分散液の一部をサンプリング
し液の粘度を測定したところ1センチポイズであった。
容器内の分散液の液面の高さは容器の底から250mm
であった。ここで、粒径1.0μmの酸化スズ粉末の沈
降速度をストークスの沈降速度式より求めたところ0.
194mm/分であった。そこで、容器の底に粉末の沈
殿が発生することを考慮して、液面から180mmの高
さまで粒径1.0μmの酸化スズ粉末が沈降するのに要
する時間を計算したところ15.5時間であることがわ
かった。この分散液を15.5時間静置した後、液面か
ら180mmまでの範囲にある分散液をマイクロチュー
ブポンプを用いて分離した。
【0104】分離した酸化スズ粉末を含む分散液をロー
タリーエバポレーターを用いて乾燥処理し106gの酸
化スズ粉末を得た。この粉末の粒度を粒度分布測定装置
を用いて測定したところ、最大粒径は1.0μm、メジ
アン径は0.4μmであった。
【0105】この酸化スズ粉末40gと、最大粒径3.
6μmでメジアン径0.7μmの酸化インジウム粉末3
60gを16時間乾式ボールミルで混合して混合粉末と
した。この混合粉末のタップ密度は2.04g/cm3
であった。
【0106】この混合粉末を直径120mmの金型の中
に入れ250kg/cm2の圧力でプレスして成形体と
した。この成形体を3ton/cm2の圧力でCIP処
理して密度3.93g/cm3の成形体を得た。この成
形体を純酸素雰囲気焼結炉内に設置して以下の条件で焼
結した。得られた焼結体の密度をアルキメデス法により
測定したところ7.08g/cm3であった。
【0107】(焼結条件) 焼結温度:1500℃、昇温速度:25℃/Hr、焼結
時間:5時間、導入酸素線速:2.7cm/分 この焼結体を湿式加工法により直径76.2mm、厚さ
6mmの焼結体に加工し、次いでこの焼結体をインジウ
ム半田を用いて無酸素銅製のバッキングプレートにボン
ディングしてターゲットとした。
【0108】このターゲットを以下のスパッタリング条
件でスパッタリングして連続放電試験を実施した。この
条件で連続的にスパッタリングしたところ、ノジュール
はターゲット寿命末期まで全く発生しなかった。
【0109】(スパッタリング条件) DC電力:120W(2.6W/cm2)、ガス圧:
0.5Pa、Arガス流量:50SCCM、O2ガス流
量:0.6SCCM 実施例7 最大粒径9.0μmでメジアン径1.9μmの酸化スズ
粉末250gを3Lのポリエチレン製のポットに入れ、
これに直径15mmの鉄心入りナイロンボール3kgを
加え48時間ボールミル粉砕した。
【0110】次に粉砕した酸化スズ粉末を5Lポリエチ
レン容器中のイオン交換水5000gに投入し、更にア
ンモニア水を少量を加えてpHを9.5に調整し、攪拌
羽根を用いて液を攪拌しながら超音波を加えて1時間分
散処理した。分散処理後の分散液の一部をサンプリング
し液の粘度を測定したところ1センチポイズであった。
容器内の分散液の液面の高さは容器の底から250mm
であった。
【0111】ここで、粒径0.5μmの酸化スズ粉末の
沈降速度をストークスの沈降速度式より求めたところ
0.048mm/分であった。そこで、容器の底に粉末
の沈殿が発生することを考慮して、液面から180mm
の高さまで粒径0.5μmの酸化スズ粉末が沈降するの
に要する時間を計算したところ62.5時間であること
がわかった。この分散液を62.5時間静置した後、液
面から180mmまでの範囲にある分散液をマイクロチ
ューブポンプを用いて分離した。
【0112】分離した酸化スズ粉末を含む分散液をロー
タリーエバポレーターを用いて乾燥処理し63gの酸化
スズ粉末を得た。この粉末の粒度を粒度分布測定装置を
用いて測定したところ、最大粒径は0.5μm、メジア
ン径は0.3μmであった。
【0113】この酸化スズ粉末40gと、最大粒径3.
6μmでメジアン径0.7μmの酸化インジウム粉末3
60gを16時間乾式ボールミルで混合して混合粉末と
した。この混合粉末のタップ密度は2.06g/cm3
であった。
【0114】この混合粉末を直径120mmの金型の中
に入れ250kg/cm2の圧力でプレスして成形体と
した。この成形体を3ton/cm2の圧力でCIP処
理して密度3.93g/cm3の成形体を得た。この成
形体を純酸素雰囲気焼結炉内に設置して以下の条件で焼
結した。得られた焼結体の密度をアルキメデス法により
測定したところ7.12g/cm3であった。
【0115】(焼結条件) 焼結温度:1500℃、昇温速度:50℃/Hr、焼結
時間:5時間、導入酸素線速:2.7cm/分 この焼結体を湿式加工法により直径76.2mm、厚さ
6mmの焼結体に加工し、次いでこの焼結体をインジウ
ム半田を用いて無酸素銅製のバッキングプレートにボン
ディングしてターゲットとした。
【0116】このターゲットを実施例1と同様のスパッ
タリング条件でスパッタリングして連続放電試験を実施
した。ノジュールはターゲット寿命末期まで全く発生し
なかった。
【0117】比較例2 最大粒径9.0μmでメジアン径1.9μmの酸化スズ
粉末40gと最大粒径4.2μmでメジアン径0.6μ
mの酸化インジウム粉末360gを実施例1と同様の条
件で乾式ボールミル混合して混合粉末とした後、実施例
1と同様の条件でプレス成形およびCIP処理して成形
体を得た。得られた成形体の密度は3.92g/cm3
であった。この成形体を実施例1と同様の焼結条件で焼
結してITO焼結体を製造した。
【0118】得られた焼結体の密度をアルキメデス法に
より測定したところ6.86g/cm3であった。この
焼結体を湿式加工法により直径76.2mm、厚さ6m
mの焼結体に加工し、インジウム半田を用いて無酸素銅
製のバッキングプレートにボンディングしてターゲット
とした。このターゲットを実施例1と同様のスパッタリ
ング条件でスパッタリングして連続放電試験を実施した
ところ、ターゲット使用後から30時間程度から徐々に
ノジュールがエロージョン部近傍に発生していることが
確認された。
【0119】比較例3 実施例6と同様の方法で得られた最大粒径1.0μmで
メジアン径0.4μmの酸化スズ粉末40gと最大粒径
3.6μmでメジアン径0.7μmの酸化インジウム粉
末360gを10分間ボールミル混合して混合粉末とし
た。得られた混合粉末のタップ密度は1.7g/cm3
であった。この混合粉末を実施例1と同様の条件でプレ
ス成形およびCIP処理して成形体を得た。得られた成
形体の密度は3.93g/cm3であった。この成形体
を実施例1と同様の焼結条件で焼結したところ焼結体に
クラックが発生した。
【0120】
【発明の効果】本発明のITO焼結体は、空孔径の平均
長さが制御された高密度ITO焼結体であり、7.08
g/cm3以上の密度をもつ高密度ITO焼結体を得る
ことが可能である。この焼結体から構成されるITOス
パッタリングターゲットはスパッタリング中のノジュー
ル発生が無く、スパッタリング中のパーティクル発生を
抑制することができるので、LCD生産における歩留ま
りを飛躍的に向上させることができる。
【0121】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01B 13/00 503 C04B 35/00 R // C23C 14/08 J

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 実質的にインジウム、スズおよび酸素を
    有する焼結体で、その焼結体の任意の表面の単位面積中
    に存在する空孔の、直径法により求めた空孔径の平均長
    さが0.7μm以下であるITO焼結体。
  2. 【請求項2】 焼結密度が7.08g/cm3以上であ
    る請求項1に記載のITO焼結体。
  3. 【請求項3】 直径法により求めた空孔径の最大長さ
    が、5.0μm以下であることを特徴とする、請求項1
    または請求項2に記載のITO焼結体。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれか1項に記載の焼
    結体からなるスパッタリングターゲット。
  5. 【請求項5】 90%以上が1μm以下の粒径を持つ酸
    化スズ粉末を5〜15wt%含む酸化インジウム・酸化ス
    ズ混合粉末の成形体を酸素雰囲気中で焼結することを特
    徴とする酸化インジウム・酸化スズ(ITO)焼結体の
    製造法。
  6. 【請求項6】 酸化スズ粉末の90%以上が1μm以下
    の粒径を持ち、かつ、80%以上が0.5μm以下の粒
    径を持つことを特徴とする請求項5に記載のITO焼結
    体の製造法。
  7. 【請求項7】 酸化インジウム粉末の90%以上が1μ
    m以下の粒径を持つことを特徴とする請求項5または請
    求項6に記載のITO焼結体の製造法。
  8. 【請求項8】 請求項5で得られた焼結体からなるIT
    Oスパッタリングターゲット。
  9. 【請求項9】 請求項6で得られた焼結体からなるIT
    Oスパッタリングターゲット。
  10. 【請求項10】 請求項7で得られた焼結体からなるI
    TOスパッタリングターゲット。
  11. 【請求項11】 酸化インジウム粉末と最大粒径が1μ
    m以下で且つメジアン径(粒子径の累積分布の50%に
    相当する粉末の粒子径)が0.4μm以下である酸化ス
    ズ粉末とを含む、タップ密度が1.8g/cm3以上の
    酸化スズ・酸化インジウム混合粉末を成形して得られる
    成形体を酸素雰囲気中で焼結することを特徴とする酸化
    インジウム−酸化スズ(ITO)焼結体の製造法。
  12. 【請求項12】 酸化インジウム粉末と最大粒径が1μ
    m以下で且つメジアン径(粒子径の累積分布の50%に
    相当する粉末の粒子径)が0.4μm以下である酸化ス
    ズ粉末とを含む、タップ密度が1.8g/cm3以上の
    酸化スズ・酸化インジウム混合粉末を成形して得られる
    成形体を酸素雰囲気中で焼結して得た焼結体からなるI
    TOスパッタリングターゲットの製造法。
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