JPH02297812A - 酸化物焼結体及びその製造方法並びにそれを用いたターゲツト - Google Patents

酸化物焼結体及びその製造方法並びにそれを用いたターゲツト

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JPH02297812A
JPH02297812A JP2038183A JP3818390A JPH02297812A JP H02297812 A JPH02297812 A JP H02297812A JP 2038183 A JP2038183 A JP 2038183A JP 3818390 A JP3818390 A JP 3818390A JP H02297812 A JPH02297812 A JP H02297812A
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Nobuhiro Ogawa
小川展弘
Ryoji Yoshimura
吉村了治
Takashi Mori
毛利隆
Tetsushi Iwamoto
岩元哲志
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は酸化インジウムや酸化錫(以下ITOと記載)
焼結体及びその製造方法並びに用途に関するものである
。本発明によるITO焼結体は、スパッタリング法によ
って透明導電膜を形成する際のスパッタリングターゲッ
トとして、極めて優れた性能を有するものである。
[従来の技術] 近年、太陽電池や液晶ディスプレーの透明電極やタッチ
パネルなどの用いる透明導電性膜としてITO薄膜の需
要が急増している。このようなITO薄膜を形成する方
法にはITO微粒子を基材に塗布する方法、ITO前駆
体を基材に塗布した後熱分解する方法、又は17合金タ
ーゲツトあるいはITO焼結体ターゲットのスパッタリ
ングにより基材面にITO膜を形成させる方法等が知ら
れているが、現在では特にITO焼結体をスパッタリン
グする方法が最も一般的である。
従来、ITO焼結体は酸化インジウムと酸化錫の粉末を
混合したものを加圧成型後、焼結することによって製造
されているが、もともと酸化インジウム、酸化錫粉末は
難焼結性であるため、高密度なITO焼結体を製造する
ことは極めて困難であった。尚、ITO焼結体の焼結密
度は、錫の含有量によって多少異なるが、理論密度10
0%の焼結密度は約7.1g/ cm’である。
従来のITO焼結体の多くは、焼結体中に多くの空孔が
残存し、焼結密度はたかだか理論密度の60%程度(〜
4Jg/ Cm’ )であり、導電性が低く、その比抵
抗は2X 10−’以上、また色調は黄緑色のものであ
った。このようなITO焼結体は導電性及び熱伝導性が
低く、機械的強度が弱いために、スパッタリングによる
成膜の際の投入電力が過剰になると容易に割れが生じ、
又スパッタリングによる成膜速度も遅く、さらに放電状
態が非常に不安定であった。加えてスパッタリング時に
焼結体表面に還元物質(黒色物質)が生成し、このもの
が基材表面に生成する透明導電膜に混在し膜の質低下を
もたらすので焼結体表面に還元性物質が生成する毎に運
転を停止してこれを除去しなければならなかった。そし
てこのことがスパッタリングの連続運転において著しい
障害となっていた。
そこで、従来からこのような問題を解決するため、IT
O焼結体の高密度化、低抵抗化の検討が種々なされてい
る。
例えば一旦高温で仮焼した平均粒径が3〜6μmの比較
的粒径の大きい酸化インジウム、酸化錫粉末を原料とし
て用いることにより焼結密度を向上させる方法(特開昭
62−21751)が提案されている。しかしこのよう
な比較的大粒径の原料によって得られるITO焼結体の
密度は、同公開公報記載の実施例から判るとおり、たか
だか5g/ cm’で、十分に高密度とは言えない。ま
た沈殿剤を使用した共沈ITO粉末を焼結体原料に用い
る方法(特開昭62−12009)が提案されている。
しかしこの方法でも得られる焼結体の焼結密度は理論密
度の70%(5g/Cm’ )程度で十分に高密度とは
言えない。
一方ITO焼結体に酸素欠陥を導入し低抵抗化する方法
も提案されている(特開昭63−40758)。しかし
このような方法は焼結体の低抵抗化には有効であるが、
高密度という点で不十分であった。
さらに加圧焼結(ホットプレス)による特殊な高密度I
TO焼結体製造方法も提案されているが、装置が高価で
操作が複雑であり、比較的高密度な焼結体が得られると
言われているが工業的な方法ではなかった。
又、ホットプレスでは、焼結体が強度に還元されること
が避けられないという問題もあった。
[発明が解決しようとする課題] 以上説明したように、これまで工業的な方法によって高
密度でなおかつ低抵抗なITO焼結体は得られていない
のが現状である。
本発明の目的は、高密度でなおかつ低抵抗なITO焼結
体、即ち理論密度の75%以上、即ち5.3g/cm3
以上、さらに好ましくは理論密度の85%以上、すなわ
ち6g/ cm3以上もの高密度で比抵抗が2×10−
3Ω・cm以下の°ITO焼結体、及びその製造方法、
さらに当該ITO焼結体の特徴を生かしたスパッタリン
グターゲットとしての用途を提供することにある。
[課題を解決する手段] 本発明者等は、ITO焼結体の高密度化及び低抵抗化に
関して鋭意検討を重ねた結果、ある種のITO粉末を焼
結体原料として用いることにより、本発明の目的が達成
されることを見出だした。
即ち、一次粒径が1μ謙以下、BET表面積が15I2
1g以上、粒度分布から求めた比表面積が2m2/g以
上のITO粉末の焼結では、焼結反応において焼結体内
部の気孔の低減による著しい体積収縮によって焼結体は
高密度となり、なおかつ低抵抗なものとなることを見出
だした。
さらにこの高密度ITOターゲトはスパッタリングター
ゲットとして極めて優れた性能ををしており、これをス
パッタリングターゲットとして用いた場合、極めて均一
で低抵抗な透明導電膜が形成可能であることを見出だし
、本発明を完成した。
次に本発明を更に詳述する。
本発明で用いるITO粉末は、本発明で限定した条件を
満足するものであればいずれでも良い。
即ち、酸化インジウム粉末と酸化錫粉末をそれぞれ混合
したものでも良いし、共沈法によるインジウムと錫の共
沈酸化物粉末でもよい。
一般的な酸化インジウム粉、酸化錫の粉末の製造方法は
、例えば各々の金属水酸化物、有機金属塩又は無機金属
塩の粉末、あるいはそれぞれのゾル又はゲルを加熱脱水
又は熱分解する方法、又、ITOの共沈粉末の製造方法
としてはインジウム塩と錫塩の混合溶液に沈殿剤を用い
る方法(特開昭80−186418 、同82−782
7 ) 、インジウム塩と錫塩の混合溶液を加水分解す
る方法(特開昭88−195101)等があるが、我々
の提案しているインジウム及び/又は錫の有機酸水溶液
から得られる高純度な有機酸塩を熱分解する方法(特開
昭63−195101 )も非常に優れた粉末を得る方
法である。
本発明における粉末の粒径は1μ−以下のもので、特に
0.5μ−から0.03μ■の範囲のものが好ましい。
−次粒径が大のものは分散性は高くても焼結性が悪く、
一方一次粒径が0.03μ■未満のものは粒子内の凝集
を抑制することが難しく、焼結性の高い粉末とすること
は極めて困難である。
一方上述の方法で一得られる酸化インジウム、酸化錫又
はITO粉末の一次粒径は、一般に数μmから0.01
μmであり、−次粒径の大きさは本発明の範囲を満足す
るが、それらの粒子が強固に凝集しているため、このま
までは本発明の焼結体用の原料とはなり得ない。
本発明で用いる酸化インジウム粉末及びITO粉末は、
このように微細な一次粒径を有しなおかつ高分散、すな
わち凝集していないものを用いることが特徴である。
粉末の分散性を評価する手段にはBET表面積、粒度分
布があるが、本発明で用いる粉末はBET表面積が15
1” 7g以上でなおかつ粒度分布から求めた比表面積
が2m” 7g以上、さらに好ましくは3.5膳” 7
g以上のものである。
一方BET表面積が余り大きくなり過ぎても粉末が多孔
質あるいは表面状態の悪いものとなり、やはり焼結性は
悪いため、BET表面積は50■21g以下であること
が好ましい。
上述の条件を満足するITO粉末は、まず−次粒径6<
1us以下のITO粉末を製造した後機械的に粉砕する
ことによって調製可能である。
セラミックス粉末の焼結性を向上させる方法として、機
械的に粉砕することは一般に公知であるが、酸化インジ
ウム及びITO粉末の場合、どのような粉末でも機械的
に粉砕すれば焼結性が向上するわけではない。
酸化インジウム及びITO粉末の機械的な粉砕方法とし
ては、一般的にボールミル、ダイノミル、サンドミル、
ホモジナイザー、振動ミル等があるが、本発明の効果が
十分に得られる粉末の分散方法としては粉砕効率の高い
粉砕機、例えば振動ミル等を用いて粉砕することである
。粉砕効率の、低いもの、例えば回転ボールミル等では
、本発明の条件を満足するものは得られない。
また粉砕の際に用いる粉砕媒体が重要であり、粉砕効率
の点から高比重のものを使用することが好ましい。又こ
のような粉砕処理の際の粉末への不純物混入は、これを
用いたITO焼結体の導電性の低下をもたらすため、本
発明で用いる粉砕媒体としては高比重でなおかつ耐磨耗
性に優れたものを用いることが好ましい。高比重で耐磨
耗性に優れた分散媒体として、例えば、ジルコニアビー
ズや硬質炭素コーティングビーズ、ダイヤモンドコーテ
ィングビーズ等が優れている。特に硬質炭素コーティン
グビーズ、ダイヤモンドコーティングビーズでは仮に磨
耗しても、ITO粉末の焼結温度において不純物炭素は
炭酸ガスとして除去されるため同等問題を生じない。一
方アルミナビーズやガラスピーズでは磨耗による不純物
が問題となり、樹脂ビーズでは軽すぎるために粉砕効果
が得られない。本発明で用いる粉砕媒体の大きさは直径
51■以下、特に微粉砕が可能な直径2mm以下のもの
を用いることが望ましい。また粉砕効率及び粉末の分散
性を向上させるため、粉砕対象となる粉末に液体を添加
し、スラリー状態にすることが好ましい。ここで添加す
る液体としては水、各種有機溶媒を用いることが考えら
れるが、特に分散媒体の耐磨耗性の面で水を用いること
が好ましい。さらに当該スラリーに各種の分散剤を添加
することも粉砕にとって効果的である。上記スラリーと
するのに添加する水の量は、粉砕効率の点からスラリー
の粘度が50 cpsから5000 cpsの範囲とな
るように添加することが好ましい。このスラリーの粘度
がそれ以上でもそれ以下でも粉砕効率は低下する。この
ようなスラリーを調製するために添加する水の量は、被
処理粉末の粒度等の性質及び粉砕に用いる粉砕媒体によ
って異なるが、一般に粉末l水−80:20〜10:9
0の範囲である。また粉砕時間は1時間から100時間
程度で、特に5時間から30時間の範囲が好ましい。
また振動粉砕器を用いた粉砕において最も重要なポイン
トは、振動粉砕器の振幅に対して粉砕容器径が10倍未
満のものを用いることである。粉砕容器の径が振幅の1
0倍よりも大きくなると、粉砕容器内部における粉砕媒
体の運動が不規則になるだけでなく、粉砕媒体の多くが
粉砕中に粉砕容器の下部で小さな振動あるいはしゅう動
をするだけで、粉砕効率は著しく低下する。このような
現象は特に粉砕媒体が小さい場合、例えば粉砕器に用い
る直径2■程度の、粉砕媒体を使用した場合に顕著であ
る。さらにこのような状態で粉末を粉砕すると、粉末の
分散よりも粉末のアモルファス化、すなわち結晶の破壊
が進行するため粉砕処理は粉末の焼結性はかえって低下
する。
一方振動粉砕器の振幅に対して粉砕容器の径が10倍未
満のもので粉砕処理をした場合、粉砕容器内部における
粉砕媒体の運動は極めて均一であり、粉末の凝集が効率
的に解消される。またこの様な粉砕処理では、粉砕によ
る結晶破壊も抑制される。
加えてこのような効率的な粉砕処理では粉砕媒体の磨耗
が抑制され、処理する粉末を高純度に保つことが可能で
ある。
このような粉砕処理をすることによりITO粉末は高度
に分散したものとなり、本発明で限定した条件を満足す
るITO粉末が得られる。即ち、一次粒径が1μ量以下
で、BET表面積が15 m” /g以上、粒度分布か
ら求めた比表面積が2m27g以上のものとなる。
本発明の粉末においてITO粉末の場合、粉末中の酸化
インジウムと酸化錫の比率は、重量比で酸化インジウム
l酸化錫−98:2〜80:20 、特に92:8〜8
5 : 1.5の範囲が好ましい。酸化錫の含有量が2
%よりも小又は、20%よりも大では、これを用いて焼
結体とした場合高い導電性を持つものが得られない。
本発明の焼結体は、一般の焼結体製造方法と同様に原料
粉末を成型し、それを焼結するが、ITO粉末の成型方
法にはいかなる方法も適用可能である。例えば加圧成型
、鋳込み成型、射出成型等がある。これらいずれの成型
方法によって得られるITO粉末成型体の成型体密度も
3g/ Cm3から4.5g/ cm’の範囲、多くは
3.5g/ Cm3から4.5g/ c+c3の範囲で
あるが、本発明ではこのような低密度の成型体から十分
に理論密度の75%以上すなわち、5.3g/ c■3
以上の焼結体、多くは理論密度の85%以上すなわち、
6g/ Cm’以上の高密度焼結体が得られる。
次にこのようなITO粉末成型体を焼結させるが、IT
O粉末成型体の焼結雰囲気はいかなる雰囲気も適用可能
である。例えば空気中、不活性雰囲気中、真空中等が考
えられる。不活性雰囲気中あるいは真空中で焼結した焼
結体は空気中で焼結したものに比べて酸素格子欠陥が多
いため、より低抵抗のものが得られるが、スパッタリン
グターゲットとして用いるには空気中で焼結した焼結体
の方が好ましい。
ITOの焼結は約1050℃から開始するが、1300
℃以下では焼結密度が向上せず、さらに焼結体の導電性
が不十分であるため、焼結温度としては1300℃以上
、特に1350℃以上が好ましい。一方焼結温度が14
50℃を越えると、錫成分の揮発が生じる。
従って、本発明での焼結温度は1300℃以上、特に好
ましくは1400℃以上、1450℃以下が最適である
また焼結温度での保持時間は数時間から数十時間、特に
5時間から20時間で十分である。さらに昇温速度及び
降温速度はは200℃1時間以下、特に好ましくは10
0℃1時間以下であることが好ましい。
[発明の効果] 以上説明したように本発明のITO焼結体は、高密度で
低抵抗であるため、透明導電膜を作成するスパッタリン
グターゲットとして極めて優れた性能を有している。従
来のITO焼結体は多孔質で低抵抗であるために抗折力
がたかだか5kg/+*’であるのに対し、本発明の高
密度焼結体では5kg/ff1m2以上、多くはlok
g/ mm2以上であり、なおかつ熱伝導率も高いため
、熱ショックによる割れが起こり難く、焼結体に空孔が
少ないためアルゴンイオンのターゲット表面のエツチン
グ率、すなわちスパッタ率が向上し、その結果スパッタ
リング速度が速くなる。さらに比抵抗においては従来の
低密度ITO焼結体では2X10−’Ω”e−以上であ
るものが、本発明の高密度ITO焼結体では2X 10
−’Ω・c11以下、多くはIXIG−’Ω・cIl以
下であるため、投入可能な電力が従来に比べ著しく増大
し、放電特性も向上する。加えて当該高密度焼結体では
、酸素の選択的なスパッタリングが起こり難く、透明導
電膜の品質低下を引き起こすターゲット表面の還元黒色
化が抑制さ−れ、透明導電膜作成の連続運転において極
めて有利となる。
これらの諸性質から本発明における高密度、低抵抗IT
O焼結体は透明導電膜形成用のスパッタリングターゲッ
トとして極めて優れた性能が期待できる。
[実施例] 以下、実施例に基づき本発明を説明するが、本発明はこ
れに限定されるものではない。
実施例1 インジウムl錫比が90/10の割合でこれらを含む酢
酸水溶液を濃縮し、インジウム・錫混合酢酸塩を得、こ
の酢酸塩を熱分解することによりITO粉末を調製した
。この粉末に水を添加して50%スラリーとし、直径2
!+1の硬質炭素コーティング金属ビーズを粉砕媒体と
した振動ミル(振動振幅10III  粉砕容器径50
av)で20時間粉砕した。粉末の電子顕微鏡観察によ
る一次粒径は0.3μ■、BET表面積は!7 m27
g、粒度分布から求めた比表面積は3.5−’ 7gで
あった。
当該粉末を金型で加圧成型し、3.7g/ Cs3の成
型体とした後、常圧大気中で1400℃で焼結させた。
焼結における昇温速度は100℃1時間、1400℃で
は10時間保持、降温速度は100℃1時間とした。
このような焼結条件で、焼結密度5.7g/ cm’に
、比抵抗3X10−’Ω・cmの焼結体が得られた。
焼結体の表面の粒子構造を示す電子顕微鏡写真(200
0倍)を図1に示した。
実施例2 実施例1で得られた焼結体を用い、DCマグネトロンス
パッタリングによる成膜を行った(条件は、投入型カニ
 4w/ cm’ 、圧カニ 0.6 Pa (5XI
G−’t。
rr) 、基板温度:350℃)結果、表1に示したよ
うに極めて低抵抗な透明導電膜が得られた。
実施例3  ′ 酢酸インジウムと酢酸錫をそれぞれ熱分解し、酸化イン
ジウムと酸化錫をそれぞれ調製した後、酸化インジウム
l酸化錫比が90710となるように混合した。その後
は炭素コーティングビーズを用いる代わりにジルコニア
ビーズを用いること以外は実施例1と全く同一様の条件
で粉末及び焼結体を調製した。
粉末の電子顕微鏡観察による平均一次粒径は0゜3μ■
、BET表面積は18 tx” 7g、粒度分布から求
めた比表面積は粉砕前に3.511’ /gsであり、
一方  。
得られた焼結体の焼結密度は5,9g/cI3、比抵抗
9X10−’Ω・cmであった。
実施例4 実施例3で得られた焼結体を用い、DCマグネトロンス
パッタリングによる成膜を行った(条件は実施例2と同
様)結果、表1に示したように実施例2と同様に極めて
低抵抗な透明導電膜が得られた。
比較例1 インジウムl錫比が90710の酢酸水溶液を濃縮し、
インジウム・錫混合酢酸塩を得、当該酢酸塩を熱分解す
ることによってITO粉末を調製した。
この粉末の電子顕微鏡観察による一次粒径は0゜3μm
 、 BET表面積は9112/g、粒度分布から求め
た比表面積は2ts2/gであった。
実施例1と同様の条件で成型、焼結したところ焼結密度
4.7m2/g、比抵抗2.4 Xl0−’μmの焼結
体が得られた。焼結体の表面の粒子構造を示す走査型電
子顕微鏡像(2000倍)を図2に示した。
原料に用いた粉末は一次粒径、粒度分布から求めた比表
面積は本発明で用いる粉末の範囲であるが、BET表面
積が低い、すなわち凝集した粉末であるため焼結性が悪
く、焼結密度の高い焼結体は得られなかった。
比較例2 比較例1で得られた焼結体を用い、実施例2と同様の条
件でDCマグネトロンスパッタリングによって成膜を行
った。生成被膜の比抵抗を表1に示す。表1に示した様
に実施例のような低抵抗な透明導電膜は得られなかった
さらにスパッタリング前後におけるスパッタリングター
ゲット焼結体表面のオージェ−電子分光による分析結果
を図3に、投入電力と成膜速度の関係を図4に、焼結体
の密度と抵折力の関係を図5に、焼結密度と熱伝導性の
関係を図6に示した。
図3から、高密度ITO焼結体では表面の還元(酸素低
減)が認められなかった。また図4から高密度焼結体で
は極めて高速な成膜が可能であった。図5から、高密度
焼結体は高い抵折力を有し、割れ難いことが示された。
加えて図6から高密度ITO焼結体は熱伝導性が高く、
熱ショックによる割れが抑制されることが示された。
表1  比抵抗 (X 10−’Ω・cn) 実施例22.l 実施例42.2 比較例23.5
【図面の簡単な説明】
図1.2は実施例、比較例で得た焼結体の表面の粒子構
造を示す図面代用の走査型電子顕微鏡写真である。図3
は同じくオージェ−電子分光による分析結果を示す図、
図4は投入電力と成膜速度の関係を示す図、図5は焼結
体の密度と抗折力との関係を示す図(図4.5中Oは実
施例2、口は実施例4、Δは比較例2の結果を示す)、
図6は焼結密度と熱伝導性の関係を示す図(図中0は実
施例、Δは比較例の結果を示す)である。 特許出願人   東ソー株式会社 一〇 図4 投入電力(W/crn2) 図5 Q   4  5  6  7 焼結密度(g/cm3)

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1)理論密度の75%以上(焼結密度5.3g/cm^
    3以上)、比抵抗が2×10^−^3Ω・cm以下であ
    る酸化インジウム・酸化錫焼結体。 2)一次粒径が1μm以下、BET表面積が15m^2
    /g以上、粒度分布から求めた比表面積が2m^2/g
    以上の酸化インジウム・酸化錫を用いることを特徴とん
    する理論密度の75%以上(焼結密度5.3g/cm^
    3以上)、比抵抗が2×10^−^3Ω・cm以下であ
    る酸化インジウム・酸化錫焼結体の製造方法。 3)酸化インジウム・酸化錫粉末が共沈法によって得ら
    れたものである特許請求の範囲第2)項記載の製造方法
    。 4)理論密度の75%以上(焼結密度5.3g/cm^
    3以上)、比抵抗が2×10^−^3Ω・cm以下であ
    る酸化インジウム・酸化錫焼結体からなるスパッタリン
    グターゲット。
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