JPH05148636A - Itoスパツタリングタ−ゲツト - Google Patents

Itoスパツタリングタ−ゲツト

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JPH05148636A
JPH05148636A JP3336299A JP33629991A JPH05148636A JP H05148636 A JPH05148636 A JP H05148636A JP 3336299 A JP3336299 A JP 3336299A JP 33629991 A JP33629991 A JP 33629991A JP H05148636 A JPH05148636 A JP H05148636A
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JP
Japan
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ito
target
density
sintered
sintering
Prior art date
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Application number
JP3336299A
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English (en)
Inventor
Koichi Nakajima
光一 中島
Katsuo Kuwano
勝男 桑野
Noriaki Sato
則秋 佐藤
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Eneos Corp
Original Assignee
Nippon Mining Co Ltd
Nikko Kyodo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 スパッタリング時に異常放電やノジュ−ルの
発生が殆どなく、またガスの吸着も極力少なくて、良好
な成膜作業下で品質の高いITO膜を安定して得ること
のできるITO焼結タ−ゲットを提供する。 【構成】 酸化インジウムと酸化錫を主成分とした粉末
冶金原料を酸素雰囲気中で焼結する工程を取り入れるこ
と等により、単位面積当りにおける平均直径3〜8μm
のボイド数が1500個/mm2以下に調整されて成るか、
或いはこれに加えて更に密度D(g/cm3)とバルク抵抗値
ρ(mΩcm)が a) 6.20 ≦ D ≦ 7.23 , b) −0.0676D+0.887 ≧ ρ ≧ −0.0761D+0.66
6 , なる2つの式を同時に満たして成るITO焼結タ−ゲッ
ト”を実現する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、スパッタリングによ
ってITO膜(Indium-Tin Oxide膜) を形成させる際に
使用するタ−ゲットに関するものである。
【0002】
【従来技術とその課題】"ITO膜" と呼ばれる「n型
導電性の半導体特性」を示す In23 ,SnO2 酸化物膜
は、非常に高い導電性の他に可視光透過性(透明性)を
も有していることから、最近では液晶表示装置,薄膜エ
レクトロルミネッセンス表示装置,放射線検出素子,端
末機器の透明タブレット,窓ガラスの結露防止用発熱
膜,帯電防止膜或いは太陽光集熱器用選択透過膜等、多
岐にわたる用途に供されている。そして、このITO膜
の形成手段としては化合物の熱分解を利用したスプレイ
法やCVD法等の化学的成膜法、或いは真空蒸着法やス
パッタリング法等の物理的成膜法等が知られているが、
中でも、「大面積で成膜することが可能でかつ低抵抗膜
を再現性良く形成できる」との利点が着目されて“スパ
ッタリング法”の採用が広まってきている。
【0003】ところで、スパッタリング法にてITO膜
を形成する場合には酸化インジウムと酸化錫から成るス
パッタリングタ−ゲット(以降“ITOタ−ゲット”と
略称する)が使用されるが、このITOタ−ゲットとし
ては、酸化インジウムと酸化錫の粉末混合体、或いはこ
れにド−パントを添加した粉末混合体を常温でプレス成
形し、この成形体を大気中にて1250〜1650℃で
焼結してから更に機械加工を施したものが一般に用いら
れてきた。
【0004】しかしながら、上記方法 (コ−ルドプレス
大気焼結後に機械加工を施す方法)で製造されたITO
タ−ゲットには(A) スパッタリングの際にア−キングと
呼ばれる異常放電が発生し、成膜操作の安定性が害され
る頻度が高い,(B) スパッタリングの際、タ−ゲット表
面にノジュ−ル(針状の突起物)が発生しやすい,(C)
スパッタリング装置のリ−クに伴う「タ−ゲット表面へ
のガス吸着量」が多く、これが膜質を低下させる,等の
不都合が指摘されており、従ってより一層優れたスパッ
タリング作業性やITO膜品質を確保できる安価なIT
Oタ−ゲットが強く望まれていた。
【0005】また、近年、焼結タ−ゲットを製造するた
めの前記一連の工程のうち、 "粉末原料の成形工程" に
ホットプレスを適用した手法(以降“ホットプレス法”
と称する)も実施されるようになったが、この方法で焼
結され機械加工が施されて得られたITOタ−ゲットで
も上述の問題に関してはそれほど顕著な改善が見られな
いばかりか、更に(a) 設備のイニシャルコストが高騰す
る上、設備の大型化も困難となる,(b) 金型等も高価な
ものを必要とするので、ランニングコストが高くなる,
(c) 一操業に要する時間が長くなるため量産性に劣る,
等の新たな製造上の問題が生じ、これらが結局はタ−ゲ
ット価格に影響することから、やはり工業的に十分満足
できる手段とは言い難かった。
【0006】このようなことから、本発明が目的とした
のは、従来材に指摘された上記問題点が解消されたとこ
ろの、スパッタリング時に異常放電やノジュ−ルを発生
することが殆どない上にガスの吸着も極力少なく、その
ため良好な成膜作業下で品質の高いITO膜を安定して
得ることのできるITO焼結タ−ゲットを実現すること
であった。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記目的
を達成すべく様々な観点に立って実験・研究を重ねたと
ころ、「ITO焼結タ−ゲットの特性に影響を及ぼす要
因は多岐にわたって存在するものの、 中でも“平均直径
3〜8μm程度のボイド(平均ボイド径が8μmの時の
最大ボイド径は15μm止まりである)”がタ−ゲット
の異常放電やノジュ−ルの発生、或いはガスの吸着量に
及ぼす影響は非常に大きく、 このボイドが単位面積当り
に存在する数を特定の低い範囲に抑制することができれ
ばITO焼結タ−ゲットに指摘された前記問題点は顕著
に改善される」との結論を得るに至った。
【0008】しかし、実際には、平均直径3〜8μmの
ボイドの数が上述の如き良好な特性が確保される程度に
まで抑えられたITO焼結タ−ゲットを量産できる技術
が見当たらないという新たな問題があった。即ち、コ−
ルドプレス大気焼結法又はホットプレス法により焼結さ
れ、機械加工を経て得られる“従来のITO焼結タ−ゲ
ット”では、平均直径3〜8μmのボイドの数は150
0個/mm2を下回ることがなかった。しかるに、異常放電
やノジュ−ルの発生、更にはガス吸着量の点で顕著な改
善効果が認められるのは、単位面積当りに存在する平均
直径3〜8μmのボイドの数が1500個/mm2以下の領
域であり、ITO焼結タ−ゲットのボイド状況をこのよ
うに細かい範囲に収めるための工業的技術は確立されて
いなかったのである。
【0009】そこで、本発明者等は、ボイド分布密度の
低いITO焼結タ−ゲットを工業的規模で安定生産でき
る手段を求めて更に研究を続けた結果、次に示すような
新しい知見を得ることができた。 a) ITO焼結タ−ゲットの製造に当って“圧縮成形し
た酸化物粉末混合体の焼結”を1気圧以上の高い酸素分
圧雰囲気中で実施し、これを常法に従って機械加工に付
すと、前記酸化物粉末混合体の圧縮成形にコ−ルドプレ
ス法を適用した場合であっても、単位面積当りに存在す
る平均直径3〜8μmのボイド数が1500個/mm2以下の
“ITO焼結タ−ゲット”を安定して確保できるように
なり、スパッタリング時の異常放電,ノジュ−ル,ガス
吸着等の発生が極力抑えられる。
【0010】b) また、“ITOタ−ゲット”の焼結を
高い酸素分圧雰囲気中で実施した場合には、得られる
“ITO焼結タ−ゲット”の密度を7g/cm3 を超える程
度(理論密度97〜99%程度)にまで高めることもで
きるため(従来のコ−ルドプレス大気焼結法で得られる
ものは密度が 4.2〜5.8 g/cm3 と理論密度の精々60〜
80%程度であり、 従来のホットプレス法で得られるも
のでも密度が6.0 〜6.7g/cm3と理論密度の83〜93%
程度である)、広い密度範囲の“ITO焼結タ−ゲッ
ト”が実現される上に、上記のような高密度品とするこ
とによって“ITO焼結タ−ゲット”に望まれる前記特
性の更なる改善も可能である。
【0011】c) ただ、上述したように、スパッタリン
グ時の異常放電,ノジュ−ル,ガス吸着等の抑制効果に
はITO焼結タ−ゲットのボイド分布密度は勿論、材料
そのものの密度も深く係わっていることは言うまでもな
いが、バルク抵抗値も密接に関連しており、材料の密度
とバルク抵抗値が特定の領域に調整されると成膜操作の
安定性が一段と改善され、高性能ITO膜の形成性はよ
り一層向上する。
【0012】本発明は、上記知見事項等に基づいて完成
されたものであり、「単位面積当りに存在する平均直径
3〜8μmのボイド数が1500個/mm2以下に調整され
て成るか、 或いはこれに加えて更に密度D(g/cm3)とバ
ルク抵抗値ρ(mΩcm)が a) 6.20 ≦ D ≦ 7.23 , b) −0.0676D+0.887 ≧ ρ ≧ −0.0761D+0.66
6 , なる2つの式を同時に満たして成るところの“酸化イン
ジウムと酸化錫を主成分とした原料から粉末冶金法にて
製造されたITOタ−ゲット”を提供し、 スパッタリン
グ時における異常放電やノジュ−ルの発生,ガス吸着等
を極力抑制して優れた成膜操作安定性並びに膜特性を実
現できるようにした点」に大きな特徴を有している。
【0013】なお、本発明において、ITO焼結タ−ゲ
ットの“ボイドの状態", "密度D”及び“バルク抵抗値
ρ”を前記の如き範囲に限定した理由は次の通りであ
る。 (A) ボイドの状態 単位面積当りに存在する平均直径3〜8μmのボイド数
が1500個/mm2を超えると、スパッタリング時におけ
る異常放電やノジュ−ルの発生を十分に抑制できなくな
る上、スパッタリング装置のリ−クに起因してタ−ゲッ
ト表面に吸着するガスの量も多くなり、高性能ITO膜
の安定形成が困難となる。なお、平均直径3〜8μmの
ボイド数が1500個/mm2以下の“ITO焼結タ−ゲッ
ト”は、前述したように、圧縮成形した原料酸化物粉末
混合体の焼結を1気圧以上の高い酸素分圧雰囲気中で実
施する(酸素雰囲気中焼結法)ことによって製造するこ
とができる。
【0014】(B) 密度D、及びバルク抵抗値 ITO焼結タ−ゲットの密度Dもスパッタリング時の異
常放電,ノジュ−ル発生、更にはタ−ゲット表面のガス
吸着量に少なからぬ影響を及ぼすが、そのほか成膜速
度,成膜速度安定性,バルク抵抗値とも密接に関連する
ので適正に調整するのが望ましい。そして、タ−ゲット
の密度が6.20g/cm3 を下回ると上記特性への悪影響が生
じ始め、一方、7.23g/cm3 を上回る領域にまでITO焼
結タ−ゲットの密度を上昇させるのは「酸素雰囲気中焼
結法」によっても非常に困難で、コスト的な不利を招
く。従って、ITO焼結タ−ゲットの密度は6.20〜7.23
g/cm3 に調整するのが良い。
【0015】ITO焼結タ−ゲットのバルク抵抗値ρ
は、その密度Dに大きく依存する傾向があり、例えば図
1に示されるように密度が高くなると急激に低下する傾
向を示す。そして、このバルク抵抗値が低い程スパッタ
時におけるア−キングの発生が少ないので好ましいが、
密度6.20〜7.23g/cm3 の領域で ρ < −0.0761D+0.666 を達成することは「酸素雰囲気中焼結法」によっても非
常に困難である。一方、ITO焼結タ−ゲットのバルク
抵抗値ρが ρ > −0.0676D+0.887 の領域になるとスパッタ時における異常放電の発生が多
くなって成膜操作の安定性が損なわれるばかりか、成膜
速度も不安定となってスパッタの進行に伴い成膜速度が
低下する現象が著しくなる。従って、ITO焼結タ−ゲ
ットのバルク抵抗値ρは −0.0676D+0.887 ≧ ρ ≧−0.0761D+0.666 の範囲に調整するのが望ましい。なお、本発明係わる
“ITO焼結タ−ゲット”の“密度”と“バルク抵抗
値”との関係をグラフで表わすと図2のようになる。
【0016】また、本発明に係わるITO焼結タ−ゲッ
トのボイド状態,密度並びにバルク抵抗値の調整は、原
料粉をプレス成形する際のプレス圧,焼結時の雰囲気
(酸素分圧),焼結温度等を調節することによって可能
である。
【0017】さて、先にも述べたように、本発明に係わ
るITO焼結タ−ゲットは、常法の如く酸化インジウム
と酸化錫を主成分とする粉末混合体をプレス成形し焼結
してITOタ−ゲットを製造する際に、前記焼結を“1
気圧(絶対圧)以上に加圧された純酸素ガス雰囲気",
"O2 分圧が1気圧以上である混合ガス雰囲気”等の加
圧酸素雰囲気中で行うことにより得られるものである
が、焼結工程を加圧酸素雰囲気とすることで性能の良好
な上記製品が得られる理由は、現在のところ未だ明確で
はない。
【0018】しかしながら、「焼結をN2 やArの如き不
活性なガスの雰囲気中で実施した場合にはITOの分解
が生じて焼結体のボイド数が増加すると共に密度や性能
が低下する」との事実と、大気中であってもITOは高
温に加熱されると酸素を解離し易い性質を有することか
ら、焼結時に酸素加圧することで高温加熱によるITO
の解離が効果的に防止されると共に、酸素が焼結助剤的
な働きをしてボイド数の増加抑制,密度向上,バルク抵
抗の低下等に寄与しているのではないかと推測される。
また、加圧酸素雰囲気中での焼結温度は従来の大気中焼
結の場合と同様に1600〜1700℃程度が適当であ
り、焼結時間は3時間以上とするのが望ましい(焼結時
間は長いほど好結果が得られる)。
【0019】続いて、本発明を実施例により比較例と対
比しながら更に具体的に説明する。
【実施例】まず、平均粒径が2μmの酸化インジウム粉
と同じ粒度の酸化錫粉を重量比で90:10となるよう
に均一に混合し、これに成形用バインダ−を加えてか
ら、コ−ルドプレスの場合は金型(165W ×52
L )へ、ホットプレスの場合はグラファイト型(23
0φ)へそれぞれ均一に充填した。続いて、次の各工程
に従い 「本発明品1」, 「本発明品2」, 「比較品3:コ−
ルドプレス大気焼結品」 及び 「比較品4:ホットプレス
品」 なるITO焼結タ−ゲットを得た。
【0020】本発明品1:金型に充填した原料混合粉を
油圧プレスにて800kg/cm2の圧力で加圧してからこれ
を80℃に加熱してバインダ−中の水分を蒸発させて乾
燥し、次いで加圧焼結炉により1気圧(絶対圧)の純酸
素ガス雰囲気中にて1650℃で8時間焼結する。次
に、得られた焼結体の表面を平面研削盤で削り、更に側
辺をダイヤモンドカッタ−で切断してタ−ゲット製品と
した。このようにして得られたITO焼結タ−ゲット製
品は、ボイドの平均直径が5μmで、その数は1200
個/mm2以下、密度は6.90g/cm3 、バルク抵抗値は0.15 m
Ωcmであった。
【0021】本発明品2:金型に充填した原料混合粉を
油圧プレスにて950kg/cm2の圧力で加圧してからこれ
を80℃に加熱してバインダ−中の水分を蒸発させて乾
燥し、次いで加圧焼結炉により4気圧(絶対圧)の純酸
素ガス雰囲気中にて1650℃で8時間焼結する。次
に、得られた焼結体の表面を平面研削盤で削り、更に側
辺をダイヤモンドカッタ−で切断してタ−ゲット製品と
した。このようにして得られたITO焼結タ−ゲット製
品は、ボイドの平均直径が4μmで、その数は460個
/mm2以下、密度は7.23g/cm3 、バルク抵抗値は0.12 mΩ
cmであった。
【0022】比較品3(コ−ルドプレス大気焼結品):
金型に充填した原料混合粉を油圧プレスにて950kg/c
m2の圧力で加圧してから、これを80℃に加熱してバイ
ンダ−中の水分を蒸発させて乾燥し、次いで大気中にて
1650℃で10時間焼結する。次に、得られた焼結体
の表面を平面研削盤で削り、側辺をダイヤモンドカッタ
−で切断してタ−ゲット製品とした。得られたITO焼
結タ−ゲット製品は、ボイドの平均直径が10μmで、
その数は2200個/mm2、密度は5.54g/cm3 、バルク抵
抗値は0.84 mΩcmであった。
【0023】比較品4(ホットプレス品):グラファイ
ト型へ80℃に加熱して乾燥後冷却した原料混合粉を充
填し、Ar雰囲気中にて加圧力:300kg/cm2,加熱温
度:900℃,加圧加熱時間:1時間なる条件でホット
プレスして焼結を行った。次に、得られた焼結体の表面
を平面研削盤で削り、更に側辺をダイヤモンドカッタ−
で切断してタ−ゲット製品とした。得られたITO焼結
タ−ゲット製品は、ボイドの平均直径が2μmで、その
数は1850個/mm2、密度は6.42g/cm3 、バルク抵抗値
は0.60 mΩcmであった。
【0024】次に、これらタ−ゲットを用い、バッチ式
スパッタリングマシンによって下記条件でITO膜形成
試験を実施し、その際の成膜状況を調査した。 スパッタパワ−: 1.2W/cm2, ガス圧:5×10-3Torr, O2 組成:1% 。 上記試験結果を表1にまとめて示す。
【0025】
【0026】表1に示される結果からも、「比較品(コ
−ルドプレス大気焼結品,ホットプレス品)」を使用し
た場合に比べ、「本発明品」を使用した場合には良好な
成膜作業性下で高品質のITO膜を形成できることが明
らかである。
【0027】
【効果の総括】以上に説明した如く、この発明によれ
ば、スパッタ性能の優れた価格の安いITO焼結タ−ゲ
ットを提供することが可能となり、該タ−ゲットを用い
れば基板上に品質の優れたITO膜を作業性良く安定形
成することができるなど、産業上極めて有用な効果がも
たらされる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ITO焼結タ−ゲットの密度に対するバルク抵
抗の変化傾向を示すグラフである。
【図2】本発明に係わるITO焼結タ−ゲットの密度と
バルク抵抗との関係を示したグラフである。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成4年10月27日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0020
【補正方法】変更
【補正内容】
【0020】本発明品1:金型に充填した原料混合粉を
油圧プレスにて800kg/cm2の圧力で加圧してからこれ
を80℃に加熱してバインダ−中の水分を蒸発させて乾
燥し、次いで加圧焼結炉により 1.5気圧(絶対圧)の純
酸素ガス雰囲気中にて1650℃で時間焼結する。次
に、得られた焼結体の表面を平面研削盤で削り、更に側
辺をダイヤモンドカッタ−で切断してタ−ゲット製品と
した。得られたITO焼結タ−ゲット製品は、ボイドの
平均直径が5μmで、その数は1200個/mm2以下、密
度は6.40g/cm3 、バルク抵抗値は0.18 mΩcmであった。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0021
【補正方法】変更
【補正内容】
【0021】本発明品2:金型に充填した原料混合粉を
油圧プレスにて950kg/cm2の圧力で加圧してからこれ
を80℃に加熱してバインダ−中の水分を蒸発させて乾
燥し、次いで加圧焼結炉により 3.5気圧(絶対圧)の純
酸素ガス雰囲気中にて1650℃で時間焼結する。次
に、得られた焼結体の表面を平面研削盤で削り、更に側
辺をダイヤモンドカッタ−で切断してタ−ゲット製品と
した。このようにして得られたITO焼結タ−ゲット製
品は、ボイドの平均直径が4μmで、その数は460個
/mm2以下、密度は7.23g/cm3 、バルク抵抗値は0.12 mΩ
cmであった。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0025
【補正方法】変更
【補正内容】
【0025】

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 酸化インジウムと酸化錫を主成分とした
    原料から粉末冶金法により製造されたITOスパッタリ
    ングタ−ゲットであって、単位面積当りに存在する平均
    直径3〜8μmのボイド数が1500個/mm2以下である
    ことを特徴とするITOスパッタリングタ−ゲット。
  2. 【請求項2】 酸化インジウムと酸化錫を主成分とした
    原料から粉末冶金法により製造されたITOスパッタリ
    ングタ−ゲットであって、単位面積当りに存在する平均
    直径3〜8μmのボイド数が1500個/mm2以下で、か
    つ密度D(g/cm3)とバルク抵抗値ρ(mΩcm)が下記2
    つの式を同時に満たして成るITOスパッタリングタ−
    ゲット。 a) 6.20 ≦ D ≦ 7.23 , b) −0.0676D+0.887 ≧ ρ ≧ −0.0761D+0.66
    6 。
JP3336299A 1991-11-26 1991-11-26 Itoスパツタリングタ−ゲツト Pending JPH05148636A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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